JP2013113251A - 電気加熱式の排ガス浄化システム - Google Patents

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雅彦 竹内
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Abstract

【課題】排ガス浄化装置を構成する基材や触媒の機械的強度を損なうことなく、基材に生じ得るクラックを効果的に抑制することのできる電気加熱式の排ガス浄化システムを提供する。
【解決手段】導電性を有する中空の基材11と基材11内に収容された触媒12を少なくとも備えた排ガス浄化装置10と、この排ガス浄化装置10がその内部に収容される排ガスの排気系統を構成する配管50とから構成されて排ガスを浄化する電気加熱式の排ガス浄化システム200であって、基材11と配管50はそれぞれの外周に固有の電極21、31を有し、それぞれの電極21,31は固有の電源回路を有しており、基材11と配管50が同時に、もしくは基材11に先行して配管50が通電加熱制御されるようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、排ガスの排気系統を構成する配管と、この配管内部に配され、触媒を電気加熱することによって排ガスを浄化する電気加熱式の排ガス浄化装置と、から構成される排ガス浄化システムに関するものである。
各種産業界においては、環境影響負荷低減に向けた様々な取り組みが世界規模でおこなわれており、中でも、自動車産業においては、燃費性能に優れたガソリンエンジン車は勿論のこと、ハイブリッド車や電気自動車等のいわゆるエコカーの普及とそのさらなる性能向上に向けた開発が日々進められている。
ところで、車両エンジンとマフラーを繋ぐ排ガスの排気系統には、常温時の排ガスを浄化することに加えて、冷間時には電気加熱によって触媒を活性化させて排ガスを浄化する電気加熱式の排ガス浄化装置が搭載されることがある。この電気加熱式の排ガス浄化装置は、たとえばハニカム触媒に一対の電極を取り付け、電極を通電することでハニカム触媒を加熱し、ハニカム触媒の活性を高めてこれを通過する排ガスを無害化するものである(電気加熱式触媒(EHC: Electrically Heated Converter))。
また、この排気系統には、別途の三元触媒を備えた排ガス浄化装置も搭載されており、たとえば電気加熱式の排ガス浄化装置で浄化しきれなかった排ガスをこの三元触媒浄化装置にて浄化し、浄化された排ガスがサブマフラーやメインマフラーなどからなるマフラーに流通されるようになっている。
ところで、現在のEHCには、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車用の大電力バッテリを使用目的とするものが普及してきており、そのためにEHCの構成要素である基材はメタルからセラミックスに変わってきている。しかしながら、大電力を投入するとセラミックスからなる基材にクラックが生じ易いことが課題となっている。
セラミックス素材の基材にクラックが入ると通電経路が変わってしまい、EHCの性能に支障が出る可能性がある。たとえば、その耐久試験の際や実車搭載の際にクラックが基材内で発生すると電気の流れ方(発熱分布)が変わってしまうことがある。そこで、基材にクラックが生じるのを抑制することが当該技術分野において重要な解決課題の一つとなっている。
ここで、基材内部に発生する応力について考察してみるに、基材に生じる熱応力σは、σ=EαΔT(E:基材の弾性率でセラミックスの場合は一般に大きくなる、α:熱膨張係数でセラミックスの場合は一般に小さい、ΔT:基材内における温度差でセラミックスの場合は熱伝導率が低いためにΔTは一般に大きくなる)で規定されることから、クラックの原因となる熱応力σを低減するには、Eとα、ΔTのいずれか一種の低減が考えられるが、Eとαは基材を形成する素材によって決定されることから、基材の素材以外の要素であるΔTの低減がクラックを抑制する重要なファクターとなる。
ここで、特許文献1には、排気通路を有するハニカム構造体からなる触媒担体に一対の電極を付設し、触媒担体を電気加熱する際にこの触媒担体を均一に加熱するために、触媒担体の外周壁から内方へスリットを入れて電流を迂回させる構造とした電熱加熱式触媒に関し、スリットの内方端部をスリット幅より大きい空隙部とした電熱加熱式触媒が開示されている。
この技術によれば、触媒担体が内燃機関から排出された高温の排ガスで加熱された場合、もしくは通電の際にスリットの内方端部に電流が集中して高温になった場合に、熱膨張による応力がスリットの内方端部でも分散されることから、内方端部に局部的な応力が集中せず、もってクラック発生などの問題がなく、耐久性が向上し、長期に亘って安定して使用できるとしている。しかしながら、基材や触媒にスリットを入れることから、それらの機械的強度(たとえば耐衝撃性)と通電経路を損なうことは必至である。したがって、このように基材や触媒の機械的強度を損なうことなく、基材に生じ得るクラックを効果的に抑制できる技術の開発が望まれている。
特開平8−218856号公報
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、排ガスを浄化する排ガスの排気系統を構成する配管とその内部に配され、触媒を電気加熱することによって排ガスを浄化する電気加熱式の排ガス浄化装置と、から構成される排ガス浄化システムに関し、排ガス浄化装置を構成する基材や触媒の機械的強度を損なうことなく、基材に生じ得るクラックを効果的に抑制することのできる電気加熱式の排ガス浄化システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による電気加熱式の排ガス浄化システムは、導電性を有する中空の基材と該基材内に収容された触媒を少なくとも備えた排ガス浄化装置と、この排ガス浄化装置がその内部に収容される排ガスの排気系統を構成する配管とから構成される電気加熱式の排ガス浄化システムであって、前記基材と前記配管はそれぞれの外周に固有の電極を有し、それぞれの電極は固有の電源回路を有しており、前記基材と前記配管が同時に、もしくは基材に先行して配管が通電加熱制御されるようになっているものである。
本発明の排ガス浄化システムは、電気加熱式触媒が導電性基材の中空内に設けられた装置とこの装置の周囲に位置する排ガスの排気系統を構成する配管からなるシステムであり、排ガス浄化装置を構成する基材とその周囲に位置する配管の双方が固有の電極を具備し、基材とその周囲の配管が同時に、もしくは基材に先行して配管が通電加熱制御されることにより、基材の特に外周部における温度差(基材の外周部(外周領域)の内側の温度と外側の温度の差分)を可及的に低減し、もって基材内部に生じ得る熱応力を低減してクラックの発生を効果的に抑制することのできるシステムである。
たとえば基材の厚みが5mm程度の場合に、この厚みの外周部とは外側5mm〜4mm程度の範囲を規定することができ、基材の内側の触媒が通電加熱されることによって基材の厚みの内側が昇温され、外周部は相対的に低温になるために特にこの基材の外周部において厚みの内側との温度差が生じることによってこれが熱応力の要因となり、この熱応力がクラックの要因となる。本発明のシステムでは、このクラックの発生を効果的に抑制するものである。
排ガス浄化装置が配設される排気系統には、エンジン、排ガス浄化装置、三元触媒、サブマフラー、メインマフラーなどが順に配設されている。そして、本発明では、排ガス浄化装置と、排気系統の中でもこの排ガス浄化装置が配される領域の配管とからなるシステムをその対象としている。
ここで、使用される基材は、メタル素材のも、セラミックス素材のもののいずれであってもよいが、大電力バッテリに対応できるセラミックス素材のものがよく、また、このセラミックス素材の基材の場合に懸念される熱応力に起因したクラックの発生を効果的に抑制できる構成を本発明のシステムが有していることから、セラミックス素材の基材が好適である。
使用される触媒にはハニカム触媒等が適用でき、この触媒は炭化ケイ素やステンレス系金属等の導電性金属からなる四角形もしくは六角形の多数の格子輪郭からなり、各格子内にアルミナやジルコニア、セリア等を主成分とするマトリックス担体内に白金やパラジウム、ロジウムなどの触媒金属が分散して担持され、格子中央には排ガスが通過する通気孔が形成された構造を有するものである。
本システムでは、基材とその周囲の配管がそれぞれ固有の(一対の)電極を有しており、基材と配管双方の通電加熱を同時に、もしくは基材に先行して配管を通電加熱する制御が制御部にて実行されるようになっており、基材のみならずその周囲の配管も通電加熱されることによって冷熱時、通電時のいずれにおいても基材内(のとくに外周部)における温度差が低減でき、このことによってこの温度差に起因する熱応力が低減され、もって熱応力に起因するクラックの発生が抑制できるものである。
このように基材におけるクラックの発生が抑制されることにより、基材の耐熱衝撃性が向上する。
また、配管と基材双方の電極に通じる電源に関し、たとえばセラミックス素材の基材に通電加熱する電源にはリチウム電池を使用でき、金属製の配管に通電加熱する電源には数ボルトのバッテリ(リチウム電池では電力が大きすぎる)を使用することができる。
上記する本発明の電気加熱式の排ガス浄化システムは、基材自身にクラック対策を施す代わりに、基材とその周囲の配管を含むシステム全体に対して基材に生じ得るクラック対策を施すという新規な技術思想に立脚したものである。
また、本発明による電気加熱式の排ガス浄化システムの他の実施の形態は、導電性を有する中空の基材と該基材内に収容された触媒を少なくとも備えた排ガス浄化装置と、この排ガス浄化装置がその内部に収容される排ガスの排気系統を構成する配管とから構成される電気加熱式の排ガス浄化システムであって、前記基材と前記配管の間に保温性の内管が配されており、前記基材と前記内管はそれぞれの外周に固有の電極を有し、それぞれの電極は固有の電源回路を有しており、前記基材と前記内管が同時に、もしくは基材に先行して内管が通電加熱制御されるようになっているものである。
本実施の形態のシステムは、基材と配管の間に保温性の内管が配され、基材とこの内管が同時に、もしくは基材に先行して内管が通電加熱制御されるようになっているものであり、この形態も、既述する基材と配管が個別に通電加熱される形態と同様、基材の周囲の管路が通電加熱されることで基材の外周部における温度差を効果的に低減することができるものである。
以上の説明から理解できるように、本発明の電気加熱式の排ガス浄化システムによれば、導電性を有する中空の基材と該基材内に収容された触媒を少なくとも備えた排ガス浄化装置と、この排ガス浄化装置がその内部に収容される排ガスの排気系統を構成する配管と、から構成されて排ガスを浄化する電気加熱式の排ガス浄化システムにおいて、基材とその周囲の配管等の管路のそれぞれに固有の電極を設け、それぞれの電極が固有の電源回路を有した構成とし、基材とその周囲の配管等の管路が同時に、もしくは基材に先行して配管等が通電加熱制御されるようになっているという極めて簡易な構造改良により、基材の特に外周部における温度差(外周部における内側(触媒側)と基材の表面の間の温度差)が効果的に低減され、このことによってこの温度差に起因する熱応力が低減され、もって熱応力に起因するクラックの発生を効果的に抑制することができる。また、本発明のシステムでは、基材や触媒等にスリットを設ける等、その機械的強度が低下する措置は一切講じられないことから、その機械的強度も保証されている。
本発明の排ガス浄化システムを含む排ガスの排気系統を説明した模式図である。 本発明の排ガス浄化システムの実施の形態1を説明した模式図である。 図2のIII−III矢視図である。 本発明の排ガス浄化システムの実施の形態2を説明した模式図である。 図4のV−V矢視図である。 冷熱耐久試験で用いた排ガス浄化装置モデルと温度計測位置を説明した図であって、(a)はその縦断面図であり、(b)は図6aのb−b矢視図である。 (a)は配管を通電加熱しない場合の各測定位置の温度変化の時系列を示した図であり、(b)は配管を通電加熱した場合の各測定位置の温度変化の時系列を示した図である。 通電と通電停止を繰返した試験における各測定位置の温度変化の時系列を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の電気加熱式の排ガス浄化システムの実施の形態を説明する。
(排ガス浄化システムの実施の形態1)
図1は排ガス浄化システムの実施の形態1を含む排ガスの排気系統を説明した模式図であり、図2は本発明の排ガス浄化システムの実施の形態1を説明した模式図であり、図3は図2のIII−III矢視図である。
電気加熱式の排ガス浄化システム200は、図1で示す排気系統内に介在するものであり、この排気系統には、エンジン100、排ガス浄化システム200、三元触媒浄化装置300、サブマフラー400およびメインマフラー500が配されて相互に系統管で繋がれ、エンジン100で生成された排ガスは同図のX1方向に排気されるようになっている。
図示する排気系統では、たとえばエンジン100を始動させた際に、可及的速やかに排ガス浄化システム200を構成するハニカム触媒を所定温度まで加熱昇温し、エンジンから流通してくる排ガスをこのハニカム触媒にて効果的に浄化することが重要であり、排ガス浄化システム200で浄化しきれなかった排ガスはその下流に位置する三元触媒浄化装置300にて浄化されることになる。
電気加熱式の排ガス浄化システム200は、排ガス浄化装置10と、排ガス浄化装置10を構成する基材11を通電加熱する通電加熱部20、基材11の周囲にある排気系統を構成する配管50を通電加熱する通電加熱部30と、これら通電加熱部20、30を構成するそれぞれのスイッチング素子23,33のON−OFF制御を実行する制御部40から大略構成される。
図2,3で示す排ガス浄化システム200を構成する排ガス浄化装置10は、導電性で中空の基材11と、その中空内部に配設されたハニカム触媒12とから構成されており、このハニカム触媒12が一対の電極21,21にて通電加熱されるようになっている。なお、各電極21は、不図示の短絡防止用の絶縁カバーで回路電線の根元がカバーされているのがよい。また、図示を省略するが、基材11は不図示のコンバータケースに収容され、このコンバータケースと基材11の当接箇所には不図示の緩衝マットなどが介在しているのがよい。
基材11は、炭化ケイ素等のセラミックスや、ステンレス系金属等の導電性金属からなり、その内部のハニカム触媒12を構成する多数の格子輪郭も基材11と同様の導電性素材から形成することができる。
ハニカム触媒12は、炭化ケイ素やステンレス系金属等の導電性金属からなる四角形の多数の格子輪郭からなり、各格子内にアルミナやジルコニア、セリア等を主成分とするマトリックス担体内に白金やパラジウム、ロジウムなどの触媒金属が分散して担持された触媒層が形成され、触媒層の内部には少なくとも排ガスが通過する(図1,2のX1の流れ)通気孔が形成されている。
基材11の各電極21,21へ通電されると、導電性を有する基材11から各格子輪郭へ電流が流れ、触媒層が加熱昇温されて触媒活性が高められる。
基材11の外周に設けられた一対の電極21,21と、これらの電極21,21と電源22を回路が繋ぎ、さらに、基材11の通電加熱に当たって制御部40からのON制御信号を受信してスイッチングされるスイッチング素子23が回路内に配されて基材の通電加熱部20が構成されている。
一方、基材11の周囲に位置する配管50の外周に設けられた一対の電極31,31と、これらの電極31,31と電源32を回路が繋ぎ、配管50の通電加熱に当たって制御部40からのON制御信号を受信してスイッチングされるスイッチング素子33が回路内に配されて配管の通電加熱部30が構成されている。
制御部40から通電加熱部20,30へのON制御信号の送信は、双方の加熱部20,30へ同時に送信する制御形態や、まず通電加熱部30へON制御信号を送信して配管50を所定温度まで昇温させた後に通電加熱部20へのON制御信号を送信するといったタイムラグのある制御形態がある。
このように基材11の周囲に位置する配管50を同時に、もしくは基材11に先行して通電加熱しておくことにより、基材11が通電加熱された際に、特にその配管50側の外周部において基材11の内外温度差を可及的に低減することができ、このことによって基材11の内部の熱応力を低減でき、クラックの発生を効果的に抑制することができる。
このことは、特に排ガス浄化システムの耐久試験の際や実車搭載の際に生じ易い内外温度差に対し、有効なものとなる。
なお、金属素材の配管50を通電加熱する電源32には12Vバッテリなどを使用でき、基材11がセラミックスからなる場合は特に電源22に電力の大きなリチウム電池を使用するのがよい。
ここで、制御部40内の詳細な構成の図示は省略するが、この制御部40内には、配管50内に配された温度センサ等からの測定データを受信する受信部、内蔵された温度閾値データ以上の温度がこの受信部で受信された際に、管理者によるティーチングに基づいてスイッチング素子23,33に同時にON信号を送信したり、あるいは、最初にスイッチング素子33にON信号を送信し、所定時間経過後にスイッチング素子23にON信号を送信するといった信号送信部、これら各部の作動を司るCPU、RAMやROM、さらにはこれらを繋ぐバスなどが内蔵されている。
(排ガス浄化システムの実施の形態2)
図4は排ガス浄化システムの実施の形態2を説明した模式図であり、図5は図4のV−V矢視図である。なお、図示する排ガス浄化システム200Aも、排ガス浄化システム200と同様に図1で示す排気系統に組み込まれるものである。
図示する排ガス浄化システム200Aは、これを構成する排ガス浄化装置10Aが、配管50と基材11の間に保温性の内管60を介在させるものであり、この内管60に一対の電極31,31が取り付けられ、これによって内管60が通電加熱可能に構成されている。
すなわち、排ガス浄化装置10と異なり、配管50の通電加熱に代わって、配管50と基材11の間の内管60が通電加熱できるものであり、これも、基材11の外周側を内管60で加熱することにより、基材11の外周部における温度差が解消され、熱応力の低減とこれに起因するクラックの抑制を図ることができるものである。なお、内管60も基材11と同様、セラミックスやステンレス系金属等の導電性金属から形成できる。
なお、排ガス浄化システム200を構成する排ガス浄化装置10が、配管50の内側に基材11のみを有する一重管構造であるのに対して、排ガス浄化システム200Aを構成する排ガス浄化装置10Aは、配管50の内側に基材11と内管60を有する二重管構造を有する点で双方は相違しており、二重管構造の場合には基材11の保温性が良好なために、一度通電加熱されたらシステム内が冷め難くなるメリットが顕著となる。
[冷熱耐久試験とその結果]
本発明者等は、図6で示す装置モデルのごとく、その内部に触媒を具備する基材を配管の内部に設け(装置モデルの長さは100mm、基材の外径は46.5mm)、セル壁厚は5.3mil(milli inch length)、セル数は600cpsi(cells per square inch)のモデルを試作した。
通常の冷熱耐久試験では、900℃と150℃、950℃と150℃などの温度変化サイクルを1サイクル10分程度でおこなうものであるが、本試験では、基材の外周面が基材内部に対して温かい状態と同じ温度状態で次のサイクルを繰返した。基材の外周面が基材内部に対して温かい状態を形成するために、基材外周の配管(キャン)を予め温めておくか、基材内部に比して冷めないようにしておくことが考えられるが、本試験では、基材周りの配管が冷め切らない状態で次のサイクルへ移行する方法で試験をおこなった。
温度の測定位置は、図6で示すように、ガス流れ方向の上流のガス入り位置がA点、基材の中央位置でガス流れ下流側の基材出口前方10mm位置がB点、この位置の上方で基材内側の点がC点、基材の外周面位置がD点、基材外周の配管外周面位置がE点であり、各測定位置の時系列的な温度変化を測定した。図7aは配管を通電加熱しない場合の各測定位置の温度変化の時系列を示した図(いわゆる比較例としての位置付け)であり、図7bは配管を通電加熱した場合の各測定位置の温度変化の時系列を示した図である。
図7aの円で囲んだ領域を注目すると、基材の中央位置のB点が180℃程度であるのに対して、基材内側のC点が200℃、基材の外周面のD点が250℃程度と、基材の外側へいくにしたがって温度が高くなっており、配管を加熱しない場合には、基材の内側から外周、さらにその外側の配管へいくにしたがって温度が高くなり、基材の外周部において温度差が大きくなっていることが確認できる。
これに対し、図7bの円で囲んだ領域を注目すると、基材の中央位置のB点、基材内側のC点、基材の外周面のD点ともに180℃程度でほぼ同一の温度となっており、基材の内部で温度差がほとんど生じていないことが確認できる。
また、図8は、通電と通電停止を繰返した試験における各測定位置の時系列的な温度変化を示した図である。なお、この試験は4kWで再通電している。
同図より、通電と停止を繰り返すことで配管の温度が上昇する傾向となることが確認できる。
そして、このように配管の温度が上昇して温まるために、基材内部における温度差は低減され、さらに、基材が冷めるまでの時間も徐々に長くなり、基材にクラックが生じ難い冷め方が実現できることが実証されている。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
10,10A…排ガス浄化装置、11…基材、12…触媒(ハニカム触媒)、20…基材の通電加熱部、21…電極、22…電源、23…スイッチング素子、30…配管(内管)の通電加熱部、31…電極、32…電極、33…スイッチング素子、40…制御部、50…配管、60…内管、100…エンジン、200,200A…排ガス浄化システム

Claims (2)

  1. 導電性を有する中空の基材と該基材内に収容された触媒を少なくとも備えた排ガス浄化装置と、この排ガス浄化装置がその内部に収容される排ガスの排気系統を構成する配管とから構成される電気加熱式の排ガス浄化システムであって、
    前記基材と前記配管はそれぞれの外周に固有の電極を有し、それぞれの電極は固有の電源回路を有しており、
    前記基材と前記配管が同時に、もしくは基材に先行して配管が通電加熱制御されるようになっている電気加熱式の排ガス浄化システム。
  2. 導電性を有する中空の基材と該基材内に収容された触媒を少なくとも備えた排ガス浄化装置と、この排ガス浄化装置がその内部に収容される排ガスの排気系統を構成する配管とから構成される電気加熱式の排ガス浄化システムであって、
    前記基材と前記配管の間に保温性の内管が配されており、
    前記基材と前記内管はそれぞれの外周に固有の電極を有し、それぞれの電極は固有の電源回路を有しており、
    前記基材と前記内管が同時に、もしくは基材に先行して内管が通電加熱制御されるようになっている電気加熱式の排ガス浄化システム。
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