JP2013104269A - 見切具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】床板4とこの床板よりも厚い畳体5との境界部分に沿って配設される見切具1であって、前記床板と前記畳体との間の床下地2に固定される見切受部材20と、この見切受部材に嵌合して取り付けられ、該見切受部材を覆う見切カバー部材10と、を備え、前記見切受部材は、前記畳体の側端面5bに対面して配設される対面部26を畳体側に有しており、前記見切カバー部材は、前記床板の側端部上面4cを覆うように配設される鍔状部12を床板側に有し、かつ当該見切カバー部材の上面11が前記畳体の上面5aと略面一となるように配設される。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1では、床下地上に設置された畳の周辺に配設される見切材が提案されている。この見切材は、床下地に固定される下側部材と、この下側部材を覆う上側部材とが組み合わされてなり、組み合わされた際に畳及び周辺部材(床板)と略面一な高さとなるとともに断面形状が長方形となる構成とされている。
また、本発明においては、前記見切受部材を、上方に開口する溝状部を形成するように幅方向に間隔を空けて立ち上がる一対の立上壁部を有したものとし、これら一対の立上壁部のうちの畳体側の立上壁部の畳体側に前記突片部を設けたものとし、前記見切カバー部材に、前記溝状部に挿入されて嵌合する係合突片部を設けてもよい。
また、本発明においては、前記見切カバー部材の前記鍔状部の上面を、前記床板の上面に向けて降るように傾斜する傾斜面としてもよい。
また、本発明においては、前記見切カバー部材の畳体側の上面側縁部を、突湾曲面形状としてもよい。
なお、以下の実施形態では、見切具が施工された状態を基準として、上下方向等の方向を原則的に説明する。
本実施形態に係る見切具1は、図2に示すように、床板4と畳体5との境界部分に沿って配設される。
本実施形態では、少なくとも一角部5cを形成するように室内床の一部に畳体5を配設し、畳体5の外周に沿わせるようにして床板4を配設した例を示している。図例では、複数枚の畳体5の最外周の隣接する二側部を建物内の隣接する二壁面8,8に沿わせるようにして配設し、これら複数枚の畳体5の最外周の他の二側部に沿わせるようにして床板4を配設して室内床の一部に畳コーナーを形成した例を示している。
畳体5は、本実施形態では、いわゆる薄畳を例示しており、図1に示すように、室内床の床下地2上に配設される。また、この畳体5は、図1に示すように、床板4よりも厚い寸法とされている。この畳体5の厚さ寸法は、15mm〜20mm程度としてもよく、床板4の厚さ寸法は、12mm〜15mm程度としてもよい。図例では、畳体5の厚さ寸法を15mmとし、床板4の厚さ寸法を12mmとした例を示している。
この見切具1は、図1に示すように、床板4と畳体5との間の床下地2に固定される見切受部材20と、この見切受部材20を覆う見切カバー部材10と、を備えている。見切カバー部材10は、見切受部材20に嵌合して取り付けられる構造とされており、これら見切カバー部材10及び見切受部材20には、互いに嵌合する嵌合部14,23が設けられている。
固定片部21の上面(溝状部23の溝底面)の幅方向略中央部位には、略V字状の細凹溝24が長手方向に沿って形成されている。このような細凹溝24を設けることで、当該見切受部材20を床下地2に固定する際に、釘やタッカー、ステイプル、ねじ等の固定止具9の誘いや目印とすることができ、施工性を向上させることができる。
見切受部材20は、この突片部25と、上記した固定片部21及び一対の立上壁部22,22とによって断面略F字状とされている。
また、この見切受部材20の幅寸法は、床板4と畳体5との境界部分を見切る見切材としての見栄えや施工性、取り扱い性等の観点から、例えば、10mm〜50mm程度としてもよく、図例では、20mm程度とした例を示している。
受カバー部11の厚さ寸法は、床板4と畳体5との厚さ寸法の差異に応じた寸法とされており、本実施形態では、受カバー部11の厚さ寸法を、床板4と畳体5との厚さ寸法の差異に上記段差寸法を加味した厚さ寸法としている。この受カバー部11の厚さ寸法は、床板4と畳体5との厚さ寸法の差異や上記段差寸法にもよるが、見栄えやバリアフリー性等の観点から、10mm以下程度、好ましくは5mm以下程度としてもよく、図例では、5mm程度とした例を示している。
なお、図例では、突湾曲面部11bを、上記した受カバー部11の上面11aと畳体5の上面5aとの段差寸法に概ね応じた半径のR面取り形状とした例を示しているが、突湾曲面形状であれば、どのような形状としてもよい。例えば、この突湾曲面部11bを、上記段差寸法よりも小さい半径のR面取り形状としてもよい。また、このような突湾曲面部11bを設けないようにしてもよい。
また、本実施形態では、鍔状部12の上面12aを、床板4の上面4aに向けて降るように傾斜する傾斜面12aとしている。このような構成とすることで、床板4とその側端部上面4cを覆うように配設される鍔状部12の先端部(幅方向外方側端部)との段差を比較的に小さくすることができ、躓きや引っ掛かり等を抑制することができる。
なお、図例では、傾斜面12aを、見栄えや踏んだ際の感触を滑らかにする等の観点から突湾曲面とした例を示しているが、床板4の上面4aに向けて降るように傾斜する形状であれば、どのような形状としてもよい。例えば、この傾斜面12aを、略平坦面としてもよく、または、凹湾曲面としてもよい。さらには、このような傾斜面12aを設けないようにしてもよい。
また、垂下片部13の下端面は、当該見切カバー部材10が見切受部材20に取り付けられた状態で、見切受部材20の突片部25の上面に当接または近接して配設される。
また、この係合突片部14の突出方向先端部は、見切受部材20の溝状部23にスムーズに挿入が可能となるように先細り状のテーパー形状とされている。
床板4が床下地2上に畳体5よりも先に施工されている場合には、床板4の側端面4bに、見切受部材20の上記床板側対面部を突き付けるようにして当接させて床下地2上に配設する。そして、見切受部材20の固定片部21を介して固定止具9を床下地2に捩じ込み(または打ち込み)、見切受部材20を床下地2に固定する。なお、見切受部材20の床下地2への固定は、固定止具9による固定に代えて、または加えて、粘着テープ等の粘着材や接着剤によって固定するようにしてもよい。
次いで、畳体5の側端面5bを、見切受部材20の畳体5側の対面部26に突き付けるようにして当接させて床下地2上に配設し、また、見切カバー部材10を見切受部材20に取り付けるようにしてもよい。見切カバー部材10の見切受部材20への取付は、互いの嵌合部14,23による嵌合に加えて、接着剤等を併用するようにしてもよい。
なお、上述のように、一角部5cを形成するように室内床の一部に畳体5を配設した場合には、一角部5cに向けて配設される各見切具1,1の一角部側端部を略45度に切断し、これらの一角部側端部同士を突き合わせるようにして留継状に納める態様としてもよい。
また、見切カバー部材10に、床板4の側端部上面4cを覆うように配設される鍔状部12を設けている。従って、床板4や当該見切具1の施工誤差、床板4の側端面4bの加工誤差等に起因して床板4との間に隙間が形成されるような場合にも該隙間を覆い隠すことができ、見栄えを向上させることができる。また、これにより、床板4の畳体5側の側端部の加工を高精度に行う必要性が低減され、施工作業の効率化を図ることができる。
また、見切カバー部材10の上面11aが畳体5の上面5aと略面一となるように配設されるので、畳体5の側端面5bが大きく露出するようなことがなく、見栄えを向上させることができる。なお、見切カバー部材10の畳体5側に、畳体5の側端部上面を覆う鍔状部を設けることも考えられるが、畳体5は、比較的に柔軟であるので、該鍔状部が踏まれること等によって変形したり、損傷したりすることも考えられる。また、畳縁を有した畳体5である場合には、床板4との境界部分の畳縁の一部分等が覆われてしまい、他の部位の畳縁との違和感が生じることも考えられる。上記構成によれば、このような問題を生じさせることなく見栄え良く納めることができる。
また、本実施形態では、見切受部材20に、床板4の側端面4bに対面して配設される上記床板側対面部を設けているので、上述のように、この床板側対面部と床板4の側端面4bとを突き合わせるようにして施工することができ、施工性を向上させることができる。
また、これらを施工した後に、見切受部材20を覆う見切カバー部材10を、見切受部材20に嵌合して取り付けることができ、施工性を向上させることができる。なお、床板4の側端部上面4cを覆う鍔状部12を見切カバー部材10に設けているので、見切受部材20に床板4の側端面4bと突き合わせられる床板側対面部を設けないようにしてもよい。
また、本実施形態では、見切受部材20に突片部25を設け、見切カバー部材10に垂下片部13を設けた例を示しているが、このような態様に代えて、見切カバー部材10に、突片部25に対応させて畳体5側に延出する延出片を設けた態様としてもよい。さらには、このような見切カバー部材10の垂下片部13や延出片及び見切受部材20の突片部25を設けないようにしてもよい。この場合は、見切受部材20の畳体5側の立上壁部22の畳体5側の側面及び見切カバー部材10の受カバー部11の畳体5側の側端面を、それぞれ畳体5側の対面部として把握するようにしてもよい。
10 見切カバー部材
11a 受カバー部の上面(見切カバー部材の上面)
11b 突湾曲面部(畳体側の上面側縁部)
12 鍔状部
12a 傾斜面
13 垂下片部
14 係合突片部
20 見切受部材
22 立上壁部
23 溝状部
25 突片部
26 対面部
2 床下地
4 床板
4a 上面
4c 側端部上面
5 畳体
5a 上面
5b 側端面
Claims (5)
- 床板とこの床板よりも厚い畳体との境界部分に沿って配設される見切具であって、
前記床板と前記畳体との間の床下地に固定される見切受部材と、この見切受部材に嵌合して取り付けられ、該見切受部材を覆う見切カバー部材と、を備え、
前記見切受部材は、前記畳体の側端面に対面して配設される対面部を畳体側に有しており、
前記見切カバー部材は、前記床板の側端部上面を覆うように配設される鍔状部を床板側に有し、かつ当該見切カバー部材の上面が前記畳体の上面と略面一となるように配設されることを特徴とする見切具。 - 請求項1において、
前記見切受部材の対面部は、当該見切受部材の下端縁部から畳体側に向けて突出するように形成された突片部の突出方向先端面とされ、
前記見切カバー部材の畳体側には、前記突片部に対応させて畳体側に向けて延出するとともに該突片部の上面に向けて垂れ下がる垂下片部が設けられていることを特徴とする見切具。 - 請求項2において、
前記見切受部材は、上方に開口する溝状部を形成するように幅方向に間隔を空けて立ち上がる一対の立上壁部を有し、これら一対の立上壁部のうちの畳体側の立上壁部の畳体側に前記突片部が設けられており、
前記見切カバー部材には、前記溝状部に挿入されて嵌合する係合突片部が設けられていることを特徴とする見切具。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記見切カバー部材の前記鍔状部の上面は、前記床板の上面に向けて降るように傾斜する傾斜面とされていることを特徴とする見切具。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記見切カバー部材の畳体側の上面側縁部は、突湾曲面形状とされていることを特徴とする見切具。
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