JP2013132766A - 印刷装置、印刷システム及びプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】クラウドプリントサーバが保持する印刷データを取得するための情報から、利用者の指示により保持された印刷データを取得するための情報を判別する。
【解決手段】画像形成装置３０において、管理者アカウント記憶部４３が、自装置の管理者アカウントを記憶し、管理者用印刷指示リスト取得部４４が、管理者アカウントを用いて、印刷指示ＩＤを含み、印刷データを取得するための管理者用印刷指示リストを取得し、利用者アカウント記憶部４５が、自装置の利用者アカウントを記憶し、利用者用印刷指示リスト取得部４６が、利用者アカウントを用いて、印刷指示ＩＤを含む利用者用印刷指示リストを取得し、印刷指示テーブル生成部４７が、管理者用印刷指示リスト内のレコードのうち、利用者用印刷指示リスト内の印刷指示ＩＤを含むレコードに、その利用者用印刷指示リストを取得したときの利用者の情報を設定する。
【選択図】図１２

Description

本発明は、印刷装置、印刷システム、プログラムに関する。

いずれかの情報処理装置において、デジタル複写機に送信すべき印刷ジョブに所定の認証情報を付加して転送し、デジタル複写機において、ＩＣカードに記憶されている所定の認証情報をＩＤカードリーダが読み取り、読み取られる所定の認証情報に基づいて、ＣＰＵがディスクを検索して、蓄積されている各印刷ジョブに関する情報の表示態様を変更して操作部の表示画面に一覧表示する技術は知られている（例えば、特許文献１参照）。

各ユーザーが作成すべき文書の文書データにはその文書を作成したユーザーを識別し得る属性情報を付加し、印刷された文書の複数を排出する排紙トレイを属性情報を参照してユーザー別に切り替えて排出する技術も知られている（例えば、特許文献２参照）。

ユーザが画像形成装置を利用する際、ジョブに付加されるユーザ情報と、画像形成装置を利用する際に識別されるユーザ情報とが一致するジョブを抽出し、抽出されたジョブに付加されているそれぞれの署名データに対し、ユーザ情報テーブルに保持されている鍵によって署名検証して成功したジョブを更に抽出してリスト化する技術も知られている（例えば、特許文献３参照）。

特開２００５−３５２５６７号公報 特開平８−３１４６４７号公報 特開２０１０−２０１８８１号公報

本発明の目的は、保持装置が保持する自装置での印刷で用いられる印刷データを取得するための情報から、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを取得するための情報を判別することにある。

請求項１に記載の発明は、印刷先が登録されると共に当該印刷先での印刷に用いられる印刷データを保持する保持装置に当該印刷先として自装置を登録した登録者に関する情報を記憶する第１の記憶手段と、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者に関する情報を記憶する第２の記憶手段と、前記第１の記憶手段に記憶された前記登録者に関する情報を用いて、前記保持装置が保持する印刷データに関する情報を取得する命令を実行することにより、自装置での印刷に用いられる複数の印刷データを識別する複数の印刷データ識別情報をそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる複数の取得用情報を取得する第１の取得手段と、前記第２の記憶手段に記憶された前記指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、当該指示者の指示により前記保持装置が保持する少なくとも１つの印刷データを識別する少なくとも１つの印刷データ識別情報を取得する第２の取得手段と、前記第１の取得手段により取得された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の取得手段により取得された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する判定手段とを備えたことを特徴とする印刷装置である。
請求項２に記載の発明は、前記第１の記憶手段は、前記保持装置に前記印刷先として自装置及び他の装置を登録した前記登録者に関する情報を記憶し、前記第１の取得手段は、前記第１の記憶手段に記憶された前記登録者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、自装置又は前記他の装置での印刷に用いられる前記複数の印刷データを識別する前記複数の印刷データ識別情報と、当該複数の印刷データを用いて印刷が行われる複数の装置を識別する複数の装置識別情報とをそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる前記複数の取得用情報を取得し、前記判定手段は、前記第１の取得手段により取得された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の取得手段により取得された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかと、自装置を識別する特定の装置識別情報とをそれぞれ含む前記少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定することを特徴とする請求項１に記載の印刷装置である。
請求項３に記載の発明は、前記第２の記憶手段は、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者のうちその旨を自装置に申請した指示者に関する情報を記憶し、前記第２の取得手段は、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者のうちその旨を自装置に申請していない指示者に関する情報を前記保持装置から取得し、当該申請していない指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、当該申請していない指示者の指示により前記保持装置が保持する特定の印刷データを識別する特定の印刷データ識別情報を取得し、前記判定手段は、前記第１の取得手段により取得された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の取得手段により取得された前記特定の印刷データ識別情報を含む特定の取得用情報を、前記申請していない指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定することを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の印刷装置である。
請求項４に記載の発明は、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると前記判定手段により判定された前記少なくとも１つの取得用情報に基づいて、当該印刷データを取得する第３の取得手段を更に備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項３の何れかに記載の印刷装置である。
請求項５に記載の発明は、前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷に関する処理を、前記指示者に関する情報を用いて行う処理手段を更に備えたことを特徴とする請求項４に記載の印刷装置である。
請求項６に記載の発明は、前記処理手段は、前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷に関する情報の管理又は出力を、前記指示者に関する情報に関連付けて行うことを特徴とする請求項５に記載の印刷装置である。
請求項７に記載の発明は、前記処理手段は、前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷を、前記指示者に関する情報の入力に応じて行うことを特徴とする請求項５に記載の印刷装置である。
請求項８に記載の発明は、前記処理手段は、前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷の制限を、前記指示者に関する情報に対して予め定義された情報に基づいて行うことを特徴とする請求項５に記載の印刷装置である。
請求項９に記載の発明は、印刷先が登録されると共に当該印刷先での印刷に用いられる印刷データを保持する保持装置と、前記保持装置が保持する印刷データを用いて印刷を行う印刷装置とを備え、前記保持装置は、前記印刷先として前記印刷装置を登録した登録者に関する情報を用いて、自装置が保持する印刷データに関する情報を取得する命令が、前記印刷装置で実行されると、当該印刷装置での印刷に用いられる複数の印刷データを識別する複数の印刷データ識別情報をそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる複数の取得用情報を当該印刷装置に送信する第１の送信手段と、前記印刷装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように自装置に指示する指示者に関する情報を用いて、前記命令が、前記印刷装置で実行されると、当該指示者の指示により自装置が保持する少なくとも１つの印刷データを識別する少なくとも１つの印刷データ識別情報を当該印刷装置に送信する第２の送信手段とを備え、前記印刷装置は、前記登録者に関する情報を記憶する第１の記憶手段と、前記指示者に関する情報を記憶する第２の記憶手段と、前記第１の記憶手段に記憶された前記登録者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、前記第１の送信手段により送信された前記複数の取得用情報を受信する第１の受信手段と、前記第２の記憶手段に記憶された前記指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、前記第２の送信手段により送信された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報を受信する第２の受信手段と、前記第１の受信手段により受信された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の受信手段により受信された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する判定手段とを備えたことを特徴とする印刷システムである。
請求項１０に記載の発明は、コンピュータに、印刷先が登録されると共に当該印刷先での印刷に用いられる印刷データを保持する保持装置に当該印刷先として自装置を登録した登録者に関する情報を第１の記憶装置に記憶する機能と、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者に関する情報を第２の記憶装置に記憶する機能と、前記第１の記憶装置に記憶された前記登録者に関する情報を用いて、前記保持装置が保持する印刷データに関する情報を取得する命令を実行することにより、自装置での印刷に用いられる複数の印刷データを識別する複数の印刷データ識別情報をそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる複数の取得用情報を取得する機能と、前記第２の記憶装置に記憶された前記指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、当該指示者の指示により前記保持装置が保持する少なくとも１つの印刷データを識別する少なくとも１つの印刷データ識別情報を取得する機能と、取得された前記複数の取得用情報のうち、取得された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する機能とを実現させるためのプログラムである。

請求項１の発明によれば、保持装置が保持する自装置での印刷で用いられる印刷データを取得するための情報から、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを取得するための情報を判別することができる。
請求項２の発明によれば、保持装置が保持する自装置又は他の装置での印刷で用いられる印刷データを取得するための情報から、指示者の指示により保持装置が保持する自装置での印刷で用いられる印刷データを取得するための情報を判別することができる。
請求項３の発明によれば、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように保持装置に指示する旨を自装置に申請していない指示者がいたとしても、保持装置が保持する印刷データを取得するための情報から、その申請していない指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを取得するための情報を判別することができる。
請求項４の発明によれば、保持装置が保持する印刷データから、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを判別して取得することができる。
請求項５の発明によれば、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを用いた印刷に関する処理をその指示者に応じたものとすることができる。
請求項６の発明によれば、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを用いた印刷に関する情報がその指示者に関するものであることを明示することができる。
請求項７の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを用いた印刷の機密性を高めることができる。
請求項８の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを用いた印刷の無駄を削減することができる。
請求項９の発明によれば、保持装置が保持する印刷装置での印刷で用いられる印刷データを取得するための情報から、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを取得するための情報を判別することができる。
請求項１０の発明によれば、保持装置が保持する自装置での印刷で用いられる印刷データを取得するための情報から、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データを取得するための情報を判別することができる。

本発明の第１の実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの構成例を示した図である。 本発明の第１の実施の形態のクラウドプリントシステムにおける処理の流れを例示したシーケンス図である。 本発明の第１の実施の形態で取得される管理者用印刷指示リストを例示した図である。 本発明の第１の実施の形態で取得される利用者用印刷指示リストを例示した図である。 本発明の第１の実施の形態で生成される印刷指示テーブルを例示した図である。 本発明の第２の実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの構成例を示した図である。 本発明の第２の実施の形態のクラウドプリントシステムにおける処理の流れを例示したシーケンス図である。 本発明の第２の実施の形態で取得される管理者用印刷指示リストを例示した図である。 本発明の第２の実施の形態で取得される利用者用印刷指示リストを例示した図である。 本発明の第２の実施の形態で生成される印刷指示テーブルを例示した図である。 本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成例を示した図である。 本発明の実施の形態における画像形成装置の機能構成例を示したブロック図である。 本発明の実施の形態における画像形成装置の動作例を示したフローチャートである。

以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
［第１の実施の形態］
図１は、第１の実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの全体構成例を示したものである。
図示するように、このクラウドプリントシステムは、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃと、画像形成装置３０と、クラウドプリントサーバ５０とが、ネットワーク９０に接続されている。
尚、図では、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃを示したが、これらを区別する必要がない場合は、クライアント端末１０と称する。また、図には、３つのクライアント端末１０しか示していないが、４つ以上のクライアント端末１０を設けてもよい。

クライアント端末１０は、ユーザの操作に応じて、画像形成装置３０で文書を印刷することをクラウドプリントサーバ５０に指示するコンピュータ装置である。具体的には、印刷対象の文書と、印刷設定（部数、レイアウト、カラーモード等）と、印刷先である画像形成装置３０の指定とをクラウドプリントサーバ５０に送信する。また、クライアント端末１０は、ユーザがクラウドプリントサービスの利用申請を行う際に用いられることもある。ここで、クライアント端末１０としては、ＰＣ（Personal Computer）、携帯端末、携帯電話等を用いるとよい。

画像形成装置３０は、紙等の記録媒体に文書の画像を形成し、印刷媒体として出力する装置である。一般に、ネットワーク９０には２つ以上の画像形成装置が接続されるが、ここでは、ある管理者がそのうちの１つの画像形成装置３０を印刷先としてクラウドプリントサーバ５０に登録したものとして、１つの画像形成装置３０のみを示している。ここで、画像形成装置３０としては、プリンタ機能のみを備えた装置を用いてもよいし、これに加えてスキャナ機能、ファクシミリ機能等の他の画像処理機能を備えた装置を用いてもよい。本実施の形態では、印刷装置の一例として、画像形成装置３０を設けている。

クラウドプリントサーバ５０は、自宅、オフィス、公共の場所等に設置された画像形成装置３０で文書を印刷できるようにするサービス（クラウドプリントサービス）を提供するサーバコンピュータである。具体的には、印刷対象の文書と印刷設定と印刷先とがクライアント端末１０から送信されると、文書はＰＤＦ（Portable Document Format）等の文書ファイルに変換し、この文書ファイルと印刷設定とを含む印刷指示を印刷先に関連付けて保持しておく。そして、画像形成装置３０から印刷が要求されると、この画像形成装置３０が印刷先として関連付けられた印刷指示を画像形成装置３０に送信する。本実施の形態では、印刷データの一例として、印刷指示を用いており、印刷データを保持する保持装置の一例として、クラウドプリントサーバ５０を設けている。

ネットワーク９０は、クライアント端末１０、画像形成装置３０、クラウドプリントサーバ５０のそれぞれの間の情報通信に用いられる通信手段であり、例えば、インターネットである。

ところで、図１のクラウドプリントシステムにおいて、複数のユーザによる文書の印刷は、管理者（最初に登録したユーザ）がクラウドプリントサービスに登録した画像形成装置３０を利用者（管理者以外のユーザ）も共有することで実現される。但し、画像形成装置３０で文書を印刷する際に、クラウドプリントサーバ５０から画像形成装置３０に印刷指示は送信されるがユーザを識別する情報は送信されないため、印刷を要求したユーザを特定することができない。そのため、出力される印刷物がどのユーザのものなのか判断できず、利便性が良くない。また、画像形成装置３０の操作パネル３５（図１１参照）上で入力した情報に基づいてユーザ認証が成功した場合にのみ印刷する機能（認証プリント機能、プライベートプリント機能等）にも対応できない。

そこで、第１の実施の形態では、クラウドプリントサーバ５０から管理者アカウントで印刷指示に関する情報を取得し、ユーザアカウントを一時的に利用者アカウントに切り替えて、利用者アカウントごとに印刷指示に関する情報を取得し、これらの情報を精査して印刷指示をユーザ別に管理するようにする。

まず、第１の実施の形態の概略動作について説明する。尚、ここでは、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃをそれぞれ利用する利用者Ａ，Ｂ，Ｃが画像形成装置３０を共有するものとする。
図２は、この概略動作を説明するためのシーケンス図である。尚、図中、右向きの矢印はその上に記載された処理の依頼の送信を示しており、右向きの矢印の下にある左向きの矢印は、その処理の結果の送信を示している。

図示するように、まず、画像形成装置３０は、管理者の要求に応じて、管理者アカウントを例えばＨＤＤ３４（図１１参照）に設定し（Ｓ１１）、クラウドプリントサーバ５０に自装置を登録する（Ｓ１２）。

次に、利用者Ａ，Ｂ，Ｃがそれぞれクライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃのウェブ画面上でクラウドプリントサービスの利用申請の操作を行うことにより、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃは、画像形成装置３０に対して、それぞれ、利用者Ａ，Ｂ，Ｃのクラウドプリントサービスの利用申請を行う（Ｓ１３）。或いは、利用者Ａ，Ｂ，Ｃは、画像形成装置３０の操作パネル３５（図１１参照）上でクラウドプリントサービスの利用申請の操作を行うことにより、画像形成装置３０に対してクラウドプリントサービスの利用申請を行ってもよい。これにより、画像形成装置３０は、利用者アカウントを例えばＨＤＤ３４（図１１参照）に設定する（Ｓ１４）。そして、Ｓ１２で登録された画像形成装置３０に対して、Ｓ１４で設定された利用者アカウントの共有設定を行う（Ｓ１５）。

また、利用者Ａ，Ｂ，Ｃは、クラウドプリントサービス上で画像形成装置３０に対して任意の印刷を実行する（Ｓ１６）。

その後、画像形成装置３０は、管理者アカウントを使って例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出すことにより、自装置が印刷先として関連付けられた印刷指示のリスト（以下、「管理者用印刷指示リスト」という）をクラウドプリントサーバ５０から取得し、取得した管理者用印刷指示リストを自装置内で保持する（Ｓ１７）。
続けて、画像形成装置３０は、利用者Ａ，Ｂ，Ｃの各アカウントを使って例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出すことにより、各利用者の印刷指示のリスト（以下、「利用者用印刷指示リスト」という）をクラウドプリントサーバ５０から取得し、取得した利用者用印刷指示リストを自装置内で保持する（Ｓ１８）。

そして、画像形成装置３０は、Ｓ１７で取得した管理者用印刷指示リストとＳ１８で取得した各利用者の利用者用印刷指示リストとを照合して、画像形成装置３０における全ての印刷指示にユーザ情報を紐付けた印刷指示テーブルを生成し、これを自装置の例えばＲＡＭ３２（図１１参照）に記憶する（Ｓ１９）。具体的には、まず、管理者用印刷指示リストにおける印刷指示ＩＤと、各利用者の利用者用印刷指示リストにおける印刷指示ＩＤとを比較して、同じものがあるかどうかを探す。印刷指示ＩＤは一意であるため、同じものが見つかった場合には、その印刷指示は該当利用者の印刷指示であることが分かる。

ここで、印刷指示テーブルには、印刷指示に関する情報は記載されているが、印刷指示は含まれていない。従って、画像形成装置３０で印刷を行うには、印刷指示を取得する必要がある。ところが、印刷指示は、管理者アカウントを使わないと取得できないため、画像形成装置３０は、管理者アカウントを使って例えばＪＯＢ ＦＥＴＣＨ ＡＰＩを呼び出すことにより、印刷指示を取得する（Ｓ２０）。

また、この印刷指示を用いた実際の処理は、Ｓ１９で記憶した印刷指示テーブルに基づいてどの印刷指示がどのユーザによるものであるかを特定した状態で行う。具体的には、印刷指示に基づく印刷の状況を示す一覧画面（印刷状況一覧画面）、印刷指示に基づく印刷の結果を印字したレポート（印刷履歴レポート）等に、各印刷指示を行ったユーザの情報を出力する。また、印刷指示は一旦画像形成装置３０内に蓄積しておき、ユーザが要求した場合にその印刷指示に基づく印刷を行うようにしてもよい。更に、印刷指示に基づく印刷の枚数を、印刷指示を行ったユーザごとに管理するようにしてもよい。更にまた、画像形成装置３０又は外部サーバで管理しているユーザの出力権限情報（出力上限、カラー制限等）と連携させることで、印刷指示に基づく印刷をユーザごとに制限することも考えられる。

次に、図２のＳ１７〜Ｓ１９の処理について、具体例を用いて説明する。
図３は、画像形成装置３０がＳ１７で取得する管理者用印刷指示リストの例を示す。
図示するように、この管理者用印刷指示リストは、番号と、印刷指示ＩＤと、プリンタＩＤと、ファイルＵＲＬと、チケットＵＲＬと、ページ数と、作成日時と、プリンタ名と、ユーザ名とを対応付けたものとなっている。

このうち、番号は、印刷指示リストにおけるレコードの番号であり、印刷指示ＩＤは、印刷指示を一意に識別するための識別情報であり、プリンタＩＤは、印刷指示に基づく印刷が行われるプリンタ（画像形成装置）を一意に識別する識別情報である。
ファイルＵＲＬは、印刷対象の文書を変換して得られたＰＤＦ等の文書ファイルのＵＲＬであり、チケットＵＲＬは、印刷設定を含む設定ファイルのＵＲＬである。
ページ数は、印刷指示に基づいて印刷されるページの数であり、作成日時は、印刷指示が作成された日時であり、プリンタ名は、印刷指示に基づく印刷が行われるプリンタ（画像形成装置）の名前である。

また、ユーザ名は、印刷指示を行ったユーザの名前である。Ｓ１７では管理者アカウントを使って管理者用印刷指示リストを取得するので、管理者用印刷指示リストにおけるユーザ名は全て「管理者」となっている。即ち、管理者アカウントでログインすれば、クラウドプリントサーバ５０に蓄積されている全ての印刷指示が見えるが、全ての印刷指示が管理者の印刷指示のように見えてしまい、印刷指示を行ったユーザを区別することができなくなっている。

図４は、画像形成装置３０がＳ１８で取得する利用者用印刷指示リストの例を示す。（ａ）は利用者Ａのアカウントで取得した利用者用印刷指示リストの例であり、（ｂ）は利用者Ｂのアカウントで取得した利用者用印刷指示リストの例であり、（ｃ）は利用者Ｃのアカウントで取得した利用者用印刷指示リストの例である。
図示するように、何れの利用者用印刷指示リストも、番号と、印刷指示ＩＤとを対応付けたものとなっている。Ｓ１８では一時的に利用者アカウントでログインしてクラウドプリントサーバ５０から情報を取得しており、ここで取得できる情報は印刷指示ＩＤだけである。尚、番号、印刷指示ＩＤの内容については、図３についての説明で既に述べたので、ここでの説明は省略する。

図５は、画像形成装置３０がＳ１９で生成する印刷指示テーブルの例を示す。
図示するように、この印刷指示テーブルは、番号と、印刷指示ＩＤと、プリンタ名と、ファイルＵＲＬと、チケットＵＲＬと、ページ数と、作成日時と、ユーザ名とを対応付けたものとなっている。尚、番号、印刷指示ＩＤ、プリンタ名、ファイルＵＲＬ、チケットＵＲＬ、ページ数、作成日時、ユーザ名の内容については、図３についての説明で既に述べたので、ここでの説明は省略する。
Ｓ１９では、図３の管理者用印刷指示リストと、図４の各利用者の利用者用印刷指示リストとを照合することにより、この印刷指示テーブルが生成される。具体的には、図３の管理者用印刷指示リストのユーザ名欄における「管理者」を、図４（ａ）〜（ｃ）の利用者用印刷指示リストのうち、対応する印刷指示ＩＤを含む利用者用印刷指示リストを取得したときの利用者で置き換えることにより、この印刷指示テーブルが生成される。

尚、この第１の実施の形態では、管理者アカウント及び利用者アカウントの取得元について具体的に述べなかったが、例えば、第２の実施の形態で後述するように、管理者アカウント及び利用者アカウントは、外部のサーバコンピュータに保持しておき、画像形成装置３０がこれらを一時的に読み出して利用するようにしてもよい。或いは、管理者アカウント及び利用者アカウントは、ＩＤカード等で保持し、画像形成装置３０はこれらを一時的に読み出して利用するようにしてもよい。そして、何れの場合も、画像形成装置３０が管理者アカウント及び利用者アカウントを一時的に利用した後は、それらを破棄することが、セキュリティ向上の観点から望ましい。

［第２の実施の形態］
図６は、第２の実施の形態が適用されるクラウドプリントシステムの全体構成例を示したものである。
図示するように、このクラウドプリントシステムは、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃと、画像形成装置３０ａ，３０ｂと、クラウドプリントサーバ５０と、アカウント管理サーバ６０とが、ネットワーク９０に接続されている。
尚、図では、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃを示したが、これらを区別する必要がない場合は、クライアント端末１０と称する。また、図には、３つのクライアント端末１０しか示していないが、４つ以上のクライアント端末１０を設けてもよい。

このうち、クライアント端末１０及びクラウドプリントサーバ５０については、第１の実施の形態で用いたものを第２の実施の形態でも用いるので、ここでは、これらの説明は省略し、画像形成装置３０ａ，３０ｂ及びアカウント管理サーバ６０についてのみ説明する。

画像形成装置３０ａ，３０ｂは、紙等の記録媒体に文書の画像を形成し、印刷媒体として出力する装置である。一般に、ネットワーク９０には３つ以上の画像形成装置が接続されるが、ここでは、ある管理者がそのうちの２つの画像形成装置３０ａ，３０ｂを印刷先としてクラウドプリントサーバ５０に登録したものとして、２つの画像形成装置３０ａ，３０ｂを示している。但し、画像形成装置３０ａ，３０ｂを区別する必要がない場合は、画像形成装置３０と称する。また、ある管理者がクラウドプリントサーバ５０に登録した画像形成装置３０は３つ以上あってもよい。ここで、画像形成装置３０としては、プリンタ機能のみを備えた装置を用いてもよいし、これに加えてスキャナ機能、ファクシミリ機能等の他の画像処理機能を備えた装置を用いてもよい。本実施の形態では、印刷装置の一例として、画像形成装置３０ａ，３０ｂを設けている。

アカウント管理サーバ６０は、画像形成装置３０がクラウドプリントサーバ５０から情報を取得するときに使う管理者アカウント及び利用者アカウントを管理するサーバコンピュータである。

ネットワーク９０は、クライアント端末１０、画像形成装置３０、クラウドプリントサーバ５０、アカウント管理サーバ６０のそれぞれの間の情報通信に用いられる通信手段であり、例えば、インターネットである。

第２の実施の形態では、図１のクラウドプリントシステムにおいて、管理者が２つの画像形成装置３０をクラウドプリントサービスに登録した場合に、第１の実施の形態で述べた課題を解決するための処理を行う。即ち、クラウドプリントサーバ５０から管理者アカウントで印刷指示に関する情報を取得し、ユーザアカウントを一時的に利用者アカウントに切り替えて、利用者アカウントごとに印刷指示に関する情報を取得し、これらの情報を精査して印刷指示をユーザ別、画像形成装置別に管理するようにする。

まず、第２の実施の形態の概略動作について説明する。尚、ここでは、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃをそれぞれ利用する利用者Ａ，Ｂ，Ｃが画像形成装置３０ａ，３０ｂの両方を共有するものとする。
図７は、この概略動作を説明するためのシーケンス図である。尚、図中、右向きの矢印はその上に記載された処理の依頼の送信を示しており、右向きの矢印の下にある左向きの矢印は、その処理の結果の送信を示している。

図示するように、まず、画像形成装置３０ａは、管理者の要求に応じて、アカウント管理サーバ６０から管理者アカウントを取得して例えばＨＤＤ３４（図１１参照）に設定し（Ｓ２１）、クラウドプリントサーバ５０に自装置を登録する（Ｓ２２）。

次に、利用者Ａ，Ｂ，Ｃがそれぞれクライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃのウェブ画面上でクラウドプリントサービスの利用申請の操作を行うことにより、クライアント端末１０ａ，１０ｂ，１０ｃは、画像形成装置３０ａに対して、それぞれ、利用者Ａ，Ｂ，Ｃのクラウドプリントサービスの利用申請を行う（Ｓ２３）。或いは、利用者Ａ，Ｂ，Ｃは、画像形成装置３０ａの操作パネル３５（図１１参照）上でクラウドプリントサービスの利用申請の操作を行うことにより、画像形成装置３０ａに対してクラウドプリントサービスの利用申請を行ってもよい。これにより、画像形成装置３０ａは、アカウント管理サーバ６０から利用者アカウントを取得して例えばＨＤＤ３４（図１１参照）に設定する（Ｓ２４）。そして、Ｓ２２で登録された画像形成装置３０ａに対して、Ｓ２４で設定された利用者アカウントの共有設定を行う（Ｓ２５）。

また、利用者Ａ，Ｂ，Ｃは、クラウドプリントサービス上で画像形成装置３０ａに対して任意の印刷を実行する（Ｓ２６）。
一方、図示しないが、Ｓ２１〜Ｓ２５の処理は、画像形成装置３０ｂに対しても行われ、利用者Ａ，Ｂ，Ｃは、クラウドプリントサービス上の画像形成装置３０ｂに対しても、Ｓ２６のように、任意の印刷を実行する。

その後、画像形成装置３０ａは、管理者アカウントを使って例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出すことにより、自装置が印刷先として関連付けられた印刷指示のリスト（管理者用印刷指示リスト）をクラウドプリントサーバ５０から取得し、取得した管理者用印刷指示リストを自装置内で保持する（Ｓ２７）。
続けて、画像形成装置３０ａは、利用者Ａ，Ｂ，Ｃの各アカウントを使って例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出すことにより、各利用者の印刷指示のリスト（利用者用印刷指示リスト）をクラウドプリントサーバ５０から取得し、取得した利用者用印刷指示リストを自装置内で保持する（Ｓ２８）。

そして、画像形成装置３０ａは、Ｓ２７で取得した管理者用印刷指示リストとＳ２８で取得した各利用者の利用者用印刷指示リストとを照合して、画像形成装置３０ａに関連する印刷指示だけを抽出し、その印刷指示にユーザ情報を紐付けた印刷指示テーブルを生成し、これを自装置の例えばＲＡＭ３２（図１１参照）に記憶する（Ｓ２９）。具体的には、まず、管理者用印刷指示リストにおけるプリンタＩＤと、画像形成装置３０ａのプリンタＩＤとを比較して、管理者用印刷指示リストをプリンタＩＤが同じもののみに絞り込む。次に、絞り込んだ後の管理者用印刷指示リストにおける印刷指示ＩＤと、各利用者の利用者用印刷指示リストにおける印刷指示ＩＤとを比較して、同じものがあるかどうかを探す。印刷指示ＩＤは一意であるため、同じものが見つかった場合には、その印刷指示は該当利用者の印刷指示であることが分かる。

ここで、印刷指示テーブルには、印刷指示に関する情報は記載されているが、印刷指示は含まれていない。従って、画像形成装置３０ａで印刷を行うには、印刷指示を取得する必要がある。ところが、印刷指示は、管理者アカウントを使わないと取得できないため、画像形成装置３０ａは、管理者アカウントを使って例えばＪＯＢ ＦＥＴＣＨ ＡＰＩを呼び出すことにより、印刷指示を取得する（Ｓ３０）。

また、この印刷指示を用いた実際の処理は、Ｓ２９で記憶した印刷指示テーブルに基づいてどの印刷指示がどのユーザによるものであるかを特定した状態で行う。具体的には、印刷指示に基づく印刷の状況を示す一覧画面（印刷状況一覧画面）、印刷指示に基づく印刷の結果を印字したレポート（印刷履歴レポート）等に、各印刷指示を行ったユーザの情報を出力する。また、印刷指示は一旦画像形成装置３０内に蓄積しておき、ユーザが要求した場合に、その印刷指示に基づく印刷を行うようにしてもよい。更に、印刷指示に基づく印刷の枚数を、印刷指示を行ったユーザごとに管理するようにしてもよい。更にまた、画像形成装置３０ａ又は外部サーバで管理しているユーザの出力権限情報（出力上限、カラー制限等）と連携させることで、印刷指示に基づく印刷をユーザごとに制限することも考えられる。

一方、図示しないが、画像形成装置３０ｂも、Ｓ２７〜Ｓ２９の処理を行い、画像形成装置３０ｂに関連し、かつ、印刷指示にユーザ情報を紐付けた印刷指示テーブルを生成する。そして、Ｓ３０のように、印刷指示を取得し、印刷状況一覧画面、印刷履歴レポート等へのユーザの情報の出力等を行う。
尚、ここでは、管理者アカウント及び利用者アカウントは、アカウント管理サーバ６０で保持するようにしたので、画像形成装置３０ａ，３０ｂは、セキュリティの観点から、管理者アカウント及び利用者アカウントを一時的に利用し、利用が終了したら破棄することが望ましい。

次に、図７のＳ２７〜Ｓ２９の処理について、具体例を用いて説明する。
図８は、画像形成装置３０がＳ２７で取得する管理者用印刷指示リストの例を示す。
図示するように、この管理者用印刷指示リストは、番号と、印刷指示ＩＤと、プリンタＩＤと、ファイルＵＲＬと、チケットＵＲＬと、ページ数と、作成日時と、プリンタ名と、ユーザ名とを対応付けたものとなっている。

このうち、番号、印刷指示ＩＤ、ファイルＵＲＬ、チケットＵＲＬ、ページ数、作成日時の内容については、図３についての説明で既に述べたので、ここでの説明は省略する。
プリンタＩＤは、印刷指示に基づく印刷が行われるプリンタ（画像形成装置）を一意に識別する識別情報であり、プリンタ名は、印刷指示に基づく印刷が行われるプリンタ（画像形成装置）の名前である。このプリンタＩＤ及びプリンタ名の値のみが、図３の管理者用印刷指示リストと図８の管理者用印刷指示リストとでは異なっている。即ち、図３の管理者用印刷指示リストでは、プリンタＩＤ及びプリンタ名が１つの画像形成装置３０のみに対応するものであったが、図８の管理者用印刷指示リストでは、プリンタＩＤ及びプリンタ名が２つの画像形成装置３０ａ，３０ｂに対応するものとなっている。尚、ここでは、画像形成装置３０ａのプリンタＩＤを「ａｂｃ−０００１」とし、画像形成装置３０ｂのプリンタＩＤを「ａｂｃ−０００２」としている。

また、ユーザ名は、印刷指示を行ったユーザの名前である。Ｓ２７では管理者アカウントを使って管理者用印刷指示リストを取得するので、管理者用印刷指示リストにおけるユーザ名は全て「管理者」となっている。即ち、管理者アカウントでログインすれば、クラウドプリントサーバ５０に蓄積されている全ての印刷指示が見えるが、全ての印刷指示が管理者の印刷指示のように見えてしまい、印刷指示を行ったユーザを区別することができなくなっている。

図９は、画像形成装置３０がＳ２８で取得する利用者用印刷指示リストの例を示す。（ａ）は利用者Ａのアカウントで取得した利用者用印刷指示リストの例であり、（ｂ）は利用者Ｂのアカウントで取得した利用者用印刷指示リストの例であり、（ｃ）は利用者Ｃのアカウントで取得した利用者用印刷指示リストの例である。
図示するように、何れの利用者用印刷指示リストも、番号と、印刷指示ＩＤとを対応付けたものとなっている。Ｓ２８では一時的に利用者アカウントでログインしてクラウドプリントサーバ５０から情報を取得しており、ここで取得できる情報は印刷指示ＩＤだけである。尚、番号、印刷指示ＩＤの内容については、図３についての説明で既に述べたので、ここでの説明は省略する。

図１０は、画像形成装置３０がＳ２９で生成する印刷指示テーブルの例を示す。（ａ）は画像形成装置３０ａがＳ２９で生成する印刷指示テーブルの例であり、（ｂ）は画像形成装置３０ｂがＳ２９で生成する印刷指示テーブルの例である。
図示するように、何れの印刷指示テーブルも、番号と、印刷指示ＩＤと、プリンタ名と、ファイルＵＲＬと、チケットＵＲＬと、ページ数と、作成日時と、ユーザ名とを対応付けたものとなっている。尚、番号、印刷指示ＩＤ、プリンタ名、ファイルＵＲＬ、チケットＵＲＬ、ページ数、作成日時、ユーザ名の内容については、図３についての説明で既に述べたので、ここでの説明は省略する。
Ｓ２９では、図８の管理者用印刷指示リストと、図９の各利用者の利用者用印刷指示リストとを照合することにより、これらの何れかの印刷指示テーブルが生成される。具体的には、図８の管理者用印刷指示リストのユーザ名欄における「管理者」を、図９（ａ）〜（ｃ）の利用者用印刷指示リストのうち、対応する印刷指示ＩＤを含む利用者用印刷指示リストを取得したときの利用者で置き換え、更にプリンタＩＤでフィルタリングを行うことにより、画像形成装置３０ａでは図１０（ａ）の印刷指示テーブルが、画像形成装置３０ｂでは図１０（ｂ）の印刷指示テーブルが、それぞれ生成される。

尚、この第２の実施の形態では、管理者アカウント及び利用者アカウントをアカウント管理サーバ６０に保持しておき、画像形成装置３０がこれらを一時的に読み出して利用するようにしたが、これには限らない。例えば、管理者アカウント及び利用者アカウントは、ＩＤカード等で保持し、画像形成装置３０はこれらを一時的に読み出して利用するようにしてもよい。そして、この場合も、画像形成装置３０が管理者アカウント及び利用者アカウントを一時的に利用した後は、それらを破棄することが、セキュリティ向上の観点から望ましい。

［画像形成装置３０のハードウェア構成］
図１１は、画像形成装置３０のハードウェア構成例を示した図である。
図示するように、画像形成装置３０は、ＣＰＵ３１と、ＲＡＭ（Random Access Memory）３２と、ＲＯＭ（Read Only Memory）３３と、ＨＤＤ３４と、操作パネル３５と、画像読取部３６と、画像形成部３７と、通信Ｉ／Ｆ３８とを備える。

ＣＰＵ３１は、ＲＯＭ３３等に記憶された各種プログラムをＲＡＭ３２にロードして実行することにより、後述する各機能を実現する。
ＲＡＭ３２は、ＣＰＵ３１の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ＲＯＭ３３は、ＣＰＵ３１が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
ＨＤＤ３４は、画像読取部３６が読み取った画像データや画像形成部３７における画像形成にて用いる画像データ等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
操作パネル３５は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネルである。

画像読取部３６は、紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。ここで、画像読取部３６は、例えばスキャナであり、光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してＣＣＤ(Charge Coupled Devices)で受光するＣＣＤ方式や、ＬＥＤ光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をＣＩＳ(Contact Image Sensor)で受光するＣＩＳ方式のものを用いるとよい。

画像形成部３７は、記録媒体に画像を形成する。ここで、画像形成部３７は、例えばプリンタであり、感光体に付着させたトナーを記録媒体に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを記録媒体上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いるとよい。
通信Ｉ／Ｆ３８は、ネットワークを介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。

［画像形成装置３０の機能構成］
図１２は、画像形成装置３０の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、画像形成装置３０は、送信部４１と、受信部４２とを備える。また、管理者アカウント記憶部４３と、管理者用印刷指示リスト取得部４４と、利用者アカウント記憶部４５と、利用者用印刷指示リスト取得部４６とを備える。更に、印刷指示テーブル生成部４７と、印刷指示テーブル記憶部４８と、印刷指示取得部４９とを備える。

送信部４１は、管理者用印刷指示リスト取得部４４からの指示により、クラウドプリントサーバ５０に管理者用印刷指示リストの取得要求を送信する。また、利用者用印刷指示リスト取得部４６からの指示により、クラウドプリントサーバ５０に利用者用印刷指示リストの取得要求を送信する。更に、印刷指示取得部４９からの指示により、クラウドプリントサーバ５０に印刷指示の取得要求を送信する。

受信部４２は、クラウドプリントサーバ５０から管理者用印刷指示リストを受信してこれを管理者用印刷指示リスト取得部４４に受け渡す。また、クラウドプリントサーバ５０から利用者用印刷指示リストを受信してこれを利用者用印刷指示リスト取得部４６に受け渡す。更に、クラウドプリントサーバ５０から印刷指示を受信してこれを印刷指示取得部４９に受け渡す。

管理者アカウント記憶部４３は、クラウドプリントサービスに画像形成装置３０を登録した管理者のアカウントである管理者アカウントを記憶する。本実施の形態では、保持装置に自装置を登録した登録者の一例として、管理者を用いており、登録者に関する情報の一例として、管理者アカウントを用いている。また、登録者に関する情報を記憶する第１の記憶手段の一例として、管理者アカウント記憶部４３を設けている。

管理者用印刷指示リスト取得部４４は、管理者アカウント記憶部４３に記憶された管理者アカウントでログインして例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出すことにより、印刷指示ＩＤとプリンタＩＤとを含み、印刷指示を取得するための管理者用印刷指示リストを取得する。本実施の形態では、保持装置が保持する印刷データに関する情報を取得する命令の一例として、ＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを用いており、複数の印刷データを取得するために用いられる複数の取得用情報の一例として、管理者用印刷指示リストを用いている。また、複数の取得用情報を取得する第１の取得手段、複数の取得用情報を受信する第１の受信手段の一例として、管理者用印刷指示リスト取得部４４を設けている。

利用者アカウント記憶部４５は、管理者がクラウドプリントサービスに登録した画像形成装置３０を共有する利用者のアカウントである利用者アカウントを記憶する。本実施の形態では、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように保持装置に指示する指示者の一例として、利用者を用いており、指示者に関する情報の一例として、利用者アカウントを用いている。また、指示者に関する情報を記憶する第２の記憶手段の一例として、利用者アカウント記憶部４５を設けている。

利用者用印刷指示リスト取得部４６は、利用者アカウント記憶部４５に記憶された利用者アカウントでログインして例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出すことにより、印刷指示ＩＤを含む利用者用印刷指示リストを取得する。本実施の形態では、印刷データを識別する印刷データ識別情報の一例として、印刷指示ＩＤを用いており、少なくとも１つの印刷データ識別情報の一例として、利用者用印刷指示リストを用いている。また、少なくとも１つの印刷データ識別情報を取得する第２の取得手段、少なくとも１つの印刷データ識別情報を受信する第２の受信手段の一例として、利用者用印刷指示リスト取得部４６を設けている。

印刷指示テーブル生成部４７は、管理者用印刷指示リスト取得部４４が取得した管理者用印刷指示リスト内のレコードのうち、利用者用印刷指示リスト取得部４６が取得した利用者用印刷指示リスト内の印刷指示ＩＤを含むレコードに対して、その利用者用印刷指示リストを取得したときの利用者アカウントを設定した印刷指示テーブルを生成する。また、画像形成装置３０のプリンタＩＤでフィルタリングを行ったものを印刷指示テーブルとしてもよい。本実施の形態では、第１の取得手段により取得された複数の取得用情報のうち、第２の取得手段により取得された少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する判定手段、第１の取得手段により取得された複数の取得用情報のうち、第２の取得手段により取得された少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかと、自装置を識別する特定の装置識別情報とをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、指示者の指示により保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する判定手段の一例として、印刷指示テーブル生成部４７を設けている。

印刷指示テーブル記憶部４８は、印刷指示テーブル生成部４７が生成した印刷指示テーブルを記憶する。

印刷指示取得部４９は、印刷指示テーブル記憶部４８に記憶された印刷指示テーブルに基づいて、印刷指示を取得する。本実施の形態では、印刷データを取得する第３の取得手段の一例として、印刷指示取得部４９を設けている。

［画像形成装置３０の動作］
図１３は、画像形成装置３０の動作例を示したフローチャートである。
図示するように、画像形成装置３０では、まず、管理者用印刷指示リスト取得部４４が、管理者アカウント記憶部４３に記憶された管理者アカウントを読み出す（ステップ４０１）。
また、管理者用印刷指示リスト取得部４４は、読み出した管理者アカウントを使ってクラウドプリントサービスにログインし、管理者用印刷指示リストを取得する（ステップ４０２）。具体的には、管理者用印刷指示リスト取得部４４が、例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出し、これにより、送信部４１が、印刷指示リストの取得要求を通信Ｉ／Ｆ３８を介してクラウドプリントサーバ５０に送信する。そして、これに応答してクラウドプリントサーバ５０の図示しない送信部（第１の送信手段の一例）から送信された管理者用印刷指示リストを受信部４２が通信Ｉ／Ｆ３８を介して受信し、管理者用印刷指示リスト取得部４４が、受信部４２から管理者用印刷指示リストを受け取る。

すると、印刷指示テーブル生成部４７は、管理者用印刷指示リスト取得部４４から管理者用印刷指示リストを受け取り、管理者用印刷指示リスト内のレコードから自装置のプリンタＩＤを含むレコードのみを抽出し、自装置用印刷指示リストとして保持する（ステップ４０３）。例えば、第２の実施の形態で画像形成装置３０ａが自装置用印刷指示リストを抽出する場合だと、図８の管理者用印刷指示リスト内のレコードから、プリンタＩＤ「ａｂｃ−０００１」を含むレコードのみを抽出し、図１０（ａ）の自装置用印刷指示リストを保持する（但し、この時点では、ユーザ名はまだ「管理者」である）。尚、このステップ４０３は、第２の実施の形態でのみ必要なステップである。第１の実施の形態では、管理者用印刷指示リストをそのまま自装置用印刷指示リストとして保持すればよい。

このように印刷指示テーブル生成部４７に自装置用印刷指示リストが保持されると、次に、利用者用印刷指示リスト取得部４６が、利用者アカウント記憶部４５に記憶された利用者アカウントの中から１つの利用者アカウントを読み出す（ステップ４０４）。
また、利用者用印刷指示リスト取得部４６は、読み出した利用者アカウントを使ってクラウドプリントサービスにログインし、利用者用印刷指示リストを取得する（ステップ４０５）。具体的には、利用者用印刷指示リスト取得部４６が、例えばＪＯＢ ＬＩＳＴ ＡＰＩを呼び出し、これにより、送信部４１が、印刷指示リストの取得要求を通信Ｉ／Ｆ３８を介してクラウドプリントサーバ５０に送信する。そして、これに応答してクラウドプリントサーバ５０の図示しない送信部（第２の送信手段の一例）から送信された利用者用印刷指示リストを受信部４２が通信Ｉ／Ｆ３８を介して受信し、利用者用印刷指示リスト取得部４６が、受信部４２から利用者用印刷指示リストを受け取る。

すると、印刷指示テーブル生成部４７は、利用者用印刷指示リスト取得部４６から利用者用印刷指示リストを受け取り、ステップ４０３で保持しておいた自装置用印刷指示リスト内のレコードから、利用者用印刷指示リスト内の印刷指示ＩＤを含むレコードを検索する（ステップ４０６）。このとき自装置用印刷指示リスト内の全てのレコードにおいてユーザ名は「管理者」となっているが、印刷指示テーブル生成部４７は、検索結果のレコードにおいてユーザ名を今回読み出した利用者アカウントに対応するユーザ名に置き換える（ステップ４０７）。例えば、第２の実施の形態では、図１０（ａ）の自装置用印刷指示リスト内のレコードから、図９（ａ）の利用者用印刷指示リスト内の印刷指示ＩＤを含むレコードを検索し、検索結果のレコードである番号「１」及び番号「５」のレコードにおいて、ユーザ名を「利用者Ａ」に置き換えている。尚、ステップ４０６で利用者用印刷指示リスト内のある印刷指示ＩＤを含むレコードが見つからなかった場合、その印刷指示ＩＤで識別される印刷指示は、自装置宛ての印刷指示ではないと考えられるので無視すればよい。

その後、利用者用印刷指示リスト取得部４６は、利用者アカウント記憶部４５に記憶された利用者アカウントのうち、読み出していない利用者アカウントがあるかどうかを判定する（ステップ４０８）。
その結果、読み出していない利用者アカウントがあると判定されれば、利用者用印刷指示リスト取得部４６は、次の利用者アカウントについて、ステップ４０４〜４０７の処理を行う。
一方、読み出していない利用者アカウントがないと判定されれば、制御は再び印刷指示テーブル生成部４７に戻り、印刷指示テーブル生成部４７が、全ての利用者アカウントについてステップ４０４〜４０７の処理を行った結果として得られた印刷指示テーブルを印刷指示テーブル記憶部４８に記憶する（ステップ４０９）。

このように印刷指示テーブル記憶部４８に印刷指示テーブルが記憶されると、最後に、印刷指示取得部４９は、指定された利用者に対応する印刷指示（文書ファイル及び設定ファイル）を取得する（ステップ４１０）。具体的には、印刷指示取得部４９が、印刷指示テーブル内の指定された利用者の名前がユーザ名として設定されたレコードからファイルＵＲＬ及びチケットＵＲＬを取り出し、これにより、送信部４１が、ファイルＵＲＬからの文書ファイルの取得要求及びチケットＵＲＬからの設定ファイルの取得要求を通信Ｉ／Ｆ３８を介してクラウドプリントサーバ５０に送信する。そして、これに応答してクラウドプリントサーバ５０から送信された文書ファイル及び設定ファイルを受信部４２が通信Ｉ／Ｆ３８を介して受信し、印刷指示取得部４９が、受信部４２から文書ファイル及び設定ファイルを受け取る。

そして、印刷指示取得部４９が取得した印刷指示に基づいて画像形成部３７が印刷を行う際には、次のような処理を行うことが考えられる。

第一に、印刷指示に基づく印刷の状況を示す印刷状況一覧画面、印刷指示に基づく印刷の結果を印字した印刷履歴レポート等に、各印刷指示を行ったユーザの情報を出力する、という処理である。尚、ここでは、印刷の状況及び印刷の結果のみを出力対象としたが、印刷に関する如何なる情報を出力対象としてもよい。即ち、この処理を行う機能は、印刷データを用いた印刷に関する情報の出力を指示者に関する情報に関連付けて行う処理手段の一例である。

第二に、印刷指示を一旦画像形成装置３０内に蓄積しておき、ユーザが要求した場合にその印刷指示に基づく印刷を行う、という処理である。尚、この処理を行う機能は、印刷データを用いた印刷を指示者に関する情報の入力に応じて行う処理手段の一例である。

第三に、印刷指示に基づく印刷の枚数を、印刷指示を行ったユーザごとに管理する、という処理である。尚、ここでは、印刷の枚数のみを管理対象としたが、印刷に関する如何なる情報を管理対象としてもよい。即ち、この処理を行う機能は、印刷データを用いた印刷に関する情報の管理を指示者に関する情報に関連付けて行う処理手段の一例である。

第四に、画像形成装置３０又は外部サーバで管理しているユーザの出力権限情報（出力上限、カラー制限等）と連携させることで、印刷指示に基づく印刷をユーザごとに制限する、という処理である。尚、この処理を行う機能は、印刷データを用いた印刷の制限を指示者に関する情報に対して予め定義された情報に基づいて行う処理手段の一例である。

但し、これらの処理はあくまで例示であり、印刷指示に基づく印刷に関するユーザ情報を用いた処理であれば、如何なる処理を行ってもよい。即ち、この処理を行う機能は、印刷データを用いた印刷に関する処理を指示者に関する情報を用いて行う処理手段の一例と捉えてもよい。

ところで、上記実施の形態では、管理者用印刷指示リスト内の全ての印刷指示は何れかの利用者に対応付けられた。それは、画像形成装置３０を共有する全ての利用者が画像形成装置３０に利用申請を行ったため、画像形成装置３０が全ての利用者の利用者用印刷指示リストを取得できたからである。
しかしながら、実際には、ある利用者（「利用者Ｄ」とする）が、画像形成装置３０に利用申請を行うことなく、他の画像形成装置等を経由してクラウドプリントサービスに画像形成装置３０の共有設定を行うことも考えられる。そうなると、利用者アカウント記憶部４５に利用者Ｄの利用者アカウントは記憶されないので、図１３のステップ４０５で、利用者Ｄの利用者用印刷指示リストは取得されず、図１３のステップ４０８で未処理の利用者アカウントがなくなった時点で、管理者用印刷指示リスト内の利用者Ｄによる印刷指示は何れの利用者にも対応付けられていないという状況が生ずる。

そこで、本実施の形態では、このような状況が生ずると、画像形成装置３０を共有している利用者の利用者アカウントをクラウドプリントサーバ５０に問い合わせるようにする。そして、図１３のステップ４０４で読み出す利用者アカウントの代わりに、この問い合わせの結果として得られた利用者アカウントを使って、図１３のステップ４０５〜４１０の処理を行う。この場合、利用者用印刷指示リスト取得部４６は、申請していない指示者の指示により保持装置が保持する特定の印刷データを識別する特定の印刷データ識別情報を取得する第２の取得手段の一例であり、印刷指示テーブル生成部４７は、第１の取得手段により取得された複数の取得用情報のうち、第２の取得手段により取得された特定の印刷データ識別情報を含む特定の取得用情報を、申請していない指示者の指示により保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する判定手段の一例である。

尚、以上の説明では、本実施の形態をクラウドプリントシステムに適用した場合を想定し、画像形成装置３０に印刷指示を送信するサーバコンピュータをクラウドプリントサーバ５０としたが、これには限らない。本実施の形態は、クラウドプリントシステム以外のプリントシステムに対しても、そのプリントシステムに含まれるプリントサーバが、画像形成装置３０に印刷指示を送信する際にユーザを識別する情報を送信するものでなければ、適用可能である。

尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、ＣＤ−ＲＯＭ等の記録媒体に格納して提供することも可能である。

１０…クライアント端末、３０…画像形成装置、４１…送信部、４２…受信部、４３…管理者アカウント記憶部、４４…管理者用印刷指示リスト取得部、４５…利用者アカウント記憶部、４６…利用者用印刷指示リスト取得部、４７…印刷指示テーブル生成部、４８…印刷指示テーブル記憶部、４９…印刷指示取得部、５０…クラウドプリントサーバ、６０…アカウント管理サーバ

Claims (10)

1. 印刷先が登録されると共に当該印刷先での印刷に用いられる印刷データを保持する保持装置に当該印刷先として自装置を登録した登録者に関する情報を記憶する第１の記憶手段と、
   自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者に関する情報を記憶する第２の記憶手段と、
   前記第１の記憶手段に記憶された前記登録者に関する情報を用いて、前記保持装置が保持する印刷データに関する情報を取得する命令を実行することにより、自装置での印刷に用いられる複数の印刷データを識別する複数の印刷データ識別情報をそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる複数の取得用情報を取得する第１の取得手段と、
   前記第２の記憶手段に記憶された前記指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、当該指示者の指示により前記保持装置が保持する少なくとも１つの印刷データを識別する少なくとも１つの印刷データ識別情報を取得する第２の取得手段と、
   前記第１の取得手段により取得された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の取得手段により取得された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する判定手段と
   を備えたことを特徴とする印刷装置。
2. 前記第１の記憶手段は、前記保持装置に前記印刷先として自装置及び他の装置を登録した前記登録者に関する情報を記憶し、
   前記第１の取得手段は、前記第１の記憶手段に記憶された前記登録者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、自装置又は前記他の装置での印刷に用いられる前記複数の印刷データを識別する前記複数の印刷データ識別情報と、当該複数の印刷データを用いて印刷が行われる複数の装置を識別する複数の装置識別情報とをそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる前記複数の取得用情報を取得し、
   前記判定手段は、前記第１の取得手段により取得された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の取得手段により取得された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかと、自装置を識別する特定の装置識別情報とをそれぞれ含む前記少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定することを特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
3. 前記第２の記憶手段は、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者のうちその旨を自装置に申請した指示者に関する情報を記憶し、
   前記第２の取得手段は、自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者のうちその旨を自装置に申請していない指示者に関する情報を前記保持装置から取得し、当該申請していない指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、当該申請していない指示者の指示により前記保持装置が保持する特定の印刷データを識別する特定の印刷データ識別情報を取得し、
   前記判定手段は、前記第１の取得手段により取得された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の取得手段により取得された前記特定の印刷データ識別情報を含む特定の取得用情報を、前記申請していない指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定することを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の印刷装置。
4. 前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると前記判定手段により判定された前記少なくとも１つの取得用情報に基づいて、当該印刷データを取得する第３の取得手段を更に備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項３の何れかに記載の印刷装置。
5. 前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷に関する処理を、前記指示者に関する情報を用いて行う処理手段を更に備えたことを特徴とする請求項４に記載の印刷装置。
6. 前記処理手段は、前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷に関する情報の管理又は出力を、前記指示者に関する情報に関連付けて行うことを特徴とする請求項５に記載の印刷装置。
7. 前記処理手段は、前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷を、前記指示者に関する情報の入力に応じて行うことを特徴とする請求項５に記載の印刷装置。
8. 前記処理手段は、前記第３の取得手段により取得された印刷データを用いた印刷の制限を、前記指示者に関する情報に対して予め定義された情報に基づいて行うことを特徴とする請求項５に記載の印刷装置。
9. 印刷先が登録されると共に当該印刷先での印刷に用いられる印刷データを保持する保持装置と、
   前記保持装置が保持する印刷データを用いて印刷を行う印刷装置と
   を備え、
   前記保持装置は、
   前記印刷先として前記印刷装置を登録した登録者に関する情報を用いて、自装置が保持する印刷データに関する情報を取得する命令が、前記印刷装置で実行されると、当該印刷装置での印刷に用いられる複数の印刷データを識別する複数の印刷データ識別情報をそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる複数の取得用情報を当該印刷装置に送信する第１の送信手段と、
   前記印刷装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように自装置に指示する指示者に関する情報を用いて、前記命令が、前記印刷装置で実行されると、当該指示者の指示により自装置が保持する少なくとも１つの印刷データを識別する少なくとも１つの印刷データ識別情報を当該印刷装置に送信する第２の送信手段と
   を備え、
   前記印刷装置は、
   前記登録者に関する情報を記憶する第１の記憶手段と、
   前記指示者に関する情報を記憶する第２の記憶手段と、
   前記第１の記憶手段に記憶された前記登録者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、前記第１の送信手段により送信された前記複数の取得用情報を受信する第１の受信手段と、
   前記第２の記憶手段に記憶された前記指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、前記第２の送信手段により送信された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報を受信する第２の受信手段と、
   前記第１の受信手段により受信された前記複数の取得用情報のうち、前記第２の受信手段により受信された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する判定手段と
   を備えたことを特徴とする印刷システム。
10. コンピュータに、
    印刷先が登録されると共に当該印刷先での印刷に用いられる印刷データを保持する保持装置に当該印刷先として自装置を登録した登録者に関する情報を第１の記憶装置に記憶する機能と、
    自装置での印刷に用いられる印刷データを保持するように前記保持装置に指示する指示者に関する情報を第２の記憶装置に記憶する機能と、
    前記第１の記憶装置に記憶された前記登録者に関する情報を用いて、前記保持装置が保持する印刷データに関する情報を取得する命令を実行することにより、自装置での印刷に用いられる複数の印刷データを識別する複数の印刷データ識別情報をそれぞれ含み、当該複数の印刷データを取得するためにそれぞれ用いられる複数の取得用情報を取得する機能と、
    前記第２の記憶装置に記憶された前記指示者に関する情報を用いて前記命令を実行することにより、当該指示者の指示により前記保持装置が保持する少なくとも１つの印刷データを識別する少なくとも１つの印刷データ識別情報を取得する機能と、
    取得された前記複数の取得用情報のうち、取得された前記少なくとも１つの印刷データ識別情報の何れかをそれぞれ含む少なくとも１つの取得用情報を、前記指示者の指示により前記保持装置が保持する印刷データであって自装置での印刷に用いられる印刷データを取得するための取得用情報であると判定する機能と
    を実現させるためのプログラム。

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