JP2013045511A - ポスト型セラミックスヒータおよびその製造方法 - Google Patents

ポスト型セラミックスヒータおよびその製造方法 Download PDF

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誠彦 松井
Tomotake Hasegawa
知勇 長谷川
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Abstract

【課題】本体基材とヒータパターンとの間の電流リークが発生しない新規なポスト型セラミックスヒータ構造を提供する。
【解決手段】表面側に端子ボルト挿入穴112、裏面側にポスト収容凹部113が形成されたヒータ本体11を準備し、このヒータ本体の周囲および端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部の内面をベースコート114で絶縁した後、端子ボルト挿入穴に端子ボルト13を挿入し、ポスト収容凹部に収容したポスト上端の雌ネジ121に端子ボルトを螺合させることにより該端子ボルトを介してヒータ本体にポストを連結固定する。次いで、端子ボルトの頭部をヒータ本体の表面と面一になるように切除し、この端子ボルトの切除頭部を含むヒータ本体表面に導電性材料による被膜を形成し、この導電膜を部分的に切除してヒータパターン14を形成し、さらに露出部全面をオーバーコート16で絶縁して、ポスト型セラミックスヒータ10を得る。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体プロセスなどにおいてウエハを加熱するために好適に用いられるポスト型セラミックスヒータおよびその製造方法に関する。
セラミックスヒータは半導体プロセスなどにおいてウエハを加熱するための加熱装置として広く用いられており、従来は、円板状のヒータ本体の表面に所定のヒータパターンを形成し、このヒータパターンの両端に給電端子部を設けた構成のものが多用されてきた。
しかしながら、近年ではヒータ表面が1500℃以上となるような超高温加熱が要求される案件が増加しており、このような場合に、給電端子部がヒータ表面に直接または距離的に近い位置に設けられる従来のヒータを用いると、給電端子部に取り付けた給電ボルトが熱伝導で昇温して焼き付いてしまうことがある。このため、給電ボルトとして耐熱性に優れたモリブデンやニッケルなどの材質を用いて対応しているが、これらの材質はきわめて高価である。
この問題を解消するために、給電端子部をヒータ表面から距離的に離れた位置に設けるべく、いわゆるポスト型セラミックスヒータが提案されるに至った(例えば下記特許文献1〜3参照)。このポスト型セラミックヒータによれば、ヒータ表面と給電端子部との間の距離をポスト長により大きく取ることができるので、給電端子部の過剰な温度上昇を抑止し、給電ボルトの焼損を防止することができる。また、給電のための配線をヒータ本体から遠ざけることができるので、配線の取り回しが容易になり、配線がヒータに当たってショートするというような事故の発生を防止することができる。さらには、SUSなどの安価に入手可能な材質による給電ボルトの使用が可能となるので、大幅なコストダウンを実現することができる。
特開2005−142496号公報 特開2007−73492号公報 特開平11−354260号公報 特開2003−151728号公報
特許文献1,2記載のポスト型セラミックスヒータは、ヒータ本体とポストが一体に形成されているが、この構造の場合、ポスト下端に接続される端子ボルトからの給電が端子間で導通し、ヒータパターンを形成するPGとヒータ本体/ポストの基材であるグラファイトとの間で電流リークが生ずる恐れがある。
たとえば、特許文献2の図2に記載されるポスト一体型ヒータでは、2本のポストの各下端に給電ボルト5を接続し、PGなどの導電層3(ポスト下端の給電端子3c,ポストの導電路3bを通じてヒータパターン3cに給電するが、ヒータ本体/ポストの基材であるグラファイトを通じて端子間で導通が生じ、微小ではあっても電流リークが発生する。電流リークが発生すると電圧が変動するため、プログラム制御などが困難になり、手動制御の場合も電圧がハンチングを起こすため安定した制御を行うことができず、最終的には大きな放電が生じてヒータを焼損させる恐れがある。
特許文献3,4記載のポスト型セラミックヒータは、ヒータ本体とポストが別体として形成され、基材であるグラファイトをPBNなどで絶縁することができるので、上記問題を回避することが可能である。しかしながら、この構造にあってはヒータ本体とポストとを物理的および電気的に接続するための端子ボルトが必要となり、この端子ボルトの頭部がヒータ表面に突出するため、有効な加熱面積が小さくなるという別の問題を抱えている。
たとえば、特許文献3の図7に記載される構造にあっては、給電ポスト9の上端に端子ボルト7でヒータ本体1を連結し、ポスト下端からの給電をポストおよび端子ボルトを介してヒータ本体1のヒータパターン3に供給している(図3の構造もこの点では同様)が、端子ボルトの頭部がヒータ本体の表面(加熱面)から突出するので、有効加熱面が小さくなる。これら図では端子ボルト頭部を超える径のウエハWを加熱可能なように示されているが、実際には端子ボルト頭部の間に収まる径のウエハを加熱できるにすぎず、処理対象ウエハの径より相当大きい径のヒータとして提供する必要がある。近年のウエハ大径化の傾向に鑑みるとき、致命的な欠点となる。
したがって、本発明は、従来技術の不利欠点を解消することができる新規な構造のポスト型セラミックスヒータを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本願の請求項1に係る発明は、プレート状のヒータ本体と、該ヒータ本体を支持するポストと、ヒータ本体とポストを連結する端子ボルトとから構成されるポスト型セラミックスヒータであって、ヒータ本体は、その表面側に端子ボルト挿入穴が形成されると共に該端子ボルト挿入穴と整列する位置において裏面側にポスト収容凹部が形成されて、これら端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部とが連通してヒータ本体を厚さ方向に貫通する形状を有し、ヒータ本体の基材の周囲および端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部の内面が絶縁性材料によるベースコートで被覆されており、ポストは、その上端に端子ボルトを螺合する雌ネジが形成されると共に、その下端には給電端子を接続するための端子接続部が形成され、端子ボルトは、ヒータ本体の端子ボルト挿入穴に挿入され且つポスト収容凹部に収容されたポスト上端の雌ネジに螺合されることによりヒータ本体とポストを連結し、且つ、端子ボルト挿入穴に挿入された端子ボルトの頭部はヒータ本体の表面と面一とされ、この端子ボルト頭部を含むヒータ本体表面にヒータパターンが形成されることにより、端子接続部からポストおよび端子ボルトを介してヒータパターンに給電可能な構造を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のポスト型セラミックスヒータにおいて、前記ヒータ本体の裏面に、前記ヒータ本体の表面に形成される前記ヒータパターンと同じ導電性材料による被膜が形成されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載のポスト型セラミックスヒータにおいて、前記ポストの外周面に、前記ヒータ本体の表面に形成される前記ヒータパターンと同じ導電性材料による被膜が形成されることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータにおいて、露出面全体が絶縁性材料によるオーバーコートで被覆されることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータにおいて、前記ヒータ本体裏面のポスト収容凹部に収容されたポストの回転を防止する手段が設けられることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータにおいて、端子ボルトと端子ボルト挿入穴とが互いのテーパー面同士で接合することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、(1)表面側に端子ボルト挿入穴が形成されると共に該端子ボルト挿入穴と整列する位置において裏面側にポスト収容凹部が形成され、これら端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部とが連通して厚さ方向に貫通している、導電性材料からなるヒータ本体と、上端に端子ボルトを螺合する雌ネジが形成されると共に下端には給電端子を接続するための端子接続部が形成された、導電性材料からポストと、ヒータ本体の端子ボルト挿入穴に収容可能な頭部を有すると共にポスト上端の雌ネジと螺合可能である、導電性材料からなる端子ボルトとを準備する工程と、(2)ヒータ本体の周囲および端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部の内面を絶縁性材料によるベースコートで被覆する工程と、(3)このベースコート被覆ヒータ本体の端子ボルト挿入穴に端子ボルトを挿入し、ポスト収容凹部に収容したポストの上端の雌ネジに端子ボルトを螺合させることにより該端子ボルトを介してヒータ本体にポストを連結固定する工程と、(4)端子ボルトの頭部をヒータ本体の表面と面一になるように切除する工程と、(5)この切除された端子ボルト頭部を含むヒータ本体表面に導電性材料による被膜を形成する工程と、(6)この導電膜を部分的に切除して端子ボルト頭部を含むヒータパターンを形成する工程とを有し、端子接続部からポストおよび端子ボルトを介してヒータパターンに給電可能な構造のポスト型セラミックヒータを製造することを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法において、前記工程(5)を実行する際に、ヒータ本体の裏面にも導電性材料による被膜を形成することを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項7または8記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法において、前記工程(5)を実行する際に、ポストの外周面にも導電性材料による被膜を形成することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項7ないし9のいずれか一記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法において、前記工程(6)の後に、(7)全体を絶縁性材料によるオーバーコートで被覆する工程を行うことを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項7ないし10のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法において、前記工程(3)においてポスト収容凹部にポスト上端を収容させる際に、ポスト上端とポスト収容凹部とに跨るようにロックピンを挿入して、端子ボルトを締め付けたときのポストの連れ回りを防止することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ヒータパターンを有するヒータ本体とポスト下端に設けられる端子接続部とがポストの長さによって距離的に隔てられるので、端子接続部の過剰な温度上昇を抑止し、端子接続部に取り付けられる給電ボルトの焼損を防止することができると共に、給電のための配線の取り回しが容易になり、配線がヒータに当たってショートするというような事故の発生を防止することができる。さらには、SUSなどの安価に入手可能な材質による給電ボルトの使用が可能となるので、コストメリットが大きい。
さらに、このヒータ構造によれば、ポストへの給電をポストおよび端子ボルトを介してヒータ本体のヒータパターンに通電させるようにしているが、ヒータ本体の基材の周囲および端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部の内面が絶縁性材料によるベースコートで被覆されているので、ヒータ本体は完全に絶縁されている。したがって、グラファイトなどのヒータ本体基材とPGなどのヒータパターンとの間の電流リークは発生せず、プログラム制御などにおいて厳密な制御を行うことが可能である。
請求項2に係る発明によれば、さらに、ヒータ本体表面にヒータパターンが形成されると共にヒータ本体裏面にも同様の被膜が形成されるので、ヒータ本体表裏の被膜厚バランスが良好となり、反りが生じにくいものとなる。
請求項3に係る発明によれば、さらに、ポストの外周面にも導電性材料による被膜が形成されるので、ポスト基材として通常使用されるポーラスなグラファイトの内部に入り込んでその空隙率を下げて密度を上げ、ポスト強度を増大させることができる。
請求項4に係る発明によれば、さらに、ヒータ本体表面のヒータパターンがオーバーコートで絶縁されるので、腐食性のプロセスガスに対する耐性の低いPGなどによるヒータパターンを保護すると共に、ガスや他の導電性部品との放電によるPGの焼損を防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、さらに、端子ボルトでヒータ本体とポストとを接合する際に端子ボルトを締め付けたときにポストが連れ回りしてしまうことを防止し、接合作業を容易に行うことができる。
請求項6に係る発明によれば、さらに、テーパー面同士の接合を介してヒータ本体とポストとを強固に連結させることができる。
請求項7に係る発明によれば、請求項1に係る発明について既述した効果を発揮し得るポスト型セラミックスヒータを効率的に製造するための方法が提供される。
請求項8に係る発明によれば、さらに、ヒータパターンとなる被膜をヒータ本体表面に形成する際に、ヒータ本体裏面にも同様の被膜を形成するので、ヒータ本体表裏の被膜厚バランスが良好となり、反りが生じにくいものとなる。
請求項9に係る発明によれば、さらに、ヒータパターンとなる被膜をヒータ本体表面に形成する際に、ポストの外周面にも導電性材料による被膜を形成するので、ポスト基材として通常使用されるポーラスなグラファイトの内部に入り込んでその空隙率を下げて密度を上げ、ポスト強度を増大させることができる。
請求項10に係る発明によれば、さらに、ヒータ本体表面のヒータパターンを含めた全体がオーバーコートで電気的に絶縁されるので、安全性および寿命が増大する。
請求項11に係る発明によれば、さらに、端子ボルトでヒータ本体とポストとを接合する際に端子ボルトを締め付けたときにポストが連れ回りしてしまうことを防止し、接合作業を容易に行うことができると共に、ポストヒータ本体との密着を確実に行うことができる。
本発明の一実施形態によるセラミックスヒータの側面図(a)およびそのA部拡大断面図(b)である。 このセラミックスヒータに形成されるヒータパターンの一例を示す平面図である。 このセラミックヒータの一構成要素であるヒータ本体の基材形状を示す断面図(a)およびポスト収容凹部の形状を示す下面拡大図(b)である。 このセラミックヒータの他の構成要素であるポストの基材形状を示す上面図および上端部断面図である。 このセラミックスヒータの製造工程を示すフロー図である。
以下に本発明の一実施形態によるセラミックスヒータについて添付図面を参照して説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において広く変形態様を取り得ることに留意されたい。
このセラミックスヒータ10は、ヒータ本体11と、ポスト12と、ヒータ本体11とポスト12とを連結固定する端子ボルト13とを有して構成されている。ヒータ本体11の表面には、図2に例示されるようなヒータパターン14が形成されている。この実施形態におけるヒータパターン14は単一の加熱領域に形成されるパターンであるのでその両端にそれぞれ端子ボルト13を介してポスト12,12が設けられているが、たとえば外側と内側の2つ(またはそれ以上)の加熱領域に分けて各々ヒータパターンが形成される場合は各パターンの両端にポスト12が設けられるので、(ヒータパターン数×2)本のポストが設けられることになる。また、安定性や全体の強度などを考慮して、端子ボルト13を介してヒータパターン14に電気的に接続されるポスト12とは別に、同様の形状および寸法の一または複数の捨てポストが設けられる場合もある。
以下、さらに図3ないし図5を併せて参照して、このセラミックスヒータ10の詳細な構造および製造方法について説明する。
ヒータ本体11は、グラファイトやグラッシーカーボンなどの導電性材料からプレート状ないし円板状に形成された基材111の外周縁近く2箇所において、表面側に端子ボルト挿入穴112が形成されると共に、この端子ボルト挿入穴112と同心状に整列するポスト収容凹部113が裏面側に形成され、これら端子ボルト挿入穴112とポスト収容凹部113が連続して基材111を厚さ方向に貫通している(図3)。
端子ボルト挿入穴112は、後に詳述する端子ボルト13が表面側から挿入されるものであるから、端子ボルト13に対応した形状および寸法を有するように形成され、端子ボルト頭部132のテーパーに沿ったテーパー面で基材111表面に開口している。ポスト収容凹部113は、後に詳述するポスト12の上端部が裏面側から挿入されるものであるから、ポスト12の上端部に対応した形状および寸法を有するように形成されるが、後述するようにその一部が略半円状に拡大されて基材側ロックピン嵌合部119を形成している。
このような形状に加工されたヒータ本体11(基材111)を準備する(図5:S1)。次いで、その全周および端子ボルト挿入穴112とポスト収容凹部113(基材側ロックピン嵌合部119を含む)の内面を、PBN(熱分解性窒化ホウ素)などの絶縁性材料によるベースコート114で被覆する(図5:S2)。
ポスト12は、グラファイトやグラッシーカーボンなどの導電性材料から略丸棒状に形成されるが、その上端に、端子ボルト13の軸部に形成された雄ネジ131を螺合する雌ネジ121を有する(図4)と共に、その下端には給電ボルト(図示せず)を接続するための端子接続部122を有する。ポスト12はあらかじめこのような形状に加工して準備しておく。
次いで、グラファイトやグラッシーカーボンなどの導電性材料から形成される端子ボルト13を、ヒータ本体11の表面側から端子ボルト挿入穴112に挿入し、端子ボルト軸の雄ネジ131を、ヒータ本体11の裏面側からポスト収容凹部113に収容したポスト12上端の雌ネジ121に螺合させた状態にして締め付けていくことにより、ヒータ本体11とポスト12を物理的に強固に連結する(図5:S3)。図示実施形態のように、端子ボルト13と端子ボルト挿入穴112とが互いのテーパー面同士で接合する構成を採用することにより、より一層強固な連結状態を得ることができる。
なお、図示実施形態では、端子ボルト頭部132に一方向または十字形の溝133が刻設されていてここにマイナスまたはプラスのドライバーを挿入して端子ボルト回転操作を容易にしているが、これに代えて、たとえば端子ボルト頭部132を断面六角形状に形成して六角レンチを用いて端子ボルト回転操作を行うようにしても良い。
端子ボルト13を締め付けてヒータ本体11とポスト12を連結する際に、端子ボルト回転と共にポスト12が連れ回りすることを防止するため、ロックピン15などの回転防止手段を設けることが好ましい。図示実施形態では、ヒータ本体基材111の裏面に形成したポスト収容凹部113をポスト12の外径に応じた口径を有する断面円形の凹部としつつ、その開口縁の一部を外側に向けて小径の略半円状に拡げてヒータ基材側ロックピン嵌合部119とし、一方、ポスト12上端部の外周の一部を内方に向けて同径の略半円状に切り欠いてポスト側ロックピン嵌合部124とし、これらロックピン嵌合部119,124同士が対向して形成される断面小円形の凹部にロックピン14を嵌め込んで回転防止手段としている(図3(b)および図4(a)参照)。回転防止手段はこのような構成に限定されるものではなく、端子ボルト13を締め付けたときにポスト12が連れ回りすることを防止することができるものであれば具体的構成を問わず、任意の手段を採用することができる。ロックピン15はポスト12や端子ボルト13と同じ材質で形成されることが好ましい。
このようにして端子ボルト13でヒータ本体11とポスト12とを連結固定した状態(図5:S3)では、端子ボルト頭部132がヒータ本体11の表面115(表面側ベースコート114の上面,図5:S3において端子ボルト頭部132内に点線で示されるレベル)から上方に突出した状態になっているので、この突出部を切除して、切除後の端子ボルト頭部132’がヒータ本体表面115と面一になるようにする(図5:S4)。
次いで、この切除後の端子ボルト頭部132’を含むヒータ本体表面115に、PG(熱分解性黒鉛)などの導電性材料による被膜116を形成した後、不要部分を切除して、図2に例示されるようなヒータパターン14を形成する(図5:S5)。ヒータパターン14は、切除後の端子ボルト頭部132’が両端の端子部となるように形成される。これにより、端子ボルト13を介してヒータパターン14とポスト12とが電気的に接続される。すなわち、外部電源に接続された給電ボルト(図示せず)から端子接続部122に給電された電流は、ポスト12および端子ボルト13を通って、ヒータ本体表面115に形成されたヒータパターン14に供給され、ヒータパターン14のヒータエレメント(PG)を発熱させる。
このとき、ヒータパターン14となるPG被膜116をヒータ本体表面115に形成するだけでなく、ヒータ本体の裏面117(裏面側ベースコート114の下面)およびポスト12の露出面にもPG被膜118,123を形成することが好ましい。ヒータ本体裏面117にもPG被膜118を形成させることにより、グラファイト基材111からなるヒータ本体11表裏の被膜厚バランスを確保し、高温条件においても反りが生じにくいものとなる。また、ポスト12の露出面を被覆するPG被膜123は、ポスト12がポーラスで脆弱なグラファイトを基材とする場合であっても、該グラファイト基材の内部に入り込んでその空隙率を下げて密度を上げることでポスト12の強度を増大させる。
最後に、全体をPBNなどの絶縁性材料からなるオーバーコート16で被覆して、本発明実施形態としてのセラミックスヒータ10が製造される(図5:S6)。このセラミックスヒータ10は、使用に際して、ポスト12下端の端子接続部122に取り付けた給電ボルト(図示せず)を介して外部電源(図示せず)に接続され、外部電源から供給される交流または直流の電流が、給電ボルトを介してポスト12に、次いで端子ボルト13を介してヒータ本体表面115のヒータパターン14に通電されるので、プログラム制御などの公知の制御手法を通じてヒータパターン14を発熱させて、ウエハ加熱面17に載置したウエハを所定温度に加熱する。
端子ボルト13は切除頭部132’でヒータパターン14と接することで導電路を形成するが、ベースコート114によりヒータ本体11の基材111とは完全に絶縁されているので、端子間での導通は生じない。すなわち、ヒータパターン14とヒータ本体11/ポスト12の基材との間で電流リークが生じないので、厳密な制御を安定して行うことができ、ヒータの焼損を引き起こすこともない。
なお、上記においてヒータ本体11に形成されるPBNベースコート114、表面側PG被膜116、裏面側PG被膜118、ポスト12の外側面に形成されるPG被膜123および最後に装置露出面全体を被覆するように形成されるPBNオーバーコート16はいずれもCVD(化学的気相蒸着法)法を用いて形成することが好ましい。CVD法によるこれらの被膜形成自体は当業界において公知であるので、詳細な説明を割愛する。本発明では、これら公知のCVD被膜形成手法を任意に採用することができる。
10 ポスト型セラミックスヒータ
11 ヒータ本体
111 基材
112 端子ボルト挿入穴
113 ポスト収容凹部
114 ベースコート
115 表面
116 表面側PG被膜(ヒータパターン14)
117 裏面
118 裏面側PG被膜
119 ヒータ基材側ロックピン嵌合部
12 ポスト
121 雌ネジ
122 端子接続部
123 PG被膜
124 ポスト側ロックピン嵌合部
13 端子ボルト
131 雄ネジ
132 頭部 (132’ 切除後の頭部)
133 ドライバー係合溝
14 ヒータパターン
15 ロックピン(回転防止手段)
16 オーバーコート
17 ウエハ加熱面

Claims (11)

  1. プレート状のヒータ本体と、該ヒータ本体を支持するポストと、ヒータ本体とポストを連結する端子ボルトとから構成されるポスト型セラミックスヒータであって、ヒータ本体は、その表面側に端子ボルト挿入穴が形成されると共に該端子ボルト挿入穴と整列する位置において裏面側にポスト収容凹部が形成されて、これら端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部とが連通してヒータ本体を厚さ方向に貫通する形状を有し、ヒータ本体の基材の周囲および端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部の内面が絶縁性材料によるベースコートで被覆されており、ポストは、その上端に端子ボルトを螺合する雌ネジが形成されると共に、その下端には給電端子を接続するための端子接続部が形成され、端子ボルトは、ヒータ本体の端子ボルト挿入穴に挿入され且つポスト収容凹部に収容されたポスト上端の雌ネジに螺合されることによりヒータ本体とポストを連結し、且つ、端子ボルト挿入穴に挿入された端子ボルトの頭部はヒータ本体の表面と面一とされ、この端子ボルト頭部を含むヒータ本体表面にヒータパターンが形成されることにより、端子接続部からポストおよび端子ボルトを介してヒータパターンに給電するようにしたことを特徴とするポスト型セラミックスヒータ。
  2. 前記ヒータ本体の裏面に、前記ヒータ本体の表面に形成される前記ヒータパターンと同じ導電性材料による被膜が形成されることを特徴とする請求項1記載のポスト型セラミックスヒータ。
  3. 前記ポストの外周面に、前記ヒータ本体の表面に形成される前記ヒータパターンと同じ導電性材料による被膜が形成されることを特徴とする請求項1または2記載のポスト型セラミックスヒータ。
  4. 露出面全体が絶縁性材料によるオーバーコートで被覆されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータ。
  5. 前記ヒータ本体裏面のポスト収容凹部に収容されたポストの回転を防止する手段が設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータ。
  6. 端子ボルトと端子ボルト挿入穴とが互いのテーパー面同士で接合することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータ。
  7. (1)表面側に端子ボルト挿入穴が形成されると共に該端子ボルト挿入穴と整列する位置において裏面側にポスト収容凹部が形成され、これら端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部とが連通して厚さ方向に貫通している、導電性材料からなるヒータ本体と、上端に端子ボルトを螺合する雌ネジが形成されると共に下端には給電端子を接続するための端子接続部が形成された、導電性材料からポストと、ヒータ本体の端子ボルト挿入穴に収容可能な頭部を有すると共にポスト上端の雌ネジと螺合可能である、導電性材料からなる端子ボルトとを準備する工程と、(2)ヒータ本体の周囲および端子ボルト挿入穴とポスト収容凹部の内面を絶縁性材料によるベースコートで被覆する工程と、(3)このベースコート被覆ヒータ本体の端子ボルト挿入穴に端子ボルトを挿入し、ポスト収容凹部に収容したポストの上端の雌ネジに端子ボルトを螺合させることにより該端子ボルトを介してヒータ本体にポストを連結固定する工程と、(4)端子ボルトの頭部をヒータ本体の表面と面一になるように切除する工程と、(5)この切除された端子ボルト頭部を含むヒータ本体表面に導電性材料による被膜を形成する工程と、(6)この導電膜を部分的に切除して端子ボルト頭部を含むヒータパターンを形成する工程とを有し、端子接続部からポストおよび端子ボルトを介してヒータパターンに給電可能な構造のポスト型セラミックヒータを製造することを特徴とするポスト型セラミックスヒータの製造方法。
  8. 前記工程(5)を実行する際に、ヒータ本体の裏面にも導電性材料による被膜を形成することを特徴とする請求項7記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法。
  9. 前記工程(5)を実行する際に、ポストの外周面にも導電性材料による被膜を形成することを特徴とする請求項7または8記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法。
  10. 前記工程(6)の後に、(7)全体を絶縁性材料によるオーバーコートで被覆する工程を行うことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法。
  11. 前記工程(3)においてポスト収容凹部にポスト上端を収容させる際に、ポスト上端とポスト収容凹部とに跨るようにロックピンを挿入して、端子ボルトを締め付けたときのポストの連れ回りを防止することを特徴とする請求項7ないし10のいずれか一に記載のポスト型セラミックスヒータの製造方法。
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