JP2013110989A - 高カテキン含有飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】緑茶飲料等の飲料に、非重合体カテキン類を高濃度添加した高カテキン含有飲料の、苦味、渋味および収斂味などの不快味を抑制し、飲み易い高カテキン含有飲料を提供する。
【解決手段】非重合体カテキン類を0.08〜0.2質量%含有した高カテキン含有飲料に、酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上を0.001〜0.1質量%含有させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、非重合体カテキン類を高濃度で含有する高カテキン含有飲料に関する。更に詳しくは、非重合体カテキン類を高濃度含有した際の、苦味、渋味および収斂味などの不快味を、酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上を添加することによって抑制し、高カテキン含有飲料を飲み易くするものである。
カテキン類を摂取することによって、コレステロール上昇抑制作用や、血圧上昇抑制作用、血中コレステロール調節作用、血糖値調節作用、抗アレルギー作用等の生理効果があるといわれており、またこのような生理効果を奏するためには大量のカテキン類を摂取することが必要である。
一般には、通常の湯のみ茶碗(100mL程度)1杯の緑茶に約70mgのカテキンが含まれているといわれており、毎日8杯以上(カテキン約560mg)、望ましくは15杯(カテキン約1,000mg)の摂取で生理効果があると言われている。
しかしながら、毎日大量にお茶を飲みづづけるのは大変であり、また飲む量を減ずるために飲料にカテキン類を高濃度配合させると、飲んだときに苦味、渋味および収斂味などの不快味を強く感じ、常飲するにはつらいものがあった。
そこで、茶飲料の苦味や渋味を低減するために様々な検討がなされており、例えば、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンを配合したカテキン含有組成物(特許文献1)、高濃度の非重合体カテキン類とフラバノン類を含有する容器詰飲料(特許文献2)、高濃度の非重合体カテキン類とイソフラボン類、果糖、ブドウ糖およびショ糖を含有する容器詰飲料(特許文献3)、高濃度の非重合体カテキン類と酒石酸を含有する容器詰飲料(特許文献4)、高濃度の非重合体カテキン類とフラボン誘導体を含有する密封容器詰飲料(特許文献5)、高濃度の非重合体カテキン類と穀物抽出物を含有する密封容器詰飲料(特許文献6)、高濃度の非重合体カテキン類と難消化性デキストリンを含有する密封容器詰飲料(特許文献7)、高濃度の非重合体カテキン類とカルシウム化合物を含有する密封容器付け飲料(特許文献8)、高濃度の非重合体カテキン類とソルビトールおよび甘味料を含有する密封容器詰飲料(特許文献9)などが知られている。
また、ヒマワリ種子抽出物、γ−アミノ酪酸、テアニン、ルチン、ルチン誘導体、ヘスペリジン及びヘスペリジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも二種の成分を含有する風味改善剤が知られている(特許文献10)。
特開2006−115772号公報 特開2009−055905号公報 特開2009−034076号公報 特開2011−019463号公報 特開2007−289159号公報 特開2009−095266号公報 特開2010−045994号公報 特開2007−289158号公報 特開2008−142074号公報 特開2008−061511号公報
しかしながら、上述の高カテキン含有飲料は、飲んだときに苦味、渋味および収斂味などの不快味の低減が不十分であり、後味も不快味を長くひきずり、常飲するには困難であり、高カテキン含有飲料で、苦味、渋味および収斂味などの不快味の低減されたものはなかった。
本発明者は、非重合体カテキン類を高濃度で含有する高カテキン含有飲料の不快味の低減について検討した結果、通常、緑茶抽出物の苦味に関係する成分因子としてフラボノイド(ミリセチン、ケルセチン、ケンフェロール)が知られているが(特開2006−129757)、意外にもフラボノイドの中でも酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上を含有させることによって、高カテキン含有飲料の不快味を低減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
項1.カテキン類を含有する飲料であって、
(A)非重合体カテキン類0.08〜0.2質量%、および
(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上0.001〜0.1質量%
を含有する高カテキン含有飲料。
項2.カテキン類を含有する飲料であって、非重合体カテキン類0.08〜0.2質量%、および酵素処理イソクエルシトリン0.001〜0.1質量%を含有する高カテキン含有飲料。
項3.(A)非重合体カテキン類と、(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上の含有質量比{(A)/(B)}が、0.8〜200である項1に記載の高カテキン含有飲料。
項4.カテキン類を含有する飲料中の(C)カフェインの含有量が、
(C)カフェイン/(A)非重合体カテキン類(質量比)=0.26以下である、項1乃至項3に記載の高カテキン含有飲料。
項5.(A)非重合体カテキン類0.08〜0.2質量%を含有するカテキン飲料に、
(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上0.001〜0.1質量%
を含有させることを特徴とする高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法。
項6.非重合体カテキン類0.08〜0.2質量%を含有するカテキン飲料に、酵素処理イソクエルシトリン0.001〜0.1質量%を含有させることを特徴とする高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法。
項7.(A)非重合体カテキン類と(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上の含有質量比{(A)/(B)}が、0.8〜200であることを特徴とする項4に記載の高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法。
項8.カテキン飲料中のカフェインの含有量が、
(C)カフェイン/(A)非重合体カテキン類(質量比)=0.26以下であることを特徴とする項5乃至7に記載の高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法。
本発明によれば、非重合体カテキン類を0.08〜0.2質量%という極めて高濃度で含有するにもかかわらず、非重合体カテキン類由来の苦味、渋味および収斂味などの不快味の改善された高カテキン含有飲料を提供することができる。
本発明の高カテキン含有飲料は、通常の緑茶飲料等に比べて非重合体カテキン類を極めて高濃度で含有することを特徴とするものである。具体的には、本発明の(A)非重合体カテキン類の含有量は、0.08〜0.2質量%である。
このような非重合体カテキン類を極めて高濃度含有する高カテキン含有飲料は、茶抽出物やその濃縮物およびそれらの精製物等を配合して、非重合体カテキン類濃度を調整することによって得ることができる。中でもカフェイン含量を減じた精製物を用いることが不快味を低減するにあたっては好ましい。
ここで茶抽出物に用いる茶としては、例えば、Camellia属のCamellia sinensisおよびそれらの雑種を挙げることができる。
本発明で用いる茶抽出物の濃縮物、精製物は、上記茶抽出物を常法により濃縮、精製して得られたものであればよく、例えば、三井農林社製の「ポリフェノン」、伊藤園社製の「テアフラン」、太陽化学社製の「サンフェノン」、三栄源エフ・エフ・アイ社製の「SD緑茶エキスパウダー」等の緑茶抽出物の濃縮物、精製物を例示することができる。
本発明の高カテキン含有飲料は、(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上を含有する。特に酵素処理イソクエルシトリンを用いるのが好ましい。酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの高カテキン含有飲料中の含有量は、0.001〜0.1質量%、好ましくは0.005〜0.05質量%である。0.001質量%以下ではカテキン類の不快味の低減が十分ではなく、0.2質量%以上の添加では、酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジン自体の苦味が出てきて好ましくない。
本発明の高カテキン含有飲料中の(A)非重合体カテキン類と(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンとの合計含有質量比{(A)/(B)}は、0.8〜200、好ましくは1.6〜40である。
本発明の酵素処理イソクエルシトリンとは、ルチンを、酵素(ナリンジナーゼ、ヘスペリジナーゼまたはラムノシダーゼ)処理した後、精製して得られた主成分がイソクエルシトリンである「ルチン酵素分解物」と、でん粉またはデキストリンの混合物に、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼを用いてグルコースを付加して得られたものであり、主成分はα−グルコシルイソクエルシトリンである(食品衛生法及び栄養改善法の一部を改正する法律(平成7年法律第101号)附則第2条第4項に規定する既存添加物名簿(平成8年4月16日厚生省告示第120号)参照) 。例えば市販品としてサンメリン(登録商標)AO−3000(三栄源エフ・エフ・アイ社製)を挙げることができる。
本発明の酵素処理ルチンとは、ルチンとでん粉またはデキストリンの混合物に、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼを用いてグルコースをα−1,4付加して得られたものであり、主成分はα−グルコシルルチンである(食品衛生法及び栄養改善法の一部を改正する法律(平成7年法律第101号)附則第2条第4項に規定する既存添加物名簿(平成8年4月16日厚生省告示第120号)参照)。例えば市販品としてαG−ルチン(東洋精糖社製)を挙げることができる。
本発明のメチルヘスペリジンとは、柑橘類の果皮、果汁または種子より、室温時アルカリ性水溶液で抽出して得られるヘスペリジンをジメチル硫酸でメチル化して、水に可溶化したものである。例えば市販品としてメチルヘスペリジン(東京化成工業社製)を挙げることができる。
本発明の高カテキン含有飲料の(C)カフェインの含量は、(A)非重合体カテキン類と、(C)カフェインとの質量比[(C)/(A)]が0.26以下であることが好ましく、更に好ましくは0.25以下である。カフェインの比率が高すぎると、苦味、渋味等の不快味がでてくる。カフェインは、原料として用いる緑茶抽出物に含有されるものであっても、新たに加えられたカフェインであってもよい。
本発明の高カテキン含有飲料には、本発明の効果を妨げないものであれば、甘味料、酸化防止剤、香料、色素、乳化剤、保存料、調味料、ガム質、pH調整剤(酸味料)等の一般の食品に使用することができる添加剤を配合してもよい。
本発明に用いることができる酸化防止剤としてはL−アスコルビン酸およびL−アスコルビン酸ナトリウム等のアスコルビン酸類;L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル等のアスコルビン酸エステル類;エリソルビン酸およびエリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビン酸類;亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムやピロ亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩類等;α−トコフェロールやミックストコフェロール等のトコフェロール類;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)やブチルヒドロキシアニソール(BHA)等;エチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウムやエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム等のエチレンジアミン四酢酸類;没食子酸や没食子酸プロピル等の没食子酸類;アオイ花抽出物、アスペルギルステレウス抽出物、カンゾウ油性抽出物、食用カンナ抽出物、グローブ抽出物、精油除去ウイキョウ抽出物、セイヨウワサビ抽出物、セージ抽出物、セリ抽出物、ヤマモモ抽出物、テンペ抽出物、ドクダミ抽出物、生コーヒー豆抽出物、ヒマワリ種子抽出物、ピメンタ抽出物、ブドウ種子抽出物、ブルーベリー葉抽出物、プロポリス抽出物、へゴ・イチョウ抽出物、ペパー抽出物、ホウセンカ抽出物、ユーカリ葉抽出物、リンドウ根抽出物、ルチン抽出物(小豆全草,エンジュ,ソバ全草抽出物)、ローズマリー抽出物等の各種植物の抽出物;その他、クエルセチン、ルチン酵素分解物(イソクエルシトリン)、酵素分解リンゴ抽出物、ゴマ油抽出物、菜種油抽出物、コメヌカ油抽出物、コメヌカ酵素分解物等を挙げることができる。
本発明に用いることができるpH調整剤(酸味料)としては、酢酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、リン酸およびそれらの塩、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等を挙げることができる。
本発明の高カテキン含有飲料のpH(25℃)は3〜7、より好ましくは3.5〜6.8である。pHが低すぎると酸味が強くなり飲料としての嗜好性が下がる。またpH7より高いとカテキン類自体の安定性に問題が生じ、異性化や褐変が進むため好ましくない。
本発明の高カテキン含有飲料は、緑茶系飲料とすることができる。また、非緑茶系飲料とすることも可能である。非緑茶系飲料としては、例えば、ウーロン茶飲料、紅茶飲料、コーヒー飲料、スポーツドリンク、ニアウォーターおよび機能性飲料を挙げることができる。
本発明の高カテキン含有飲料は、紙パック、PETボトル、金属缶、レトルトパウチおよびビン等の容器に充填することができ、これらの容器に応じた殺菌を行うことも可能である。
本発明の高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法は、
(A)非重合体カテキン類0.08〜0.2質量%を含有するカテキン飲料に、
(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上0.001〜0.1質量%を含有させればよく、
例えば、高カテキン含有飲料の他の原料と一緒に、酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上を添加することによって、出来上がった高カテキン含有飲料の不快味を有意に低減することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、特に記載のない限り「%」は、「質量%」、「部」は「質量部」を意味するものとする。
調製例1:イソクエルシトリン、酵素処理イソクエルシトリンの調製
水100L(温度55℃)にルチン500gを分散し、これにナリンギナーゼ(天野製薬株式会社、商品名ナリンギナーゼ「アマノ」)を50g添加した。この系はpH7であった。これを5時間50℃に保持したのち、濃縮し、50Lとした。冷却したところイソクエルシトリンが沈殿した。沈殿物を濾別して集め、乾燥することによりイソクエルシトリン320gを得た。このイソクエルシトリン300gに100Lの水を加え、コーンスターチ800gを添加し、均質にし、これにCGTase(天野製薬株式会社、商品名コンチザイム)200mLを添加し、温度55℃、pH6.8にて12時間保持した。この溶液を吸着樹脂カラム(三菱化成(株)製ダイヤイオンHP−21)に通してクエルセチン3−O−配糖体を吸着させ、ついで50vol%メタノール水溶液で脱着させた。脱着液を濃縮乾固して、糖転移イソクエルシトリン515gを得た。この固形物は、未反応のイソクエルシトリンおよびグルコース残基数の異なる配糖体を含むクエルセチン−3−O−配糖体混合物であった。この固形物を酵素処理イソクエルシトリンとした。
調製例2:ヤマモモ抽出物(ミリシトリン)の調製
ヤマモモ乾燥葉(小枝を少し含む)200gを粉砕し、メタノール1Lを加えて60℃に維持しながら4時間攪拌して抽出する。この混合物を室温まで冷却後、吸引濾過する。残渣にメタノール150mLを加えて洗浄し、濾過液と洗浄液を合わせる。この溶液を、ロータリーエバポレーターを用いて100mLまで減圧濃縮する。黒緑色を呈した濃縮液を分液ロートに移し、水150mLを加えた後エチルエーテルで3回洗浄する。水層を減圧濃縮し、濃縮物にメタノールを加えて晶析し、黄褐色の析出物を得た。これをメタノールから再結晶を行うことにより、ヤマモモ抽出物(ミリシトリン)2.5gを得た。
実験例1:高カテキン含有飲料に各種フラボノイドを添加して苦味の変化を確認
試験方法:水にSD緑茶エキスパウダーNO.16714(非重合体カテキン類28%、カフェイン6.8%含有、三栄源エフ・エフ・アイ社製)0.4%(飲料350mL中に非重合体カテキン類を392mg(0.112%)、カフェインを95.2mg含有に相当;(C)/(A)=0.24)、各種フラボノイド(表1参照)はそのアグリコンとして50ppmを添加し、パネラーにて評価を行った。
Figure 2013110989
<評価基準>
5:苦味を感じない
4:苦味が改善されている
3:苦味が弱くなっている
2:あまり苦味が弱くなっていない。
1:各種フラボノイド無添加のものと同等の苦味を感じる
上記のように、酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンを用いたものが苦味を抑制することがわかった。
実験例2:高カテキン含有飲料に酵素処理イソクエルシトリンを各濃度添加して苦味の変化を確認
試験方法:水にSD緑茶エキスパウダーNO.16714(非重合体カテキン類28%、カフェイン6.8%含有、三栄源エフ・エフ・アイ社製)0.3%(飲料350mL中に非重合体カテキン類を294mg(0.084%)、カフェイン71.4mg含有に相当;(C)/(A)=0.24)、0.4%(飲料350mL中に非重合体カテキン類を392mg(0.112%)、カフェイン95.2mg含有に相当;(C)/(A)=0.24)溶解し酵素処理イソクエルシトリンを各濃度添加しそれぞれパネラーにて評価を行った。酵素処理イソクエルシトリン無添加の高カテキン含有飲料を比較として評価を行った。
Figure 2013110989
Figure 2013110989
SD緑茶エキスパウダーNO.16714を0.3%添加では、酵素処理イソクエルシトリンを100もしくは300ppm添加することにより特に優れた苦味の改善効果がみられた。10ppmでは効果が弱く、500ppmでは酵素処理イソクエルシトリン自体の収斂味が強く感じられ評価は低くなった。
Figure 2013110989
<評価基準>
5:かなり苦味の改善がわかる
4:苦味の改善がわかる
3:僅かに苦味が改善されている
2:無添加と同等の苦味を感じる
1:無添加よりも苦味を感じる
SD緑茶エキスパウダーNO.16714を0.4%添加では、酵素処理イソクエルシトリンを10、100および300ppm添加では効果が弱く、500ppm添加により苦味の改善が認められた。
実施例1.高カテキン含有緑茶飲料
(処方)
緑茶抽出液(Brix 0.2〜0.3) 適量 (%)
酵素処理イソクエルシトリン(調製例1) 0.03
SD緑茶エキスパウダーNO.16714 0.1
L−アスコルビン酸ナトリウム 0.03
重曹 0.0025
水にてBrix 0.17に調整した。
(緑茶抽出液の調製)
緑茶葉1に対して100倍量の50℃湯に30分間浸漬し抽出した。抽出液をろ過して固液分離を行った。
(緑茶飲料の調製)
調製した緑茶抽出液に、カテキン類の濃度を上げるためにSD緑茶エキスパウダーNO.16714を添加し、L−アスコルビン酸ナトリウム、重曹、酵素処理イソクエルシトリンを加えてBrix 0.17になるよう水にて希釈して高カテキン含有緑茶飲料を得た。この高カテキン含有緑茶飲料中のカテキン類、カフェインの含量は、常法で測定するとそれぞれ980ppm、240ppmであった。
酵素処理イソクエルシトリンの添加によりカテキン由来の苦味が改善された飲み易く嗜好性の高い、高カテキン含有緑茶飲料となった。
実施例2.高カテキン含有ニアウォーター(グレープフルーツ)
(処方)
砂糖 5 (%)
クエン酸 0.15
クエン酸三ナトリウム 0.05
L−アスコルビン酸 0.02
塩化ナトリウム 0.04
塩化カリウム 0.03
塩化マグネシウム 0.004
乳酸カルシウム 0.03
グルタミン酸ナトリウム 0.005
オレンジ香料 0.02
グレープフルーツ香料 0.15
テアフラン90S(茶カテキン85%以上、伊藤園社製) 0.10
酵素処理イソクエルシトリン(調整例1) 0.03
水にて合計100とした。
砂糖、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、L−アスコルビン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、乳酸カルシウム、グルタミン酸ナトリウムを混合し、水に加熱攪拌しながら溶解した。溶解後93℃まで加熱しオレンジ香料、グレープフルーツ香料を加えて水にて全量調製し、高カテキン含有ニアウォーターを得た。この高カテキン含有ニアウォーター中のカテキン類含量は、常法で測定すると850ppmであり、カフェインは測定されなかった。
酵素処理イソクエルシトリンの添加によりカテキン由来の苦味が改善された飲み易く嗜好性の高い、高カテキン含有ニアウォーターとなった。
非重合体カテキンを高濃度添加した際の、苦味、渋味および収斂味などの不快味を、酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上を添加することによって抑制し、コレステロール上昇抑制作用や、血圧上昇抑制作用、血中コレステロール調節作用、血糖値調節作用、抗アレルギー作用等の生理効果があるといわれている高カテキン含有飲料を、飲み易い高カテキン含有飲料を提供することができる。

Claims (6)

  1. カテキン類を含有する飲料であって、
    (A)非重合体カテキン類0.08〜0.2質量%、および
    (B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上0.001〜0.1質量%
    を含有する高カテキン含有飲料。
  2. (A)非重合体カテキン類と、(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上の含有質量比{(A)/(B)}が、0.8〜200である請求項1に記載の高カテキン含有飲料。
  3. カテキン類を含有する飲料中の(C)カフェイン含有量が、
    (C)カフェイン/(A)非重合体カテキン類(質量比)=0.25以下である請求項1に記載の高カテキン含有飲料。
  4. (A)非重合体カテキン類0.08〜0.2質量%を含有するカテキン飲料に、
    (B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上0.001〜0.1質量%
    を含有させることを特徴とする高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法。
  5. (A)非重合体カテキン類と(B)酵素処理イソクエルシトリン、酵素処理ルチンおよびメチルヘスペリジンの1種または2種以上の含有質量比{(A)/(B)}が、0.8〜200であることを特徴とする請求項4に記載の高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法。
  6. カテキン飲料中のカフェインの量が、
    (C)カフェイン/(A)非重合体カテキン類(質量比)=0.25以下であることを特徴とする請求項4に記載の高カテキン含有飲料の不快味を低減する方法。
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