JP2013133062A - ハイブリッド車 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータとエンジンを有するハイブリッド車において、停車中にエンジンを始動させずに済む期間を伸ばす技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示するハイブリッド車は、エンジンとモータを備える。モータは、エンジンスタータと発電機を兼ね備える。ハイブリッド車は他に、モータ用のインバータと、インバータの温度に応じてモータ出力を制限するコントローラを備える。コントローラは、インバータの温度が高くなるにつれてモータ出力上限値を低くする。さらにコントローラは、停車中に次の処理を実行する。(1)インバータの温度がその温度に対応するモータ出力上限値がエンジンを始動するのに要する最低出力に一致する温度(エンジン始動限界温度)以上である間はエンジンを駆動状態に維持する。(2)インバータの温度に依存してインバータのキャリア周波数を変更する。(3)キャリア周波数に依存してエンジン始動限界温度を変更する。
【選択図】図2

Description

本発明は、走行用のモータとエンジンを備えるハイブリッド車に関する。
ハイブリッド車において、走行用のモータは数十キロワット程度の出力であり発熱量が大きい。そのため、モータ、及び、モータに電力を供給するインバータの熱対策が重要な課題となっている。例えば、特許文献1には、モータ又はインバータの温度が上昇した場合にモータの出力を制限する技術が開示されている。また、特許文献2には、モータの温度が高くなるとモータ出力を制限するが、そのモータがエンジン始動用のスタータを兼ねている場合、モータ出力上限値がエンジンを始動するのに要する最低出力を下回る間は、エンジンを駆動状態に維持する技術が開示されている。その他、特許文献3には、インバータのキャリア周波数を低くすることによってインバータの発熱を抑制する技術が開示されている。特に、特許文献3の技術は、エンジンをアイドリング状態で放置している間、キャリア周波数を低くすることによってアイドリング中のインバータの発熱を抑制するものである。
特開2008−005615号公報 特開2010−260477号公報 特開2008−307908号公報
ハイブリッド車は、停車中であっても、エンジンを駆動することがある。一つには、特許文献2に開示されているように、コントローラがインバータの温度に応じてモータ出力上限値を設定している場合であって、その出力上限値がエンジンを始動するのに要する最低出力を下回る場合である。停車中にエンジンを駆動し続けるだけでは勿体ないので、エンジンの駆動力でモータを回転させて発電する。発電した電力でバッテリを充電する。ここで、発電に際してもインバータを使うので、停車中にもかかわらずにインバータの温度が上昇する虞がある。それゆえ、停車中はできるだけエンジンを駆動しない方が好ましい。本明細書は、特許文献3に開示されているキャリア周波数を変更する技術を応用し、停車中にエンジンを始動させずに済む期間を伸ばす技術を提供する。
本明細書が開示する技術は、走行用にエンジンとモータを共に備えるハイブリッド車に関する。モータは、エンジンを始動する機能と、エンジンの駆動力によって発電する機能を兼ね備える。ハイブリッド車は他に、バッテリの直流出力を交流に変換してモータに供給するとともに、モータが発電した交流電力を直流に変換してバッテリに供給するインバータと、インバータの温度に応じてモータ出力を制限するコントローラを備える。コントローラは、インバータの温度が高くなるにつれてモータ出力上限値を低くする。そして、コントローラは、停車中に以下の処理を実行する。
(1)インバータの温度が、その温度に対応するモータ出力上限値がエンジンを始動するのに要する最低出力に一致する温度(エンジン始動限界温度)以上である間はエンジンを駆動状態に維持する。
(2)インバータの温度に依存してインバータのキャリア周波数を変更する。具体的には、インバータの温度が高いほど、キャリア周波数を下げる。
(3)キャリア周波数に依存してエンジン始動限界温度を変更する。具体的には、キャリア周波数が低いほど、エンジン始動限界温度を高くする。
キャリア周波数は、インバータのスイッチング周波数に対応する。キャリア周波数を低くすると、スイッチング周波数が低くなるので、スイッチングに伴う単位時間当たりの発熱量が小さくなる。他方、エンジン始動限界温度は、インバータの耐圧温度から、エンジン始動の際に予想されるインバータの温度上昇分を差し引いた値で定められる。キャリア周波数を下げれば、エンジン始動の際に予想されるインバータの温度上昇分が小さくなるから、その分エンジン始動限界温度を高めることができる。本明細書が開示するハイブリッド車は、エンジン始動限界温度を高めることで、停車中にエンジンを始動させずに済む期間を伸ばす。上記の技術及びその改良は、実施例の欄にて詳細に説明する。
なお、インバータの温度は、より具体的には、インバータが備えるスイッチング素子の温度である。スイッチング素子の温度は、素子に温度センサを付して直接に計測してもよいし、スイッチング素子を冷却する冷却器を備える場合には、冷媒の温度をインバータの温度として扱ってもよい。同様に、インバータの耐熱温度とは、(確にはインバータに搭載されるスイッチング素子の耐熱温度を意味する。また、モータ出力上限値は、インバータの温度が高くなるにつれ漸減するように設定してもよいし、ステップ状に下げてもよい。あるいは、所定の温度までは、モータ出力上限値を一定とし、その所定の温度以上では、温度上昇に伴ってモータ出力上限値を漸減させるものであってもよい。少なくとも、インバータの温度が所定の閾値(第1閾値)以下のときに第1上限値以上に設定され、第1閾値よりも高い場合には第1上限値よりも小さい値に設定すればよい。インバータの温度に依存して定められるインバータのキャリア周波数も同様である。即ち、キャリア周波数は、インバータの温度が高くなるにつれ漸減するように設定してもよいし、ステップ状に下げてもよい。少なくとも、インバータの温度が別の所定の閾値(第2閾値)以下のときに第1周波数以上に設定され、第2閾値よりも高い場合には第1周波数よりも小さい値に設定すればよい。
実施例のハイブリッド車の駆動系のブロック図である。 コントローラが実行する処理のフローチャートである。 インバータ温度とキャリア周波数及びモータ出力上限値の関係を示すグラフである。 キャリア周波数とエンジン始動限界温度の関係を説明するグラフである。
まず、実施例のハイブリッド車2の機能を概説する。ハイブリッド車2は、モータのみで走行するEVモードと、モータとエンジンを併用して走行するHVモードを自動的に切り替えながら走行する。EVモードではエンジンは停止しており、HVモードではエンジンが稼働している。従ってハイブリッド車2は、走行中にエンジンを始動したり停止したりを繰り返す。そこで、エンジンを始動したり停止したりすることを「エンジン間欠運転」と称する。ハイブリッド車2は、後述するように、停車中でも、エンジンを始動したり停止したりする。従って停車中でもエンジンが間欠運転され得る。停車中にエンジンを駆動する場合、エンジンの駆動力を使ってモータで発電する。モータで発電した交流電力はインバータが直流に変換し、その直流電力でバッテリを充電する。停車中であってもインバータが作動するとインバータの温度が上昇する。ハイブリッド車2の特徴は、停車中に、エンジンを停止している期間をできるだけ長くし、インバータの温度上昇を抑制することにある。
次に、ハイブリッド車2の構造を説明する。図1にハイブリッド車2の駆動系のブロック図を示す。ハイブリッド車2は、駆動源として、2個のモータ(第1モータ12a及び第2モータ12b)と、エンジン19を備えている。2個のモータ12a、12bとエンジン19の出力トルクは、動力分配機構14で適宜に分配/合成され、車軸15へ伝達される。車軸15はデファレンシャル16を介して駆動輪17と連動する。大きな駆動力(トルク)が必要とされる場合にはエンジン19とともに第2モータ12bを駆動する(HVモード)。第1モータ12aは、主にスタータと発電機として用いられるが、さらに大きい駆動力が必要とされる場合には、バッテリの電力によって第2モータ12bとともに第1モータ12aも駆動する。それらの駆動力(トルク)は動力分配機構14にて合成され、車軸15を介して駆動輪17に伝達される。さほど大きな駆動力が必要とされない場合、例えば一定速度で走行する場合には、エンジン19を停止し、第2モータ12bのみで走行する(EVモード)。他方、メインバッテリ5の残量(SOC:State Of Charge)が少なくなると、エンジン19を始動し、動力分配機構14によってエンジン19のトルクを車軸15と第1モータ12aへ振り分ける。エンジン19の駆動力によって駆動輪17を駆動しながら、第1モータ12aを駆動し発電する。また、運転者がブレーキペダルを踏んだ場合、車軸15をモータ12a、12bと直結状態とし、車両の運動エネルギによってモータ12a、12bをその出力軸側から逆駆動し、発電する。即ち、ハイブリッド車2は、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換し、その電力によってメインバッテリ5を充電することがある。
第1モータ12aは、前述したように、EVモードからHVモードに移行する際にエンジン19を始動するスタータとしても機能する。なお、動力分配機構14はプラネタリギアであり、サンギアが第1モータ12aに連結しており、プラネタリキャリアがエンジン19に連結しており、リングギアが車軸15に係合している。停車しているときには、リングギアが固定されるので、スタータとしての第1モータ12aの駆動力はサンギアからプラネタリキャリアを介してエンジンに伝達される。なお、第2モータ12bは別のギアを介して車軸15に係合している。モータ12a、12bとエンジン19は、コントローラ4によって制御される。
なお、ハイブリッド車2は、実際には、機能ごとに備えられた多数のコントローラを備えており、それら多数のコントローラが協働することによって、一つの車両システムとして機能する。しかし本明細書では説明を簡略化するため、物理的に複数のコントローラに分かれていても、それらを「コントローラ4」で総称する。
第1モータ12aや第2モータ12bを駆動するための電力はメインバッテリ5から供給される。メインバッテリ5の出力電圧は例えば300[V]である。メインバッテリ5は、システムメインリレー7を介して第1コンバータ8に接続される。システムメインリレー7は、メインバッテリ5と車両の駆動システムを接続したり切断したりするスイッチである。システムメインリレー7は、コントローラ4によって切り換えられる。
第1コンバータ8は、メインバッテリ5の電圧をモータ駆動に適した電圧(例えば600[V])まで昇圧する。第1コンバータ8の出力は第1インバータ9aと第2インバータ9bに送られる。第1インバータ9aは、第1コンバータ8が出力した直流電力を所定の周波数の交流電力に変換して第1モータ12aへ供給する。第2インバータ9bは、第1コンバータ8が出力した直流電力を所定の周波数の交流電力に変換して第2モータ12bへ供給する。なお、車両の減速エネルギを利用して第1モータ12aや第2モータ12bが発電を行う場合、それらのモータが発電した交流電力(回生電力)は、インバータ9a、9bによって直流電力に変換され、さらに第1コンバータ8によってメインバッテリ5の出力電圧相当に降圧される。このようにハイブリッド車2は、回生電力によってメインバッテリ5を充電することができる。また、ハイブリッド車2は、エンジン19の駆動力でモータ12aをその出力軸から逆駆動し、モータ12aで発電してメインバッテリ5を充電することもある。その場合も、インバータ9aがモータ12aが出力する交流電力を直流電力に変換しメインバッテリ5へ供給する。
メインバッテリ5の出力はまた、第2コンバータ37へも送られる。第2コンバータ37は、メインバッテリ5の出力電圧(例えば300[V])を、他の電子デバイスを駆動するのに適した電圧(例えば12[V])に降圧する降圧DCDCコンバータである。第2コンバータ37は、12[V]の低圧で駆動されるデバイス(小電力デバイス)へ電力を供給する。小電力デバイスには、例えば、ルームライト、カーオーディオ、カーナビゲーションなどがある。また、車載の様々なコントローラの回路も、「小電力デバイス」に含まれる。第1コンバータ8、第2コンバータ37、第1インバータ9a、及び、第2インバータ9bへの指令であるPWM信号を生成するコントローラ4も、12[V]駆動のデバイスの一つである。以下では、12[V]駆動のデバイス群をまとめて「補機」と総称する。図1の文字「AUX」は、補機群を意味している。
第2コンバータ37の出力は、12[V]のサブバッテリ38にも供給される。即ち、モータ駆動用の高出力高容量のメインバッテリ5の電力を使って、サブバッテリ38の充電と、補機への電力供給が行われる。12[V]出力のサブバッテリ38は、メインバッテリ5あるいは発電機としてのモータからの電力供給を受けられないときに補機へ電力を供給する目的で備えられている。
コントローラ4は、車両の様々なセンサのデータやほかのデバイスからの信号に基づいて、モータ12a、12bとエンジン19を制御する。コントローラ4が用いるセンサには、例えば、メインバッテリ5の残量を計測するバッテリセンサ6、モータ12a、12bのそれぞれの回転数を計測する回転数センサ、車速センサ18などがある。
さらに、コントローラ4は、温度センサ13が計測した第1インバータ9aの温度もモータ12a、12bやエンジン19の制御に利用する。ここで、第1インバータ9aの温度は、主としてモータに供給する電力を調整したり、モータが発電した電力を調整したりするスイッチング回路のパワー素子(IGBTやダイオード)の発熱による。パワー素子の過熱を抑制することが重要であるので、「第1インバータ9aの温度」とは、より正確にはパワー素子の温度を意味する。また、ハイブリッド車2は、パワー素子を冷却する液冷式の冷却器を備えており、温度センサ13は、その冷媒の温度を計測する。即ち、ハイブリッド車2では、パワー素子を冷却する冷媒の温度を、インバータの温度(パワー素子の温度)として扱う。なお、第2インバータ9b、第1コンバータ8、第2コンバータ37は、第1インバータ9aとともに一つの筐体に収められており、それらのパワー素子は一つのモジュールにまとめられている。冷却器はそのモジュールを冷却する。従って、温度センサ13が計測する温度は、正確には、第1インバータ9a、第2インバータ9b、第1コンバータ8、及び、第2コンバータ37のパワー素子を冷却する冷媒の温度である。しかし、以下では、停車中のモータ12aと第1インバータ9aと第1コンバータ8の動作によるパワー素子の温度上昇抑制が説明の対象であるので、第1インバータ9aと第1コンバータ8のパワー素子の温度を、「第1インバータ9aの温度」と称し、温度センサ13がその温度を計測するものとして説明を続ける。
次に、コントローラ4が実行する、停車中におけるモータとエンジンの制御について説明する。具体的には、停車中のインバータの温度上昇を抑制するために、エンジンをできるだけ駆動しないようにする制御について説明する。
前述したように、ハイブリッド車2のコントローラ4は、停車中(即ち、車速ゼロの場合)であっても、エンジンを始動したり、停止したりする。一つには、メインバッテリ5のSOCが、設定されたSOC下限値を下回った場合である。一般に、車両は停車していてもエアコンやカーディオ、あるいはヘッドライトなどの電気デバイスを使用するのでバッテリの残量が減っていく。コントローラ4は、メインバッテリ5のSOCがSOC下限値を下回ると、第1モータ12aでエンジン19を始動し、その後は、第1モータ12aを発電機として用い、エンジン19の駆動力によって発電する。発電によって得られた電力でメインバッテリ5を充電する。メインバッテリ5のSOCが、上記SOC下限値よりも所定量だけ高い充電終了SOCを超えると、コントローラ4は、エンジン19を停止する。このようにコントローラ4は、停車中であってもエンジンを間欠運転する。
上記の制御とは別に、コントローラ4は、走行中と停車中の区別なく、第1インバータ9aの温度に応じて、第1モータ12aの出力を制限する。コントローラ4は、第1インバータ9aの温度が高いほど、第1モータ12aの出力上限値を下げる。これは、第1インバータ9aの過熱を避けるためである。他方、出力上限値を下げ過ぎると、エンジン19を始動するだけのトルクが出力できなくなる。出力上限値を下げ過ぎてエンジンを駆動できなくなるのは不都合であるので、コントローラ4は、第1モータ12aの出力上限値が所定の値となったらエンジン19を駆動状態に維持する。エンジン19を始動することができる第1モータ12aの最低出力を「エンジン始動限界出力」と称する。コントローラ4は、第1インバータ9aの温度が、その温度に対応する出力上限値がエンジン始動限界出力に一致する温度(エンジン始動限界温度と称する)に達したらエンジン19を始動し、エンジン始動限界温度以上の間は、エンジン19を駆動状態に維持する。
他方、第1インバータ9aの駆動時、スイッチング素子の発熱による温度上昇はスイッチングの周波数に相当するキャリア周波数に依存する。即ち、キャリア周波数が高いほど、第1インバータ9aは温度が上昇し易くなる。そこで、コントローラ4は、第1インバータ9aの温度が高いほど、キャリア周波数を低くする。キャリア周波数が低いと第1インバータ9a駆動時の温度上昇変化率が小さくなるから、コントローラ4は、インバータ温度依存の出力上限値を高めることができる。そうすると、エンジン始動限界温度を高く設定することができるようになる。コントローラ4は、第1インバータ9aの温度が高くなるほど、キャリア周波数を下げ、その結果、エンジン始動限界温度を高くする。エンジン始動限界温度が高くなれば、エンジンを始動せずに済む期間が長くなる。結果として、第1インバータ9aの温度上昇を抑制することができる。
以上説明した制御をフローチャートにしたのが図2である。図2を参照してコントローラ4の制御をもう一度説明する。なお、コントローラ4は、車速がゼロの間、図2のフローチャートの処理を制御周期毎に繰り返し実行する。
コントローラ4は、まず、温度センサ13のセンサデータからインバータ温度を取得する(S2)。コントローラ4には、インバータ温度に対するキャリア周波数のマップが予め記憶されており、コントローラ4は、そのマップを参照し、インバータ温度に基づいてキャリア周波数を設定する(S3)。マップの一例を図3(A)に示す。図3(A)の例では、コントローラ4は、インバータ温度TがTa以下では、キャリア周波数fをf=f1に設定し、インバータ温度TがTa<T<Tbの範囲では、キャリア周波数fをf=f2に設定し、インバータ温度TがTb以上では、キャリア周波数fをf=f3に設定する。ここで、f1>f2>f3である。即ち、コントローラ4は、インバータ温度が高いほど、キャリア周波数を下げる。
次にコントローラ4は、設定したキャリア周波数に応じてモータ出力上限値を定める(S4)。コントローラ4には、キャリア周波数に応じて、インバータ温度に依存したモータ出力上限値を定めるグラフが予め記憶されている。図3(B)に、そのグラフの一例を示す。キャリア周波数がf=f1の場合は、コントローラ4は、一点鎖線のグラフに従って、モータ出力上限値を設定する。また、コントローラ4は、キャリア周波数がf=f2の場合は破線のグラフに従ってモータ出力上限値を設定し、キャリア周波数がf=f3の場合は実線のグラフに従ってモータ出力上限値を設定する。なお、温度Ta以下では、どのキャリア周波数であってもモータ出力上限値は同じ値に定められており、Ta<インバータ温度T<Tbの間では、周波数f=f2の場合とf=f3の場合でモータ出力上限値は同じ値に定められている。
図3(B)のグラフには、エンジン始動限界出力も示してある。エンジン始動限界出力のラインとモータ出力上限値のグラフの交点が、エンジン始動限界温度に相当する。コントローラ4は、図3(B)のグラフから、エンジン始動限界温度を設定する(S5)。具体的には、コントローラ4は、キャリア周波数がf=f1の場合は、温度T1をエンジン始動限界温度に設定し、キャリア周波数がf=f2の場合は、温度T2をエンジン始動限界温度に設定し、キャリア周波数がf=f3の場合は、温度T3をエンジン始動限界温度に設定する。なお、T1<T2<T3である。
次いで、コントローラ4は、インバータ温度とエンジン始動限界温度を比較する(S6)。インバータ温度がエンジン始動限界温度以下であれば(S6:NO)、コントローラ4は、エンジン停止を許容する(S7)。即ち、前述したように、メインバッテリ5のSOCが所定のSOC下限値を下回ると、エンジン19を始動し、第1モータ12aを使って発電し、メインバッテリ5を充電する。SOCが所定の充電終了SOCを上回ると、コントローラ4は、エンジン19を停止する。即ち、コントローラ4は、エンジン19を間欠運転する。
他方、コントローラ4は、インバータ温度がエンジン始動限界温度よりも高い場合(S6:YES)、エンジン19が停止していれば始動し、その駆動状態を維持する(S8)。ステップS8の処理は、別言すれば、エンジン停止を禁止する処理である。そして、コントローラ4は、エンジン19の駆動力によって第1モータ12aで発電し、メインバッテリ5を充電する(S9)。なお、コントローラ4は、停車している間は、図2の処理を繰り返し、インバータ温度がエンジン始動限界温度以下に下がれば、エンジン19を停止する(ただし、SOCがSOC下限値を下回っていればそのままエンジンを駆動し続ける)。
図2の処理の利点を説明する。図3(B)には、キャリア周波数の違いによるエンジン始動限界出力/温度が示してある。仮に、インバータの温度に関わらずにキャリア周波数をf=f1で一定とした場合、モータ出力上限値はインバータ温度T1でエンジン始動限界出力まで低下する。それゆえ、コントローラ4は、インバータ温度がT1まで上昇したら、エンジン19を始動する。図2のフローチャートの処理によると、エンジン始動限界温度をT3(>T1)まで高めることができる。即ち、コントローラ4は、インバータ温度がT3未満の場合にはエンジン19を停止してもよい。図2のフローチャートの処理を採用することによって、停車中にエンジン19を始動させずに済む期間を伸ばすことができる。
図4を参照してエンジン始動限界温度について説明する。インバータ内の素子の耐熱温度は、素子の物理的/電気的な特性に基づき一定の値に定められる。キャリア周波数を低くするほど、単位時間当たりのスイッチング回数が減るから、単位時間当たりの温度上昇分が小さくなる。その温度上昇分は、インバータの物理的特性で定まるので事前に予想することができる。エンジン始動限界温度は、素子の耐熱温度から、キャリア周波数に依存する、エンジン始動に伴って予想される素子の温度上昇分(インバータの温度上昇分)を差し引いたものである。
実施例の技術に関する留意点を述べる。実施例の説明において、数値を比較する処理が幾つかある。例えば、図2のステップS6では、インバータ温度がエンジン始動限界温度以下であれば、エンジン停止を許容し、インバータ温度がエンジン始動限界温度を上回っていれば、エンジンを駆動状態に維持する。そのような処理に代えて、インバータ温度がエンジン始動限界温度未満であれば、エンジン停止を許容し、インバータ温度がエンジン始動限界温度以上であれば、エンジンを駆動状態に維持するようにしてもよい。インバータ温度がエンジン始動限界温度に等しい場合を、ステップS7とS8のどちらの処理に含ませるかは、任意であってよい。他の数値比較でも同様である。即ち、数値の比較による分岐判断処理において、「>」と「≦」を用いるか、あるいは、「≧」と「<」を用いるかは、いずれであってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:ハイブリッド車
4:コントローラ
5:メインバッテリ
6:バッテリセンサ
7:システムメインリレー
8:第1コンバータ
9a、9b:インバータ
12a、12b:モータ
13:温度センサ
14:動力分配機構
19:エンジン
37:第2コンバータ
38:サブバッテリ

Claims (2)

  1. エンジンと、
    エンジンを始動する機能と、エンジンの駆動力によって発電する機能を兼ね備えたモータと、
    バッテリの直流出力を交流に変換してモータに供給するとともに、モータが発電した交流電力を直流に変換してバッテリに供給するインバータと、
    インバータの温度に応じてモータ出力を制限するコントローラと、
    を備えており、コントローラは、停車中に、
    インバータの温度が、その温度に対応するモータ出力上限値がエンジンを始動するのに要する最低出力に一致する温度以上である間はエンジンを駆動状態に維持し、
    インバータの温度に依存してインバータのキャリア周波数を変更し、
    キャリア周波数に依存して前記一致する温度を変更する、
    ことを特徴とするハイブリッド車。
  2. 前記一致する温度は、インバータの耐圧温度から、エンジン始動の際に予想されるインバータ温度上昇分を差し引いた値であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車。
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