JP2013129632A - Enpp2阻害化合物 - Google Patents

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JP2013129632A JP2011280659A JP2011280659A JP2013129632A JP 2013129632 A JP2013129632 A JP 2013129632A JP 2011280659 A JP2011280659 A JP 2011280659A JP 2011280659 A JP2011280659 A JP 2011280659A JP 2013129632 A JP2013129632 A JP 2013129632A
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Shingo Yamamoto
真吾 山本
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崇史 森元
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Abstract

【課題】 ENPP2に対して阻害活性を有する化合物を提供すること。
【解決手段】 本発明は、ENPP2阻害活性を有する一般式(I)
【化1】
Figure 2013129632

(式中、すべての記号は明細書中の記載と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩もしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグならびにそれらを有効成分とする尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチ等に有効な予防および/または治療剤を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ENPP2阻害活性を有する一般式(I)
Figure 2013129632
(式中、すべての記号は下記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩もしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ(以下、本発明化合物という。)ならびにその用途に関する。
ENPP2(Ectonucleotide Pyrophosphatase/Phosphodiesterase 2)は、オートタキシン(Autotaxin)あるいはLysoPLDとも呼ばれ、血液中において、リゾリン脂質であるリゾホスファチジン酸(以下、LPAと略記する。)を産生する酵素である(非特許文献1参照)。ENPP2は多くのがん組織に高発現し、がん細胞の運動性を促進することから、当初は癌の転移や浸潤に関与する分子と捉えられていたが(非特許文献2参照)、のちにLPAの主要な産生酵素であることが確認され、LPAが関与する様々な生理機能に関与する可能性が報告されている(非特許文献3参照および特許文献1参照)。例えば、LPAは前立腺や尿道の収縮に関与していることから、その産生酵素であるENPP2が尿排出障害治療の新たな標的となる可能性がある。
ところで、本発明化合物に関連する先行技術として、一般式(A)
Figure 2013129632
(式中、Aは−N(R9A)−等を表わし、R1AおよびR2Aは各々独立して水素原子等を表わし、R3Aは、−C(O)R10A(ここで、R10Aは水素原子等を表わす。)等を表わし、R4A、R5A、R6AおよびR7Aは各々独立して水素原子等を表わし、R8Aは各々独立してハロゲン原子、−C(O)OR23A(ここで、R23Aは水素原子等を表わす。)または−OR27A(ここで、R27Aは必要に応じて置換したアルキル等を表わす。)等を表わし、R9Aは必要に応じて置換したアルキル等を表わす(基の定義を一部抜粋)。)で示される化合物からなるオーファン核内受容体アゴニスト(特許文献2参照)があるが、本発明化合物は記載されておらず、この先行技術に記載されている化合物がENPP2阻害活性を有することも示唆されていない。
国際公開第02/062389号パンフレット 国際公開第03/099821号パンフレット
Journal of Cell Biology,2002年、第158巻,p.227−233 Journal of Biological Chemistry,2004年,第279巻,第17号,p.17634−17639 Biochim Biophys Acta.,2008年,第1781号,第9巻,p.513−518
本発明の課題は、ENPP2に阻害活性を有する化合物を開発することにある。
本発明者らは、ENPP2に阻害活性を有する化合物を見出すべく鋭意研究した結果、一般式(I)で示される化合物等を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] 一般式(I)
Figure 2013129632
[式中、Xは窒素原子または炭素原子であり、環Aは(1)C3〜7単環式炭素環、(2)C8〜10二環式炭素環、(3)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む4〜7員単環式複素環または(4)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む8〜10員二環式複素環を表わし、
はハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4ハロアルコキシ基、カルボキシ基、シアノ基、C1〜3アルキルスルホニル基、カルバモイル基または
Figure 2013129632
(式中、環Aは5〜7員単環を表わし、Eは結合手、メチレン基または酸素原子を表わし、R1-1はハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4ハロアルキル基またはC1〜4ハロアルコキシ基を表わし、pは0〜5の整数を表わす。但し、複数のR1-1が表わす基は各々同じでも異なっていてもよい。)を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基またはC1〜4ハロアルキル基を表わし、R、RおよびRは各々独立して水素原子を表わし、R6aおよびR6bは各々独立して水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、nは1〜4の整数を表わし、mは0〜5の整数を表わす。但し、RおよびRは一緒になって−CO−を形成してもよく、R6aおよびR6bは、結合する炭素原子と一緒になってC3〜5シクロアルキルを形成してもよく、複数のRおよびRが表わす基は各々同じでも異なっていてもよい。]で示される化合物、その塩もしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ。
[2] (1) 9−(3−フルオロベンジル)−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、
(2) 9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミドおよび
(3) 9−{[4−メチル−2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミドを除く前記[1]記載の化合物。
[3] 一般式(I−1)
Figure 2013129632
[式中、すべての記号は上記と同じ意味を表わす。]で示される前記[1]または[2]記載の化合物。
[4] 一般式(I−2)
Figure 2013129632
[式中、すべての記号は上記と同じ意味を表わす。]で示される前記[1]記載の化合物。
[5] 一般式(I−2−1)
Figure 2013129632
[式中、すべての記号は上記と同じ意味を表わす。]で示される前記[4]記載の化合物。
[6] Xが窒素原子である前記[1]ないし[5]のいずれかに記載の化合物。
[7] Xが炭素原子である前記[1]ないし[5]のいずれかに記載の化合物。
[8] 環Aが、(1)C5〜6単環式炭素環または(2)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である前記[1]ないし[7]のいずれかに記載の化合物。
[9] 環Aがベンゼンまたはチアゾールである前記[8]記載の化合物。
[10] 一般式(I−1)で示される化合物が、(1) 9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、(2) 6,8−ジフルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(3) 6,8−ジフルオロ−9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(4) 8−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(5) 8−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(6) 8−フルオロ−9−(4−フェノキシベンジル)−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(7) 9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、(8) 6−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミドまたは(9) 6−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミドである前記[3]記載の化合物。
[11] 一般式(I−2−1)で示される化合物が、(1) 11−(3−フルオロベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(2) 11−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(3) 11−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(4) 9−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(5) 9−フルオロ−6−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(6) 9−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(7) 11−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(8) 11−(4−フェノキシベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(9) 9−フルオロ−6−(4−フェノキシベンジル)−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(10) 7−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(11) 7,9−ジフルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオンまたは(12) 7−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオンである前記[5]記載の化合物。
[12] 一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有する医薬組成物。
[13] 一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有する尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチの予防および/または治療剤。
[14] 一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有するENPP2阻害剤。
[15] 尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチの予防および/または治療するための一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグ。
[16] 尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチの予防および/または治療剤を製造するための一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグの使用。
[17] 尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチの予防および/または治療が必要な患者に有効投与量の一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを投与することからなる該疾患の予防および/または治療方法。
[18] ENPP2活性を阻害することによって予防および/または治療され得る疾患の患者に有効投与量の一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを投与することからなるENPP2阻害方法。
本発明化合物は、LPAが発症に関与する疾患、例えば、尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチ等の有効な予防および/または治療剤となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明明細書中、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
本発明明細書中、C1〜4アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
本発明明細書中、C1〜4アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
本発明明細書中、C1〜4ハロアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、1−フルオロプロピル基、2−クロロプロピル基、3−フルオロプロピル基および3−クロロプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基および4−ブロモブチル等が挙げられる。
本発明明細書中、C1〜4ハロアルコキシ基としては、例えば、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、クロロメトキシ基、ブロモメトキシ基、フルオロメトキシ基、ヨードメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ジブロモメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3−ブロモプロポキシ基、3−クロロプロポキシ基、2,3−ジクロロプロポキシ基、1−フルオロブトキシ基、4−フルオロブトキシ基および1−クロロブトキシ等が挙げられる。
本発明明細書中、C1〜3アルキルスルホニル基としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基およびプロピルスルホニル基等が挙げられる。
本発明明細書中、C3〜5シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基およびシクロペンチル基が挙げられる。
本発明明細書中、環Aが表わす「C3〜7単環式炭素環」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、シクロヘプタン、シクロヘプテンおよびシクロヘプタジエン等であり、「C5〜6単環式炭素環」としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンおよびベンゼン等であり、「C8〜10二環式炭素環」としては、例えば、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、アズレン、パーヒドロアズレン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレンおよびパーヒドロナフタレン等であり、「C9〜10二環式炭素環」としては、例えば、インデン、パーヒドロインデン、インダン、アズレン、パーヒドロアズレン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレンおよびパーヒドロナフタレン等である。
一方、本発明明細書中、環Aが表わす「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む4〜7員単環式複素環」としては、例えば、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピロリン、ピロリジン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、テトラゾリン、テトラゾリジン、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、ピリジン、オキサジン、チアジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサジアジン、チアジアジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、オキサチアン、ジオキサン、チオピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジチアン、アゼピン、ジアゼピン、オキセピン、チエピン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアゼピン、チアジアゼピン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピンおよびパーヒドロチアジアゼピン等であり、「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環」としては、例えば、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピロリン、ピロリジン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、テトラゾリン、テトラゾリジン、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、ピリジン、オキサジン、チアジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサジアジン、チアジアジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、オキサチアン、ジオキサン、チオピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピランおよびジチアン等である。
また、本発明明細書中、環Aが表わす「酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む8〜10員二環式複素環」としては、例えば、チエノピラゾール、チエノイミダゾール、ピラゾロチアゾール、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、インダゾール、プリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、イミダゾピリジン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジオキサインダン、ベンゾジチオラン、ジチアナフタレン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、クロメン、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ベンゾジオキサン、クロマンおよびベンゾジチアン等である。
本発明明細書中、環Aが表わす「5〜7員単環」としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、シクロヘプタン、シクロヘプテン、シクロヘプタジエン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピロリン、ピロリジン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、テトラゾリン、テトラゾリジン、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、ピリジン、オキサジン、チアジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサジアジン、チアジアジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、オキサチアン、ジオキサン、チオピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジチアン、アゼピン、ジアゼピン、オキセピン、チエピン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアゼピン、チアジアゼピン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピンおよびパーヒドロチアジアゼピン等である。
本発明明細書中、環Aが表わす「5〜7員単環」が「C5〜7単環式炭素環」である場合の「C5〜7単環式炭素環」としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、シクロヘプタン、シクロヘプテンおよびシクロヘプタジエンである。
本発明明細書中、環Aが表わす「5〜7員単環」が「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜7員単環式複素環」である場合の「酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜7員単環式複素環」としては、例えば、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピロリン、ピロリジン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、テトラゾリン、テトラゾリジン、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、ピリジン、オキサジン、チアジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサジアジン、チアジアジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、オキサチアン、ジオキサン、チオピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジチアン、アゼピン、ジアゼピン、オキセピン、チエピン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアゼピン、チアジアゼピン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピンおよびパーヒドロチアジアゼピン等でありる。
本発明において、環Aとして好ましくは、(1)C5〜6単環式炭素環または(2)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環であり、より好ましくは、シクロヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキセンもしくはベンゼンまたはチオフェン、フラン、ピラゾール、イソオキサゾール、チアゾールもしくはピリジンであり、さらに好ましくは、ベンゼンまたはチアゾールである。
本発明において、Rとして好ましくは、ハロゲン原子、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4ハロアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、ベンジル基またはベンゾイル基である。
本発明において、Rとして好ましくは、水素原子またはハロゲン原子である。
本発明において、一般式(I)で示される化合物として好ましくは、一般式(I−1)
Figure 2013129632
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物であり、より好ましくは、(1) 9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、
(2) 6,8−ジフルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(3) 6,8−ジフルオロ−9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(4) 8−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(5) 8−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(6) 8−フルオロ−9−(4−フェノキシベンジル)−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(7) 9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、
(8) 6−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(9) 6−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(10) 9−(3−フルオロベンジル)−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、
(11) 9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、もしくは
(12) 9−{[4−メチル−2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、それらの塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグであり、さらに好ましくは、(1) 9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、
(2) 6,8−ジフルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(3) 6,8−ジフルオロ−9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(4) 8−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(5) 8−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(6) 8−フルオロ−9−(4−フェノキシベンジル)−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、
(7) 9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、
(8) 6−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、もしくは
(9) 6−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、それらの塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグである。
また、一般式(I)で示される化合物として好ましくは、一般式(I−2)
Figure 2013129632
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物であり、より好ましくは、一般式(I−2−1)
Figure 2013129632
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物であり、さらに好ましくは、例えば、
(1) 11−(3−フルオロベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、
(2) 11−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、
(3) 11−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、
(4) 9−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、
(5) 9−フルオロ−6−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、
(6) 9−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、
(7) 11−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、
(8) 11−(4−フェノキシベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、
(9) 9−フルオロ−6−(4−フェノキシベンジル)−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、
(10) 7−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、
(11) 7,9−ジフルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、もしくは
(12) 7−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、それらの塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグである。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2013129632
は紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表わし、
Figure 2013129632
は紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表わし、
Figure 2013129632
は、α−配置、β−配置またはそれらの任意の混合物であることを表わす。
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物(例えば、アミド結合に生じる互変異性体等)、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物はすべて本発明に含まれる。
一般式(I)で示される化合物は、公知の方法で相当する塩に変換される。塩は、水溶性のものが好ましい。適当な塩としては、酸付加塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩のような無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のような有機酸塩等)、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩または薬学的に許容される有機アミン(例えば、テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩等が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物およびその塩は、溶媒和物に変換することもできる。溶媒和物は低毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)との溶媒和物が挙げられる。
また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により、一般式(I)で示される化合物に変換される化合物をいう。具体的には、一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、例えば、該アミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物、一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、例えば、該水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物、一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、例えば、該カルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物が挙げられるが、これらの化合物は公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163〜198頁に記載されているような、生理的条件で一般式(I)で示される化合物に変化するものであってもよい。
さらに、一般式(I)で示される化合物を構成する各原子は、その同位元素(例えば、H、H、13C、14C、35S、125I等)等で置換されていてもよい。
[本発明化合物の製造方法]
一般式(I)で示される本発明化合物は、例えば、以下に示す方法、実施例に示す方法またはこれらに準ずる方法に従って製造することができる。
一般式(I)で示される化合物のうち、一般式(I−1)で示される化合物は、以下の反応工程式1に示される方法で製造することができる。
Figure 2013129632
(式中、Rはアミノ基の保護基(例えば、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルカルボニル基、トリチル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基等)を表わし、Xはハロゲン原子を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
反応工程式1中、反応1−1は公知であり、例えば、塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等)存在下、有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトン、エチルメチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、酢酸エチル等)中、および触媒(例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム等)の存在下または非存在下、一般式(I−1−3)で示される化合物と一般式(I−1−4)で示される化合物とを0℃〜還流温度で反応させることにより行なうことができる。
反応工程式1中、反応1−2は公知であり、例えば、塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン等)存在下、有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトン、エチルメチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、酢酸エチル等)中、一般式(I−1−1)で示される化合物とトリメチルシリルイソシアネートを0℃〜還流温度で反応させることにより行なうことができる。
一般式(I)で示される化合物のうち、一般式(I−2−1)で示される化合物は、以下の反応工程式2に示される方法で製造することができる。
Figure 2013129632
(式中、Rはアミノ基の保護基(例えば、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルカルボニル基、トリチル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基等)を表わし、Rはカルボキシ基の保護基(例えば、メチル、エチル、tert−ブチル、トリクロロエチル、ベンジル(Bn)、フェナシル、p−メトキシベンジル、トリチル、2−クロロトリチル等)を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
反応工程式2中、反応2−2は公知であり、例えば、酸(例えば、塩化水素、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等)存在下、有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトン、エチルメチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、酢酸エチル等)中、Rで表わされる保護基が脱保護された一般式(I−2−4)で示される化合物とホルムアルデヒドとを0℃〜還流温度で反応させることにより行なうことができる。
反応工程式2中、反応2−4は公知であり、例えば、塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等)存在下、有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトン、エチルメチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、酢酸エチル等)中、一般式(I−2−2)で示される化合物を0℃〜還流温度で反応させることにより行なうことができる。
反応工程式2中、反応2−1は反応工程式1における反応1−1と同様の方法で行うことができ、反応2−3は反応工程式1における反応1−2と同様の方法で行うことができる。
上記反応工程式中、アミノ基に保護基を導入する方法は、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載された方法、例えば、Rがtert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルカルボニル基、トリチル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基等の保護基導入においては、ジ−tert−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、フルオレニルカルボニルクロリド、トリチルクロリド、o−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド等をそれぞれ用いて、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチルまたは水等の溶媒中、−50〜100℃で反応させて行うことができる。この際、必要により、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウムおよび2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩または水酸化ナトリウムおよび炭酸カリウム等の無機塩基等の塩基を用いて行うことができる。
上記反応工程式中、カルボキシ基、水酸基またはアミノ基の保護基の脱保護反応は、よく知られており、例えば、アルカリ加水分解による脱保護反応、酸性条件下における脱保護反応、加水素分解による脱保護反応、シリル基の脱保護反応、金属を用いた脱保護反応、有機金属を用いた脱保護反応等が挙げられる。
例えば、アルカリ加水分解による脱保護反応は、例えば、有機溶媒(メタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど単独で、あるいはそれらのうち複数の溶媒の任意の割合からなる混合溶媒)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなど)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウムなど)または炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)あるいはその水溶液もしくはこれらの混合物を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
一方、酸条件下での脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、アニソールなど単独で、あるいはそれらのうち複数の溶媒の任意の割合からなる混合溶媒)中、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など)、または無機酸(塩酸、硫酸など)もしくはこれらの混合物(臭化水素/酢酸など)中、0〜100℃の温度で行なわれる。
加水素分解による脱保護反応は、例えば、溶媒(エーテル系(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテルなど)、アルコール系(メタノール、エタノールなど)、ベンゼン系(ベンゼン、トルエンなど)、ケトン系(アセトン、メチルエチルケトンなど)、ニトリル系(アセトニトリルなど)、アミド系(N,N−ジメチルホルムアミドなど)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒など)中、触媒(パラジウム−炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなど)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下またはギ酸アンモニウム存在下、0〜200℃の温度で行なわれる。
シリル基の脱保護反応は、例えば、水と混和し得る有機溶媒(テトラヒドロフラン、アセトニトリルなど単独で、あるいはそれらのうち複数の溶媒の任意の割合からなる混合溶媒)中、テトラブチルアンモニウムフルオライドを用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
金属を用いる脱保護反応は、例えば、酸性溶媒(酢酸、pH4.2〜7.2の緩衝液またはそれらの溶液とテトラヒドロフランなどの有機溶媒との混合液)中、粉末亜鉛の存在下、超音波をかけるかまたは超音波をかけないで、0〜40℃の温度で行なわれる。
金属錯体を用いる脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、エタノールなど)、水またはそれらの混合溶媒中、トラップ試薬(水素化トリブチルスズ、トリエチルシラン、ジメドン、モルホリン、ジエチルアミン、ピロリジンなど)、有機酸(酢酸、ギ酸、2−エチルヘキサン酸など)および/または有機酸塩(2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウムなど)の存在下、ホスフィン系試薬(トリフェニルホスフィンなど)の存在下または非存在下、金属錯体(テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)など)を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
また、上記以外にも、例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載された方法によって、脱保護反応を行なうことができる。
カルボキシ基の保護基としては、例えば、メチル、エチル、tert−ブチル、トリクロロエチル、ベンジル(Bn)、フェナシル、p−メトキシベンジル、トリチル、2−クロロトリチル等が挙げられる。
アミノ基の保護基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、トリフルオロアセチル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基等が挙げられる。
水酸基の保護基としては、例えば、メチル、トリチル、メトキシメチル(MOM)、1−エトキシエチル(EE)、メトキシエトキシメチル(MEM)、2−テトラヒドロピラニル(THP)、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、アセチル(Ac)、ピバロイル、ベンゾイル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)等が挙げられる。
本発明化合物のうち、上記に示した以外の化合物については、公知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、2nd Edition(Richard C.Larock,John Wiley & Sons Inc,1999)等に記載された方法、または公知の方法を一部改変した方法等を組み合わせて用いることで製造することができる。
本明細書中の各反応において、原料として用いた、各々一般式(I−1−3)、一般式(I−1−4)および一般式(I−2−6)で示される化合物は公知であるか、あるいはTerahedron Letters, 2002, Vol.43, No.22, p.4059-4061およびWO2000/52032等の公知の方法により容易に製造することができる。
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶などの方法により精製することができる。精製は反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
[毒性]
本発明化合物の毒性は低いものであるため、医薬品として安全に使用することができる。
[医薬品への適用]
本発明化合物は、尿排出障害、特に、前立腺肥大に伴う尿排出障害の予防、治療および/または尿排出障害に伴う症状(例えば、尿勢低下、尿線分割、尿線途絶、排尿遅延、腹圧排尿、終末滴下等)の改善剤あるいは癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチの予防および/または治療剤として有用である。
本発明化合物は、(1)その予防、治療および/または症状改善効果の補完および/または増強、(2)その動態・吸収改善、投与量の低減および/または(3)その副作用の軽減のために、他の薬剤とともに組み合わせて投与してもよい。
例えば、本発明化合物を尿排出障害の予防、治療および/または尿排出障害に伴う症状改善剤として使用する場合、α1遮断薬(例えば、タムスロシン、シロドシン、プラゾシン、テラゾシン、ブナゾシン、アルフゾシン、インドラミン、ナフトピジル、メシル酸ドキサゾシン、ウラピジル、AIO−8507L等)等、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例えば、ジスチグミン、ネオスチグミン等)、5α−リダクターゼ阻害薬(例えば、フィナステリド、GI−998745等)または抗アンドロゲン剤(例えば、オキセンドロン、酢酸オサテロン、ビカルタミド等)とともに組み合わせて投与してもよい。
本発明化合物とそれら他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明化合物を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、本発明化合物を後に投与してもよく、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
前記他の薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と他の薬剤の配合比は、投与対象の年齢および体重、投与方法、投与時間、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば、本発明化合物1質量部に対し、他の薬剤を0.01乃至100質量部用いればよい。他の薬剤は任意の2種以上を適宜の割合で組み合わせて投与してもよい。また、前記他の薬剤には、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
本発明化合物または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
本発明化合物の投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1μgから1gの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1μgから300mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
本発明化合物または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤もしくは内服用液剤、経口投与における徐放性製剤または非経口投与のための注射剤、外用剤、吸入剤もしくは坐剤等として用いられる。
経口投与のための内服用固形剤には、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤および顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらに、ゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤およびエリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(例えば、精製水、エタノール、またはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらに、この液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤または緩衝剤等を含有していてもよい。
また、経口投与における徐放性製剤もまた有効である。これらの徐放性製剤に用いるゲル形成物質とは、溶媒を含んで膨潤し、そのコロイド粒子が互いにつながり、三次元の網目構造をとり、流動性を失ったゼリー様の物体を形成し得る物質である。製剤上は、主に結合剤、増粘剤および徐放性基剤として使用される。例えば、アラビアゴム、カンテン、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グアガム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロースまたはヒドロキシエチルメチルセルロースが使用できる。
非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらに、この注射剤は、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤または保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造される。また、無菌の固形剤(例えば、凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解される。)として使用することもできる。
非経口投与のための外用剤の剤形には、例えば、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、エアゾル剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により調製される。
噴霧剤、吸入剤、およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば、米国特許第2868691号および同第3095355号に詳しく記載されている。
非経口投与のための吸入剤としては、エアロゾル剤、吸入用粉末剤または吸入用液剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水または他の適当な媒体に溶解または懸濁させて使用する形態であってもよい。
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(例えば、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(例えば、カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(例えば、ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(例えば、デンプン、デキストリン等)、賦形剤(例えば、乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、パラベン等)または吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用液剤を投与する際には、通常噴霧器(例えば、アトマイザー、ネブライザー等)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
軟膏剤は、公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に混和または溶融させて調製される。軟膏基剤は、公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(例えば、アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(例えば、ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(例えば、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(例えば、ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(例えば、親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(例えば、ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤またはかぶれ防止剤から選ばれるものが単独でまたは2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
ゲル剤は、公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させて調製される。ゲル基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、低級アルコール(例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等)、中和剤(例えば、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(例えば、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤およびかぶれ防止剤から選ばれるものが単独でまたは2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
クリーム剤は、公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融または乳化させて製造される。クリーム基剤は、公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(例えば、2−ヘキシルデカノール、セタノール等)、乳化剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤およびかぶれ防止剤から選ばれるものが単独でまたは2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
湿布剤は、公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して製造される。湿布基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、増粘剤(例えば、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース等)、湿潤剤(例えば、尿素、グリセリン、プロピレングリコール等)、充填剤(例えば、カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウム、マグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤およびかぶれ防止剤から選ばれるものが単独でまたは2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
貼付剤は、公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して製造される。貼付剤用基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤およびかぶれ防止剤から選ばれるものが単独でまたは2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
リニメント剤は、公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物を水、アルコール(例えば、エタノール、ポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤および懸濁化剤等から選ばれるものが単独でまたは2種以上に溶解、懸濁または乳化させて調製される。さらに、保存剤、抗酸化剤または着香剤等を含んでいてもよい。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
本明細書において明示的に引用される全ての特許文献および非特許文献もしくは参考文献の内容は全て本明細書の一部としてここに引用する。
以下、実施例および生物学的実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の化合物名および実施例に示す化合物名は、ACD/Name(バージョン6.00, Advanced Chemistry Development Inc.社製)によって命名した。
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表す。NMRの箇所に示した数値は記載した測定溶媒を用いた時のH−NMRの測定値である。
実施例1:N,N−ジメチル−1−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)メタンアミン
Figure 2013129632
7−アザインドール(150g)、ジメチルアミン塩酸塩(114g)および1−ブタノール(1.275L)混合物に37%ホルムアルデヒド水溶液(103g)を加え、120℃油浴上で2.5時間撹拌した。反応液を40℃付近まで冷却後、水(1.35L)に投入し、濃塩酸(54mL)およびメチル tert−ブチルエーテル(MTBE)(630mL)を加えて撹拌し、分液して水層を採取した。この水層をさらにMTBEで洗浄したのち、48%水酸化ナトリウム水溶液を加えた。これをクロロホルムで抽出し、抽出液に少量のメタノールを加えたのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去後減圧濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(179g)を得た。
TLC:Rf 0.29 (クロロホルム:メタノール:水= 50:10:1);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.27 (s, 6 H) 3.60 (s, 2 H) 7.08 (dd, J=8.00, 5.00 Hz, 1 H) 8.06 (dd, J=8.00, 1.50 Hz, 1 H) 8.31 (dd, J=5.00, 1.50 Hz, 1 H) 9.80 (s, 1 H)。
実施例2:3−(2−ニトロエチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
Figure 2013129632
実施例1で製造した化合物(70.8g)をメタノール(600mL)とニトロメタン(600mL)の混合液に溶解し、6℃に冷却した後、硫酸ジメチル(42mL)を約30秒で加え、その後、約4分間氷浴上で撹拌した。室温で15分撹拌したのち再度氷冷し、28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(90.6mL)を14分間で滴下した。氷浴をはずし1.5時間撹拌し、析出した淡黄白色粉末を濾去した。濾液にトルエン(600mL)を加えたのち、30℃水浴上で減圧濃縮し、黄白色のペーストを得た。これに酢酸エチル(600mL)および飽和重曹水(1200mL)を加えてよく振り混ぜ、不溶物(淡黄白色粉末)をセライトを用いて濾去したのち分液した。水層を酢酸エチル(600mL)で抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水(300mL)で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、下記物性値を有する標題化合物(51.25g)を得た。
TLC:Rf 0.68 (クロロホルム:メタノール:水= 50:10:1);
1H-NMR(CDCl3):δ 3.49 (t, J=7.0 Hz, 2 H) 4.67 (t, J=7.0 Hz, 2 H) 7.12 (dd, J=8.00, 5.00 Hz, 1 H) 7.91 (dd, J=8.00, 1.50 Hz, 1 H) 8.34 (dd, J=5.00, 1.50 Hz, 1 H) 9.60 (s, 1 H)。
実施例3:2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)エタンアミン
Figure 2013129632
実施例2に準じた方法で製造した化合物(114.9g)をエタノール(1.15L)に懸濁し、20%水酸化パラジウム/炭素(50%含水品、57.7g)を加えた。水素雰囲気下70℃水浴上で約8時間撹拌した。室温に戻し窒素雰囲気下で終夜静置したのち、再度水素置換操作を行い、水素雰囲気下70℃水浴上で約8時間撹拌した。室温に戻したのちセライトを用いて触媒を濾去した。濾液を減圧濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(99.6g)を得た。
TLC:Rf 0.14 (クロロホルム:メタノール:水= 90:10:1);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.89 (t, J=6.5 Hz, 2 H) 3.01 (t, J=7.0 Hz, 2 H) 7.07 (dd, J=8.00, 5.00 Hz, 1 H) 7.15 (s, 1 H) 7.92 (dd, J=8.00, 1.50 Hz, 1 H) 8.29 (dd, J=5.00, 1.50 Hz, 1 H) 10.12 (s, 1 H)。
実施例4:6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン 塩酸塩
Figure 2013129632
実施例3で製造した化合物(99.6g)をエタノール(2.89L)に溶解し、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(150.5mL)および37%ホルムアルデヒド水溶液(53.65g)を加えて3時間加熱還流した。40℃弱まで放冷後、ジイソプロピルエーテル(IPE)(3.4L)およびMTBE(2.38L)で希釈し、結晶を濾取した。この結晶を約500mL MTBEで洗浄したのち減圧乾燥し、下記物性値を有する標題化合物(85.72g)を得た。
TLC:Rf 0.27 (クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=90:10:1);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.94 (t, J=6.0 Hz, 2 H) 3.40 - 3.44 (m, 2 H) 4.33 (s, 2H), 7.14 (dd, J=8.00, 5.00 Hz, 1 H) 8.01 (dd, J=8.00, 1.50 Hz, 1 H) 8.23 (dd, J=5.00, 1.50 Hz, 1 H) 9.75 (s, 2 H), 11.87 (s, 1 H)。
実施例5:tert−ブチル 5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキシラート
Figure 2013129632
実施例4に準じた方法で製造した化合物(95.9g)を1,4−ジオキサン(1.94L)に懸濁し、1M水酸化ナトリウム水溶液(480mL,0.48mol)を加えた。この溶液を氷冷し、ジ−tert−ブチルジカルボネート(104.8g)を加えたのち、室温で12.5時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(6L)に投入し、酢酸エチル(2L)で3回抽出した。抽出液を飽和食塩水(2L)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた淡褐色固体をシリカゲルカラム(酢酸エチル)で処理し、目的の画分を採取した。溶媒を減圧留去し、ヘキサン(880mL)を加えて混合したのち、室温で終夜静置した。結晶を濾取し、ヘキサン:酢酸エチル(10:1)の混合液(150mL)を用い洗浄後、室温で減圧乾燥し、下記物性値を有する標題化合物(72.1g)を得た。
TLC:Rf 0.60 (クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=90:10:1);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.51 (s, 9 H), 2.79 (t, J=6.0 Hz, 2 H) 3.79 (t, J=6.0 Hz, 2 H) 4.71 (s, 2H), 7.05 (dd, J=8.00, 5.00 Hz, 1 H) 7.79 (m, 1 H) 8.23 (m, 1 H) 10.10 - 10.75 (m, 1 H)。
実施例6:9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン 二塩酸塩
Figure 2013129632
水素化ナトリウム(60% in oil、351mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(36.5mL)溶液に、0℃で実施例5で製造した化合物(2g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液を加え、30分間撹拌した。反応混合物に0℃で3−(トリフルオロメトキシ)ベンジルブロミド(2.24g)を加え、室温で90分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製した。さらに、得られた化合物(2.78g)のメタノール(20mL)溶液に4N塩化水素ジオキサン溶液(20mL)を室温で加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(2.73g)を得た。
TLC: Rf 0.47 (クロロホルム:メタノール=9:1) ;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.96 (m, 2H), 3.42 (m, 2 H), 4.33 (s, 2 H), 4.96 (s, 1H), 5.53 (s, 2 H), 7.10 (d, J=7.50 Hz, 1 H), 7.15 (m, 1 H), 7.24 (s, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.42 (m, 1 H), 8.00 (m, 1 H), 8.27 (m, 1 H) 9.75 (s, 2 H)。
実施例7:9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド
Figure 2013129632
実施例6で製造した化合物(84mg)のテトラヒドロフラン(1mL)に懸濁し、トリメチルシリルイソシアネート(230mg)およびトリエチルアミン(0.097mL)を加えて一晩撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣を薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=8:2)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(42mg)を得た。
TLC:Rf 0.42 (クロロホルム:メタノール=4:1);
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.70 (m, 2 H), 3.62 (t, J=5.5 Hz, 2 H), 4.51 (s, 2H), 5.47 (s, 2H), 6.16 (s, 2H), 7.06 - 7.11 (m, 2 H), 7.18 (s, 1 H), 7.22 (m, 1 H), 7.41 (dd, J=8.00, 8.00 Hz, 1 H) 7.88 (dd, J=8.00, 1.50 Hz, 1 H) 8.19 (dd, J=4.50, 1.50 Hz, 1 H)。
実施例7(1)〜実施例7(11)
3−(トリフルオロメトキシ)ベンジルブロミドの代わりに相当するアルキルハライドならびに実施例5で製造した化合物あるいは相当するβ−カルボリン誘導体を用いて、実施例6に準じた操作に付し、さらに実施例7の方法に準じた操作に付して、以下の化合物を得た。
実施例7(1):9−(3−フルオロベンジル)−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド
TLC:Rf 0.28 (クロロホルム:メタノール=10:1);
1H-NMR (DMSO-d6): δ 2.67-2.73 (m, 2 H), 3.58-3.67 (m, 2 H), 4.50 (s, 2 H), 5.43 (s, 2 H), 6.17 (s, 2 H), 6.90-7.37 (m, 5 H), 7.84-7.91 (m, 1 H), 8.17-8.21 (m, 1 H)。
実施例7(2):9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド
TLC:Rf 0.36 (クロロホルム:メタノール:水=100:10:1);
MS (ESI, Pos. 20 V): m/z=382 (M + H)+
実施例7(3):9−{[4−メチル−2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド
TLC:Rf 0.37 (クロロホルム:メタノール:水=100:10:1);
MS (ESI, Pos. 20 V): m/z=396 (M + H)+
実施例7(4):9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド
TLC:Rf 0.47 (塩化メチレン:メタノール:酢酸エチル=90:10:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=404 (M + H)+
実施例7(5):6,8−ジフルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド
TLC:Rf 0.60 (クロロホルム:メタノール=9:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=417 (M + H)+
実施例7(6):6,8−ジフルオロ−9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド
TLC:Rf 0.63 (クロロホルム:メタノール=9:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=439 (M + H)+
実施例7(7):8−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド
TLC:Rf 0.39 (クロロホルム:メタノール:アンモニア水=45:5:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=399 (M + H)+
実施例7(8):8−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド
TLC:Rf 0.51 (クロロホルム:メタノール:アンモニア水=45:5:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=408 (M + H)+
実施例7(9):8−フルオロ−9−(4−フェノキシベンジル)−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド
TLC:Rf 0.55 (塩化メチレン:メタノール= 4:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=510 (M + H)+
実施例7(10):6−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド
TLC:Rf 0.61 (塩化メチレン:メタノール= 1:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=399 (M + H)+
実施例7(11):6−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド
TLC:Rf 0.46 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=408 (M + H)+
実施例8:メチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)アラニナート
Figure 2013129632
N−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)アラニン(946mg)のメタノール(15mL)およびジクロロメタン(15mL)懸濁液に2Mトリメチルシリルジアゾメタン/ヘキサン溶液(3.4mL)を室温で加えた.溶媒を減圧除去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製して、下記物性値を有する標題化合物(883mg)を得た。
TLC : Rf 0.28 (ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
1H-NMR(CDCl3): δ 1.45 (s, 9 H), 3.20 - 3.35 (m, 2 H), 3.69 (s, 3 H), 4.59 - 4.68 (m, 1 H), 5.10 - 5.16 (m, 1 H), 7.02 - 7.15 (m, 2 H), 7.89 (dd, J = 7.8, 1.5 Hz, 1 H), 8.27 (dd, J = 4.8, 1.5 Hz, 1 H), 9.65 (br.s, 1 H) 。
実施例9:メチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−3−[1−(3−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]アラニナート
Figure 2013129632
実施例8で製造した化合物(77mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に、−78℃で水素化ナトリウム(60% in oil、16mg)を加え、45分間撹拌した。反応混合物に−78℃で3−フルオロベンジルブロミド(0.032mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(65mg)を得た。
TLC : Rf 0.32 (ヘキサン:酢酸エチル=7:3);
1H-NMR(CDCl3): δ 1.43 (s, 9 H), 3.18 - 3.36 (m, 2 H), 3.62 (s, 3 H), 4.57 - 4.65 (m, 1 H), 5.10 - 5.17 (m, 1 H), 5.45 (s, 2 H), 6.77 - 6.84 (m, 1 H), 6.88 - 7.00 (m, 3 H), 7.09 (dd, J = 7.8, 4.8 Hz, 1 H), 7.21 - 7.30 (m, 1 H), 7.85 (dd, J = 7.8, 1.5 Hz, 1 H), 8.34 (dd, J = 4.8, 1.5 Hz, 1 H)。
実施例10:メチル 3−[1−(3−フルオロベンジル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル] アラニナート
Figure 2013129632
実施例9で製造した化合物(386mg)をメタノール(1mL)および1,4−ジオキサン(2mL)に溶解し、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(3mL)を加えて室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(295mg)を得た。
TLC : Rf 0.18 (酢酸エチル);
1H-NMR(CDCl3): δ 3.06 (dd, J = 14.1, 6.9 Hz, 1H), 3.20 (dd, J = 14.1, 5.4 Hz, 1H), 3.62 (s, 3 H), 3.75 - 3.82 (m, 1 H), 5.44 (s, 2 H), 6.80 - 6.85 (m, 1 H), 6.89 - 6.99 (m, 2 H), 7.03 (s, 1 H), 7.08 (dd, J=7.8, 4.8 Hz, 1 H), 7.21 - 7.30 (m, 1 H), 7.85 (dd, J=7.8, 1.5 Hz, 1 H), 8.34 (dd, J=4.8, 1.5 Hz, 1 H)。
実施例11:メチル 9−(3−フルオロベンジル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボキシラート
Figure 2013129632
実施例10で製造した化合物(138mg)をエタノール(4mL)に溶解し、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(0.105mL)および37%ホルムアルデヒド水溶液(38mg)を加えて2時間加熱還流した。室温まで放冷後、結晶を濾取し、下記物性値を有する標題化合物(123mg)を得た。
TLC : Rf 0.48 (酢酸エチル);
1H-NMR(CDCl3 + CD3OD): δ 3.30 (dd, J = 16.5, 7.5 Hz, 1H), 3.50 (dd, J = 16.5, 6.0 Hz, 1H), 3.83 (s, 3 H), 4.33 (d, J = 17.7 Hz, 1 H), 4.42 (dd, J = 7.5, 6.0 Hz, 1 H), 4.50 (d, J = 17.7 Hz, 1 H), 5.51 (s, 2 H), 6.69 - 6.76 (m, 1 H), 6.89 - 7.00 (m, 2 H), 7.18 (dd, J=7.8, 4.8 Hz, 1 H), 7.22 - 7.30 (m, 1 H), 7.86 (dd, J=7.8, 1.5 Hz, 1 H), 8.36 (dd, J=4.8, 1.5 Hz, 1 H)。
実施例12:メチル 7−(アミノカルボニル)−9−(3−フルオロベンジル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボキシラート
Figure 2013129632
実施例11で製造した化合物(60mg)のジクロロメタン(1mL)に懸濁し、トリメチルシリルイソシアネート(184mg)およびトリエチルアミン(0.045mL)を加えて1時間撹拌した。反応混合物にさらにトリメチルシリルイソシアネート(92mg)を加えて1時間撹拌した。反応混合物にさらにトリメチルシリルイソシアネート(92mg)を加えて1時間撹拌し後,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、残渣を薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(55mg)を得た。
TLC : Rf 0.46 (酢酸エチル);
1H-NMR(DMSO-d6): δ 2.99 (dd, J = 15.9, 6.0 Hz, 1H), 3.26 - 3.40 (m, 1H), 3.47 (s, 3 H), 4.30 (d, J = 15.6 Hz, 1 H), 4.76 (d, J = 15.6 Hz, 1 H), 5.24 - 5.40 (m, 2 H), 5.53 (d, J = 16.8 Hz, 1 H), 6.38 (s, 2H), 6.78 - 6.87 (m, 2 H), 7.02 - 7.04 (m, 1H), 7.08 (dd, J = 7.8, 4.8 Hz, 1 H), 7.28 - 7.38 (m, 1 H), 7.86 (dd, J = 7.8, 1.5 Hz, 1 H), 8.19 (dd, J=4.8, 1.5 Hz, 1 H)。
実施例13:11−(3−フルオロベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン
Figure 2013129632
実施例12で製造した化合物(49mg)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60% in oil、5.4mg)を加え、15分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄した後,無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣を薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:4)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(23mg)を得た。
TLC : Rf 0.58 (ヘキサン:酢酸エチル=1:4);
1H-NMR(CDCl3): δ 2.83 - 2.98(m, 1H), 3.37 - 3.44 (m, 1H), 4.17 - 4.31 (m, 2 H), 4.94 - 5.01 (m, 1 H), 5.35 (d, J = 16.2 Hz, 1 H), 5.58 (d, J = 16.2 Hz, 1 H), 6.77-6.80 (m, 1 H), 6.88 - 7.00 (m, 2H), 7.15 (dd, J = 7.8, 4.8 Hz, 1 H), 7.22 - 7.30 (m, 1 H), 7.56 (s, 1 H), 7.85 (dd, J = 7.8, 1.5 Hz, 1 H), 8.36 (dd, J=4.8, 1.5 Hz, 1 H)。
実施例13(1)〜実施例13(11)
実施例8で製造した化合物もしくはN−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)アラニンの代わりに相当するトリプトファン誘導体を用いて実施例8に準じた操作に付して製造した化合物ならびに3−フルオロベンジルブロミドの代わりに相当するアルキルハライドを用いて、実施例9→実施例10→実施例11→実施例12→実施例13に準じた操作に付して、以下の化合物を得た。
実施例13(1):11−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン
TLC:Rf 0.60 (ヘキサン:酢酸エチル=1:4);
MS(FAB, Pos.):m/z=408 (M + H)+
実施例13(2):11−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン
TLC:Rf 0.52 (ヘキサン:酢酸エチル=1:4);
MS(ESI, Pos.):m/z=430 (M + H)+
実施例13(3):9−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン
TLC:Rf 0.26 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
MS(ESI, Pos.):m/z=425 (M + H)+
実施例13(4):9−フルオロ−6−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン
TLC:Rf 0.58 (ヘキサン:酢酸エチル=1:4);
MS(ESI. Pos.):m/z=447 (M + H)+
実施例13(5):9−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン
TLC:Rf 0.28 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
実施例13(6):11−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン
TLC:Rf 0.58 (ヘキサン:酢酸エチル=3:7);
MS(ESI, Pos.):m/z=417 (M + H)+
実施例13(7):11−(4−フェノキシベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン
TLC:Rf 0.34 (ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
MS(ESI, Pos.):m/z=425 (M + H)+
実施例13(8):9−フルオロ−6−(4−フェノキシベンジル)−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン
TLC:Rf 0.48 (ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
MS(EI, Pos.):m/z=441 (M)+
実施例13(9):7−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン
TLC:Rf 0.55 (ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
MS(EI, Pos.):m/z=433 (M)+
実施例13(10):7,9−ジフルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン
TLC:Rf 0.39 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
MS(EI, Pos.):m/z=451 (M)+
実施例13(11):7−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン
TLC:Rf 0.39 (ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
MS(EI, Pos.):m/z=424 (M)+
実施例14:ヒトENPP2阻害活性測定
各濃度の被験化合物溶液(10%ジメチルスルホキシド)10μLと5μg/mLのヒトENPP2溶液(緩衝液A:100mmol/L Tris−HCl(pH9.0),500mmol/L NaCl,5mmol/L MgCl,0.05% TritonX−100)40μLを混合し、さらに2mmol/Lの16:0−リゾホスファチジルコリン(LPC)溶液(緩衝液A)50μLを添加し、37℃下で24時間反応させた。続いて、その反応溶液10μLに測定緩衝液(0.5mmol/L アミノアンチピリン,0.3mmol/L N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン,1U/mL ペルオキシダーゼ,3U/mL コリンオキシダーゼ,100mmol/L Tris−HCl(pH8.5),5mmol/L CaCl)90μLを添加し、37℃下で20分間反応させ、555nmで分光光度測定を行った。
標準曲線を用いて、各被験化合物におけるコリン産生量(酵素活性)を算出し、被験化合物を添加しない陽性対照における酵素活性を0%阻害率、被験化合物およびヒトENPP2を添加しない陰性対照における酵素活性を100%阻害として、各被験化合物の阻害活性百分率を計算した。さらに、各濃度の阻害活性百分率からIC50値を算出した。
[結果]
表1に示すように、本発明化合物は有意なENPP2阻害活性を有する。
Figure 2013129632
実施例15:麻酔下ラットでの尿道内圧測定
実験の前日夕方より絶食したSD系雄性ラット(Crl:CD(SD)、日本チャールス・リバー、7〜10週齢)を1.5g/kgウレタンの頸背部皮下投与にて麻酔した。腹部を正中切開し、十二指腸管腔内に生理食塩液を満たした十二指腸カテーテルを挿入後、糸で固定した。次に、先端に襟をつけ生理食塩液を満たした尿道内圧測定用の尿道カテ−テルを切開した膀胱頂部から尿道内へ挿入し、膀胱頸部で結紮固定した。尿道カテ−テルを圧トランスデュ−サ−(日本光電製)に接続して、尿道内圧を測定した。尿道内圧については、はじめに尿道内に生理食塩液を注入して約20mmHgに合わせた後、尿道内圧が低下して安定するのを確認(10分間の圧低下が0.75mmHg以内)し、安定時の内圧が10mmHg以上の個体を実験に使用した。実施例13記載の化合物(投与量:1mg/kg)を各々十二指腸内投与し、約30分後にソムノペンチル1mLを静脈内投与した。尿道内圧低下率(%)は、化合物投与前(0分)の尿道内圧高から死後基線値(ソムノペンチル投与後10分間での尿道内圧の最低値)を引いた値を100%とし、化合物投与後の尿道内圧をもとに算出した。
[結果]
実施例13記載の化合物は、1mg/kgにおいて、尿道内圧を24%低下させた。
製剤例1
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に5mgの活性成分を含有する錠剤1万錠を得た。
・11−(3−フルオロベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン・・・50g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤)・・・20g
・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)・・・10g
・微結晶セルロース・・・920g
製剤例2
以下の各成分を常法により混合した後、溶液を常法により滅菌し、5mLずつアンプルに充填し、常法により凍結乾燥し、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル1万本を得た。
・11−(3−フルオロベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン・・・200g
・マンニトール・・・20g
・蒸留水・・・50L
本発明化合物はENPP2阻害活性を有するため、LPAが発症に関与する疾患、例えば、尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチ等の有効な予防および/または治療剤として有用である。

Claims (12)

  1. 一般式(I)
    Figure 2013129632
    [式中、Xは窒素原子または炭素原子であり、環Aは(1)C3〜7単環式炭素環、(2)C8〜10二環式炭素環、(3)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む4〜7員単環式複素環または(4)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む8〜10員二環式複素環を表わし、
    はハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4ハロアルコキシ基、カルボキシ基、シアノ基、C1〜3アルキルスルホニル基、カルバモイル基または
    Figure 2013129632
    (式中、環Aは5〜7員単環を表わし、Eは結合手、メチレン基または酸素原子を表わし、R1-1はハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、C1〜4ハロアルキル基またはC1〜4ハロアルコキシ基を表わし、pは0〜5の整数を表わす。但し、複数のR1-1が表わす基は各々同じでも異なっていてもよい。)を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基またはC1〜4ハロアルキル基を表わし、R、RおよびRは各々独立して水素原子を表わし、R6aおよびR6bは各々独立して水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、nは1〜4の整数を表わし、mは0〜5の整数を表わす。但し、RおよびRは一緒になって−CO−を形成してもよく、R6aおよびR6bは結合する炭素原子と一緒になってC3〜5シクロアルキルを形成してもよく、複数のRおよびRが表わす基は各々同じでも異なっていてもよい。]で示される化合物、その塩もしくはその溶媒和物またはそれらのプロドラッグ。
  2. 一般式(I−1)
    Figure 2013129632
    [式中、すべての記号は請求項1記載と同じ意味を表わす。]で示される請求項1記載の化合物。
  3. 一般式(I−2−1)
    Figure 2013129632
    [式中、すべての記号は請求項1記載と同じ意味を表わす。]で示される請求項1記載の化合物。
  4. Xが窒素原子である請求項1ないし3のいずれかに記載の化合物。
  5. Xが炭素原子である請求項1ないし3のいずれかに記載の化合物。
  6. 環Aが、(1)C5〜6単環式炭素環または(2)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜6員単環式複素環である請求項4または5記載の化合物。
  7. 環Aがベンゼンまたはチアゾールである請求項6記載の化合物。
  8. 一般式(I−1)で示される化合物が、(1) 9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、(2) 6,8−ジフルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(3) 6,8−ジフルオロ−9−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(4) 8−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(5) 8−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(6) 8−フルオロ−9−(4−フェノキシベンジル)−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(7) 9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、(8) 6−フルオロ−9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(9) 6−フルオロ−9−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1,3,4,9−テトラヒドロ−2H−β−カルボリン−2−カルボキサミド、(10) 9−(3−フルオロベンジル)−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミド、(11) 9−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミドまたは(12) 9−{[4−メチル−2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピリド[4′,3′:4,5]ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−カルボキサミドである請求項2記載の化合物。
  9. 一般式(I−2−1)で示される化合物が、(1) 11−(3−フルオロベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(2) 11−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(3) 11−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(4) 9−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(5) 9−フルオロ−6−[(4−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(6) 9−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(7) 11−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(8) 11−(4−フェノキシベンジル)−10,11−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,5−a]ピリド[3′,2′:4,5]ピロロ[3,2−d]ピリジン−6,8(5aH,7H)−ジオン、(9) 9−フルオロ−6−(4−フェノキシベンジル)−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(10) 7−フルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオン、(11) 7,9−ジフルオロ−6−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオンまたは(12) 7−フルオロ−6−{[2−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−5−イル]メチル}−5,6,11,11a−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[1′,5′:1,6]ピリド[3,4−b]インドール−1,3(2H)−ジオンである請求項3記載の化合物。
  10. 一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有する医薬組成物。
  11. 一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有する尿排出障害、癌、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症または関節炎リウマチの予防および/または治療剤。
  12. 一般式(I)で示される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有するENPP2阻害剤。
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