JP2013078823A - 動力工具、および動力工具の製造方法 - Google Patents

動力工具、および動力工具の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボールが円滑に動作するためのボールバランサに関する技術を提供する。
【解決手段】グラインダは、砥石が取り付けられるスピンドル202と、そのスピンドル202と一体的に回転するボールバランサ400を備えている。当該ボールバランサ400は、複数のボール402と、ボール402をスピンドル202周りに回動可能に保持する溝405が設けられており、溝405には潤滑剤が充填されている。そして、潤滑剤の溝405の容積に対する充填率Xは、潤滑材の粘度に対応する値μに対して下記数式を満たしている。
Figure 2013078823

【選択図】図2

Description

本発明は、ボールバランサを有する動力工具、および動力工具の製造方法に関する。
特開2001−300841号には、防振装置を備えたグラインダが記載されている。この防振装置は、複数のバランスボールを有し、駆動軸の外周に配置された砥石受けと一体的に回転するように取り付けられている。砥石を含む回転部分の重心が駆動軸の回転中心と一致しない場合でも、バランスボールが移動して、回転部分の重心と駆動軸の回転中心とが一致するようにバランスボールが移動する。これにより、回転部分が振動することを防止している。
特開2001−300841号公報
ところで、ボールの移動によって振動を抑制するボールバランサは、ボールの移動は円滑であることが望ましい。そのため、ボールバランサのボールが移動する領域には、潤滑油が必要である。しかしながら、ボールが移動する領域に潤滑油が充満されていると、潤滑油の流体抵抗によりボールの移動を妨げる力が発生し、ボールの円滑な移動が阻害される。それにより、動力工具の振動を低減させるボールバランサの効果を希釈させるおそれがある。そこで、本発明は、上記に鑑み、ボールが円滑に動作するためのボールバランサに関する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る動力工具の好ましい形態によれば、先端工具が取り付けられる回転軸と、その回転軸と一体的に回転するボールバランサを備えている。当該ボールバランサは、複数のボールと、ボールを回転軸周りに回動可能に保持する所定の容積を有する回動領域が設けられたボール収納部材と、回動領域に充填された潤滑剤を有している。そして、潤滑剤の充填量は、ボールを円滑に回動させることによって、動力工具が駆動したときの当該動力工具に生じる振動値を低減させる充填量であることを特徴とする。
本発明によれば、潤滑剤の充填量は、ボールを円滑に回動させることができる量に設定されているため、ボールバランサを効率よく作動させることができる。これにより、動力工具に生じる振動値を低減させることができる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、潤滑剤の充填量は、回動領域の容積に対する充填率Xが、当該潤滑剤の粘度に対応する値μに対して、下記数式(1)を満たす充填率に対応する量であることを特徴とする。この「回動領域の容積」とは、回動領域におけるボールが回動可能な容積から、ボールの容積を差し引いた容積である。
Figure 2013078823
本形態によれば、潤滑剤の粘度に応じて、充填率を設定することで、ボールを円滑に動作させることができるボールバランサが提供される。これにより、動力工具が発生する振動を効率よく低減することができる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、潤滑剤は、粘度がVG100以下であり、かつ当該潤滑剤の充填量は、回動領域の容積に対する充填率が27%以下の量であることを特徴とする。この「回動領域の容積」とは、回動領域におけるボールが回動可能な容積から、ボールの容積を差し引いた容積である。なお、VGとは、ISOの粘度グレードを表す記号であり、VGに続く数値はその中点動粘度を mm/s の単位で表したものである。
本形態によれば、潤滑剤の粘度と充填量を適切に設定することで、ボールを円滑に動作させることができるボールバランサが提供される。これにより、動力工具が発生する振動を効率よく低減することができる。
本発明に係る動力工具の更なる形態によれば、動力工具は、グラインダであることを特徴とする。
本形態によれば、動力工具としてのグラインダに対して、動力工具が発生する振動を効率よく低減することができる。
本発明に係る動力工具の製造方法の好ましい形態によれば、動力工具は、先端工具が取り付けられる回転軸と、その回転軸と一体的に回転するボールバランサを備えている。当該ボールバランサは、複数のボールと、ボールを回転軸周りに回動可能に保持する所定の容積を有する回動領域が設けられたボール収納部材と、回動領域に充填された潤滑剤を有している。そして、動力工具が駆動したときの当該動力工具に生じる振動値が所定値以下となるように、潤滑剤の充填量を決定し、決定された充填量の潤滑剤を回動領域に充填してボールバランサを形成している。
本発明によれば、振動値が所定値以下となるように、潤滑剤の充填量を決定することができ、潤滑剤の充填量を適切に設定しつつ、動力工具に生じる振動を抑制できるボールバランサを備えた動力工具を製造することができる。
本発明に係る動力工具の製造方法の更なる形態によれば、潤滑剤の充填量は、回動領域の容積に対する充填率Xが、当該潤滑剤の粘度に対応する値μに対して、下記数式(2)を満たす量であることを特徴とする。この「回動領域の容積」とは、回動領域におけるボールが回動可能な容積から、ボールの容積を差し引いた容積である。
Figure 2013078823
本形態によれば、潤滑剤の粘度に応じて、充填率を設定することで、ボールを円滑に動作させることができるボールバランサが提供される。これにより、動力工具が発生する振動を効率よく低減することができるボールバランサを備えた動力工具を製造することができる。
本発明に係る動力工具の製造方法の更なる形態によれば、潤滑剤は、粘度がVG100以下であり、潤滑剤の充填量は、回動領域の容積に対する充填量が27%以下の量であることを特徴とする。この「回動領域の容積」とは、回動領域におけるボールが回動可能な容積から、ボールの容積を差し引いた容積である。なお、VGとは、ISOの粘度グレードを表す記号であり、VGに続く数値はその中点動粘度を mm/s の単位で表したものである。
本形態によれば、潤滑剤の粘度と充填量を適切に設定することで、ボールを円滑に動作させることができるボールバランサが提供される。これにより、動力工具が発生する振動を効率よく低減することができるボールバランサを備えた動力工具を製造することができる。
本発明に係る動力工具の製造方法の更なる形態によれば、動力工具に生じる振動値が、手腕振動値で、2.5m/s以下となるように、潤滑剤の充填量を決定している。
本形態によれば、動力工具に生じる振動値を手腕振動値で2.5m/s以下となるように、潤滑剤の充填量を適切に決定することができる。なお、欧州連合議会が公布した欧州連合人体振動指令2002/44/ECによると、それを達成した時に手持ち式振動及び打撃機器、工具及びワークピースの使用者に手腕振動症候群に関係する症状の発現の可能性を低減することになるであろう2.5m/sの日振動暴露対策値を規定している。この値は、アメリカ合衆国及び他の国の医療関係者、科学者及び政府機関、研究機関並びに業界で一般的に認められている。
本発明に係る動力工具の製造方法の更なる形態によれば、動力工具は、グラインダであることを特徴とする。
本形態によれば、動力工具としてのグラインダに対して、動力工具が発生する振動を効率よく低減することができる動力工具を製造することができる。
本発明によれば、ボールが円滑に動作するためのボールバランサに関する技術を提供することができる。
本発明の実施形態に係るグラインダの全体構造を示す断面図である。 図1におけるII−II線の断面図である。 ボールバランサの平断面図である。 図3におけるIV−IV線の断面図である。 ボールバランサの潤滑油の充填率を決定するフローチャートである。 潤滑油の充填率とグラインダの振動値の関係を示す図である。
以下、本発明に実施の形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。本実施の形態では、動力工具としてグラインダを例に挙げて説明する。このグラインダは、モータにより研削工具や研磨工具などの砥石や切断工具等の先端工具を回転させて、被加工材に対して研削や研磨および切断等を行う動力工具である。
図1、図2に示すように、グラインダ1は、メインハウジング10とギアハウジング20とリアカバー30とホイールカバー40を主体として構成されている。
メインハウジング10は、略円筒形状のハウジングであり、モータ100を収容している。モータ100の回転軸101は、ギアハウジング20に向かって突出するように配置されている。
ギアハウジング20は、メインハウジング10の一方側に設けられ、第1べベルギア200、第2べベルギア201、スピンドル202、ベアリング203,204等を収容している。第1べベルギアは、モータ100の回転軸101に外装されている。第2べベルギア201は、第1べベルギア200と螺合し、第2べベルギア201の中心部にスピンドル202が配置されており、第2べベルギア201とスピンドル202は一体になって回転する。これにより、モータ100の回転出力を回転軸101と直交するスピンドル202の軸周りの回転力に変換している。このスピンドル202は、2つのベアリング203,204に保持されている。
リアカバー30は、メインハウジング10のギアハウジング20と反対側に設けられ、電源配線部300を収容している。電源配線部300には、外部の電源から電流を供給する電源コード301と、グラインダ1の駆動のON/OFFを切り替えるスイッチ302が設けられている。この電源配線部300は、モータ100に電気的に接続されている。
ホイールカバー40は、ギアハウジング20の外部に着脱可能に取り付けられた略半円形状の部品である。ギアハウジング20の外側において、スピンドル202にボールバランサ400が取り付けられている。さらに、スピンドル202の先端部において、着脱可能なアウタフランジ41がスピンドル202と螺合している。そして、ボールバランサ400とアウタフランジ41よって、砥石2が着脱可能に挟持されている。このスピンドル202に取り付けられた砥石2の外側を半周覆うようにホイールカバー40が構成されている。これにより、ホイールカバー40は、砥石2によって加工された被加工材の破片の飛散を抑制するとともに、回転する砥石2からユーザを保護している。この砥石2が本発明の「先端工具」に対応する実施構成例である。
次に、図3、図4を参照して、ボールバランサ400について詳細に説明する。ボールバランサ400は、バランサボディ401、ボール402、バランサカバー403を主体として構成されている。
バランサボディ401は、金属製の略円盤状の部材である。バランサボディ401の中心部には、スピンドル202が挿通される貫通孔404が形成されており、貫通孔404の周囲には、バランサボディ401の一面に開口した溝405が形成されている。ボール402は、金属製の球体であり、溝405内において8個のボール402が、溝405内を貫通孔404周りに移動可能に保持されている。バランサボディ401の一面には、溝405の開口を塞ぐようにバランサカバー403が配置されている。なお、溝405内には、ボール402の移動を円滑にするための図示しない潤滑油が封入されている。このバランサボディ401とバランサカバー403が、本発明の「ボール収納部材」に対応し、溝405が、本発明の「回動領域」に対応する実施構成例である。
以上の通り構成されたグラインダ1は、スイッチ302が操作されることによって、外部の電源から電気配線部300を介して、モータ100に電力が供給される。これにより、モータ100が回転駆動し、回転軸101に取り付けられた第1べベルギア200が回転する。第1べベルギア200と第2べベルギア201が螺合して回転することで、モータ100の回転出力をスピンドル202周りの回転力に変換して、第2べベルギア201と一体となって回転するスピンドル202に装着された砥石2を回転させる。回転する砥石2を被加工材に押し当てることで被加工材を加工することができる。
グラインダ1の駆動によってグラインダ1に振動が生じるが、スピンドル202と一体となって回転する砥石2等の重心位置とスピンドル202の回転軸との離隔距離が大きい時ほどグラインダ1に生じる振動が大きい。このとき、スピンドル202に取り付けられたボールバランサ400が、スピンドル202と一体となって回転することで、複数のボール402が、スピンドル202と一体となって回転する砥石2等の重心位置とスピンドル202の回転軸との離隔距離を縮めるように、溝405内を回動する。これにより、グラインダ1に生じる振動を低減している。
次にグラインダ1の製造方法について説明する。グラインダ1の製造方法は公知の製造方法であるため、ここでは、ボールバランサ400の製造方法について説明する。
ボールバランサ400の溝405内には、潤滑油が封入されているが、溝405が潤滑油で充満されていると、潤滑油の流体抵抗により、ボール402の移動を妨げてしまう。そのため、溝405内に封入する潤滑油の量を適切に設定する必要がある。本実施形態の製造方法においては、溝405内に潤滑油を充填するにあたり、ボールを円滑に回動させることによって、グラインダが駆動したときの当該グラインダに生じる振動値が所定値以下となるように、潤滑剤の充填量を決定している。そして、決定された充填量の潤滑剤を回動領域に充填してボールバランサを形成している。
この充填量は、潤滑油の粘度と、その粘度における溝405においてボール402が回動可能な領域の容積からボール402の容積を差し引いた容積に対する潤滑剤の充填量である充填率から決定することができる。この充填率について、出願人は、予め行った実験に基づき潤滑油の充填率を設定している。その実験について、図5を参照して説明する。
最初に、ボールバランサ400の各寸法を設定する(S1)。図3、図4におけるボールバランサ400の各寸法は、次の通りである。溝405の内径R1は36mmで、外径R2は55mmであり、深さDは9.8mmである。また、ボール402の直径は8.73mmである。
次に、溝405に充填する潤滑油を設定する(S2)。ここでは、潤滑油としてシェル(登録商標)テラスオイルを使用している。
そして、粘度の異なる3種類の潤滑油(VG32、VG68、VG100)について、充填量を変えたときのグラインダ1に生じる加速度を測定し、充填率と振動値の関係を測定した(S3)。なお、VGとは、ISOの粘度グレードを表す記号であり、VGに続く数値はその中点動粘度を mm/s の単位で表したものである。
加速度の測定は、モータ100の回転軸101が水平方向と一致し、スピンドル202が鉛直方向と一致するようにグラインダ1を回転軸101の軸方向2点で保持した状態で、3軸加速度ピックアップにより3軸それぞれの加速度を測定した。そして、測定した加速度について、適宜フィルタ処理を施し、3軸方向の加速度を合成した値を振動値として、潤滑油の充填率と振動値の関係を求めた。
以上に基づき、潤滑油の充填率を決定する(S4)。図6は、S3における実験結果である潤滑油の充填率と振動値の関係を示すグラフである。このグラフによると、潤滑油は、粘度がVG100以下であって、振動値2.5m/s以下となる充填率である27%以下であることが好ましい。
また一方で、出願人は、潤滑油の充填率Xと振動値Yの関係が下記数式(3)の2次関数で近似できることを知見した。
Figure 2013078823
ここで、a,bは、封入する潤滑油の粘度によって決まる係数でa=4.5×10−6μ,b=30−0.5μとなる。また、cは、ボール402の真円度や表面粗さによって決まり、一般的な加工である場合には、c=1.5程度である。ここでは、粘度に対応するμは、ISOの粘度グレードを表す記号VGの後に続く値を用いた。
振動値Yが所定の振動値Fよりも小さくなる条件を求めると、下記数式(4)の通りとなる。
Figure 2013078823
ここで、所定の振動値Fを2.5であるとすると、下記数式(5)の通りとなる。この振動値は、欧州連合人体振動指令2002/44/ECにおいて規定されている日振動暴露対策値2.5m/sに対応している。
Figure 2013078823
以上の知見に基づき、所定の振動値Fを設定し、数式(4)を満たすように粘度に応じた潤滑油の充填率を決定することができる。一方、所定の振動値Fを2.5であるとして、数式(5)を満たすように粘度に応じた潤滑油の充填率を決定してしてもよい。
以上によって決定された充填率に対応する充填量の潤滑油を溝405内に充填し、ボールバランサ400を形成している。その後、ボールバランサ400をスピンドル202に一体的に取り付けることで、グラインダ1を形成している。
以上の各設定値等は、実施構成例であり、本願発明の内容を限定するものではないことは言うまでもない。また、本実施形態では、充填率を、溝405においてボール402が回動可能な領域の容積からボール402の容積を差し引いた容積に対する潤滑剤の充填量と定義しているが、充填率を、溝405の容積に対する潤滑剤の充填量と定義して、充填率と振動値の関係を算出して、充填量を決定することも本発明に好適に包含される。
以上の通り、潤滑油の粘度に応じて充填率を設定することで、ボール402を円滑に動作させることができる。これにより、ボール402が円滑に動作するボールバランサ400を備えたグラインダ1を形成することができる。その結果、グラインダ1が発生する振動を効率よく低減することができる。さらに、本実施形態においては、溝405に潤滑油を充満させる場合に比べて潤滑油の充填量を少なくすることができ、グラインダ1をコストダウンすることができる。
以上においては、潤滑油としてシェル(登録商標)テラスオイルを使用しているが、他の潤滑剤を用いても、上記の通り、その潤滑剤の粘度に応じて充填率を設定することが可能である。
以上においては、所定の振動値Fとして、2.5を適用しており、これは欧州連合人体振動指令2002/44/ECにおいて規定されている振動値2.5m/sに対応しているが、所定の振動値Fは要求される性能に応じて、適宜設定することが可能である。なお、振動値Fは、振動値に対応する値を用いることもでき、振動値そのものの値を用いてもよく、また、振動値を無次元化した値を用いてもよい。
また、以上においては、粘度に対応する値μとして、ISOの粘度グレードを表す記号VGの後に続く値を用いているが、粘度そのものの値を用いてもよく、また、粘度を無次元化した値を用いてもよい。
以上においては、動力工具としてグラインダを例に説明したが、これには限られず、モータで駆動するハンマドリルや、エンジンで駆動する芝刈り用の刈払機等に本発明を適用することも可能である。
上記発明の趣旨に鑑み、本発明に係る動力工具は、下記の態様が構成可能である。
(態様1)
「先端工具が取り付けられる回転軸と、
前記回転軸と一体的に回転するとともに、複数のボールと、当該ボールを前記回転軸周りに回動可能に保持する所定の容積を有する回動領域が設けられたボール収納部材と、前記回動領域に充填された潤滑剤と、を有するボールバランサを備えた動力工具であって、
前記潤滑剤の充填量は、前記ボールを円滑に回動させることによって、前記動力工具が駆動したときの当該動力工具に生じる振動値を低減させる充填量であって、前記回動領域の容積に対する充填率Xが、前記潤滑剤の粘度によって定まる係数aおよびbと、ボールの真円度と表面粗さによって定まる係数cと、前記潤滑剤の粘度に対応する値μに対して、振動値が所定の振動値F以下となる下記数式(6)を満たす充填率に対応する量であることを特徴とする動力工具。」
Figure 2013078823
また、上記発明の趣旨に鑑み、本発明に係る動力工具の製造方法は、下記の態様が構成可能である。
(態様2)
「先端工具が取り付けられる回転軸と、
前記回転軸と一体的に回転するとともに、複数のボールと、当該ボールを前記回転軸周りに回動可能に保持する所定の容積を有する回動領域が設けられたボール収納部材と、前記回動領域に充填された潤滑剤と、を有するボールバランサを備えた動力工具の製造方法であって、
前記ボールを円滑に回動させることによって、前記動力工具が駆動したときの当該動力工具に生じる振動値が所定値以下となるように、前記潤滑剤の充填量を、前記潤滑剤の前記回動領域の容積に対する充填率Xが、前記潤滑剤の粘度によって定まる係数aおよびbと、ボールの真円度と表面粗さによって定まる係数cと、前記潤滑剤の粘度に対応する値μに対して、振動値が所定の振動値F以下となる下記数式(7)を満たす充填率に対応する量となるように決定し、
決定された前記充填量の前記潤滑剤を前記回動領域に充填して前記ボールバランサを形成することを特徴とする動力工具の製造方法。」
Figure 2013078823
1 グラインダ
2 砥石
10 メインハウジング
20 ギアハウジング
30 リアカバー
40 ホイールカバー
41 アウタフランジ
100 モータ
101 回転軸
200 第1べベルギア
201 第2べベルギア
300 電源配線部
301 電源コード
302 スイッチ
400 ボールバランサ
401 バランサボディ
402 ボール
403 バランサカバー
404 貫通孔
405 溝

Claims (9)

  1. 先端工具が取り付けられる回転軸と、
    前記回転軸と一体的に回転するとともに、複数のボールと、当該ボールを前記回転軸周りに回動可能に保持する所定の容積を有する回動領域が設けられたボール収納部材と、前記回動領域に充填された潤滑剤と、を有するボールバランサを備えた動力工具であって、
    前記潤滑剤の充填量は、前記ボールを円滑に回動させることによって、前記動力工具が駆動したときの当該動力工具に生じる振動値を低減させる充填量であることを特徴とする動力工具。
  2. 請求項1に記載の動力工具であって、
    前記潤滑剤の充填量は、前記回動領域の容積に対する充填率Xが、当該潤滑剤の粘度に対応する値μに対して、下記数式(1)を満たす充填率に対応する量であることを特徴とする動力工具。
    Figure 2013078823
  3. 請求項1に記載の動力工具であって、
    前記潤滑剤は、粘度がVG100以下であり、かつ当該潤滑剤の充填量は、前記回動領域の容積に対する充填率が27%以下となる量であることを特徴とする動力工具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力工具であって、
    前記動力工具は、グラインダであることを特徴とする動力工具。
  5. 先端工具が取り付けられる回転軸と、
    前記回転軸と一体的に回転するとともに、複数のボールと、当該ボールを前記回転軸周りに回動可能に保持する所定の容積を有する回動領域が設けられたボール収納部材と、前記回動領域に充填された潤滑剤と、を有するボールバランサを備えた動力工具の製造方法であって、
    前記ボールを円滑に回動させることによって、前記動力工具が駆動したときの当該動力工具に生じる振動値が所定値以下となるように、前記潤滑剤の充填量を決定し、
    決定された前記充填量の前記潤滑剤を前記回動領域に充填して前記ボールバランサを形成することを特徴とする動力工具の製造方法。
  6. 請求項5に記載の動力工具の製造方法であって、
    前記充填量は、前記潤滑剤の前記回動領域の容積に対する充填率Xが、当該潤滑剤の粘度に対応する値μに対して、下記数式(2)を満たす充填率に対応する量であることを特徴とする動力工具の製造方法。
    Figure 2013078823
  7. 請求項5に記載の動力工具の製造方法であって、
    前記潤滑剤は、粘度がVG100以下であり、
    前記充填量は、前記回動領域の容積に対する充填率が27%以下となる量であることを特徴とする動力工具の製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の動力工具の製造方法であって、
    前記振動値は、手腕振動値であって、
    前記所定値は、2.5m/sであることを特徴とする動力工具の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の動力工具の製造方法であって、
    前記動力工具は、グラインダであることを特徴とする動力工具の製造方法。
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