JP2013098024A - 電極材料の製造方法及び電極材料 - Google Patents

電極材料の製造方法及び電極材料 Download PDF

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Abstract

【課題】電極活物質と固体電解質との界面における接触面積が大きく、電極活物質層のイオン伝導性を向上可能な電極材料を提供する。
【解決手段】電極活物質の少なくとも一部の表面が固体電解質により被覆されている電極材料の製造方法であって、機械的処理により化学反応して固体電解質を生成する2種以上の電解質原料と、少なくとも1種の電極活物質及び機械的処理により化学反応して電極活物質を生成する少なくとも1種の電極活物質原料のうちの少なくとも一方と、を含む原料組成物を準備する準備工程と、前記原料組成物を機械的処理する工程と、を備える製造方法、並びに、LiTiの少なくとも一部の表面がLiPSにより被覆されている電極材料。
【選択図】図4

Description

本発明は、電極活物質の少なくとも一部の表面が固体電解質により被覆されている電極材料の製造方法及び電極材料に関に関する。
近年、パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界においても、電気自動車やハイブリッド自動車用の高出力且つ高容量の電池の開発が進められている。各種電池の中でも、エネルギー密度と出力が高いことから、リチウム電池が注目されている。
リチウム電池は、一般的に、正極活物質を含む正極活物質層と、負極活物質を含む負極活物質層と、これら電極活物質層の間に介在する電解質層とを有し、さらに、必要に応じて、正極活物質層の集電を行う正極集電体や負極活物質層の集電を行う負極集電体とを有する。
正極活物質層と負極活物質層との間に配置される電解質層として、可燃性の有機電解液を用いるリチウム電池は、液漏れの他、短絡や過充電などを想定した安全対策が欠かせない。特に、高出力、高容量の電池は、さらなる安全性の向上が求められる。そこで、電解質として、硫化物系固体電解質や酸化物系固体電解質等の固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池等、全固体電池の研究開発も進められている。
固体電解質を用いた全固体電池では、正極活物質層や負極活物質層におけるイオン伝導性を向上させるべく、電極活物質を構成する材料としてイオン伝導助剤である固体電解質を用いることが提案されている(例えば、特許文献1〜5等)。
例えば、特許文献1には、正極及び負極の少なくとも一方の電極が、導電剤及びリチウムイオン伝導性無機固体電解質を含む被覆層で被覆された活物質粒子を有するリチウム二次電池が開示されており、具体的には、Li4/3Ti5/3等の負極活物質粒子を硫化物系固体電解質で被覆することが記載されている。
また、特許文献2には、金属酸化物及び金属硫化物から選ばれた少なくとも1種を電極活物質とし、少なくともハロゲン化物を含む1価金属化合物をイオン伝導体とする電極用複合体の製造方法であって、前記金属のハロゲン化物と、1価金属塩とをメカノケミカル処理して得られることを特徴とする製造方法が開示されている。
特開2003−59492号公報 特開2007−149438号公報 特開2002−373643号公報 特開平11−7942号公報 特開2006−107963号公報 特開平10−247496号公報
しかしながら、特許文献6に記載されている、LiTi等のLi1+xTi2−2x(0≦x≦0.5)で表わされる電極活物質のように、電極材料として用いるには、イオン伝導性(リチウムイオン伝導性)が低い電極活物質の場合、イオン伝導助剤を従来のように添加しても、電極活物質層の金属イオン伝導性を充分に確保できない場合がある。
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、電極活物質の少なくとも一部の表面が固体電解質で被覆された電極材料であって、電極活物質と固体電解質との界面における接触面積が大きく、優れたイオン伝導性を有する電極材料を提供することである。
本発明の電極材料の製造方法は、電極活物質の少なくとも一部の表面が固体電解質により被覆されている電極材料の製造方法であって、
機械的処理により化学反応して固体電解質を生成する2種以上の電解質原料と、少なくとも1種の電極活物質及び機械的処理により化学反応して電極活物質を生成する少なくとも1種の電極活物質原料のうちの少なくとも一方と、を含む原料組成物を準備する準備工程と、
前記原料組成物を機械的処理する工程と、
を備えることを特徴とする。
本発明の電極材料の製造方法によれば、電極活物質と固体電解質との界面における接触面積が大きく、イオン伝導性に優れた電極材料を得ることができる。
前記機械的処理工程の具体的な態様として、条件の異なる2以上の機械的処理を行う態様が挙げられる。
前記機械的処理としては、例えば、メカニカルミリング処理が挙げられる。
より具体的な機械的処理としては、前記機械的処理工程が、200〜300rpmで10〜30時間、ボールミル処理する第一の工程と、該第一の工程後、350〜450rpmで5〜20時間、ボールミル処理する第二の工程と、を有する態様が挙げられる。
前記機械的処理により、例えば、前記電極活物質原料から、該電極活物質原料と構成元素が同一で且つ組成比が異なる電極活物質が生成する。
本発明の電極材料は、LiTiの少なくとも一部の表面がLiPSにより被覆されていることを特徴とするものである。
本発明の電極材料は、従来の電極材料と比較して非常に高いイオン伝導性を発現することができる。
本発明により提供される電極材料は、電極活物質と固体電解質との界面における接触面積が大きいため、イオン伝導性が高い。従って、本発明の電極材料を用いることによって、内部抵抗の低い電極活物質層を形成することができる。
全固体電池の一形態例を示す断面模式図である。 本発明の電極材料の製造方法及び本発明の電極材料を示す模式図である。 実施例1の電極材料のラマンスペクトルである。 実施例1及び比較例1の電極材料のリチウムイオン伝導度測定の結果を示す図である。
[電極材料の製造方法]
以下、本発明の電極材料の製造方法について説明する。
本発明の電極材料の製造方法は、電極活物質の少なくとも一部の表面が固体電解質により被覆されている電極材料の製造方法であって、
機械的処理により化学反応して固体電解質を生成する2種以上の電解質原料と、少なくとも1種の電極活物質及び機械的処理により化学反応して電極活物質を生成する少なくとも1種の電極活物質原料のうちの少なくとも一方と、を含む原料組成物を準備する準備工程と、
前記原料組成物を機械的処理する工程と、
を備えることを特徴とする。
図1は、全固体電池の一形態例を示す断面模式図である。図1に示す全固体電池8において、正極1と固体電解質層3と負極2とがこの順序に積層されており、固体電解質が正極1と負極2との間に介在している。正極1は、固体電解質層3側から順に、正極活物質及び固体電解質を含有する正極活物質層4と、該正極活物質層4の集電を行う正極集電体5とを備える。負極2は、固体電解質層3側から順に、負極活物質及び固体電解質を含有する負極活物質層6と、負極活物質層6の集電を行う負極集電体7とを備える。
電極活物質層は、電極活物質(負極活物質又は正極活物質)を含むが、電極活物質のイオン伝導性が低いために、イオン伝導助剤として固体電解質が添加されてきた。しかしながら、従来の固体電解質の添加方法では、充分なイオン伝導性向上効果が得られておらず、電極活物質層の内部抵抗の増加、ひいては、電池の出力特性の低下を招いていた。
上記実情を鑑みて、本発明者が鋭意検討したところ、図2に示すように、固体電解質原料としてLiS及びPと、LiTi12とを含む原料組成物を、ボールミルで処理(機械的処理)することによって、驚くべきことに電極活物質であるLiTiが生成すると共に、固体電解質であるLiPSが生成し、LiTiの表面が、LiPSで被覆された電極材料を得ることができた。
本発明の電極材料の製造方法では、機械的処理によって化学反応して固体電解質を生成する2種以上の電解質原料を、電極活物質及び機械的処理によって化学反応して電極活物質を生成する1種以上の電極活物質原料の少なくとも一方の存在下、機械的処理することによって、固体電解質を生成させると共に電極活物質の表面に固体電解質を被覆させたり、固体電解質及び電極活物質を生成させると共に電極活物質の表面に固体電解質を被覆させる。
このように、電極活物質の表面で固体電解質を機械的処理によりその場合成することによって、電極活物質と固体電解質とを単に混合した場合や、従来の電極活物質表面に電極活物質を被覆させた場合等と比較して、電極活物質と固体電解質との接触面積を増加させることができる。固体電解質と電極活物質との接触面積が増加することで、両者間のイオン伝導パスが増加するため、電極活物質層の内部抵抗を低減させることができる。電解質原料と電極活物質及び電極活物質原料との割合を調整することにより、電極活物質の表面をほぼ全面にわたって固体電解質で被覆することも可能であり、この場合、非常に高い内部抵抗低減効果が得られる。すなわち、本発明の電極材料を用いることによって、電池の出力向上が可能である。
さらに、本発明の電極材料の製造方法は、機械的処理のみで製造できるため、電極材料の製造プロセスの簡易化が可能であり、製造コストの低減も達成することができる。特に、リチウム電池の負極活物質として代表的なチタン酸リチウムのうちLiTiは、製造プロセスが複雑であったが、本発明の製造方法によれば、非常に簡易的に製造することが可能である。
本発明により提供される電極材料は、電極活物質の少なくとも一部の表面が固体電解質により被覆されているものであり、図2に示すように、電極活物質(LiTi)の表面が全面にわたって固体電解質(LiPS)で被覆されている形態のみならず、電極活物質の表面に固体電解質で被覆されていない部分が存在する形態も含む。
また、本発明により提供される電極材料を構成する電極活物質及び固体電解質は特に限定されず、電池の種類、用途等に応じて、適宜選択することができる。電極活物質及び固体電解質は、それぞれ、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。また、電極活物質は負極活物質であってもよいし、正極活物質であってもよい。
本発明により提供される電極材料は、全固体電池の電極活物質層を形成するものとして好適であるが、全固体電池以外の電池、例えば、液系電池等においても使用可能である。
以下、本発明の電極材料の製造方法の各工程について詳しく説明する。
(準備工程)
準備工程は、下記(1)及び(2)を含む原料組成物を、準備する工程である。
(1)機械的処理により化学反応して固体電解質を生成する2種以上の電解質原料
(2)少なくとも1種の電極活物質(a)、及び、機械的処理により化学反応して電極活物質を生成する少なくとも1種の電極活物質原料(b)、のうちの少なくとも一方
上記電解質原料(1)としては、機械的処理により互いに化学反応し、固体電解質を生成する化合物を2種以上用いる。これら電解質原料は、生成させる固体電解質に応じて適宜選択することができる。
また、上記電極活物質(a)としては、機械的処理により化学反応せずに電極活物質としての機能を保持できればよく、1種のみでも、2種以上を組み合わせてもよい。
また、上記電極活物質原料(b)としては、機械的処理により化学反応して電極活物質を生成する化合物を1種以上用いる。電極活物質原料は、生成させる電極活物質に応じて適宜選択することができ、1種のみでも2種以上であってもよい。
尚、本発明において、「機械的処理により化学反応して固体電解質を生成する」とは、機械的処理によって、共存する2種以上の電解質原料が化学反応して固体電解質を生成することを意味する。
また、「機械的処理により化学反応して電極活物質を生成する」とは、機械的処理によって、1種以上の電極活物質原料が化学反応して電極活物質が生成することを意味し、化学反応は、一つの分子内で起こるもの、並びに、同種又は異種の分子間で起こるものを含む。具体的には、機械的処理によって、1種の電極活物質原料から、該電極活物質原料と構成元素が同一で且つ組成比が異なる電極活物質が生成する場合が挙げられる。
固体電解質及び電解質原料、並びに、電極活物質及び電極活物質原料の具体例として、以下、リチウム二次電池用の固体電解質及び電解質原料、並びに、電極活物質及び電極活物質原料を例に説明する。
リチウム二次電池の負極活物質としては、例えば、チタン酸リチウム(LiTiO、LiTiO、LiTi、LiTi12、LiTi)等のリチウム遷移金属酸化物、TiSi、LaNiSn等の金属合金、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラファイト等の炭素材料等を挙げることができる。チタン酸リチウムのうち、LiTiは、酸化還元電位が卑であることから負極活物質として有利な材料の一つである。
リチウム二次電池の負極活物質の原料としては、例えば、LiTiの原料としてLiTi12等が挙げられる。
LiTi12を電極活物質原料として機械的処理することによって、構成元素が同一で且つ組成比が異なる、LiTiを生成させることができる。LiTiは、LiTi12等のチタン酸リチウムと比較して、酸化還元電位が低く、負極活物質として用いることで、電池のエネルギー密度を向上することができるという利点を有している。
リチウム二次電池の正極活物質としては、マンガンオリビン(LiMnPO)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNiCo1−y−xMn)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO、LiMn)、鉄オリビン(LiFePO)、コバルトオリビン(LiCoPO)、リン酸バナジウムリチウム(Li(PO)等のリチウム遷移金属化合物、銅シュブレル(CuMo)、硫化鉄(FeS)、硫化コバルト(CoS)、硫化ニッケル(NiS)等のカルコゲン化合物等を挙げることができる。
リチウム二次電池の正極活物質の原料としては、例えば、LiMnOの原料として、LiMn等が挙げられる。
リチウム二次電池の固体電解質としては、例えば、硫化物系固体電解質及び酸化物系固体電解質等が挙げられる。
硫化物系固体電解質としては、例えば、以下に示す各材料及び各元素の組成比が異なる類似の材料が挙げられる。すなわち、LiPS、Li11、LiS−P、LiS−SiS、Li3.250.25Ge0.76、Li4−xGe1−x、LiS−SiS−LiPO等のガラス体及び結晶体が挙げられる。
硫化物系固体電解質の原料としては、例えば、LiPSの原料として、LiSとPの組み合わせ、Li3.250.25Ge0.76の原料として、LiSとPとGeSの組み合わせ等が挙げられる。
酸化物系固体電解質としては、例えば、ペロブスカイト型酸化物、NASICON型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型酸化物等を挙げることができる。
ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、以下に示す各材料及び各元素の組成比が異なる類似の材料が挙げられる。すなわち、Li0.35La0.55TiO等のLiLa1−xTiO等で表される酸化物(Li−La−Ti−O系ペロブスカイト型酸化物)等を挙げることができる。
ペロブスカイト型酸化物の原料としては、例えば、Li0.35La0.55TiOの原料として、LiOとLaとTiOとの組み合わせ等が挙げられる。
NASICON型酸化物としては、例えば、以下に示す各材料及び各元素の組成比が異なる類似の材料が挙げられる。すなわち、Li(XはB、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeよりなる群から選択される少なくとも1種であり、YはTi、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlよりなる群から選択される少なくとも1種であり、a〜eは、0.5<a<5.0、0≦b<2.98、0.5≦c<3.0、0.02<d≦3.0、2.0<b+d<4.0、3.0<e≦12.0の関係を満たす)で表される酸化物を挙げることができる。特に、上記式において、X=Al、Y=Tiである酸化物(Li−Al−Ti−P−O系NASICON型酸化物)、及び、X=Al、Y=Ge若しくはX=Ge、Y=Alである酸化物(Li−Al−Ge−P−O系NASICON型酸化物)が好ましい。
NASICON型酸化物の原料としては、例えば、Li1.5Al0.5Ge1・5(POの原料として、LiCOとGeOとAlとNH(POとの組み合わせ等が挙げられる。
LISICON型酸化物としては、例えば、以下に示す各材料及び各元素の組成比が異なる類似の材料が挙げられる。すなわち、LiXO−LiYO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)、LiXO−LiAO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、AはMo及びSから選ばれる少なくとも1種である)、LiXO−LiZO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、ZはAl、Ga及びCrから選ばれる少なくとも1種である)、並びに、LiXO−LiBXO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、BはCa及びZnから選ばれる少なくとも1種である)、LiDO−LiYO(DはB、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)、Li14ZnGeO16等が挙げられる。特に、LiSiO−LiPO、LiBO−LiPO等が好ましい。
LISICON型酸化物の原料としては、例えば、Li14ZnGeO16の原料として、LiOとZnOとGeOとの組み合わせ等が挙げられる。
ガーネット型酸化物としては、例えば、Li3+x2−v12で表される酸化物及び各元素の組成比が異なる類似の材料を挙げることができる。ここで、A、G、MおよびBは金属カチオンである。Aは、Ca、Sr、Ba及びMg等のアルカリ土類金属カチオン、又は、Zn等の遷移金属カチオンであることが好ましい。また、Gは、La、Y、Pr、Nd、Sm、Lu、Eu等の遷移金属カチオンであることが好ましい。また、Mとしては、Zr、Nb、Ta、Bi、Te、Sb等の遷移金属カチオンを挙げることができ、中でもZrが好ましい。また、Bは、例えばInであることが好ましい。xは、0≦x≦5を満たすことが好ましく、4≦x≦5を満たすことがより好ましい。yは、0≦y≦3を満たすことが好ましく、0≦y≦2を満たすことがより好ましい。zは、0≦z≦3を満たすことが好ましく、1≦z≦3を満たすことがより好ましい。vは、0≦v≦2を満たすことが好ましく、0≦v≦1を満たすことがより好ましい。なお、Oは部分的に、または、完全に二価アニオン及び/又は三価のアニオン、例えばN3−と交換されていてもよい。ガーネット型酸化物としては、LiLaZr12等のLi−La−Zr−O系酸化物が好ましい。
ガーネット型酸化物の原料としては、例えば、LiLaZr12の原料として、LiCOとLa(OH)とZrOとの組み合わせ等が挙げられる。
原料組成物において、電解質原料と、電極活物質及び電極活物質原料の少なくとも一方との配合量は、特に限定されないが、電極活物質の表面が全面にわたって固体電解質で被覆されるような配合量とすることが好ましい。電極活物質と固体電解質との接触面積を増加させ、よりイオン伝導性が高く内部抵抗の低い電極材料が得られるためである。電極活物質の表面が全面にわたって固体電解質で被覆されるような配合量は、使用する固体電解質原料の種類、電極活物質の大きさや形状、機械的処理の条件等に応じて、適宜決めればよい。例えば、機械的処理により生成する固体電解質1モルに対して、電極活物質及び/又は生成する電極活物質が0.1〜1モルとなるようにすることが好ましい。
(機械的処理工程)
機械的処理工程は、上記準備工程で準備した原料組成物を、機械的処理する工程である。
機械的処理とは、原料組成物を、機械的に衝突させることで化学反応を起こし、固体電解質や電極活物質を生成させ、さらには、電極活物質表面へ固体電解質を被覆させることができるものであり、具体的にはメカニカルミリング処理が挙げられる。メカニカルミリング処理は、機械的エネルギーを付与しながら混合、粉砕する処理であり、機械的エネルギーにより原料組成物に熱及び力学的衝撃を与え、電解質原料から固体電解質を生成させたり、電極活物質原料から電極活物質を生成させたり、電極活物質表面へ固体電解質を被覆させることができる。
具体的なメカニカルミリング処理としては、例えば、ボールミル、ターボミル、メカノヒュージョン、ディスクミル等を挙げることができる。中でも、ボールミルが好ましく、特に遊星型ボールミルが好ましい。遊星型ボールミルによる具体的な処理方法としては、例えば、ポット内に、原料組成物及びボールを投入し、所定の回転数及び時間で処理することができる。
機械的処理の具体的な条件は、特に限定されず、適宜設定することができる。例えば、条件を変更せずに一定条件の機械的処理を行ってもよいし、条件の異なる2以上の機械的処理を行ってもよい。条件の異なる2以上の機械的処理を行うことは、電極材料の合成により適した条件設定がしやすいというメリットがある。
ここで、機械的処理の条件としては、例えば、処理強度や処理時間等を挙げることができる。
メカニカルミリング処理による具体的な機械的処理工程としては、例えば、200〜300rpmで10〜30時間、ボールミル処理する第一の工程と、該第一の工程後、350〜450rpmで5〜20時間、ボールミル処理する第二の工程とを有する場合が挙げられる。このようなメカニカルミリング処理によって、電解質原料や電極活物質原料の未反応や過反応を抑制し、電極活物質及び固体電解質を充分に生成させつつ、電極活物質表面の少なくとも一部に固体電解質を被覆させることができる。
[電極材料]
本発明の電極材料は、LiTiの少なくとも一部の表面がLiPSにより被覆されていることを特徴とする。
本発明の電極材料は、上記本発明の電極材料の製造方法により製造することができる。
チタン酸リチウムは、リチウム二次電池の負極活物質として注目されている材料の一つであり、中でもLiTiは、チタン酸リチウムのうち卑な電位を示すため、高エネルギー密度の観点から有利な材料である。しかしながら、LiTiは、LiTiO、LiTiO、LiTi、LiTi12等の他のチタン酸リチウムと比較して、熱力学的に不安定であるため、従来、複雑な製造プロセスにより合成されてきた。
これに対して、本発明では、上記したような本発明の製造方法により、非常に簡便なプロセスによって、LiTiを合成すると同時に、該LiTiの表面の少なくとも一部に固体電解質であるLiPSを被覆させることができる。
上記したように、本発明の電極材料は、LiTiの表面の少なくとも一部がLiPSで被覆されているが、イオン伝導性(リチウムイオン伝導性)の観点から、LiPSで被覆されているLiTiの表面が多ければ多いほどよく、LiTiの表面が全面にわたってLiPSで被覆されていることが好ましい。
本発明の電極材料において、LiTiとLiPSの比率は特に限定されないが、例えば、LiTi:LiPS=0.1〜1:1(モル比)であることが好ましい。
本発明の電極材料は、上記したようにリチウムイオン伝導性に優れるため、内部抵抗が低く、電池の出力特性を向上させることが可能である。また、本発明の電極材料は、全固体電池やその他の電池において、電極を構成する材料として用いることができる。
本発明の電極材料を用いて電極を形成する方法は特に限定されず、公知の電極材料と同様に扱うことができる。すなわち、例えば、図1に示す全固体電池の正極活物質層4及び負極活物質層6の少なくとも一方の構成する材料として、一般的な形態で用いることができる。
例えば、本発明の電極材料を圧延し、膜状の成形したものを電極活物質層として用いることができる。或いは、本発明の電極材料を適切な溶媒と混合した電極スラリーを調製し、該スラリーを基材上に塗布、乾燥させることで、電極活物質層を形成することができる。基材として、電池における電極活物質層に隣接する部材(例えば、固体電解質層や集電体)を用いた場合には、上記電極活物質の成形と同時に該部材との接合を行うことができる。一方、基材として、ガラスや樹脂等の剥離用基材を用いた場合には、上記乾燥後、剥離用基材を剥離して用いることになる。
電極活物質層には、必要に応じて、集電体や出力端子を設けてもよい。対極の電極活物質層との間に、固体電解質等の電解質が介在するように、対極の電解質層及び電解質層と積層することで、正極活物質層と電解質層と負極活物質層とが積層した電極体を形成することができる。
[電極材料の作製]
(実施例1)
LiTi12(電極活物質原料)1gと、Li(固体電解質原料)0.7655gと、P(固体電解質原料)1.2345gと、をボールミル(フリッチュ製、P−7)により、250rpmで20時間混合した後、さらに370rpmで10時間混合し、メカニカルミリング処理した。
メカニカルミリング処理により得られた試料を、ラマン分光分析装置(東京インスツルメンツ製、Nanofinder SOLAR TII)を用いて同定した。結果を図3に示す。
図3に示すように、LiTi(電極活物質)と、LiPS(固体電解質)とが生成したことが確認された。
(比較例1)
LiTi(電極活物質)0.9gと、LiPS(固体電解質)2gとを、振とう機(柴田科学製 TTM−1)で5分間、混合した。
[電極材料のリチウムイオン伝導度測定]
実施例1及び比較例1の電極材料について、それぞれ、電気化学測定装置(ソーラートロン社製、1260)を用いて、リチウムイオン伝導度を測定した。
結果を図4に示す。図4から明らかなように、実施例1の電極材料は、比較例1の電極材料と比較して、大幅に高いリチウムイオン伝導度を示した。本発明の実施例1の電極材料は、比較例1の電極材料と比較して、電極活物質と固体電解質との接触面積が著しく大きいために、上記のようなリチウムイオン伝導度の向上効果が得られたと考えられる。
1…正極
2…負極
3…固体電解質
4…正極活物質層
5…正極集電体
6…負極活物質層
7…負極集電体
8…全固体電池

Claims (6)

  1. 電極活物質の少なくとも一部の表面が固体電解質により被覆されている電極材料の製造方法であって、
    機械的処理により化学反応して固体電解質を生成する2種以上の電解質原料と、少なくとも1種の電極活物質及び機械的処理により化学反応して電極活物質を生成する少なくとも1種の電極活物質原料のうちの少なくとも一方と、を含む原料組成物を準備する準備工程と、
    前記原料組成物を機械的処理する工程と、
    を備えることを特徴とする電極材料の製造方法。
  2. 前記機械的処理工程において、条件の異なる2以上の機械的処理を行う、請求項1に記載の電極材料の製造方法。
  3. 前記機械的処理が、メカニカルミリング処理である、請求項1又は2に記載の電極材料の製造方法。
  4. 前記機械的処理工程が、200〜300rpmで10〜30時間、ボールミル処理する第一の工程と、該第一の工程後、350〜450rpmで5〜20時間、ボールミル処理する第二の工程と、を有する、請求項3に記載の電極材料の製造方法。
  5. 前記機械的処理により、前記電極活物質原料から、該電極活物質原料と構成元素が同一で且つ組成比が異なる電極活物質が生成する、請求項1乃至4のいずれかに記載の電極材料の製造方法。
  6. LiTiの少なくとも一部の表面がLiPSにより被覆されていることを特徴とする電極材料。
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