JP2013041928A - 穴付き積層体の製造方法、多層基板の製造方法、穴形成方法 - Google Patents

穴付き積層体の製造方法、多層基板の製造方法、穴形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ加工により形成される穴の形状精度に優れる穴付き積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】基板12上に第1の金属層14と、無機フィラーを含む第1の絶縁層16と、無機フィラーを実質的に含まない第2の絶縁層18と、めっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基を有する被めっき層20とをこの順に備える加工前積層体10に対して、レーザ加工を施し、加工前積層体10の前記被めっき層20側の表面から第1の金属層14表面に到達する穴24を形成する穴形成工程を備える、穴付き積層体の製造方法であって、第2の絶縁層18がDBP吸油量100cm3/100g以下のカーボンブラックを含み、第2の絶縁層18中におけるカーボンブラックの含有量が5質量%以上20質量%以下である、穴付き積層体22の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に穴を有する穴付き積層体の製造方法、該穴付き積層体を用いて製造される多層基板の製造方法、および、穴形成方法に関する。
従来から、絶縁性基板の表面に金属パターンによる配線を形成した金属配線基板が、電子部品や半導体素子に広く用いられている。
このような金属配線基板の作製方法としては、主に、「サブトラクティブ法」が使用される。このサブトラクティブ法とは、基板表面に形成された金属層上に、活性光線の照射により感光する感光層を設け、この感光層を像様露光し、その後現像してレジスト像を形成し、次いで、金属層をエッチングして金属パターンを形成し、最後にレジスト像を剥離する方法である。
この方法により得られる金属配線基板においては、基板表面に凹凸を設けることにより生じるアンカー効果によって、基板と金属層との間の密着性を発現させている。そのため、得られた金属パターンの基板界面部の凹凸に起因して、金属配線として使用する際の高周波特性が悪くなるという問題点があった。また、基板表面に凹凸化処理するためには、クロム酸などの強酸で基板表面を処理することが必要であるため、金属層と基板との密着性に優れた金属パターンを得るためには、煩雑な工程が必要であるという問題点もあった。
この問題を解決する手段として、基板上に基板と高密着性を有する被めっき層を形成し、この被めっき層に対してめっきを施して被めっき層上に金属層を形成する方法が知られている(特許文献1)。該方法によれば、基板の表面を粗面化することなく、基板と金属層との密着性を改良することができる。なお、特許文献1においては、基板と被めっき層との間に中間層(重合開始層)を設けて、金属層の密着性を高めている。
また、特許文献2においては、回路基板中の絶縁層のレーザ加工の処理の方法として、処理が施される絶縁層中にカーボンナノ粒子および/またはカーボンナノチューブなどのレーザ光吸収剤を含有させる技術が開示されている。
特開2009−256775号公報 特開2008−4800号公報
一方、近年、電子機器の高機能化等の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、更には高密度実装化が進んでいる。このような状況下、これらに使用される高密度実装対応の配線板等も小型化かつ高密度化が求められており、このような要望を満たすため多層基板では微細配線ピッチで形成された複数層の金属層(配線層)間よりを高い接続信頼性で電気的に接続できることがより重要となっている。
一般的に、複数の導電層を有する多層基板を製造する際、導電層間の導通を確保するためのビアホールの形成が実施される。
本発明者らは、特許文献1で具体的に開示される基板と中間層(重合開始層)と被めっき層とを有する積層体に対して、レーザ加工により穴(ビア)の形成処理を実施したところ、形成された穴(ビア)の形状精度が十分でなかった。結果として、ビアの接続信頼性は昨今要求されるレベルには到達しておらず、さらなる改良が必要であった。
そこで、本発明者らは、穴の形状精度を高めるべく、特許文献1で開示されている中間層中に特許文献2で具体的に開示されているカーボンナノ粒子を用いて穴の形成を行ったところ、レーザ加工により中間層のみならず被めっき層も除去されてしまい、ビアの形状精度は必ずしも十分とは言えなかった。
本発明は、上記実情を鑑みて、レーザ加工により形成される穴の形状精度に優れる穴付き積層体の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、該穴付き積層体を用いた、密着性に優れた金属層を有する多層基板の製造方法、および、穴形成方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、密着補助層中に含有されるカーボンナノ粒子のストラクチャーによって、レーザ加工により形成される穴の形状精度が大きく変わることを見出し、該知見に基づき本発明を完成するに至った。
つまり、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 基板上に第1の金属層と、無機フィラーを含む第1の絶縁層と、無機フィラーを実質的に含まない第2の絶縁層と、めっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基を有する被めっき層とをこの順に備える加工前積層体に対して、レーザ加工を施し、前記加工前積層板の前記被めっき層側の表面から前記第1の金属層表面に到達する穴を形成する穴形成工程を備える、穴付き積層体の製造方法であって、
前記第2の絶縁層がDBP吸油量100cm3/100g以下のカーボンブラックを含み、前記第2の絶縁層中における前記カーボンブラックの含有量が5質量%以上20質量%以下である、穴付き積層体の製造方法。
(2) 前記カーボンブラックのBET比表面積が100m2/g以下である、(1)に記載の穴付き積層体の製造方法。
(3) 前記カーボンブラックがアルキレンオキシド基を有する多官能モノマーで表面修飾されている、(1)または(2)に記載の穴付き積層体の製造方法。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の穴付き積層体中の前記被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する触媒付与工程と、
前記めっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、前記穴を介して前記第1の金属層と接触して導通する第2の金属層を前記被めっき層上に形成するめっき工程と、を備える多層基板の製造方法。
(5) 前記触媒付与工程の前に、デスミア処理を行うデスミア工程をさらに備える、(4)に記載の多層基板の製造方法。
(6) さらに、前記第2の金属層をパターン状にエッチングして、パターン状金属層を形成するパターン形成工程を備える、(4)または(5)に記載の多層基板の製造方法。
(7) (4)〜(6)のいずれかに記載の製造方法により製造された多層基板を含有するプリント配線基板。
(8) 基板上に第1の金属層と、無機フィラーを含む第1の絶縁層と、無機フィラーを実質的に含まない第2の絶縁層と、めっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基を有する被めっき層とをこの順に備える加工前積層体に対して、レーザ加工を施し、前記加工前積層板の前記被めっき層側の表面から前記第1の金属層表面に到達する穴を形成する工程を有する、積層体の穴形成方法であって、
前記第2の絶縁層がDBP吸油量100cm3/100g以下のカーボンブラックを含み、前記第2の絶縁層中における前記カーボンブラックの含有量が5質量%以上20質量%以下である、積層体の穴形成方法。
(9) 前記カーボンブラックのBET比表面積が100m2/g以下である、(8)に記載の積層体の穴形成方法。
(10) 前記カーボンブラックがアルキレンオキシド基を有する多官能モノマーで表面修飾されている、(8)または(9)に記載の積層体の穴形成方法。
本発明によれば、レーザ加工により形成される穴の形状精度に優れる穴付き積層体の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、該穴付き積層体を用いた、密着性に優れた金属層を有する多層基板の製造方法、および、穴形成方法を提供することもできる。
(A)〜(D)は、それぞれ本発明の穴付き積層体および多層基板の製造方法における各製造工程を順に示す模式的断面図である。 カーボンブラックとしてケッチェンEC600JDを使用して製造した穴付き積層体の模式的断面図である。 実施例1で得られた穴付き積層体のSEM断面図である。 比較例1で得られた穴付き積層体のSEM断面図である。 比較例6で得られた穴付き積層体のSEM断面図である。
以下に、本発明の表面に穴が形成された穴付き積層体の製造方法について説明する。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
本発明の特徴点としては、所定の層構成を有する加工前積層体中の第2の絶縁層が、所定のDBP吸油量値を示すカーボンブラックを所定量含む点が挙げられる。本発明者らは、特許文献2で具体的に使用されているカーボンブラック(ケッチェンEC600JD)を使用した場合、その高いストラクチャーのために、形成される穴(ビア)の形状不良が起こることを見出している。具体的には、特許文献2で具体的に使用されているカーボンブラックは高いストラクチャーのためにレーザ光の吸収性が非常に高く、結果として該カーボンブラックが含まれる第2の絶縁層18(特許文献1中の中間層に該当)のみならず、その上に配置される被めっき層20までもが熱分解除去されてしまう(図2参照)。そこで、カーボンブラックのストラクチャーと関連性のあるDBP吸油量値に着目し、該DBP吸油量が所定値を示すカーボンブラックを所定量使用すると、レーザ光の吸収性と吸収した光を熱エネルギーに変換する効率が所定の範囲となり、結果として穴の形状精度が優れるなど所望の効果が得られることを見出している。
なお、図2では、後述する、基板12、第1の金属層14、第1の絶縁層16がさらに記されている。
本発明の穴付き積層体の製造方法は、所定の層構成の加工前積層体に対して、レーザ加工を施し、加工前積層板の被めっき層側の表面から第1の金属層表面に到達する穴を形成する穴形成工程を備える。
以下では、まず、本工程で使用される加工前積層体の各構成層(基板、第1の金属層、第1の絶縁層、第2の絶縁層、被めっき層など)について詳述し、その後穴形成工程の手順について詳述する。
<加工前積層体>
本工程で使用される加工前積層体について図面を参照して説明する。
図1(A)は、加工前積層体の模式的断面図である。図1(A)中、加工前積層体10は、基板12と、第1の金属層14と、第1の絶縁層16と、第2の絶縁層18と、被めっき層20とをこの順で備える。
以下で、各層の構成について詳述する。
[基板]
基板12は、後述する各層を支持するための部材であり、従来知られているいずれの基板(例えば、絶縁性基板。より具体的には、樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板)を使用することができる。
より具体的には、ガラスエポキシ材、BTレジン、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、液晶フィルム、アラミドなどが挙げられる。なかでも、寸法安定性や耐熱性など、熱的または機械的特性の観点から、ガラスエポキシ材、BTレジンが好ましい。
[第1の金属層]
第1の金属層14は、上記基板12の面上に設けられる金属層である。該第1の金属層は、主に配線基板において金属配線として機能する。該第1の金属層14は、図1(A)に示すようにパターン状に設けられていてもよいし、基板12の全面に設けられていてもよい。なお、パターン状の金属層は、公知の方法(サブトラクティブ法、セミアディティブ法など)によって形成されてもよい。
また、図1(A)においては、基板12の両面に第1の金属層14が配置されているが、基板12の片面にだけ第1の金属層14が配置されていてもよい。
第1の金属層14を構成する金属の種類は特に制限されないが、例えば、銅、銀、錫、ニッケル、金などが挙げられる。
第1の金属層14の厚みは特に制限されないが、多層基板への応用の点から、4〜50μm程度であることが好ましい。
[第1の絶縁層]
第1の絶縁層16は、上記第1の金属層14と後述する第2の金属層28との間の絶縁信頼性を確保するために設けられる層である。
第1の絶縁層16には、無機フィラーが含まれる。無機フィラーは一般的に第1の絶縁層16の低CTE化、高絶縁性化のために用いられる。第1の絶縁層16中に無機フィラーが含まれることにより、第1の絶縁層16の膜強度が向上し、結果として後述する第2の金属層28の基板に対する密着性などが向上する。
無機フィラーの種類は特に制限されないが、例えば、金属化合物(例えば、金属の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物およびこれらの複合化物等)が挙げられ、第1の絶縁層16の絶縁性および膜強度の点から、金属酸化物(特に、SiO2)が好ましい。
なお、無機フィラーの具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。なお、無機フィラーに、カーボンブラックは含まれない。
無機フィラーの形状は特に制限されず、球状、板状、繊維状、棒状、不定形、中空等のいずれも好ましく用いられる。
第1の絶縁層16を構成する材料は特に制限されず、例えば、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂などの絶縁性樹脂が挙げられる。つまり、第1の絶縁層16が、絶縁樹脂層である態様が挙げられる。
より具体的には、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、イソシアネート樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等が挙げられる。
なかでも、第1の絶縁層16の絶縁特性、無機フィラーとの相溶性、さらに薬液への耐性がより優れる点から、エポキシ樹脂が好ましい。
第1の絶縁層16の厚みは、積層体の使用目的に応じて適宜選択されるが、第1の金属層14と後述する第2の金属層28との絶縁性担保の点から、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。
第1の絶縁層16の形成方法は特に制限されない。例えば、絶縁性樹脂を含有する絶縁性樹脂組成物を基板12上に塗布して、必要に応じて加熱処理または露光処理を行い、第1の絶縁層16を形成する方法(塗布法)や、絶縁性樹脂を含有する第1の絶縁層16を基板12上にラミネートする方法などが挙げられる。
[第2の絶縁層]
第2の絶縁層18は、上記第1の絶縁層16と後述する被めっき層20との間の密着性向上のために設けられる絶縁層(密着補助層とも称する)である。
第2の絶縁層18には、実質的に無機フィラーが含まれない。第2の絶縁層18に無機フィラーが含まれないことにより、第2の絶縁層自体の強度が低下して柔軟性が生まれ、結果として第1の絶縁層16と後述する被めっき層20との間の応力を緩和する役割(応力緩和層)を果たし、後述する第2の金属層28の密着性向上に寄与する。
実質的に無機フィラーが含まれないとは、第2の絶縁層18中における無機フィラーの含有量が、第2の絶縁層全質量に対して、1質量%以下であることを意味し、第2の金属層28の密着性がより向上する点で、0.5質量%以下がより好ましく、特に好ましくは0質量%である。
なお、無機フィラーの定義は、上記第1の絶縁層16に含まれる無機フィラーと同義である。
また、第2の絶縁層18には、所定のDBP吸油量値を示すカーボンブラックが含まれる。上述したように、該カーボンブラックが第2の絶縁層18中に含まれることにより、レーザ加工により形成される穴(ビア)の形状精度が向上する。
なお、DBP吸油量とは、一定重量のカーボンブラック中の空隙容積を液体で置換し、その容量をストラクチャーの指標とするものである。具体的には、カーボンブラック100g当りに包含される油の体積(ml)をいい、油としてフタル酸ジブチルを用いたアブソープトメーターによる値(JIS K 6211吸油量A法(機械法))である。該DPB吸油量が大きいと、高いストラクチャーが形成されることを意味する。
まず、第2の絶縁層18中に含まれるカーボンブラックについて詳述した後、第2の絶縁層18を構成する材料などについて詳述する。
(カーボンブラック)
第2の絶縁層18中に含まれるカーボンブラックは、DBP吸油量が100cm3/100g以下を示す。なかでも、形成される穴の形状精度がより優れる点で、80cm3/100g以下が好ましく、60cm3/100g以下がより好ましく、50cm3/100g以下が特に好ましい。下限は特に制限されないが、20cm3/100g以上が好ましく、30cm3/100g以上がより好ましい。20cm3/100g以上の場合、カーボン分散液の分散安定性により優れ、カーボンブラックの再凝集がより抑制される。この場合、第2の絶縁層18中においてカーボンブラック凝集体が局所的に配置されるようなことがより抑制され、レーザ加工形状の形状精度もより優れる。
DBP吸油量が上記範囲のカーボンブラックを用いることにより、レーザ吸収に好適なストラクチャーが第2の絶縁層18中で形成される。結果として、レーザ加工の際に、隣接する第1の絶縁層16や被めっき層20に影響を与えることなく、形状精度に優れた穴を形成することができる。
DBP吸油量が上記範囲外の場合、レーザ加工により形成される穴の形状精度に劣り、結果としてビアの接続信頼性に劣る。
カーボンブラックのBET比表面積は特に制限されないが、穴の形状精度がより優れる点で、100m2/g以下が好ましく、80m2/g以下がより好ましく、60m2/g以下がさらに好ましく、45m2/g以下が特に好ましい。下限は特に制限されないが、20m2/g以上がより好ましい。20m2/g以上の場合、カーボン分散液の分散安定性により優れ、カーボンブラックの再凝集がより抑制される。この場合、第2の絶縁層18中においてカーボンブラック凝集体が局所的に配置されるようなことがより抑制され、レーザ加工形状の形状精度もより優れる。
なお、該BET比表面積の値はASTM D3037−88に準拠して測定した値である。
カーボンブラックの平均一次粒子径は特に制限されないが、穴の形状精度がより優れる点で、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、また、1μm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、100nm以下がさらに好ましい。
なお、平均一次粒子径は、カーボンブラックの集合体(ストラクチャー)を構成する小さな球状(微結晶による輪郭を有し、分離できない)成分(少なくとも10個以上)を電子顕微鏡写真で測定して、それらの直径を算術平均した値である。なお、測定対象が球状でない場合、長径を用いて計算する。
カーボンブラックは、アルキレンオキシド基を有する多官能モノマー(以後、単に多官能モノマーとも称する)で表面修飾されていることが好ましい。カーボンブラックが該多官能モノマーで表面修飾されることにより、カーボンブラックの第2の絶縁層18中での分散性がより向上し、所望のストラクチャーが形成されると共に、カーボンブラック間の導通が抑制され、絶縁層としての機能がより担保される。
該多官能モノマー中の重合性基の種類は特に制限されず、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。なかでも、反応性の観点から、ラジカル重合性基(例えば、メタアクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、ビニル基、アクリルアミド基など)が好ましい。
重合性基の数は特に制限されないが、カーボンブラックの分散性がより優れる点で、2〜8個が好ましく、2〜4個がより好ましい。
アルキレンオキシド基としては、−(A−O)−で表される基が好ましい。なお、Aはアルキレン基(例えば、エチレン基、プロピレン基など)を表す。該基が含まれることにより、カーボンブラックの分散性がより優れ、第2の絶縁層18中で穴形成により好適なストラクチャーが得られる。
該多官能モノマーとしては、例えば、SR9003などが挙げられる。
第2の絶縁層18中におけるカーボンブラックの含有量は、5〜20質量%である。なかでも、ビアの形状精度がより優れる点から、10〜15質量%がより好ましい。
カーボンブラックの含有量が5質量%未満の場合、形成されるビアの形状精度に劣る。また、カーボンブラックの含有量が20質量%超の場合、形成されるビアの形状精度に劣ると共に、第2の金属層28(めっき層)の密着性も劣る。
(カーボンブラック以外の第2の絶縁層18を構成する材料)
第2の絶縁層18を構成する材料は特に制限されず、例えば、上記第1の絶縁層16を構成する材料(例えば、絶縁性樹脂)が挙げられる。つまり、第2の絶縁層18が、絶縁樹脂層である態様が挙げられる。
なかでも、第1の絶縁層16との密着性がより向上する点で、第1の絶縁層16で使用される材料と同じ材料で第2の絶縁層18が構成されることが好ましい。より具体的には、エポキシ樹脂であることが好ましい。
第2の絶縁層18には、ラジカルを発生しうる化合物が含まれていてもよい。該化合物が含まれることにより、後述する被めっき層20の形成時に照射される露光処理の際に、第2の絶縁層18と被めっき層20との間に化学結合が生じ、第2の絶縁層18と被めっき層20との密着性がより向上する。
ラジカルを発生しうる化合物としては、従来公知の光重合開始剤を使用することができる。
第2の絶縁層18中に含有させるラジカルを発生しうる化合物の含有量は、固形分で0.1〜50質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましい。
第2の絶縁層18の厚みは、一般に、0.1〜10μmの範囲であることが多く、0.5〜7μmの範囲であることが好ましく、0.5〜3μmであることがさらに好ましい。厚みが上記範囲内であれば、隣接する第1の絶縁層16や、被めっき層20との十分な密着強度が得られる。
第2の絶縁層18の形成方法は特に制限されず、上記第1の絶縁層16と同様に、塗布法、ラミネート法が挙げられる。
より具体的には、例えば、塗布法の場合、上述したカーボンブラックと絶縁性樹脂とを含有する絶縁性樹脂組成物を第1の絶縁層16上に塗布して、必要に応じて加熱処理または露光処理を行い、第2の絶縁層18を形成する。
なお、塗布法における加熱処理の条件としては、加熱温度は樹脂硬化がより効率よく進行する点から、80〜200℃が好ましい。なかでも、製造適性の点から、150〜190℃がより好ましく、160〜180℃がさらに好ましい。加熱時間は、製造適性の点から、30分〜10時間が好ましい。なかでも、生産性の点から、30分〜5時間がより好ましい。
また、絶縁性樹脂組成物中には溶媒が含まれていてもよい。乾燥の容易性、作業性の観点からは、沸点が高すぎない溶媒が好ましく、具体的には、沸点40〜150℃程度のものを選択すればよい。具体的には、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトンなどを使用することができる。
なお、絶縁性樹脂組成物中の固形分の濃度は、取扱い性の点から、2〜50質量%が好ましい。
また、該絶縁性樹脂組成物中にカーボンブラックを分散させるために、公知の界面活性剤でカーボンブラックを表面修飾してもよい。
[被めっき層]
被めっき層20は、上記第2の絶縁層18上に設けられ、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基(以後、適宜相互作用性基とも称する)を有する層である。被めっき層20は、含有されるめっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基の機能に応じて、後述するめっき触媒またはその前駆体を効率よく吸着する。つまり、被めっき層20は、めっき触媒(またはその前駆体)の良好な受容層として機能する。その結果、被めっき層20の表面に形成される第2の金属層28との優れた密着性が得られる。
相互作用性基は、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基であり、めっき触媒またはその前駆体と静電相互作用を形成可能な官能基、あるいは、めっき触媒またはその前駆体と配位形成可能な含窒素官能基、含硫黄官能基、含酸素官能基などを使用することができる。相互作用性基としては、例えば、非解離性官能基(解離によりプロトンを生成しない官能基)なども挙げられる。
相互作用性基としてより具体的には、アミノ基、アミド基、イミド基、ウレア基、3級のアミノ基、アンモニウム基、アミジノ基、トリアジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール基、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、キノリン基、ピリジン基、ピリミジン基、ピラジン基、ナゾリン基、キノキサリン基、プリン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アニリン基、アルキルアミン構造を含む基、イソシアヌル構造を含む基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基、シアノ基、シアネート基(R−O−CN)などの含窒素官能基;エーテル基、水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、カーボネート基、カルボニル基、エステル基、N−オキシド構造を含む基、S−オキシド構造を含む基、N−ヒドロキシ構造を含む基などの含酸素官能基;チオフェン基、チオール基、チオウレア基、チオシアヌール酸基、ベンズチアゾール基、メルカプトトリアジン基、チオエーテル基、チオキシ基、スルホキシド基、スルホン基、サルファイト基、スルホキシイミン構造を含む基、スルホキシニウム塩構造を含む基、スルホン酸基、スルホン酸エステル構造を含む基などの含硫黄官能基;ホスフォート基、ホスフォロアミド基、ホスフィン基、リン酸エステル構造を含む基などの含リン官能基;塩素、臭素などのハロゲン原子を含む基などが挙げられ、塩構造をとりうる官能基においてはそれらの塩も使用することができる。
なかでも、極性が高く、めっき触媒またはその前駆体などへの吸着能が高いことから、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、およびボロン酸基などのイオン性極性基や、エーテル基、またはシアノ基が特に好ましく、カルボキシル基またはシアノ基がさらに好ましい。なお、これらの基は2種以上含まれていてもよい。
被めっき層20を構成する材料は特に制限されず、例えば、上記第1の絶縁層16を構成する材料(例えば、絶縁性樹脂(熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂など))が挙げられる。これらの材料に上記相互作用性基が含まれていればよい。
被めっき層20の厚みは特に制限されないが、第2の金属層28の密着性がより優れる点から、0.02〜5.0μmが好ましく、0.05〜2.0μmがより好ましい。
被めっき層20の形成方法は特に制限されず、塗布法、転写法、印刷法などの公知の層形成方法が使用される。
具体的には、めっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基を有するポリマーを第2の絶縁層18上にラミネートしてもよい。また、該ポリマーを含有する組成物(以後、適宜被めっき層形成用組成物と称する)を用いて形成してもよい。該組成物を使用する場合、使用する基板を被めっき層形成用組成物中に浸漬して、または、被めっき層形成用組成物を第2の絶縁層18上に塗布して、必要に応じて加熱処理または露光処理を行い、被めっき層20を第2の絶縁層18上に形成する方法が挙げられる。
(被めっき層形成方法の好適態様)
なかでも、被めっき層20の形成方法の好適な態様としては、めっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基と重合性基を有するポリマーを含有する被めっき層形成用組成物を第2の絶縁層18上に塗布して、該絶縁層18上の該ポリマーを含む層にエネルギーを付与して、被めっき層20を形成する方法が挙げられる。該態様であれば、被めっき層20と第2の絶縁層18との間で化学結合などが生じやすく、両者の密着性がより向上し、結果として第2の金属層28の密着性がより優れる。
まず、該態様で使用される材料(ポリマー、被めっき層形成用組成物など)について詳述し、その後該態様の手順について説明する。
(ポリマー)
使用されるポリマーは、相互作用性基と重合性基を有する。
相互作用性基については、上述の通りである。
重合性基は、エネルギー付与により、ポリマー同士、または、ポリマーと第2の絶縁層18との間に化学結合を形成しうる官能基であり、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。なかでも、反応性の観点から、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基としては、例えば、アクリル酸エステル基(アクリロイルオキシ基)、メタクリル酸エステル基(メタクリロイルオキシ基)、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基などの不飽和カルボン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基などが挙げられる。なかでも、メタクリル酸エステル基、アクリル酸エステル基、ビニル基、スチリル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好ましく、メタクリル酸エステル基、アクリル酸エステル基、スチリル基が特に好ましい。
ポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、溶解性など取扱い性がより優れる点で、1000以上70万以下が好ましく、更に好ましくは2000以上20万以下である。特に、重合感度の観点から、20000以上であることが好ましい。
また、ポリマーの重合度は特に制限されないが、10量体以上のものを使用することが好ましく、更に好ましくは20量体以上のものである。また、7000量体以下が好ましく、3000量体以下がより好ましく、2000量体以下が更に好ましく、1000量体以下が特に好ましい。上記範囲内であれば、溶解性など取扱い性がより優れる。
このような重合性基および相互作用性基を有するポリマーの合成方法は特に制限されず、公知の合成方法(特許公開2009−280905号の段落[0097]〜[0125]参照)が使用される。
(ポリマーの好適態様1)
ポリマーの第1の好ましい態様として、下記式(a)で表される重合性基を有するユニット(以下、適宜重合性基ユニットとも称する)、および、下記式(b)で表される相互作用性基を有するユニット(以下、適宜相互作用性基ユニットとも称する)を含む共重合体が挙げられる。なお、ユニットとは繰り返し単位を意味する。
上記式(a)および式(b)中、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、または置換若しくは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など)を表す。なお、置換基は特に制限されないが、メトキシ基、塩素原子、臭素原子、またはフッ素原子などが挙げられる。
なお、R1としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。R2としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。R3としては、水素原子が好ましい。R4としては、水素原子が好ましい。R5としては、水素原子、メチル基、または、臭素原子で置換されたメチル基が好ましい。
上記式(a)および式(b)中、X、Y、およびZは、それぞれ独立して、単結合、または、置換若しく無置換の二価の有機基を表す。二価の有機基としては、置換若しくは無置換の二価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基)、置換若しくは無置換の二価の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜12。例えば、フェニレン基)、−O−、−S−、−SO2−、−N(R)−(R:アルキル基)、−CO−、−NH−、−COO−、−CONH−、またはこれらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。
X、Y、およびZとしては、ポリマーの合成が容易で、被めっき層の機能(触媒吸着性、加水分解耐性)が優れ、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)、エーテル基(−O−)、または置換若しくは無置換の二価の芳香族炭化水素基などが好ましく挙げられ、より好ましくは単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)である。
上記式(a)および式(b)中、L1およびL2は、それぞれ独立して、単結合、または、置換若しくは無置換の二価の有機基を表す。二価の有機基の定義としては、上述したX、Y、およびZで述べた二価の有機基と同義である。
1としては、ポリマーの合成が容易で、被めっき層の機能(触媒吸着性、加水分解耐性)が優れ、金属層の密着性がより優れる点で、脂肪族炭化水素基、または、ウレタン結合若しくはウレア結合を有する二価の有機基(例えば、脂肪族炭化水素基)が好ましく、なかでも、総炭素数1〜9であるものが好ましい。なお、ここで、L1の総炭素数とは、L1で表される置換または無置換の二価の有機基に含まれる総炭素原子数を意味する。
また、L2は、ポリマーの合成が容易で、被めっき層の機能(触媒吸着性、加水分解耐性)が優れ、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、または、二価の脂肪族炭化水素基、二価の芳香族炭化水素基、もしくはこれらを組み合わせた基であることが好ましい。なかでも、L2は、単結合、または、総炭素数が1〜15であることが好ましく、特に無置換であることが好ましい。なお、ここで、L2の総炭素数とは、L2で表される置換または無置換の二価の有機基に含まれる総炭素原子数を意味する。
上記式(b)中、Wは、めっき触媒またはその前駆体と相互作用する官能基を表す。該官能基の定義は、上述の相互作用性基の定義と同じである。
上記重合性基ユニットは、ポリマー中の全ユニットに対して、5〜50モル%で含まれることが好ましく、更に好ましくは5〜40モル%である。5モル%未満では反応性(硬化性、重合性)が落ちる場合があり、50モル%超では合成の際にゲル化しやすく合成しにくい。
また、上記相互作用性基ユニットは、めっき触媒またはその前駆体に対する吸着性の観点から、ポリマー中の全ユニットに対して、5〜95モル%で含まれることが好ましく、更に好ましくは10〜95モル%である。
(ポリマーの好適態様2)
ポリマーの第2の好ましい態様としては、下記式(A)、式(B)、および式(C)で表されるユニットを含む共重合体が挙げられる
式(A)で表されるユニットは上記式(a)で表されるユニットと同じであり、各基の説明も同じである。
式(B)で表されるユニット中のR5、XおよびL2は、上記式(b)で表されるユニット中のR5、XおよびL2と同じであり、各基の説明も同じである。
式(B)中のWaは、後述するVで表される親水性基またはその前駆体基を除くめっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基を表す。なかでも、シアノ基、エーテル基が好ましい。
式(C)中、R6は、それぞれ独立して、水素原子、または置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
式(C)中、Uは、単結合、または、置換若しく無置換の二価の有機基を表す。二価の有機基の定義は、上述したX、YおよびZで表される二価の有機基と同義である。Uとしては、ポリマーの合成が容易で、被めっき層の機能(触媒吸着性、加水分解耐性)が優れ、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONH−)、エーテル基(−O−)、または置換若しくは無置換の二価の芳香族炭化水素基が好ましい。
式(C)中、L3は、単結合、または、置換若しく無置換の二価の有機基を表す。二価の有機基の定義は、上述したL1およびL2で表される二価の有機基と同義である。L3としては、ポリマーの合成が容易で、被めっき層の機能(触媒吸着性、加水分解耐性)が優れ、金属層の密着性がより優れる点で、単結合、または、二価の脂肪族炭化水素基、二価の芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基であることが好ましい。
式(C)中、Vは親水性基またはその前駆体基を表す。親水性基とは親水性を示す基であれば特に限定されず、例えば、水酸基、カルボン酸基などが挙げられる。また、親水性基の前駆体基とは、所定の処理(例えば、酸またはアルカリにより処理)により親水性基を生じる基を意味し、例えば、THP(2−テトラヒドロピラニル基)で保護したカルボキシ基などが挙げられる。
親水性基としては、被めっき層が各種水性処理液やめっき液と濡れ易くなる点から、イオン性極性基であることが好ましい。イオン性極性基としては、具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ボロン酸基が挙げられる。中でも、適度な酸性(他の官能基を分解しない)という点から、カルボン酸基が好ましい。
上記ポリマーの第2の好ましい態様における各ユニットの好ましい含有量は、以下の通りである。
式(A)で表されるユニットは、反応性(硬化性、重合性)および合成の際のゲル化の抑制の点から、ポリマー中の全ユニットに対して、5〜50モル%で含まれることが好ましく、更に好ましくは5〜30モル%である。
式(B)で表されるユニットは、めっき触媒またはその前駆体に対する吸着性の観点から、ポリマー中の全ユニットに対して、5〜75モル%で含まれることが好ましく、更に好ましくは10〜70モル%である。
式(C)で表されるユニットは、水溶液による現像性と耐湿密着性の点から、ポリマー中の全ユニットに対して、10〜70モル%で含まれることが好ましく、更に好ましくは20〜60モル%であり、特に好ましくは30〜50モル%である。
上記ポリマーの具体例としては、例えば、特開2009−007540号公報の段落[0106]〜[0112]に記載のポリマー、特開2006−135271号公報の段落[0065]〜[0070]に記載のポリマー、US2010−080964号の段落[0030]〜[0108]に記載のポリマーなどが挙げられる。
該ポリマーは、公知の方法(例えば、上記で列挙された文献中の方法)により製造することができる。
被めっき層形成用組成物には上記ポリマーが含有される。
被めっき層形成用組成物中のポリマーの含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、2〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、被めっき層の層厚の制御がしやすい。
被めっき層形成用組成物には、取扱い性の点から、溶剤が含まれることが好ましい。
使用できる溶剤は特に限定されず、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤、酢酸などの酸、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶剤、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート系溶剤、この他にも、エーテル系溶剤、グリコール系溶剤、アミン系溶剤、チオール系溶剤、ハロゲン系溶剤などが挙げられる。
この中でも、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、ケトン系溶剤、ニトリル系溶剤、カーボネート系溶剤が好ましく、具体的には、1−メトキシ−2−プロパノール、アセトン、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、プロピオニトリル、N−メチルピロリドン、ジメチルカーボネートが好ましい。
被めっき層形成用組成物中の溶剤の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、50〜98質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、被めっき層の層厚の制御などがしやすい。
上述した被めっき層形成用組成物を第2の絶縁層18上に塗布する方法は特に制限されず、公知の方法(例えば、スピンコート、ダイコート、ディップコートなど)を使用できる。
取り扱い性や製造効率の観点からは、被めっき層形成用組成物を第2の絶縁層18上に塗布・乾燥させて、残存する溶媒を除去して、ポリマーを含む層を形成する態様が好ましい。
被めっき層形成用組成物の塗布量は、めっき触媒またはその前駆体との充分な相互作用形成性の観点から、固形分換算で0.1〜10g/m2が好ましく、特に0.5〜5g/m2が好ましい。
第2絶縁層18上のポリマーを含む層にエネルギー付与する方法は特に制限されないが、例えば、加熱処理や露光処理などが用いられることが好ましく、処理が短時間で終わる点より、露光処理が好ましい。
露光処理には、UVランプ、可視光線などによる光照射等が用いられる。光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などもある。具体的な態様としては、赤外線レーザによる走査露光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光や、赤外線ランプ露光などが好適に挙げられる。
露光時間としては、ポリマーの反応性および光源により異なるが、通常、10秒〜5時間の間である。露光エネルギーとしては、10〜8000mJ程度であればよく、好ましくは100〜7000mJの範囲である。
なお、エネルギー付与として加熱処理を用いる場合、送風乾燥機、オーブン、赤外線乾燥機、加熱ドラムなどを用いることができる。
<穴形成工程の説明>
次に、上述した加工前積層体に対して実施される穴形成の処理の手順について詳述する。
穴形成工程は、上述した加工前積層体に対して、レーザ加工を施し、加工前積層板の被めっき層側の表面から第1の金属層表面に到達する穴を形成する工程である。より具体的には、図1(B)に示すように、加工前積層体10の被めっき層20側からレーザ照射を行い、第1の絶縁層16、第2の絶縁層18および被めっき層20を貫通し、第1の金属層14表面上に到達する穴24を形成することにより、穴付き積層体22を製造する。
以下で、まず、レーザ加工について詳述する。
レーザ加工に使用されるレーザは、第1の絶縁層16、第2の絶縁層18および被めっき層20を除去し、かつ、所望の径の穴(ビア)を形成しうるものであれば、特に制限はない。
なかでも、加工性に優れる点、即ち、効率よく各層をアブレーションすることが可能であり、生産性に優れるという点から、炭酸ガスレーザー(CO2レーザ)、UV-YAGレーザ、エキシマレーザー等が好ましい。
なお、レーザは、連続的にまたは断続的に照射することができ、単パルスで断続的に照射してもよい。
単パルス照射における照射回数(ショット数)は、通常1回〜500回、好ましくは1回〜100回である。パルス周期は、通常1kHz〜8kHz、好ましくは1kHz〜5kHzである。
本工程で形成される穴24の径は使用目的に応じて適宜最適な径の大きさが選択されるが、高密度多層基板を形成する点から、トップ径(φ)が20〜150μmであり、ボトム径(φ)が20〜120μmであることが好ましく、トップ径(φ)が20〜60μmであり、ボトム径(φ)が20〜50μmであることが配線の微細化や集積化の観点ではより好ましい。
上記方法により製造された穴付き積層体22中の穴24の形状精度は非常に優れており、結果として、該穴24を充填するように被めっき層20上に配置される第2の金属層28と第1の金属層14との電気的接続性に優れる。
つまり、穴付き積層体22は、複数の金属層を有する多層基板を製造するための多層基板形成用基板として有用である。以下に、該穴付き積層体22を用いた、多層基板の製造方法について詳述する。
<多層基板およびその製造方法>
上述した穴付き積層体22を使用した多層基板の製造方法は特に制限されないが、デスミア処理を行うデスミア工程、めっき触媒(または前駆体)を被めっき層に付与する触媒付与工程、めっき処理行うめっき工程、および金属層をパターン状にするパターン形成工程を有する方法が好ましい。
以下に、各工程の手順について詳述する。
[デスミア工程]
デスミア工程は、所望により設けられる工程であり、穴付き積層体22中の穴24に残存するスミア(残渣)を除去するデスミア処理を行う工程である。
レーザ加工によって第1の絶縁層16、第2の絶縁層18、および被めっき層20を部分的に除去する際、各層を構成する材料が溶融するまたは分解する時の溶融物や分解物が穴24の側面や底部に付着することがある。また、穴24底部に存在する第1の金属層14に直接影響を与えないために、レーザ加工を調整することによって、穴24の底部に第1の絶縁層16が一部残ることがある。本工程を設けることにより、このような残渣を取り除くことにより、ビアの接続信頼性がより向上する。
デスミア処理の方法は特に制限されず公知の方法が採用されるが、穴24の表面を乾式および/または湿式法により粗化する方法により行われる。
乾式粗化法としては、バフ、サンドブラスト等の機械的研磨や、プラズマエッチングが挙げられる。
本工程で実施されるデスミア処理をプラズマにより行う場合、例えば、穴付き積層体22をプラズマにさらす方法が挙げられる。
プラズマ処理の方式は特に制限されないが、プラズマ処理機としては、例えば、マイクロ波プラズマや高周波プラズマを処理表面まで輸送してプラズマ処理を行うダウンフロープラズマ方式、プラズマ中にサンプルを設置するダイレクトプラズマ方式、または反応性イオンエッチング(RIE)方式などが挙げられる。
処理時間は特に制限されないが、スミアの除去性および被めっき層の耐性の点から、15秒〜30分が好ましく、製造適性の観点から、30秒〜10分が好ましい。プラズマ処理温度は、製造適性の観点から、26℃(室温)〜100℃が好ましい。
一方、湿式粗化法としては、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸、等の酸化剤を含むデスミア処理液を使用する方法や、強塩基や樹脂膨潤溶剤を用いる方法等の化学薬品処理が挙げられる。
なお、一般的にデスミア処理としては過マンガン酸塩の液に浸す処理が行われている。一方、被めっき層へのダメージ(被めっき層の分解やめっき密着性)がより低減できる点から、プラズマによるデスミア方式が好ましい。
本工程で実施されるデスミア処理を湿式粗化法で行う場合、例えば、デスミア処理液と穴付き積層体22とを接触させる方法が挙げられる。デスミア処理液と穴付き積層体22とを接触させる方法は特に制限されず、デスミア処理液を被めっき層20上に塗布する方法、または、穴付き積層体22をデスミア処理液中に浸漬する方法などが挙げられる。
接触時間は特に制限されないが、スミアの除去性および被めっき層20の耐性の点から、5〜60分が好ましく、10〜40分がより好ましい。デスミア処理液の温度は、スミアの除去性および被めっき層20の耐性の点から、70〜90℃が好ましく、75〜85℃がより好ましい。
なお、必要に応じて、デスミア処理液と穴付き積層体22とを接触させる前に、被めっき層20の膨潤処理を行ってもよい。例えば、有機溶剤系の膨潤液(液温:60℃)を被めっき層20に10分間接触させる方法などが挙げられる。
また、必要に応じて、デスミア処理液と穴付き積層体22とを接触させた後に、中和処理を行ってもよい。例えば、硫酸系の中和液(液温:60℃)と穴付き積層体22とを5分間接触させる方法などが挙げられる。
デスミア処理液としては、例えば、ムロマチテクノス(株)より市販されているMDKシリーズ、メルテックス(株)より市販されているエンプレートシリーズ、その他、アトテック(株)やローム・アンド・ハース(株)などから市販されているものを使用することができる。
[触媒付与工程]
触媒付与工程は、上記デスミア工程後、上記穴付き積層体22中の被めっき層20にめっき触媒またはその前駆体を付与する工程である。
本工程においては、被めっき層20中の相互作用性基がその機能に応じて、付与されためっき触媒またはその前駆体を付着(吸着)する。吸着されためっき触媒またはその前駆体は、後述するめっき工程においてめっき核として作用する。なお、該工程を実施するに当たり、穴内部の壁面に露出する第1の絶縁層16および第2の絶縁層18にめっき触媒またはその前駆体が付与されてもよい。
まず、本工程で使用される材料(めっき触媒またはその前駆体など)について詳述し、その後該工程の手順について詳述する。
(めっき触媒)
めっき触媒またはその前駆体は、後述するめっき工程における、めっきの触媒や電極として機能するものである。そのため、使用されるめっき触媒またはその前駆体の種類は、めっきの種類により適宜決定される。
なお、本工程において用いられるめっき触媒またはその前駆体は、無電解めっき触媒またはその前駆体であることが好ましい。なかでも、めっき触媒またはその前駆体は、還元電位の点から、Pd、Ag、またはCuを含む化合物であることが好ましい。
以下では、主に無電解めっきまたはその前駆体について詳述する。
無電解めっき触媒としては、無電解めっき時の活性核となるものであれば、如何なるものも用いることができ、具体的には、自己触媒還元反応の触媒能を有する金属(Niよりイオン化傾向の低い無電解めっきできる金属として知られるもの)などが挙げられる。より具体的には、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられる。中でも、触媒能の高さから、Ag、Pdが特に好ましい。
無電解めっき触媒として、金属コロイド(金属粒子)を用いてもよい。一般に、金属コロイドは、荷電を持った界面活性剤または荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、金属イオンを還元することにより作製することができる。
無電解めっき触媒前駆体としては、化学反応により無電解めっき触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用することができる。主には、上記無電解めっき触媒として挙げた金属の金属イオンが用いられる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、還元反応により無電解めっき触媒である0価金属になる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、被めっき層20へ付与した後、無電解めっき液への浸漬前に、別途還元反応により0価金属に変化させて無電解めっき触媒としてもよいし、無電解めっき触媒前駆体のまま無電解めっき液に浸漬し、無電解めっき液中の還元剤により金属(無電解めっき触媒)に変化させてもよい。
無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、金属塩を用いて被めっき層20に付与することが好ましい。使用される金属塩としては、適切な溶媒に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、中でも、多座配位可能なものが好ましく、特に、配位可能な官能基の種類数および触媒能の点で、Agイオン、Pdイオンが好ましい。
本工程において、無電解めっきを行わず直接電気めっきを行うために用いられる触媒として、上述した以外の0価金属を使用することもできる。
上記めっき触媒またはその前駆体は、これらを溶媒に分散または溶解させた分散液または溶液(以後、適宜めっき触媒液とも称する)の形態で使用されることが好ましい。
めっき触媒液を通常溶媒を含んでおり、溶媒の種類としては有機溶剤および/または水が用いられる。通常、水が主成分として使用される。めっき触媒液が有機溶剤を含有することで、被めっき層20に対するめっき触媒液の浸透性が向上し、相互作用性基に効率よくめっき触媒またはその前駆体を吸着させることができる。
めっき触媒液に用いられる有機溶剤としては、被めっき層20に浸透しうる溶剤であれば特に制限されず、具体的には、アセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、エチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトフェノン、2−(1−シクロヘキセニル)シクロヘキサノン、プロピレングリコールジアセテート、トリアセチン、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルカーボネート、ジメチルセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノールなどを用いることができる。
(触媒付与工程の手順)
めっき触媒またはその前駆体を被めっき層20に付与する方法は、特に制限されない。
例えば、上記めっき触媒液(金属を適当な分散媒に分散した分散液、または、金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液)を調製し、めっき触媒液を被めっき層20上に塗布する方法、または、めっき触媒液中に被めっき層20が形成された穴付き積層体22を浸漬する方法などが挙げられる。
被めっき層20とめっき触媒液との接触時間は、30秒〜10分程度であることが好ましく、3分〜5分程度であることがより好ましい。
接触時のめっき触媒液の温度は、20〜60℃程度であることが好ましく、温度保持の点から、30〜60℃程度であることがより好ましい。
[めっき工程]
めっき工程は、上記触媒付与工程にてめっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、穴を介して第1の金属層と接触して導通する第2の金属層を被めっき層上に形成する工程である。より具合的には、本工程を実施することにより、図1(C)に示すように、穴を充填するように、被めっき層20上に第2の金属層28が設けられ、第1の金属層12と第2の金属層28とを有する多層基板26が得られる。第2の金属層28は、穴を通って第1の金属層12と接触し、電気的に接続している。
本工程において行われるめっき処理の種類は、無電解めっき、電解めっき等が挙げられ、上記工程において、被めっき層20に付与されためっき触媒またはその前駆体の機能によって、選択することができる。
なかでも、形成される第2の金属層28の密着性向上の点から、無電解めっきを行うことが好ましい。また、所望の層厚の第2の金属層28を得るために、無電解めっきの後に、更に電解めっきを行うことがより好ましい態様である。
以下、本工程において好適に行われるめっきについて説明する。
(無電解めっき)
無電解めっきとは、めっきとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解めっきは、例えば、無電解めっき触媒が付与された穴付き積層体22を、水洗して余分な無電解めっき触媒(金属)を除去した後、無電解めっき浴に浸漬して行う。使用される無電解めっき浴としては、公知の無電解めっき浴を使用することができる。なお、無電解めっき浴としては、入手のしやすさの点から、アルカリ性の無電解めっき浴(pHが9〜14程度が好ましい)を使用する場合が好ましい。
また、無電解めっき触媒前駆体が付与された穴付き積層体22を、無電解めっき触媒前駆体が被めっき層20に吸着または含浸した状態で無電解めっき浴に浸漬する場合には、穴付き積層体22を水洗して余分な前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解めっき浴中へ浸漬させる。この場合には、無電解めっき浴中において、めっき触媒前駆体の還元とこれに引き続き無電解めっきが行われる。ここで使用される無電解めっき浴としても、上記同様、公知の無電解めっき浴を使用することができる。
なお、無電解めっき触媒前駆体の還元は、上記のような無電解めっき液を用いる態様とは別に、触媒活性化液(還元液)を準備し、無電解めっき前の別工程として行うことも可能である。触媒活性化液は、無電解めっき触媒前駆体(主に金属イオン)を0価金属に還元できる還元剤を溶解した液で、液全体に対する該還元剤の濃度が0.1〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。還元剤としては、公知の還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウムまたはジメチルアミンボランなどのホウ素系還元剤、ホルムアルデヒド、次亜リン酸など)を使用できる。
浸漬の際には、無電解めっき触媒またはその前駆体が接触する被めっき層20表面付近の無電解めっき触媒またはその前駆体の濃度を一定に保つ上で、攪拌または揺動を加えながら浸漬することが好ましい。
一般的な無電解めっき浴の組成としては、例えば、溶剤(例えば、水)の他に、1.めっき用の金属イオン、2.還元剤、3.金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このめっき浴には、これらに加えて、めっき浴の安定剤など公知の添加物が含まれていてもよい。
めっき浴に用いられる有機溶剤としては、水に可能な溶媒である必要があり、その点から、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好ましく用いられる。
無電解めっき浴に用いられる金属の種類としては、例えば、銅、すず、鉛、ニッケル、金、銀、パラジウム、ロジウムが知られており、中でも、導電性の観点からは、銅、金が特に好ましい。また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加物が選択される。
無電解めっきにより得られる第2の金属層28の層厚は、めっき浴の金属イオン濃度、めっき浴への浸漬時間、または、めっき浴の温度などにより制御することができるが、導電性の観点からは、0.1μm以上が好ましく、0.2〜2μmがより好ましい。
ただし、無電解めっきによる第2の金属層28を導通層として、後述する電解めっきを行う場合は、少なくとも0.1μm以上の膜が均一に付与されていることが好ましい。
また、めっき浴への浸漬時間としては、1分〜6時間程度であることが好ましく、1分〜3時間程度であることがより好ましい。
(電解めっき(電気めっき))
本工程おいては、上記工程において付与されためっき触媒またはその前駆体が電極としての機能を有する場合、その触媒またはその前駆体が付与された被めっき層20に対して、電解めっきを行うことができる。
また、前述の無電解めっきの後、形成された金属層を電極とし、更に、電解めっきを行ってもよい。これにより穴付き積層体22との密着性に優れた無電解めっき膜をベースとして、そこに新たに任意の厚みをもつ第2の金属層28を容易に形成することができる。このように、無電解めっきの後に、電解めっきを行うことで、金属層を目的に応じた厚みに形成しうるため、第2の金属層28を種々の応用に適用するのに好適である。
電解めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。なお、電解めっきに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。
また、電解めっきにより得られる第2の金属層28の層厚は、めっき浴中に含まれる金属濃度、または、電流密度などを調整することで制御することができる。
なお、一般的な電気配線などに適用する場合、第2の金属層28の層厚は、導電性の観点から、0.5μm以上であることが好ましく、1〜30μmがより好ましい。
[パターン形成工程]
パターン形成工程は、必要に応じて設けられる工程で、めっき工程で得られた第2の金属層をパターン状にエッチングして、パターン状金属層を形成する工程である。
より具体的には、図1(D)に示すように、本工程においては、第2の金属層28の不要部を除去することにより、パターン状金属層30が、被めっき層20上に形成される。本工程において、基板表面全体に形成された金属層の不要部分をエッチングで取り除くことで、所望のパターン状の金属層を生成することができる。
このパターンの形成には、如何なる手法も使用することができ、具体的には一般的に知られているサブトラクティブ法(金属層上にパターン状のマスクを設け、マスクの非形成領域をエッチング処理した後、マスクを除去して、パターン状の金属層を形成する方法)、セミアディティブ法(金属層上にパターン状のマスクを設け、マスクの非形成領域に金属層を形成するようにめっき処理を行い、マスクを除去し、エッチング処理して、パターン状の金属層を形成する方法)が用いられる。
サブトラクティブ法とは、形成された第2の金属層28上にレジスト層を設けパターン露光、現像により金属層パターン部と同じパターンを形成し、レジストパターンをマスクとしてエッチング液で第2の金属層28を除去し、パターン状の金属層30を形成する方法である。
レジストとしては如何なる材料も使用でき、ネガ型、ポジ型、液状、フィルム状のものが使用できる。また、エッチング方法としては、プリント配線基板の製造時に使用されている方法が何れも使用可能であり、湿式エッチング、ドライエッチング等が使用可能であり、任意に選択すればよい。作業の操作上、湿式エッチングが装置などの簡便性の点で好ましい。エッチング液として、例えば、塩化第二銅、塩化第二鉄等の水溶液を使用することができる。
セミアディティブ法とは、形成された第2の金属層28上にレジスト層を設け、パターン露光、現像により非金属層パターン部と同じパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして電解めっきを行い、レジストパターンを除去した後にクイックエッチングを実施し、第2の金属層28をパターン状に除去することで、パターン状金属層30を形成する方法である。
レジスト、エッチング液等はサブトラクティブ法と同様な材料が使用できる。また、電解めっき手法としては上記記載の手法が使用できる。
なお、第2の金属層28の除去と同時に、公知の手段(例えば、ドライエッチング)などによって、被めっき層20を合わせて除去してもよい。
上記製造方法で得られた多層基板は、FPC、COF、TAB、マザーボード、パッケージインターポーザー基板等の種々の用途に適用することができる。特に、配線基板(例えば、プリント配線基板)などに使用することができる。なお、本明細書において、多層基板とは、金属層を2層以上有する基板を意図する。金属層(第1の金属層14および第2の金属層28)をパターン状配線とすることによって、多層配線基板を得ることもできる。
また、必要に応じて、第2の金属層28(またはパターン状金属層30)上にさらに絶縁層を設けてもよい。絶縁層としては公知の材料を使用することができ、例えば、公知の層間絶縁膜、ソルダーレジストなどが挙げられる。
なお、第2の金属層28(またはパターン状金属層30)上に、上述した第1の絶縁層16、第2の絶縁層18、および被めっき層20を更に設け、上述した穴形成用の材料(積層体)として使用してもよい。
以下、実施例により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に、本実施例で使用するポリマーの合成方法について詳述する。
(合成例1:ポリマーA)
2Lの三口フラスコに酢酸エチル1L、2−アミノエタノール159gを入れ、氷浴にて冷却をした。そこへ、2−ブロモイソ酪酸ブロミド150gを内温20℃以下になるように調節して滴下した。その後、内温を室温(25℃)まで上昇させて2時間反応させた。反応終了後、蒸留水300mLを追加して反応を停止させた。その後、酢酸エチル層を蒸留水300mLで4回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、さらに酢酸エチルを留去することで原料Aを80g得た。
次に、500mLの三口フラスコに、原料A47.4g、ピリジン22g、酢酸エチル150mLを入れて氷浴にて冷却した。そこへ、アクリル酸クロライド25gを内温20℃以下になるように調節して滴下した。その後、反応溶液の液温を室温に上げて3時間反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水300mLを追加し、反応を停止させた。その後、酢酸エチル層を蒸留水300mLで4回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、さらに酢酸エチルを留去した。その後、カラムクロマトグラフィーにて、以下のモノマーMを精製し20g得た。
500mLの三口フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド8gを入れ、窒素気流下、65℃まで加熱した。そこへ、モノマーM:14.3g、アクリロニトリル(東京化成工業(株)製)3.0g、アクリル酸(東京化成製)6.5g、V−65(和光純薬製)0.4gのN,N−ジメチルアセトアミド8g溶液を、4時間かけて滴下した。
滴下終了後、更に反応溶液を3時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルアセトアミド41gを追加し、室温まで反応溶液を冷却した。上記の反応溶液に、4−ヒドロキシTEMPO(東京化成製)0.09g、DBU54.8gを加え、室温で12時間反応を行った。その後、反応液に70質量%メタンスルホン酸水溶液54g加えた。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出し、ポリマーA(重量平均分子量3.4万)(Mw/Mn=1.8)を12g得た。
得られたポリマーAの同定をIR測定機((株)堀場製作所製)を用いて行った。測定はポリマーをアセトンに溶解させKBr結晶を用いて行った。IR測定の結果、2240cm-1付近にピークが観測されニトリルユニットであるアクリロニトリルがポリマーに導入されている事が分かった。また、酸価測定によりカルボン酸ユニットとしてアクリル酸が導入されている事が分かった。また、重DMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解させ、ブルカー製300MHzのNMR(AV−300)にて測定を行った。ニトリル基含有ユニットに相当するピークが2.5−0.7ppm(5H分)にブロードに観察され、重合性基含有ユニットに相当するピークが8.1−7.8ppm(1H分)、5.8−5.6ppm(1H分)、5.4−5.2ppm(1H分)、4.2−3.9ppm(2H分)、3.5−3.3ppm(2H分)、2.5−0.7ppm(6H分)にブロードに観察され、カルボン酸含有ユニットに相当するピークが2.5−0.7ppm(3H分)にブロードに観察され、重合性基含有ユニット:ニトリル基含有ユニット:カルボン酸基ユニット=30:30:40(mol%)であることが分かった。
(合成例2:ポリマーB)
1000mlの三口フラスコに、N−メチルピロリドン35gを入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、2−ヒドロキシエチルアクリレート(市販品、東京化成製)6.60g、2−シアノエチルアクリレート28.4g、およびV−601(和光純薬製)0.65gのN−メチルピロリドン35g溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、反応溶液を80℃まで加熱し、更に3時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。
上記の反応溶液に、ジターシャリーブチルハイドロキノン0.29g、ジブチルチンジラウレート0.29g、カレンズAOI(昭和電工(株)製)18.56g、およびN−メチルピロリドン19gを加え、55℃、6時間反応を行った。その後、反応液にメタノールを3.6g加え、更に1.5時間反応を行った。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出し、ポリマーBを25g得た。
ポリマーBを重DMSOに溶解させ、ブルカー製300MHzのNMR(AV−300)にて測定を行った。ニトリル基含有ユニットに相当するピークが4.3−4.05ppm(2H分)、2.9−2.8ppm(2H分)、2.5−1.3ppm(3H分)にブロードに観察され、重合性基含有ユニットに相当するピークが7.2−7.3ppm(1H分)、6.4−6.3ppm(1H分)、6.2−6.1ppm(1H分)、6.0−5.9ppm(1H分)、4.3−4.05ppm(6H分)、3.3−3.2ppm(2H分)、2.5−1.3ppm(3H分)にブロードに観察され、重合性基含有ユニット:ニトリル基含有ユニット=20:80(mol比)であることが分かった。
<実施例1>
[1.第1の絶縁層の作製]
第1の金属層(銅箔、厚み:18μm)が予め形成されたガラスエポキシ基板に粗化処理(CZ処理)を施し、その上に味の素ファインテクノ社製エポキシ系絶縁膜GX−13(膜厚45μm)を、加熱、加圧して、真空ラミネーターにより0.2MPaの圧力で100〜110℃の条件により接着して、第1の絶縁層を形成した。なお、該第1の絶縁層には、無機フィラー(SiO2)が含まれる。
[2.第2の絶縁層の作製]
次に、JER806(ビスフェノールF型エポキシ樹脂:ジャパンエポキシレジン製)11.8質量部、LA7052(フェノライト、硬化剤:大日本インキ化学工業)4.8質量部、YP50−35EK(フェノキシ樹脂、東都化成製)21.7質量部、シクロヘキサノン61.6質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール(硬化促進剤)0.1質量部、および、以下のカーボンブラック分散液Xを混合した混合溶液を、ろ布(メッシュ#240)にて濾過し、第2の絶縁層形成用塗布液を調製した。
カーボンブラックの充填率(含有量)は、第2の絶縁層全質量に対する、カーボンブラックの質量の質量比として計算した。カーボンブラックの充填率は、表1に記載の通りである。
(カーボンブラック分散液X)
・Special Black 250 :40質量部
(エボニック・デグザ製、カーボンブラックに該当)
・SR9003(サートマー・ジャパン製):42質量部
・Solsperse 32000 :15質量部
(日本ルーブリゾール製)
・Solsperse 5000 :2質量部
(日本ルーブリゾール製)
・Firstcure ST−1 :1質量部
(ChemFirst Inc.製)
Special Black250の代表的な性状を以下に示す。
一次粒径(nm):56
DBP給油量(cm3/100g):46
BET比表面積(m2/g):40
この第2の絶縁層形成用塗布液を、スピンコータ(300rpmで5秒回転後、1500rpmで20秒回転)にて上記第1の絶縁層上に塗布し、その後、180℃で30分乾燥して硬化させた。これにより、基板A1を得た。硬化した第2の絶縁層の厚みは約2.5μmであった。なお、該第2の絶縁層には、無機フィラーが含まれない。
[3.被めっき層の作製]
重合性基および相互作用性基を有するポリマーAの1−メトキシ−2−プロパノール溶液(ポリマーAの含有量:7質量%)を上記基板A1の第2の絶縁層上にスピンコータ(300rpmで5秒回転後、750rpmで20秒回転)にて塗布し、150℃にて15分溶剤乾燥を行った。
乾燥後、三永電機製のUV露光機(型番:UVF−502S、ランプ:UXM−501MD)を用い、10mW/cm2の照射強度(ウシオ電機製紫外線積算光量計UIT150−受光センサーUVD−S254で照射パワー測定)にて200秒間照射を行った。
その後、得られた基板を1%重曹水に10分浸漬し、続いて蒸留水にて洗浄した。これにより、第2の絶縁層全面に形成された被めっき層を有する加工前積層体を得た。被めっき層の厚みは0.5μmであった。
[4.穴形成工程]
炭酸ガスレーザー加工機(HITACHI社製 LC-2E21B/1C)を用いて、レーザ光を加工前積層体の被めっき層に照射し、トップ径60μmの第1の金属層表面まで到達する穴(数:961個)を形成した。加工方式はサイクル法で、レーザの照射条件は、以下の表に示す。
なお、表1中「/」は、左側の条件でレーザ処理を行った後、さらに右側の条件でレーザ処理を行ったことを意味する(例えば、出力(W)の「0.7/0.2」は、0.7Wのレーザ処理を行った後、0.2Wのレーザ処理を行ったことを意味する)。なお、ショット数は、ビア穴を1スキャン中に1回ショットすることを意味する。
[5.デスミア処理]
続いて、ビアホールが形成された面に対しダウンフロープラズマ装置によるデスミア処理を行った。ニッシン社製プラズマ処理装置(型式M110)を用い、下記の条件で25秒プラズマ処理を行った。続いて、積層体を10wt%硫酸に5分浸漬させることによりビアホール底表面の酸化膜を除去した。その後、積層体を1wt%重曹水に10分浸漬させて、樹脂の表面状態を調整した。
[6.めっき触媒の付与]
デスミア処理で得られた穴付き積層体を、以下に記載のクリーナ液(液温:50℃)に5分間浸漬し、浸漬後に純水に1分間浸漬する処理を2回行った。
その後、上記処理が施された基板を、以下に記載のめっき触媒液(液温:26℃)に5分間浸漬してめっき触媒前駆体を付与して、浸漬後に純水に1分間浸漬する処理を2回行った。
続いて、上記処理が施された基板を、以下に記載のレデューサ液(液温:30℃)に3分間浸漬して還元処理を行い、浸漬後に純水に1分間浸漬する処理を2回行った。
さらに、上記処理が施された基板を、以下に記載のアクセレレータ液(液温:26℃)に1分間浸漬して活性化処理を行った。
(クリーナ液)
・ACL009(上村工業株式会社製):5Vol%
・純水:95Vol%
(めっき触媒液)
・NaOH:0.035g/L
・MAT2−B(上村工業株式会社製):40.4g/L
・MAT2−A(上村工業株式会社製):200g/L
・純水:約760g/L
(レデューサ液)
・MAB4−A(上村工業株式会社製):2Vol%
・MAB4−B(上村工業株式会社製):20Vol%
・純水:78Vol%
(アクセレレータ液)
・MEL3−A(上村工業株式会社製):5Vol%
・純水:95Vol%
[7.無電解めっき]
上記のようにして、めっき触媒が付与された穴付き積層体に対し、上村工業製スルカップPEAを使用した下記組成の無電解めっき浴(温度:26℃)を用い、60分間無電解めっきを行い、穴付き積層体表面に無電解めっき層(第2の金属層に対応)を有する積層体を得た。得られた無電解めっき層の厚みは、0.4〜0.7μmであった。なお、無電解めっき浴の温度を30℃または36℃で60分無電解めっきを行った場合、無電解めっき層の厚みはそれぞれ0.6〜1μm、0.8〜1.2μmであった。
無電解めっき液の調液順序、および、原料は以下の通りである。
蒸留水 :76.9 Vol%
PEA−A :10 Vol%
PEA−B 2X :5 Vol%
PEA−C :1.4 Vol%
PEA−D :1.2 Vol%
PEA−E :5 Vol%
ホルマリン液 :0.5 Vol%
※ここで用いたホルマリンは和光純薬のホルムアルデヒド液(特級)である。
[8.電解めっき]
上記のようにして、無電解めっき層(無電解金属層)が形成された穴付き積層体に対し、電解めっきを施した。
具体的には、穴付き積層体中の無電解めっき層表面を、以下に記載の脱脂液(液温:45℃)で3分間脱脂処理し、その後積層体に対して水洗処理を施した。
次に、以下に記載の酸活性液を調製し、酸活性液(液温:室温)に攪拌を加えながら、穴付き積層体を1分間浸漬処理し、その後積層体を取り出し、水洗処理を施した。
さらに、以下に記載の電解めっき液を調製し、電解めっき液(液温:室温)に攪拌を加えながら、穴付き積層体を浸漬し、1.6A/dm2にて75分間電解銅めっき処理を行い、約20μmの第2の金属層を有する多層基板を得た。
続いて、穴付き積層体を防錆処理液に3分浸漬させ、めっき膜の防錆処理を行い、その後水洗処理を施した。
(脱脂液)
・メルプレートPC−316(メルテックス(株)製):10Vol%
・純水:90Vol%
(酸活性液)
・98%硫酸:10Vol%
・純水:90Vol%
(電解めっき液(溶媒:水))
・CuSO4・5H2O:160g/L
・98%硫酸:150g/L
・NaCl:70mg/L
・インプレートDI2レベラー(アトテック社製):12ml/L
・光沢剤インプレート(アトテック社製):0.6ml/L
(防錆処理液)
・エンテックCU−56(メルテックス社製):1wt%
・純水:99wt%
<実施例2>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が10質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例3>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が15質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例4>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が20質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例5>
ポリマーAの代わりにポリマーBを使用し、上記[3.被めっき層の作製]の代わりに以下の[3’.被めっき層の作製]を実施し、上記[6.めっき触媒の付与]の代わりに以下の[6’.めっき触媒の付与]を実施し、上記[7.無電解めっき]の代わりに以下の[7’.無電解めっき]を実施した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
[3’.被めっき層の作製]
ポリマーBのアセトニトリル溶液(ポリマーBの含有量:7質量%)を上記基板A1の第1の絶縁層上に、スピンコータ(300rpmで5秒回転後、750rpmで20秒回転)にて塗布し、80℃にて5分乾燥した。
乾燥後、三永電機製のUV露光機(型番:UVF−502S、ランプ:UXM−501MD)を用い、石英製のマスクを介して10mW/cm2の照射パワー(ウシオ電機製紫外線積算光量計UIT150−受光センサーUVD−S254で照射パワー測定)にて、50秒間照射を行い、第2の絶縁層全面に被めっき層を形成した。積算露光量は500mJであった。これにより、被めっき層を有する加工前積層体を得た。被めっき層の厚みは、0.5μmであった。
[6’.めっき触媒の付与]
得られた穴付き積層体を、酢酸パラジウムの0.25質量%ジエチレングリコールジエチルエーテル溶液(液温:26℃)に5分間浸漬した後、蒸留水で1〜2分間洗浄した。
[7’.無電解めっき]
上記のようにして、めっき触媒が付与された穴付き積層体に対し、上村工業(株)製スルカップPGTを使用した下記組成の無電解めっき浴(温度:26℃)を用い、15〜25分間無電解めっきを行い、穴付き積層体表面に無電解めっき層(第2の金属層に対応)を有する積層体を得た。得られた無電解めっき層の厚みは、0.2〜0.4μmであった。
(無電解めっき浴)
蒸留水 約60容量%
PGT−A 9.0容量%
PGT−B 6.0容量%
PGT−C 3.5容量%
ホルマリン液* 2.3容量%
最後に、全量が100容量%となるように蒸留水にて液面調整した。
*ここで用いたホルマリンは、和光純薬のホルムアルデヒド液(特級)である。
<実施例6>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が10質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例5と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例7>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が20質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例5と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<実施例8>
実施例1で得られた多層基板に対し180℃、1時間の熱処理を行なった後、該多層基板の第2の金属層表面に、ドライレジストフィルム(日立化成(株)製;RY3315、膜厚15μm)を真空ラミネーター((株)名機製作所製:MVLP−600)で70℃、0.2MPaでラミネートした。次いで、ドライレジストフィルムがラミネートされた多層基板に、JPCA−ET01に定める櫛型配線(JPCA−BU01−2007準拠)が形成できるガラスマスクを密着させ、レジストを中心波長405nmの露光機にて70mJの光エネルギーを照射した。露光後の多層基板に、1%Na2CO3水溶液を0.2MPaのスプレー圧で噴きつけ、現像を行なった。その後、多層基板の水洗・乾燥を行い、第2の金属層上に、サブトラクティブ法用のレジストパターンを形成した。
レジストパターンを形成した多層基板を、FeCl3/HCl水溶液(エッチング液)に温度40℃で浸漬することによりエッチングを行い、レジストパターンの非形成領域に存在する第2の金属層を除去した。その後、3%NaOH水溶液を0.2MPaのスプレー圧で多層基板上に噴き付けることで、レジストパターンを膨潤剥離し、10%硫酸水溶液で中和処理を行い、水洗することで櫛型配線(パターン状金属層)を得た。得られた配線は、L/S=75μm/75μmであった。
さらに、パターン状金属層を有する多層基板に対して、ソルダーレジスト(PFR800;太陽インキ製造(株)製)を110℃、0.2MPaの条件で真空ラミネートし、中心波長365nmの露光機にて420mJの光エネルギーを照射した。
次いで、多層基板を80℃/10分間の加熱処理を施した後、NaHCO3:10%水溶液を、スプレー圧2kg/m2で多層基板表面に付与することで現像し、乾燥した。その後、再度、中心波長365nmの露光機にて1000mJの光エネルギーを、多層基板に対して照射した。最後に150℃/1hrの加熱処理を行ない、ソルダーレジストで被覆された配線基板を得た。
<実施例9>
実施例2で得られた多層基板を用いた以外は、実施例8と同様の手順に従って、配線基板を得た。
<実施例10>
実施例3で得られた多層基板を用いた以外は、実施例8と同様の手順に従って、配線基板を得た。
<実施例11>
実施例4で得られた多層基板を用いた以外は、実施例8と同様の手順に従って、配線基板を得た。
<比較例1>
カーボンブラック分散液Xを使用しなかった以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例2>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が0.1質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例3>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が1質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例4>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が30質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例5>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が40質量%になるようにカーボンブラック分散液Xの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例6>
カーボンブラックXを以下に記載のカーボンブラックYに変更し、第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が0.05質量%になるようにカーボンブラック分散液Yの混合割合を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
(カーボンブラックY)
・ケッチェンEC600JD(ライオン製):40質量部
(カーボンブラックに該当)
・SR9003(サートマー・ジャパン製):42質量部
・Solsperse 32000 :15質量部
(日本ルーブリゾール製)
・Solsperse 5000 :2質量部
(日本ルーブリゾール製)
・Firstcure ST−1 :1質量部
(ChemFirst Inc.製)
ケッチェンEC600JDの代表的な性状を以下に示す。
・一次粒径(nm):34
・DBP給油量(cm3/100g):495
・BET比表面積(m2/g):1270
<比較例7>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が10質量%になるようにカーボンブラック分散液Yの混合割合を変更した以外は、比較例6と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例8>
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が20質量%になるようにカーボンブラック分散液Yの混合割合を変更した以外は、比較例6と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例9>
カーボンブラック分散液Xを使用しなかった以外は、実施例5と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例10>
カーボンブラックXを以下に記載のカーボンブラックYに変更し、第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が0.05質量%になるようにカーボンブラック分散液Yの混合割合を変更した以外は、実施例5と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
<比較例11>
カーボンブラックXを以下に記載のカーボンブラックYに変更し、第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの充填率が10質量%になるようにカーボンブラック分散液Yの混合割合を変更した以外は、実施例5と同様の手順に従って、多層基板を製造した。
[評価:ビア形状の評価]
上記実施例および比較例で得られた穴付き積層体における形状評価は、断面SEM像により行った。
より具体的には、上記[4.穴形成工程]が実施された後の穴付き積層体から任意に100穴を選択し、100穴観察により形状不良を確認した。ビア径が60μmに対して、第2の絶縁層または被めっき層がビア内外方向に対する飛び出し(オーバーハング)が、ビア穴直径を100%とした場合、2%以上であるものを故障とした。
100穴観察した際に、上記故障と認定された穴の数が1個以下である場合を「◎」、2個以上3個以内である場合を「○」と、4個以上である場合を「×」として評価した。結果を表2にまとめて示す。
[評価:密着性の評価]
各実施例および比較例で得られた多層基板中の第2の金属層に対して、JIS C 6481(1996年)プリント配線板用銅張積層板試験に記載の方法にて表面銅箔の90°引き剥がし試験を行った。試験機は島津製作所製のオートグラフAGS−Jを使用し、銅箔の幅は10mm、引き剥がし速度は毎分50mm、測定数はN=3とし、その平均値を算出した。
密着性の評価基準は、実用性の観点からピール強度が0.6N/mm以上の場合を「○」、0.6N/mm未満を「×」とした。
[評価:カーボンブラックの分散性評価]
第2の絶縁層中におけるカーボンブラックの分散性評価を目視観察と顕微鏡観察にて行った。
具体的には、カーボンブラック分散液XまたはYを含む第2の絶縁層形成用塗布液を調製した後、1時間以内に沈殿物が発生していないことを目視で確認した後、第1の絶縁層上に第2の絶縁層形成用塗布液を塗布後の面状を顕微鏡にて観察した。
目視において沈殿物が確認できず、かつ、顕微鏡観察にて凝集体が確認できない場合を「○」、少なくとも目視または顕微鏡観察のいずれかにおいて沈殿物または凝集体が確認できる場合を「×」とした。結果を表2にまとめて示す。
表2より、本実施例1〜7に示す本発明の製造方法によって得られた穴付き積層体において、形成された穴の形状精度は非常に優れていた。また、多層基板中において、金属層の密着性にも優れていた。また、カーボンブラックの分散性も優れていた。
なお、特に、カーボンブラックの含有量が10〜15質量%の場合、ビアの形状精度がより優れていた。
一方、比較例1〜3に示すように、カーボンブラックの含有量が5質量%未満の場合、ビアの形状精度が劣っていた。また、比較例4〜5に示すように、カーボンブラックの含有量が20質量%超の場合、ビアの形状精度が劣ると共に、金属層の密着性も劣っていた。
また、特許文献2(特開2008−4800号公報)で具体的に使用されていたケッチェンEC600JDを使用した比較例6〜8、10および11は、形成されるビアの形状精度が劣っていた。
なお、図3に実施例2で得られた穴付き積層体のSEM断面図を、図4に比較例1で得られた穴付き積層体のSEM断面図を、図5に比較例6で得られた穴付き積層体のSEM断面図を示す。
図3からも分かるように、本発明の製造方法で得られた穴付き積層体においては、穴の形状精度に優れていた。
一方、図4に示す所定のカーボンブラックを使用しなかった場合、および、図5に示す特許文献2(特開2008−4800号公報)で具体的に使用されていたケッチェンEC600JDを使用した場合は、形成されるビアの形状精度が劣っていた。
10:加工前積層体
12:基板
14:第1の金属層
16:第1の絶縁層
18:第2の絶縁層
20:被めっき層
22:穴付き積層体
24:穴
26:多層基板
28:第2の金属層
30:パターン状の第2の金属層

Claims (10)

  1. 基板上に第1の金属層と、無機フィラーを含む第1の絶縁層と、無機フィラーを実質的に含まない第2の絶縁層と、めっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基を有する被めっき層とをこの順に備える加工前積層体に対して、レーザ加工を施し、前記加工前積層板の前記被めっき層側の表面から前記第1の金属層表面に到達する穴を形成する穴形成工程を備える、穴付き積層体の製造方法であって、
    前記第2の絶縁層がDBP吸油量100cm3/100g以下のカーボンブラックを含み、前記第2の絶縁層中における前記カーボンブラックの含有量が5質量%以上20質量%以下である、穴付き積層体の製造方法。
  2. 前記カーボンブラックのBET比表面積が100m2/g以下である、請求項1に記載の穴付き積層体の製造方法。
  3. 前記カーボンブラックがアルキレンオキシド基を有する多官能モノマーで表面修飾されている、請求項1または2に記載の穴付き積層体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の穴付き積層体中の前記被めっき層にめっき触媒またはその前駆体を付与する触媒付与工程と、
    前記めっき触媒またはその前駆体が付与された被めっき層に対してめっき処理を行い、前記穴を介して前記第1の金属層と接触して導通する第2の金属層を前記被めっき層上に形成するめっき工程と、を備える多層基板の製造方法。
  5. 前記触媒付与工程の前に、デスミア処理を行うデスミア工程をさらに備える、請求項4に記載の多層基板の製造方法。
  6. さらに、前記第2の金属層をパターン状にエッチングして、パターン状金属層を形成するパターン形成工程を備える、請求項4または5に記載の多層基板の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法により製造された多層基板を含有するプリント配線基板。
  8. 基板上に第1の金属層と、無機フィラーを含む第1の絶縁層と、無機フィラーを実質的に含まない第2の絶縁層と、めっき触媒またはその前駆体と相互作用を形成する官能基を有する被めっき層とをこの順に備える加工前積層体に対して、レーザ加工を施し、前記加工前積層板の前記被めっき層側の表面から前記第1の金属層表面に到達する穴を形成する工程を有する、積層体の穴形成方法であって、
    前記第2の絶縁層がDBP吸油量100cm3/100g以下のカーボンブラックを含み、前記第2の絶縁層中における前記カーボンブラックの含有量が5質量%以上20質量%以下である、積層体の穴形成方法。
  9. 前記カーボンブラックのBET比表面積が100m2/g以下である、請求項8に記載の積層体の穴形成方法。
  10. 前記カーボンブラックがアルキレンオキシド基を有する多官能モノマーで表面修飾されている、請求項8または9に記載の積層体の穴形成方法。
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