JP2013038035A - 空気電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極集電体の腐食を未然に防ぐ空気電池を提供する。
【解決手段】少なくとも空気極、負極、及び、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層、並びに、当該空気極、当該負極の少なくとも一部、及び当該電解質層を収納する電池ケースを備える空気電池であって、前記負極は負極集電体を備え、前記負極集電体と前記電池ケースの内側面とが液密に接着されていることを特徴とする、空気電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、負極集電体の腐食を未然に防ぐ空気電池に関する。
空気電池は、金属単体又は金属化合物を負極活物質に、酸素を正極活物質に利用した、充放電可能な電池である。正極活物質である酸素は空気から得られるため、電池内に正極活物質を封入する必要がないことから、理論上、空気電池は、固体の正極活物質を用いる二次電池よりも大きな容量を実現できる。
空気電池の一種であるリチウム空気電池においては、放電の際、負極では式(I)の反応が進行する。
2Li→2Li+2e (I)
式(I)で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、空気極に到達する。そして、式(I)で生じたリチウムイオン(Li)は、負極と空気極に挟持された電解質内を、負極側から空気極側に電気浸透により移動する。
また、放電の際、空気極では式(II)及び式(III)の反応が進行する。
2Li+O+2e→Li (II)
2Li+1/2O+2e→LiO (III)
生じた過酸化リチウム(Li)及び酸化リチウム(LiO)は、固体として空気極に蓄積される。
充電時においては、負極において上記式(I)の逆反応、空気極において上記式(II)及び(III)の逆反応がそれぞれ進行し、負極において金属リチウムが再生するため、再放電が可能となる。
空気電池の電解質層には、電解液が用いられることが知られている。特許文献1には、空気極、リチウムイオンを吸蔵/放出する負極、特定のアニオンを含むイオン液体を含む非水電解質、及び、前記空気極に酸素を供給する空気孔を備える収納容器を備える非水電解質空気電池に関する技術が記載されている。
特開2005−026023号公報
特許文献1には、負極集電体に負極端子の一端が接続され、負極端子の他端は、収納容器外部へ延出される旨が記載されている(特許文献1の明細書の段落[0103]及び図1)。しかし、本発明者が検討した結果、特許文献1に記載された空気電池においては、負極集電体が腐食し、電池特性が大幅に劣化するおそれのあることが明らかとなった。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、負極集電体の腐食を未然に防ぐ空気電池を提供することを目的とする。
本発明の空気電池は、少なくとも空気極、負極、及び、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層、並びに、当該空気極、当該負極の少なくとも一部、及び当該電解質層を収納する電池ケースを備える空気電池であって、前記負極は負極集電体を備え、前記負極集電体と前記電池ケースの内側面とが液密に接着されていることを特徴とする。
本発明においては、前記負極は、リチウム金属を含む負極活物質層をさらに備えていてもよい。
本発明においては、前記電解質層はイオン液体を含んでいてもよい。
本発明においては、前記電池ケースはラミネートフィルム製であってもよい。
本発明においては、前記電池ケースは、内側面及び外側面をなし、当該内側面と当該外側面との間を貫通する貫通孔を含み、前記負極集電体は、前記貫通孔に挿通されて、前記電池ケースの内部から外部にかけて配置され、前記負極集電体と前記貫通孔とが液密に接着されていてもよい。
本発明によれば、負極集電体と電池ケースの内側面とが液密に接着されることにより、負極集電体と電池ケースの内側面との隙間に電解質由来の液体が浸入することがなく、その結果、電池ケースの内側面に傷などが付き、当該傷から電池ケースを構成する材料等が電解質由来の液体に曝された場合にも、負極集電体、電池ケース、及び電解質由来の液体により内部電池が形成されるおそれがないため、負極集電体の腐食を未然に防ぎ、電池特性の劣化を抑制できる。
本発明の空気電池の層構成の一例を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図等である。
本発明の空気電池は、少なくとも空気極、負極、及び、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層、並びに、当該空気極、当該負極の少なくとも一部、及び当該電解質層を収納する電池ケースを備える空気電池であって、前記負極は負極集電体を備え、前記負極集電体と前記電池ケースの内側面とが液密に接着されていることを特徴とする。
上述したように、従来の空気電池においては、負極集電体が腐食するおそれがある。腐食の原因としては、以下のメカニズムが考えられる。
特許文献1に記載された様な、イオン液体を使用する従来の空気電池においては、イオン液体が、空気電池外部、又は空気電池内部の望ましくない部位に漏れ出すおそれがある。特に、負極付近において漏液が発生すると、負極集電体と、電池ケースの内側面との間にイオン液体が溜まる。イオン液体が当該部位に溜まることにより、負極集電体及び電解質由来の液体を含む空気電池内部の材料により内部電池が形成される。内部電池の形成により、特に負極集電体のイオン化傾向が高い場合や、負極集電体とイオン液体との反応性が高い場合等は、負極集電体が腐食する。その結果、空気電池の電池特性が大幅に劣化する。
本発明者は、負極集電体と電池ケースの内側面の隙間を埋め、液密にすることにより、負極集電体と電池ケースの内側面との隙間への電解質由来の液体の浸入を防止することができ、その結果、負極集電体の腐食及び空気電池の劣化を未然に防止できることを見出し、本発明を完成させた。
このように負極集電体と電池ケースの内側面との隙間への電解質由来の液体の浸入を防ぐ結果得られる効果として、主に2つの効果が考えられる。
1つ目の効果は、負極集電体、電池ケースの内側面、及び電解質由来の液体による内部電池の形成を阻止できる効果である。例えば、電池ケースがその内部にアルミ等の金属を含むラミネート構造である場合に、電池ケース内側面に傷がつくと、当該傷から、電池ケースを構成するアルミ等が、電解質由来の液体に曝されるおそれがある。しかし、そのような場合であっても、本発明においては負極集電体と電池ケースの内側面との間に電解質由来の液体は浸入しないため、内部電池形成のおそれはない。
2つ目の効果は、負極、負極集電体、及び電解質由来の液体による内部電池の形成を阻止できる効果である。電解質由来の液体が漏れ、負極の縁と負極集電体の縁にそれぞれ触れることにより内部電池が形成されるが、電解質由来の液体を適度に除くことにより、正常な状態に復帰させることが可能である。しかし、電解質由来の液体の漏れが著しく、負極の縁と負極集電体の縁にそれぞれ触れると共に、電解質由来の液体が負極集電体と電池ケースの内側面との間に浸み込んだ場合には、当該部分から液体を除くことは非常に困難であり、内部電池からの復帰は不可能である。本発明においては、そのように電解質由来の液体の漏れが著しい場合であっても、負極集電体と電池ケースとの間に電解質由来の液体は浸入しないため、内部電池からの回復が比較的容易である。
このように、上記2つの効果により、負極集電体の腐食を防止できる。
図1(a)は、本発明の空気電池の層構成の一例を示す図であって、積層方向に切断した断面を模式的に示した図である。図1(a)中、二重波線は図の省略を示す。なお、本発明の空気電池は、必ずしもこの例のみに限定されるものではない。
空気電池100は、空気極層2及び空気極集電体4を備える空気極6、負極活物質層3及び負極集電体5を備える負極7、当該空気極6及び当該負極7に挟持される電解質層1、並びに、当該空気極6、当該負極7の少なくとも一部、及び当該電解質層1を収納する電池ケース10を備える。なお、図1(a)においては、空気極集電体4が点在しているが、これは空気極集電体4がメッシュ状であることを示すものである。また、電池ケース10は、空気極集電体4のメッシュ状の部分にほぼ重なるように空気孔を有する。
本発明においては、負極集電体5が、相対する電池ケース10の内側面と接着部11により液密に接着されることにより、負極集電体5と電池ケース10の内側面とが直に接する部位が無く、且つ、負極集電体5と電池ケース10の内側面との隙間が接着部11により埋められている。接着の態様については後に詳しく説明する。
電池ケース10は、空気孔とは別に貫通孔10aを有していてもよい。その場合、負極集電体5は、貫通孔10aに挿通されて、電池ケース10の内部から外部にかけて配置される。さらに、負極集電体5と貫通孔10aも、接着部11により液密に接着されている。
以下、本発明の空気電池を構成する、空気極、負極、電解質層、及び電池ケース、並びに本発明の空気電池に好適に用いられるセパレータについて、詳細に説明する。
(空気極)
本発明に用いられる空気極は、好ましくは空気極層を備えるものであり、通常、これに加えて、空気極集電体、及び当該空気極集電体に接続された空気極リードを備えるものである。
(空気極層)
本発明に用いられる空気極層は、少なくとも導電性材料を含有するものである。さらに、必要に応じて、触媒及び結着材の少なくとも一方を含有していても良い。
上記空気極層に用いられる導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料、ペロブスカイト型導電性材料、多孔質導電性ポリマー及び金属多孔体等を挙げることができる。特に、炭素材料は、多孔質構造を有するものであっても良く、多孔質構造を有しないものであっても良いが、本発明においては、多孔質構造を有するものであることが好ましい。比表面積が大きく、多くの反応場を提供することができるからである。多孔質構造を有する炭素材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しない炭素材料としては、具体的にはグラファイト、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンファイバー等を挙げることができる。空気極層における導電性材料の含有量としては、例えば65〜99質量%、中でも75〜95質量%であることが好ましい。導電性材料の含有量が少なすぎると、反応場が減少し、電池容量の低下が生じる可能性があり、導電性材料の含有量が多すぎると、相対的に触媒の含有量が減り、充分な触媒機能を発揮できない可能性があるからである。
上記空気極層に用いられる触媒としては、例えば、酸素活性触媒が挙げられる。酸素活性触媒の例としては、例えば、ニッケル、パラジウム及び白金等の白金族;コバルト、マンガン又は鉄等の遷移金属を含むペロブスカイト型酸化物;ルテニウム、イリジウム又はパラジウム等の貴金属酸化物を含む無機化合物;ポルフィリン骨格又はフタロシアニン骨格を有する金属配位有機化合物;酸化マンガン等が挙げられる。
電極反応がよりスムーズに行われるという観点から、上述した導電性材料に上記触媒が担持されていてもよい。
上記空気極層は、少なくとも導電性材料を含有していればよいが、さらに、導電性材料を固定化する結着材を含有することが好ましい。結着材としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、スチレン・ブタジエンゴム(SBRゴム)等のゴム系樹脂等を挙げることができる。空気極層における結着材の含有量としては、特に限定されるものではないが、例えば1〜40質量%であることが好ましい。
空気極層の作製方法としては、例えば、上記空気極層の原料等を、混合して圧延する方法や、当該原料に溶媒を加えてスラリーを調製し、後述する空気極集電体に塗布する方法等が挙げられるが、必ずしもこれらの方法に限定されない。スラリーの空気極集電体への塗布方法としては、例えば、スプレー法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、グラビア印刷法、ダイコート法等の公知の方法が挙げられる。
上記空気極層の厚さは、空気電池の用途等により異なるものであるが、例えば2〜500μm、中でも5〜300μmであることが好ましい。
(空気極集電体)
本発明に用いられる空気極集電体は、空気極層の集電を行うものである。空気極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、カーボン等を挙げることができる。空気極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。中でも、本発明においては、集電効率に優れるという観点から、空気極集電体の形状がメッシュ状であることが好ましい。この場合、通常、空気極層の内部にメッシュ状の空気極集電体が配置される。さらに、本発明の空気電池は、メッシュ状の空気極集電体により集電された電荷を集電する別の空気極集電体(例えば箔状の集電体)を備えていても良い。また、本発明においては、後述する電池ケースが空気極集電体の機能を兼ね備えていても良い。
空気極集電体の厚さは、例えば10〜1000μm、中でも20〜400μmであることが好ましい。
(負極)
本発明に用いられる負極は負極集電体を備える。本発明に用いられる負極は、好ましくは負極活物質を含有する負極活物質層を備え、通常、負極集電体に接続された負極リードをさらに備える。
(負極活物質層)
本発明に用いられる負極活物質層は、金属材料、合金材料、及び/又は炭素材料を含む負極活物質を含有する。負極活物質に用いることができる金属及び合金材料としては、具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム等の第2族元素;アルミニウム等の第13族元素;亜鉛、鉄等の遷移金属;又は、これらの金属を含有する合金材料や化合物が例示できる。
リチウム元素を含有する化合物としては、リチウム合金、リチウム酸化物、リチウム窒化物、リチウム硫化物が例示できる。
リチウム合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。また、負極活物質層には、固体電解質をコートしたリチウムを用いることもできる。
また、上記負極活物質層は、負極活物質のみを含有するものであっても良く、負極活物質の他に、導電性材料及び結着剤の少なくとも一方を含有するものであっても良い。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極活物質層とすることができる。一方、負極活物質が粉末状である場合は、負極活物質及び結着剤を有する負極活物質層とすることができる。なお、結着剤及び導電性材料については、上述した「空気極層」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(負極集電体)
本発明に用いられる負極集電体は、後述する電池ケースの内側面と液密に接着されている。
本発明に用いられる負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、ニッケル、カーボン等を挙げることができる。負極集電体は、これらの内、SUS及びニッケルを用いることが好ましい。上記負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。
(電解質層)
本発明に用いられる電解質層は、空気極層及び負極活物質層の間に保持され、空気極層及び負極活物質層との間で金属イオンを交換する働きを有する。
電解質層には、電解液、ゲル電解質、及び固体電解質等を用いることができる。これらは、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
電解液としては、非水系電解液及び水系電解液を用いることができる。
非水系電解液の種類は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム空気電池に用いる非水系電解液としては、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有したものを用いる。上記リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO及びLiAsF等の無機リチウム塩;LiCFSO、LiN(SOCF(Li−TFSI)、LiN(SO及びLiC(SOCF等の有機リチウム塩等を挙げることができる。上記非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル(AcN)、ジメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びこれらの混合物等を挙げることができる。非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5〜3mol/Lの範囲内である。
本発明においては、非水系電解液又は非水溶媒として、例えば、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PP13TFSI)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P13TFSI)、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P14TFSI)、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(DEMETFSI)、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(TMPATFSI)に代表されるような、イオン性液体等の低揮発性液体を用いても良い。
上記非水溶媒のうち、上記式(II)又は(III)で表される酸素還元反応を進行させるために、酸素ラジカルに安定な電解液溶媒を用いることがより好ましい。このような非水溶媒の例としては、アセトニトリル(AcN)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PP13TFSI)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P13TFSI)、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P14TFSI)等が挙げられる。
水系電解液の種類は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム空気電池に用いる水系電解液としては、通常、リチウム塩及び水を含有したものを用いる。上記リチウム塩としては、例えばLiOH、LiCl、LiNO、CHCOLi等のリチウム塩等を挙げることができる。
本発明に用いられるゲル電解質は、通常、非水系電解液にポリマーを添加してゲル化したものである。例えば、リチウム空気電池の非水ゲル電解質は、上述した非水系電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)又はポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加し、ゲル化することにより得られる。本発明においては、LiTFSI(LiN(CFSO)−PEO系の非水ゲル電解質が好ましい。
固体電解質としては、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、及びポリマー電解質等を用いることができる。
硫化物系固体電解質としては、具体的には、LiS−P、LiS−P、LiS−P−P、LiS−SiS、LiS−SiS、LiS−B、LiS−GeS、LiI−LiS−P、LiI−LiS−SiS−P、LiS−SiS−LiSiO、LiS−SiS−LiPO、LiPS−LiGeS、Li3.40.6Si0.4、Li3.250.25Ge0.76、Li4−xGe1−x等を例示することができる。
酸化物系固体電解質としては、具体的には、LiPON(リン酸リチウムオキシナイトライド)、Li1.3Al0.3Ti0.7(PO、La0.51Li0.34TiO0.74、LiPO、LiSiO、LiSiO等を例示することができる。
ポリマー電解質は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム空気電池のポリマー電解質は、通常、リチウム塩及びポリマーを含有する。リチウム塩としては、上述した無機リチウム塩、及び/又は有機リチウム塩を使用できる。ポリマーとしては、リチウム塩と錯体を形成するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
(電池ケース)
本発明に用いられる電池ケースは、空気極、負極の少なくとも一部、及び電解質層等を収納する。電池ケースの形状としては、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。ラミネート型の電池ケースに用いられるラミネートフィルムは、金属薄膜及び樹脂薄膜を積層して一体化したものである。金属薄膜の材料は、例えば、物質透過性の低いアルミ等の金属を挙げることができる。樹脂薄膜の材料は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ボリエチレン(PE)等のポリオレフィン系樹脂、PET等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂やそれらのアロイ、コポリマー、及び変性オレフィン等を挙げることができる。樹脂薄膜により、例えば、ヒートシール性、化学的安定性、及び機械的強度を向上させることができる。電池ケースは、大気開放型の電池ケースであっても良く、密閉型の電池ケースであっても良い。大気開放型の電池ケースは、少なくとも空気極層が十分に大気と接触可能な構造を有する電池ケースである。したがって、空気極層と大気とが十分に接触できれば、電池ケースの構造、特に酸素孔の数などは特に限定されない。一方、電池ケースが密閉型電池ケースである場合は、密閉型電池ケースに、気体(空気)の導入管及び排気管が設けられることが好ましい。この場合、導入・排気する気体は、酸素濃度が高いことが好ましく、乾燥空気や純酸素であることがより好ましい。また、放電時には酸素濃度を高くし、充電時には酸素濃度を低くすることが好ましい。
電池ケース内には、電池ケースの構造に応じて、酸素透過膜や、撥水膜を設けてもよい。
上記負極集電体と、相対する電池ケースの内側面とは、液密に接着されている。接着の態様は、負極集電体と電池ケースの内側面の隙間に電解液等の液体が浸入することがなければ、特に限定されない。
例えば、負極集電体と、電池ケースの内側面とを、接着剤を用いて接着してもよい。使用できる接着剤としては、負極集電体の金属を腐食させたり、電池ケースを構成する材料と反応したりすることがなければ特に限定されないが、例えば、アラルダイト(登録商標、ニチバン製)等のエポキシ樹脂系接着剤;ボンド(商品名、コニシ製)等の酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤;アロンアルファ(商品名、東亜合成製)、セメダイン(商品名、セメダイン社製)、スリーボンド(商品名、スリーボンド製)等のシアノアクリレート系接着剤;等が挙げられる。
また、例えば、電池ケースの内側面が樹脂製材料を含む場合には、負極集電体と、電池ケースの内側面とを、熱接着や、熱圧着等により接着してもよい。
本発明に用いられる電池ケースは、内側面及び外側面をなし、当該内側面と当該外側面との間を貫通する貫通孔を含んでいてもよい。その場合に、当該貫通孔に、上記負極集電体が挿通していてもよい。
貫通孔の形状は、負極集電体を挿通できれば特に限定されない。ただし、負極集電体と貫通孔との間の液密性をより高く保つ観点から、貫通孔の形状は、当該貫通孔に挿通される負極集電体の部分の形状と相似であることが好ましく、貫通孔の形状と、当該貫通孔に挿通される負極集電体の部分の形状とは略等しいことがより好ましい。
本発明においては、上記負極集電体と上記貫通孔とは、液密に接着されていてもよい。接着の態様は上記同様である。
図1(b)は、図1(a)の視点Aから見た、電池ケース10、貫通孔10a、接着部11、及び負極集電体4の位置関係を示す概略図である。図1(b)において、貫通孔10aの面積は、接着部11の面積と負極集電体4の面積の和となる。
(セパレータ)
本発明の空気電池は、空気極及び負極の間に、セパレータを備えていてもよい。上記セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;及びポリプロピレン等の樹脂製の不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
セパレータに使用できるこれらの材料は、上述した電解液を含浸させることにより、電解液の支持材として使用することもできる。
以下に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、この実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
まず、導電性材料としてケッチェンブラック(KetjenBlack International製、ECP600JD)を、結着剤としてPTFE(ダイキン工業株式会社製、商品名:F−104)を、それぞれ用意した。これらの材料を、ケッチェンブラック:PTFE=90質量%:10質量%の比で混合し、ロールプレスにより圧延し、乾燥させて、空気極層を作製した。
空気極集電体として、SUS304製100メッシュ(株式会社ニラコ製)を用意した。
負極集電体としてSUS304箔(株式会社ニラコ製)を用意し、当該SUS箔の片面側にリチウム金属(本城金属製)を貼り合わせて、負極を作製した。
N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学製、PP13TFSI)に、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(キシダ化学製)を0.32mol/kgの濃度となるように溶解させ、電解液とした。ポリプロピレン製不織布(JH1004N)に当該電解液を浸漬させたものを電解質層とした。
電池ケースとして、空気極側に酸素取り込み孔を有し、且つ、負極集電体を挿通させるための貫通孔を有するラミネートフィルム製袋状ケースを用意した。
重力方向略下側から、負極集電体−金属リチウム−電解質層−空気極層−空気極集電体の順とし、且つ、電池ケースの内側面と負極集電体との間を、接着剤の一種であるアラルダイト(登録商標、ニチバン製)により隙間なく接着し、さらに、上記貫通孔から負極集電体の端部がケース外へ露出するように、上記各部材を電池ケース内に収納し、実施例1の空気電池を得た。なお、上記電解質層を収納する際には、気泡が入らないように注意した。
上記貫通孔と負極集電体との間を、接着剤の一種であるアラルダイト(登録商標、ニチバン製)により隙間なく接着した。
以上の工程は、全て窒素雰囲気下のグローブボックス内で行った。
実施例1の空気電池はF型セル(北斗電工(株)製)内に配置し、当該セルはガス置換コックつきガラスデシケーター内に配置した。デシケータ−内にはモレキュラーシーブ約50mLを配置し、F型セル内を純酸素(太陽日酸、純度:99.9%)で置換した。
1 電解質層
2 空気極層
3 負極活物質層
4 空気極集電体
5 負極集電体
6 空気極
7 負極
10 電池ケース
10a 貫通孔
11 接着部
100 空気電池
A 視点

Claims (5)

  1. 少なくとも空気極、負極、及び、当該空気極及び当該負極の間に介在する電解質層、並びに、当該空気極、当該負極の少なくとも一部、及び当該電解質層を収納する電池ケースを備える空気電池であって、
    前記負極は負極集電体を備え、
    前記負極集電体と前記電池ケースの内側面とが液密に接着されていることを特徴とする、空気電池。
  2. 前記負極は、リチウム金属を含む負極活物質層をさらに備える、請求項1に記載の空気電池。
  3. 前記電解質層はイオン液体を含む、請求項1又は2に記載の空気電池。
  4. 前記電池ケースはラミネートフィルム製である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の空気電池。
  5. 前記電池ケースは、内側面及び外側面をなし、当該内側面と当該外側面との間を貫通する貫通孔を含み、
    前記負極集電体は、前記貫通孔に挿通されて、前記電池ケースの内部から外部にかけて配置され、
    前記負極集電体と前記貫通孔とが液密に接着されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空気電池。
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