JP2013126070A - 電気機械変換装置 - Google Patents

電気機械変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013126070A
JP2013126070A JP2011273178A JP2011273178A JP2013126070A JP 2013126070 A JP2013126070 A JP 2013126070A JP 2011273178 A JP2011273178 A JP 2011273178A JP 2011273178 A JP2011273178 A JP 2011273178A JP 2013126070 A JP2013126070 A JP 2013126070A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
semiconductor substrate
wiring
substrate
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011273178A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Watanabe
信一郎 渡辺
Atsushi Katori
篤史 香取
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2011273178A priority Critical patent/JP2013126070A/ja
Publication of JP2013126070A publication Critical patent/JP2013126070A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

【課題】半導体基板の裏面におけるコンデンサの形成を抑制でき、不要な寄生容量の発生を抑えて信号のSNを高くすることが可能な電気機械変換装置を提供する。
【解決手段】電気機械変換装置は、半導体基板1の一方の面の側に設けられた、第1の電極1とこれと間隙を介して対向して設けられた第2の電極3とを有する複数のセル5を備える。また、半導体基板1と絶縁した状態で貫通して一方の面とは反対側の他方の面へと伸びた貫通配線4a、4bと、半導体基板1とは別の他の基板10の導電性部分と貫通配線4a、4bとを電気的に連結するため連結部13a、13bを備える。半導体基板1の他方の面における貫通配線4a、4bの露出面の外周で画される領域内に連結部13a、13bの他方の面への正射影が収まる様に、連結部が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体プロセスを用いて作製され得る静電容量型超音波トランスデューサなどの音響波の送信と受信の少なくとも一方を行うことができる電気機械変換装置に関する。なお、本明細書において、音響波とは、音波、超音波、光音響波と呼ばれるものを含む。例えば、被検体内部に可視光線や赤外線等の光(電磁波)を照射して被検体内部で発生する音響波や、被検体内部に音響波を送信して被検体内部で反射する反射音響波などを含む。
従来の超音波トランスデューサでは、圧電材料を用いたものが多く使用されてきたが、近年では、半導体プロセスを用いて製造される静電容量型超音波トランスデューサ(CMUT:Capacitive-Micromachined-Ultrasonic-Transducer)が注目されている。静電容量型超音波トランスデューサは、例えば、空隙を隔てて対向する2つの平行平板電極をセル(キャビティ)構造とし、一方の振動可能な電極板の振動により超音波の送受信が可能である。このトランスデューサのデバイス部の作製方法は、大まかに言って、接合型と犠牲層型に分けられる。接合型は、例えば、SOI(Silicon On Insulator)基板のデバイス層のシリコンを振動板として、凹部を形成したシリコン基板とSOI基板を接合してセルを作製する方法である。一方、犠牲層型は、犠牲層となる第1の膜を形成し、第1の膜上に第2の膜を覆い被せるように形成し、第1の膜を除去してセルを作製する方法である。
こうしたトランスデューサとして、特許文献1、2には、以下の様な構成のものが開示されている。特許文献1に記載のトランスデューサでは、上部電極となる金属膜は、窒化シリコンのセル上部に形成され、シリコン基板と電気的に接続されている。下部電極は、セル下部の絶縁膜の下にポリシリコンで形成されており、シリコン基板を貫通する通路(貫通配線)を通ってシリコン基板の裏面に電気的に取り出すことができる。
ここで、シリコン基板の裏面のポリシリコン及び金属接点(下部の電極)は、シリコン基板の裏面の絶縁膜上に形成され、半田バンプによって回路基板と電気的に接続されている。
また、特許文献2に記載のトランスデューサでは、上部電極はシリコン基板上の凹部に形成され、シリコン基板と電気的に接続されている。また、下部電極は、キャビティ下部の高誘電体膜上に形成され、シリコン基板を貫通する通路(貫通配線)を通ってシリコン基板の裏面の下部の電極に電気的に取り出すことができる。ここでも、特許文献1のトランスデューサと同様に、下部電極と電気的に接続されている貫通配線の下部の電極は、シリコン基板の裏面の絶縁膜上に形成されている。
特許第3924466号 特許第4347885号
以上のように、特許文献1、2のトランスデューサでは、上部電極と電気的に接続されているシリコン基板の裏面の絶縁膜上に、下部電極と電気的に接続されている下部の電極(導電体)を形成している。そのため、その部分でコンデンサを形成し、不要な寄生容量を発生してしまうことがある。そのため、不要な寄生容量の増加によってノイズが増え、信号のSNが悪くなるといった恐れがあった。
上記課題に鑑み、本発明の電気機械変換装置は、半導体基板の一方の面の側に設けられた、第1の電極と前記第1の電極と間隙を介して対向して設けられた第2の電極とを有する複数のセルと、前記半導体基板と絶縁した状態で該半導体基板を貫通して前記一方の面とは反対側の他方の面へと伸びた貫通配線と、前記半導体基板とは別の他の基板の導電性部分と前記貫通配線とを電気的に連結するため連結部と、を有する。そして、前記半導体基板の前記他方の面における前記貫通配線の露出面の外周で画される領域内に前記連結部の前記他方の面への正射影が収まる様に、前記連結部が形成されている。
本発明の静電容量型超音波トランスデューサなどの電気機械変換装置によれば、シリコン基板などの半導体基板の裏面の貫通配線の露出面の内側に、半導体基板とは別の他の基板(回路基板など)の導電性部分と接続するための連結部が形成されている。そのため、半導体基板の裏面におけるコンデンサの形成を抑制することができる。したがって、不要な寄生容量の発生を抑え、信号のSNを高くすることが可能となる。
本発明の電気機械変換装置である静電容量型超音波トランスデューサを示す図。 本発明の電気機械変換装置の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の電気機械変換装置の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の実施例1の静電容量型超音波トランスデューサを示す断面図。 本発明の実施例2の静電容量型超音波トランスデューサを示す断面図。 本発明の実施例3の静電容量型超音波トランスデューサを示す断面図。 本発明の電気機械変換装置を用いた被検体情報取得装置を示す図。
本発明の特徴は、セルが設けられた半導体基板の一方の面の側から該基板と絶縁した状態で貫通して該一方の面とは反対側の他方の面へと伸びた貫通配線が設けられる。そして、半導体基板とは別の他の基板の導電性部分と貫通配線とを電気的に連結するための連結部が設けられ、該連結部の前記他方の面への正射影が、該他方の面における貫通配線の露出面の外周で画される領域内に収まっていることである。この考え方に基づき、本発明の電気機械変換装置は、上記課題を解決するための手段のところで述べた様な基本的な構成を有する。こうした構成の本発明において、上記領域内に収まるという意味は、領域の外周線から完全に内側に引っ込んで正射影が収まる状態を勿論含むが、領域の外周線に正射影の少なくとも一部がかかって正射影が収まる状態をも含むものである。また、半導体基板とは別の他の基板は、後述の例で説明するセルの駆動制御を行う回路基板の他に、回路基板とセルとの間で電気信号を橋渡しするためにA/D変換や増幅等の信号処理を行う処理部を設けた基板、単に仲介的に電気信号を通す電気配線を設けた基板等を含むものである。さらに本発明は、後述の例で説明する静電容量型電気機械変換装置だけでなく、従来の圧電材料を用いた圧電型電気機械変換装置などにも適用することができる。
本発明の一実施形態の静電容量型超音波トランスデューサについて図1(a)、(b)を用いて説明する。図1(b)は、本実施形態のトランスデューサの上面図を示しており、図1(a)は、図1(b)中の線A−A’における断面図を示している。図1(a)、(b)のエレメント12は、複数のセル5と貫通配線4a、4bで構成され、複数のエレメントはエレメント分離溝11でそれぞれ電気的に絶縁されている。各セル5は、シリコン基板1の一方の面の側に設けられて下記の第1の電極とこの電極と間隙を介して対向して設けられた下記の第2の電極とを有する。貫通配線は、シリコン基板1と絶縁した状態で該基板を貫通して前記一方の面とは反対側の他方の面へと伸びている。本実施形態では、貫通配線は、導体で埋め込まれて、中実な棒状となっている。エレメント12を複数アレイ状に配置し、チップ(図示せず)を構成する。セル5の数は図に示した限りではなく、セルの形状は、円形だけでなく、四角形、多角形であっても良い。また、セル5やエレメント12の配置位置はどのようなものであっても良い。
本実施形態の構造は、図1(a)で示すように、第1の電極となるシリコン基板1の一方の表面上の絶縁膜2に凹部を形成し、第2の電極となるシリコン振動板3を接合してセル5を形成する。半導体基板であるシリコン基板1及びシリコン振動板3は、電極として用いるため、低抵抗のシリコンであることが望ましく、抵抗率は0.1Ωcm以下が良い。また、シリコン振動板3は、貫通配線4a、4bと電気的に接続され、シリコン基板1の裏面に電気的に引き出すことができる。貫通配線4a、4bとシリコン基板1とは、貫通配線4a、4bの側面の絶縁膜2で絶縁されている。また、上述した様に、複数のエレメントは、エレメント分離溝11によってそれぞれ電気的に絶縁されている。つまり、第2の電極のシリコン振動板3が互いに分離されることで、複数のエレメント12はそれぞれ電気的に絶縁されている。第1の電極のシリコン基板1は、全部のエレメント12に亘って共通の電極となっている。この共通の第1の電極は、後述の連結部13cにより回路基板10に電気的に接続されている。
また、貫通配線4a、4bの下部(シリコン基板1の裏面側)の露出面の内側に下部の電極6a、6bが形成されると共に、シリコン基板1の裏面の絶縁膜2の一部をエッチングしてシリコン基板1の裏面に他の下部の電極6cが形成されている。すなわち、シリコン振動板3である第2の電極は貫通配線によりシリコン基板1の裏面側に引き出され、シリコン基板1である第1の電極は、当該シリコン基板1と下部の電極6cによりシリコン基板1の裏面側に引き出されている。さらに、シリコン基板1と回路基板10を電気的に接続するために、下部の電極6a〜6cとパッド7a〜7c上の半田バンプ8a〜8cとがそれぞれ接合されて連結部13a〜13cを形成している。パッドは、回路基板10などの、半導体基板とは別の他の基板の導電性部分に繋がっている。その結果、シリコン基板1とシリコン振動板3に、個別の信号を与えることができ、シリコン振動板3を振動させることが可能となり、超音波を送信することができる。また、シリコン振動板3が外部から受取った振動による電極間の静電容量の変化を電圧に変換し、超音波信号の受信を行うことも可能である。図1(a)、(b)で示すように、下部の電極6a、6b、パッド7a、7b、半田バンプ8a、8bで構成される連結部13a、13bは、貫通配線4a、4bの下部の露出面の内側に配置されている。つまり、半導体基板の他方の面(裏面)における貫通配線の露出面の外周で画される領域内に連結部の他方の面(裏面)への正射影が収まる様に、連結部13a、13bが形成されている。そのため、シリコン基板1と連結部13a、13bにおいてコンデンサを形成することが無く、不要な寄生容量を発生することがない。その結果、信号のSNを高くすることが可能となる。
ここで、具体的な計算値を示す。例示のため、エレメント12の一片の長さを800μm、セル5の直径を45μm、セル間距離を5μm、シリコン基板の表面の絶縁膜2の厚さを523nm、セルのギャップ(間隙)を178nm、セル数を255個とする。また、ウエハ厚さを300μm、貫通配線とシリコン基板1の間の絶縁膜2の厚さを1μm、貫通配線の内径を20μmとする。貫通配線4a、4bの下部の露出面の内側に連結部13a、13bを配置する場合は、シリコン基板の裏面の貫通配線の露出面の外側に直径250μmの下部の電極が配置されている場合と比較すると、寄生容量を約10%低減することができる。図1に示す本実施形態において、アンダーフィル材9は、シリコン基板1と回路基板10との音響インピーダンスを合わせるためと、実装の強度を増加させるために用い、シリコン基板1とこれとは別の他の基板とを連結部を介して接合した後に充填する。
本実施形態の静電容量型超音波トランスデューサの製造方法について、図2−1(a)〜(d)と図2−2(e)〜(g)を用いて説明する。図2−1と図2−2は、図1(b)の線A−A’ での静電容量型超音波トランスデューサの断面図である。図2−1(a)で示すように、シリコン基板101上に絶縁膜102を成膜し、絶縁膜2をエッチングして凹部(セル103)を形成する。絶縁膜102は、酸化シリコンや窒化シリコンなどで形成することができる。次に、図2−1(b)で示すように、シリコン基板101の凹部(セル103)が形成されている面と、SOI基板100の活性層のシリコン106を接合し、セル103を形成する。次に、図2−1(c)で示すように、SOI基板100のシリコンハンドル層104を除去する。シリコンハンドル層104の除去方法には、研磨、ドライエッチング、ウエットエッチングなどの方法を組み合わせて用いることができる。次に、図2−1(d)で示すように、SOI基板100の活性層の酸化シリコン105上に窒化シリコン107を成膜する。その後、貫通穴108をシリコンDeep−RIEプロセスによって形成する。その後、シリコン基板101の貫通穴108の内壁と裏面に絶縁膜102を成膜する。絶縁膜102は、酸化シリコンや窒化シリコンなどである。
次に、図2−2(e)で示すように、貫通穴108の内部に導電体を埋め込み、棒状の貫通配線109を形成する。窒化シリコン107と酸化シリコン105は、エッチングによって除去される。貫通配線109の上部(シリコン基板1の表面側)は、シリコン106と電気的に接続され、シリコン基板101とは酸化シリコン102で絶縁されている。貫通配線109に用いる導電体の材料には、金、銅、ポリシリコン、アモルファスシリコンなど、貫通配線を作製するのに一般的な材料を用いることができる。次に、図2−2(f)で示すように、各エレメント102の周囲のシリコン106をエッチングし、エレメント同士を電気的に絶縁させるためのエレメント分離溝110を形成する。エレメント分離溝110の形成方法には、ドライエッチング、ウエットエッチングなどの方法を用いることができる。また、貫通配線109の下部の露出面の内側に下部の電極111a、111bを形成すると共に、シリコン基板101の裏面の絶縁膜102の一部をエッチングしてシリコン基板101に下部の電極111cを形成する。下部の電極には、一般的にUBM(Under Bump Metallization)に用いられる材料や金などの導電体を用いることができる。一方、回路基板114上には、パッド113を形成し、さらにパッド113上に半田バンプ112を形成する。半田バンプ112の材料は、半田だけでなく、金バンプや銅バンプなどを用いることもできる。次に、図2−2(g)で示すように、下部の電極111a〜111cと、半田バンプ112a〜112cとを接合し、接合後にアンダーフィル材115を充填する。以上の工程により、シリコン基板101と回路基板等の他の基板114とが連結部120a〜120cを介して接合された図1に示す如き構造が作製される。
ところで、上述の特許文献1、2に記載の構成の様に、第1の電極である下部電極を、半導体基板を貫通する通路(貫通配線)を通って半導体基板の裏面に電気的に取り出す構成とすることもできる。この構成では、半導体基板は第1の電極を兼ねず、半導体基板上に該基板と絶縁した状態で各エレメント毎に第1の電極が設けられる。そして、この第1の電極は、対応する貫通配線と電気的に連結されて半導体基板の裏面側に電気的に取り出される。他方、第2の電極である上部電極は、全エレメントに共通の電極として、半導体基板と電気的に連結して半導体基板の裏面側に電気的に取り出される。この様な構成でも、連結部を上述の如く形成すれば、半導体基板と連結部におけるコンデンサの形成が抑制され、不要な寄生容量の発生を抑えられる。こうした構成は、後述の実施例においても適用できる。
以下、より具体的な実施例を説明する。
(実施例1)(貫通配線に貫通穴が開いている構造)
図3を用いて、本発明の実施例1を説明する。本実施例では、図3で示すように、第1の電極(下部電極)となるシリコン基板201の一方の側の表面上の絶縁膜202に凹部が形成され、ここに第2の電極(上部電極)となるシリコン振動板206を接合することによりセル203が形成されている。シリコン基板201及びシリコン振動板206は、電極として用いるため、低抵抗シリコンであることが望ましく、抵抗率は0.1Ωcm以下が良い。また、シリコン振動板206は、貫通穴208a、208bの側面に形成された貫通配線209a、209bと電気的に接続され、シリコン基板201の他方の側の裏面に電気的に引き出すことができる。本実施例では、貫通配線209a、209bに貫通穴が開いて、貫通配線が筒状になっている。貫通配線209a、209bとシリコン基板201とは、貫通配線209a、209bの側面の絶縁膜202で絶縁されている。また、各エレメントは、エレメント分離溝210によってそれぞれ電気的に絶縁されている。
本実施例では、筒状の貫通配線209a、209bの下部の露出面以外の外側にマスクをし、貫通配線209a、209bの内部の一部に対して斜めから成膜して、筒状の下部の電極211a、211bを形成する。また、シリコン基板201の裏面の絶縁膜202の一部をエッチングし、シリコン基板201に下部の電極211cを形成する。さらに、回路基板214と電気的に接続するために、下部の電極211a〜211cと、パッド213a〜213c上の半田バンプ212a〜212cをそれぞれ接合する。その結果、シリコン基板201とシリコン振動板206に、個別の信号を与えることができ、シリコン振動板206を振動させることが可能となり、超音波を送信することができる。また、シリコン振動板206が外部から受取った振動による電極間の静電容量の変化を電圧に変換し、超音波信号の受信を行うことも可能である。
本実施例でも、第2の電極のシリコン振動板206に接続された連結部220a、220bは、貫通配線209a、209b下部の露出面の内側(貫通穴208a、208bの内側)に配置されている。そのため、シリコン基板201の裏面において、シリコン基板201と連結部220においてコンデンサを形成することが無く、不要な寄生容量を発生することがない。その結果、信号のSNを高くすることが可能となる。さらに、アンダーフィル材215を、シリコン基板1と回路基板215との音響インピーダンスを合わせるためと、実装の強度を増加させるために用い、接合後に充填する。
(実施例2)(犠牲層型の作製方法による実施例)
図4を用いて、本発明の実施例2を説明する。本実施例では、図4で示すように、第1の電極となるシリコン基板301の一方の表面上に絶縁膜302を成膜し、絶縁膜302上に所望の間隔の空隙部(セル303)が形成可能になるように、振動膜316を成膜する。絶縁膜302と振動膜316は、酸化シリコンや窒化シリコンなどを用いる。さらに、第2の電極となる金属膜317を絶縁膜316上に成膜し、セル303構造を形成する。シリコン基板301は、電極として用いるため、低抵抗シリコンであることが望ましく、抵抗率は0.1Ωcm以下が良い。また、金属膜317は、貫通配線309a、309bと電気的に接続され、シリコン基板301の他方の側の裏面に電気的に引き出すことができる。貫通配線309a、309bとシリコン基板301とは、貫通配線309a、309bの側面の絶縁膜302で絶縁されている。
また、貫通配線309a、309b下部の露出面の内側に下部の電極311a、311bを形成すると共に、シリコン基板301の裏面の絶縁膜302の一部をエッチングして下部の電極311cを形成する。さらに、回路基板314と接続するために、下部の電極311a〜311cと、パッド313a〜313c上の半田バンプ312a〜312cをそれぞれ接合する。こうして、連結部320a〜320cを介して第1及び第2の電極と回路基板314とが電気的に接続される。その結果、シリコン基板301と振動膜316上の金属膜317に、個別の信号を与えることができ、振動膜316を振動させることが可能となり、超音波を送信できる。また、振動板316が外部から受取った振動による電極間の静電容量の変化を電圧に変換し、超音波信号の受信を行うことも可能である。
本実施例でも、連結部320a、320bは、貫通配線309a、309b下部の露出面の内側に配置されている。そのため、シリコン基板301の裏面で、シリコン基板301と連結部320a、320bにおいてコンデンサを形成することが無く、不要な寄生容量を発生することがない。その結果、信号のSNを高くすることが可能となる。この構造において、実施例1と同様に貫通配線に貫通穴を設けた場合においても、同様に、不要な寄生容量を発生しないため、同様な効果を得ることができる。ここでも、アンダーフィル材315は、シリコン基板301と回路基板314との音響インピーダンスを合わせるためと、実装の強度を増加させるために、接合後に充填する。
(実施例3)(接合型の作製方法による変形実施例)
図5を用いて、本発明の実施例3を説明する。実施例3は、図1に示す上記実施形態とほぼ同様の構成である。相違点は、貫通配線409a、409bの構成が記実施形態と異なる。実施例3では、貫通配線409a、409bがシリコン振動膜406を貫通せずにこれに電気的に接続され、シリコン振動膜406をシリコン基板401の裏面に電気的に引き出すことができる。
本実施例においても同様に、シリコン基板401の裏面で、シリコン基板401と連結部420においてコンデンサを形成することが無く、不要な寄生容量を発生しない。その結果、信号のSNを高くすることが可能となる。さらに、実施例1と同様に、実施例3の貫通配線409a、409bの内部に貫通穴がある場合においても、同様の効果を得ることができる。なお、図5において上記以外の400番台の数字で示す部分は、図3において200番台の対応数字で示す部分と同機能を有する。
(実施例4)
上記実施形態や実施例で説明した電気機械変換装置は、音響波を用いた被検体情報取得装置に適用することができる。被検体からの音響波を電気機械変換装置で受信し、出力される電気信号を用い、光吸収係数などの被検体の光学特性値を反映した被検体情報や音響インピーダンスの違いを反映した被検体情報を取得することができる。
図6(a)は、光音響効果を利用した本実施例の被検体情報取得装置を示したものである。光源2010から発生したパルス光は、レンズ、ミラー、光ファイバー等の光学部材2012を介して、被検体2014に照射される。被検体2014の内部にある光吸収体2016は、パルス光のエネルギーを吸収し、音響波である光音響波2018を発生する。電気機械変換装置2020とそれを収納する筺体2022とを備えるプローブ(探触子)は、光音響波2018を受信して電気信号に変換し、信号処理部2024に出力する。信号処理部2024は、入力された電気信号に対して、A/D変換や増幅等の信号処理を行い、データ処理部2026へ出力する。データ処理部2026は、入力された信号を用いて被検体情報(光吸収係数などの被検体の光学特性値を反映した被検体情報)を画像データとして取得する。なお、ここでは、信号処理部2024とデータ処理部2026を含めて、処理部という。表示部2028は、データ処理部2026から入力された画像データに基づいて、画像を表示する。
図6(b)は、音響波の反射を利用した超音波エコー診断装置等の被検体情報取得装置を示したものである。電気機械変換装置2120とそれを収納する筺体2122とを有するプローブから被検体2114へ送信された音響波は、反射体2116により反射される。プローブは、反射された音響波2118(反射波)を受信して電気信号に変換し、信号処理部2124に出力する。信号処理部2124は、入力された電気信号に対して、A/D変換や増幅等の信号処理を行い、データ処理部2126へ出力する。データ処理部2126は、入力された信号を用いて被検体情報(音響インピーダンスの違いを反映した被検体情報)を画像データとして取得する。なお、ここでは、信号処理部2124とデータ処理部2126を含めて、処理部という。表示部2128は、データ処理部2126から入力された画像データに基づいて、画像を表示する。なお、プローブは、機械的に走査するものであっても、医師や技師等のユーザが被検体に対して移動させるもの(ハンドヘルド型)であってもよい。また、図6(b)のように反射波を用いる装置の場合、音響波を送信するプローブは受信するプローブと別に設けても良い。
1・・シリコン基板(半導体基板、第1の電極)、2・・絶縁膜、3・・シリコン振動膜(第2の電極)、4a、4b・・貫通配線、5・・セル、6a〜6c・・下部の電極、7a〜7c・・パッド、8a〜8c・・半田バンプ、10・・回路基板(半導体基板とは別の他の基板)、12・・エレメント、13a、13b・・連結部

Claims (7)

  1. 半導体基板の一方の面の側に設けられた、第1の電極と前記第1の電極と間隙を介して対向して設けられた第2の電極とを有する複数のセルと、
    前記半導体基板と絶縁した状態で該半導体基板を貫通して前記一方の面とは反対側の他方の面へと伸びた貫通配線と、
    半導体基板とは別の他の基板の導電性部分と前記貫通配線とを電気的に連結するための連結部と、
    を有し、
    前記半導体基板の前記他方の面における前記貫通配線の露出面の外周で画される領域内に前記連結部の前記他方の面への正射影が収まる様に、前記連結部が形成されていることを特徴とする電気機械変換装置。
  2. 前記半導体基板は、前記第1の電極を兼ね、
    前記貫通配線は前記第2の電極と電気的に連結していることを特徴とする請求項1に記載の電気機械変換装置。
  3. 前記半導体基板と絶縁した状態で前記第1の電極が設けられ、
    前記貫通配線は前記第1の電極と電気的に連結し、前記第2の電極は前記半導体基板と電気的に連結していることを特徴とする請求項1に記載の電気機械変換装置。
  4. 前記半導体基板とは別の他の基板の導電性部分と前記半導体基板とを電気的に連結するための他の連結部を有することを特徴とする請求項2または3に記載の電気機械変換装置。
  5. 前記貫通配線は、導体で埋め込まれていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の電気機械変換装置。
  6. 前記貫通配線には、貫通穴が開いていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の電気機械変換装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の電気機械変換装置と、該電気機械変換装置が出力する電気信号を用いて被検体情報を取得する処理部と、を有し、
    該電気機械変換装置は、該被検体からの音響波を受信し、該電気信号を出力することを特徴とする被検体情報取得装置。
JP2011273178A 2011-12-14 2011-12-14 電気機械変換装置 Pending JP2013126070A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011273178A JP2013126070A (ja) 2011-12-14 2011-12-14 電気機械変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011273178A JP2013126070A (ja) 2011-12-14 2011-12-14 電気機械変換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013126070A true JP2013126070A (ja) 2013-06-24

Family

ID=48777091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011273178A Pending JP2013126070A (ja) 2011-12-14 2011-12-14 電気機械変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013126070A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016005209A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 キヤノン株式会社 静電容量型トランスデューサ、及びその製造方法
JP2016122759A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 キヤノン株式会社 貫通配線を有する電子デバイスの作製方法
JP2017095791A (ja) * 2015-11-28 2017-06-01 キヤノン株式会社 貫通配線基板の製造方法及びこれを用いたデバイスの製造方法
CN113985337A (zh) * 2021-12-30 2022-01-28 宁波均胜新能源研究院有限公司 电阻式电流传感器的标定方法、装置、***及校准方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016005209A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 キヤノン株式会社 静電容量型トランスデューサ、及びその製造方法
US10085719B2 (en) 2014-06-18 2018-10-02 Canon Kabushiki Kaisha Capacitive micromachined ultrasonic transducer and method for producing the same
JP2016122759A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 キヤノン株式会社 貫通配線を有する電子デバイスの作製方法
US10338034B2 (en) 2014-12-25 2019-07-02 Canon Kabushiki Kaisha Transducer device comprising an insulating film between a through wiring line and a semiconductor substrate
JP2017095791A (ja) * 2015-11-28 2017-06-01 キヤノン株式会社 貫通配線基板の製造方法及びこれを用いたデバイスの製造方法
CN113985337A (zh) * 2021-12-30 2022-01-28 宁波均胜新能源研究院有限公司 电阻式电流传感器的标定方法、装置、***及校准方法
CN113985337B (zh) * 2021-12-30 2022-05-13 宁波均胜新能源研究院有限公司 电阻式电流传感器的标定方法、装置、***及校准方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI689461B (zh) Cmos上的pmut的單石積體
US8980670B2 (en) Electromechanical transducer and method of manufacturing the same
US20080315331A1 (en) Ultrasound system with through via interconnect structure
KR102106074B1 (ko) 전기 음향 변환기 및 그 제조방법
JP5108100B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP6478902B2 (ja) 貫通配線基板の製造方法、及び電子デバイスの製造方法
JP2010035134A (ja) 機械電気変換素子と機械電気変換装置および機械電気変換装置の作製方法
US8241931B1 (en) Method of forming MEMS device with weakened substrate
US10338034B2 (en) Transducer device comprising an insulating film between a through wiring line and a semiconductor substrate
US9927349B2 (en) Method of producing through wiring substrate and method of producing device
JP6235902B2 (ja) 静電容量型トランスデューサ及びその製造方法
KR20130076530A (ko) 초음파 변환기 구조물, 초음파 변환기 및 초음파 변환기의 제조 방법
KR20160018393A (ko) 전극이 관통 배선과 접속된 디바이스, 및 그 제조 방법
JP2013126070A (ja) 電気機械変換装置
JP2005340961A (ja) 音波受信装置
KR101526254B1 (ko) 진동 발전 디바이스 및 그 제조 방법
KR102184454B1 (ko) 초음파 변환기 모듈, 초음파 변환기 및 초음파 변환기의 제조 방법
WO2019058978A1 (ja) 圧電トランスデューサ及び圧電モジュール
JP6390428B2 (ja) 超音波振動子セル、超音波プローブ、及び超音波振動子セルの制御方法
CN114864806A (zh) 具有短波导结构的超声换能器及制造方法、超声检测装置
US11376628B2 (en) Capacitive device and piezoelectric device
JP2021007117A (ja) 圧電トランスデューサ及び圧電モジュール
TWI593063B (zh) 生物特徵感測器及其製造方法
JP2005296127A (ja) 超音波プローブ及び超音波診断装置
JP2021007118A (ja) 圧電トランスデューサ及び圧電モジュール