JP2013128902A - 集塵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトで集塵率が高く、気体とともに粉塵が誤って排出されない集塵装置を提供すること。
【解決手段】集塵装置10は、円筒部12の底面12cと排気口16の開口部16aとの間に遮断板20が設けられており、遮断板20より上部の円筒部12の内壁面12aには、複数の捕集板22が、吸気口14から流される気体が円筒部12内で旋回する方向と逆向きの方向に角度が付いている状態で設けられている。粉塵は、円筒部12の内壁面12a又は捕集板22と衝突し、重力によって、集塵スペース24に落下し、集塵スペース24に溜まった粉塵は、遮断板20により排気口16に吸引されることが防止されるため、集塵装置10は、集塵率が高く、粉塵が誤って排出されることを防ぐことができる。
【選択図】図1
【解決手段】集塵装置10は、円筒部12の底面12cと排気口16の開口部16aとの間に遮断板20が設けられており、遮断板20より上部の円筒部12の内壁面12aには、複数の捕集板22が、吸気口14から流される気体が円筒部12内で旋回する方向と逆向きの方向に角度が付いている状態で設けられている。粉塵は、円筒部12の内壁面12a又は捕集板22と衝突し、重力によって、集塵スペース24に落下し、集塵スペース24に溜まった粉塵は、遮断板20により排気口16に吸引されることが防止されるため、集塵装置10は、集塵率が高く、粉塵が誤って排出されることを防ぐことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、気体中の主に粉塵のような固体(以下、単に「粉塵」という。)を除去、回収するサイクロン型の集塵装置(以下、単に「集塵装置」ということがある。)に関する。
サイクロン型の集塵装置は、単純な構造で、粉塵を含む気体を粉塵と気体とに分離することができるため、粉塵が発生する全ての分野において広く使用されており、また、これまでに数々の改良がなされてきている。この集塵装置の例として、以下に挙げるようなものがある。
特許文献1には、集塵装置の円筒部の上部の接線方向に気体の吸気口、及び上面の中央部に気体の排気口が設けられ、円筒部の下部に連結される先細りとなっている円錐部、並びに円錐部の下部に連結される粉塵を集める集塵ボックスから構成される一般的な集塵装置が示されており、この集塵ボックスの内壁面に突起部であるフィンを設けたことが記載されている。
このような集塵装置の原理は、吸気口から流される高圧の気体を円筒部の内壁面に沿って流すことにより、下降旋回気流を起こし、遠心力を利用して粉塵を壁面に押付け、摩擦によって徐々に粉塵の速度を低下させ、重力により円錐部の壁面を伝って落ちる粉塵を円錐部の下部の集塵ボックスに集めるというものである。サイクロン型の集塵装置の稼動時の装置内部の気体の流れは周知のものであるから詳細な説明は省略するが、簡単に説明すると次の通りである。集塵装置内に吸気口から流入する気体は円筒部の内壁面に沿って流れると同時に、集塵装置内に拡散しようとするが、集塵装置の円筒部の上面が壁となるため集塵装置内の下方に向かうことになる。また、気体に含まれている粉塵に作用する重力が下向きに作用することと相俟って、気流は集塵装置の内壁面に沿う下降旋回気流となり、集塵装置内の下方に到達した後、又はその途中で、集塵装置内の中央部に流れる上昇旋回気流に転じる。従って、気体は集塵装置の円筒部の上面の中央部に設けられた排気口から出て行くことになる。集塵装置に使用される円錐部は、長ければ長い程、気体の旋回速度を速め、遠心力を強める機能を果たすが、その分、集塵装置のサイズが大きくなるという問題の一因ともなる。
そこで、引用文献2のような、円錐部のない、集塵装置の高さを低くした集塵装置が発案されている。引用文献2によれば、円錐部をなくし、円筒部と円筒部よりも大径の集塵ボックスの間に通気孔が設けられた仕切板を設けることによって、気体の旋回速度が速まることによる抵抗を軽減でき、集塵装置を小型化できるとされている。
しかし、引用文献2のような集塵装置であっても、円筒部及び集塵ボックスの高さを要し、また、粉塵の一部が上昇旋回気流に乗って、又は集塵ボックスに溜まった粉塵の一部が、圧が低い状態である円筒部方向に吸引され、仕切板の孔を通り、排気口から外部へ排出されてしまうという問題がある。
また、引用文献3には、円筒部からなる集塵装置であって、円筒部の底面の内側の近傍に、円筒部の底部に溜まった粉塵が排気口から排出されてしまうことを抑制する遮蔽部材が具えられた、小型の、集塵率が高い集塵装置が開示されている。
しかし、引用文献3の集塵装置では、粉塵を遮蔽部材の下部に落すことが困難である。何故ならば、粉塵が細かい粒子である場合は、遠心力を受け難いため、円筒部の壁面に押付け、摩擦によって速度を十分に低下させるということができず、円筒部の壁面に沿って旋回し続けるからである。その結果、そのような粉塵の一部が上昇旋回気流に乗って、排気口から外部へ排出されてしまうという問題がある。
このような集塵装置の原理は、吸気口から流される高圧の気体を円筒部の内壁面に沿って流すことにより、下降旋回気流を起こし、遠心力を利用して粉塵を壁面に押付け、摩擦によって徐々に粉塵の速度を低下させ、重力により円錐部の壁面を伝って落ちる粉塵を円錐部の下部の集塵ボックスに集めるというものである。サイクロン型の集塵装置の稼動時の装置内部の気体の流れは周知のものであるから詳細な説明は省略するが、簡単に説明すると次の通りである。集塵装置内に吸気口から流入する気体は円筒部の内壁面に沿って流れると同時に、集塵装置内に拡散しようとするが、集塵装置の円筒部の上面が壁となるため集塵装置内の下方に向かうことになる。また、気体に含まれている粉塵に作用する重力が下向きに作用することと相俟って、気流は集塵装置の内壁面に沿う下降旋回気流となり、集塵装置内の下方に到達した後、又はその途中で、集塵装置内の中央部に流れる上昇旋回気流に転じる。従って、気体は集塵装置の円筒部の上面の中央部に設けられた排気口から出て行くことになる。集塵装置に使用される円錐部は、長ければ長い程、気体の旋回速度を速め、遠心力を強める機能を果たすが、その分、集塵装置のサイズが大きくなるという問題の一因ともなる。
そこで、引用文献2のような、円錐部のない、集塵装置の高さを低くした集塵装置が発案されている。引用文献2によれば、円錐部をなくし、円筒部と円筒部よりも大径の集塵ボックスの間に通気孔が設けられた仕切板を設けることによって、気体の旋回速度が速まることによる抵抗を軽減でき、集塵装置を小型化できるとされている。
しかし、引用文献2のような集塵装置であっても、円筒部及び集塵ボックスの高さを要し、また、粉塵の一部が上昇旋回気流に乗って、又は集塵ボックスに溜まった粉塵の一部が、圧が低い状態である円筒部方向に吸引され、仕切板の孔を通り、排気口から外部へ排出されてしまうという問題がある。
また、引用文献3には、円筒部からなる集塵装置であって、円筒部の底面の内側の近傍に、円筒部の底部に溜まった粉塵が排気口から排出されてしまうことを抑制する遮蔽部材が具えられた、小型の、集塵率が高い集塵装置が開示されている。
しかし、引用文献3の集塵装置では、粉塵を遮蔽部材の下部に落すことが困難である。何故ならば、粉塵が細かい粒子である場合は、遠心力を受け難いため、円筒部の壁面に押付け、摩擦によって速度を十分に低下させるということができず、円筒部の壁面に沿って旋回し続けるからである。その結果、そのような粉塵の一部が上昇旋回気流に乗って、排気口から外部へ排出されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、前述した従来技術の問題点に鑑み、コンパクトで集塵率が高く、気体とともに粉塵が誤って排出されない集塵装置を提供することをその目的とする。
本発明は、側壁の上部に接線方向に接続される吸気口と、上面の中央部に設けられる円筒形状の排気口を有する円筒部、前記排気口の外径以上、且つ前記円筒部の内径よりも径の小さい遮断板、及び捕集板とを有し、前記遮断板が、円筒部の底面及び排気口の開口部との間に設けられ、前記捕集板が、前記遮断板より上部の前記円筒部の内壁面に、前記吸気口から流入する気体の旋回方向と対向する方向に角度が付いている状態で設けられていることを特徴とする集塵装置によって前記課題を解決した。
また、請求項2のように、前記捕集板が前記円筒部の内径に対する法線と捕集板との間の角度が45度から60度の範囲内で設けられていることが好適である。
また、請求項3のように、捕集板の幅が円筒部の下方に向かって広くなる三角形の形状であることが好ましい。
また、請求項4のように、遮断板が円筒部の中心に向かって上方に突出している構成とすることが好ましく、請求項5のように、円筒部の底面が円筒部の中心に向かって上方に突出している構成とするのがよい。
また、請求項6のように、粉塵の排出口が遮断板より下部の前記円筒部の側壁に、吸気口から流入する気体の旋回方向と同方向の円筒部の接線方向に設けられているのが好適である。
また、請求項7のように、捕集板が円筒部の内壁面との間に間隙を有して遮断板に設けられ、遮断板が軸によって軸支され、吸気口から流入する気体の旋回方向に、気体の旋回速度よりも遅く回転するようにされていると好適である。
本発明によれば、排気口の外径以上、且つ円筒部の内径よりも径の小さい遮断板が、円筒部の底面及び排気口の開口部との間に設けられており、捕集板が、遮断板より上部の円筒部の内壁面に、吸気口から流入される気体の旋回方向と対向する方向に角度が付いている状態で設けられているため、吸気口から流される高圧の気体に含まれる粉塵は遠心力によって内壁面に押付けられ内壁面に沿って移動する段階で、又は内壁面に向かって移動する段階で捕集板に衝突することになる。そして、捕集板に衝突した粉塵は速度を失い、重力により壁面を伝って落ち、円筒部の内壁と遮断板との間の隙間から、円筒部の底面と遮断板の下面との間の集塵スペースに溜まる。このように、内壁面に押付け、内壁面との摩擦によって粉塵の速度を低下させずとも、捕集板に粉塵を衝突させることによって粉塵の速度を失わせることができるため、遠心力を受け難い細かい粒子の粉塵であっても確実に集塵スペースへ導くことができる。すなわち、集塵率を格段に高めることができる。
また、請求項2のように、捕集板が、円筒部の内径に対する法線と捕集板との間の角度が45度から60度の範囲内で円筒部の内壁面に設けられていることが好適である。当該角度が45度より小さいと旋回気流による捕集板に対する抵抗が増し、捕集板の不測の破損を招くおそれがあり、また、60度より大きいと、集塵率が低下するからである。また、遮断板によって、集塵スペースに溜まった粉塵が、圧の低い状態である遮断板より上部の方向に吸引されることが防止されるため、排気口から排気される気体とともに粉塵が排出されることを防ぐことができる。また、本発明の集塵装置は、従来の集塵装置のように、円錐部や集塵ボックスを設ける必要がないため、高さ方向の寸法をコンパクトにすることができる。
また、請求項3のように、捕集板の幅を円筒部の下方に向かって広くなる三角形の形状とすることにより、下降旋回気流による捕集板への抵抗を小さくすることができ、捕集板の破損を防止することができる。
また、請求項4のように、遮断板が円筒部の中心に向かって上方に突出している構成とすることによって、遮断板が平面状のものに比べ、集塵装置内の過度の上昇旋回気流の発生を抑えることができ、粉塵が排気口から誤って排出されることを確実に防ぐことができる。
また、請求項5のように、円筒部の底面が円筒部の中心に向かって上方に突出している構成とすることによって、集塵スペースに溜まった粉塵が、円筒部の集塵スペース内の中央部に移動することを防止できる。
また、請求項6のように、粉塵の排出口が遮断板より下部の前記円筒部の側壁に、吸気口から流入される気体の旋回方向と同方向の円筒部の接線方向に設けられている構成とすれば、集塵装置内に起こる下降旋回気流及び遠心力を利用して、集塵スペースに溜まった粉塵を排出口に集め、そのまま集塵装置外に排出させることができる。
また、請求項7のように、捕集板が円筒部の内壁面との間に間隙を有して遮断板に設けられ、遮断板が軸によって軸支され、吸気口から流入する気体の旋回方向に、気体の旋回速度よりも遅く回転するようにされていれば、捕集板が円筒部の内壁面に沿って移動するため、捕集板が円筒部の内壁面に設けられている構成に比べて、粉塵が捕集板と円筒部の内壁面との間に詰まることを防止することができる。また、このとき、捕集板は、吸気口から流入する気体の旋回方向と同じ方向に回転するため、下降旋回気流による捕集板への抵抗をより小さくすることができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜6を参照して説明する。但し、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1実施形態の集塵装置10を表している。集塵装置10は、円筒部12を有しており、円筒部12の側壁の上部には吸気口14が円筒部12の接線方向に接続され、円筒部12の上面12bの中央部には、円筒形状の排気口16が設けられている。また、円筒部12の底面12cと排気口16の開口部16aとの間には遮断板20が設けられており、遮断板20より上部の円筒部12の内壁面12aには、複数の捕集板22が設けられている。さらに、円筒部12は遮断板20と底面12cとの間に集塵スペース24を有し、遮断板20より下部の円筒部12の側壁の接線方向には、粉塵の排出口18が設けられている。
遮断板20の位置は、排気口16の開口部16aと近すぎると気体の排気がうまくなされないため、底面12cの近傍にあるのがよい。また、遮断板20と内壁面12aとの間には、隙間24aが存在しているため、内壁面12aや捕集板22に衝突した粉塵は隙間24aを通って集塵スペース24に落下することになる。なお、遮断板20は脚部21によって底面12cに取付けられている。
捕集板22は四角形の形状であり、図2に示すように、複数の捕集板22が円筒部12の内壁面12aに対して同方向に角度が付いている状態で取付けられている。角度が付いている方向は、吸気口14(図1を参照。)から流される気体が円筒部12内で旋回する方向と逆向きの方向である。こうすることで、捕集板22を内壁面12aに対し角度がない状態、すなわち、直角で取付ける場合に比べて、吸気口14から流される気体の下降旋回気流による捕集板22にかかる抵抗を小さくすることができ、その抵抗による捕集板22の破損を防止することができる。なお、捕集板22の内壁面12aに対する取付角度は、捕集板22にかかる抵抗と集塵率との関係から、円筒部12の内径に対する法線Xと捕集板22との間の角度αを45度から60度とすることが好適である。何故ならば、角度αが45度より小さいと捕集板22に対する抵抗が増し、60度より大きいと集塵率が低下するからである。また、捕集板22の大きさが大きい程粉塵が衝突する面積を広げることができるが、捕集板22にかかる抵抗が大きくなるため、気体の下降旋回気流の妨げとなり、また、捕集板22の破損の可能性が高くなる。一方、捕集板を小さくすると捕集板22にかかる抵抗を小さくすることができるが、粉塵が衝突する面積が小さくなり、粉塵の集塵率が低くなる。また、捕集板22が単数の構成も考えられるが、集塵率の向上という観点から、最低でも円筒部12の内周面12aに90度毎に4枚、好ましくは、図2に示すように、30度毎に12枚設けることがよい。
図1に示す排出口18は、遮断板20より下部の円筒部12の側壁の接線方向に取付けられており、この場合の接線方向とは、吸気口14から流される気体の下降旋回気流の方向と同方向である。集塵装置10の稼動時、吸気口14から気体が流され、旋回を始めると、集塵装置10内の空気も同じ方向に旋回を始める。従って、集塵スペース24には旋回気流が生じることになる。この集塵スペース24に起こる旋回気流及び遠心力を利用して、集塵スペース24に溜まった粉塵を排出口18に集めることができるため、排出口18から粉塵を自動的に排出することができる。なお、排出口18の先には、図示しないロータリーバルブが連結されており、これにより、排出口18から気体が排気されることを防止することができるため、集塵スペース24に溜まった粉塵のみを排出口18から取出すことができる。本発明の実施例では、排出口18を設ける構成を説明しているが、円筒部12の集塵スペース24部分を着脱可能とする、又は底面12cの一部に粉塵の取出口を設けるなどの、周知の粉塵の排出手段を適用できることは言うまでもない。
図3は、本発明の第2実施形態の集塵装置10aを表している。集塵装置10aは、基本的な構造は集塵装置10と同じであるため、同様の部分の説明は省略する。
集塵装置10aの捕集板22aは、幅が円筒部12の下方に向かって広くなっている三角形の形状である。こうすることにより、集塵装置10のような四角形の形状の捕集板22に比べ、下降旋回気流による捕集板22aへの抵抗を小さくすることと、粉塵の集塵率を高めることの両立を図ることができる。すなわち、吸気口14から流される気体の下降旋回気流を妨害しないようにして、遠心力による効果を最大限得ることができる。
また、遮断板20a及び底面12cは円筒部12の中心に向かって上方に突出している。このような構成とすることで、遮断板20aが平面状のものに比べ、集塵装置10a内の過度の上昇旋回気流の発生を抑えることができ、粉塵が排気口16から誤って排出されることを確実に防ぐことができる。また、底面12cのような構成とすることで、集塵スペース24に溜まった粉塵が、円筒部12の集塵スペース24内の中央部に移動することを防止でき、集塵スペース24内の旋回気流及び遠心力を利用して、粉塵を排出口18に集め易くなる。集塵装置10aでは、遮断板20a及び底面12cの両方が円筒部12の中心に向かって上方に突出している構成であるが、遮断板20a又は底面12cのいずれか一方が円筒部12の中心に向かって上方に突出している構成としてもよい。
また、集塵装置10aにおいて、遮断板20aは、捕集板22aと一端が連結されることによって、円筒部12の底面12c及び排気口16の開口部16aとの間に設けられている。集塵装置10における遮断板20のように脚部21を設けずとも、要は、遮断板20aを底面12c及び排気口16の開口部16aとの間に設けることができればよい。
次に、本発明の集塵装置の稼動時について、図3〜5を参照して説明する。
図3において、矢印は稼動時の集塵装置10a内を流れる気体の流れを表している。吸気口14から流される粉塵を含んだ気体は、円筒部12の内壁面12aに沿って流れると同時に、円筒部12内部に拡散しようとするが、円筒部12の上面12bが壁となるため円筒部12の下方に向かう。また、気体に含まれている粉塵に作用する重力の作用と相俟って、気流は円筒部12の底面12c方向に向かう下降旋回気流となる。これと同時に円筒部12内部にあった空気も下降旋回気流と同じ方向に旋回を始めるため、集塵スペース24内にも旋回気流が発生することになる。また、円筒部12の遮断板20a上の中央部では、下降旋回気流が円筒部12内の中央部で上昇旋回気流に転じているため、最終的に、気体は排気口16から排気されることになる。このとき、円筒部12内の遮断板20aより上部は、集塵スペース24よりも圧が低い状態となっているが、遮断板20aがあるため、集塵スペース24に溜まった粉塵が排気口16に吸引されることを防止することができる。なお、気体を吸気口に送るため、又は排気口から吸引するためにはブロアが使用されることになるが、集塵装置において、そのことは周知技術であるから、その説明は省略する。
図3において、矢印は稼動時の集塵装置10a内を流れる気体の流れを表している。吸気口14から流される粉塵を含んだ気体は、円筒部12の内壁面12aに沿って流れると同時に、円筒部12内部に拡散しようとするが、円筒部12の上面12bが壁となるため円筒部12の下方に向かう。また、気体に含まれている粉塵に作用する重力の作用と相俟って、気流は円筒部12の底面12c方向に向かう下降旋回気流となる。これと同時に円筒部12内部にあった空気も下降旋回気流と同じ方向に旋回を始めるため、集塵スペース24内にも旋回気流が発生することになる。また、円筒部12の遮断板20a上の中央部では、下降旋回気流が円筒部12内の中央部で上昇旋回気流に転じているため、最終的に、気体は排気口16から排気されることになる。このとき、円筒部12内の遮断板20aより上部は、集塵スペース24よりも圧が低い状態となっているが、遮断板20aがあるため、集塵スペース24に溜まった粉塵が排気口16に吸引されることを防止することができる。なお、気体を吸気口に送るため、又は排気口から吸引するためにはブロアが使用されることになるが、集塵装置において、そのことは周知技術であるから、その説明は省略する。
図4に示すように、粉塵D(一部のみを図示している。)は下降旋回気流及び遠心力の働きによって、粉塵Dに付されている矢印の方向に移動する。そして、粉塵Dは、捕集板22aと衝突し、又は円筒部12の内壁面12aに押付けられ内壁面12aに沿って減速しながら移動する。ここで、捕集板22aは、矢印が示す、気体が旋回する方向と逆向きの方向に角度が付いている状態で円筒部12の内壁面12aに取付けられているため、粉塵Dは、捕集板22aと内壁面12aとの間のβ部分に多く集まることになる。これらの粉塵Dは、速度を失い、遠心力による作用がなくなるため、重力によって、遮断板20aと内壁面12aとの間の隙間24aを通って、図3に示す集塵スペース24に落下する。
図5は、図3の5−5線断面図であって、稼動時の集塵スペース24の状態を示している。図5に示すように、集塵スペース24に落下した粉塵D(一部のみを図示している。)は、矢印方向の旋回気流によって、底面12c上を粉塵Dに付された矢印方向に移動しており、旋回気流及び遠心力の働きによって、円筒部12の内壁面12a側に集められることになる。また、排出口18が、矢印で示される旋回気流の方向と同方向の円筒部12の接線方向に設けられているため、排出口18には、旋回気流及び遠心力の働きによって、粉塵Dが自動的に溜まることになる。排出口18に溜まった粉塵Dには、排出口18の外方向に向けた力が働いているため、排出口18の先に図示しないロータリーバルブを装着して集塵装置10a内の気体が漏れないようにすることにより、粉塵Dのみを自動的に排出させることができる。すなわち、粉塵Dを連続的に排出できるため、粉塵Dが集塵スペース24に溜まることによる粉塵Dの手動の除去作業を要することなく、集塵装置10aの連続運転が可能となる。
最後に、図6は、本発明の第3実施形態の集塵装置10bを表している。集塵装置10bは、捕集板22bが円筒部12の内壁面12aとの間に間隙を有して遮断板20bに設けられている。この間隙は、集塵率を高めるために、できる限り狭くすることが好ましい。遮断板20bは、軸26によって回転可能に軸支されており、図示しない制御手段によって吸気口14から流入する気体の旋回方向に、気体の旋回速度よりも遅く回転するようにされている。この制御手段としては、例えば、気体の旋回速度とモータの回転速度のセンサ、及び後者を前者より遅く設定できるコントローラを具え、図示しないモータに軸26を連結し、モータによって軸26を気体の旋回速度よりも遅く回転させる制御機構、又はブレーキ機構を利用して下降旋回気流の捕集板22bへの抵抗により軸26の回転を抑制させる、というようなことが挙げられるが、要は、軸26を気体の旋回速度よりも遅く回転させることができればよい。なお、図6に示すように、軸26を円筒部12の外部に延伸させる場合は、図示しないシール部材で軸26と底面12cとの間を密封する。また、図6では、底面12c、遮断板20b、及び捕集板22bの形状が、集塵装置10aのものと同様のものを示しているが、集塵装置10のものと同様の形状としてもよい。
次に、集塵装置10bの稼動時の状態について説明する。なお、気体の流れは、集塵装置10、10aの場合と同様であるため、この点については説明を省略する。まず、吸気口14から、粉塵を含む気体が流されると、集塵装置10bの軸26は、気体の旋回速度よりも遅く回転するように制御されているため、気体中に含まれる粉塵は、内壁12aに沿って移動している捕集板22bに衝突する。そして、捕集板22bに衝突した粉塵は速度を失い、重力により、円筒部12の内壁12aと遮断板20bとの間の隙間24aから集塵スペース24に溜まる。このため、集塵装置10bでは、集塵装置10、10aと同等の集塵率を実現しながら、下降旋回気流による捕集板22bへの抵抗を小さくすることができる。また、軸26が回転し、捕集板22bが内壁12aに沿って移動しているため、集塵装置10、10aの構成に比べて、粉塵が捕集板22bと内壁12aとの間に詰まることを防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、従来の集塵装置のように円錐部や集塵ボックスが不要であるコンパクトな集塵装置とすることができ、捕集板が円筒部の内壁面に、吸気口から流される気体が集塵装置内で旋回する方向と対向する方向に角度が付いている状態で取付けられているため、従来のものに比べて集塵率を格段に高めることができ、また、遮断板により集塵スペースに溜まった粉塵が排出口に吸引されることを防ぐことができる。また、粉塵の排出口を遮断板より下部の円筒部の側壁に、吸気口から流入する気体の旋回方向と同方向の円筒部の接線方向に設けることによって、集塵スペース内に発生する旋回気流及び遠心力の力を利用して、粉塵を集塵装置外に自動的に排出することができる。
10、10a 集塵装置
12 円筒部
12a 内壁面
12b 上面
12c 底面
14 吸気口
16 排気口
18 排出口
20、20a 遮断板
22、22a 捕集板
26 軸
12 円筒部
12a 内壁面
12b 上面
12c 底面
14 吸気口
16 排気口
18 排出口
20、20a 遮断板
22、22a 捕集板
26 軸
Claims (7)
- 側壁の上部に接線方向に接続される吸気口と、上面の中央部に設けられる円筒形状の排気口を有する円筒部、前記排気口の外径以上、且つ前記円筒部の内径よりも径の小さい遮断板、及び捕集板とを有し、
前記遮断板が、前記円筒部の底面及び前記排気口の開口部との間に設けられ、
前記捕集板が、前記遮断板より上部の前記円筒部の内壁面に、前記吸気口から流入する気体の旋回方向と対向する方向に角度が付いている状態で設けられていることを特徴とする、
集塵装置。 - 前記捕集板が前記円筒部の内径に対する法線と前記捕集板との間の角度が45度から60度の範囲内で設けられている、請求項1の集塵装置。
- 前記捕集板の幅が前記円筒部の下方に向かって広くなる三角形の形状である、請求項1又は2の集塵装置。
- 前記遮断板が前記円筒部の中心に向かって上方に突出している、請求項1から3のいずれかの集塵装置。
- 前記円筒部の底面が該円筒部の中心に向かって上方に突出している、請求項1から4のいずれかの集塵装置。
- 粉塵の排出口が前記遮断板より下部の前記円筒部の側壁に、前記吸気口から流入する気体の旋回方向と同方向の前記円筒部の接線方向に設けられている、請求項1から5のいずれかの集塵装置。
- 前記捕集板が前記円筒部の内壁面との間に間隙を有して前記遮断板に設けられ、
前記遮断板が軸によって軸支され、前記吸気口から流入する気体の旋回方向に、該気体の旋回速度よりも遅く回転するようにされている、請求項1から6のいずれかの集塵装置。
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