JP2013051175A - 蓄電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】電池容器内に収納され、バスバーにより接続された複数の二次電池セルを、個別に交換可能であり、構造が簡単で交換作業が容易な蓄電モジュールを提供する。
【解決手段】二次電池セル140を接続するバスバー250は、接合部260および貫通孔271が形成された連結部270を有する一対の導電部材251、252から構成される。各導電部材251、252は、連結部260の貫通孔271に連結用ねじ162により連結された状態で、接合部260が、それぞれ、二次電池セル140の正・負極端子140a、140bに溶接される。連結用ねじ162を取り外し、導電部材251、252を分離することにより、所望の二次電池セル140を交換することができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数の二次電池セルを電池容器内に収納してバスバーにより電気的に接続する蓄電モジュールに関する。
リチウムイオン二次電池等の二次電池セルを複数個、電池容器内に収納した蓄電モジュールでは、隣接する二次電池セル同士をバスバーと言われる接続導電部材により全ての二次電池セルを直列に接続している。
二次電池セルとバスバーとは、隣り合う二次電池セルの一方の正・負極端子のいずれかにバスバーの一端を接続し、他方の二次電池セルの逆極性の端子にバスバーの他端を接続することにより直列に接続される。
バスバーと二次電池セルの正・負極端子との接続は、バスバーの一端を、直接、二次電池セルの正・負極端子に溶接により接合する方法が一般的である。しかし、この方法では、電池容器内に収納された複数の二次電池セルの中、一部の二次電池セルのみを交換する場合にも、すべての二次電池セル廃棄しなければならない。
そこで、交換する必要がある二次電池セルのみを取り除き、新しい二次電池セルを取り付けることができる蓄電モジュールが必要とされている。
保護回路を交換することなく、蓄電モジュールのみを交換することができる発明として、下記の構造が知られている。但し、この先行文献では、電池容器内に収納された二次電池セルの中、一部の二次電池セルのみが交換可能である旨は記載されていない。
二次電池セルの正極端子部および負極端子部、それぞれに、リング状の絶縁体を介して皿状接続体を溶接する。皿状接続体の下面および側面には、二次電池セルの正極端子部および負極端子部に溶接されるプロジェクション(突出部)が設けられている。
皿状接続体の下面に設けられたプロジェクションが、正極側では正極端子部に、負極側では負極端子部に溶接される。また、正極端子部および負極端子部に溶接された皿状接続体の側面のプロジェクションに、それぞれ、雌ねじ孔が形成された正極端子または負極端子が溶接される。この雌ねじ孔に螺合される止めねじにより、正・負極端子の各端子にバスバーの端部が締結され、これにより、バスバーと二次電池セルが接続される(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−223160号公報
特許文献1に記載された構造では、二次電池セルの正極端子部および負極端子部に、皿状接続体、正・負極端子等の複数の部材を組み付けるため、二次電池セルのコストが増大する。また、正・負極端子部に、それぞれ、皿状接続体と正・負極端子とを溶接する二度の溶接工程が必要とされるため、工程数も増加する。
本発明の蓄電モジュールは、両側面に開口部を有するケース本体と、正・負極の端子をケース本体の開口部に向けて、ケース本体内に収納された複数の二次電池セルと、二次電池セルが収納されたケース本体の各開口部を覆い、各二次電池セルの正・負極端子を露出する貫通孔を有する一対のケース側板と、ケース側板の貫通孔を介して二次電池セルの正極端子または負極端子に接合され、隣接する一対の二次電池セルを接続するバスバーとを備え、バスバーは、少なくとも、一端が二次電池セルの正極端子または負極端子に接合された一対の導電部材により構成され、各導電部材の他端は、他方の導電部材に脱着可能に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、隣接する二次電池セルに接合されたバスバーは、一対の導電部材により構成されており、各導電部材の他端側を脱着することにより個々の二次電池セルに分離することができる。これにより、不良の二次電池セルのみを取り外し、良品の二次電池セルの取り付けを行うことが可能となる。
本発明の蓄電モジュールを備えた一実施の形態としてのハイブリッド自動車駆動システムのブロック回路図。 本発明の一実施の形態としての蓄電モジュールを備えた蓄電装置の外観斜視図。 図2に示す蓄電装置を冷却媒体入口側から観た斜視図。 本発明の一実施の形態としての蓄電モジュールの外観斜視図。 図4に示す蓄電モジュールの分解斜視図。 二次電池セルの接続状態を示す模式的な結線図。 電圧検出導体の構成を示す平面図。 バスバーの構成を示す分解斜視図。 バスバーをケース側板に取り付ける方法を説明するための斜視図。 二次電池セルを交換する方法を示す処理フロー図。 本発明の実施形態2のバスバーの分解斜視図。 本発明の実施形態3のバスバーの分解斜視図。 本発明の実施形態4に係るバスバーの斜視図。 本発明の実施形態4に係る電圧検出導体の平面図。 本発明の実施形態4に係るバスバーの取付方法を説明するための図であり、(A)は最初の工程、(B)は(A)に続く工程を説明するための斜視図。 本発明の実施形態5のバスバーの斜視図。
--実施形態1--
以下、本発明の一実施の形態の蓄電モジュールを、図面を参照して詳細に説明する。
以下では、一実施の形態による蓄電モジュールを、電動車両、特に電気自動車の車載電源装置を構成する蓄電装置に適用した場合を例として説明する。電気自動車は、内燃機関であるエンジンと電動機とを車両の駆動源として備えたハイブリッド電気自動車、および電動機を車両の唯一の駆動源とする純正電気自動車等を含む。
そこで、本発明の蓄電モジュールが適用されたハイブリッド自動車用駆動システムについて説明する。
[ハイブリッド自動車駆動システム]
図1は、本発明の一実施の形態としての蓄電モジュールを有するハイブリッド自動車駆動システムのブロック回路図である。図1に示すハイブリッド自動車駆動システムは、一例として、車載電機システムを例示しており、モータジェネレータ10、インバータ装置20、車両全体を制御する車両コントローラ30、および車載電源装置を構成する蓄電装置1000等を備える。蓄電装置1000は、例えば、複数の二次電池セル等を備えたリチウムイオンバッテリ装置として構成される。
モータジェネレータ10は、三相交流同期機である。モータジェネレータ10は、車両の力行時及び内燃機関であるエンジンを始動する時など、回転動力が必要な運転モードでは、モータ駆動し、発生した回転動力を車輪及びエンジンなどの被駆動体に供給する。この場合、車載電機システムは、モータジェネレータ10に、蓄電装置1000から電力変換装置であるインバータ装置20を介して、直流電力を三相交流電力に変換して供給する。
また、モータジェネレータ10は、車両の減速時や制動時などの回生時及び蓄電装置1000の充電が必要な時など、発電が必要な運転モードでは、車輪或いはエンジンからの駆動力によって駆動し、ジェネレータとして三相交流電力を発生させる。この場合、車載電機システムは、モータジェネレータ10からの三相交流電力を、インバータ装置20を介して直流電力に変換し、蓄電装置1000に供給する。これにより、蓄電装置1000には電力が蓄積される。
インバータ装置20は、前述した電力変換、すなわち直流電力から三相交流電力への変換、及び三相交流電力から直流電力への変換をスイッチング半導体素子の作動(オン・オフ)によって制御する電子回路装置である。インバータ装置20は、パワーモジュール21、ドライバ回路22、モータコントローラ23を備えている。
パワーモジュール21は、6つのスイッチング半導体素子を備え、この6つのスイッチング半導体素子のスイッチング動作(オン・オフ)によって、前述した電力変換を行う電力変換回路である。
直流正極側モジュール端子は直流正極側外部端子に、直流負極側モジュール端子は直流負極側外部端子にそれぞれ電気的に接続されている。直流正極側外部端子及び直流負極側外部端子は、蓄電装置1000との間において直流電力を授受するための電源側端子であり、蓄電装置1000から延びる電源ケーブル610、620が電気的に接続されている。交流側モジュール端子は交流側外部端子に電気的に接続されている。交流側外部端子は、モータジェネレータ10との間において三相交流電力を授受するための負荷側端子であり、モータジェネレータ10から延びる負荷ケーブルが電気的に接続されている。
モータコントローラ23は、電力変換回路を構成する6つのスイッチング半導体素子のスイッチング動作を制御するための電子回路装置である。モータコントローラ23は、上位制御装置、例えば車両全体を制御する車両コントローラ30から出力されたトルク指令に基づいて、6つのスイッチング半導体素子に対するスイッチング動作指令信号(例えばPWM(パルス幅変調)信号)を生成する。この生成された指令信号はドライバ回路22に出力される。
蓄電装置1000は、電気エネルギーを蓄積及び放出(直流電力を充放電)するための蓄電モジュール100a、100b、および蓄電モジュール100a、100bの状態を管理及び制御するための制御装置900(図2参照)を備えている。
蓄電モジュール100a、100bは、それぞれ、電気的に直列に接続される高電位側および低電位側の蓄電モジュールである。各蓄電モジュール100a、100bには、直列に接続された複数のリチウムイオン二次電池等の二次電池セルを有している。詳細は後述するが、複数の二次電池セルはバスバーにより直列に接続され、第1、第2の電池セル列が構成される。各蓄電モジュール100a、100bの構成については後述する。
高電位側の蓄電モジュール100aの負極側(低電位側)と低電位側の蓄電モジュール100bの正極側(高電位側)との間にはSD(サービスディスコネクト)スイッチ700が設けられている。SDスイッチ700は蓄電装置1000の保守、点検の時の安全性を確保するために設けられた安全装置であり、スイッチとヒューズとを電気的に直列に接続した電気回路から構成され、サービスマンによって保守、点検時に操作される。
制御装置900は、上位(親)に相当するバッテリコントローラ300及び下位(子)に相当するセルコントローラ310を含んでいる。
バッテリコントローラ300は、蓄電装置1000の状態を管理及び制御すると共に、上位制御装置である車両コントローラ30やモータコントローラ23に蓄電装置1000の状態や許容充放電電力などの充放電制御指令を通知する。蓄電装置1000の状態の管理及び制御には、蓄電装置1000の電圧及び電流の計測、蓄電装置1000の蓄電状態(SOC:State Of Charge)及び劣化状態(SOH:State Of Health)などの演算、各蓄電モジュールの温度の計測、セルコントローラ310に対する指令(例えば各二次電池セルの電圧を計測するための指令、各二次電池セルの蓄電量を調整するための指令など)の出力などがある。
セルコントローラ310は、バッテリコントローラ300からの指令によって複数のリチウムインオン二次電池セルの状態の管理及び制御を行う、いわゆるバッテリコントローラ300の手足であり、複数の集積回路(IC)によって構成されている。複数の二次電池セルの状態の管理及び制御には、各二次電池セルの電圧の計測、各二次電池セルの蓄電量の調整などがある。すなわち、図1には図示しないが、セルコントローラ310は各二次電池セルの電圧を計測する電圧センサを有する。電圧センサは、蓄電モジュール100a、100b内の各二次電池セルの正極端子および負極端子に接続された作動増幅器により構成される。作動増幅器からの出力電圧は、セルコントローラ310に内蔵されたA/D変換器(図示せず)によりアナログ値からデジタル値に変換される。また、各二次電池セルの正極端子および負極端子には、抵抗器およびスイッチング素子が直列に接続された放電回路(図示せず)が並列に接続されている。各二次電池セルあるいは二次電池セルの平均値が所定の電圧値を越えた場合には、セルコントローラ310の指令によりスイッチング素子がオンし、所定の電圧値以下となるまで放電される。このように、各集積回路は、対応する複数の二次電池セルが決められており、対応する複数の二次電池セルに対して状態の管理及び制御を行う。
セルコントローラ310を構成する集積回路の電源には、対応する複数の二次電池セルを用いている。このため、セルコントローラ310と蓄電モジュール100の両者は接続配線800を介して電気的に接続されている。各集積回路には、対応する複数の二次電池セルの最高電位の電圧が接続配線800を介して印加されている。
高電位側の蓄電モジュール100aの正極端子とインバータ装置20の直流正極側外部端子との両者は正極側の電源ケーブル610を介して電気的に接続されている。低電位側の蓄電モジュール100bの負極端子とインバータ装置20の直流負極側外部端子との間は負極側の電源ケーブル620を介して電気的に接続されている。
電源ケーブル610、620の途中にはジャンクションボックス400、負極側メインリレー412が設けられている。ジャンクションボックス400の内部には、正極側メインリレー411及びプリチャージ回路420から構成されたリレー機構が収納されている。リレー機構は、蓄電モジュール100a、100bとインバータ装置20との間を電気的に導通及び遮断するための開閉部であり、車載電機システムの起動時には蓄電モジュール100a、100bとインバータ装置20との間を導通、車載電機システムの停止時及び異常時には蓄電モジュール100a、100bとインバータ装置20との間を遮断する。このように、蓄電装置1000とインバータ装置20との間をリレー機構によって制御することにより、車載電機システムの高い安全性を確保できる。
リレー機構の駆動はモータコントローラ23により制御される。モータコントローラ23は、車載電機システムの起動時には、蓄電装置1000の起動完了の通知をバッテリコントローラ300から受けることにより、リレー機構に対して導通の指令信号を出力してリレー機構を駆動させる。また、モータコントローラ23は、車載電機システムの停止時にはイグニションキースイッチからオフの出力信号を受けることにより、また、車載電機システムの異常時には車両コントローラからの異常信号を受けることにより、リレー機構に対して遮断の指令信号を出力してリレー機構を駆動させる。
メインリレーは正極側メインリレー411及び負極側メインリレー412から構成されている。正極側メインリレー411は正極側の電源ケーブル610の途中に設けられ、蓄電装置1000の正極側とインバータ装置20の正極側との間の電気的な接続を制御する。負極側メインリレー412は負極側の電源ケーブル620の途中に設けられ、蓄電装置1000の負極側とインバータ装置20の負極側との間の電気的な接続を制御する。
プリチャージ回路420は、プリチャージリレー421及び抵抗422を電気的に直列に接続した直列回路であり、正極側メインリレー411に電気的に並列に接続されている。
車載電機システムの起動時にあたっては、まず、負極側メインリレー412が投入され、この後に、プリチャージリレー421が投入される。これにより、蓄電装置1000から供給された電流が抵抗422によって制限された後、インバータ搭載の平滑コンデンサに供給されて充電される。平滑コンデンサが所定の電圧まで充電された後、正極側メインリレー411が投入され、プリチャージリレー421が開放される。これにより、蓄電装置1000から正極側メインリレー411を介してインバータ装置20に主電流が供給される。
また、ジャンクションボックス400の内部には電流センサ430が収納されている。電流センサ430は、蓄電装置1000からインバータ装置20に供給される電流を検出するために設けられたものである。電流センサ430の出力線はバッテリコントローラ300に電気的に接続されている。バッテリコントローラ300は、電流センサ430から出力された信号に基づいて、蓄電装置1000からインバータ装置20に供給された電流を検出する。この電流検出情報は、バッテリコントローラ300からモータコントローラ23や車両コントローラ30などに通知される。
電流センサ430はジャンクションボックス400の外部に設置しても構わない。蓄電装置1000の電流の検出部位は、正極側メインリレー411のインバータ装置20側のみならず、正極側メインリレー411の蓄電モジュール100a側であってもよい。
各二次電池セルに充電された電圧値を検出するための電圧センサを、ジャンクションボックス400の内部に収納してもよい。ジャンクションボックス400の内部に電圧センサを収納する場合には、電圧センサの出力線は電流センサ430と同様にバッテリコントローラ300を介して各二次電池セルの正・負極端子に接続される。バッテリコントローラ300は、電圧センサの出力信号に基づいて蓄電装置1000の全体の電圧を検出する。この電圧検出情報はモータコントローラ23や車両コントローラ30に通知される。
[蓄電装置の構造]
図2および図3は、蓄電装置1000の全体構成を表す斜視図を示す。図2は、蓄電装置1000の冷却媒体の出口側から観た図であり、図3は冷却媒体の入口側から観た図である。蓄電装置1000は大きく分けて、蓄電モジュール100a、100b及び制御装置900の二つのユニットから構成されている。まず、蓄電モジュール100a、100bの構成について説明する。
上述したように、蓄電モジュール100a、100bは、それぞれ、高電位側及び低電位側の蓄電モジュールであり、蓄電モジュール100a、100bには、それぞれ、電気的に直列に接続され複数の二次電池セルが収納されている。図2に示すように、高電位側の蓄電モジュール100a及び低電位側の蓄電モジュール100bは、各ブロックの長手方向同士が平行となるように互いに隣接して並列に配置される。
高電位側の蓄電モジュール100a及び低電位側の蓄電モジュール100bは、モジュールベース101上に並置され、ボルトなどの固定手段により固定されている。モジュールベース101は、短手方向に三分割された剛性のある薄肉の金属板(例えば鉄板)により構成され、車両に固定されている。すなわち、モジュールベース101は、短手方向の両端部と中央部に配置された3つの部材から構成されている。このような構成により、モジュールベース101の面を各蓄電モジュール100a、100bの下面と面一にでき、蓄電モジュール100a、100bの高さ方向の寸法をさらに低減することができる。
高電位側の蓄電モジュール100a及び低電位側の蓄電モジュール100bの上部は、後述する制御装置900の筐体910によって固定されている。
なお、高電位側の蓄電モジュール100aと低電位側の蓄電モジュール100bは、基本的に同一の構造を有している。このため、以下においては、高電位側の蓄電モジュール100a及び低電位側の蓄電モジュール100bを代表して、蓄電モジュール100として説明する。
[蓄電モジュール]
(電池容器)
図4は、蓄電装置1000を構成する蓄電モジュール100の外観斜視図を示す。また、図5は、蓄電モジュール100の分解斜視図である。
図5に図示されるように、蓄電モジュール100は、ケース本体110、ケース本体110の両側面に配置された一対のケース側板130、131および各ケース側板の外側に配置された一対の覆い板160から構成される電池容器を有する。電池容器内には、16個の二次電池セル140が収納されている。16個の二次電池セル140は、後述する、複数のバスバーにより電気的に直列に接続されて構成されている。
ケース本体110は、両側面が開口された略六面体状のブロック筐体を構成している。
具体的には、入口流路形成部111(図4、5参照)、出口流路形成部118(図4、5参照)、入口側案内部112(図3参照)および出口側案内部113(図4、5参照)を有する。ケース本体110の内部空間は、複数の二次電池セル140が収納される収納室として機能するとともに、これらの二次電池セル140を冷却するための冷却媒体(冷却空気)が流通する冷却通路として機能する。
なお、以下の説明において、ケース本体110の長さが最も長い方向、および入口側案内部112側から出口側案内部113側に至る方向を、長手方向と定義する。
また、二つのケース側板130、131が対向する方向を、短手方向と定義する。二次電池セル140の軸芯(正極端子及び負極端子の二つの電極が対向する方向)は短手方向に向いている。
さらに、入口流路形成部111と出口流路形成部118とが対向する方向を、蓄電モジュール100の設置方向に関係なく高さ方向と定義する。
入口流路形成部111はケース本体110の上面を形成する長方形状の平板部である。出口流路形成部118はケース本体110の底面を形成する平板部である。入口流路形成部111と出口流路形成部118とは全長がほぼ同じ長さであるが、その長手方向端部の位置は、相互に、長手方向にずれている。
入口側案内部112は、ケース本体110の長手方向に対向する側面の一方側を形成する板状部である。出口側案内部113は、ケース本体110の長手方向に対向する側面の他方側を形成する板状部である。
入口流路形成部111、出口流路形成部118、入口側案内部112及び出口側案内部113は、例えば、アルミダイキャスト法により、ケース本体110として、一体に形成されている。
入口流路形成部111と入口側案内部112との間には、冷却媒体である冷却空気のケース本体110内部への導入口を構成する冷却媒体入口114(図3参照)が形成されている。
上述したように、入口流路形成部111と出口流路形成部118とは互いに長手方向端部が長手方向にずれて配置されている。この長手方向端部のずれ量は、長手方向における二次電池セル140のピッチの1/2であり、ケース本体110の入口側端部には、このずれ量分の段差が形成されている。このため、長手方向において冷却媒体入口114と入口側案内部112との間に空間が形成される。この空間には、ガス排出管139(図3参照)が配置される。
このような構成により、蓄電モジュール100の長手方向の寸法を短縮することができる。
出口流路形成部118と出口側案内部113との間には、冷却空気をケース本体110内部から導出する冷却媒体出口115が形成されている。冷却媒体出口115には、冷却空気を冷却媒体出口115から外部に導くための冷却媒体出口ダクト117(図4、5参照)が設けられている。
冷却媒体入口114及び冷却媒体出口115は高さ方向において位置がずれている。すなわち、高さ方向においては、冷却媒体入口114は入口流路形成部111側に位置し、冷却媒体出口115は出口流路形成部118側に位置している。
ケース側板130、131は、ケース本体110の短手方向に対向して配置されている。
ケース側板130、131は、それぞれ、ほぼ平板状の部材であり、電気的な絶縁性を有するPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の合成樹脂からなる成形体である。
ケース側板130、131の外側、すなわち二次電池セル140が収容される収納室と反対側には、サイドカバーと呼ばれる覆い板160が設けられている。覆い板160は、ボルト161(図4参照)によってケース側板130、131に固定されている。
覆い板160は、鉄或いはアルミニウムなどの金属板をプレス加工した平板、又はPBTなどの樹脂を成形して形成した平板であり、ケース側板130、131の平面形状とほぼ同じ形状に構成されている。覆い板160は、中央部すなわち周縁部の内側がケース側板130とは反対側に、すなわちケース本体110の外側に向けて一様に膨らんでいる。これにより、覆い板160とケース側板130、131との間には空間が形成される。この空間は、過充放電等により二次電池セル140から噴出したミスト状のガスが、冷却通路を流通する冷却媒体とは分離して放出されるガス放出流路として機能する。
(電池セル収納構造)
16個の二次電池セル140は、ケース本体110の内部に形成された収納室に整列して収納されていると共に、短手方向からケース側板130、131により挟持され、銅等の導電性の良好な材料により形成されたバスバー250により電気的に直列に接続されている。
二次電池セル140は、一端側に正極端子140aが形成され、他端側に負極端子140bが形成された円筒形の、例えば、リチウムイオン二次電池であり、非水電解液が注入された電池缶の内部に発電ユニットおよび安全弁等の構成部品が収納されて構成されている。
図示はしないが、電池缶内における正極端子140a側には、過充電などの異常によって電池容器の内部の圧力が所定の圧力になったときに開裂する安全弁が形成されている。
安全弁は、開裂によって電池蓋と電池素子の正極側との電気的な接続を遮断するヒューズ機構として機能するとともに、電池容器の内部に発生したガス、すなわち非水電解液を含むミスト状の炭酸系ガスを電池容器の外部に噴出させる減圧機構として機能する。
電池缶は、上部に正極端子140aとなる電池蓋を嵌合する開口部が形成された円筒形状を有し、全体が負極であるが、通常、電池缶の缶底を負極端子とする。本実施形態においても、缶底を負極端子140bとした場合で説明する。
負極側である電池缶と、正極端子である電池蓋とは絶縁性材料で形成されたガスケット(図示せず)により絶縁されている。
電池缶の缶底である負極端子140bにも安全弁が設けられている。この安全弁は、二次電池セル140の缶底を、プレスにより断面V字形状の溝を形成することにより形成される。一例を示せば、二次電池セル140の公称出力電圧は3.0〜4.2ボルト、平均公称出力電圧は3.6ボルトである。
一実施の形態においては、円筒形の二次電池セル140が16個、ケース本体110の内部に整列配置されている。具体的には、二次電池セル140を横倒しにし、換言すれば、二次電池セル140の軸芯を短手方向に平行に配置し、長手方向に沿って8個の二次電池セル140を上段側に並列に配列して第1電池セル列121を構成する。また、第1電池セル列121と同様に8個の二次電池セル140を、長手方向に沿って下段側に並列に配列して第2電池セル列122を構成する。すなわち、ケース本体110の内部には、二次電池セル140が長手方向に8個、高さ方向に二段に並べて構成される。第1電池セル列121および第2電池セル列122により電池セル列120が構成される。
第1電池セル列121及び第2電池セル列122は互いに長手方向にずれている。すなわち第1電池セル列121は、第2電池セル列122よりも入口流路形成部111側であって、冷却媒体入口114側にずれて配置されている。一方、第2電池セル列122は、第1電池セル列121よりも出口流路形成部側であって、冷却媒体出口115側にずれて配置されている。
図5に示すように、一実施の形態では、例えば第1電池セル列121の最も冷却媒体出口115側に位置する二次電池セル140の中心軸の長手方向の位置が、第2電池セル列122の最も冷却媒体出口115側に位置する二次電池セル140の中心軸と、それに隣接する二次電池セル140の中心軸との間の中間位置になるように、第1電池セル列121及び第2電池セル列122が長手方向にずれて配置されている。
第1電池セル列121を構成する二次電池セル140は正極端子140aと負極端子140bとが交互に逆向きになるようにして軸芯を平行にして配列されている。第2電池セル列122を構成する二次電池セル140も同様に、正極端子140aと負極端子140bとが交互に逆向きになるようにして軸芯を平行にして配列されている。ただし、第1電池セル列121を構成する二次電池セル140の正・負極端子140a、140bの冷却媒体入口114(図3参照)側から冷却媒体出口115側への並び順は、第2電池セル列122を構成する二次電池セル140の端子の並び順と異なる。
すなわち、第1電池セル列121は、ケース側板130側に面する二次電池セル140の端子が、冷却媒体入口114側から冷却媒体出口115側に向かって負極端子140b、正極端子140a、負極端子140b、…、正極端子140aの順に配置されている。一方、第2電池セル列122は、ケース側板130側に面する二次電池セル140の端子が、冷却媒体入口114側から冷却媒体出口115側に向かって正極端子140a、負極端子140b、正極端子140a、…、負極端子140bの順に配置されている。
このように、第1電池セル列121と第2電池セル列122とを長手方向にずらして配置することにより、ケース本体110の高さ方向の寸法を低くでき、蓄電モジュール100を高さ方向に小型化することができる。
(電池セルの接続)
ケース本体110内に収納された16個の二次電池セル140は、後述する、バスバー250、250a、250bにより、すべて、直列に接続される。
図6は、二次電池セルの接続状態を示す模式的な結線図である。図6において、下段側の第2電池セル列122は、8個の二次電池セルBC1〜BC8で構成される。上段側の第1電池セル列121は8個の二次電池セルBC9〜BC16で構成される。
二次電池セルBC1の負極とBC2の正極、BC3の負極とBC4の正極、----BC13の負極とBC14の正極は、それぞれ、図5に図示されたケース本体110の前面側のケース側板130に取り付けられたバスバーW1〜W7により接続されている。二次電池セルBC2の負極とBC3の正極、BC4の負極とBC5の正極、----BC14の負極とBC15の正極は、それぞれ、図5に図示されたケース本体110の背面側のケース側板131に取り付けられたバスバーW8〜W15により接続されている。
二次電池セルBC16の正極は、蓄電モジュール100a、100bの最高電位の部位であり、バスバー250a介して、後述するようにケース側板130に一体成形された接続端子180(図5、6参照)に接続される。二次電池セルBC15の負極、蓄電モジュール100a、100bの最低電位の部位であり、バスバー250bを介して、後述するようにケース側板130に一体成形された接続端子181(図5、6参照)に接続される。
このようにして、各蓄電モジュール100に収納された16個の二次電池セル140は、すべてが直列に接続されている。
(ケース側板)
次に、第1電池セル列121および第2電池セル列122を両側から挟持する一対のケース側板130、131の構造について説明する。ここでは、一方のケース側板130の構造のみを説明するが、他方のケース側板131も基本的にはケース側板130と同様に構成されている。
ケース側板130、131の構造を説明するに当たって、図1に戻り、蓄電モジュール100を、高電位側の蓄電モジュール100aと低電位側の蓄電モジュール100bとに分けて説明する。
高電位側の蓄電モジュール100aの正極側入出力端子(図示せず)には正極側の電源ケーブル610(図1参照)の端子が接続され、負極側入出力端子には、SDスイッチ700の一端側に電気的に接続されたケーブルの端子が接続される。低電位側の蓄電モジュール100bの正極側入出力端子には、SDスイッチ700の他端側に電気的に接続されたケーブルの端子が接続される。低電位側の蓄電モジュール100bの負極側入出力端子には負極側の電源ケーブル620(図1参照)の端子が接続される。なお、図2において、高電位側の蓄電モジュール100aおよび低電位側の蓄電モジュール100bのサブアセンブリ185は端子カバー覆われた状態を示している。
ケース側板130は、図5に図示されるように、略長方形の平板形状に形成されている。
ケース側板130は、外周部に所定の厚さの側部を有し、側部の内側には、二次電池セル140を収納するための16個の側板貫通孔(貫通孔)132が形成されている。各側板貫通孔132は、二次電池セル140の外径より少し小さい円形形状に形成されている。
16個の側板貫通孔132は、下段側の第2電池セル列122に対応する8個の側板貫通孔132が上段側の第1電池セル列121に対応する8個の側板貫通孔132に対して、二次電池セル140の(1/2)ピッチだけ冷却媒体出口115寄りに位置して配列されている。
16個の二次電池セル140がケース本体110内に収納されると、ケース側板130の16個の側板貫通孔132は、すべて、二次電池セル140の正極端子140aまたは負極端子140bで塞がれる。同様に、ケース側板131側の16個の側板貫通孔132も、図示はしないが、すべて、いずれかの二次電池セル140の正・負極端子140a、140bの一方の端子により塞がれる。但し、ケース側板130の側板貫通孔132が塞がれる二次電池セル140の端子と、ケース側板130の当該側板貫通孔132に対応するケース側板131の側板貫通孔132とが塞がれる二次電池セル140の端子とは、正極と負極が逆である。
各側板貫通孔132の直径は、正極端子140aおよび負極端子140bの直径よりも少し小さく形成され、正極端子140aおよび負極端子140bのそれぞれ一部を露出している。
図示はしないが、ケース側板130の内面側には、各側板貫通孔132に対応して、当該貫通孔より径大のリング型のリブが形成されている。このリング型のリブは、二次電池セル140を収納する際の案内部材となり、かつ、収納後には、二次電池セル140を保持する保持部材の機能を兼用している。
ケース側板130の各側板貫通孔132に対応して形成されたリブに保持される各二次電池セル140は、正・負極端子140a、140bの周縁部が、上述したリブの内側と側板貫通孔132との間に形成された溝(図示せず)に塗布された接着剤によりケース側板130に接着される。
このため、ケース本体110内を、冷却媒体入口114から冷却媒体出口115に向かって流通する冷却媒体は、正・負極端子140aまたは140bをケース側板130の内面に接着する接着剤により遮断され、ケース側板130の外面側に流出することはない。
二次電池セル140への過充電等に起因して二次電池セル140内の内圧が上昇し、開裂弁が破断して二次電池セル140の内部からミスト状のガス(電解液などを含む液体と気体とが混じったガス)が噴出あるいはリークしたりすることがある。このミスト状のガスは、ケース側板130と覆い板160により形成される内部空間に噴出する。しかし、このような場合においても、ミスト状のガスは、正・負極端子140aまたは140bをケース側板130の内面に接着する接着剤により遮断され、ケース側板130の内部側に流入することはない。
ケース側板130の外周部に形成された側部には、覆い板160と対向する面に、溝134が形成され、この溝134にOリング135が嵌め込まれている。Oリング135は、弾性を有する円環状のシール部材である。Oリング135には液状ガスケットを用いても構わない。
図5に図示されるように、ケース側板130と覆い板160との間には、隣接する二次電池セル140の正極端子140aと負極端子140bとを接続するバスバー250が配置されている。バスバー250についての詳細は後述する。
ケース側板130の外壁面170における側板貫通孔132同士の間に、二次電池セル140と接続されるバスバー250を配置するための複数の雌ねじ部130aが形成されている。雌ねじ部130aは、バスバー250で接続される一対の正極端子140aと負極端子140bとの間に形成されている。後述する如く、連結用ねじ(締結部材)162を、バスバー250に設けられた貫通孔に挿通して雌ねじ部130aに締結することにより、バスバー250をケース側板130または131に取り付ける。
ケース側板130の外壁面170側には、側板貫通孔132の外縁にリブ136が形成されている。リブ136は、雌ねじ部130aに隣接する一対の側板貫通孔132を連結するように、ほぼ8の字形状に形成されている。リブ136および雌ねじ部130aは、導電材料で形成された覆い板160とバスバー250との接触を防止する機能も備えている。
(ガス排出路)
ケース側板130には、ケース側板130と覆い板160との間のガス放出室に放出されたミスト状のガスを蓄電モジュール100の外部に排出するためのガス排出通路138(図5参照)が設けられている。ガス排出通路138の開口部は、二次電池セル140の正・負極端子140a、140bの開裂弁からケース本体110の外壁面170に噴出されたミスト状のガスの排出を考慮してケース側板130の下部に形成されている。具体的には、ケース側板130の冷却媒体入口114側であり、かつ出口流路形成部118側のケース側板130に形成されている。ガス排出通路138の先端部分は管状に形成されており、ガス排出通路138から排出されたガスを外部に導くためのガス排出管139(図3参照)が接続されている。
ケース側板130の上面、すなわち入口流路形成部111側の面には、2つの接続端子810が長手方向に並んで設けられている。接続端子810は、インサートモールド成形によりケース側板130に一体成形され、ケース側板130の上面において冷却媒体入口114側に配置されている。
(電圧検出導体)
各接続端子810は、電流遮断部811(図2、3参照)を備えており、制御装置900の電圧検出用のコネクタ912(図2、3参照)から延びる接続配線800と、後述する電圧検出導体805とを電流遮断部811を介して電気的に接続している。
電圧検出用のコネクタ912は、制御装置900の短手方向両端部にそれぞれ設置されている。高電位側の蓄電モジュール100aに設けられた接続端子810に接続された接続配線800は、高電位側の蓄電モジュール100aの上方に配置された制御装置900の電圧検出用のコネクタ912に接続される。一方、低電位側の蓄電モジュール100bに設けられた接続端子810に接続された接続配線800は、低電位側の蓄電モジュール100bの上方に配置された制御装置900の電圧検出用のコネクタ912に接続される。接続配線800の長さは、配線ミスを防止するために、各接続端子810と対応する電圧検出用のコネクタ912までの距離に相当するように設定されている。例えば、高電位側の蓄電モジュール100aの接続端子810に接続された接続配線800は、低電位側の蓄電モジュール100b用の電圧検出用のコネクタ912まで到達しないような短さに設定されている。電流遮断部811は、ヒューズワイヤを備え、制御装置900や接続配線800の異常時に溶断して各二次電池セル140からの電流を遮断し、製品を保護する機能を有している。
電圧検出導体805は、16個の二次電池セル140について、それぞれの電池電圧を検出するために、二次電池セル140を直列に接続する各バスバー250に接続されている。電圧検出導体805はケース側板130と一体化されている。具体的にはケース側板130に埋め込まれている。
図7に示すように、電圧検出導体805は、例えば銅などの金属製の薄板をプレス加工等により成形された細長い平角線状の検出線(配線)806を有する。電圧検出導体805を構成する検出線806は、バスバー250、250a、250bに接続される接続パッド800aを有している。各接続パッド800aのほぼ中央部には、雌ねじが形成されている。
電圧検出導体805の形状は、ケース側板130を小型化して蓄電モジュール100全体を小型化するように、ケース側板130の利用可能なスペースを効率的に利用するように設計されている。また、複数の二次電池セル140は、バスバー250を介して直列に接続されているため、電圧検出導体805が接続される複数のバスバー250の間で電位差が発生することとなる。そこで、電圧検出導体805は、隣接する検出線806間の電位差ができるだけ小さくなるように検出線806の配置が決定されている。
検出線806は、プレス加工等により所定の形状に成形された後、例えばケース側板130と同様の樹脂からなる樹脂部807によって固定される。樹脂部807によって固定された検出線806の一端および他端が接続パッド800aに接続され、各接続パッド800aがそれぞれ、接続端子180、181に接続されることにより、図7に図示された電圧検出導体805が構成される。
(バスバーの構造と取付け)
図8は、バスバー250の構成を示す分解斜視図である。
各バスバー250は、一対の導電部材251、252により構成されている。
導電部材251、252は、例えば、銅等の金属板をプレス加工して形成される。
各導電部材251、252は、二次電池セル140に接合される接合部(一端)260と、この接合部260から階段状に屈曲された連結部(他端)270を有する。接合部260のほぼ中央部には、細長の貫通孔261が形成され、貫通孔261の両側に接合部位262が形成されている。連結部270には、先端側に貫通孔271が形成されている。
図9は、バスバー250をケース側板130に取り付ける方法を説明するための斜視図である。
ケース側板130には、雌ねじ部130aが形成されている。雌ねじ部130aには、電圧検出導体805の接続パッド800aに形成された雌ねじが同心状に設けられている。
導電部材251、252の貫通孔271を同心にして、導電部材251、252の連結部270を重ねる。この状態で、連結用ねじ162を導電部材251、252の貫通孔271を挿通して、ケース側板130の雌ねじ部130aおよび電圧検出導体805の接続パッド800aの雌ねじに締結する。導電部材251、252の接合部位262がケース側板130に収納される二次電池セル140の接合部位に対応するように、導電部材251、252を位置決めしたうえ、連結用ねじ162を強固に締結する。この後、導電部材251、252の接合部位262を、それぞれ、側板貫通孔132から露出される二次電池セル140の正・負極端子140a、140bに接合することにより、隣接する二次電池セル140が直列に接続される。
ケース本体110の背面側に取り付けられるケース側板131に対しても、同様に、バスバー250を取り付け、二次電池セル140に接合する。
このようにして、図6に図示されるように、16個の二次電池セル140が直列に接続された蓄電モジュール100が構成される。
そして、ケース本体110の前面側において、二次電池セルBC16の正極端子140aにバスバー250aを、また、二次電池セルBC15の負極端子140bにバスバー250bを接合する。
バスバー250a、250bも、図5に図示されるように、それぞれ、接合部位262、貫通孔261、271を有している。つまり、各バスバー250a、250bはバスバー250の導電部材251、252の一方と同様な機能部を有する。但し、各バスバー250a、250bは、それぞれが1個のバスバーとして独立してケース側板130に一体成形されており、他のバスバーに連結されることはない。
バスバー250aまたは250bの貫通孔271に連結用ねじ162を挿通し、ケース側板130の雌ねじ部130aに締結すると、バスバー250a、250bは、他端部において接続端子180または181の端部に圧接される。これにより、各バスバー250a、250bは、それぞれ、接続端子180、181に接続される。この状態で、バスバー250a、250bの接合部位162を、それぞれ、二次電池セル140に接合する。
バスバー250、250a、250bと二次電池セル140とは、例えば、TIG(Titan Inert Gas)溶接、ガスシールドアーク溶接等のアーク溶接により接合する。
なお、各バスバー250、250a、250bに設けられた貫通孔261は、二次電池セル140からガスが噴出した場合に、ガスをガス排出通路138に導くためのものである。
各バスバー250、250a、250bを連結用ねじ162により雌ねじ部130aに締結することにより、各バスバー250、250a、250bは、それぞれ、電圧検出導体805の検出線806に設けられた接続パッド800aの雌ねじに接続される。従って、各二次電池セル140の電位は、バスバー250、250a、250b、連結用ねじ162、検出線806を介して、セルコントローラ310の電圧センサに供給される。セルコントローラ310では、各検出線806から入力される電位から各二次電池セル140の電圧を検出する。
なお、検出線806に設けられた接続パッド800aは、通常の接続用配線であり、大変薄く形成されている。このため、接続パッド800aに雌ねじを形成せず、単なる、貫通孔としたり、あるいは、べた状のままとして、連結用ねじ162の締結により穴が形成されるようにしたりしてもよい。
図6を参照して、二次電池セルBC1〜BC16の個々の電圧を検出する方法の一例を示す。
例えば、二次電池セルBC4の電圧は、バスバーW2を介して検出線806から出力される電位と、バスバーW9を介して検出線806から出力される電位との電位差として検出される。また、二次電池セルBC5の電圧は、バスバーW9を介して検出線806から出力される電位と、バスバーW3を介して検出線806から出力される電位との電位差として検出される。このようにして、他の二次電池セル140の電圧も、それぞれ、セルコントローラ310によって検出される。
(二次電池セルの交換方法)
次に、図10を参照して、二次電池セル140を交換する方法を説明する。
上述した如く、蓄電モジュール100に収納した二次電池セル140の電圧は、セルコントローラ310により監視されている。
そこで、予め、蓄電モジュール100を充電後、電池電圧が所定の電圧に達しない二次電池セル140あるいは電圧降下が他の二次電池セル140より早く、交換する必要がある二次電池セル140を確認する。
そして、ステップS1でケース側板130、131の一方に取り付けられている覆い板160のボルト161を取り外す。ケース側板130、131のどちら側でも差し支えないが、ここでは、ケース側板130に取り付けられている覆い板160のボルト161を取り外す場合として例示する。
次に、ステップS2で、覆い板160とOリング135をケース側板130から取り外す。
次に、ステップS3で、交換する二次電池セル140に接合されているバスバー250、250a、250bの連結用ねじ162を取り外す。交換する二次電池セル140は、1個の場合もあるし、複数個の場合もあるが、交換する二次電池セル140に接合されているすべてのバスバー250、250a、250bをケース側板130に締結している連結用ねじ162を取り外す。
バスバー250の場合には、連結用ねじ162の取り外しにより、導電部材251と252が分離し、導電部材251、252の各連結部270は、それぞれ、ケース側板130から遊離する。バスバー250aまたは250bの場合には、連結用ねじ162の取り外しにより接続端子180、181に接触しているバスバー250aまたは250bの端部は、ケース側板130から遊離する。
次に、ステップS4で、ケース本体110を反転して、ケース側板131側を上側に向ける。
次に、ステップS5でケース側板131に取り付けられている覆い板160のボルト161を取り外す。
次に、ステップS6で、覆い板160とOリング135をケース側板131から取り外す。
次に、ステップS7で、すべてのバスバー250の連結用ねじ162を取り外す。これにより、ケース側板131側においては、バスバー250を構成するすべての導電部材251と252が分離し、各連結部270は、それぞれ、ケース側板131から遊離する。
なお、図5、6を参照して明らかな通り、ケース側板131には接続端子180、181は備えられていない。
次に、ステップS8で、ケース側板131をケース本体110に取り付けているボルト163(図5参照)を取り外す。なお、図5においては、ケース側板130をケース本体110に取り付けるボルト163のみが図示されているが、ケース側板131も、同様に、ボルト163によりケース本体110に取り付けられる。
次に、ステップS9で、ケース側板131をケース本体110から取り外す。各導電部材251、252は、それぞれ、接合部位262が二次電池セル140に接合されているが、連結部270側はフリーとなっているので、ケース側板131の側板貫通孔132を挿通させることにより、ケース側板130を取り外すことができる。なお、図示はしないが、ケース側板131とケース本体110とをシール部材を介して組立てる場合もあり、その場合には、必要に応じて、シール部材を取り外す。
次に、ステップS10において、二次電池セル140を交換する。ステップS3における連結用ねじ162の取り外しにより、交換する二次電池セル140に接合されたバスバー250の連結部270またはバスバー250a、250bにおける接続端子180、181に接触している端部は、フリーとなっている。そこで、交換する二次電池セル140のバスバー250の連結部270またはバスバー250a、250bをケース側板130の側板貫通孔132を挿通し、ケース本体110から交換する二次電池セル140を取り出す。そして、新しい二次電池セル140をケース本体110内に収容する。これにより、ケース本体110への二次電池セル140の交換がなされる。
この後は、上述した分解順序を逆に行い、電池容器を組立てればよい。
すなわち、ステップS11で、ケース側板131をケース本体110に位置合わせして取り付け、ステップS12で、ボルト163を締結して、ケース側板131をケース本体110に取り付ける。ケース側板131とケース本体110との間にシール部材が配置される構造の場合には、両部材間にシール部材を介在した状態でボルト163を締結する。
次に、ステップS13で、連結用ねじ162をケース側板131の雌ねじ部130aに締結し、バスバー250を構成するすべての導電部材251と252を各連結部270で連結すると共に、ケース側板131に取り付ける。また、連結用ねじ162により、バスバー250a、250bをケース側板131に取り付けると共に、他端部を接続端子180、181に圧接し、接続する。連結用ねじ162をケース側板131の雌ねじ部130aに締結することによりバスバー250、250a、250bは、それぞれ、連結用ねじ162を介して電圧検出導体805の接続パッド800aに接続される。すなわち、二次電池セル140は、それぞれ、電圧検出導体805に接続される。
次に、ステップS14で、交換した二次電池セル140に、バスバー250、250a、250bの接合部位262を、アーク溶接等により接合する。
次に、ステップS15で、覆い板160とOリング135をケース側板131に取り付け、次に、ステップS16で、ボルト161によりケース側板131をケース本体110に取り付ける。
次に、ステップS17で、ケース本体110を反転して、ケース側板131側を下側に、ケース側板130側を上側にする。
次に、ステップS18において、ステップS3で取り外した連結用ねじ162を締結する。すなわち、バスバー250の場合には、連結用ねじ162をケース側板131の雌ねじ部130aに締結し、導電部材251、252を連結部270で連結すると共に、バスバー250をケース側板130に取り付ける。また、バスバー250a、250bの場合には、連結用ねじ162により、バスバー250a、250bをケース側板131に取り付けると共に、他端部を接続端子180、181に圧接し、接続する。連結用ねじ162をケース側板130の雌ねじ部130aに締結することによりバスバー250、250a、250bは、連結用ねじ162を介して電圧検出導体805の接続パッド800aに接続される。
次に、ステップS19で、交換した二次電池セル140にバスバー250、250a、250bの接合部位262を、アーク溶接等により、接合する。これにより、16個すべての二次電池セル140が直列に接続され、また、各二次電池セル140の正極端子140aおよび負極端子140bは、電圧検出導体805に接続される。
次に、ステップS20で、覆い板160とOリング135をケース側板130に取り付け、ステップS21で、ボルト161によりケース側板130に取り付けることにより二次電池セル140の組み付けが完了する。
この後は、必要に応じ、セルコントローラ310により、交換した二次電池セル140を含め、すべての二次電池セル140の個々の電池電圧および16個の二次電池セル140の総電圧を検出し、検出結果を表示装置等により確認する。
なお、上述した二次電池セル140の交換方法において、ケース側板130側から分解する方法で例示したが、ケース側板131側から分解するようにしてもよい。また、最初に分解するケース側板130側または131側において、交換する二次電池セル140に接合されているバスバー250の導電部材251、252の連結用ねじ162のみを取り外す方法で例示した。しかし、最初に分解するケース側板130側または131側において、二次電池セル140に接合されているすべてのバスバー250の導電部材251、252の連結用ねじ162を取り外すようにしてもよい。この方法による場合、ケース本体110の反対側のケース側板130または131を取り外す場合、交換する二次電池セル140に接合されているバスバー250の導電部材251、252の連結用ねじ162のみを取り外すようにすればよい。
--実施形態2-
図11は、本発明の実施形態2のバスバー250Aの分解斜視図を示す。
実施形態2として示すバスバー250Aが、実施形態1に示すバスバー250と相違する点は、実施形態1に示された各導電部材251、252の連結部270に形成された貫通孔271が切り欠き272とされている点である。
切り欠き272は、連結部270の先端側部から外部に開口された平面視でU字形状に形成されている。バスバー250Aを形成するには、下記のようにする。
先ず、導電部材251、252の連結部270を、切り欠き272を同心にして積層する。このようにすると、各導電部材251、252の切り欠き272の半円形状の部分により、ほぼ円形の貫通孔が形成される。そこで、この貫通孔に連結用ねじ162を挿通して、実施形態1の場合と同様に、ケース側板130の雌ねじ部130aおよび電圧検出導体805の接続パッド800aの雌ねじに締結する。
変形例として、導電部材251、252の切り欠き272の一方を実施形態1に図示されるような貫通孔271としてもよい。
なお、バスバー250Aにおける他の構成は、実施形態1のバスバー250と同様であり、対応する構成に同一の符号を付して説明を省略する。
--実施形態3--
図12は、本発明の実施形態3のバスバー250Bの分解斜視図を示す。
実施形態3として示すバスバー250Bは、導電部材251a、252aと連結部材(中間接続部材)253とにより構成される。
導電部材251a、252aには、それぞれ、連結部270a、270bに貫通孔271a、271bが形成されている。連結部材253には、貫通孔271aに対応する貫通孔253aと、貫通孔271bに対応する貫通孔253bとが形成されている。導電部材251aの連結部270aの先端側部と導電部材252aの連結部270bの先端側部とを少し離間して配置する。このとき、導電部材251a、252aの接合部260は、ケース側板130、131の側板貫通孔132内に位置するようにしておく。そして、図示しないが、1本の連結用ねじを、連結部材253の貫通孔253aと連結部270aの貫通孔271aを挿通して、ケース側板130、131に締結する。また、もう1本の連結用ねじを、連結部材253の貫通孔253bと連結部270bの貫通孔271bを挿通して、ケース側板130、131に締結する。
これにより、導電部材251aと導電部材252aとがバスバー250Bとして一体化されると共に、ケース側板130、131に取り付けられる。
実施形態1のバスバー250と同様に、連結用ねじの一方または両方を、雌ねじ部130aに締結した際、電圧検出導体805の接続パッド800aに接続されるようにしてもよい。
実施形態3に示すバスバー250Bは、導電部材251aの連結部270aと導電部材252aの連結部270bとが重ならず、各溶接部位262からの長さが短い。このため、図10に示す電池交換処理フローのステップS10において、交換する二次電池セル140をケース本体110から取り出す際、バスバー250Bの連結部270a、270bをケース側板130の側板貫通孔132に挿通する作業が容易となる。
実施形態3の変形例として、連結部270a、270bに形成する貫通孔271a、271bの一方および両方を、図11に図示される切り欠き272のようにしてもよい。また、連結部材253に形成する貫通孔253a、253bの一方および両方を切り欠きとしてもよい。
なお、バスバー250Aに関する他の構成は、実施形態1のバスバー250と同様であり、対応する構成に同一の符号を付して説明を省略する。
--実施形態4--
図13〜15は、本発明の実施形態4に係り、図13はバスバーの斜視図であり、図14は電圧検出導体の平面図である。また、図15は、実施形態4のバスバーの取付方法を説明するための図であり、図15(A)は最初の工程、図15(B)は、図15(A)に続く工程を説明するための斜視図である。
図13において、実施形態4に示すバスバー250Cは、図12に図示されたバスバー250Bの連結部材253を、図7に図示された電圧検出導体805の検出線806を延出して形成するようにしたものである。
図14は、図7に図示された電圧検出導体805の右側の一部を拡大した平面図である。
各検出線806aは、樹脂部807から延出され、その先端部に矩形形状の連結部808が形成されている。各連結部808には、導電部材251a、252aの貫通孔271a、271bに対応する貫通孔808a、808bが形成されている。バスバー250cを構成するには、図16(A)に図示されるように、先ず、連結部808の根本付近で検出線806aを、ほぼ90°折曲して、連結部808を、一対の二次電池セル140の側板貫通孔132の境界部において、ケース側板130、131の上面とほぼ平行にする。
次に、図15(B)に図示されるように、連結部808とケース側板130、131の上面との間に、導電部材251aと導電部材252aとを、導電部材251aの連結部270aと導電部材252aの連結部270bの先端側部を少し離間して配置する。このとき、導電部材251a、252aの接合部260は、それぞれ、ケース側板130、131の側板貫通孔132内に位置するようにしておく。そして、連結用ねじ162aを、検出線806aの連結部808に設けられた貫通孔808aと連結部270aの貫通孔271aを挿通して、ケース側板130、131に締結する。また、連結用ねじ162bを、検出線806aの連結部808の貫通孔808bと連結部270bの貫通孔271bを挿通して、ケース側板130、131に締結する。
実施形態4においては、バスバー250Cの連結部808は電圧検出導体805の検出線806aを延出して形成されている。従って、電圧検出導体805の検出線806aには、連結用ねじ162a、162bを接続するための接続パッド800aを形成する必要がない。
実施形態4の他の構成は、実施形態3と同様であり、対応する構成に同一の符号を付して説明を省略する。
なお、実施形態4において、検出線806aを延出して形成される連結部808は、大変薄いものであり、貫通孔808aは、連結用ねじ162a、162bを遊嵌する、いわゆる、バカ穴とすることができる。
また、検出線806aを延出して形成される連結部808を、導電部材251aと252aの上部に配置して連結用ねじ162a、162bにより連結する構造として例示した。しかし、連結部808を、導電部材251aと252aの下部に配置したり、導電部材251aと252aの間に介在させたりして連結する構造としてもよい。
--実施形態5--
図16は、本発明の実施形態5を示すバスバー250Dの斜視図である。
図16におけるバスバー250Dは、実施形態1として図8に示されたバスバー250と、実施形態4に示された電圧検出導体805の検出線806bから延出された連結部808とを有する。連結部808には、平面視でU字形状の切り欠き808cが形成されている。
バスバー250Dを構成するには、図8に図示されるように、導電部材251、252の貫通孔271を同心にして、導電部材251、252の連結部270を重ね、この連結部270上に、電圧検出導体805の連結部808を重ねる。電圧検出導体805の連結部808は、必要に応じ、根本部で検出線806bを90°程度折曲する。この状態で、連結用ねじ162を、電圧検出導体805の連結部808の切り欠き808c、導電部材251、252の貫通孔271を挿通して、ケース側板130の雌ねじ部に締結する。
実施形態5においては、バスバー250Dの連結部808は電圧検出導体805の検出線806bを延出して形成されている。従って、電圧検出導体805の検出線806bには、連結用ねじ162a、162bを接続するための接続パッド800aを形成する必要がない。
実施形態5の他の構成は、実施形態1と同様であり、対応する構成に同一の符号を付して説明を省略する。
[実施形態の効果]
以上説明した通り、本発明の各実施形態では、隣接する一対の二次電池セル140を接続するバスバー250、250A〜250Dを、少なくとも、一端が二次電池セル140の正極端子140aまたは負極端子140bに接合された一対の導電部材251(251a)、252(252a)により構成され、各導電部材251、252の他端は、他方の導電部材252、251に連結用ねじ162、162a、162bによる締結により接続されている。従って、連結用ねじ162、162a、162bを取り外し、各導電部材251、252の他端部をフリーにすることにより、二次電池セル140を個々にケース本体110から取り外し、新しい二次電池セル140に交換することが可能となる。
よって、部品点数の増加は抑えられ、また、正・負極端子140a、140bとバスバーとバスバー250、250A〜250Dとの溶接も一度で済むため、工程数も少なくて済む。
上記実施形態においては、導電部材251(251a)、252(252a)を連結する連結用ねじ162により、バスバー250、250A〜250Dを介して、各二次電池セル140の正・負極端子140a、140bを電圧検出導体805に接続した。このため、電圧検出導体805をバスバー250、250A〜250Dに溶接する工程を省略して、各二次電池セル140を電圧検出回路に接続することができる。
上記実施形態による蓄電モジュール100a、100bによると、上記した効果以外にも、以下の効果を奏する。(1)蓄電モジュール100a、100bは、ケース本体110内に収容された複数の二次電池セル140を両側から挟みこんで支持する一対の樹脂製のケース側板130、131を有する。図7に図示されるように、電圧検出導体805は、所定の形状に成形されて、ケース側板130、131と一体化されている。これにより、電圧検出用のリード線を手作業でケース側板130、131に引回して設置するためのスペースおよび煩雑な製造工程が不要となり、蓄電モジュール100を効率的に製造することができる。特に、小型化が要求される蓄電モジュール100に対する電圧検出導体805の設置を容易に行うことができる。
(2)複数のバスバー250は、複数の二次電池セル140を接続するためにケース本体110の外側からケース側板130、131に取り付けられる。これにより、バスバー250と各二次電池セル140との接続を容易に行うことができる。
(3)電圧検出導体805の接続パッド800aは、複数のバスバー250に接続され、電圧検出導体805の他端部には、二次電池セル140からの電流を遮断する電流遮断装置(電流遮断部)811が設けられている。電流遮断部811は、制御装置900や接続配線800の異常時にヒューズワイヤを溶断して二次電池セルからの電流を遮断し、製品を保護する。
電流遮断部811を電圧検出導体805の他端部に設けることにより、例えば、接続配線800に短絡が発生した場合に、電流遮断部811が電圧検出導体805の他端部で電流が遮断されることになる。これにより、蓄電モジュール100全体を保護することができる。この場合、接続配線800および電流遮断部811を取り替えることにより、蓄電モジュール100を再利用することが可能となる。なお、電圧検出導体805は、所定の形状に成形されたうえでケース側板130、131と一体化されているため、電圧検出導体805自体では実質的に短絡が発生しない。
(4)電圧検出導体805は、樹脂部807によって所定の形状に維持された状態で樹脂製のケース側板130、131にインサートモールドされることによって、ケース側板130、131と一体化されている。具体的には、電圧検出導体805を、成形された形状を維持するように樹脂部807で固定してサブユニットを作製し、サブユニットをインサートモールドしてケース側板130、131を作製する。サブユニットを作成することにより、電圧検出導体805の形状維持を確実に行うことができ、製造工程において電圧検出導体805の検出線806同士が誤って接触してしまうことを防止できる。
(5)ケース側板130、131には、複数の二次電池セル140に対応する位置に側板貫通孔132が形成され、各二次電池セル140は、正・負極端子140a、140bがケース側板130、131に接着剤により接着される。これにより、ケース本体110の内部と外部の空間をより確実に分離することができ、信頼性が向上する。また、蓄電モジュール100に加えられる外力、例えば振動等を接着剤により吸収しながら、ケース側板130、131と二次電池セル140との接続状態を維持することができる。
(6)ケース本体110に対して、一対のケース側板130、131の外側を覆うように設けられた金属製の覆い板160をさらに備え、ケース側板130、131は、覆い板160とバスバー250との接触を防止するための衝突防止用の雌ねじ部130a、リブ136を有する。例えば、覆い板160に外力が加わってケース本体110の内側に変形した場合、覆い板160は、最初に、ケース側板130、131の表面から突出した雌ねじ部130aまたはリブ136に接触する。これにより、例えば鉄製の覆い板160とバスバー250とが接触して短絡が発生することを防止できる。また、リブ136は、接続パッド800a付近を除くバスバー250の全周囲を囲んでいるため様々な外力に耐えられる。
(7)蓄電装置1000は、蓄電モジュール100と、電圧検出導体805と接続された複数の二次電池セル140の電圧を検出し、複数の二次電池セル140の蓄電量を制御する制御装置900とを備える。上述したように煩雑な電圧検出線の配線作業を行うことなく蓄電モジュール100を製造することができるので、蓄電装置1000全体を効率的に製造することができる。
(その他の変形例)
なお、上記各実施形態では、ケース本体110内に収容される二次電池セル140は、一行に配列された構造、換言すれば、各二次電池セル140は正極端子140aと負極端子140bが、それぞれ、ケース本体110の対向する側面に配置されたケース側板130、131の側板貫通孔132から露出する構造として例示した。しかし、ケース本体110内に二次電池セル140を複数行に配列するようにしてもよい。この場合、ケース本体110の各側板貫通孔132に対応する1行に複数の二次電池セル140が直列に接続されて配列される構造となるが、各二次電池セル140の接続は、直接、二次電池セルの正・負極端子140a、140bを接続したり、接続部材を介して接続したりすることができる。
二次電池セル140の収納構造は、ケース本体110、ケース側板130、131、覆い板160を用いるケース構造に限られるものではない。
また、バスバー250、250A〜250Dを構成する導電部材251、252あるいは連結部材253は、銅や銅合金に限られるものではなく、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、あるいは、これらの金属材料の2種類以上からなるクラッド材としてもよい。
導電部材251(251a)、252(252a)を連結する連結手段として、ねじ以外に、ボルトまたはかしめ用ピン等の締結部材を用いることができる。
あるいは、導電部材251、252を重ねた状態で、圧縮板ばねで挟持したり、導電部材251、252それぞれに係合する係合部を有する連結部材で連結したりするようにしてもよい。
上記実施形態では、二次電池セル140として円筒形のリチウムイオン二次電池セルを例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。リチウムイオン電池以外に、ニッケル水素電池などの他の電池に関しても適用される。
また、二次電池セルに限らず、円筒形のリチウムイオン等のキャパシタに適用することができる。
上記実施形態による蓄電装置1000を、他の電動車両、例えばハイブリッド電車などの鉄道車両、バスなどの乗合自動車、トラックなどの貨物自動車、バッテリ式フォークリフトトラックなどの産業車両などの車両用電源装置に利用することもできる。
上記実施形態による蓄電装置1000を、コンピュータシステムやサーバシステムなどに用いられる無停電電源装置、自家用発電設備に用いられる電源装置など、電動車両以外の電源装置を構成する蓄電装置にも適用しても構わない。
その他、本発明の蓄電モジュールは、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して構成することが可能であり、要は、隣接する一対の二次電池セル140を接続するバスバー250、250A〜250Dを、少なくとも、一端が二次電池セル140の正極端子140aまたは負極端子140bに接合された一対の導電部材251(251a)、252(252a)により構成され、各導電部材251、252の他端は、他方の導電部材252、251に脱着可能としたものであればよい。
100a、100b 蓄電モジュール
110 ケース本体
130、131 ケース側板
130a 雌ねじ部
132 側板貫通孔(貫通孔)
140 二次電池セル
140a 正極端子
140b 負極端子
160 覆い板
162、162a、162b 連結用ねじ
250、250a、250b バスバー
250A〜250D バスバー
251、251a 導電部材
252、252a 導電部材
253 連結部材(中間接続部材)
260 接合部(一端)
262 接合部位
270 連結部(他端)
271 貫通孔
272 切り欠き
805 電圧検出導体
806、806a、806b 検出線
807 樹脂部
808 連結部
900 制御装置
1000 蓄電装置

Claims (9)

  1. 両側面に開口部を有するケース本体と、
    正・負極の端子を前記ケース本体の前記開口部に向けて、前記ケース本体内に収納された複数の二次電池セルと、
    前記二次電池セルが収納された前記ケース本体の前記各開口部を覆い、前記各二次電池セルの正・負極端子を露出する貫通孔を有する一対のケース側板と、
    前記ケース側板の前記貫通孔を介して前記二次電池セルの正極端子または負極端子に接合され、隣接する一対の前記二次電池セルを接続するバスバーとを備え、
    前記バスバーは、少なくとも、一端が前記二次電池セルの正極端子または負極端子に接合された一対の導電部材により構成され、前記各導電部材の他端は、他方の導電部材に脱着可能に接続されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  2. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、前記一対の導電部材の他端には、それぞれ、貫通孔または切り欠きが設けられており、前記各導電部材は、前記貫通孔または前記切り欠きを挿通される締結部材により固定されて接続されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の蓄電モジュールにおいて、前記バスバーは、さらに、中間接続部材を有し、前記一対の導電部材は、前記中間接続部材を介して相互に接続されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  4. 請求項3に記載の蓄電モジュールにおいて、前記中間接続部材には、前記各導電部材の他端に設けられた貫通孔または切り欠きに対応する貫通孔または切り欠きが設けられており、前記一対の導電部材は、前記各導電部材の前記貫通孔または切り欠きおよび前記中間接続部材の前記貫通孔または切り欠きを挿通される締結部材により固定されて接続されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、さらに、前記二次電池セルの電圧検出用の配線を有し、前記締結部材は、前記配線に接続されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、さらに、前記二次電池セルの電圧検出用の配線を有し、前記配線は、前記一対の導電部材に接続される連結部を有することを特徴とする蓄電モジュール。
  7. 請求項6に記載の蓄電モジュールにおいて、前記連結部には、前記各導電部材の前記他端に設けられた前記貫通孔または切り欠きに対応する一対の貫通孔または切り欠きが形成されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  8. 請求項6に記載の蓄電モジュールにおいて、前記一対の導電部材の他端および前記連結部は積層されて、接続されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  9. 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、前記二次電池の電圧検出用の配線は、前記ケース側板に一体成形されていることを特徴とする蓄電モジュール。
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