JP2013076132A - 焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法 - Google Patents

焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】TS≧340MPaという高強度と共に、BH≧30MPa、均一伸び≧18%、促進時効後のYP-El≦1.0%を満足する焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.0010〜0.0040%、Si:0.05%以下、Mn:0.1〜1.0%、P:0.10%以下、S:0.03%以下、Al:0.01〜0.10%、N:0.0050%以下およびTi:0.005〜0.050%を含有し、かつ
(Ti−3.4×N−1.5×S)/C≦6.0、
Mn/C≧100
の関係を満足し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成とする。
ただし、上記数式中における元素記号は、それぞれの元素の鋼中の含有量(質量%)を表す。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のドアやフードなどのパネル部品をはじめとして、自販機、デスク、家電・OA機器および建材など、焼付塗装を行う部品に適用して最適な焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法に関するものである。
なお、本発明で対象とする薄鋼板には、冷延鋼板の他に、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっきなどのめっき鋼板、さらには、その上に化成処理などを施した表面処理鋼板などが含まれる。
近年、地球環境に対する関心の高まりを受けて、鋼板の製造の際にCO2排出量の大きい鋼板の使用量を削減したいという要請が強まっている。さらに、自動車の分野などでは車体を軽くすることによって、燃費を向上させると共に排ガスを減らしたいというニーズがますます大きくなっている。
上記の要請に応えるためには、鋼板を高強度化して薄肉化することが有効であるが、一方で鋼板を大幅に高強度化すると、プレス時に、スプリングバックによる形状不良や、均一伸びが不足することによる歪の集中で割れが発生するなどの問題が生じる。
また、薄鋼板のプレス部品の中には、プレス加工後に焼付塗装されるものが多く、このような部品に関しては、焼付け時の熱を利用してプレス加工後にさらに高強度化できる焼付硬化型の高強度鋼板に対するニーズが非常に大きい。
従来、焼付硬化性に優れた鋼板として、例えば特許文献1には、質量%でC≦0.01%の鋼において、B/N=0.5〜1.6の範囲のB添加によりNを固定して時効性を改善すると共に、NbとCの比Nb/Cを0.5〜4の範囲に調整することで固溶Cを残留させて焼付硬化性を付与する技術が開示されている。
また、特許文献2には、質量%でC:0.001〜0.0035%、Ti≧0.005%の鋼において、(Ti/48)/(S/32+N/14)≦1.0を満足させることによってTiをS,Nで固定し、添加したCが全量固溶Cとなるよう制御することで、焼付硬化性を付与する技術が開示されている。
特平昭58-84929号公報 特開平2-197549号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、高強度化することが難しいという問題があった。
また、特許文献2に記載の技術では、均一伸びが確保できないという問題があった。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、TS≧340MPaという高強度と共に、BH≧30MPa、均一伸び≧18%、促進時効後のYP-El≦1.0%を満足する焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板を、その有利な製造方法と共に提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.質量%で、
C:0.0010〜0.0040%、
Si:0.05%以下、
Mn:0.1〜1.0%、
P:0.10%以下、
S:0.03%以下、
Al:0.01〜0.10%、
N:0.0050%以下および
Ti:0.005〜0.050%
を含有し、かつ
(Ti−3.4×N−1.5×S)/C≦6.0、
Mn/C≧100
の関係を満足し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、引張強さ(TS)が340 MPa以上、焼付硬化量(BH)が30MPa以上、均一伸び(El)が18%以上、促進時効後の降伏点伸び(YP-El)が1.0%以下であることを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
ただし、上記数式中における元素記号は、それぞれの元素の鋼中の含有量(質量%)を表す。なお、本明細書中の数式中の元素記号はすべて同じ意味を表すものとする。
2.さらに質量%で、B:0.0005〜0.0030%を含有することを特徴とする前記1に記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
3.さらに質量%で、V,Ta,WおよびMoのうちから選んだ1種または2種以上をそれぞれ0.005〜0.050%含有することを特徴とする前記1または2に記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
4.さらに質量%で、Cr,NiおよびCuのうちから選んだ1種または2種以上をそれぞれ0.01〜0.10%含有することを特徴とする前記1ないし3のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
5.さらに質量%で、Sb:0.005〜0.050%を含有することを特徴とする前記1ないし4のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
6.さらに質量%で、CaおよびREMのうちから選んだ1種または2種をそれぞれ0.0005〜0.01%含有することを特徴とする1ないし5のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
7.前記薄鋼板の表面にめっき層を有することを特徴とする前記1ないし6のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
8.前記1ないし6のいずれかに記載の組成からなる鋼スラブを、熱間圧延後、コイルに巻き取り、ついで酸洗後、冷間圧延したのち、焼鈍を施し、その後調質圧延を行って薄鋼板を製造するに当たり、
前記熱間圧延後の巻取り温度を550℃以上にすると共に、焼鈍に際し、500℃から均熱温度までの加熱を、0.1℃/sまたは{0.2×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃/sのうちのより大きい加熱速度以上で行い、均熱温度を650℃または{650+20×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃のうちのより高い温度以上かつ 900℃以下、均熱時間を10〜1000sとし、さらに調質圧延を(0.8×Mn)〜(2+Mn)%の板厚減少率で行うことを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
9.前記8に記載の製造方法において、焼鈍後に前記鋼板の表面にめっき処理を施すことを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
10.前記9に記載の製造方法において、めっき処理に引き続きめっき層に合金化処理を施すことを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
本発明に従い、C,Mn,Ti量を制御した鋼スラブを素材とし、熱延での巻取り温度、冷延後の焼鈍時における加熱速度と均熱温度、さらには調質圧延時の板厚減少率を制御して、析出物と固溶C量および歪の導入形態を制御することにより、高TS、高BH、促進時効後の低YP-Elを維持しつつ均一伸びを向上させた薄鋼板を得ることができ、工業上、極めて有効な効果がもたらされる。
BHに及ぼすTi*/Cの影響を示す図である。 YP-Elに及ぼすMn/Cの影響を示す図である。 均一伸びに及ぼす調圧率(調質圧延における板厚減少率)の影響を示す図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において、薄鋼板の成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。なお、以下の成分組成を表す%は、特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C:0.0010〜0.0040%
Cは、Tiと微細な炭化物を形成することにより、高強度化に寄与すると共に、固溶Cとしても存在することで、焼付硬化性を向上させることができる。そのため、C量は0.0010%以上含有させる必要がある。一方、多量のCは、炭化物や固溶Cの増加により均一伸びが低下するだけでなく、特に固溶Cとして多く存在する場合には促進時効後のYP-Elが大きくなる不利が生じる。そのため、C量は0.0040%以下とする必要がある。好ましくは0.0030%以下、より好ましくは0.0025%以下、さらに好ましくは0.0020%以下である。
Si:0.05%以下
Siは、多量に添加すると、硬質化により加工性が劣化し、また焼鈍時のSi酸化物の生成によりめっき性が阻害される。従って、Siは0.05%以下とする必要がある。好ましくは0.03%以下、より好ましくは0.02%以下、さらに好ましくは0.01%以下である。
Mn:0.1〜1.0%
Mnは、固溶強化により高強度化に寄与するだけでなく、固溶Cとの相互作用により、固溶Cに起因した促進時効後のYP-Elの上昇を抑制することができる。また、焼鈍時における加熱途中の回復を抑制することで、均熱時に均一な再結晶粒として均一伸びを向上させる効果もある。このような効果を得るため、Mnは0.1%以上とする必要がある。一方、多量のMnは、硬質化により均一伸びが低下するだけでなく、焼鈍時のMn酸化物の生成によりめっき性が阻害される。そのため、Mn量は1.0%以下とする必要がある。
P:0.10%以下
Pは、粒界に偏析して、延性や靭性を劣化させることから、0.10%以下とする必要がある。下限はとくに設定しないが、高強度化に有効に作用することから、0.03%程度とすることが好ましい。より好ましくは0.05%以上である。
S:0.03%以下
Sは、熱間での延性を著しく低下させることで、熱間割れを誘発し、表面性状を著しく劣化させる。さらに、Sは、強度にほとんど寄与しないばかりか、不純物元素として粗大なTiSを形成することにより、延性を低下させる。これらの問題は、S量が0.03%を超えると顕著となるので、S量は0.03%以下とする必要がある。好ましくは0.02%以下、より好ましくは0.01%以下である。
Al:0.01〜0.10%
Alは、脱酸元素として添加され、生成したアルミ酸化物はスラグとして除去されるが、残留Al量が0.01%を下回る場合には、脱酸が不十分となることから、Alは0.01%以上添加する必要がある。好ましくは0.03%以上である。一方、多量のAlは、鋼中アルミ酸化物の増加を招き、延性が低下することから、0.10%以下とする必要がある。
N:0.0050%以下
Nは、固溶Nとして存在する場合には促進時効後のYP-Elの上昇を招くばかりでなく、多量に含有されると、熱間圧延中にスラブ割れを伴い、表面疵が発生するおそれがある。また、Tiと粗大な窒化物を形成することによってTiを多量に消費してしまう。従って、Nは0.0050%以下とする必要がある。好ましくは0.0030%以下、より好ましくは0.0020%以下である。
Ti:0.005〜0.050%
Tiは、Cと微細な炭化物を形成することで硬質化に寄与することができる。さらに、Tiの微細な炭化物は、焼鈍時における加熱途中の回復を抑制することで、均熱時に均一な再結晶粒として均一伸びを向上させることができる。そのため、Tiは0.005%以上添加する必要がある。好ましくは0.010%以上である。一方、多量のTi添加は、固溶Cを減少させることで焼付硬化性を低下させるだけでなく、熱間での変形抵抗値を上げて圧延を困難にする。従って、Tiは0.050%以下とする必要がある。好ましくは0.030%以下、より好ましくは0.020%以下、さらに好ましくは0.015%以下である。
以上、各基本成分についてその適正組成範囲について説明したが、本発明では、各基本成分を上記の範囲に調整するだけでは不十分で、C,Ti,NおよびSについては以下の関係式を満足させる必要がある。
(Ti−3.4×N−1.5×S)/C≦6.0、
上掲式は、所定量の固溶Cを確保するのに必要な関係式である。
すなわち、Tiは、炭化物よりも高温で窒化物や硫化物を形成することから、Cに対し、窒化物または硫化物を形成しているTi以外のTi量である(Ti−3.4×N−1.5×S)の比が大きいと、炭化物が形成されやすく、所定量の固溶Cを残留させることが困難となってしまう。そのため、(Ti−3.4×N−1.5×S)/Cは6.0以下とする必要がある。好ましくは4.0以下、より好ましくは3.5以下、さらに好ましくは2.0以下である。なお、この式の下限は特に設けないが、(Ti−3.4×N−1.5×S)/Cが小さいと、Nによる促進時効後のYP-El上昇を招いたり、Tiの炭化物による硬質化の効果を得ることができなくなったりする。従って、(Ti−3.4×N−1.5×S)/Cは−10.0以上とすることが好ましい。より好ましくは−5.0以上、さらに好ましくは−2.0以上、最も好ましくは0以上である。
また、本発明では、C,Mnについて、以下の関係式を満足させる必要がある。
Mn/C≧100
上掲式は、促進時効後のYP-Elの上昇を抑制するために必要な関係式である。
すなわち、Cに対するMnの比を大きくすることで、固溶Cとの相互作用による促進時効後のYP-Elの上昇を抑制することができる。この効果を得るため、Mn/Cは100以上とする必要がある。好ましくは150以上、より好ましくは200以上である。なお、この式の上限は特に設けないが、600程度とすることが好適である。
以上、基本成分および基本成分相互間の関係式について説明したが、本発明では、その他にも、以下に述べる元素を必要に応じて適宜含有させることができる。
B:0.0005〜0.0030%
Bは、粒界に偏析して耐二次加工脆性を向上させることができる。このような効果を得るためにはBを0.0005%以上添加することが好ましい。一方、多量のB添加は、熱間での変形抵抗値を上げて圧延を困難にしてしまう。従って、Bを添加する場合には0.0030%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.0020%以下である。
V,Ta,WおよびMoのうちから選んだ1種または2種以上をそれぞれ0.005〜0.050%
V,Ta,WおよびMoはいずれも、微細析出物を形成することですることで高強度化に寄与することができる。このような効果を得るためには、単独添加または複合添加いずれの場合においても、それぞれ0.005%以上添加することが好ましい。一方、多量に添加すると延性が大きく低下することから、それぞれ0.050%以下とすることが好ましい。
Cr,NiおよびCuのうちから選んだ1種または2種以上をそれぞれ0.01〜0.10%
Cr,NiおよびCuはいずれも、組織を細粒化することで高強度化に寄与する元素である。このような効果を得るためには、単独添加または複合添加いずれの場合においても、それぞれ0.01%以上添加することが好ましい。一方、多量に添加すると延性が大きく低下することから、それぞれ0.10%以下とすることが好ましい。
Sb:0.005〜0.050%
Sbは、熱間圧延時の加熱において、表面に偏析しスラブが窒化するのを防止することでNによる時効劣化を抑制することができる。このような効果を得るためには、Sbは0.005%以上添加することが好ましい。一方、多量にSbを添加すると製造コストが上昇することから、Sbを添加する場合は0.050%以下とすることが好ましい。
CaおよびREMのうちから選んだ1種または2種をそれぞれ0.0005〜0.01%
CaおよびREMはそれぞれ、硫化物の形態を制御することで延性を向上させることができる。このような効果を得るためにCa、REMを添加する場合には、単独添加または複合添加いずれの場合も、それぞれ0.0005%以上添加することが好ましい。一方、多量の添加は製造コストが上昇することから、それぞれ0.01%以下とすることが好ましい
その他、Sn,Mg,Co,As,Pb,ZnおよびOなどの不純物を含んでいても、合計で0.5%以下であれば特性的には問題ない。
なお、本発明において、残部はFeおよび不可避的不純物であるが、本発明の作用・効果を損なわない限り、他の微量元素の含有を拒むものではない。
そして、本発明鋼板においては、以下の特性を満足していることが重要である。
引張強度(TS):340MPa以上
本発明の高強度薄鋼板は、引張強度(TS)が340MPa以上であることを特徴とする。TSを340MPa以上とすることで、強度が必要な部材に対し鋼板を薄肉化することができるからである。ここで、上記TSは、圧延直角方向よりJIS5引張り試験片を切り出し、JIS Z 2241に準拠した引張り試験によって測定することができる。
焼付硬化量(BH):30MPa以上
本発明の高強度薄鋼板は、焼付硬化量(BH)が30MPa以上であることを特徴とする。BHを30MPa以上とすることで、プレス成型時の荷重を小さくするとともに、プレス成型後の強度を上昇させることができるからである。ここで、上記BHは、圧延直角方向よりJIS5引張り試験片を切り出し、JIS G 3135に準拠した塗装焼付硬化量試験方法によって測定することができる。
均一伸び:18%以上
本発明の高強度薄鋼板は、均一伸びが18%以上であることを特徴とする。均一伸びを18%以上とすることで、プレス成型時に歪が集中するのを抑制し、割れの発生を抑制できるからである。
促進時効後の降伏伸び(YP-El):1.0%以下
本発明の高強度薄鋼板は、促進時効後の降伏伸び(YP-El)が1.0%以下であることを特徴とする。促進時効後の降伏伸びを1.0%以下とすることで、プレス成型時のしわの発生を抑制することができるからである。ここで、促進時効後のYP-Elは、圧延直角方向よりJIS5引張り試験片を切り出し、100℃で6時間保持した後に引張り試験を行ったときの降伏点伸びとして測定することができる。
次に、本発明の製造条件について説明する。
本発明では、上記の好適成分組成に調整した鋼スラブを、熱間圧延後、コイルに巻き取り、ついで酸洗後、冷間圧延したのち、焼鈍を施し、その後調質圧延を行って薄鋼板とする。本発明では、上記の各工程中、特に熱間圧延後のコイル巻取り温度と焼鈍条件および調質圧延条件が重要である。
熱間圧延後のコイル巻取り温度:550℃以上
熱間圧延後のコイルの巻取り温度が低いと、TiCの析出が抑制され、熱間圧延鋼板の段階で固溶Cが残留するようになる。熱間圧延鋼板段階で固溶Cが残留していると、冷間圧延時に剪断歪が多く導入される結果、均一伸びが著しく低下してしまう。さらに、アシキュラーフェライトの生成により、鋼板が硬質化し、その後の冷間圧延時における荷重も高くなってしまうため、操業上の困難を伴う。従って、熱間圧延後の巻取り温度は550℃以上とする必要がある。好ましくは600℃以上である。なお、巻取り温度の上限は特に設けないが、巻取り温度があまりに高いとスケール生成が促進され鋼板歩留りが低下するだけでなく、酸洗時のスケール残りに起因した表面欠陥などが発生することから、750℃以下とすることが好ましい。より好ましくは700℃以下、さらに好ましくは650℃以下である。
焼鈍における500℃から均熱温度までの加熱速度:0.1℃/sまたは{0.2×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃/sのうちのより大きい加熱速度以上
焼鈍時の均熱温度までの加熱速度が小さいと、加熱途中で回復が促進され、均熱時に粗大な回復粒がそのまま残留し、均一な再結晶が抑制されることで、均一伸びが低下してしまう。また、加工転位が減少することで、析出物が安定化してしまい、その後の均熱時にTiCの再固溶が抑制されるため、固溶Cが少なくなる結果、焼付硬化性が低下してしまう。このため、500℃から均熱温度までの加熱速度は0.1℃/s以上とする必要がある。
さらに、加熱途中での回復は500℃以上で顕著となり、またこのような作用はCに対する(Ti−3.4×N−1.5×S)の比(Ti−3.4×N−1.5×S)/Cが大きくなるほど顕在化することから、500℃から均熱温度までの加熱速度は{0.2×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃/s以上とする必要がある。
従って、本発明では、500℃から均熱温度までの加熱は、0.1℃/sまたは{0.2×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃/sのうちのより大きい加熱速度以上の速度で行うものとした。好ましくは0.2℃/sまたは{0.4×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C} ℃/sのうちより大きい速度以上、より好ましくは0.3℃/sまたは{0.6×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C} ℃/sのうちより大きい速度以上、さらに好ましくは0.5℃/sまたは{1.0×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C} ℃/sのうちより大きい速度以上である。
なお、加熱速度の上限は特に設けず、IHなどを使って100℃/s以上で加熱しても構わないが、特別な加熱装置を用いない場合には30℃/s以下で十分である。
焼鈍における均熱温度:650℃または{650+20×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃のうちより高い温度以上 かつ900℃以下
均熱温度が低いと、再結晶が完了しないだけでなく、TiCの再固溶が抑制されるため、固溶Cが少なくなる結果、焼付硬化性が低下してしまう。このため、焼鈍における均熱温度は650℃以上とする必要がある。また、このような作用は、Cに対する(Ti−3.4×N−1.5×S)の比(Ti−3.4×N −1.5×S)/Cが大きくなるほど顕在化することから、均熱温度は{650+20×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃以上とする必要がある。
従って、本発明では、均熱処理は、650℃または{650+20×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃のうちのより高い温度以上で行うものとした。好ましくは660℃または{650+30×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃のうちより高い温度以上、より好ましくは670℃または{650+40×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃のうちより高い温度以上である。一方、均熱温度があまりに高くなると、フェライト粒が粗大化し、強度が低下するとだけでなく、TiCの再固溶が促進されて固溶Cが多くなりすぎる結果、均一伸びの低下や促進時効後のYP-Elの上昇を招いてしまう。従って 、均熱温度は900℃以下とする必要がある。好ましくは860℃以下、より好ましくは840℃以下である。
焼鈍における均熱時間:10〜1000s
均熱時間が短いと、再結晶が完了せず均一伸びが大幅に低下するため、均熱時間は10s以上とする必要がある。好ましくは30s以上、より好ましくは100s以上である。一方、均熱時間が長いと、フェライト粒が粗大化し、強度が低下するため、均熱時間は1000s以下とする必要がある。好ましくは500s以下、より好ましくは300s以下、さらに好ましくは200s以下である。
調質圧延における板厚減少率:(0.8×Mn)〜(2+Mn)%
上記の焼鈍後に調質圧延を行うことで、YP-Elを小さくし、プレス成型時のしわの発生を抑制することができる。さらに、Mnを添加して粒内強度を高めた鋼では、調質圧延時に導入される歪を粒界近傍に集中させることで、加工時の粒内変形を促進させることができ、均一伸びを向上させることができる。このような作用を得るには、Mnが多いほどより多くの歪を必要とすることから、調質圧延における板厚減少率は(0.8×Mn)%以上とする必要がある。一方、調質圧延による板厚減少率が大きくなると、加工歪による均一伸びは低下するが、Mnが少ないほどより少ない歪で均一伸びの低下が顕著となることから、板厚減少率は(2+Mn)%以下とする必要がある。なお、この調質圧延においては、圧延ロールによる圧下を加えてもよいし、鋼板にテンションを加えた引張りによる加工を加えてもよい。さらに、圧延と引張り加工の複合でもよい。
本発明の実施に当たり、溶製方法は、通常の転炉法、電炉法等を適宜適用することができる。溶製された鋼は、スラブに鋳造後、そのまま、あるいは温片や冷片のスラブを再加熱して、熱間圧延を施す。熱間圧延で加熱する場合には、1100〜1250℃程度の加熱温度とすればよい。粗圧延後の仕上げ圧延では、オーステナイト域で圧延を終了することが好ましい。仕上げ圧延後、巻取りまでの冷却速度は、特に限定されず、空冷以上の冷速があれば十分であるが、20℃/s以上の急冷や100℃/s以上の超急冷を行ってもよい。その後、通常の酸洗後に、冷間圧延を行うに際しては、50〜80%程度の圧下率で圧延を行えばよい。焼鈍に際しては、500℃ までの加熱過程における加熱速度は任意ではあるが、あまりに遅いと作業効率が低下するため3℃/s以上の加熱速度で焼鈍することが好ましい。また、均熱後の冷却速度も任意であるが、あまりに遅いと作業効率が低下するため5℃/s以上の速度で冷却することが好ましい。冷却途中において、300〜450℃の温度域で30〜600s保持する、いわゆる過時効処理を行っても特に問題はない。
さらに、上記の冷却途中において、必要に応じて420〜500℃の亜鉛めっき浴に浸漬させて溶融亜鉛めっきを行ってもよい。さらには、めっき浴浸漬後に、460〜570℃程度の温度まで再加熱し、1s以上好ましくは5s以上保持して亜鉛と鉄を合金化させる、いわゆる合金化処理を行ってもよい。
なお、めっきに際しては、亜鉛以外に、Alめっきや亜鉛−Al複合めっきなどを行ってもよい。また、焼鈍途中でめっきを施さなかった場合には、その後に電気亜鉛めっきや電気Niめっきなどを行ってもよい。さらに、冷延鋼板やめっき鋼板の上に、化成処理などにより皮膜を付けてもよい。
上記の成分組成範囲および製造条件を満足させることにより、本発明で所期した、TS≧340MPa、BH≧30MPa、均一伸び≧18%および促進時効後のYP-El≦1.0%を満足する焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板を得ることができる。
ここに、本発明によってとくに均一伸びが制御できるメカニズムは、まだ明確に解明されたわけではないが、発明者らは次のように考えている。
すなわち、熱間圧延、冷間圧延後の焼鈍過程において、Mn添加量の増大と加熱時の加熱速度を大きくすることで回復が抑制され、均熱時に均一な再結晶粒が形成されると共に、焼鈍後の調質圧延において、Mn添加により粒内強度を高め歪を粒界近傍に集中させることにより、加工時の粒内変形が促進されて、均一伸びが向上するものと考えている。
以下、本発明の実施例について説明する。
表1に示す化学組成になる供試体を、表2に示す製造条件で処理することにより、薄鋼板とした。
かくして得られた供試体の特性値を、表3に示す。
表1中、Ti*は(Ti−3.4×N−1.5×S)の値を示す。また、表1中、供試体1〜28および供試体38〜42は本発明の鋼の成分組成を有する適合鋼である(ただし、供試体38〜42は表2に示すように本発明の製造方法から外れている)。また、供試体29〜37は本発明の鋼の成分組成から外れた比較鋼である。また、表2中、加熱速度は500℃から均熱温度までの平均速度である。さらに、めっきに関し、GAは合金化溶融亜鉛めっき、GIは溶融亜鉛めっき、EGは電気亜鉛めっきであり、またGA、GIは焼鈍時の冷却途中で、EGは焼鈍後、室温まで冷却した後にめっきを行った。
引張り試験は、圧延直角方向よりJIS5号引張り試験片を切り出し、JIS Z 2241に準拠して行った。BHは、2%の予歪付与後に170℃で20分の保持を行い、予歪による加工硬化後の降伏点の上昇量とした。促進時効後のYP-Elは、100℃で6h保持することで、25℃で6ヶ月相当時効させた状態を模擬して測定した。
Figure 2013076132
Figure 2013076132
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表3に示したとおり、本発明に従い得られた発明例はいずれも、TS≧340MPa、BH≧30MPa、均一伸び≧18%および促進時効後のYP-El≦1.0%の全てを満足していた。
これに対し、成分組成や製造条件が本発明の適正範囲から外れた比較例はいずれも、TS、BH、均一伸びおよび促進時効後のYP-Elのうちの少なくともいずれかの特性が目標特性から外れている。
図1に、供試体No.1〜22、35、36について、BHに及ぼすTi*/Cの影響について調べた結果を、整理して示す。
図1に示したとおり、Ti*/C≦6.0とすることによって、BH≧30MPaが達成できることが分かる。
同じく、図2に、供試体No.1〜22、30、37について、YP-Elに及ぼすMn/Cの影響について調べた結果を、整理して示す。
図2に示したとおり、Mn/C≧100とすることによって、YP-El≦1.0%が達成されることが分かる。
同じく、図3に、供試体No.1〜22、40、41について、均一伸びに及ぼす調圧率の影響について調べた結果を、整理して示す。なお、図3の横軸は(調圧率−0.8×Mn)/((2+Mn)−0.8×Mn)で示す。この値が0〜1の範囲にあれば、調圧率が(0.8×Mn)〜(2+Mn)%の範囲を満足している。
図3に示したとおり、調圧率を(0.8×Mn)〜(2+Mn)%の範囲とすることによって、均一伸び≧18%を達成できることが分かる。
また、供試体No.23、24、42に示すように、加熱速度が本発明の適正範囲を外れる場合には、均一伸び、さらにはYP-El(%) が本発明の要求特性を満足しないことが分かる。
さらに、供試体No.25、26、27に示すように、均熱温度が本発明の適正範囲を外れる場合には、TSや均一伸び、BH、YP-Elなどが本発明の目標特性に達しないことが分かる。

Claims (10)

  1. 質量%で、
    C:0.0010〜0.0040%、
    Si:0.05%以下、
    Mn:0.1〜1.0%、
    P:0.10%以下、
    S:0.03%以下、
    Al:0.01〜0.10%、
    N:0.0050%以下および
    Ti:0.005〜0.050%
    を含有し、かつ
    (Ti−3.4×N−1.5×S)/C≦6.0、
    Mn/C≧100
    の関係を満足し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、引張強さ(TS)が340 MPa以上、焼付硬化量(BH)が30MPa以上、均一伸び(El)が18%以上、促進時効後の降伏点伸び(YP-El)が1.0%以下であることを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
    ただし、上記数式中における元素記号は、それぞれの元素の鋼中の含有量(質量%)を表す。
  2. さらに質量%で、B:0.0005〜0.0030%を含有することを特徴とする請求項1に記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
  3. さらに質量%で、V,Ta,WおよびMoのうちから選んだ1種または2種以上をそれぞれ0.005〜0.050%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
  4. さらに質量%で、Cr,NiおよびCuのうちから選んだ1種または2種以上をそれぞれ0.01〜0.10%含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
  5. さらに質量%で、Sb:0.005〜0.050%を含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
  6. さらに質量%で、CaおよびREMのうちから選んだ1種または2種をそれぞれ0.0005〜0.01%含有することを特徴とする1ないし5のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
  7. 前記薄鋼板の表面にめっき層を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の組成からなる鋼スラブを、熱間圧延後、コイルに巻き取り、ついで酸洗後、冷間圧延したのち、焼鈍を施し、その後調質圧延を行って薄鋼板を製造するに当たり、
    前記熱間圧延後の巻取り温度を550℃以上にすると共に、焼鈍に際し、500℃から均熱温度までの加熱を、0.1℃/sまたは{0.2×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃/sのうちのより大きい加熱速度以上で行い、均熱温度を650℃または{650+20×(Ti−3.4×N−1.5×S)/C}℃のうちのより高い温度以上かつ 900℃以下、均熱時間を10〜1000sとし、さらに調質圧延を(0.8×Mn)〜(2+Mn)%の板厚減少率で行うことを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。ただし、前記数式中の元素記号はそれぞれの元素の鋼中の含有量(質量%)を表す。
  9. 請求項8に記載の製造方法において、焼鈍後に前記鋼板の表面にめっき処理を施すことを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法において、めっき処理に引き続きめっき層に合金化処理を施すことを特徴とする焼付硬化性と成形性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
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