JP2013096443A - 回転導入機、ロボット装置、回転導入方法 - Google Patents

回転導入機、ロボット装置、回転導入方法 Download PDF

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JP2013096443A JP2011237357A JP2011237357A JP2013096443A JP 2013096443 A JP2013096443 A JP 2013096443A JP 2011237357 A JP2011237357 A JP 2011237357A JP 2011237357 A JP2011237357 A JP 2011237357A JP 2013096443 A JP2013096443 A JP 2013096443A
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Abstract

【課題】従動部又は駆動部の内部構造に改造を加える必要がなく、従動部の固有振動を容易に抑制することができる磁気結合式回転導入機、ロボット装置、回転導入方法を提供する。
【解決手段】互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部とを用いて、駆動部を回転軸線を中心に回転させ、駆動部の磁極から従動部の磁極にかかる磁力により、従動部を駆動部の回転方向と同じ方向に回転させる際に、従動部の固有振動数ωを予め求めておき、静止状態にある駆動部を、下記数式(1)を満たす加速時間taだけ等増速加速度で加速させて回転速度bで回転させることにより、静止状態にある従動部を回転速度bで回転させる。すると、以後の従動部の固有振動が抑制される。
Figure 2013096443

【選択図】図4

Description

本発明は、磁気結合(マグネットカップリング)を用いた回転導入機、ロボット装置、回転導入方法に関する。
磁気結合を用いた回転導入機は、駆動部と従動部との間に隔壁を設けることができるという利点があり、例えば真空槽内の機器を駆動する有効な手段とされている。
しかし、摺動部を持たない真空槽内の機器では、摩擦による損失が小さいため、従動部の固有振動が長時間持続してしまうという問題があった。
特許文献1,2には振動を減衰させる技術が開示されているが、どちらも従動部又は駆動部の内部構造に改造を加える必要があり、既存の回転導入機に直ちに適用することは困難であった。
特開平07−111772号公報 特開平11−013855号公報
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、従動部又は駆動部の内部構造に改造を加える必要がなく、従動部の固有振動を容易に抑制することができる回転導入機、ロボット装置、回転導入方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部と、前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させる回転装置と、を有し、前記回転装置により前記駆動部が回転されると、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部は前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転する回転導入機であって、静止状態にある前記従動部を所定の回転速度bで回転させるときには、前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを用いた下記数式(1)を満たす加速時間taだけ、静止状態にある前記駆動部を等増速加速度で加速させて前記回転速度bで回転させる制御装置を有する回転導入機である。
Figure 2013096443
本発明は回転導入機であって、前記制御装置は、前記回転速度bで回転している前記従動部を静止させるときには、前記回転速度bで回転している前記駆動部を、下記数式(2)を満たす減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させる回転導入機である。
Figure 2013096443
本発明は回転導入機であって、前記制御装置は、静止状態にある前記従動部を所定の回転角度Θだけ回転させて静止させるときには、静止状態にある前記駆動部を、下記数式(3)を満たす、加速時間taだけ等増速加速度で加速した後、等速時間tbだけ回転速度bで等速度回転させ、減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させる回転導入機である。
Figure 2013096443
ただし、加速時間taは前記数式(1)を満たし、減速時間tcは前記数式(2)を満たす。
本発明は、互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部と、前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させる回転装置と、を有し、前記回転装置により前記駆動部が回転されると、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部は前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転する回転導入機であって、静止状態にある前記従動部を所定の回転角度Θだけ回転させて静止させるときには、静止状態にある前記駆動部を、前記数式(3)を満たす、加速時間taだけ等増速加速度で加速した後、等速時間tbだけ回転速度bで等速度回転させ、減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させる制御装置を有する回転導入機である。
ただし、加速時間taと等速時間tbと減速時間tcとは、前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを用いた下記数式(4)を満たす。
Figure 2013096443
本発明は、前記回転導入機と、前記従動部に取り付けられたアームと、を有するロボット装置であって、前記制御装置は、静止状態にある前記アームのハンドを所定の移動距離だけ移動させて静止させるときには、前記移動距離を前記従動部の回転角度Θに変換し、静止状態にある前記従動部を、変換した前記回転角度Θだけ回転させて静止させるロボット装置である。
本発明は、互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部とを用いて、前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させ、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部を前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転させる回転導入方法であって、前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを求めておく準備工程と、静止状態にある前記駆動部を、前記数式(1)を満たす加速時間taだけ等増速加速度で加速させて回転速度bで回転させることにより、静止状態にある前記従動部を前記回転速度bで回転させる加速工程とを有する回転導入方法である。
本発明は回転導入方法であって、前記加速工程の後、回転速度bで回転している前記駆動部を、前記数式(2)を満たす減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させることにより、前記回転速度bで回転している前記従動部を静止させる減速工程を有する回転導入方法である。
本発明は回転導入方法であって、前記加速工程の後、前記減速工程の前に、前記回転速度bで回転している前記駆動部を等速時間tbだけ前記回転速度bで回転させ続ける等速工程を有し、前記準備工程では、前記従動部の回転すべき回転角度Θから、前記数式(1)乃至前記数式(3)を満たす、前記加速時間taと前記等速時間tbと前記減速時間tcとを予め決めておく、回転導入方法である。
本発明は、互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部とを用いて、前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させ、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部を前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転させる回転導入方法であって、前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを求め、前記従動部の回転すべき回転角度Θから、前記数式(3)と前記数式(4)とを満たす、加速時間taと等速時間tbと減速時間tcとを決めておく準備工程と、静止状態にある前記駆動部を、前記加速時間taだけ等増速加速度で加速させて回転速度bで回転させることにより、静止状態にある前記従動部を前記回転速度bで回転させる加速工程と、前記回転速度bで回転している前記駆動部を前記等速時間tbだけ前記回転速度bで回転させ続ける等速工程と、前記回転速度bで回転している前記駆動部を、前記減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させることにより、前記回転速度bで回転している前記従動部を静止させる減速工程とを有する回転導入方法である。
本発明により従動部の固有振動が抑制される原理を説明する。
図1は、従動部を固定し、駆動部を回転させたときの、駆動部の回転角度と、従動部にかかるトルクとの関係を示すグラフである。ここでは、極数Np=10である。
摩擦がない場合には、従動部の回転角度θは、従動部の慣性モーメントMと、磁気結合の最大トルクTmと、極数Npと、駆動部の回転角度θ0(t)との間で近似的に成り立つ運動方程式である下記数式(5)に従う。
Figure 2013096443
上記数式(5)は、磁気結合の方式に依らず、ラジアルギャップ型(図6参照)に対してもアキシャルギャップ型(図7参照)に対しても成り立つ。
ところで、磁気結合による回転導入機で最もよく使われる駆動方式は、図2に示すような台形駆動であり、このときの駆動部の回転角度θ0(t)は下記数式(6)で与えられる。
Figure 2013096443
上記数式(5)によると、駆動部が静止した時点(時刻t=加速時間ta+等速時間tb+減速時間tc)での従動部の回転角度と回転速度は、下記数式(7)で近似的に表される従動部の固有振動数ωを用いて、安定平衡点(従動部の回転角度θ=駆動部の回転角度θ0)の周りで近似的に下記数式(8)、(9)で与えられる。
Figure 2013096443
Figure 2013096443
Figure 2013096443
なお、上記数式(8)、(9)は、上記数式(5)を安定平衡点の周りで線形化した運動方程式の解である。
上記数式(8)、(9)に、上記数式(1)及び上記数式(2)、若しくは上記数式(4)を代入すると、上記数式(8)、(9)の右辺はどちらもゼロとなる。上記数式(5)も上記数式(5)を線形化した式も2階の常微分方程式であるから、従動部は時刻t≧加速時間ta+等速時間tb+減速時間tcで静止することになる。
特に、上記数式(1)及び上記数式(2)の条件を用いれば、一定の回転速度bで回転中(時刻t∈[加速時間ta,加速時間ta+等速時間tb])も、従動部は駆動部に完全に追随し(従動部の回転角度θ=駆動部の回転角度θ0)、従動部の固有振動は抑制される。
なお、上記数式(1)及び上記数式(2)、若しくは上記数式(4)の条件を満たす、加速時間taと等速時間tbと減速時間tcとの和である駆動時間ta+tb+tcには下限が存在し、2πを固有振動数ωで除した値である固有周期τ(=2π/ω)を用いて、上記数式(1)及び上記数式(2)の条件では下記数式10で表される。
Figure 2013096443
また、上記数式(4)の条件では、駆動時間ta+tb+tcの下限は下記数式11で表される。
Figure 2013096443
駆動時間ta+tb+tcの下限を小さくするためには、上記数式(7)より、極数Np又は最大トルクTmを大きくし、慣性モーメントMを小さくして、固有振動数ωを大きくすればよい。
また、脱調を防ぎ、精度のよい静止状態を実現するためには、下記数式12を満たす回転速度bが望ましい。
Figure 2013096443
駆動部の駆動方式を制御することにより、従動部の固有振動を抑制することができるので、従動部又は駆動部の内部構造に改造を加える必要がなく、既存のシステムに直ちに適用することができる。
従動部を固定し、駆動部を回転させたときの、駆動部の回転角度と、従動部にかかるトルクとの関係を示すグラフ 台形駆動を説明するための図 (a)比較例での回転速度の時間変化を示すグラフ (b)比較例での回転角度の時間変化を示すグラフ (a)実施例1での回転速度の時間変化を示すグラフ (b)実施例1での回転角度の時間変化を示すグラフ (a)実施例2での回転速度の時間変化を示すグラフ (b)実施例2での回転角度の時間変化を示すグラフ 本発明の回転導入機の内部構成図 本発明の回転導入機の別例の内部構成図 本発明のロボット装置の内部平面図 本発明のロボット装置のA−A線切断断面図
<回転導入機の構造>
本発明の回転導入機の構造を説明する。
図6は本発明の回転導入機10の内部構成図である。
本発明の回転導入機10は、互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線Lを中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部11と駆動部12と、駆動部12を回転軸線Lを中心に回転させる回転装置13とを有している。
本実施形態では、駆動部12は円筒形状であり、駆動部12のN極とS極の磁極(駆動磁極)22は、駆動部12の内周側面に、周方向に沿って交互に等間隔に並んで設けられている。
従動部11は円柱形状であり、駆動部12の内側に同軸状に挿入され、従動部11の外周側面は駆動部12の内周側面と対面されている。従動部11のN極とS極の磁極(従動磁極)21は、N極とS極の駆動磁極22と同一個数であり、従動部11の外周側面に、周方向に沿って交互に等間隔に並んで設けられている。
従って、一の従動磁極21が同極性の一の駆動磁極22と対面するときには、他の従動磁極21はそれぞれ同極性の他の駆動磁極22と対面し、一の従動磁極21が逆極性の一の駆動磁極22と対面するときには、他の従動磁極21はそれぞれ逆極性の他の駆動磁極22と対面するようになっている。
回転装置13は、ここではモーターであり、駆動部12に接続され、駆動部12を円筒の中心軸線である回転軸線Lを中心に回転させるように構成されている。
各従動磁極21がそれぞれ異なる逆極性の駆動磁極22と対面した状態で、回転装置13により駆動部12が回転軸線Lを中心に回転されると、各従動磁極21はそれぞれ対面する駆動磁極22から回転方向の引力(磁力)を受けて、従動部11は各従動磁極21と一緒に駆動部12の回転方向と同じ方向に回転するようになっている。
なお、従動部11と駆動部12とは互いに対向して配置され、従動磁極21と駆動磁極22は、それぞれ従動部11と駆動部12の互いに対向する表面に、周方向に沿ってN極とS極とで交互に等間隔に並んで設けられている限りでは、上述のように従動部11と駆動部12の互いに対向する表面の法線が回転軸線Lに対して直角に向けられた構成に限定されない。
図7を参照し、従動部11と駆動部12はどちらも円板形状であり、同軸状に互いに対向して配置され、従動部11と駆動部12の互いに対向する表面の法線は回転軸線Lと平行に向けられており、従動磁極21と駆動磁極22は、それぞれ従動部11と駆動部12の互いに対向する表面に、周方向に沿ってN極とS極とで交互に等間隔に並んで設けられていてもよい。
本発明の回転導入機10は、回転装置13の動作を制御する制御装置15を有している。制御装置15は以下の各工程を行うように構成されている(第一例の構成)。
(準備工程)
制御装置15は記憶装置16を有しており、記憶装置16には従動部11の固有振動数ωが記憶されるようになっている。
まず、従動部11を回転軸線Lを中心に自由に振動させ、レーザー変位計等の慣性モーメントMに影響を及ぼさない計測手段を用いて、従動部11の固有振動数ωを実測する。実測した従動部11の固有振動数ωを記憶装置16に記憶しておく。実測は従動部11の負荷が変化した場合や、減磁等により従動磁極21と駆動磁極22との間の磁気結合の特性が変化した場合を除き、一度行えばよい。
なお、従動部11の慣性モーメントMと、極数Npと、最大トルクTmとを求め、求めた値を上記数式(7)に代入して近似的に固有振動数ωを得てもよい。
従動部11の回転すべき回転角度Θから、記憶装置16に記憶された固有振動数ωを用いて、上記数式(1)乃至上記数式(3)を満たす、加速時間taと等速時間tbと減速時間tcとを予め決めておく。
各従動磁極21がそれぞれ異なる逆極性の駆動磁極22と対面した状態で、従動部11と駆動部12とをそれぞれ静止させる。
(加速工程)
静止状態にある駆動部12を、予め決めておいた加速時間taだけ等増速加速度で加速させて、加速時間ta後の時点で回転速度bで回転させる。このとき、上記数式(5)より、静止状態にある従動部11は、加速時間ta後の時点で回転速度bで回転して、駆動部12に対して相対的に静止状態になる。
(等速工程)
回転速度bで回転している駆動部12を、予め決めておいた等速時間tbだけ回転速度bで回転させ続ける。このとき、上記数式(5)より、従動部11は駆動部12に追随し、すなわち駆動部12と同じ回転角度かつ同じ回転速度で回転して、駆動部12に対して相対的な静止状態を維持し、従動部11の固有振動は抑制される。
(減速工程)
回転速度bで回転している駆動部12を、予め決めておいた減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて、減速時間tc後の時点で回転角度Θだけ回転した角度で静止させる。このとき、上記数式(5)より、回転速度bで回転している従動部11も、減速時間tc後の時点で回転角度Θだけ回転した角度で静止し、以後従動部11の固有振動は抑制される。
なお、本実施形態では、制御装置15は、上述の回転速度bを上記数式(12)を満たす値に制限するように構成されている。そのため、駆動磁極22と従動磁極21との間の脱調が防止され、精度のよい静止状態が実現されるようになっている。
<制御装置の別例>
なお、本発明の回転導入機10の制御装置15は上記構成に限定されず、以下の各工程を行うように構成されていてもよい(第二例の構成)。
(準備工程)
まず、第一例の構成で固有振動数ωを記憶した工程と同じ工程を行う。
次いで、従動部11の回転すべき回転角度Θから、記憶装置16に記憶された固有振動数ωを用いて、上記数式(3)と上記数式(4)とを満たす、加速時間taと等速時間tbと減速時間tcとを予め決めておく。
各従動磁極21がそれぞれ異なる逆極性の駆動磁極22と対面した状態で、従動部11と駆動部12とをそれぞれ静止させる。
(加速工程)
静止状態にある駆動部12を、予め決めておいた加速時間taだけ等増速加速度で加速させて、加速時間ta後の時点で回転速度bで回転させる。このとき、上記数式(5)より、静止状態にある従動部11は、加速時間ta後の時点で回転速度bで回転する。
(等速工程)
回転速度bで回転している駆動部12を、予め決めておいた等速時間tbだけ回転速度bで回転させ続ける。このとき、上記数式(5)より、従動部11は固有振動しながら回転し、等速時間tb後の時点で駆動部12と同じ回転角度かつ同じ回転速度bになる。
(減速工程)
回転速度bで回転している駆動部12を、予め決めておいた減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて、減速時間tc後の時点で回転角度Θだけ回転した角度で静止させる。このとき、上記数式(5)より、回転速度bで回転している従動部11も、減速時間tc後の時点で回転角度Θだけ回転した角度で静止し、以後従動部11の固有振動は抑制される。
なお、応用上は、第二例の構成の制御装置15より、第一例の構成の制御装置15の方が、等速時間tbを任意に採れ、また等速工程では従動部11に固有振動が生じないため、有用性が高い。
<ロボット装置の構造>
本発明の上述の回転導入機10を用いたロボット装置30の構造を説明する。なお、回転導入機10の制御装置15は第一例の構成でもよいし、第二例の構成でもよい。
図8はロボット装置30の平面図、図9は同A−A線切断断面図である。
ロボット装置30は、上述の回転導入機10と、回転導入機10の従動部11に取り付けられたアーム34とを有している。
本実施形態では、ロボット装置30は真空槽31を有しており、真空槽31には真空ポンプ32が接続され、真空槽31内は真空雰囲気にされている。
駆動部12と回転装置13と制御装置15とは真空槽31の外側に配置され、従動部11とアーム34とは真空槽31内に配置されている。
アーム34の先端にはハンド35が設けられている。従動部11を回転軸線Lを中心に回転させると、従動部11の回転角度に応じて、アーム34は回転軸線Lを中心とする放射方向に伸縮し、ハンド35は回転軸線Lに対して直角な移動直線に沿って移動するようになっている。
制御装置15は、静止状態にあるアーム34のハンド35を所定の移動距離dだけ移動させて静止させるときには、移動距離dを従動部11の回転角度Θに変換し、静止状態にある従動部11を、変換した回転角度Θだけ回転させて静止させるように構成されている。
制御装置15からの制御信号に従って、回転装置13が静止状態にある駆動部12を、上記数式(1)乃至(3)、または上記数式(4)、(5)を満たす、加速時間taだけ等増速加速度で加速した後、等速時間tbだけ回転速度bで等速度回転させ、減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させると、上述したように、従動部11は回転角度Θだけ回転した後静止して、以後従動部11の固有振動は抑制され、従って、ハンド35は移動距離dだけ移動した後静止して、以後ハンド35の振動は抑制される。
アーム34の長さが長いほど従動部11の固有振動の振幅は増幅されてハンド35に伝達されるため、アーム34の長さが長いロボット装置ほど、本発明による振動抑制の効果は大きくなる。
なお、ハンド35に基板を載せる前の第一の固有周波数ω1と載せた後の第二の固有周波数ω2とをそれぞれ実測して記憶しておき、ハンド35に基板を載せていない状態では第一の固有周波数ω1を用い、基板を載せた状態では第二の固有周波数ω2を用いて駆動部12を駆動させると、ハンド35の振動をより正確に抑制できる。
(比較例)
慣性モーメントM=10kg・m2、最大トルクTm=24N・m、極数Np=10、回転速度b=0.05πrad/sとし、加速時間ta=等速時間tb=減速時間tc=2sとした場合の上記数式(5)の数値解である回転速度と回転角度の時間変化を図3(a)、(b)にそれぞれ示す。
比較例では、駆動部12が静止した状態(時刻t≧加速時間ta+等速時間tb+減速時間tc)では、従動部11に回転加速度(b/ta、b/tc)に比例した振幅の固有振動が持続することが分かる。
(実施例1)
上記数式(1)及び上記数式(2)の条件でn=m=1、等速時間tb=加速時間ta=減速時間tcとし、慣性モーメントMと最大トルクTmと極数Npと回転速度bは比較例と同じ値にした場合の回転速度と回転角度の時間変化を図4(a)、(b)にそれぞれ示す。
(実施例2)
上記数式(4)の条件でn’=1、m’=2とし、慣性モーメントMと最大トルクTmと極数Npと回転速度bは比較例と同じ値にした場合の回転速度と回転角度の時間変化を図5(a)、(b)にそれぞれ示す。
なお、実施例1、2と比較例では、回転加速度<0.015ω2である。
実施例1、2ともに、比較例に比べて、駆動部12が静止した状態では、従動部11の固有振動の振幅を小さく抑制できていることが分かる。
また、実施例1では、一定の回転速度bで回転中も、従動部11は駆動部12に完全に追随し、固有振動が抑制されていることが分かる。
ただし、実施例1、2ともに、駆動部12が静止した状態で従動部11の微小な固有振動が確認されるが、その原因は上記数式(8)、(9)が近似解であることによると考えられる。
10……回転導入機
11……従動部
12……駆動部
13……回転装置
15……制御装置
21……従動磁極
22……駆動磁極
30……ロボット装置
34……アーム
35……ハンド

Claims (9)

  1. 互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部と、
    前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させる回転装置と、
    を有し、
    前記回転装置により前記駆動部が回転されると、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部は前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転する回転導入機であって、
    静止状態にある前記従動部を所定の回転速度bで回転させるときには、前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを用いた下記数式(1)を満たす加速時間taだけ、静止状態にある前記駆動部を等増速加速度で加速させて前記回転速度bで回転させる制御装置を有する回転導入機。
    Figure 2013096443
  2. 前記制御装置は、前記回転速度bで回転している前記従動部を静止させるときには、前記回転速度bで回転している前記駆動部を、下記数式(2)を満たす減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させる請求項1記載の回転導入機。
    Figure 2013096443
  3. 前記制御装置は、静止状態にある前記従動部を所定の回転角度Θだけ回転させて静止させるときには、静止状態にある前記駆動部を、下記数式(3)を満たす、加速時間taだけ等増速加速度で加速した後、等速時間tbだけ回転速度bで等速度回転させ、減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させる請求項2記載の回転導入機。
    Figure 2013096443
    ただし、加速時間taは前記数式(1)を満たし、減速時間tcは前記数式(2)を満たす。
  4. 互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部と、
    前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させる回転装置と、
    を有し、
    前記回転装置により前記駆動部が回転されると、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部は前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転する回転導入機であって、
    静止状態にある前記従動部を所定の回転角度Θだけ回転させて静止させるときには、静止状態にある前記駆動部を、下記数式(3)を満たす、加速時間taだけ等増速加速度で加速した後、等速時間tbだけ回転速度bで等速度回転させ、減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させる制御装置を有する回転導入機。
    Figure 2013096443
    ただし、加速時間taと等速時間tbと減速時間tcとは、前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを用いた下記数式(4)を満たす。
    Figure 2013096443
  5. 請求項3又は請求項4のいずれか1項記載の回転導入機と、
    前記従動部に取り付けられたアームと、
    を有するロボット装置であって、
    前記制御装置は、静止状態にある前記アームのハンドを所定の移動距離だけ移動させて静止させるときには、前記移動距離を前記従動部の回転角度Θに変換し、静止状態にある前記従動部を、変換した前記回転角度Θだけ回転させて静止させるロボット装置。
  6. 互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部とを用いて、
    前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させ、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部を前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転させる回転導入方法であって、
    前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを求めておく準備工程と、
    静止状態にある前記駆動部を、下記数式(1)を満たす加速時間taだけ等増速加速度で加速させて回転速度bで回転させることにより、静止状態にある前記従動部を前記回転速度bで回転させる加速工程とを有する回転導入方法。
    Figure 2013096443
  7. 前記加速工程の後、回転速度bで回転している前記駆動部を、下記数式(2)を満たす減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させることにより、前記回転速度bで回転している前記従動部を静止させる減速工程を有する請求項6記載の回転導入方法。
    Figure 2013096443
  8. 前記加速工程の後、前記減速工程の前に、前記回転速度bで回転している前記駆動部を等速時間tbだけ前記回転速度bで回転させ続ける等速工程を有し、
    前記準備工程では、前記従動部の回転すべき回転角度Θから、下記数式(3)と前記数式(1)と前記数式(2)とを満たす、前記加速時間taと前記等速時間tbと前記減速時間tcとを予め決めておく、
    請求項7記載の回転導入方法。
    Figure 2013096443
  9. 互いに対向して配置され、互いの対向する表面にはそれぞれ、同一の回転軸線を中心とする円周に沿ってN極とS極の磁極が交互に並んで設けられた従動部と駆動部とを用いて、
    前記駆動部を前記回転軸線を中心に回転させ、前記駆動部の前記磁極から前記従動部の前記磁極にかかる磁力により、前記従動部を前記駆動部の回転方向と同じ方向に回転させる回転導入方法であって、
    前記従動部を前記回転軸線を中心に自由に振動させたときの振動数である前記従動部の固有振動数ωを求め、前記従動部の回転すべき回転角度Θから、下記数式(3)と下記数式(4)とを満たす、加速時間taと等速時間tbと減速時間tcとを予め決めておく準備工程と、
    静止状態にある前記駆動部を、前記加速時間taだけ等増速加速度で加速させて回転速度bで回転させることにより、静止状態にある前記従動部を前記回転速度bで回転させる加速工程と、
    前記回転速度bで回転している前記駆動部を前記等速時間tbだけ前記回転速度bで回転させ続ける等速工程と、
    前記回転速度bで回転している前記駆動部を、前記減速時間tcだけ等減速加速度で減速させて静止させることにより、前記回転速度bで回転している前記従動部を静止させる減速工程とを有する回転導入方法。
    Figure 2013096443
    Figure 2013096443
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JPH03136779A (ja) * 1989-10-20 1991-06-11 Applied Materials Inc 磁気的に結合された2軸型ロボット
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