JP2013116565A - 液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体噴射時のクロストークを防止することが可能な液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置を提供する。
【解決手段】ノズル23が複数開設されたノズル形成基板15は、液体が噴射される側とは反対側の面に、圧力室基板14における隣り合う圧力室20同士を区画する隔壁37の一方の端部(下端部)が嵌合される溝部41を有し、当該溝部に圧力室基板の隔壁の一方が嵌合する状態で圧力室基板とノズル形成基板とが接着剤40により接合された。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット式記録装置などの液体噴射装置に搭載される液体噴射ヘッド、および、これを搭載する液体噴射装置に関し、特に、ノズルに連通する圧力室の一部を構成する作動面を変形させることで当該圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることによりノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置に関するものである。
液体噴射装置は、液体を液滴としてノズルから噴射可能な液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズルから液体状のインクをインク滴として噴射させて記録を行うインクジェット式記録装置(プリンター)等の画像記録装置を挙げることができる。また、この他、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターに用いられる色材、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイに用いられる有機材料、電極形成に用いられる電極材等、様々な種類の液体の噴射に液体噴射装置が用いられている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記のプリンターに搭載される記録ヘッドは、インクカートリッジ等のインク供給源からのインクを圧力室(圧力発生室)に導入し、圧電素子等の圧力発生手段を作動させることで圧力室の上部開口を封止する作動面を変形させて当該圧力室内のインクに圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用して圧力室内のインクをノズルからインク滴として噴射するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。このような記録ヘッドでは、記録画像の画質向上に対応するべく、複数のノズルを高密度に配設している。これにより、各ノズルに連通している圧力室も高い密度で形成されており、その結果、隣り合う圧力室やその他の流路同士を区画する隔壁は非常に薄くなる傾向にある。
特開2011−194783号公報
ここで、例えば、あるノズルからインクを噴射する際に、圧力発生手段の駆動による圧力室内のインクの圧力変動に伴って、隔壁が隣の圧力室側に撓む可能性がある。この点に関し、圧力室を形成している基板と、当該基板に積層されて圧力室の底部を区画する部材、例えば、ノズルプレートと、を接着剤によって接合する構成では、インクによっては接着剤が膨潤して接合力が低下する場合がある。この場合、圧力室の隔壁の下端の固定力が低下する。そして、ノズルからインクを噴射させる際に圧力室内に圧力変動が生じたときに当該圧力によって当該隔壁が撓みやすくなり、その分だけ圧力損失が発生する。その結果、インク滴の飛翔速度の低下やインク滴量の減少等、インク滴の噴射特性が変化するクロストークが発生する虞がある。
なお、このような問題は、インクを噴射する記録ヘッドを搭載したインクジェット式記録装置だけではなく、複数の圧力室を、間に隔壁を隔てて有し、圧力室の開口面を封止する作動面を圧電素子によって変形させることで圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることによりノズルから液体を噴射させる他の液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射時のクロストークを防止することが可能な液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズルに連通する圧力室を隔壁によって複数区画した圧力室基板と、
前記圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段と、
前記圧力室基板に接合されて前記圧力室の底部を区画する底部材と、
を備え、前記圧力発生手段を駆動させることで前記圧力室に連通するノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドであって、
前記底部材は、前記圧力室基板における隔壁の一方が嵌合される嵌合部を有し、
当該嵌合部に前記隔壁の一方が嵌合する状態で前記圧力室基板と前記底部材とが接合されたことを特徴とする。
本発明によれば、圧力室同士を区画する隔壁の一方が嵌合部に嵌合することで、当該隔壁の一方の端部の動きが嵌合部によって規制される。これにより、圧力室内に圧力変動が生じたときに隔壁が変形することが抑制される。これにより、液体噴射時の圧力損失が低減され、隣接するノズル間におけるクロストークが抑制される。すなわち、噴射特性(ノズルから噴射される液体の量や飛翔速度)の変動を抑制することができる。
また、上記構成において、前記嵌合部は、前記底部材の前記圧力室側の面から反対側の面に向けて途中まで窪んだ溝部から成り、
当該溝部に前記隔壁の一方が嵌合した構成を採用することができる。
また、上記構成において、前記嵌合部は、前記底部材の前記圧力室側の面から突出したリブから成り、
前記隔壁の一方が、当該隔壁の両側に位置する一対のリブの間に嵌合された構成を採用することができる。
また、本発明の液体噴射装置は、上記何れかの構成の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する図である。 記録ヘッドの要部拡大断面図である。 ノズル形成基板に対するノズルおよび溝部の形成工程について説明する模式図である。 第2の実施形態について説明する記録ヘッドの要部拡大断面図である。 第3の実施形態について説明する記録ヘッドの要部拡大断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッド2を搭載したインクジェット式記録装置(以下、プリンター1)を例に挙げて説明する。
図1はプリンター1の構成を示す斜視図である。このプリンター1は、記録ヘッド2が取り付けられると共に、液体供給源の一種であるインクカートリッジ3が着脱可能に取り付けられるキャリッジ4と、記録動作時の記録ヘッド2の下方に配設されたプラテン5と、キャリッジ4を記録紙6(記録媒体および着弾対象の一種)の紙幅方向、即ち、主走査方向に往復移動させるキャリッジ移動機構7と、主走査方向に直交する副走査方向に記録紙6を搬送する紙送り機構8と、を備えている。
キャリッジ4は、主走査方向に架設されたガイドロッド9に軸支された状態で取り付けられており、キャリッジ移動機構7の作動により、ガイドロッド9に沿って主走査方向に移動するように構成されている。キャリッジ4の主走査方向の位置は、リニアエンコーダー10によって検出され、その検出信号、即ち、エンコーダーパルスが図示しないプリンターコントローラーに送信される。リニアエンコーダー10は位置情報出力手段の一種であり、記録ヘッド2の走査位置に応じたエンコーダーパルスを、主走査方向における位置情報として出力する。このため、プリンターコントローラーは、受信したエンコーダーパルスに基づいてキャリッジ4に搭載された記録ヘッド2の走査位置を認識できる。即ち、例えば、受信したエンコーダーパルスをカウントすることで、キャリッジ4の位置を認識することができる。これにより、プリンターコントローラーはこのリニアエンコーダー10からのエンコーダーパルスに基づいてキャリッジ4(記録ヘッド2)の走査位置を認識しながら、記録ヘッド2による記録動作を制御することができる。
キャリッジ4の移動範囲内における記録領域よりも外側の端部領域には、キャリッジの走査の基点となるホームポジションが設定されている。本実施形態におけるホームポジションには、記録ヘッド2のノズル形成面(ノズル形成基板15:図2参照)を封止するキャッピング部材11と、ノズル形成面を払拭するためのワイパー部材12とが配置されている。そして、プリンター1は、このホームポジションから反対側の端部へ向けてキャリッジ4が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にキャリッジ4が戻る復動時との双方向で記録紙6上に文字や画像等を記録する所謂双方向記録が可能に構成されている。
図2は、本実施形態の記録ヘッド2の構成を示す図であり、(a)は記録ヘッド2の平面図、(b)は(a)におけるA−A′線断面図、(c)は(a)におけるB−B′線断面図である。なお、図2(c)では保護基板19の図示が省略されている。また、図2ではノズル4つ分の構成を例示しているが、残りの他のノズルに対応する構成も同様である。本実施形態における記録ヘッド2は、圧力室基板14、ノズル形成基板15、弾性体膜16、絶縁体膜17、圧電素子18、及び、保護基板19等を積層して構成されている。
圧力室基板14は、例えば、シリコン単結晶基板から成る板材である。この圧力室基板14には、複数の圧力室20が、隔壁37を間に挟んでその幅方向(ノズル列方向(第1の方向))に並設されている。圧力室基板14の圧力室20の長手方向(ノズル列方向に直交する方向(第2の方向))における外側に外れた領域には連通部21が形成され、連通部21と各圧力室20とが、圧力室20毎に設けられたインク供給路22を介して連通されている。なお、連通部21は、後述する保護基板19のリザーバー部29と連通して各圧力室20の共通のインク室となるリザーバー30の一部を構成する。インク供給路22は、圧力室20よりも狭い幅で形成されており、連通部21から圧力室20に流入するインクに対して流路抵抗を付与する。圧力室基板14におけるこれらの圧力室20やインク供給路22等の流路は、異方性エッチングにより形成されている。
圧力室基板14の下面(第2の開口面)には、各圧力室20に対応して複数のノズル23が列状に開設されたノズル形成基板15が接着剤40(図3参照)により接合されている。これにより、圧力室20の下面側の開口がノズル形成基板15により封止されて圧力室20の底部が画成される。すなわち、本実施形態におけるノズル形成基板15は、本発明における底部材として機能する。圧力室基板14とノズル形成基板15との接合については後述する。圧力室基板14の上面(第1の開口面)には、例えば二酸化シリコン(SiO)からなる弾性膜16が形成されている。この弾性膜16における圧力室20の開口を封止する部分は、作動面として機能する。また、この弾性膜16上には酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜17が形成され、さらに、この絶縁体膜17上には下電極24と、圧電体25と、上電極26とが形成され、これらが積層状態で圧電素子18(圧力発生手段の一種)を構成している。一般的には、圧電素子18の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極(正極又は個別電極)及び圧電体25を圧力室20毎にパターニングして構成する。そして、パターニングされた何れか一方の電極及び圧電体25から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。なお、本実施形態では、下電極24が圧電素子18の共通電極とされ、上電極26が圧電素子18の個別電極とされているが、圧電体25の分極方向や駆動回路や配線の都合等によってこれらを全体的に逆にする構成とすることもできる。何れの場合においても、圧力室20毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、このような各圧電素子18の上電極26には、例えば、金(Au)等からなるリード電極27がそれぞれ接続されている。
圧力室基板14上の圧電素子18側の面には、圧電素子18に対向する領域にその変位を阻害しない程度の大きさの空間となる圧電素子保持部28を有する保護基板19が接合されている。さらに、保護基板19には、圧力室基板14の連通部21に対応する領域にリザーバー部29が設けられている。このリザーバー部29は、圧力室20の並設方向に沿って長尺な矩形の開口形状を有する貫通穴として保護基板19に形成されており、上述したように圧力室基板14の連通部21と連通されてリザーバー30を画成する。このリザーバー30は、インクの種類毎(色毎)に設けられ、複数の圧力室20に共通のインクが貯留される。
また、保護基板19の圧電素子保持部28とリザーバー部29との間の領域には、保護基板19を厚さ方向に貫通する貫通孔31が設けられ、この貫通孔31内に下電極24の一部及びリード電極27の先端部が露出されている。保護基板19上には、封止膜32及び固定板33とからなるコンプライアンス基板34が接合されている。封止膜32は、可撓性を有する材料(例えば、ポリフェニレンサルファイドフィルム)からなり、この封止膜32によってリザーバー部29の一方面が封止されている。また、固定板33は、金属等の硬質の材料(例えば、ステンレス鋼等)で形成される。この固定板33のリザーバー30に対向する領域は、厚さ方向を貫通する開口部35となっている。このため、リザーバー30の一方の面は可撓性を有する封止膜32のみで封止されている。
上記構成の記録ヘッド2では、インクカートリッジ等のインク供給手段からインクを取り込み、リザーバー30からノズル23に至るまでインクで満たされる。そして、プリンター本体側からの駆動信号の供給により、圧力室20に対応するそれぞれの下電極24と上電極26との間に両電極の電位差に応じた電界が付与され、圧電素子18および作動面(弾性膜16)が撓み変形することにより、圧力室20内に圧力変動が生じる。この圧力変動を制御することで、ノズル23からインクを噴射させたり、或いは、インクが噴射されない程度にノズル23におけるメニスカスを微振動させたりする。
本発明に係る記録ヘッド2は、圧力室基板14の下面側(圧力室20の底面側)の一部がノズル形成基板15の板厚の途中まで嵌合(嵌入)している点に特徴を有している。本実施形態におけるノズル形成基板15は、圧力室基板14よりも一回り大きい寸法となっている。このノズル形成基板15において、当該圧力室基板14が接合される側の面には、圧力室基板14の下面の形状に倣った溝部41(嵌合部の一種)がエッチングによって刻設されている。この溝部41は、圧力室基板14の圧力室20を区画している隔壁37や、その他の連通部21およびインク供給路22を画成している区画壁の一方(底部材であるノズル形成基板15側の端部)が嵌合可能な大きさの開口寸法に設定されている。また、溝部41の深さは、ノズル形成基板15の厚さの数分の1程度に設定されている。そして、隔壁37等の壁の高さ方向(圧力室基板14の板厚方向)の寸法は、溝部41に嵌入する分だけ、溝部が無い構成の場合の隔壁等の寸法よりも長く設定されている。
図4は、ノズル形成基板15に対するノズル23および溝部41の形成工程について説明する模式図である。まず、ノズル形成基板15となるシリコン基板43の表面(圧力室20の底面側となる面)全体にフォトレジスト44が成膜され、その上にマスク45が形成される(図4(a))。このマスク45は、所謂ハーフトーンマスクであり、遮光部46と、透光部47と、半透光部48とを備えている。遮光部46は遮光性の材料からなり、透光部47は光を透過する材料からなる。また、半透光部48は、光を一定量減衰させて透過させる材料からなる。次に、このマスク45を介してフォトレジスト44に対して露光および現像が行われ、透光部47に対応する部分には、フォトレジスト44の厚さ方向を貫通した開口部49が設けられると共に、半透光部48に対応する部分には、フォトレジスト44の厚さ方向の途中まで窪んだ凹部50が形成される(図4(b))。そして、このレジストパターンをエッチングマスクとしてシリコン基板43に対しドライエッチングが行われる。これにより、シリコン基板43において、開口部49に対応する部分には、基板厚さ方向を貫通したノズル23が形成され、凹部50に対応する部分には、溝部41が形成される(図4(c))。なお、ノズル部の直径は、マスクに設けられる開口部49の大きさによって調整される。同様に、溝部41の内法や深さは、凹部50の内法や深さによって調整される。
以上の工程を経てシリコン基板43にノズル23および溝部41が形成され、シリコン基板43の噴射側の面に撥水膜の成膜などの必要な表面処理が施されてノズル形成基板15が完成する。これにより、溝部41をノズル23と同一の形成工程により形成することができるので、溝部41を形成する工程を別途設ける必要が無く効率的である。
そして、上記のノズル形成基板15の溝部41に接着剤40が充填され、圧力室基板14側の隔壁37およびその他の区画壁の一方の端部(圧力室20の底面側の下端部)が当該溝部41に嵌合されて、当該接着剤40が硬化することによりノズル基板15と圧力室基板14とが接合される。このように、圧力室同士を区画する隔壁37の一方の端部が溝部41に嵌合することで、当該隔壁37等の一方の端部の動きが溝部41によって規制される。これにより、圧力室20内に圧力変動が生じたときに隔壁37が変形する(撓む)ことが抑制される。特に、例えば、インクによって接着剤40が膨潤して接合力が低下した場合においても、隔壁37の変形が抑制される。これにより、インク噴射時の圧力損失が低減され、隣接するノズル間におけるクロストークが抑制される。すなわち、インク噴射特性(ノズル23から噴射されるインクの量や飛翔速度)の変動を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、圧力室基板14の圧力室20を区画している隔壁37の他に、連通部21およびインク供給路22等を画成している区画壁の一方の端部が、ノズル形成基板15の溝部41に嵌合する構成を例示したが、これには限られず、少なくとも隔壁37が溝部41に嵌合する構成であれば良い。すなわち、隔壁37の高さ方向の寸法が、その他の区画壁の同方向の寸法よりも溝部41に嵌合する分だけ長く設定され、当該隔壁37のみが溝部41に嵌合する構成であっても良い。
図5は、本発明の第2の実施形態の構成について説明する模式図(記録ヘッドの要部拡大断面図)である。上記第1の実施形態では、ノズル形成基板15の溝部41に隔壁37を嵌合させる構成を例示したが、第2の実施形態では、ノズル形成基板15の圧力室側の面にリブ51が突設されている点が、上記第1実施形態と異なっている。リブ51は、ノズル形成基板15において、隔壁37の下端面が接合される領域毎に、当該接合領域の両側に一対形成されている。リブ51の全長(隔壁37に沿った第2の方向の寸法)は、隔壁37の同方向の寸法に揃えられている。リブ51の高さは、隔壁37の高さよりも十分に低く設定されており、リブ51の厚みも隔壁37の厚みよりも十分に薄くなっている。一対のリブ51同士の間隔は、接合領域に接合される隔壁37の幅(ノズル列方向(第1の方向)の寸法)よりも僅かに広い。そして、ノズル形成基板15と圧力室基板14との接合時には、これらのリブ51の間に隔壁37の一方が嵌合され、接着剤40によって接合される。この構成においても、当該隔壁37等の一方の端部の動きがリブ51によって規制されるので、圧力室20内に圧力変動が生じたときに隔壁37が変形することが抑制される。その結果、クロストークが抑制される。その他の構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
図6は、本発明の第3の実施形態の構成について説明する模式図(記録ヘッドの要部拡大断面図)である。上記第1の実施形態では、本発明における底部材としてノズル形成基板15を例示したがこれには限られない。図6に示すように、第3の実施形態では、圧力室基板14とノズル形成基板15との間に連通基板53が設けられており、当該連通基板53が底部材として機能する。この連通基板53は、圧力室20とノズル23との間を連通するノズル連通口54が、板厚方向を貫通した状態で形成された部材である。本実施形態では、この連通基板53に、上記の溝部41が形成されている。そして、連通基板53と圧力室基板14との接合時には、連通基板53の溝部41に隔壁37の一方が嵌合され、接着剤40によって接合される。この構成においても、上記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。勿論、この構成において、溝部41に換えてリブ51により隔壁37の一方を規制する構成を採用することも可能である。
なお、上記各実施形態では、圧力発生手段として所謂撓み振動型の圧電素子18を例示したが、これには限られず、例えば、所謂縦振動型の圧電素子を採用することも可能である。その他、発熱により気泡を発生させることで圧力変動を生じさせる発熱素子や、静電気力により圧力室の作動面を変位させることで圧力変動を生じさせる静電アクチュエーターなどの圧力発生手段を採用する構成においても本発明を適用することが可能である。
また、本発明は、複数の圧力室を隔壁によって複数区画し、圧力室の開口面を封止する作動面を圧力発生手段によって変位させることでノズルからインク等の液体を噴射させる液体噴射ヘッドおよびこれを備える液体噴射装置であれば、プリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置や、記録装置以外の液体噴射装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。
1…プリンター,2…記録ヘッド,3…インクカートリッジ,4…キャリッジ,5…プラテン,6…記録紙,7…キャリッジ移動機構,8…紙送り機構,9…ガイドロッド,10…リニアエンコーダー,11…キャッピング部材,12…ワイパー部材,14…圧力室基板,15…ノズル形成基板,16…弾性膜,17…絶縁体膜,18…圧電素子,19…保護基板,20…圧力室,21…連通部,22…インク供給路,23…ノズル,24…下電極,25…圧電体,26…上電極,27…リード線,28…圧電素子保持部,29…リザーバー部,30…リザーバー,31…連通孔,32…封止膜,33…固定板,34…コンプライアンス基板,35…開口部,37…隔壁,40…接着剤,41…溝部,43…シリコン基板,44…フォトレジスト,45…マスク,46…遮光部,47…透光部,48…半透光部,49…開口部,50…凹部,51…リブ,53…連通基板,54…ノズル連通口

Claims (4)

  1. ノズルに連通する圧力室を隔壁によって複数区画した圧力室基板と、
    前記圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段と、
    前記圧力室基板に接合されて前記圧力室の底部を区画する底部材と、
    を備え、前記圧力発生手段を駆動させることで前記圧力室に連通するノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドであって、
    前記底部材は、前記圧力室基板における隔壁の一方が嵌合される嵌合部を有し、
    当該嵌合部に前記隔壁の一方が嵌合する状態で前記圧力室基板と前記底部材とが接合されたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記嵌合部は、前記底部材の前記圧力室側の面から反対側の面に向けて途中まで窪んだ溝部から成り、
    当該溝部に前記隔壁の一方が嵌合したことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記嵌合部は、前記底部材の前記圧力室側の面から突出したリブから成り、
    前記隔壁の一方が、当該隔壁の両側に位置する一対のリブの間に嵌合されたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置。
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