JP2013108173A - スパッタリングターゲットの製造方法およびスパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

【課題】スパッタリング時に異常放電によりスプラッシュが発生することを抑制または低減することができるスパッタリングターゲットの製造方法、および該製造方法によって得られるスパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】正面フライス100を軸線Lまわりに回転させながら、軸線Lに直交する走査方向に走査させて切削加工を行うことで、スパッタリングターゲットのスパッタリング面51を仕上げ加工する。正面フライス100には、スローアウェイチップ(インサート)3として、第1チップ31と第2チップ32とが設けられる。第1チップ31は、円弧状の切り刃を有する。第2チップ32は、直線状の切り刃を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スパッタリング法によって基板上に薄膜を形成するときに用いられ得るスパッタリングターゲットの製造方法、および該製造方法によって得られるスパッタリングターゲットに関する。
ガラス基板上に薄膜デバイスを形成することによって作製される液晶ディスプレイあるいはプラズマディスプレイ、薄膜センサー等に用いる電気配線膜、電極等には、従来から、主に高融点金属である純Cr膜、純Ta膜、純Ti膜等の純金属膜またはそれらの合金膜が用いられていた。
そして、近年、ディスプレイの大型化、高精細化に伴い、配線膜、電極膜には、信号の遅延を防止するために、低抵抗化および低応力化と、それらの特性の安定化とがともに要求されている。そのため、上述の従来の金属膜よりもさらに低抵抗な高純度アルミニウム膜を用いるようになってきている。
上記基板上に形成される金属の薄膜は、いわゆるスパッタリング法によって形成することができ、より詳細には、基板と、薄膜を形成する際の原料となる材料であるスパッタリングターゲットとの間でプラズマ放電を形成し、イオン化したアルゴンがスパッタリングターゲットに衝突するエネルギーでスパッタリングターゲットを構成している原子をたたき出し、その原子を基板に堆積させて薄膜を形成する手法によって形成することができる。スパッタリング法を実現するためのスパッタリング装置においては、プラズマ放電空間を形成するチャンバ内の所定位置に、スパッタリングターゲットが配置され得る。
スパッタリングターゲットの組織中に割れなどの欠陥や大きな凹凸が存在する場合には、スパッタリング時にこのような欠陥や凹凸に電荷が集中しやすくなり、異常放電によりスプラッシュという不具合が発生しやすくなる。「スプラッシュ」とは、スパッタリング中に、スパッタリングターゲットのスパッタリング面(すなわちスパッタリング時にイオン化したアルゴンなどが衝突する側の面)の表面に欠陥や凹凸が存在する場合に、そこで局所的に異常放電が発生し、スパッタリングターゲットの一部が分離して数μmの大きさの粒子となって基板上に付着することをいう。
スパッタリング中の異常放電によりスプラッシュが発生することを抑制する手段としては、スパッタリング面を滑らかに加工することが知られていて、一般には、スパッタリングターゲットにおいて、スパッタリング処理されるスパッタリング面に切削加工による一次加工を施し、さらに、研磨材を用いた研磨加工またはショット材を用いたブラスト加工などによる仕上げ加工を施してスパッタリング面を滑らかに加工している(特許文献1参照)。
特開2000−313955号公報
しかしながら、スパッタリングターゲットのスパッタリング面を、研磨材を用いた研磨加工またはショット材を用いたブラスト加工などによって仕上げ加工を施した場合、スパッタリング面に研磨材やショット材が捕捉されて残留してしまうおそれがある。
このように、スパッタリング面に研磨材やショット材などの残留物が存在する場合には、スパッタリング時に残留物に電荷が集中しやすくなり、異常放電によりスプラッシュが発生しやすくなり、問題であった。
したがって、本発明の目的は、スパッタリング時に異常放電によるスプラッシュが発生することを抑制または低減することができるスパッタリングターゲットの製造方法、および該製造方法によって得られるスパッタリングターゲットを提供することにある。
本発明者は、鋭意研究の結果、正面フライス(face milling cutter)を用いたスパッタリングターゲットの切削加工において、フライスチップ(すなわち、交換式切り刃)として、円弧状の切り刃を有する第1チップ(いわゆるワイパーチップ)と直線状の切り刃を有する第2チップとを組み合わせて使用することによって、形成されるスパッタリング面が鏡面となり、スパッタリング時のスプラッシュを大幅に低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の[1]〜[6]の実施形態を提供することができるが、本発明は、これらの実施形態に限定されることはない。
[1]円弧状の切り刃を有する少なくとも1つの第1チップと、直線状の切り刃を有する少なくとも1つの第2チップとを備える正面フライスでスパッタリングターゲットのスパッタリング面を切削加工することによって、スパッタリングターゲットのスパッタリング面を仕上げ加工する工程を含む、スパッタリングターゲットの製造方法。
[2]前記正面フライスが少なくとも2個の第2チップを備える、上記[1]に記載の製造方法。
[3]少なくとも1対の第1チップが互いに対角線上に位置するように正面フライスに配置される、もしくは、第1チップが互いに隣り合わないように配置される、上記[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記スパッタリングターゲットのスパッタリング面上において、正面フライスを軸線まわりに回転させながら、正面フライスの軸線に直交する方向に正面フライスを走査してスパッタリング面の切削加工を行う、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の製造方法。
[5]第1チップおよび第2チップが交換可能なチップである、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の製造方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の製造方法によって得られるスパッタリングターゲット。
本発明では、円弧状の切り刃を有する第1チップおよび直線状の切り刃を有する第2チップが取り付けられた正面フライスを用いてスパッタリングターゲットのスパッタリング面を切削加工により仕上げ加工することによって、より具体的には、第2チップでスパッタリング面の粗仕上げ加工を行い、第1チップ(ワイパーチップ)でスパッタリング面の仕上げ加工を行うことによって、スパッタリング面を鏡面にまで仕上げ加工することができる。
本発明のスパッタリングターゲットの製造方法では、従来の研磨加工やブラスト加工のように、研磨材やショット材などを用いることなく、正面フライスによる切削加工によって鏡面のスパッタリング面を簡便に作製することができるので、スパッタリング面に研磨材やショット材などが残留することは全くない。そのため、スパッタリング面上の研磨材やショット材などの残留物に起因するスパッタリング時の異常放電の発生を防止することができるので、スパッタリング時に異常放電によりスプラッシュが発生することを大幅に抑制または低減することができる。また、本発明では、従来の研磨材を用いた研磨加工やショット材を用いたブラスト加工を行なわないため、スパッタリング面の仕上げ加工工程を大幅に短縮することができ、生産性にも優れる。
本発明の好ましい実施形態に係るスパッタリングターゲットの製造方法において用いる正面フライス100の構成を示す斜視図である。 正面フライス100に設けられる第1チップ31および第2チップ32ならびに各チップとスパッタリングターゲット5のスパッタリング面51との位置関係を示す図である。
本発明で使用する正面フライスは、カッタボディとよばれる本体に、フライスチップ(すなわち、交換用切り刃)として、円弧状の切り刃を有する第1チップ(ワイパーチップ)と、直線状の切り刃を有する第2チップとを取り付けたものである。本発明で使用することのできる正面フライスは、このような第1チップおよび第2チップを交換可能な様式で取り付けることのできる刃先交換式のものが好ましい。なお、本発明で使用することのできる第1チップおよび第2チップは、スローアウェイチップまたはインサートとして一般によく知られているものであり、本発明では、市販のチップをそのまま何ら制限なく使用することができる。
本発明のスパッタリングターゲットの製造方法では、正面フライスに円弧状の切り刃を有する第1チップと直線状の切り刃を有する第2チップの両方を少なくとも1個ずつ取り付けて、スパッタリングターゲットを切削加工することによって、より具体的には、正面フライスを軸線まわりに回転させながら、正面フライスの軸線に直交する方向に正面フライスを走査させてスパッタリングターゲットを切削加工することによってスパッタリング面を形成し、このとき、直線状の切り刃を有する第2チップが回転しながらスパッタリングターゲットと当接してその表面を切削し、そして、回転する円弧状の切り刃を有する第1チップがその切削面と当接してさらに仕上げの切削を行う。そのため、本発明では、スパッタリングターゲットの切削加工とスパッタリング面の鏡面仕上げ加工とを1つの正面フライスで行うことができる。このようにして、本発明では、円弧状の切り刃を有する第1チップと、直線状の切り刃を有する第2チップとを少なくとも1個ずつ備えて成る正面フライスでスパッタリングターゲットを切削加工することによって、わずか1工程でスパッタリング面を形成して鏡面にまで仕上げ加工することができる。なお、本発明において「仕上げ加工する」とは、具体的には、鏡面加工を施すことを意味する。
上述のように、本発明では、研磨材やショット材などを用いることなく、スパッタリング面に鏡面仕上げ加工を行うことができ、研磨材やショット材などがスパッタリング面上に残留することが全くないので、それらに起因するスプラッシュを大幅に抑制または低減することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を挙げて、本発明のスパッタリングターゲットの製造方法をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の好ましい実施形態に係るスパッタリングターゲットの製造方法は、マグネトロンスパッタリング装置などのスパッタリング装置において、基板上に配線膜や電極膜などの金属膜を形成するときに用いられ得る金属からなる板状のスパッタリングターゲットを製造する方法である。本発明では、スパッタリングターゲットは、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなることが好ましいが、これに限定されるものではない。
図1は、本発明の1つの実施形態に係るスパッタリングターゲットの製造方法において用いる正面フライス100の構成を示す斜視図である。なお、図1は、正面フライス100のスパッタリングターゲットと対向する側を上向きにして記載している。図2は、正面フライス100に設けられ得る第1チップ31および第2チップ32ならびに各チップとスパッタリングターゲット5のスパッタリング面51との位置関係を示す図である。
スパッタリングターゲット5のスパッタリング面51には、正面フライス100をフライスの回転軸(以下、軸線L)(図1)まわりに回転させながら、軸線Lに直交する方向(走査方向)S(図2)に走査させて切削加工を行うことで、仕上げ加工を施すことができる。
本発明の好ましい実施形態において、スパッタリング面51の仕上げ加工に用いる正面フライス100は、環状のカッタボディ1に鋼製のロケータ2を複数装着することができ、かつ各ロケータ2に所謂スローアウェイチップ3が交換可能な様式で固定され得る回転切削治具である(図1)。正面フライス100の環状のカッタボディ1に取り付けられるロケータ2およびスローアウェイチップ3の数およびその配置や角度に特に制限はなく、スパッタリングターゲットに応じて適宜決定すればよい。
正面フライス100には、スローアウェイチップ3として、図2(a)に示す第1チップ31と、図2(b)に示す第2チップ32とが設けられている。本実施形態において、第1チップおよび第2チップとしては、いずれも、超硬合金の基部にダイヤモンドからなる切り刃が接合されているものが好ましい。
図2(a)に示すように、第1チップ31は、円弧状の切り刃311を有することから、ワイパーチップとも呼ばれ、スパッタリングターゲット5のスパッタリング面51に当接する部分が円弧状に形成されていることを特徴とする。本発明において「円弧状」とは、カーブを描いていることを意味し、どのような円周の一部であってもよい。
本発明において、正面フライスは、少なくとも1個、好ましくは1個〜15個、より好ましくは1個〜9個、特に好ましくは、図1に示すように、1個の第1チップを備える。正面フライスが複数の第1チップを備える場合、少なくとも1対の第1チップが互いに対角線上に位置するように正面フライスに配置されること、もしくは、第1チップが互いに隣り合わないように配置されることが好ましい。そうすることにより、カッタボディ回転時にスパッタリング面51に第1チップがバランス良く接触するため、スパッタリング面51の表面性状が均一になりやすいなどの効果が得られる。
図2(b)に示すように、第2チップ32は、直線状の切り刃321を有するものであり、スパッタリングターゲット5のスパッタリング面51に当接する部分が直線状に形成されていることを特徴とする。本発明において、第2チップのスパッタリング面と当接する直線の長さに特に制限はない。
本発明において、正面フライスは、少なくとも1個、好ましくは1個〜20個、より好ましくは1個〜17個、特に好ましくは、図1に示すように、5個の第2チップを備える。また、本発明では、第2チップを第1チップよりも数多く配置することが好ましい。このように複数の第2のチップを備えることによって、加工時の第1チップへの負荷が低減され、スパッタリング面51の表面性状が均一になりやすいなどの効果が得られる。
本発明の好ましい実施形態において、第1チップ31は、第2チップ32よりも数μm〜数十μm深く加工できるように設計および/または配置されていることが望ましい。すなわち、第1チップ31の円弧状の切り刃311がスパッタリング面51と当接する部分は、第2チップ32の直線状の切り刃321がスパッタリング面51に当接する部分よりも0〜100μm(両端の値は含まない)、好ましくは数μm〜数十μm、より好ましくは1〜50μm(両端の値を含む)長く突き出し、第1チップ31が第2チップ32よりもスパッタリング面51に近接するように、第1チップ31および第2チップ32をカッタボディ1に取り付けることが望ましい。このように第1チップ31および第2チップ32をカッタボディ1に取付けた正面フライス100を用いてスパッタリング面51を切削加工することによって、第2チップ32でスパッタリング面51の「主切削」を行い、そして、第1チップ31でスパッタリング面51の鏡面化を図る「仕上げ切削」を行うことができる。なお、本発明の好ましい実施形態では、複数の第2チップ32が第1チップ31よりも数多く設置されるので、カッタボディを回転させて加工を行なった際に第2チップ32による加工が主切削となり、第1チップ31での加工が仕上げ切削となる。
正面フライス100を用いてスパッタリングターゲット5のスパッタリング面51を切削加工するときの加工条件としては、正面フライス100の軸線Lまわりの回転周速度を400m/min以上4000m/min以下に設定することが好ましい。
正面フライス100の回転周速度が400m/min未満の場合には、加工が安定しにくくスパッタリング面51の表面にキズが入りやすく、スパッタリング時に異常放電が発生しやすくなる恐れがあり、回転周速度が4000m/minを超える場合には、スパッタリング面51の表面性状が安定しにくくなる恐れがある。
また、正面フライス100の走査方向Sへの走査速度を500mm/min以上6000mm/min以下に設定することが好ましい。
正面フライス100の走査速度が500mm/min未満の場合には、生産性が著しく悪くなる恐れがあり、走査速度が6000m/minを超える場合には、スパッタリング面51の表面性状が均一になりにくい恐れがある。
また、仕上げ面の切削量(すなわち垂直方向の切削の深さ)を1μm以上1000μm以下に設定することが好ましい。仕上げ面の切削量が1μm未満の場合には、スパッタリング面51の表面性状が均一になりにくくなる恐れがあり、仕上げ面の切削量が1000μmを超える場合には、チップへの負荷が大きくなるためスパッタリング面51の表面性状が荒れやすくなり、異常放電の原因となる恐れがある。
本発明の好ましい実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法では、前述したように、第1チップ31および第2チップ32がそれぞれ交換可能なスローアウェイチップ3として設けられた正面フライス100を用いて、第2チップ32でスパッタリング面51の粗仕上げ加工を行い、第1チップ(ワイパーチップ)31でスパッタリング面51の精仕上げ加工を行うことによって、スパッタリングターゲット5のスパッタリング面51を切削加工して仕上げ加工することができる。
本発明の好ましい実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法では、従来の研磨加工やブラスト加工のように研磨材やショット材などを用いることなく、上述の正面フライス100による切削加工によって、スパッタリング面51の鏡面仕上げ加工を行うことができるので、スパッタリング面51に研磨材やショット材などが残留することは全くない。そのため、スパッタリング面51上で研磨材やショット材などの残留物に起因するスパッタリング時の異常放電が発生するのを防止することができるので、スパッタリング時の異常放電によるスプラッシュの発生も抑制することができる。また、このような実施形態では、研磨材を用いた研磨加工やショット材を用いたブラスト加工を行なわないため、スパッタリング面51の仕上げ加工工程が短縮でき、生産性にも優れる。
以下、本発明の実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す正面フライス100(1個の第1チップ31(住友電工ハードメタル(株)社製、型番DA1000NF−SNEW1204ADFR−W)および5個の第2チップ32(住友電工ハードメタル(株)社製、型番SDET1204ZDFR)をカッタボディ1に均等かつそれぞれ対向するように配置してロケータ2で固定した正面フライス(オークマ(株)社製))を用いてアルミニウムからなるスパッタリングターゲット(直径:φ254mm、厚さ:12mm)のスパッタリング面を切削加工し、実施例1のスパッタリングターゲットを得た。
スパッタリング面の仕上げ加工時の加工条件は、以下のとおりであった。
・正面フライス100の軸線Lまわりの回転周速度:2074m/min
・正面フライス100の走査方向Sへの走査速度:1500mm/min
・仕上げ面の切削量:0.1mm
(比較例1)
図1に示す正面フライス100の変更タイプの正面フライスを用いて、具体的には、正面フライス100において使用した第1チップ31の代わりに第2チップ32を配置し、全てのチップを第2チップ32とした正面フライスを用いて、アルミニウムからなるスパッタリングターゲット(直径:φ254mm、厚さ:12mm)のスパッタリング面を切削加工し、比較例1のスパッタリングターゲットを得た。
スパッタリング面の仕上げ加工時の加工条件は、以下のとおりであった。
・正面フライスの軸線まわりの回転周速度:2074m/min
・正面フライス100の走査方向Sへの走査速度:1500mm/min
・仕上げ面の切削量:0.1mm
次に、実施例1および比較例1のスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング時のスパッタリング性能の評価を行った。
なお、スパッタリング条件は、以下のとおりであった。
・スパッタリング装置:I−1012(キャノンアネルバ社製)
・スパッタ電力:5kW
・アルゴン圧:0.4Pa
・スパッタリング時間:0.5min
・基板温度:100℃
・基板:無アルカリガラス(オリエンテーションフラット(orientation flat)有り)
・アルミニウム膜の膜厚:300nm
[評価項目]
<スプラッシュの発生数>
上記スパッタリングによってアルミニウム膜が形成された基板について、そのアルミニウム膜を顕微鏡にて観察し、アルミニウム膜上に発生したスプラッシュの数を計測した。その計測値に基づいて、単位面積あたりのスプラッシュ発生数を求めた。
[評価結果]
評価結果を表1に示す。
Figure 2013108173
表1の結果から明らかなように、実施例1は比較例1よりもスプラッシュ発生数が顕著に低減されていることがわかる。これは、実施例1のスパッタリングターゲットは、スパッタリング面が充分に鏡面仕上げ加工されて、スパッタリング時の異常放電が発生するのを抑制することができたためである。
1 カッタボディ
2 ロケータ
3 スローアウェイチップ(インサート)
5 スパッタリングターゲット
31 第1チップ
32 第2チップ
51 スパッタリング面
100 正面フライス
311 第1チップの円弧状の切り刃
321 第2チップの直線状の切り刃

Claims (6)

  1. 円弧状の切り刃を有する少なくとも1つの第1チップと、直線状の切り刃を有する少なくとも1つの第2チップとを備える正面フライスでスパッタリングターゲットのスパッタリング面を切削加工することによって、スパッタリングターゲットのスパッタリング面を仕上げ加工する工程を含む、スパッタリングターゲットの製造方法。
  2. 前記正面フライスが少なくとも2個の第2チップを備える、請求項1に記載の製造方法。
  3. 少なくとも1対の第1チップが互いに対角線上に位置するように正面フライスに配置される、もしくは、第1チップが互いに隣り合わないように配置される、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記スパッタリングターゲットのスパッタリング面上において、正面フライスを軸線まわりに回転させながら、正面フライスの軸線に直交する方向に正面フライスを走査してスパッタリング面の切削加工を行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 第1チップおよび第2チップが交換可能なチップである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法によって得られるスパッタリングターゲット。
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