JP2013135527A - ステータの製造方法、ステータの製造装置及びステータ - Google Patents

ステータの製造方法、ステータの製造装置及びステータ Download PDF

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Abstract

【課題】コイルの引出し線を基板に容易に接続することができるステータの製造方法を提供する。
【解決手段】配置工程では、引出し線15が、接続される接続部4cに対してその先端が径方向外側にずれるように基板4に対して配置された状態とされる。位置合わせ工程では、接続部4cに対する引出し線15の先端のずれ方向αと反対方向に開口し挿入された引出し線15の引出し方向の移動を自在とするとともに該引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向の移動を規制する凹状の拘束部45aを有する位置合わせ治具45をずれ方向αと反対方向に移動させて引出し線15を拘束部45aに挿入した後に、位置合わせ治具45により接続部4cに対する引出し線15の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行う。挿入工程では、引出し線15を接続部4cに挿入する。接続工程では、接続部4cに挿入された引出し線15と接続部4cとを電気的に接続する。
【選択図】図7

Description

本発明は、コイルを接続するための基板を備えたステータの製造方法、該ステータの製造装置及び該ステータに関するものである。
従来、モータに備えられるステータには、環状のステータコアに複数のコイルを巻装して形成したものがある。複数のコイルは、その巻始めと巻終わりの端部がステータコアの軸方向の一端側に引き出されてなる複数の引出し線を有する。これらの引出し線は、例えば、ステータコアの軸方向の一端側に配置された基板に電気的に接続され、これにより、複数のコイルのうち所定のコイル同士が該基板を介して電気的に接続される。そして、複数のコイルには、この基板を介して励磁電流が供給される。
このような基板を備えたステータの製造方法としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載されたステータの製造方法では、L字状に屈曲されたピンを用いて、ステータコアの軸方向の一端側に配置された基板にコイルの引出し線を接続している。特許文献1に記載されたステータコアは、径方向に延びる複数のティースを有するとともに、同ステータコアには、該ステータコアの表面を被覆する絶縁性のインシュレータが装着されている。このインシュレータの軸方向の端部にはピンが複数立設されている。各ピンの先端部には、ステータコアの内側に向かって同ステータコアの径方向に延びる水平部が形成されている。そして、巻線機のノズルによってインシュレータの上からティースにコイルを巻装するときに、コイルの引出し線を、同巻線機のノズルによってピンの水平部に巻き付ける。次いで、ステータコアの軸方向の一端側で、水平部とステータコアとの間に基板を配置した後に、ピンをインシュレータの内部に打ち込んで、水平部を基板に密着させる。その後、水平部及び該水平部に巻き付けられた引出し線に半田付けを施して、水平部、該水平部に巻き付けられた引出し線及び基板に設けられたプリント配線を電気的に接続する。こうして、引出し線が基板に電気的に接続される。
特開平6−233505号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法で引出し線を基板に接続する場合、複数のピンを用いるため、これらのピンをそれぞれインシュレータに配設する手間がかかってしまう。また、巻線機のノズルを移動させて引出し線をピンの水平部に巻き付けなければならないため、ノズルの動作が煩雑となってしまう。例えば、様々な結線パターンに適応することができるように複数のコイルを各ティースに集中巻にて巻回し且つ各コイルの巻始めと巻終わりの引出し線をそれぞれ基板に接続することがある。この場合には、コイルの数の2倍という多数の引出し線をそれぞれピンの水平部に巻き付けることになるため、ステータの製造が非常に煩雑となる。その結果、ステータの生産性が著しく低下されてしまう。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、コイルの引出し線を基板に容易に接続することができるステータの製造方法、該ステータの製造装置及び該ステータを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、周方向に並ぶ複数のティースを有する環状のステータコアと、前記ティースに巻回される複数のコイルと、前記ステータコアの軸方向の一端側に配置され、複数の前記コイルから前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出された複数の引出し線が電気的に接続される複数の接続部を有する基板とを備えたステータの製造方法であって、前記接続部は、前記基板を厚さ方向に貫通しており、前記引出し線が、該引出し線が接続される前記接続部に対してその先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように前記基板に対して配置された状態とする配置工程と、前記接続部に対する前記引出し線の先端のずれ方向と反対方向に開口し挿入された前記引出し線の引出し方向の移動を自在とするとともに前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の移動を規制する凹状の拘束部を有する位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入した後に、前記位置合わせ治具により前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行う位置合わせ工程と、前記位置合わせ工程の後に前記引出し線を前記接続部に挿入する挿入工程と、前記接続部に挿入された前記引出し線と前記接続部とを電気的に接続する接続工程とを備えたことをその要旨としている。
同方法によれば、配置工程において、引出し線は、該引出し線が接続される接続部に対してその先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれた状態とされる。従って、位置合わせ工程において、位置合わせ治具によって、接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に引出し線の先端を移動させることで、接続部に対する引出し線の先端の径方向及び周方向の位置合わせを行うことが可能である。更に、位置合わせ工程において、接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に位置合わせ治具が移動されることによって拘束部に挿入された引出し線は、接続部に対する引出し線の先端のずれ方向に拘束部の底部に押し付けられた状態となる。よって、位置合わせ治具に対して引出し線が接続部に対する引出し線の先端のずれ方向及び該ずれ方向と反対方向に相対移動することが抑制された状態で、位置合わせ治具によって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に引出し線の先端を移動させることができる。また、引出し線は、凹状という簡単な形状の拘束部によって、引出し線の引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向の移動が規制される。従って、引出し線の引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向の引出し線の移動を規制した状態で、位置合わせ治具によって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に引出し線の先端を移動させることができる。これらのことから、接続部に対する引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを容易に行うことができる。その結果、従来のようにピン等の別部品を使用しなくとも、コイルの引出し線を基板に容易に接続することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステータの製造方法において、前記配置工程では、前記基板を、前記引出し線の長さよりも前記ステータコアから軸方向に離間した状態とし、前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具により前記引出し線の先端を前記ずれ方向と反対方向に移動させることにより、前記引出し線の先端中心を前記ステータコアの軸方向から見て前記接続部の内壁内に配置し、前記挿入工程では、その厚さ方向が前記ステータコアの軸方向と一致するように前記ステータコアの軸方向の一端側に配置された前記基板を、前記引出し線の先端が前記接続部に軸方向から挿入されて前記接続部内に配置されるまで前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動させることをその要旨としている。
同方法によれば、位置合わせ工程において、引出し線の先端中心を軸方向から見て接続部の内壁内に配置することにより、接続部に対する引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことができる。そして、位置合わせ工程において引出し線の先端と接続部とが位置合わせされているため、基板をステータコアの軸方向に沿って同ステータコアの方へ移動させると、引出し線を軸方向から接続部に容易に挿入することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のステータの製造方法において、前記挿入工程では、前記位置合わせ治具によって前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせが行われた状態で、複数の前記引出し線の先端がそれぞれ前記接続部に軸方向から同時に挿入されて前記接続部内にそれぞれ配置されるまで、前記基板のみを若しくは前記基板と前記位置合わせ治具とを同時に前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動させることをその要旨としている。
同方法によれば、位置合わせ治具によって接続部に対する引出し線の先端の位置合わせが行われた状態で、引出し線が位置合わせされた接続部を有する基板を、位置合わせ治具よりも先に若しくは位置合わせ治具と同時にステータコアの方へ移動させる。そのため、複数の引出し線の先端を同時に接続部に挿入しやすい。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のステータの製造方法において、前記拘束部は、前記ずれ方向と反対方向に開口したその開口部に、前記ずれ方向と反対方向に向かうに連れて前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の幅が広くなるガイド部を有し、前記位置合わせ工程では、前記引出し線は、前記位置合わせ治具の前記ずれ方向と反対方向の移動に伴って、前記ガイド部から前記拘束部内に挿入されることをその要旨としている。
同方法によれば、位置合わせ工程において位置合わせ治具を接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に移動させて拘束部に引出し線を挿入するときに、拘束部の底部に対して、引出し線の引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向に引出し線がずれている場合であっても、拘束部の開口部にガイド部が形成されているため引出し線をガイド部から容易に拘束部に挿入することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のステータの製造方法において、前記拘束部の底部には、前記ガイド部から連続して設けられ前記ずれ方向と反対方向に開口しその底部が前記引出し線の外周面に沿う大きさの半径の半円状をなしその幅が前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の前記引出し線の移動を規制する幅に形成され軸方向から見た形状がU字状をなす保持溝が形成され、前記位置合わせ工程では、前記引出し線は、前記位置合わせ治具の前記ずれ方向と反対方向の移動に伴って、前記保持溝まで挿入されることをその要旨としている。
同方法によれば、軸方向から見た形状がU字状をなす簡単な形状の保持溝によって、引出し線の引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向の引出し線の移動を容易に規制しつつ同引出し線を容易に保持することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のステータの製造方法において、前記引出し線の基端部は、前記ステータコアの軸方向の一端側で前記ステータコアに対して移動不能に配置されており、前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線における前記引出し線の長手方向の中央部よりも基端側の部分を前記拘束部に挿入し更に前記引出し線における前記拘束部内に挿入された部分を前記接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせした後に、前記位置合わせ治具を軸方向に沿って前記基板の方へ移動させて前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことをその要旨としている。
同方法によれば、引出し線の基端部は、ステータコアに対して移動不能に配置されているため、引出し線は、基端部に近い部分ほどステータコアに対して一定の位置に配置されやすい。従って、引出し線における引出し線の長手方向の中央部よりも基端側の部分を拘束部に挿入するように、位置合わせ治具を接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に移動させることにより、より容易に引出し線を拘束部内に挿入することができる。そして、引出し線における拘束部内に挿入された部分を接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせした後に、位置合わせ治具を軸方向に沿って基板の方へ移動させると、引出し線における位置合わせ治具よりも先端側の部分が接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせされていく。従って、引出し線の先端を接続部に対してより容易に位置合わせすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のステータの製造方法において、複数の前記引出し線は、その基端部が前記ステータコアの軸方向の一端側で前記ステータコアに対して移動不能に配置されるとともに、前記引出し線における前記ステータコアに対して移動不能である部分から先端に至るまでの部分の長さが等しくなるように形成されていることをその要旨としている。
同方法によれば、各引出し線を位置合わせ治具によって同様に保持することができる。また、各引出し線を位置合わせ治具によって同様に保持することにより、各引出し線の先端を接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせしたときに、各引出し線の先端の軸方向の位置を均一にすることが可能となる。従って、複数の引出し線の先端を複数の接続部に同時に挿入しやすくなる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のステータの製造方法において、前記引出し線の先端部は、先端に向かうに連れて外径が小さくなるように整形されていることをその要旨としている。
同方法によれば、引出し線の先端を更に容易に接続部に挿入することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のステータの製造方法において、前記接続部における前記ステータコア側の端部は、前記ステータコアに近づくほど前記ステータコアの軸方向と直交する方向に切断した前記接続部の断面積が大きくなることをその要旨としている。
同方法によれば、引出し線の先端を更に容易に接続部に挿入することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のステータの製造方法において、各前記コイルは各前記ティースに集中巻にて巻回されるとともに、前記コイルの2倍の数の前記引出し線が、周方向に等角度間隔に並ぶように複数の前記コイルから引き出され、前記基板は、該基板を厚さ方向に貫通した孔状の前記接続部を前記コイルの2倍の数だけ備えるとともに、前記コイルの2倍の数の前記接続部は、周方向に等角度間隔に並んでおり、前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具を径方向に沿って移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入することをその要旨としている。
同方法によれば、コイルの数の2倍という多数の引出し線を、位置合わせ治具を径方向に移動させることにより容易に拘束部に挿入することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のステータの製造方法において、各前記コイルの巻始めと巻終わりの2本の前記引出し線は、各前記ティースの周方向の両側から前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出されており、各前記位置合わせ治具は、前記ティースの周方向の両側から引き出された2本の前記引出し線と径方向に対向する2つの前記拘束部を備え、前記位置合わせ工程では、前記ティースと同数の前記位置合わせ治具をそれぞれ径方向に移動させることにより、各前記位置合わせ治具の2つの前記拘束部に前記ティースの周方向の両側から引き出された2本の前記引出し線をそれぞれ挿入することをその要旨としている。
同方法によれば、1本の引出し線に対して1つの位置合わせ治具をそれぞれ使用すると、引出し線の数と同数の多数の位置合わせ治具を移動させることになり位置合わせ工程が煩雑となるが、各位置合わせ治具にて2本ずつの引出し線を保持するため、使用する位置合わせ治具の数が引出し線の数の半数となり、位置合わせ工程が煩雑となることを抑制できる。また、各位置合わせ治具がそれぞれ保持する2本ずつの引出し線は、ティースの周方向の両側から引き出された引出し線であるため、ティースに対する位置が決まりやすい。従って、ティースの周方向の両側から引き出された2本の引出し線は、1つの位置合わせ治具に形成された2つの拘束部によって保持する2本の引出し線として好適である。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載のステータの製造方法において、前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入した後に、前記引出し線が前記拘束部の外に出ることをストッパによって阻止した状態で前記位置合わせ治具によって前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことをその要旨としている。
同方法によれば、引出し線は、拘束部に挿入された後、ストッパによって拘束部の外に出ることが阻止される。従って、引出し線が拘束部の外に出ることを防止しつつ、位置合わせ治具によって引出し線の先端を接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせすることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載のステータの製造方法において、前記ステータコアには、前記ステータコアと前記コイルとを絶縁するインシュレータが装着されており、前記インシュレータは、前記ステータコアの軸方向の一端側で前記引出し線の基端部を前記ステータコアに対して周方向に移動不能に保持するとともに前記引出し線が軸方向に対して傾斜するように案内する端部保持部を有し、前記配置工程では、前記引出し線は、前記端部保持部に案内されて傾斜することにより、前記引出し線が接続される前記接続部に対して前記引出し線の先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように前記基板に対して配置された状態となることをその要旨としている。
同方法によれば、引出し線は、その基端部が端部保持部によってステータコアに対して周方向に移動不能に保持されるとともに、同端部保持部によって、接続される接続部に対してその先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように案内される。従って、配置工程及び位置合わせ工程をより容易に行うことができる。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のステータの製造方法において、前記接続工程では、前記引出し線が前記位置合わせ治具によって前記接続部の内周面に押し付けられた状態で前記引出し線と前記接続部とを電気的に接続することをその要旨としている。
同方法によれば、接続部に対して引出し線が移動し難い状態で接続部と引出し線とを接続することができる。従って、引出し線を基板に一層容易に接続することができる。
請求項15に記載の発明は、周方向に並ぶ複数のティースを有する環状のステータコアと、前記ティースに巻回される複数のコイルと、前記ステータコアの軸方向の一端側に配置され、複数の前記コイルから前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出された複数の引出し線が電気的に接続される複数の接続部を有する基板とを備えたステータの製造装置であって、前記ステータコアの軸方向の一端側に前記基板を配置して保持する基板保持具と、接続される前記接続部に対してその先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように前記基板に対して配置された前記引出し線の先端の前記接続部に対するずれ方向と反対方向に開口し挿入された前記引出し線の引出し方向の移動を自在とするとともに前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の移動を規制する凹状の拘束部を有する位置合わせ治具とを備え、前記位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入した後に、前記位置合わせ治具により前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことをその要旨としている。
同構成によれば、位置合わせ治具によって、接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に引出し線の先端を移動させることで、接続部に対する引出し線の先端の径方向及び周方向の位置合わせを行うことが可能である。更に、接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に位置合わせ治具が移動されることによって拘束部に挿入された引出し線は、接続部に対する引出し線の先端のずれ方向に拘束部の底部に押し付けられた状態となる。よって、位置合わせ治具に対して引出し線が接続部に対する引出し線の先端のずれ方向及び該ずれ方向と反対方向に相対移動することが抑制された状態で、位置合わせ治具によって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に引出し線の先端を移動させることができる。また、引出し線は、凹状という簡単な形状の拘束部によって、引出し線の引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向の移動が規制される。従って、引出し線の引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向の引出し線の移動を規制した状態で、位置合わせ治具によって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に引出し線の先端を移動させることができる。これらのことから、接続部に対する引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを容易に行うことができる。その結果、従来のようにピン等の別部品を使用しなくとも、コイルの引出し線を基板に容易に接続することができる。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載のステータの製造装置において、前記基板保持具は、前記基板の厚さ方向が前記ステータコアの軸方向と一致するように前記ステータコアの軸方向の一端側で前記基板を前記引出し線の長さよりも前記ステータコアから軸方向に離間した位置に配置して保持し、前記位置合わせ治具が前記引出し線の先端を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線の先端中心を前記ステータコアの軸方向から見て前記接続部の内壁内に配置した後に、前記引出し線の先端が前記接続部に軸方向から挿入されて前記接続部内に配置されるまで前記基板を前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動させるように移動することをその要旨としている。
同構成によれば、引出し線の先端中心を軸方向から見て接続部の内壁内に配置することにより、接続部に対する引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことができる。そして、基板保持具が基板をステータコアの軸方向に沿ってステータコアの方へ移動させるときには、引出し線の先端と接続部とが位置合わせされているため、引出し線を軸方向から接続部に容易に挿入することができる。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のステータの製造装置において、前記位置合わせ治具によって前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせが行われた状態で、複数の前記引出し線の先端がそれぞれ前記接続部に軸方向から同時に挿入されて前記接続部内にそれぞれ配置されるまで、前記基板保持具のみが若しくは前記基板保持具と前記位置合わせ治具とが同時に前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動することをその要旨としている。
同構成によれば、位置合わせ治具によって接続部に対する引出し線の先端の位置合わせが行われた状態で、引出し線が位置合わせされた接続部を有する基板を、位置合わせ治具よりも先に若しくは位置合わせ治具と同時にステータコアの方へ移動させる。そのため、複数の引出し線の先端を同時に接続部に挿入しやすい。
請求項18に記載の発明は、請求項15乃至請求項17の何れか1項に記載のステータの製造装置において、前記拘束部は、前記ずれ方向と反対方向に開口したその開口部に、前記ずれ方向と反対方向に向かうに連れて前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の幅が広くなるガイド部を有することをその要旨としている。
同構成によれば、位置合わせ治具を接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に移動させて拘束部に引出し線を挿入するときに、拘束部の底部に対して、引出し線の引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向に引出し線がずれている場合であっても、拘束部の開口部にガイド部が形成されているため引出し線をガイド部から容易に拘束部に挿入することができる。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のステータの製造装置において、前記拘束部の底部には、前記ガイド部から連続して設けられ前記ずれ方向と反対方向に開口しその底部が前記引出し線の外周面に沿う大きさの半径の半円状をなしその幅が前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の前記引出し線の移動を規制する幅に形成され軸方向から見た形状がU字状をなす保持溝が形成されていることをその要旨としている。
同構成によれば、軸方向から見た形状がU字状をなす簡単な形状の保持溝によって、引出し方向と異なる方向であって接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と直交する方向の引出し線の移動を容易に規制しつつ同引出し線を容易に保持することができる。
請求項20に記載の発明は、請求項15乃至請求項19の何れか1項に記載のステータの製造装置において、前記位置合わせ治具は、前記ずれ方向と反対方向に移動して前記ステータコアの軸方向の一端側で前記ステータコアに対して移動不能に配置された前記引出し線における前記引出し線の長手方向の中央部よりも基端側の部分を前記拘束部に挿入し更に前記引出し線における前記拘束部内に挿入された部分を前記接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせした後に、軸方向に沿って前記基板の方へ移動して前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことをその要旨としている。
同構成によれば、引出し線の基端部は、ステータコアに対して移動不能に配置されているため、引出し線は、基端部に近い部分ほどステータコアに対して一定の位置に配置されやすい。従って、位置合わせ治具は、引出し線における引出し線の長手方向の中央部よりも基端側の部分を拘束部に挿入するように、接続部に対する引出し線の先端のずれ方向と反対方向に移動することにより、より容易に引出し線を拘束部内に挿入することができる。そして、位置合わせ治具が、引出し線における拘束部内に挿入された部分を接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせした後に軸方向に沿って基板の方へ移動すると、引出し線における位置合わせ治具よりも先端側の部分が接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせされていく。従って、引出し線の先端を接続部に対してより容易に位置合わせすることができる。
請求項21に記載の発明は、請求項15乃至請求項20の何れか1項に記載のステータの製造装置において、各前記ティースに集中巻にて巻回されその巻始めと巻終わりの2本の前記引出し線がそれぞれ前記ティースの周方向の両側から前記ステータコアの軸方向の一端側に引出された複数の前記コイルと、厚さ方向に貫通した孔状の前記接続部を前記コイルの2倍の数だけ有する前記基板とを備え、前記コイルの2倍の数の前記引出し線が周方向に等角度間隔に並ぶとともに、前記コイルの2倍の数の前記接続部が周方向に等角度間隔に並んだステータを製造するものであり、前記位置合わせ治具を、前記ティースと同数備えるとともに、各前記位置合わせ治具は、径方向に沿って前記ずれ方向と反対方向に移動されたときに前記ティースの周方向の両側から引き出された2本の前記引出し線が挿入される2つの前記拘束部を備えていることをその要旨としている。
同構成によれば、1本の引出し線に対して1つの位置合わせ治具をそれぞれ使用すると、引出し線の数と同数の多数の位置合わせ治具を移動させることになり位置合わせ治具によって接続部に対する引出し線の先端の位置合わせを行う工程が煩雑となるが、各位置合わせ治具にて2本ずつの引出し線を保持するため、使用する位置合わせ治具の数が引出し線の数の半数となり、当該工程が煩雑となることを抑制できる。また、各位置合わせ治具がそれぞれ保持する2本ずつの引出し線は、ティースの周方向の両側から引き出された引出し線であるため、ティースに対する位置が決まりやすい。従って、ティースの周方向の両側から引き出された2本の引出し線は、1つの位置合わせ治具に形成された2つの拘束部によって保持する2本の引出し線として好適である。
請求項22に記載の発明は、請求項15乃至請求項21の何れか1項に記載のステータの製造装置において、前記拘束部に挿入された前記引出し線が前記拘束部の外に出ることを阻止するストッパを備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、拘束部に挿入された引出し線が該拘束部の外に出ることをストッパによって阻止できる。従って、引出し線が拘束部の外に出ることを防止しつつ、位置合わせ治具によって引出し線の先端を接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせすることができる。
請求項23に記載の発明は、周方向に並ぶ複数のティースを有する環状のステータコアと、前記ティースに巻回される複数のコイルと、前記ステータコアの軸方向の一端側に配置され、複数の前記コイルから前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出された複数の引出し線が電気的に接続される複数の接続部を有する基板とを備えたステータであって、前記接続部は、前記基板を厚さ方向に貫通する孔状をなし、前記接続部に挿入された前記引出し線は、前記接続部の内周面に当接した状態で前記接続部と電気的に接続されていることをその要旨としている。
同構成によれば、引出し線は、接続部の内周面に当接した状態では、接続部に対して移動し難くなる。従って、引出し線を基板に容易に接続することができる。
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載のステータにおいて、前記引出し線は、径方向から前記接続部の内周面に当接した状態で前記接続部と電気的に接続されていることをその要旨としている。
同構成によれば、各引出し線に加わる負荷を、同様な方向の均等な負荷とすることが可能となる。そして、各引出し線に加わる負荷が同様な方向の均等な負荷となると、各引出し線と各接続部との接続性能を一様な安定したものとすることができる。
請求項25に記載の発明は、請求項24に記載のステータにおいて、各前記接続部は、接続された前記引出し線の基端部よりも径方向外側に位置し、前記引出し線は、径方向内側から前記接続部の内周面に当接した状態で前記接続部と電気的に接続されていることをその要旨としている。
同構成によれば、各接続部を貫通した引出し線の先端が、互いに近接することを抑制することができる。従って、接続部を貫通した引出し線の先端同士が短絡し難くなるとともに、接続部と引出し線との接続作業を容易に行うことができる。また、基板における複数の接続部よりも径方向内側の部分の面積を大きくすることができ、当該部分により大きく回路を形成することができる。
請求項26に記載の発明は、請求項23乃至請求項25の何れか1項に記載のステータにおいて、前記ステータコアに装着され前記ステータコアと前記コイルとを絶縁するインシュレータを備え、前記インシュレータは、前記ステータコアの軸方向の一端側で前記引出し線の基端部を前記ステータコアに対して周方向に移動不能に保持するとともに前記接続部に対して該接続部に接続される前記引出し線の先端が径方向外側にずれるように傾斜するように案内する端部保持部を有することをその要旨としている。
同構成によれば、引出し線の基端部が端部保持部によって保持されるため、引出し線と接続部との電気的接続が安定する。また、このステータを製造するときに、引出し線を接続部に挿入する前の状態において、各引出し線は、端部保持部によって同様に傾斜されるため、各引出し線の取り扱いが容易となる。従って、ステータを容易に製造することができる。
本発明によれば、コイルの引出し線を基板に容易に接続することができるステータの製造方法、該ステータの製造装置及び該ステータを提供できる。
本発明にかかる一実施形態のステータの平面図。 (a)は本発明にかかる一実施形態のステータの分解斜視図、(b)は引出し線の先端部の部分拡大図。 コイルが巻回されたステータコアの部分拡大斜視図。 位置合わせ治具の拡大図。 ステータの製造装置の概略図。 (a)及び(b)は保持装置の斜視図。 ステータの製造方法を説明するための模式図。 ステータの製造方法を説明するための模式図。 ステータの製造方法を説明するための模式図。 保持装置の斜視図。 ステータの製造方法を説明するための模式図。 ステータの製造方法を説明するための模式図。 基板保持具及び保持装置の斜視図。 (a)及び(b)は別の形態の基板の部分拡大断面図。 (a)〜(c)は別の形態のインシュレータが装着されたステータコアの部分拡大斜視図。 (a)及び(b)は別の形態の位置合わせ治具の部分拡大図。 (a)及び(b)は別の形態の基板の平面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示す本実施形態のステータ1は、インナロータ型のブラシレスモータに備えられるものである。ステータ1は、円環状をなすステータコア2と、該ステータコア2に巻装された複数(本実施形態では12個)のコイル3と、これらコイル3が電気的に接続される基板4とを備えている。
図1及び図2(a)に示すように、ステータコア2は、軸方向から見た形状がT字状をなす12個の分割コア11を周方向に連結して円環状に構成されている。各分割コア11は、軸方向から見た形状が円弧状をなす連結部11aと、該連結部11aの周方向の中央部から径方向内側に延びるティース11bとから構成されている。この分割コア11は、プレス加工により磁性鋼板を所定の形状に打ち抜いて形成された複数枚のコアシート12を、該コアシート12の厚さ方向が連結部11aの中心軸線L1方向と一致するように積層して形成されている。そして、12個の分割コア11は、隣り合う分割コア11の連結部11aの周方向の端部同士を嵌め合わせることにより互いに連結されている。また、各分割コア11には、各分割コア11の軸方向の両端面、及び連結部11aの径方向内側の側面を被覆するインシュレータ13が軸方向の両側から装着されている。このインシュレータ13は、絶縁性の合成樹脂材料から形成されている。
12個の分割コア11の各ティース11bには、インシュレータ13の上から被覆導線14が巻回されることにより、それぞれコイル3が巻回されている。本実施形態では、コイル3は、各ティース11bに集中巻にて巻回されており、ステータ1は、ティース11bの数と同数のコイル3を備えている。そして、このコイル3と分割コア11とは、該分割コア11とコイル3との間に介在されたインシュレータ13によって絶縁されている。また、図2(b)に示すように、被覆導線14は、導電性を有する金属線14aの外周を、絶縁性を有する絶縁被膜14bにて被覆して形成されている。尚、本実施形態の被覆導線14の直径は0.3mmである。
図2(a)に示すように、各コイル3の巻始めと巻終わりの端部である引出し線15は、軸方向の一方側(図2(a)において上側)に引き出されている。即ち、本実施形態では、各引出し線15の引出し方向はステータコア2の軸方向となっている。各コイル3から2本ずつの引出し線15が引き出されているため、ステータ1は、コイル3の数の2倍の数の引出し線15を備えている。そして、各コイル3の巻始めの引出し線15と巻終わりの引出し線15とは、それぞれティース11bの基端部付近で同ティース11bの周方向の両側から軸方向に引き出されている。図2(b)に示すように、各引出し線15の先端部においては、絶縁被膜14bが除去されて金属線14aが露出している。また、引出し線15の先端部は、金属線14aに面取り整形が施されることにより先端に向かうに連れて外径が小さくなる円錐形状をなしている。
図2(a)に示すように、前記各インシュレータ13は、各インシュレータ13が装着された分割コア11の連結部11aの軸方向の一端面(図2(a)において上側の端面)を被覆する端面被覆部13aを有する。端面被覆部13aは、連結部11aの軸方向の一端面上で軸方向に突出するように立設され、コイル3の径方向外側へのはみ出しを防止している。
図3に示すように、各インシュレータ13の端面被覆部13aには、軸方向に沿って延びる溝状をなす一対の端部保持部13bが形成されている。一対の端部保持部13bは、各インシュレータ13において、ティース11bの基端部の近傍で同ティース11bの周方向の両側に形成されている。そして、各端部保持部13bは、軸方向の一方側(分割コア11と反対側)及び径方向内側に開口している。また、各端部保持部13bの周方向の幅は、前記被覆導線14の直径と略等しく形成されている。更に、各端部保持部13bにおける径方向外側の底面13cは、該底面13cにおける軸方向の一方側(連結部11aに近い側)の端から軸方向の他方側(端面被覆部13aの先端側)の端に向かうに連れて端面被覆部13aの外周面に近づく(ティース11bの先端からの距離が長く)ように、軸方向に対して傾斜している。また、図2(a)に示すように、12個のインシュレータ13に形成された合計24個の端部保持部13bは、ステータコア2の軸方向の一端側(即ち引出し線15が引き出された側)で周方向に等角度間隔(本実施形態では15°間隔)となっている。
図2(a)及び図3に示すように、各コイル3の巻始めの引出し線15と巻終わりの引出し線15とは、その基端部(根元の部分)が近傍の端部保持部13bに嵌入(圧入)されて該端部保持部13bによって保持されている。そして、各引出し線15の基端部は、端部保持部13bに嵌入されることにより、ステータコア2の軸方向の一端側(図2(a)において上側)でステータコア2に対して移動不能に配置され、その位置がステータコア2に対して一定の位置に維持されている。また、合計24本の引出し線15は、24個の端部保持部13bによって、周方向に等角度間隔(本実施形態では15°間隔)となるように保持されている。更に、各引出し線15の基端部は、端部保持部13bの内部に嵌入されて同端部保持部13bの底面13cに当接されることにより、当該底面13cに沿って軸方向に対して傾斜されている。
図1及び図2(a)に示すように、前記基板4は、円板状の基板本体部4aと、該基板本体部4aから径方向外側に延設された略四角形の板状をなす外部接続部4bとから構成されている。そして、基板4の表面には、プリント配線(図示略)が形成されるとともに、複数の回路素子(図示略)が配設されている。また、基板本体部4aの外周縁部には、ステータ1が備える引出し線15と同数の24個の接続部4cが形成されている。各接続部4cは、基板4を該基板4の厚さ方向に貫通する孔状をなすとともに、軸方向から見た形状が円径状をなしている。また、各接続部4cの直径は、前記被覆導線14を構成する金属線14aの直径よりも若干大きい値となっている。そして、各接続部4cは、ステータコア2の軸方向と直交する方向に切断した断面形状が基板4の厚さ方向に一定となっている。また、各接続部4cは、基板4の表面に形成されたプリント配線に電気的に接続されており、プリント配線を介して所定の接続部4c同士が短絡されている。更に、24個の接続部4cは、基板本体部4aの外周縁部に周方向に等角度間隔(本実施形態では15°間隔)に形成されている。また、各接続部4cは、基板本体部4aの径方向の中央からの距離が、引出し線15における端部保持部13bの軸方向の開口部内に位置する部分とステータコア2の中心軸線L2との間の距離と等しくなるように基板本体部4aに形成されている。
このような基板4は、引出し線15が引き出された側のステータコア2の軸方向の一端側に配置されている。基板4は、ステータコア2の軸方向の一端側で、その厚さ方向がステータコア2の軸方向と一致するように、且つ、基板本体部4aの径方向の中央がステータコア2の中心軸線L2上に位置するように配置されている。また、基板4は、12個のインシュレータ13の端面被覆部13aの先端面に当接して配置されている。そして、基板本体部4aに形成された24個の接続部4cの径方向及び周方向の位置と、24本の引出し線15の先端部の径方向及び周方向の位置とが一致している。24本の引出し線15は、24個の接続部4c内にそれぞれ挿入されて接続部4cを軸方向に貫通している。そして、接続部4c内に挿入された引出し線15は、径方向内側から接続部4cの内周面に当接した状態で、それぞれ半田によって接続部4cに電気的に接続されている。従って、24本の引出し線15は、プリント配線に電気的に接続されるとともに、当該プリント配線を介して所定の引出し線15同士が接続されている。即ち、複数のコイル3がプリント配線を介して所望の態様で結線されている。
次に、上記したステータ1を製造するための製造装置21について説明する。
図5に示すように、製造装置21を構成する基台22は四角形の板状をなしている。基台22上には、図5における右側の端部に第1の駆動装置23が設けられている。第1の駆動装置23は、図示しないモータ等の駆動力によって該第1の駆動装置23の上部に連結された支持板24をZ方向に移動させる。尚、Z方向は、基台22の上面と直交する方向であり、図5においては上下方向である。支持板24は、Z方向と直交する平板状をなしている。
支持板24上には円環状の保持装置25が設けられている。保持装置25は、その中心軸線L3がZ方向と平行をなすように支持板24上に載置されている。そして、保持装置25において、外周側に設けられた第1の保持体31は円環状をなしている。この第1の保持体31の上面、即ち第1の保持体31における基台22と反対側の軸方向の端面には、略円環状のカムプレート32が固定されている。カムプレート32の外径及び内径は、第1の保持体31の内径及び外径と略等しく形成されている。
カムプレート32には、ステータ1が備えるコイル3の数と同数の12個のカム凹部33が形成されている。12個のカム凹部33は、それぞれカムプレート32を径方向内側から径方向外側に向かって凹設して形成されており、全て同じ形状をなしている。また、12個のカム凹部33は、周方向に等角度間隔(即ち30°間隔)に形成されている。そして、各カム凹部33は、Z方向に沿って上方から見た形状が、周方向に沿って時計方向の後方側の端から時計方向の前方側の端に向かうに連れて深さ(径方向の深さ)が浅くなるように形成されている。
図6(a)に各カム凹部33の内周面であるカム面33aは、Z方向(保持装置25の中心軸線L3方向に同じ)と平行をなすとともに、周方向の位置に応じて径方向の位置が変化する曲面状をなしている。各カム凹部33において、カム面33aは、Z方向に沿って上方から見ると、時計方向の前方側の端部が径方向に沿って延びており、そこから時計方向の後方側の端に向かうに連れてその径方向の位置が徐々に径方向内側となるように湾曲している。そして、カム面33aにおける時計方向の後方側の端部は、該カム面33aの時計方向の後方側に位置するカム凹部33のカム面33aに滑らかに繋がっている。尚、各カム面33aにおいて、時計方向の後方側の端部における最も径方向外側に位置する部分を非係合位置P1とし、時計方向の前方側の端部における最も径方向内側に位置する部位を係合位置P2とする。
前記第1の保持体31の内側には、該第1の保持体31と同心状に設けられた円環状の第2の保持体41が配置されている。第2の保持体41の外径は、第1の保持体31の内径と略等しく形成されるとともに、第2の保持体41の内径は、ステータコア2の外径よりも僅かに大きく形成されている。また、第2の保持体41の軸方向の厚さは、第1の保持体31の軸方向の厚さと略等しく形成されている。
第2の保持体41の上面、即ち第2の保持体41における基台22と反対側の軸方向の端面には、12個の案内部材42が固定されている。12個の案内部材42は、第2の保持体41の上面に周方向に等角度間隔(即ち30°間隔)に固定されている。そして、各案内部材42は、径方向内側の端部から径方向外側の端部に向かうに連れて周方向の幅が広くなる扇形状の板状をなしている。各案内部材42の厚さ(Z方向の厚さ)は、前記カムプレート32の厚さよりも厚く形成されている。また、各案内部材42の径方向の幅は、第2の保持体41の径方向の幅と等しく形成されている。そして、12個の案内部材42は、周方向に隣り合う案内部材42との間に径方向に延びる案内溝43を形成している。また、各案内部材42の周方向の両端面は、Z方向と平行をなすとともに、案内溝43の周方向の中央を通り径方向に延びる該案内溝43の中心線S1と平行に延びている。即ち、案内溝43の幅は、中心線S1に沿って一定となっている。
また、第2の保持体41の上面であって周方向に隣り合う案内部材42間、即ち各案内溝43内には、略直方体状の被案内部材44が配置されている。被案内部材44のZ方向の厚さは、案内部材42の厚さ(Z方向の厚さ)よりも長く形成されている。更に、被案内部材44の周方向の幅は、案内溝43の周方向の幅と略等しく形成されている。また、被案内部材44の径方向外側の端面は、前記カム面33aに摺接する摺接面44aとなっている。摺接面44aは、Z方向と平行をなすとともに、径方向外側に膨らむ略円弧状をなしている。そして、被案内部材44の径方向の長さは、摺接面44aがカム面33aの非係合位置P1に当接したときに、被案内部材44の径方向内側の端部が、第2の保持体41の内周面よりも径方向内側に突出せず且つ案内部材42の径方向外側の端面よりも径方向外側に出ない長さとなっている。尚、各被案内部材44は、12個のカム凹部33のうちの何れか1つのカム凹部33のカム面33aに常に当接するように、図示しない付勢部材によって径方向外側に付勢されている。
各被案内部材44の上面、即ち各被案内部材44における第2の保持体41と反対側の端面には、被案内部材44と一体移動可能に位置合わせ治具45が固定されている。位置合わせ治具45は、第2の保持体41の径方向に長い略短冊状の板状をなしている。本実施形態では、位置合わせ治具45の厚さは1mm以下となっている。また、位置合わせ治具45の周方向の幅は、被案内部材44の周方向の幅(前記案内溝43の周方向)の幅よりも若干広く形成されている。更に、位置合わせ治具45の周方向(位置合わせ治具45の幅方向)の中央を通り径方向(位置合わせ治具45の長手方向)に延びる中心線S2は、保持装置25の径方向に沿って延びている。また、Z方向から保持装置25を見ると、12個の位置合わせ治具45の中心線S2と12個の案内溝43の中心線S1とは一致している。また、位置合わせ治具45の径方向の長さは、第2の保持体41の径方向の幅よりも長く形成されている。更に、12個の位置合わせ治具45は、周方向に等角度間隔(本実施形態では30°間隔)に配置されるとともに、Z方向の位置が等しくなっている。
図4に示すように、位置合わせ治具45の径方向内側の端部には、2つの拘束部45aが形成されている。2つの拘束部45aは、位置合わせ治具45の径方向内側の端部で、位置合わせ治具45の幅方向(保持装置25の周方向)に隣り合う2箇所に形成されている。2つの拘束部45aは、それぞれ位置合わせ治具45の径方向内側の端から径方向外側に向かって凹設されて径方向内側に開口する凹状をなすとともに、位置合わせ治具45を軸方向(厚さ方向)に貫通している。各拘束部45aの底部には保持装置25の径方向内側に開口する保持溝45bが形成されている。保持溝45bは、位置合わせ治具45を軸方向(厚さ方向)に貫通するとともに、軸方向(位置合わせ治具45の厚さ方向)から見た形状がU字状をなしている。保持溝45bの底部は、引出し線15(図6(a)参照)の円筒状の外周面に沿う大きさの半径の半円状をなすとともに、保持溝45bの幅(周方向の幅)Waは、保持溝45bに挿入された引出し線15の周方向の移動を規制する幅に形成されている。本実施形態では、保持溝45bの幅Waは、前記被覆導線14の直径よりも僅かに大きい値となっており、0.5mmである。また、保持溝45bの半円状をなす底面の曲率半径は、本実施形態では引出し線15(被覆導線14)の半径よりも僅かに大きい値であるとともに、保持溝45bの幅の半分の値となっている。また、図6(a)に示すように、位置合わせ治具45において、2つの保持溝45b間の間隔は、周方向に隣り合う引出し線15間(引出し線15の基端部間)の間隔と等しくなっている。
また、図4に示すように、各拘束部45aは、径方向内側に開口したその開口部に、径方向内側に向かうに連れて周方向の幅が広くなるガイド部45cを有する。このガイド部45cは、保持溝45bから連続して形成され、保持溝45bの開口から拘束部45aの開口に亘って形成されている。そして、ガイド部45cは、該ガイド部45cの径方向外側の端(即ち保持溝45bと隣り合う部分)では周方向の幅が保持溝45bの幅Waと等しく、径方向外内側の端に向かうに連れて周方向の幅が広くなるように形成されている。また、ガイド部45cは、その周方向の両側の内側面のなす角度が90°以下となるように形成されている。そして、保持溝45b及びガイド部45cをそれぞれ有する各拘束部45aは、軸方向(位置合わせ治具45の厚さ方向)から見た形状が、その幅方向の中央を通り位置合わせ治具45の長手方向に延びる直線(図示略)を対称軸として線対称な形状をなしている。
図5及び図6(a)に示すように、上記のような保持装置25においては、第1の保持体31は、図示しない駆動装置によって第2の保持体41に対して保持装置25の中心軸線L3を回転中心として回転可能に構成されている。そして、第2の保持体41は、支持板24に対して中心軸線L3を回転中心として回転不能に固定される一方、第1の保持体31は、支持板24に対して保持装置25の中心軸線L3を回転中心として回転可能である。
第2の保持体41に対して第1の保持体31が回転されると、被案内部材44に対してカムプレート32が回転されるため、カム面33aに対する摺接面44aの接触位置に応じて被案内部材44が案内部材42に案内されながら径方向に移動される。即ち、第2の保持体41に対して第1の保持体31が回転されると、カム面33a及び被案内部材44からなるカム機構によって、被案内部材44に固定された位置合わせ治具45が径方向にスライド移動される。
そして、図6(b)及び図4に示すように、12個の被案内部材44の摺接面44aがそれぞれカム面33aの係合位置P2に接触しているときには、12個の位置合わせ治具45は最も径方向内側に移動された状態となる。この状態においては、各位置合わせ治具45の径方向内側の端部が第2の保持体41の内周縁よりも径方向内側に突出する。尚、被案内部材44の摺接面44aがそれぞれカム面33aの係合位置P2に接触したときの位置合わせ治具45の配置位置を保持位置とする。各位置合わせ治具45が保持位置に配置されると、12個の位置合わせ治具45に設けられた合計24個の保持溝45bが周方向に等角度間隔(本実施形態では周方向に15°間隔)に並ぶ。また、各保持溝45bの底部の円弧状の部分の曲率中心と保持装置25の径方向の中央(保持装置25の中心軸線L3)との間の距離が、引出し線15における端部保持部13bの軸方向の開口部内に位置する部分とステータコア2の中心軸線L2との間の距離と等しくなる。更に、各保持溝45bの底部の円弧状の部分の曲率中心と保持装置25の径方向の中央との間の距離が、前記基板4に形成された各接続部4cの中心と基板本体部4aの径方向の中央との間の距離と略等しくなる。
また、図6(a)及び図4に示すように、12個の被案内部材44の摺接面44aがそれぞれカム面33aの非係合位置P1に接触しているときには、12個の位置合わせ治具45は、最も径方向外側に移動された状態となる。この状態においては、各位置合わせ治具45の径方向内側の端が第2の保持体41の内周縁よりも径方向外側に位置する。尚、被案内部材44の摺接面44aがそれぞれカム面33aの非係合位置P1に接触したときの位置合わせ治具45の配置位置を退避位置とする。
図5に示すように、基台22の上面の略中央部には、円柱状の支柱26が設けられている。支柱26は、保持装置25の下方で、同保持装置25と同軸上となるように形成されている。また、支柱26の外径は第2の保持体41の内径よりも小さく、且つステータコア2の内径よりも大きく形成されている。この支柱26は、保持装置25の内側に配置されたステータコア2を下方から支持するものである。
また、基台22上には、保持装置25及び支柱26を挟んで前記第1の駆動装置23と反対側となる部分(図5において左側の端部)に第2の駆動装置27が設けられている。第2の駆動装置27の上部には、保持装置25の上方に突出する平板状の基板保持具28が固定されている。基板保持具28は、その先端部に前記基板4の外部接続部4bを保持するものである。そして、第2の駆動装置27は、モータ等の駆動力によって基板保持具28をZ方向に移動させることにより、基板4をZ方向に移動させる。
次に、上記した製造装置21を用いたステータ1の製造方法について説明する。
まず、図6(a)及び図7に示すように、コイル3が巻装されたステータコア2を保持装置25の内側に配置するステータコア配置工程が行われる。ステータコア2に巻回された各コイル3の引出し線15は、ステータコア2の軸方向の一方側に引き出されている。従って、本実施形態では、引出し線15の引出し方向はステータコア2の軸方向である。また、各引出し線15は、その基端部(根元の部分)がそれぞれインシュレータ13の端部保持部13bに嵌入されて保持されている。即ち、各引出し線15は、その基端部が端部保持部13bに嵌入されることにより、同基端部がステータコア2の軸方向の一端側でステータコア2に対して移動不能に配置されている。また、24本の引出し線15は、端部保持部13bにて保持された部分から先端に至るまでの部分の長さが等しくなるように形成されている(整えられている)。更に、各引出し線15の基端部は、端部保持部13bの内部に嵌入されて同端部保持部13bの底面13cに当接されることにより、当該底面13cに沿って軸方向に対して傾斜されているため、各引出し線15は、その先端部がその基端部に対して径方向外側に位置するように傾斜している。また、製造装置21においては、第1の駆動装置23によって保持装置25が下方(基台22側)に移動されるとともに、12個の位置合わせ治具45が退避位置に移動されている。そして、ステータコア2は、引出し線15が引き出された側の軸方向の端部が上側、引出し線15が引き出された側と反対側の軸方向の端部が下側(基台22側)となるように、保持装置25の内側に挿入される。保持装置25の内側に挿入されたステータコア2は、下から支柱26にて支持される。また、同ステータコア2は、該ステータコア2の中心軸線L2と保持装置25の中心軸線L3とが一致して保持装置25と同心状に配置される。更に、ステータコア2は、12個のティース11bの周方向の位置と12個の位置合わせ治具45の周方向の位置とが一致するように保持装置25の内側に配置される。また、ステータコア2は、その軸方向がZ方向に一致するとともに、Z方向(軸方向)には位置合わせ治具45よりも下方に配置される。詳しくは、ステータコア2は、引出し線15の基端部における端部保持部13bの軸方向の開口部内に位置する部分と位置合わせ治具45との間のZ方向の距離D1が10mm以内となる位置に配置される。そして、引出し線15における拘束部45aと径方向に対向する部分は、該引出し線15の基端部付近の部分であって、引出し線15における該引出し線15の長手方向の中央部よりも基端側の部分である。また、ステータコア2が保持装置25の内側に配置された状態においては、24本の引出し線15は、Z方向から見ると径方向外側に向かって略放射状に延びている。
次に、図5及び図7に示すように、ステータコア2に対して基板4を配置する基板配置工程が行われる。基板配置工程では、基板4の外部接続部4bを基板保持具28の先端部に固定することにより、基板保持具28にて基板4を保持する。このとき、基板保持具28は、第2の駆動装置27によって、基板4が引出し線15に接触しない高さに移動されている。そして、基板保持具28にて保持された基板4は、その厚さ方向がZ方向と一致するとともに、基板本体部4aがステータコア2と同軸上に配置されてステータコア2における引出し線15が引き出された側の軸方向の端部と軸方向に対向する。更に、同基板4は、引出し線15の長さよりもステータコア2から軸方向に離間した状態とされる。また、基板本体部4aに形成された24個の接続部4cの周方向の位置と、24本の引出し線15の基端部の周方向の位置とが一致し、24個の接続部4cと24本の引出し線15の基端部とがZ方向(ステータコア2の軸方向)に対向する。このように、ステータコア2に対して基板4が配置されると、各引出し線15は、接続される接続部4cに対して引出し線15の先端が径方向外側にずれるように基板4に対して配置された状態となる。即ち、本実施形態では、接続部4cに対する引出し線15の先端のずれ方向αは、径方向に沿って径方向外側に向かう方向である。そして、各引出し線15は、上方に位置する接続部4cに対して該引出し線15の先端部が径方向外側にずれた位置に位置するように傾斜しつつZ方向(ステータコア2の軸方向)に延びている。尚、本実施形態では、この基板配置工程が配置工程に該当する。
次に、図6(b)及び図8に示すように、引出し線15を位置合わせ治具45にて保持する引出し線保持工程が行われる。第2の保持体41に対して第1の保持体31が保持装置25の中心軸線L3を回転中心として回転(図6(b)においては反時計方向に回転)されることにより、12個の位置合わせ治具45が径方向内側に移動して保持位置に配置される。即ち、各位置合わせ治具45は、径方向に沿って、前記ずれ方向αと反対方向である径方向内側に向かう方向に移動される。そして、12個の位置合わせ治具45の径方向内側への移動に伴って、径方向内側に開口した各拘束部45aの径方向内側に位置する引出し線15の基端部付近の部分が、それぞれ拘束部45aに挿入される。詳しくは、各引出し線15の基端部付近の部分は、各位置合わせ治具45の径方向内側への移動に伴って、ガイド部45cから拘束部45a内に挿入され、更に、ガイド部45cを通り抜けて保持溝45bの底部まで挿入される。
尚、拘束部45aは、ずれ方向αと反対方向に開口し、挿入された引出し線15の引出し方向(本実施形態ではステータコア2の軸方向)の移動を自在とするとともに前記引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向の移動を規制する凹状に形成されている。そして、引出し線15の引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向は本実施形態では周方向(ずれ方向αと直交し且つステータコア2の軸方向と直交する方向)に該当し、拘束部45aは、挿入された引出し線15におけるステータコア2の軸方向の移動を自在としつつ、同引出し線15の周方向の移動を規制する。また、拘束部45aの径方向内側の開口部に形成されたガイド部45cは、引出し線15の引出し方向(本実施形態ではステータコア2の軸方向)と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向(本実施形態では周方向)に保持溝45bよりも広く形成されている。従って、位置合わせ治具45の径方向内側への移動に伴って引出し線15が拘束部45aに挿入されるときに、引出し線15の基端部付近の部分であって位置合わせ治具45と径方向に対向する部分が、引出し線15の引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向(本実施形態では周方向)に保持溝45bに対してずれていた場合であっても、引出し線15の基端部付近の部分は拘束部45a内に入りやすくなっている。更に、ガイド部45cは、保持溝45bの開口部に近づくに連れて引出し線15の引出し方向(本実施形態ではステータコア2の軸方向)と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向(本実施形態では周方向)の幅が狭くなるように形成されている。従って、位置合わせ治具45の径方向内側への移動に伴ってガイド部45cから拘束部45a内に入った引出し線15の基端部付近の部分は、ガイド部45cに案内されて容易に保持溝45b内に入ることができる。また、保持溝45bは、ガイド部45cから連続して設けられずれ方向αと反対方向に開口しその底部が引出し線15の外周面に沿う大きさの半径の半円状をなしその幅Waが引出し線15の引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向の引出し線15の移動を規制する幅に形成されている。従って、保持溝45bに挿入された引出し線15は、引出し線15の引出し方向(本実施形態ではステータコア2の軸方向)と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向(本実施形態では周方向)の移動が保持溝45bによって規制される。
そして、各位置合わせ治具45が保持位置に配置されると、引出し線15は保持溝45bの底部まで挿入され、保持溝45bの底部に接触した状態となる。更に、各位置合わせ治具45が保持位置に配置されると、各保持溝45bの円弧状の部分は、該保持溝45bの上方に位置する接続部4cと略同軸上に配置され、各接続部4cから軸方向に沿って下側となる位置に保持溝45bの円弧状の部分が配置される。従って、保持位置に配置された各位置合わせ治具45が、2本ずつの引出し線15の基端部から前記距離D1だけ上方となる部分を保持溝45bの底部に保持することにより、引出し線15における基端部付近の部分が接続部4cに対して径方向及び周方向に位置合わせされる。尚、各引出し線15は、径方向における保持溝45bの開口方向と反対方向(即ち、ずれ方向αであって径方向外側に向かう方向)に傾斜しているため、保持溝45bの底部に当接しやすい。そのため、径方向には、各引出し線15を各保持溝45bによって径方向外側からのみ規制するだけで、各保持溝45bによって引出し線15を保持することができる。
次に、図9及び図10に示すように、位置合わせ治具45を上昇させる位置合わせ治具上昇工程が行われる。位置合わせ治具上昇工程では、第1の駆動装置23によって保持装置25が上昇させることにより、12個の位置合わせ治具45を軸方向に沿って基板4の方へ移動させる。このとき、各位置合わせ治具45は、保持溝45bの底部に引出し線15を保持した状態のまま上方に移動される。尚、拘束部45aは、引出し線15の引出し方向の移動を自在とするものであるため、位置合わせ治具45は、引出し線15を拘束部45a内に保持したまま引出し線15の軸方向の相対移動を許容しつつ容易に軸方向に移動される。また、各引出し線15は、径方向における保持溝45bの開口方向と反対方向に傾斜していたため、保持溝45bの底部に保持された状態に維持される。更に、各引出し線15は、保持溝45bの上昇に伴って先端側の部位が径方向内側(即ちずれ方向αと反対方向)に移動されてZ方向に沿って延びるようになる。即ち、引出し線15の先端が位置合わせ治具45によって径方向内側に移動される。そして、保持装置25は、位置合わせ治具45の上面から基板4側に突出する引出し線15の長さが1〜1.5mmとなる位置まで上昇されて停止される。各保持溝45bの底部の円弧状の部分と、各保持溝45bの上方に位置する接続部4cとが略同軸上に配置されているため、位置合わせ治具45によって先端部が保持された引出し線15の先端中心は、Z方向(ステータコア2の軸方向)から見ると、接続部4cの内壁内に配置される。そして、24本の引出し線15の先端は、24個の接続部4cに対して径方向及び周方向に位置合わせされる。尚、本実施形態では、この位置合わせ治具上昇工程と前記引出し線保持工程とが位置合わせ工程を構成している。
次に、図5及び図11に示すように、各接続部4cにそれぞれ引出し線15を挿入する先端挿入工程が行われる。先端挿入工程では、第2の駆動装置27によって基板保持具28を下降させることにより、引出し線15の先端が接続部4cに軸方向から挿入されて接続部4c内(即ち基板本体部4aの厚さの範囲内)に配置されるまで基板4をステータコア2の軸方向に沿ってステータコア2の方へ移動させる。本実施形態では、基板保持具28は、基板4の下面と各位置合わせ治具45の上面との間の間隔が0.5mm以下となるまで下降された後に停止される。尚、引出し線15の先端部は円錐形状に面取りされているため、軸方向から接続部4c内に容易に挿入される。
次に、図5及び図12に示すように、位置合わせ治具45を下降させる位置合わせ治具下降工程が行われる。位置合わせ治具下降工程では、第1の駆動装置23によって保持装置25を下降させると同時に、第2の駆動装置27によって基板保持具28を下降させる。これにより、各位置合わせ治具45と基板4とが互いのZ方向の間隔を一定に保ったまま下降される。基板4が下降されることにより、24本の引出し線15は24個の接続部4cを軸方向に貫通する。こうして、図13に示すように、24本の引出し線15が24個の接続部4cに同時に組み付けられる。尚、保持装置25は、前記ステータコア配置工程における位置と同じ位置、即ち、位置合わせ治具45が引出し線15の基端部と径方向に対向する位置まで下降された後に停止される。各位置合わせ治具45は、下降された後の状態においても保持溝45bの底部に引出し線15を保持しており、各位置合わせ治具45によって、引出し線15は、径方向外側から接続部4cの内周面に押し付けられて当接している。尚、本実施形態では、この位置合わせ治具下降工程と前記先端挿入工程とが挿入工程を構成している。
次に、各引出し線15を接続部4cに電気的に接続する接続工程が行われる。接続工程では、各接続部4cに半田付けを施すことにより、各接続部4cと該接続部4cに挿入された引出し線15とを電気的に接続する。このとき、引出し線15は、位置合わせ治具45によって径方向外側から接続部4cの内周面に押し付けられている。従って、接続部4cに対して引出し線15が移動し難い状態となっている。そして、24本の引出し線15は、プリント配線に電気的に接続されるとともに、当該プリント配線を介して所定の引出し線15同士が接続される。即ち、コイル3がプリント配線を介して所望の態様で結線される。こうして、ステータ1が完成する。完成したステータ1は、位置合わせ治具45が退避位置に配置されて基板保持具28から基板4が取り外された後に製造装置21から取り出される。
次に、上記のように製造されたステータ1の作用を記載する。
引出し線15は、接続部4cの内周面に当接した状態で該接続部4cに電気的に接続されている。引出し線15は、接続部4cの内周面に当接した状態では、接続部に対して移動し難くなるため、引出し線15と接続部4cとが安定して接続される。また、各引出し線15は、径方向外側から接続部4cの内周面に当接した状態で接続部4cと電気的に接続されている。従って、各引出し線に加わる負荷を、同様な方向(即ち径方向に沿って径方向内側に向かう方向)の均等な負荷とすることができる。更に、引出し線15の基端部が端部保持部13bによって保持されるため、引出し線15と接続部4cとの電気的接続が安定する。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)基板配置工程において、引出し線15は、該引出し線15が接続される接続部4cに対してその先端が径方向外側にずれた状態とされる。従って、引出し線保持工程及び位置合わせ治具上昇において、位置合わせ治具45によって、接続部4cに対する引出し線15の先端のずれ方向αと反対方向(即ち径方向内側に向かう方向)に引出し線15の先端を移動させることで、接続部4cに対する引出し線15の先端の径方向及び周方向の位置合わせを行うことができる。更に、引出し線保持工程において、ずれ方向αと反対方向に位置合わせ治具45が移動されることによって拘束部45aに挿入された引出し線15は、ずれ方向αに拘束部45aの底部(即ち保持溝45bの底部)に押し付けられた状態となる。よって、位置合わせ治具45に対して引出し線15がずれ方向α及び該ずれ方向αと反対方向に相対移動することが抑制された状態で、位置合わせ治具45によってずれ方向αと反対方向に引出し線15の先端を移動させることができる。また、引出し線15は、凹状という簡単な形状の拘束部45aによって、引出し線15の引出し方向(本実施形態ではステータコア2の軸方向)と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向(本実施形態では周方向)の移動が規制される。従って、引出し線15の引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向の引出し線15の移動を規制した状態で、位置合わせ治具45によってずれ方向αと反対方向に引出し線15の先端を移動させることができる。これらのことから、接続部4cに対する引出し線15の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを容易に行うことができる。その結果、従来のようにピン等の別部品を使用しなくとも、コイル3の引出し線15を基板4に容易に電気的に接続することができる。
(2)位置合わせ治具上昇工程において、引出し線15の先端中心を軸方向から見て接続部4cの内壁内に配置することにより、接続部4cに対する引出し線15の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことができる。そして、位置合わせ治具上昇工程において引出し線15の先端と接続部4cとが位置合わせされているため、先端挿入工程において、基板4をステータコア2の軸方向に沿って同ステータコア2の方へ移動させると、引出し線15を軸方向から接続部4cに容易に挿入することができる。
(3)先端挿入工程では、位置合わせ治具45によって接続部4cに対する引出し線15の先端の位置合わせが行われた状態のまま、引出し線15が位置合わせされた接続部4cを有する基板4を、位置合わせ治具45よりも先にステータコア2の方へ移動させる。そのため、複数の引出し線15の先端を同時に接続部4cに挿入しやすい。従って、複数の引出し線15の先端をそれぞれ接続部4cに挿入する工程を効率良く容易に行うことができる。
(4)引出し線保持工程において位置合わせ治具45をずれ方向αと反対方向に移動させて拘束部45aに引出し線15を挿入するときに、拘束部45aの底部(即ち保持溝45bの底部)に対して、引出し線15の引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向(本実施形態では周方向)に引出し線15がずれている場合であっても、拘束部45aの開口部にガイド部45cが形成されているため引出し線15をガイド部45cから容易に拘束部45aに挿入することができる。
(5)軸方向から見た形状がU字状をなす簡単な形状の保持溝45bによって、引出し線15の引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向(本実施形態では周方向)の引出し線15の移動を容易に規制しつつ同引出し線15を容易に保持することができる。
(6)引出し線15の基端部は、端部保持部13bによってステータコア2に対して移動不能に配置されているため、引出し線15は、基端部に近い部分ほどステータコア2に対して一定の位置に配置されやすい。従って、引出し線15における引出し線15の長手方向の中央部よりも基端側の部分を拘束部45aに挿入するように、位置合わせ治具45をずれ方向αと反対方向に移動させることにより、より容易に引出し線15を拘束部45a内に挿入することができる。そして、引出し線保持工程において引出し線15における拘束部45a内に挿入された部分を接続部4cに対して径方向及び周方向に位置合わせした後に、位置合わせ治具上昇工程において位置合わせ治具45を軸方向に沿って基板4の方へ移動させると、引出し線15における位置合わせ治具45よりも先端側の部分が接続部4cに対して径方向及び周方向に位置合わせされていく。従って、引出し線15の先端を接続部4cに対してより容易に位置合わせすることができる。
(7)24本の引出し線15は、各引出し線15におけるステータコア2に対して移動不能である部分(即ち端部保持部13b内に嵌入された部分)からその先端に至るまでの部分の長さが互いに等しくなるように形成されている。従って、各引出し線15を位置合わせ治具45によって同様に保持することができる。また、各引出し線15を位置合わせ治具45によって同様に保持することにより、各引出し線15の先端を接続部4cに対して径方向及び周方向に位置合わせしたときに、各引出し線15の先端の軸方向の位置を均一にすることができる。従って、24本の引出し線15の先端を24個の接続部4cに同時に挿入しやすくなる。更に、本実施形態のように、全ての位置合わせ治具45のZ方向の位置が等しいと、引出し線15における位置合わせ治具45よりも先端側の部分、即ち引出し線15における位置合わせ治具45よりも基板4側の部分の長さを、全ての引出し線15において同じ長さにできる。従って、先端挿入工程において、24本の引出し線の先端部を同時に基板4の24個の接続部4cに挿入することを、より精度良く且つ容易に行うことができる。
(8)各引出し線15の先端部は、先端に向かうに連れて外径が小さくなるように面取り整形されている。従って、引出し線15の先端を更に容易に接続部4cに挿入することができる。
(9)各コイル3は各ティース11bに集中巻にて巻回されるとともに、コイル3の2倍の数の引出し線15が、周方向に等角度間隔(本実施形態では15°間隔)に並ぶように複数のコイル3から引き出されている。また、基板4は、該基板4を厚さ方向に貫通した孔状の接続部4cをコイル3の2倍の数だけ備えるとともに、これらの接続部4cは、周方向に等角度間隔(本実施形態では15°間隔)に並んでいる。従って、引出し線保持工程において、コイル3の数の2倍という多数の引出し線15を、位置合わせ治具45を径方向に移動させることにより容易に拘束部45aに挿入することができる。従って、引出し線15を拘束部45aに挿入するために、位置合わせ治具45を複雑な方向(例えば、径方向に対して傾斜した方向等)に移動させなくてもよいため、引出し線保持工程をより容易に行うことができる。
(10)1本の引出し線15に対して1つの位置合わせ治具をそれぞれ使用すると、引出し線15の数と同数の多数の位置合わせ治具を移動させることになり引出し線保持工程及び位置合わせ治具上昇工程が煩雑となる。しかしながら、本実施形態では、各位置合わせ治具45にて2本ずつの引出し線15を保持するため、使用する位置合わせ治具45の数が引出し線15の数の半数となり、引出し線保持工程及び位置合わせ治具上昇工程が煩雑となることを抑制できる。また、各位置合わせ治具45がそれぞれ保持する2本ずつの引出し線15は、ティース11bの周方向の両側から引き出された引出し線15であるため、ティース11bに対する位置が決まりやすい。従って、ティース11bの周方向の両側から引き出された2本の引出し線15は、1つの位置合わせ治具45に形成された2つの拘束部45aによって保持する2本の引出し線15として好適である。
(11)引出し線15は、その基端部が端部保持部13bによってステータコア2に対して周方向に移動不能に保持されるとともに、同端部保持部13bによって、接続される接続部4cに対してその先端が径方向外側にずれるように案内される。従って、基板配置工程、引出し線保持工程及び位置合わせ治具上昇工程をより容易に行うことができる。
(12)接続工程では、前記引出し線が前記位置合わせ治具によって前記接続部の内周面に押し付けられた状態で前記引出し線と前記接続部とを電気的に接続する。そのため、接続部に対して引出し線が移動し難い状態で接続部と引出し線とを接続することができる。従って、引出し線を基板に一層容易に接続することができる。更に、引出し線15と接続部4cとを電気的に接続する半田付け等の接続作業を安定して行うことができるため、引出し線15と接続部4cとの接続不良の発生を抑制することができる。
(13)引出し線15は、径方向外側から接続部4cの内周面に当接した状態で接続部4cと電気的に接続されている。従って、各引出し線15に加わる負荷を、同様な方向(本実施形態では径方向内側に向かう方向)の均等な負荷とすることができる。そして、各引出し線15に加わる負荷が同様な方向の均等な負荷となると、各引出し線15と各接続部4cとの接続性能を一様な安定したものとすることができる。
(14)引出し線15の基端部が端部保持部13bによって保持されるため、引出し線15と接続部4cとの電気的接続が安定する。また、このステータ1を製造するときに、引出し線15を接続部4cに挿入する前の状態(例えば、ステータコア配置工程の前の状態)において、各引出し線15は、端部保持部13bによって同様に傾斜されるため、各引出し線15の取り扱いが容易となる。従って、ステータ1を容易に製造することができる。
(15)位置合わせ治具上昇工程において位置合わせ治具45が基板4側に移動することにより、位置合わせ治具45の上面から基板4側に突出する引出し線15の長さが短くなる。従って、位置合わせ治具45と基板4との間で引出し線15が傾斜し難くなる。そのため、接続部4cに対する引出し線15の先端の径方向及び周方向の位置合わせを更に容易に行うことができる。また、先端挿入工程において、引出し線15の先端を接続部4cに更に挿入しやすくなる。
(16)複数の位置合わせ治具45を、同時にカム機構によって容易に径方向にスライド移動させることができる。
(17)複数の位置合わせ治具45を径方向と軸方向との2方向に移動させるとともに、基板保持具28を軸方向に移動させるだけの簡単な動作で、複数の引出し線15を複数の接続部4cにそれぞれ挿入することができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・引出し線15の基端部をステータコア2に対して移動不能に配置するための構成は、上記実施形態の端部保持部13bに限らない。例えば、図15(a)に示すインシュレータ61の端面被覆部13aに形成された一対の端部保持部61aは、上記実施形態の端部保持部13bと同様に、ティース11b(図1参照)の基端部の近傍で同ティース11bの周方向の両側に形成されている。そして、各端部保持部61aは、軸方向の一方側(分割コア11と反対側)及び径方向内側に開口している。また、各端部保持部61aの周方向の幅は、引出し線15(被覆導線14)の直径よりも若干と広く形成されている。更に、各端部保持部61aにおける径方向外側の底面61cは、上記実施形態の端部保持部13bの底面13cと同様の形状をなしている。また、各端部保持部61aは、その周方向両側の内側面に半球状の保持突起61bを備えている。2つの保持突起61bは、周方向に互いに対向する位置に形成されるとともに、端部保持部61aの周方向の幅を部分的に狭めている。そして、引出し線15の基端部は、2つの保持突起61bの間に圧入されて当該保持突起61bを乗り越えて当該保持突起61bよりも底面61c側で端部保持部61a内に保持される。
また例えば、図15(b)に示すインシュレータ62の端面被覆部13aに形成された一対の端部保持部62aは、上記実施形態の端部保持部13bと同様に、ティース11b(図1参照)の基端部の近傍で同ティース11bの周方向の両側に形成されている。そして、各端部保持部62aは、軸方向の一方側(分割コア11と反対側)及び径方向内側に開口している。また、各端部保持部62aの周方向の幅は、引出し線15(被覆導線14)の直径よりも若干と広く形成されている。更に、各端部保持部62aにおける径方向外側の底面62cは、上記実施形態の端部保持部13bの底面13cと同様の形状をなしている。また、各端部保持部62aは、その周方向両側の内側面に半球状の保持突起62bを備えている。2つの保持突起62bは、軸方向にずれた位置に形成されるとともに、端部保持部62aの周方向の幅を部分的に狭めている。そして、引出し線15の基端部は、2つの保持突起62bの間で湾曲されながら端部保持部62aに嵌入されて該端部保持部62a内に保持される。
また例えば、図15(c)に示すインシュレータ63の端面被覆部13aに形成された一対の端部保持部63aは、上記実施形態の端部保持部13bと同様に、ティース11b(図1参照)の基端部の近傍で同ティース11bの周方向の両側に形成されている。そして、各端部保持部63aは、軸方向の一方側(分割コア11と反対側)及び径方向内側に開口している。また、各端部保持部63aの周方向の幅は、引出し線15(被覆導線14)の直径よりも若干と広く形成されている。更に、各端部保持部63aにおける径方向外側の底面63cは、上記実施形態の端部保持部13bの底面13cと同様の形状をなしている。また、各端部保持部63aは、径方向内側に開口した開口部を部分的に閉塞するかしめ部63bを備えている。かしめ部63bは、引出し線15の基端部が端部保持部63aに挿入される前の状態においては、端部保持部63aの径方向内側の開口部を閉塞していない。そして、引出し線15の基端部が端部保持部63aに挿入された後に、かしめ部63bに熱かしめが施されることにより、該かしめ部63bは、端部保持部63aの径方向内側の開口部を部分的に閉塞する。
図15(a)〜図15(c)に示すような端部保持部61a,62a,63aとした場合でも、上記実施形態の(6),(11),(14)と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、端部保持部13bの底面13cは、引出し線15の先端部が同引出し線15の基端部に対して径方向外側にずれるように該引出し線15を傾斜させるべく案内する形状をなしている。しかしながら、底面13cは、引出し線15の傾斜を案内する形状でなくてもよい。例えば、底面13cは、軸方向と平行に形成されてもよい。また、インシュレータ13は、必ずしも端部保持部13bを備えなくてもよい。
・上記実施形態では、各分割コア11にはインシュレータ13が装着されている。しかしながら、各分割コア11には必ずしもインシュレータ13が装着されなくてもよい。各分割コア11にインシュレータ13が装着されない場合には、例えば、分割コア11の表面に絶縁性の塗装が施される。
・上記実施形態では、各接続部4cは、それぞれ接続された引出し線15の基端部と径方向の位置が等しくなっている。しかしながら、各接続部4cは、接続された引出し線15の基端部よりも径方向外側に位置してもよい。この場合、引出し線15は、径方向内側から接続部4cの内周面に当接した状態で接続部4cと電気的に接続されてもよい。このようにすると、各接続部4cが、引出し線15の基端部よりも径方向内側に位置し、引出し線15が、径方向外側から接続部4cの内周面に当接した状態で接続部4cと電気的に接続される場合に比べて、各接続部4cを貫通した引出し線15の先端同士を周方向に離間させることができる。そのため、各接続部4cを貫通した引出し線15の先端が、互いに近接することを抑制することができる。従って、接続部4cを貫通した引出し線15の先端同士が短絡し難くなるとともに、接続部4cと引出し線15との接続作業を容易に行うことができる。また、基板4における複数の接続部4cよりも径方向内側の部分の面積を大きくすることができ、当該部分により大きく回路を形成することができる。
・上記実施形態では、引出し線15は、径方向外側から接続部4cの内周面に当接した状態で接続部4cと電気的に接続されている。しかしながら、引出し線15は、径方向外側以外の方向から(例えば、径方向内側から、周方向から等)接続部4cの内周面に当接した状態で接続部4cと電気的に接続されてもよい。尚、径方向内側から接続部4cの内周面に当接した状態で引出し線15を接続部4cと電気的に接続する場合には、上記実施形態の(14)と同様の効果を得ることができる。また、引出し線15は、必ずしも接続部4cの内周面に当接した状態で接続部4cと電気的に接続されなくてもよい。
・上記実施形態では、接続工程では、引出し線15が位置合わせ治具45によって接続部4cの内周面に押し付けられた状態で引出し線15と接続部4cとを電気的に接続する。しかしながら、接続工程では、必ずしも引出し線15が位置合わせ治具45によって接続部4cの内周面に押し付けられた状態で引出し線15と接続部4cとを電気的に接続しなくてもよい。この場合、接続工程を行う前に、位置合わせ治具45を退避位置に移動させてもよい。更に、位置合わせ治具45を退避位置に移動させた後、接続工程を行う前に、基板保持具28を更に下降して基板4を軸方向に沿ってステータコア2側に移動させてもよい。
・製造装置21に、拘束部45aに挿入された引出し線15が拘束部45aの外に出ることを阻止するストッパを備えてもよい。例えば、図16(a)に示す例では、位置合わせ治具45における拘束部45aの両側の部分のうち一方側の部分(図16(a)において拘束部45aよりも下側の部分)に、棒状のストッパ71の基端部が回動可能に接続されている。そして、位置合わせ治具45における拘束部45aの両側の部分のうち他方側の部分(図16(a)において拘束部45aよりも上側の部分)に、基端部を回動中心として回動したストッパ71の先端部が拘束部45aの径方向の開口部側から当接する規制凸部72が形成されている。ストッパ71は、位置合わせ治具45の厚さ方向と平行な方向に延びる回動軸線L4を中心に回動する。そして、引出し線保持工程において、位置合わせ治具45をずれ方向αと反対方向に移動させて引出し線15を拘束部45aの保持溝45bに挿入した後に、規制凸部72に当接するまで、ストッパ71を拘束部45aの開口部側から同拘束部45aの底部側に(図16(a)において二点鎖線で示す位置から実線で示す位置へ)回動させる。従って、引出し線15は、保持溝45bに対してずれ方向αと反対方向に相対移動しようとした場合、ストッパ71に当接し該ストッパ71によって拘束部45aの外に出ることが阻止される。そして、位置合わせ治具上昇工程では、引出し線15が拘束部45aの外に出ることをストッパ71によって阻止した状態で位置合わせ治具45によって接続部4cに対する引出し線15の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行う。
また例えば、図16(b)に示すストッパ73は、拘束部45aに挿入された引出し線15に、ずれ方向α(径方向内側)から当接するものである。この場合、引出し線保持工程において、位置合わせ治具45をずれ方向αと反対方向に移動させて引出し線15を拘束部45aの保持溝45bに挿入した後に、拘束部45aと軸方向(図16(b)において紙面垂直方向)に重なる位置まで(好ましくは保持溝45bの径方向の開口部と軸方向に重なる位置まで)ストッパ73をずれ方向αに移動させる。従って、引出し線15は、保持溝45bに対してずれ方向αと反対方向に相対移動しようとした場合、ストッパ73に当接し該ストッパ73によって拘束部45aの外に出ることが阻止される。そして、位置合わせ治具上昇工程では、引出し線15が拘束部45aの外に出ることをストッパ73によって阻止した状態で位置合わせ治具45によって接続部4cに対する引出し線15の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行う。
このように製造装置21にストッパ71(若しくはストッパ73)を備えると、引出し線15は、拘束部45aに挿入された後、ストッパ71(若しくはストッパ73)によって拘束部45aの外に出ることが阻止される。従って、引出し線15が拘束部45aの外に出ることを防止しつつ、位置合わせ治具45によって引出し線15の先端を接続部4cに対して径方向及び周方向に位置合わせすることができる。
・上記実施形態では、各位置合わせ治具45は、周方向に隣り合う2本の引出し線15を保持するように形成されている。しかしながら、位置合わせ治具は、周方向に連続して並ぶ3本以上の引出し線15を保持するものであってもよい。この場合、保持する引出し線15の本数に応じて拘束部45aが位置合わせ治具に設けられる。また、位置合わせ治具は、1本の引出し線15を保持するものであってもよい。
・上記実施形態では、複数の位置合わせ治具45は、周方向に並ぶ複数の引出し線15の外周に配置されて、引出し線保持工程では径方向内側にスライド移動される。しかしながら、複数の位置合わせ治具45を、周方向に並ぶ複数の引出し線15の内周に配置し、引出し線保持工程において径方向外側に移動するようにしてもよい。この場合、各位置合わせ治具45の拘束部45aは、径方向外側に開口する。更に、位置合わせ治具45は、引出し線保持工程において径方向外側に移動されるため、基板配置工程及び引出し線保持工程では、引出し線15は、接続される接続部4cに対して該引出し線15の先端が径方向内側にずれるように基板4に対して配置された状態となる。
・上記実施形態では、ステータ1は、集中巻にてティース11bに巻回されたコイル3の2倍の数の引出し線15を備えている。更に、基板4は、該基板4を厚さ方向に貫通した孔状の接続部4cをコイルの2倍の数(即ち引出し線15の数と同数)だけ備えている。しかしながら、ステータ1が備える引出し線15の数は、これに限らない。そして、基板4が備える接続部4cの数は、ステータ1が備える引出し線15の数に応じて適宜変更される。例えば、ティース11bにコイル3を巻回した後に被覆導線14を切断せずに引き続いて別のティース11bにコイル3を巻回するような場合に、引出し線15の数が減少し、これに応じた数の接続部4cを基板4に設けることとなる。
・上記実施形態では、各接続部4cは、ステータコア2の軸方向と直交する方向に切断した断面形状が基板4の厚さ方向に一定となっているが、一定でなくてもよい。例えば、接続部4cにおけるステータコア2側の端部を、ステータコア2に近づくほどステータコア2の軸方向と直交する方向に切断した接続部4cの断面積が大きくなるように形成してもよい。図14(a)に示す接続部4dは、ステータコア2側の端部(図14(a)では下側の端部)が、ステータコア2と反対側の端部(図14(a)では上側の端部)に比べて拡径されている。また、図14(b)に示す接続部4eは、ステータコア2と反対側の開口部(図14(b)では上側の端部)からステータコア2側の開口部(図14(a)では下側の端部)に向かうに連れて徐々に拡径されている。このようにすると、引出し線15の先端を更に容易に接続部4d(若しくは接続部4e)に挿入することができる。
・上記実施形態では、引出し線15の先端部は、面取り整形が施されることによりその先端に向かうに連れて外径が小さくなるように整形されている。しかしながら、引出し線15の先端は、面取り整形以外の方法で、先端に向かうに連れて外径が小さくなるように整形されてもよい。例えば、引出し線15の先端は、半田揚げによって先端に向かうに連れて外径が小さくなるように整形されてもよい。また、引出し線15の先端部は、必ずしも先端に向かうに連れて外径が小さくなるように形成されなくてもよい。
・上記実施形態では、24本の引出し線は、引出し線15におけるステータコア2に対して移動不能である部分(即ち端部保持部13bに嵌入された部分)から先端に至るまでの部分の長さが等しくなるように形成されている。しかしながら、24本の引出し線は、互いに異なる長さであってもよい。
・上記実施形態では、ステータコア配置工程において、ステータコア2は、引出し線15の基端部における端部保持部13bの軸方向の開口部内に位置する部分と位置合わせ治具45との間のZ方向の距離D1が10mm以内となる位置に配置される。しかしながら、引出し線保持工程において、径方向に移動した位置合わせ治具45の拘束部45a内に引出し線15が挿入可能であれば、距離D1の値は10mmより大きくてもよい。
・上記実施形態では、拘束部45aは、その底部に軸方向から見た形状がU字状をなす保持溝45bを備えている。しかしながら、拘束部45aは、必ずしも保持溝45bを備えなくてもよい。例えば、拘束部45aは、保持溝45bを備えず、軸方向から見た形状がずれ方向αと反対方向に開口するV字状に形成されてもよい。
・上記実施形態では、拘束部45aは、ずれ方向αと反対方向に開口したその開口部にガイド部45cを備えている。しかしながら、拘束部45aは、必ずしもガイド部45cを備えなくてもよい。例えば、拘束部45aは、ガイド部45cを備えず、軸方向から見た形状がずれ方向αと反対方向に開口するU字状に形成されてもよい。
・上記実施形態では、先端挿入工程において位置合わせ治具45よりも先に基板4をステータコア2の方へ移動させた後に、位置合わせ治具下降工程において基板4と位置合わせ治具45とを同時にステータコア2の方へ移動させる。しかしながら、位置合わせ治具上昇工程の後、先端挿入工程を省略して位置合わせ治具下降工程を行ってもよい。このようにすると、位置合わせ治具上昇工程において、引出し線15の先端中心を軸方向から見て接続部4c内に配置することにより、接続部4cに対する引出し線15の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことができる。そして、位置合わせ治具上昇工程において引出し線15の先端と接続部4cとが位置合わせされているため、位置合わせ治具下降工程において、基板4及び位置合わせ治具45をステータコア2の軸方向に沿って同ステータコア2の方へ移動させると、引出し線15を軸方向から接続部4cに容易に挿入することができる。
・上記実施形態では、接続部4cは、基板4を厚さ方向に貫通した孔状をなしている。しかしながら、接続部4cは、基板4を厚さ方向に貫通していれば、その形状は上記実施形態の形状に限らない。例えば、図17(a)に示す基板81に形成された接続部81aは、基板本体部4aの外周縁に複数形成され、基板本体部4aを軸方向に貫通し径方向に延びる溝状をなしている。また、複数の接続部81aは、周方向に等角度間隔に形成されている。更に、基板本体部4aの外周縁における外部接続部4bと隣り合わない部分に形成された接続部81aは、径方向外側に開口している。このように、接続部81aが径方向に開口している場合には、基板配置工程において、基板81を、引出し線15の長さよりもステータコア2に軸方向に近接した状態とした後、基板下降工程、位置合わせ治具上昇工程、先端挿入工程及び位置合わせ治具下降工程を行うことなく、位置合わせ治具45によって引出し線15をずれ方向αと反対方向(この場合径方向内側に向かう方向)に移動させる引出し線保持工程を行うのみで、引出し線15を径方向から接続部81aに挿入すると同時に引出し線15の先端を接続部81aに対して位置合わせすることが可能である。尚、基板本体部4aの外周縁における外部接続部4bと隣り合う部分に形成された接続部81aも、径方向に延びる溝状をなすため、この一連の工程で該接続部81aに引出し線15を挿入することができる。
また、図17(b)に示す基板82に形成された接続部82aは、基板本体部4aの外周縁に複数形成され、基板本体部4aを軸方向に貫通した溝状をなしている。また、複数の接続部82aは、周方向に等角度間隔に形成されている。そして、各接続部82aは、基板本体部4aの外周縁から径方向内側に向かって延びた後、周方向に沿うように屈曲しており、軸方向から見た形状が略鉤状をなしている。また、基板本体部4aの外周縁における外部接続部4bと隣り合わない部分に形成された接続部82aは、径方向外側に開口している。このような接続部82aにおいても、図17(a)に示した接続部81aに引出し線15を挿入するときと同様の方法で、接続部82aに引出し線15を挿入することができる。また、接続部82aにおいては、開口部に対して底部が周方向にずれた位置にあるため、引出し線15を接続部82aの底部まで挿入することにより、引出し線15が接続部82aから径方向に抜け出すことが抑制される。従って、接続工程を容易に行うことができる。
・上記実施形態では、接続部4cに対して位置合わせされる前の引出し線15は、接続される接続部4cに対してその先端が径方向外側にずれるように基板4に対して配置される。しかしながら、接続部4cに対して位置合わせされる前の引出し線15は、接続される接続部4cに対してその先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように基板4に対して配置されればよい。尚、接続部4cに対する引出し線15の先端のずれ方向αは、ステータコア2の軸方向から見て、接続部4cから引出し線15の先端に向かう方向である。例えば、接続部4cに対して位置合わせされる前の引出し線15は、接続される接続部4cに対してその先端が周方向にずれるように基板4に対して配置されてもよい。また例えば、接続部4cに対して位置合わせされる前の引出し線15は、接続される接続部4cに対してその先端が径方向に対して傾斜した方向にずれる(即ち径方向及び周方向の両方向にずれる)ように基板4に対して配置されてもよい。そして、何れの場合においても、引出し線保持工程では、位置合わせ治具45をずれ方向αと反対方向に移動させて引出し線15を拘束部45aに挿入する。更に、何れの場合においても、拘束部45aは、接続部4cに対する引出し線15の先端のずれ方向αと反対方向に開口し挿入された引出し線15の引出し方向の移動を自在とするとともに引出し方向と異なる方向であってずれ方向αと直交する方向の移動を規制する凹状に形成される。
・上記実施形態では、ステータコア配置工程の後に基板配置工程を行っている。しかしながら、基板配置工程の後にステータコア配置工程を行ってもよい。この場合、ステータコア配置工程が配置工程に該当する。
・上記実施形態では、位置合わせ治具上昇工程において位置合わせ治具45が上昇された状態においては、位置合わせ治具45の上面から基板4側に突出する引出し線15の長さは、1〜1.5mmとなるが、これに限らない。例えば、位置合わせ治具45の上面から基板4側に突出する引出し線15の長さは、1mm以下であってもよい。
・上記実施形態では、被覆導線14の直径は0.3mmとなっている。しかしながら、被覆導線14の直径はこれに限らない。例えば、被覆導線14の直径は0.7mmであってもよい。この場合、被覆導線14の直径に応じて、保持溝45bの幅Wa及び保持溝45bの底部の曲率半径が変更される。
・上記実施形態では、位置合わせ治具45の厚さは、1mm以下に設定されている。しかしながら、位置合わせ治具45の厚さは、1mmより厚くてもよい。
・上記実施形態では、コイル3は、ティース11bに集中巻にて巻回されている。しかしながら、コイル3は、ティース11bに巻装されるのであれば集中巻でなくてもよい。
・上記実施形態のステータ1は、インナロータ型のブラシレスモータに備えられている。しかしながら、アウタロータ型のブラシレスモータに備えられるステータを、本発明の製造方法及び製造装置によって製造してもよい。
1…ステータ、2…ステータコア、3…コイル、4,81,82…基板、4c,4d,4e,81a,82a…接続部、11b…ティース、13,61,62,63…インシュレータ、13b,61a,62a,63a…端部保持部、15…引出し線、28…基板保持具、45…位置合わせ治具、45a…拘束部、45b…保持溝、45c…ガイド部、71,73…ストッパ、Wa…保持溝の幅、α…ずれ方向。

Claims (26)

  1. 周方向に並ぶ複数のティースを有する環状のステータコアと、
    前記ティースに巻回される複数のコイルと、
    前記ステータコアの軸方向の一端側に配置され、複数の前記コイルから前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出された複数の引出し線が電気的に接続される複数の接続部を有する基板と
    を備えたステータの製造方法であって、
    前記接続部は、前記基板を厚さ方向に貫通しており、
    前記引出し線が、該引出し線が接続される前記接続部に対してその先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように前記基板に対して配置された状態とする配置工程と、
    前記接続部に対する前記引出し線の先端のずれ方向と反対方向に開口し挿入された前記引出し線の引出し方向の移動を自在とするとともに前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の移動を規制する凹状の拘束部を有する位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入した後に、前記位置合わせ治具により前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行う位置合わせ工程と、
    前記位置合わせ工程の後に前記引出し線を前記接続部に挿入する挿入工程と、
    前記接続部に挿入された前記引出し線と前記接続部とを電気的に接続する接続工程と
    を備えたことを特徴とするステータの製造方法。
  2. 請求項1に記載のステータの製造方法において、
    前記配置工程では、前記基板を、前記引出し線の長さよりも前記ステータコアから軸方向に離間した状態とし、
    前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具により前記引出し線の先端を前記ずれ方向と反対方向に移動させることにより、前記引出し線の先端中心を前記ステータコアの軸方向から見て前記接続部の内壁内に配置し、
    前記挿入工程では、その厚さ方向が前記ステータコアの軸方向と一致するように前記ステータコアの軸方向の一端側に配置された前記基板を、前記引出し線の先端が前記接続部に軸方向から挿入されて前記接続部内に配置されるまで前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動させることを特徴とするステータの製造方法。
  3. 請求項2に記載のステータの製造方法において、
    前記挿入工程では、前記位置合わせ治具によって前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせが行われた状態で、複数の前記引出し線の先端がそれぞれ前記接続部に軸方向から同時に挿入されて前記接続部内にそれぞれ配置されるまで、前記基板のみを若しくは前記基板と前記位置合わせ治具とを同時に前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動させることを特徴とするステータの製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    前記拘束部は、前記ずれ方向と反対方向に開口したその開口部に、前記ずれ方向と反対方向に向かうに連れて前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の幅が広くなるガイド部を有し、
    前記位置合わせ工程では、前記引出し線は、前記位置合わせ治具の前記ずれ方向と反対方向の移動に伴って、前記ガイド部から前記拘束部内に挿入されることを特徴とするステータの製造方法。
  5. 請求項4に記載のステータの製造方法において、
    前記拘束部の底部には、前記ガイド部から連続して設けられ前記ずれ方向と反対方向に開口しその底部が前記引出し線の外周面に沿う大きさの半径の半円状をなしその幅が前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の前記引出し線の移動を規制する幅に形成され軸方向から見た形状がU字状をなす保持溝が形成され、
    前記位置合わせ工程では、前記引出し線は、前記位置合わせ治具の前記ずれ方向と反対方向の移動に伴って、前記保持溝まで挿入されることを特徴とするステータの製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    前記引出し線の基端部は、前記ステータコアの軸方向の一端側で前記ステータコアに対して移動不能に配置されており、
    前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線における前記引出し線の長手方向の中央部よりも基端側の部分を前記拘束部に挿入し更に前記引出し線における前記拘束部内に挿入された部分を前記接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせした後に、前記位置合わせ治具を軸方向に沿って前記基板の方へ移動させて前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことを特徴とするステータの製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    複数の前記引出し線は、その基端部が前記ステータコアの軸方向の一端側で前記ステータコアに対して移動不能に配置されるとともに、前記引出し線における前記ステータコアに対して移動不能である部分から先端に至るまでの部分の長さが等しくなるように形成されていることを特徴とするステータの製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    前記引出し線の先端部は、先端に向かうに連れて外径が小さくなるように整形されていることを特徴とするステータの製造方法。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    前記接続部における前記ステータコア側の端部は、前記ステータコアに近づくほど前記ステータコアの軸方向と直交する方向に切断した前記接続部の断面積が大きくなることを特徴とするステータの製造方法。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    各前記コイルは各前記ティースに集中巻にて巻回されるとともに、前記コイルの2倍の数の前記引出し線が、周方向に等角度間隔に並ぶように複数の前記コイルから引き出され、
    前記基板は、該基板を厚さ方向に貫通した孔状の前記接続部を前記コイルの2倍の数だけ備えるとともに、前記コイルの2倍の数の前記接続部は、周方向に等角度間隔に並んでおり、
    前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具を径方向に沿って移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入することを特徴とするステータの製造方法。
  11. 請求項10に記載のステータの製造方法において、
    各前記コイルの巻始めと巻終わりの2本の前記引出し線は、各前記ティースの周方向の両側から前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出されており、
    各前記位置合わせ治具は、前記ティースの周方向の両側から引き出された2本の前記引出し線と径方向に対向する2つの前記拘束部を備え、
    前記位置合わせ工程では、前記ティースと同数の前記位置合わせ治具をそれぞれ径方向に移動させることにより、各前記位置合わせ治具の2つの前記拘束部に前記ティースの周方向の両側から引き出された2本の前記引出し線をそれぞれ挿入することを特徴とするステータの製造方法。
  12. 請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    前記位置合わせ工程では、前記位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入した後に、前記引出し線が前記拘束部の外に出ることをストッパによって阻止した状態で前記位置合わせ治具によって前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことを特徴とするステータの製造方法。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    前記ステータコアには、前記ステータコアと前記コイルとを絶縁するインシュレータが装着されており、前記インシュレータは、前記ステータコアの軸方向の一端側で前記引出し線の基端部を前記ステータコアに対して周方向に移動不能に保持するとともに前記引出し線が軸方向に対して傾斜するように案内する端部保持部を有し、
    前記配置工程では、前記引出し線は、前記端部保持部に案内されて傾斜することにより、前記引出し線が接続される前記接続部に対して前記引出し線の先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように前記基板に対して配置された状態となることを特徴とするステータの製造方法。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のステータの製造方法において、
    前記接続工程では、前記引出し線が前記位置合わせ治具によって前記接続部の内周面に押し付けられた状態で前記引出し線と前記接続部とを電気的に接続することを特徴とするステータの製造方法。
  15. 周方向に並ぶ複数のティースを有する環状のステータコアと、
    前記ティースに巻回される複数のコイルと、
    前記ステータコアの軸方向の一端側に配置され、複数の前記コイルから前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出された複数の引出し線が電気的に接続される複数の接続部を有する基板と
    を備えたステータの製造装置であって、
    前記ステータコアの軸方向の一端側に前記基板を配置して保持する基板保持具と、
    接続される前記接続部に対してその先端が径方向及び周方向の少なくとも一方にずれるように前記基板に対して配置された前記引出し線の先端の前記接続部に対するずれ方向と反対方向に開口し挿入された前記引出し線の引出し方向の移動を自在とするとともに前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の移動を規制する凹状の拘束部を有する位置合わせ治具と
    を備え、
    前記位置合わせ治具を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線を前記拘束部に挿入した後に、前記位置合わせ治具により前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことを特徴とするステータの製造装置。
  16. 請求項15に記載のステータの製造装置において、
    前記基板保持具は、前記基板の厚さ方向が前記ステータコアの軸方向と一致するように前記ステータコアの軸方向の一端側で前記基板を前記引出し線の長さよりも前記ステータコアから軸方向に離間した位置に配置して保持し、前記位置合わせ治具が前記引出し線の先端を前記ずれ方向と反対方向に移動させて前記引出し線の先端中心を前記ステータコアの軸方向から見て前記接続部の内壁内に配置した後に、前記引出し線の先端が前記接続部に軸方向から挿入されて前記接続部内に配置されるまで前記基板を前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動させるように移動することを特徴とするステータの製造装置。
  17. 請求項16に記載のステータの製造装置において、
    前記位置合わせ治具によって前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせが行われた状態で、複数の前記引出し線の先端がそれぞれ前記接続部に軸方向から同時に挿入されて前記接続部内にそれぞれ配置されるまで、前記基板保持具のみが若しくは前記基板保持具と前記位置合わせ治具とが同時に前記ステータコアの軸方向に沿って前記ステータコアの方へ移動することを特徴とするステータの製造装置。
  18. 請求項15乃至請求項17の何れか1項に記載のステータの製造装置において、
    前記拘束部は、前記ずれ方向と反対方向に開口したその開口部に、前記ずれ方向と反対方向に向かうに連れて前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の幅が広くなるガイド部を有することを特徴とするステータの製造装置。
  19. 請求項18に記載のステータの製造装置において、
    前記拘束部の底部には、前記ガイド部から連続して設けられ前記ずれ方向と反対方向に開口しその底部が前記引出し線の外周面に沿う大きさの半径の半円状をなしその幅が前記引出し方向と異なる方向であって前記ずれ方向と直交する方向の前記引出し線の移動を規制する幅に形成され軸方向から見た形状がU字状をなす保持溝が形成されていることを特徴とするステータの製造装置。
  20. 請求項15乃至請求項19の何れか1項に記載のステータの製造装置において、
    前記位置合わせ治具は、前記ずれ方向と反対方向に移動して前記ステータコアの軸方向の一端側で前記ステータコアに対して移動不能に配置された前記引出し線における前記引出し線の長手方向の中央部よりも基端側の部分を前記拘束部に挿入し更に前記引出し線における前記拘束部内に挿入された部分を前記接続部に対して径方向及び周方向に位置合わせした後に、軸方向に沿って前記基板の方へ移動して前記接続部に対する前記引出し線の先端部の径方向及び周方向の位置合わせを行うことを特徴とするステータの製造装置。
  21. 請求項15乃至請求項20の何れか1項に記載のステータの製造装置において、
    各前記ティースに集中巻にて巻回されその巻始めと巻終わりの2本の前記引出し線がそれぞれ前記ティースの周方向の両側から前記ステータコアの軸方向の一端側に引出された複数の前記コイルと、厚さ方向に貫通した孔状の前記接続部を前記コイルの2倍の数だけ有する前記基板とを備え、前記コイルの2倍の数の前記引出し線が周方向に等角度間隔に並ぶとともに、前記コイルの2倍の数の前記接続部が周方向に等角度間隔に並んだステータを製造するものであり、
    前記位置合わせ治具を、前記ティースと同数備えるとともに、各前記位置合わせ治具は、径方向に沿って前記ずれ方向と反対方向に移動されたときに前記ティースの周方向の両側から引き出された2本の前記引出し線が挿入される2つの前記拘束部を備えていることを特徴とするステータの製造装置。
  22. 請求項15乃至請求項21の何れか1項に記載のステータの製造装置において、
    前記拘束部に挿入された前記引出し線が前記拘束部の外に出ることを阻止するストッパを備えたことを特徴とするステータの製造装置。
  23. 周方向に並ぶ複数のティースを有する環状のステータコアと、
    前記ティースに巻回される複数のコイルと、
    前記ステータコアの軸方向の一端側に配置され、複数の前記コイルから前記ステータコアの軸方向の一端側に引き出された複数の引出し線が電気的に接続される複数の接続部を有する基板と
    を備えたステータであって、
    前記接続部は、前記基板を厚さ方向に貫通する孔状をなし、
    前記接続部に挿入された前記引出し線は、前記接続部の内周面に当接した状態で前記接続部と電気的に接続されていることを特徴とするステータ。
  24. 請求項23に記載のステータにおいて、
    前記引出し線は、径方向から前記接続部の内周面に当接した状態で前記接続部と電気的に接続されていることを特徴とするステータ。
  25. 請求項24に記載のステータにおいて、
    各前記接続部は、接続された前記引出し線の基端部よりも径方向外側に位置し、
    前記引出し線は、径方向内側から前記接続部の内周面に当接した状態で前記接続部と電気的に接続されていることを特徴とするステータ。
  26. 請求項23乃至請求項25の何れか1項に記載のステータにおいて、
    前記ステータコアに装着され前記ステータコアと前記コイルとを絶縁するインシュレータを備え、前記インシュレータは、前記ステータコアの軸方向の一端側で前記引出し線の基端部を前記ステータコアに対して周方向に移動不能に保持するとともに前記接続部に対して該接続部に接続される前記引出し線の先端が径方向外側にずれるように傾斜するように案内する端部保持部を有することを特徴とするステータ。
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