JP2013131701A - 太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤 - Google Patents

太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤 Download PDF

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Abstract

【課題】バックシートとの密着性に優れ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性に優れた塗膜を形成し、バックシートの保護膜として好適に使用することができる太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を提供すること。
【解決手段】太陽電池モジュールのバックシートの表面に用いられるコーティング剤であって、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー、数平均分子量が1000以上のオルガノポリシロキサンおよび硬化剤を含有し、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価が10〜70mgKOH/gであることを特徴とする太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、太陽電池モジュールのバックシートを保護するために当該バックシートの表面に用いられる太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤に関する。
太陽電池モジュールには電気絶縁性が要求されることから、そのバックシートには、通常、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルムが用いられている(例えば、特許文献1〜4参照)。
近年、太陽電池モジュールのバックシートを保護するために、当該バックシートの表面に保護膜を形成することが望まれており、当該保護膜には、バックシートとの密着性に優れ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性に優れていることが求められている。
特開2001−111073号公報 特開2002−100788号公報 特開2002−134771号公報 特開2002−26354号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、バックシートとの密着性に優れ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性に優れた塗膜を形成し、バックシートの保護膜として好適に使用することができる太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) 太陽電池モジュールのバックシートの表面に用いられるコーティング剤であって、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー、数平均分子量が1000以上のオルガノポリシロキサンおよび硬化剤を含有し、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価が10〜70mgKOH/gであることを特徴とする太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤、
(2) 水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーが水酸基含有(メタ)アクリレートおよびアルキル(メタ)アクリレートを含有するモノマー成分を重合させてなる前記(1)に記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤、
(3) コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値が0.005〜0.25である前記(1)または(2)に記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤、
(4) 硬化剤が(ブロック)ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂およびオキサゾリン基含有樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤、
(5) さらに紫外線吸収剤を含有する前記(1)〜(4)のいずれかに記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤、
(6) 太陽電池モジュールに用いられるバックシートであって、太陽電池モジュールを構成する充填材と貼り合わされる面に、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤からなる塗膜が形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール用バックシート、
(7) 前記(6)に記載の太陽電池モジュール用バックシートを有することを特徴とする太陽電池モジュール、ならびに
(8) 前記(7)に記載の太陽電池モジュールを有することを特徴とする太陽電池
に関する。
本発明の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤は、バックシートとの密着性に優れ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性に優れた塗膜を形成し、バックシートの保護膜として好適に使用することができるという優れた効果を奏する。本発明の太陽電池モジュール用バックシート、太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールは、いずれも、太陽電池モジュールを構成する充填材と貼り合わされる面に前記太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤からなる塗膜が形成されており、当該塗膜は、バックシートとの密着性に優れ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性にも優れるという効果を奏する。
本発明の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤は、前記したように、太陽電池モジュールのバックシートの表面に用いられるコーティング剤であり、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー、数平均分子量が1000以上のオルガノポリシロキサンおよび硬化剤を含有し、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価が10〜70mgKOH/gであることを特徴とする。本発明の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤は、前記構成を有するので、バックシートとの密着性に優れ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性に優れた塗膜を形成する。
本発明においては、特に特定の水酸基価を有する水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーと特定の分子量を有するオルガノポリシロキサンとが併用されている点に、1つの大きな特徴がある。本発明においては、このように特定の水酸基価を有する水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーと特定の分子量を有するオルガノポリシロキサンとが併用されているので、本発明のコーティング剤から形成された塗膜は、折り曲げ性に優れるとともにバックシートに対する密着性に優れるという優れた効果が奏される。
なお、本願明細書において、(メタ)アクリル系ポリマーは、当該(メタ)アクリル系ポリマーの原料であるモノマー成分にアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが用いられていることを意味する。また、(メタ)アクリレートはアクリレートまたはメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸はアクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価は、本発明のコーティング剤から形成された塗膜の折り曲げ性を向上させる観点から、10mgKOH/g以上、好ましくは15mgKOH/g以上、さらに好ましくは20mgKOH/g以上であり、本発明のコーティング剤から形成された塗膜とバックシートとの密着性を向上させる観点から、70mgKOH/g以下、好ましくは65mgKOH/g以下、より好ましくは60mgKOH/g以下である。
水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価は、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの原料として水酸基含有(メタ)アクリレートおよびアルキル(メタ)アクリレートを含有するモノマー成分を用い、当該モノマー成分に含まれる水酸基含有(メタ)アクリレートの量を調節することによって容易に調整することができる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシメタクリレートなどのエステル基の炭素数が1〜18の水酸基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの水酸基含有(メタ)アクリレートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー成分における水酸基含有(メタ)アクリレートの量は、当該水酸基含有(メタ)アクリレートの種類によって異なることから一概には決定することができないため、当該モノマー成分を重合させることによって得られる水酸基含有(メタ)アクリレートが所定の水酸基価を有するように調整することが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシルメチルアクリレート、シクロヘキシルメチルメタクリレート、シクロヘキシルエチルアクリレート、シクロヘキシルエチルメタクリレート、シクロヘキシルプロピルアクリレート、シクロヘキシルプロピルメタクリレート、4−メチルシクロヘキシルメチルアクリレート、4−メチルシクロヘキシルメチルメタクリレートなどのシクロアルキルアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。アルキル(メタ)アクリレートのなかでは、本発明のコーティング剤から形成された塗膜のバックシートに対する密着性を向上させる観点から、メチル(メタ)アクリレートが好ましく、メチルメタクリレートがより好ましい。
モノマー成分におけるアルキル(メタ)アクリレートの量は、当該アルキル(メタ)アクリレートの種類によって異なることから一概には決定することができないため、当該モノマー成分を重合させることによって得られる水酸基含有(メタ)アクリレートが所定の水酸基価を有するように調整することが好ましい。また、バックシートに対する本発明のコーティング剤から形成された塗膜の密着性を向上させる観点から、モノマー成分におけるメチル(メタ)アクリレート、好ましくはメチルメタクリレートの含有率は、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
なお、モノマー成分には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、他のモノマーが含まれていてもよい。
前記他のモノマーとしては、例えば、カルボキシル基を有するモノマー、酸性リン酸エステル系モノマー、エポキシ基を有するモノマー、窒素原子を有するモノマー、2個以上の重合性二重結合を有するモノマー、芳香族系モノマー、ハロゲン原子を有するモノマー、ビニルエステル系モノマー、ビニルエーテル系モノマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの脂肪族モノカルボン酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのカルボキシル基を有するモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
酸性リン酸エステル系モノマーとしては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの酸性リン酸エステル系モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのエポキシ基を有するモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
窒素原子を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、イミドアクリレート、イミドメタクリレートなどの窒素原子含有(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの窒素原子を有するモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
2個以上の重合性二重結合を有するモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの2個以上の重合性二重結合を有するモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
芳香族系モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの芳香族系モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ハロゲン原子を有するモノマーとしては、例えば、塩化ビニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ハロゲン原子を有するモノマーは、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、酢酸ビニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ビニルエステル系モノマーは、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニルエーテル系モノマーとしては、例えば、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのビニルエーテル系モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
なお、モノマー成分には、耐加水分解性および耐絶縁性を向上させる観点から、ビスアリールフルオレンを基本構造としたアクリレートを含有させてもよい。ビスアリールフルオレンを基本構造としたアクリレートは、例えば、大阪ガスケミカル(株)製、商品名:オグソールEA−0200、オグソールEA−0200、オグソールEA−0500、オグソールEA−1000などとして商業的に容易に入手することができる。また、特開2002−69130号公報に開示されている(メタ)アクリル酸のシクロヘキシルアルキルエステル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5,2,1,02.6]デカ−8−イル(メタ)アクリレートやテルペン系(メタ)アクリレートなどを用いてもよい。
また、モノマー成分には、さらに太陽電池に用いられる充填材に対する接着性を向上させる観点から、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系の紫外線吸収性基を有するモノマー、ベンゾフェノン系の紫外線吸収性基を有するモノマー、トリアジン系の紫外線吸収性基を有するモノマーなどの紫外線吸収性基を有するモノマー;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレートなどの紫外線安定性基を有するモノマー;イミドアクリレート、イミドメタクリレート、モルホリノアクリレート、モルホリノメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシメタクリレートなどの接着性を向上させるモノマーなどを含有させてもよい。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
紫外線吸収性基を有するモノマーは、例えば、大塚化学(株)製、商品名:RUVA93、大阪有機化学工業(株)製、商品名:BP−1Aなどとして商業的に容易に入手することができる。紫外線安定性基を有するモノマーは、例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87などのアデカスタブリーズなどとして商業的に容易に入手することができる。カプロラクトン変性ヒドロキシアクリレートおよびカプロラクトン変性ヒドロキシメタクリレートは、例えば、ダイセル化学工業(株)製、商品名:プラクセルFM1、プラクセルFM1D、プラクセルFM2D、プラクセルFM3、プラクセルFA1DM、プラクセルFA2Dなどとして商業的に容易に入手することができる。
モノマー成分を重合させる際には、分子量分布の増大やゲル化を抑制する観点から、必要により連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸などのメルカプトカルボン酸類;メルカプト酢酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシル、3−メルカプトプロピオン酸n−オクチル、3−メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、3−メルカプトプロピオン酸ステアリル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)などのメルカプトカルボン酸エステル類;エチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、1,2−ジメルカプトエタンなどのアルキルメルカプタン類;2−メルカプトエタノール、4−メルカプト−1−ブタノールなどのメルカプトアルコール類;ベンゼンチオール、m−トルエンチオール、p−トルエンチオール、2−ナフタレンチオールなどの芳香族メルカプタン類;トリス〔(3−メルカプトプロピオニロキシ)−エチル〕イソシアヌレートなどのメルカプトイソシアヌレート類;2−ヒドロキシエチルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなどのジスルフィド類;ベンジルジエチルジチオカルバメートなどのジチオカルバメート類;α−メチルスチレンダイマーなどのダイマー類;四臭化炭素などのハロゲン化アルキルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの連鎖移動剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの連鎖移動剤のなかでは、入手が容易であること、架橋防止性に優れていること、重合速度の低下の度合いが小さいことなどから、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類、アルキルメルカプタン類、メルカプトアルコール類、芳香族メルカプタン類、メルカプトイソシアヌレート類などのメルカプト基を有する化合物が好ましい。
連鎖移動剤の量は、モノマー成分の組成、重合温度などの重合条件、目標とする水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの分子量などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、重量平均分子量が数千〜数万の水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーを得る場合には、モノマー成分100質量部あたり、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜15質量部であることがより好ましい。
モノマー成分を重合させる方法としては、例えば、溶液重合法、分散重合法、懸濁重合法、乳化重合法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
モノマー成分を溶液重合法によって重合させる場合、溶媒として、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒;イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブなどのエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン系溶媒;ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒などの有機溶媒が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。溶媒の量は、重合条件、モノマー成分の組成、得られるポリマーの濃度などを考慮して適宜決定すればよい。
モノマー成分を重合させる際には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。重合開始剤の量は、得られるポリマーの所望する物性などに応じて適宜設定すればよいが、通常、モノマー成分100質量部あたり、好ましくは0.01〜50質量部、より好ましくは0.05〜20質量部である。
モノマー成分を重合させる際の重合条件は、重合方法に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。モノマー成分の重合温度は、好ましくは室温〜200℃、より好ましくは40〜140℃である。反応時間は、モノマー成分の重合反応が完結するように適宜設定すればよい。
以上のようにしてモノマー成分を重合させることによって水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーが得られる。水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは2000〜100万、より好ましくは4000〜50万、さらに好ましくは5000〜30万である。なお、重量平均分子量は、ポリスチレン標準でゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定したときの値である。
本発明のコーティング剤には、オルガノポリシロキサンとして、数平均分子量が1000以上であるオルガノポリシロキサンが用いられる。オルガノポリシロキサンの数平均分子量は、バックシートとの密着性に優れ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性に優れた塗膜を形成する観点から、1000以上、好ましくは1000〜50000である。
オルガノポリシロキサンとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル;(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシ基、カルビノール基、メルカプト基、フェニル基などの官能基を有するオルガノポリシロキサン;メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、フッ素変性などの非反応性シリコーンオイルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記オルガノポリシロキサンのなかでは、折り曲げ性に優れるとともにバックシートに対する密着性に優れる塗膜を形成する観点から、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アミノ基、水酸基などの官能基を有するオルガノポリシロキサンが好ましい。前記官能基は、分子の両末端に存在していてもよく、片方の末端(片末端)に存在していてもよいが、折り曲げ性に優れるとともにバックシートに対する密着性に優れる塗膜を形成する観点から、分子の両末端に存在していることが好ましい。
分子の両末端に官能基を有するオルガノポリシロキサンとしては、例えば、式(I):
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、メタクリロイル基、エポキシ基、アミノ基、炭素数1〜4のヒドロキシアルコキシ基または水酸基、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基、pは1〜10の整数、qは5〜200の整数、rは1〜10の整数を示す)
で表わされる官能基としてメタクリロイル基、エポキシ基、アミノ基または水酸基を有し、数平均分子量が1000以上であるオルガノポリシロキサンなどが挙げられる。
官能基として両末端に(メタ)アクリロイル基を有するオルガノポリシロキサンは、商業的に容易に入手することができる。その例としては、JNC(株)製、サイラプレーンFM−7711〔数平均分子量:1000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−7721〔数平均分子量:5000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−7725〔数平均分子量:10000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
官能基として両末端にエポキシ基を有するオルガノポリシロキサンは、商業的に容易に入手することができる。その例としては、JNC(株)製、サイラプレーンFM−5511〔数平均分子量:1000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−5521〔数平均分子量:5000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−5525〔数平均分子量:10000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
官能基として両末端にアミノ基を有するオルガノポリシロキサンは、商業的に容易に入手することができる。その例としては、JNC(株)製、サイラプレーンFM−3311〔数平均分子量:1000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−3321〔数平均分子量:5000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−3325〔数平均分子量:10000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
官能基として両末端に水酸基を有するオルガノポリシロキサンは、商業的に容易に入手することができる。その例としては、JNC(株)製、サイラプレーンFM−4411〔数平均分子量:1000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−4421〔数平均分子量:5000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕、サイラプレーンFM−4425〔数平均分子量:10000、式(I)においてR3、R4、R5およびR6はメチル基〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部(不揮発分)あたりの前記オルガノポリシロキサンの量は、折り曲げ性に優れた塗膜を形成する観点から、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、バックシートに対する密着性に優れた塗膜を形成する観点から、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。
また、本発明においては、コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は、折り曲げ性に優れるとともにバックシートに対する密着性に優れる塗膜を形成する観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.008以上であり、前記と同様に折り曲げ性に優れるとともにバックシートに対する密着性に優れる塗膜を形成する観点から、好ましくは0.25以下、より好ましくは0.2以下である。
なお、本発明のコーティング剤には、必要により、紫外線吸収剤を含有させてもよい。好適な紫外線吸収剤としては、例えば、式(II):
〔式中、R7、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基または式:−CR10H−COOR11(式中、R10は水素原子またはメチル基、R11は炭素数1〜4のアルキル基を示す)を示す〕
で表わされるヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する化合物などが挙げられる。なお、ヒドロキシフェニルトリアジン骨格とは、トリアジンとトリアジンに結合している3つのヒドロキシフェニル基とからなる骨格〔(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン骨格〕のことである。
式(II)で表わされるヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する化合物において、R7、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基または式:−CR10H−COOR11(式中、R10および11は前記と同じ)であるが、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーとの相溶性を向上させ、熱による撓み小さくする観点から、式:−CR10H−COOR11(式中、R10および11は前記と同じ)で表わされる基であることが好ましい。
式(II)で表わされるヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する化合物において、ヒドロキシフェニル基が有する水酸基の水素原子は、トリアジンの窒素原子とともに水素結合を形成し、形成された水素結合は、フェニルトリアジンの発色団としての作用を増大させる性質を有する。ヒドロキシフェニルトリアジン骨格におけるヒドロキシフェニル基には、アルキル基、アルキルエステル基などの置換基が結合していてもよいが、当該置換基には水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーとの架橋点となりうる構造が存在しないことが好ましい。
式(II)で表わされるヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する化合物の分子量は、好ましくは600以上、より好ましくは700以上である。
式(II)で表わされるヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する化合物のなかでは、式(III):
で表わされるヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する化合物が好ましい。式(III)で表わされるヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する化合物は、商業的に容易に入手することができるものであり、例えば、BASFジャパン(株)製、品番:CGL477MPA、CGL777MPA D、品番:CGL779などとして入手することかできる。
また、前記紫外線吸収剤以外にも、例えば、BASFジャパン(株)製、TINUVIN(登録商標、以下同じ) PS、TINUVIN 99−2、TINUVIN 400、TINUVIN 405、TINUVIN 477、TINUVIN 479などを用いることもできる。
(メタ)アクリルポリマー100質量部あたりの紫外線吸収剤の量は、熱による撓みを抑制する観点から、好ましくは0.5質量部以上であり、(メタ)アクリルポリマーとの相溶性を高め、基材との密着性を向上させる観点から、好ましくは20質量部以下である。
本発明のコーティング剤は、硬化剤を含有する。硬化剤としては、例えば、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、オキサゾリン基含有樹脂、アミノプラスト樹脂などが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでは、硬化性および耐候性を向上させる観点から、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂およびオキサゾリン基含有樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、(ブロック)ポリイソシアネート化合物がより好ましい。
(ブロック)ポリイソシアネート化合物とは、ポリイソシアネート化合物および/またはブロックポリイソシアネート化合物を意味する。
ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を分子内に少なくとも2つ有する化合物が挙げられる。ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのポリイソシアネート;これらのポリイソシアネートのアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体などのポリイソシアネートの変性物(誘導体)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
ブロックポリイソシアネート化合物は、加熱によって水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーを架橋させるが、常温で貯蔵安定性を向上させる性質および接着性を有する。また、ブロックポリイソシアネート化合物は、太陽電池として実際に使用される環境だけでなく、太陽電池モジュールを評価する際に検討される高温多湿の雰囲気中における促進試験を行なった場合であっても、太陽電池に用いられる充填材に対する接着性に優れている。ブロックポリイソシアネート化合物は、通常、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック化剤でブロックさせたものである。ブロック化剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、フェノール、クレゾール、オキシム、アルコールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ブロックポリイソシアネート化合物のなかでは、芳香環に直接結合したイソシアネート基を有しない無黄変性ポリイソシアネート化合物は、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの黄変を防止する観点から好ましい。
(ブロック)ポリイソシアネート化合物は、例えば、住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200、デスモジュールN3300、デスモジュールBL3175、デスモジュールN3400、デスモジュールN3600、デスモジュールVPLS2102、スミジュールBL3575MPA/X;旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:デュラネートE−402−90T、デュラネートTPA−B80E、デュラネートMF−B60X、デュラネートMF−K60Xなどとして商業的に容易に入手することができる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名:エピコート828、エピコート1001X70、エピコート815;(株)ADEKA製、商品名:アデカレジンEP−4100などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
オキサゾリン基含有樹脂としては、例えば、(株)日本触媒製、商品名:エポクロスK−2000シリーズ、エポクロスWS−500、エポクロスWS−700などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
アミノプラスト樹脂は、メラミンやグアナミンなどのアミノ基を有する化合物とホルムアルデヒドとの付加縮合物であり、アミノ樹脂とも呼ばれている。
アミノプラスト樹脂としては、例えば、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、完全アルキル型メチル化メラミン、完全アルキル型ブチル化メラミン、完全アルキル型イソブチル化メラミン、完全アルキル型混合エーテル化メラミン、メチロール基型メチル化メラミン、イミノ基型メチル化メラミン、メチロール基型混合エーテル化メラミン、イミノ基型混合エーテル化メラミンなどのメラミン樹脂;ブチル化ベンゾグアナミン、メチル/エチル混合アルキル化ベンゾグアナミン、メチル/ブチル混合アルキル化ベンゾグアナミン、ブチル化グリコールウリルなどのグアナミン樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
アミノプラスト樹脂は、例えば、三井サイテック(株)製、商品名:サイメル1128、サイメル303、マイコート506、サイメル232、サイメル235、サイメル771、サイメル325、サイメル272、サイメル254、サイメル1170などとして商業的に容易に入手することができる。
硬化剤の量は、硬化剤の種類などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの耐加水分解性および耐絶縁性の観点から、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、太陽電池に用いられる充填材に対する接着性を向上させる観点から、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下である。硬化剤の量は、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーが1分子内に複数個の水酸基を有する場合には、当該ポリマーが有する水酸基の数に応じて硬化剤の量を適宜調整してもよい。
本発明のコーティング剤には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、着色剤、添加剤、有機溶媒などが含まれていてもよい。
着色剤としては、顔料および染料が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。これらのなかでは、塗膜の耐候性を高める観点から、顔料が好ましい。顔料としては、無機顔料および有機顔料が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。顔料のなかでは、塗膜の耐候性を高める観点から、無機顔料が好ましい。顔料の粒子径は、分散性を向上させる観点から、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.1μm以上であり、平滑な塗膜を形成する観点から、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、炭酸カルシウム、マイカ、酸化アルミニウム、酸化クロムなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの無機顔料のなかでは、本発明のコーティング剤からなる塗膜が太陽電池モジュールのバックシートの最表層の塗膜として使用される場合、光反射性を向上させる観点から酸化チタンが好ましく、塗膜の耐候性を高める観点からカーボンブラックが好ましい。
有機顔料としては、例えば、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アニリンブラック系顔料、アンスラキノン系顔料などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
染料としては、天然染料および化学染料が挙げられる。天然染料としては、例えば、ベニバナ、サフラン、貝紫などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの天然染料は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。化学染料としては、例えば、酸性染料、塩基性染料、直接染料、反応性染料などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの化学染料は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。酸性染料としては、例えば、C.I.アシッド・ブラック2、C.I.アシッド・ブラック52、C.I.アシッド・イエロー23、C.I.アシッド・レッド51、C.I.アッド・レッド87などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。塩基性染料としては、例えば、C.I.ベーシック・イエロー2、C.I.ベーシック・イエロー11、C.I.ベーシック・レッド1、C.I.ベーシック・レッド13、C.I.ベーシック・バイオレット1、C.I.ベーシック・バイオレット3、C.I.ベーシック・バイオレット7、C.I.ベーシック・ブルー5、C.I.ベーシック・ブルー7などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。直接染料としては、例えば、C.I.ダイレクト・ブラック19などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブ・レッド180などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
着色剤のなかでは、塗膜の耐候性を向上させ、バックシートとの密着性を向上させる観点から、無機顔料が好ましく、カーボンブラックおよび酸化チタンが好ましい。
着色剤の量は、着色剤の種類や目的とする色彩の濃度などによって異なるので一概には決定することができないため、当該着色剤の種類や目的とする色彩の濃度などに応じて適宜調整することが好ましい。
添加剤としては、例えば、立体障害ピペリジン化合物などの添加型紫外線安定剤;リン化合物、窒素化合物、ホウ素化合物、ハロゲン系化合物などの難燃剤;レベリング剤;酸化防止剤;熱導電性フィラー;防錆剤;防黴剤;分散安定化剤;可塑剤;蛍光性増白剤;界面活性剤;リチウム系や有機ホウ素系の帯電防止剤;増粘剤;消泡剤;有機粒子、無機粒子などの粒子などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
無機粒子、有機粒子などの粒子は、塗膜のブロッキング性または硬度を改善する観点から好ましい。前記粒子の形状としては、例えば、粉末状、粒状、顆粒状、真球状、平板状、繊維状などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
無機粒子の具体例としては、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、マイカ、ホワイトカーボンなどの粒子が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。前記無機粒子には、本発明の目的が阻害されない範囲内で不純物が含まれていてもよい。
有機粒子の具体例としては、ポリオレフィン系ワックス、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ナイロンなどのポリアミド、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂粒子;セルロースパウダー、ニトロセルロースパウダー、木粉、古紙粉、籾殻粉、デンプンなどの粒子が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの有機粒子のなかでは、耐熱性の観点から、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂などの窒素原子を有する樹脂粒子が好ましい。
添加剤の量は、その添加剤の種類によって異なるので一概には決定することができないため、本発明の目的が阻害されない範囲内で適宜調整することが好ましい。
有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒;n−ブチルアルコール、プロピレングリコールメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、エチルセロソルブなどのアルコール系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;ジメチルホルムアミドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。有機溶媒の量は、特に限定されず、本発明の目的が阻害されない範囲内で適宜調整することが好ましい。
本発明のコーティング剤は、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー、数平均分子量が1000以上のオルガノポリシロキサン、硬化剤、必要により、紫外線吸収剤、着色剤、添加剤、有機溶媒などを混合することによって容易に調製することができる。
本発明のコーティング剤における水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの含有率は、前記有機溶媒を用いることにより、容易に調整することができる。本発明のコーティング剤における水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの含有率は、特に限定されないが、通常、5〜80質量%の範囲から選ばれる。
本発明のコーティング剤に含まれる不揮発分における水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの含有率は、バックシートとの密着性を向上させ、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックが生じがたく、耐紫外線性に優れた塗膜を形成する観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上である。本発明のコーティング剤の不揮発分は水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーのみであってもよい。
本発明のコーティング剤をバックシートに塗布する方法としては、例えば、バーコーター、ナイフコーター、スロットダイコーター、リップコーター、ロールコーター、フローコーター、スプレーコーター、ディッピングなどの方法が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。本発明のコーティング剤をバックシートに塗布する際には、本発明のコーティング剤をバックシートに直接塗布してもよく、あるいは離型紙などに塗布した後、この塗布物をバックシート上に転写させてもよい。このように本発明のコーティング剤を塗布した後、乾燥させることにより、バックシート上に本発明のコーティング剤からなる塗膜を形成させることができる。
バックシートに用いるのに好適な基材としては、例えば、ポリエステル基材、ポリカーボネート系基材、フッ素樹脂系基材、アクリル系基材などが挙げられる。これらのなかでは、耐候性およびコストの観点から、ポリエステル基材およびフッ素樹脂系基材が好ましく、ポリエステル基材がより好ましい。基材の厚さは、特に限定されないが、通常、10〜800μm程度であることが好ましい。
ポリエステル基材に用いられるポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリエステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
フッ素樹脂系基材に用いられるフッ素樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共ポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共ポリマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのフッ素樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、本発明においては、前記した基材以外にも、耐熱性、強度物性、電気絶縁性、耐加水分解性などを考慮して、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリアリレート系樹脂などの樹脂からなる基材を用いることができる。
なお、太陽電池に用いられる充填材としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのなかでは、耐候性および難燃性の観点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
本発明のコーティング剤をバックシートに塗布した後には、必要により、形成された塗膜を40〜160℃程度の温度で加熱することによって乾燥させてもよい。
本発明のコーティング剤を塗布することによって形成された塗膜の乾燥後の厚さは、接着性および耐候性の観点から、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.3μm以上、さらに好ましくは1μm以上であり、脆化防止の観点から、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。
以上のようにして本発明のコーティング剤をバックシートに塗布し、形成された塗膜を乾燥させることにより、本発明の太陽電池モジュール用バックシートを製造することができる。
本発明の太陽電池モジュール用バックシートにおいては、本発明のコーティング剤からなる塗膜がバックシートの表面に形成されており、当該塗膜は、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックなどが生じがたいという優れた効果を発現する。
本発明の太陽電池モジュール用バックシートが用いられた太陽電池モジュールは、本発明のコーティング剤からなる塗膜がバックシートの表面に形成されているので、バックシートを折り曲げたときに剥離やクラックなどが当該塗膜に生じがたいという優れた効果が発現される。
本発明の太陽電池モジュールは、例えば、一般に用いられている太陽電池モジュールに用いられているバックシートの表面に本発明のコーティング剤からなる塗膜を形成させることによって容易に製造することができる。また、本発明の太陽電池は、例えば、一般に用いられている太陽電池において、太陽電池モジュールを本発明の太陽電池モジュールに置き換えることによって容易に製造することができる。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
製造例1
撹拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口を備えた300mL容のフラスコ内に酢酸エチル100gを仕込み、還流温度まで昇温させた。還流し始めたら、モノマー成分として2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6g、メチルメタクリレート71.5g、シクロヘキシルメタクリレート10g、ブチルアクリレート7.9g、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート1gおよび2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール5gと、重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)1.5gとの混合物を2時間かけて連続滴下した。さらに4時間加熱することにより、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの不揮発分含量が50.0質量%の溶液を得た。なお、この水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は30000であり、当該水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー(不揮発分)の水酸基価は20mgKOH/gであった。
製造例2
撹拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口を備えた300mL容のフラスコ内に酢酸エチル100gを仕込み、還流温度まで昇温させた。還流し始めたら、モノマー成分として2−ヒドロキシエチルメタクリレート15g、メチルメタクリレート64.1g、シクロヘキシルメタクリレート10g、ブチルアクリレート4.9g、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート1gおよび2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール5gと、重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)1.5gとの混合物を2時間かけて連続滴下した。さらに4時間加熱することにより、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの不揮発分含量が50.1質量%の溶液を得た。なお、この水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、25000であり、当該水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー(不揮発分)の水酸基価は65mgKOH/gであった。
製造例3
撹拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口を備えた300mL容のフラスコ内に酢酸エチル100gを仕込み、還流温度まで昇温させた。還流し始めたら、モノマー成分として2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6g、メチルメタクリレート76.4g、シクロヘキシルメタクリレート10g、ブチルアクリレート8.0gおよび1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート1gと、重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)1.5gとの混合物を2時間かけて連続滴下した。さらに4時間加熱することにより、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの不揮発分含量が50.0質量%の溶液を得た。なお、この水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、27000であり、当該水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー(不揮発分)の水酸基価は20mgKOH/gであった。
製造例4
撹拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口を備えた300mL容のフラスコ内に酢酸エチル100gを仕込み、還流温度まで昇温させた。還流し始めたら、モノマー成分としてカプロラクトン変性メタクリレート〔ダイセル化学工業(株)製、商品名:プラクセルFM−1、平均分子量:244〕4.3g、メチルメタクリレート73.3g、シクロヘキシルメタクリレート10g、ブチルアクリレート6.4g、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート1gおよび2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール5gと、重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)1.5gとの混合物を2時間かけて連続滴下した。さらに4時間加熱することにより、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの不揮発分含量が50.0質量%の溶液を得た。なお、この水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、32000であり、当該水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー(不揮発分)の水酸基価は10mgKOH/gであった。
製造例5
撹拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口を備えた300mL容のフラスコ内に酢酸エチル100gを仕込み、還流温度まで昇温させた。還流し始めたら、モノマー成分として2−ヒドロキシエチルメタクリレート1.1g、メチルメタクリレート74.2g、シクロヘキシルメタクリレート10g、ブチルアクリレート8.7g、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート1gおよび2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール5gと、重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)1.5gとの混合物を2時間かけて連続滴下した。さらに4時間加熱することにより、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの不揮発分含量が49.9質量%の溶液を得た。なお、この水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、29000であり、当該水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー(不揮発分)の水酸基価は5mgKOH/gであった。
製造例6
撹拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口を備えた300mL容のフラスコ内に酢酸エチル100gを仕込み、還流温度まで昇温させた。還流し始めたら、モノマー成分として2−ヒドロキシエチルメタクリレート17.4g、メチルメタクリレート62.3g、シクロヘキシルメタクリレート10g、ブチルアクリレート4.3g、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート1gおよび2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール5gと、重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)1.5gとの混合物を2時間かけて連続滴下した。さらに4時間加熱することにより、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの不揮発分含量が50.0質量%の溶液を得た。なお、この水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、24000であり、当該水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー(不揮発分)の水酸基価は75mgKOH/gであった。
実施例1
製造例1で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕0.5質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕3質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.025であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例2
製造例2で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕1質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕10質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.017であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例3
製造例1で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕4質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕3質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.20であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例4
製造例2で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕0.52質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕10質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.008であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例5
製造例3で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてヒドロキシエトキシ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−4425、分子量:10000〕0.5質量部、紫外線吸収剤〔BASFジャパン(株)製、品番:CGL777MPA D〕5質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕3質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.025であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例6
製造例3で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部と酸化チタン〔石原産業(株)製、商品名:タイペークCR−95〕33.3質量部(不揮発分中の顔料の含有率:40質量%)とを混合し、ペイントシェーカーで1時間分散させた。得られた分散物と、官能基としてヒドロキシエトキシ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−4425、分子量:10000〕0.5質量部と、脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕3質量部とを混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.025であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例7
製造例3で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部と酸化チタン〔石原産業(株)製、商品名:タイペークCR−95〕33.3質量部(不揮発分中の顔料の含有率:40質量%)とを混合し、ペイントシェーカーで1時間分散させた。得られた分散物と、官能基としてヒドロキシエトキシ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−4425、分子量:10000〕0.5質量部と、脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕3質量部とを混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.025であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例8
製造例1で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕6質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕3質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.3であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
実施例9
製造例4で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕0.5質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕2.5質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.05であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
比較例1
製造例5で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕0.5質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕1.5質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.1であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
比較例2
製造例6で得られた水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部、官能基としてアミノ基を有するオルガノポリシロキサン〔JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM−3325、分子量:10000〕1.05質量部および脂肪族系ポリイソシアネート系架橋剤〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200〕11質量部を混合した後、得られた混合物をトルエンで希釈することにより、不揮発分含量が20質量%である太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤を得た。コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値は0.014であった。
次に、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーX10S〕に、前記で得られたコーティング剤をバーコーターで乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間、次いで50℃で3日間乾燥させることにより、積層体を得た。
〔積層体の物性評価〕
各実施例および各比較例で得られた積層体を用い、密着性、折り曲げ性および耐紫外線性を以下の方法に準じて調べ、それらの評価得点を合計することにより、総合評価を行なった。その結果を表1に示す。
(1)密着性
1mm間隔のカッターガイドを用い、積層体の塗膜側からカッターナイフで塗膜層を貫通し、ポリエチレンテレフタレートフィルムに達する1mm角の100個の碁盤目状の切り傷を形成させた。
次に、セロハン粘着テープ〔ニチバン(株)製、品番:CT405AP−18、テープ幅:18mm〕を切り傷面に貼り付け、消しゴムでそのテープの上を擦ってテープを完全に付着させた後、垂直方向にテープを引き剥がし、ポリエチレンテレフタレートフィルムに残存している塗膜の碁盤目の数を数え、以下の評価基準に基づいて密着性を評価した。
なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムに残存している塗膜の碁盤目の数が多いほど、密着性に優れている。
〔評価基準〕
100点:残存している塗膜の碁盤目の数が100個
70点:残存している塗膜の碁盤目の数が70個以上99個以下
50点:残存している塗膜の碁盤目の数が50個以上69個以下
0点:残存している塗膜の碁盤目の数が49個以下
(2)折り曲げ性
円筒形マンドレル法(JIS K5600−5−1)で積層体の塗膜がマンドレル(心棒)とは反対面に位置するようにし、直径が4mm、5mm、6mm、8mm、10mmまたは12mmであるマンドレルを用い、積層体をマンドレルに沿って折り曲げ、亀裂または剥がれが生じるときのマンドレルの直径を調べ、以下の評価基準に基づいて折り曲げ性を評価した。
なお、マンドレルの直径が小さいほど、塗膜に亀裂および剥がれが生じがたく、折り曲げ性に優れている。
〔評価基準〕
100点:マンドレルの直径が5mmよりも小さい。
70点:マンドレルの直径が6mmまたは8mmである。
50点:マンドレルの直径が10mmである。
0点:マンドレルの直径が12mmである。
(3)耐紫外線性
紫外線劣化促進試験機〔岩崎電気(株)製、商品名:アイスーパーUVテスターUV−W131〕を用い、気温が60℃で相対湿度が50%の雰囲気中にて、塗膜側から100mW/cm2の紫外線を48時間照射し、照射前後での塗膜の黄変度(Δb値)を測定し、以下の評価基準に基づいて耐紫外線性を評価した。
なお、塗膜の黄変度(Δb値)が小さいほど、当該塗膜は耐紫外線性に優れている。
〔評価基準〕
100点:塗膜の黄変度(Δb値)が3未満である。
50点:塗膜の黄変度(Δb値)が3以上5未満である。
0点:塗膜の黄変度(Δb値)が5以上である。
(4)総合評価
◎:合計点が300点
○:合計点が250点以上300点未満
△:合計点が150点以上250点未満
×:合計点が150点未満
表1に示された結果から、各実施例で得られた積層体は、いずれも、各比較例で得られた積層体と対比して、密着性、折り曲げ性および耐紫外線性に総合的に優れていることがわかる。
以上のことから、本発明のコーティング剤は、いずれも、太陽電池モジュールおよび太陽電池に好適に使用することができることがわかる。さらに、本発明のコーティング剤は、いずれも、マーキングフィルム;感光性樹脂板;粘着シート;電子部品ケース包材;反射フィルム、光拡散フィルムなどの光学フィルム;ガラス飛散防止用フィルム、化粧用フィルム、窓用フィルムなどの建築材料用フィルム;表示材料、電飾看板などの屋内外のオーバレイ用フィルム;シュリンクフィルムなどのコーティング剤としても使用することができることがわかる。

Claims (8)

  1. 太陽電池モジュールのバックシートの表面に用いられるコーティング剤であって、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー、数平均分子量が1000以上のオルガノポリシロキサンおよび硬化剤を含有し、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価が10〜70mgKOH/gであることを特徴とする太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤。
  2. 水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーが水酸基含有(メタ)アクリレートおよびアルキル(メタ)アクリレートを含有するモノマー成分を重合させてなる請求項1に記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤。
  3. コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率(質量%)と水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価(mgKOH/g)との比〔コーティング剤におけるオルガノポリシロキサンの含有率/水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基価〕の値が0.005〜0.25である請求項1または2に記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤。
  4. 硬化剤が(ブロック)ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂およびオキサゾリン基含有樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤。
  5. さらに紫外線吸収剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤。
  6. 太陽電池モジュールに用いられるバックシートであって、太陽電池モジュールを構成する充填材と貼り合わされる面に、請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池モジュールのバックシート用コーティング剤からなる塗膜が形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール用バックシート。
  7. 請求項6に記載の太陽電池モジュール用バックシートを有することを特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 請求項7に記載の太陽電池モジュールを有することを特徴とする太陽電池。
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