JP2013035243A - ローラーモールド、ローラーモールド用基材及びパターン転写方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転軸方向に沿う外周部の主表面に所定のパターンが形成されているインプリント用のローラーモールドであって、前記ローラーモールドの内部又は外部から照射される光を前記外周部に対して透過させることにより、前記ローラーモールドの内部から前記所定のパターンの主表面へと前記光を照射自在とする。
【選択図】図1
Description
ところが今度は、被転写体200の形状に制限が加わることになる。
以上の知見を元にして、本発明者は、上述の課題が解決可能となる手段を想到した。
本発明の第1の態様は、
回転軸方向に沿う外周部の主表面に所定のパターンが形成されているインプリント用のローラーモールドであって、
前記ローラーモールドの内部又は外部から照射される光を前記外周部に対して透過させることにより、前記ローラーモールドの内部から前記所定のパターンの主表面へと前記光を照射自在とすることを特徴とするローラーモールドである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の態様であって、
前記ローラーモールドは中空を有する円筒形構造であり、前記ローラーモールドの内部に前記光の光源を収容自在とすることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の態様であって、
前記ローラーモールドは石英からなり、前記ローラーモールド自体を削って前記所定のパターンが形成されたことを特徴とする。
本発明の第4の態様は、第1ないし3のいずれかに記載のローラーモールドを製造するための基材であり、回転軸方向に沿う外周部を有する基材であって、前記ローラーモールドの内部から前記外周部の主表面へと前記光を照射自在な程度の透光性を有する平坦化層が前記外周部の主表面に形成されていることを特徴とするローラーモールド用基材である。
本発明の第5の態様は、
回転軸方向に沿う外周部の主表面に所定のパターンが形成されているインプリント用のローラーモールドを用いたパターン転写方法であって、
前記所定のパターンをインプリントにより被転写体へと転写する際、前記被転写体を前記外周部の主表面に押圧する押圧工程と、
前記押圧工程後、前記ローラーモールドの内部又は外部から照射される光を前記外周部に対して透過させることにより、前記ローラーモールドの内部から前記被転写体へと前記光を照射して、前記被転写体を硬化させる硬化工程と、
を有することを特徴とするパターン転写方法である。
なお、[実施の形態1]では、円筒形構造を有する石英製のローラーモールド自体に凹凸パターンを形成する場合について述べる。
また、[実施の形態2]では、円筒形構造を有する石英製の基材に対し、凹凸パターンを有する層を別途形成しつつ、ローラーモールドの少なくとも外周部に良好な透光性を持たせる場合について述べる。
そして、[実施の形態3]では、各種変形例について述べる。
本実施形態においては、次の順序で説明を行う。
1.ローラーモールドの構成
2.ローラーモールドの使用方法(パターン転写方法)
A)パターン転写装置の概要
B)被転写体の準備
C)押圧工程
D)硬化工程
3.ローラーモールドの製造方法
A)ローラーモールド用基材の準備
B)レジスト塗布工程
C)露光工程
D)現像工程
E)基材へのエッチング工程
F)洗浄・乾燥工程
4.実施の形態による効果
本実施形態におけるローラーモールド101は、図2に示すように、インプリントに用いられる回転式のモールドである。なお、図2(a)はローラーモールド101の斜視図、図2(b)は(a)のA−A’部分を正面から見た断面図、(c)は(a)のB−B’部分を側面から見た断面図である。
なお、場合によっては、図1の符号α及びβ部分に露光を行うよう、光源支持部106ひいては光源105を回転移動させた後、ローラーモールド101を回転させてパターン転写を行っても良い。更に、ローラーモールド101を回転させている最中、α部分からβ部分、β部分からα部分へと、光源支持部106を半回転させる機構を有していても良い。
次に、本実施形態におけるローラーモールド101を用いてパターン転写を行う方法について述べる。
まず、本実施形態におけるパターン転写には、図1に記載の構造を有するパターン転写装置を用いる。
本実施形態におけるパターン転写装置においては、ローラーモールド101から見て被転写体200の搬送方向における上流より、被転写体供給ロール107、被転写体支持ロール108、外周部103の主表面に凹凸(凹凸パターン)を有するローラーモールド101、転写支持ロール109、被転写体巻き取りロール110で構成されている。
なお、光源105は、円筒形であるローラーモールド101の内部に収容されている。
被転写体200としては被転写基体201上に被転写レジスト202を設けていれば、公知のものを用いて良い。また、被転写基体201としては、公知のウエハ及び基板やフィルム基材であっても良く、材質や形状によっては限定されない。更には、透明性についても限定されない。
本実施形態においては、プラスチックフィルムからなる被転写基体201の上に、被転写レジスト202として紫外線硬化性フォトレジストを塗布したドライフィルムを用いる。
上記の構成を有するパターン転写装置を用いて、本工程を行う。即ち、被転写体200における感光性の被転写レジスト202が存在する面がローラーモールド101の外周部103における凹凸パターンの部分と対向するように、被転写体供給ロール107及び被転写体巻き取りロール110に被転写体200を設置する。その際に、転写支持ロール109とローラーモールド101との間、及び被転写体支持ロール108とローラーモールド101との間を、被転写体200が通過するように設置する。そのように設置を行った上で、チャンバーを閉じた状態で外部から不活性ガスを導入する。
なお、本実施形態においては、少なくとも、ローラーモールド101及び被転写体200に対する押圧に必須なロールをまとめて「押圧手段」と言う。
上記の押圧工程後、ローラーモールド101の内部又は外部から照射される光を外周部103に対して透過させることにより、ローラーモールド101の内部から被転写体200上の被転写レジスト202へと光を照射して、所定の凹凸パターンを有した被転写レジスト202を硬化させる。
なお、本実施形態においては、少なくとも上記の外周部103を有するローラーモールド101と光源105とを「硬化手段」と言う。
以上の工程により、ローラーモールド101の外周部103の主表面の凹凸パターンを被転写体200に転写することができる。
以下、本実施形態におけるローラーモールド101の製造方法について、図4を用いて述べる。
本実施形態におけるローラーモールド101を形成するためにまず、物質的には形成されていない回転軸O、この回転軸Oが通過する2つの端部102、回転軸方向に沿う外周部103、を有する、円筒形構造を有するローラーモールド用基材1(以降、単に「基材1」とも言う。)を用意する(図4(a))。
なお、このローラーモールド101を製造するための基材1の材質としては上述の通り、本実施形態においては石英とする。
上記の基材1の外周部103の主表面に対し、レジスト層5を形成する(図4(b))。このレジスト層の形成においては公知の方法を用いて良い。
上記のレジスト層5に対し、青色レーザー描画装置を用いて凹凸パターンを描画し、露光する。この露光においては、公知の方法を用いて良い。
その後、露光済みのレジスト層5を有する基材1に対して現像を行うことにより、所望の凹凸パターンを有するレジストパターン5’が得られる(図4(c))。
上述のようにレジスト層5に凹凸パターンを施した後、このレジスト層5をエッチングマスクとして、石英からなる基材1に対してエッチング加工を行う。このエッチング加工は、石英に対する従来のエッチング方法を用いればよい。例えば、フッ素系ガスによるドライエッチングやフッ酸によるウェットエッチングが挙げられる。
このエッチング加工により、所望の凹凸パターンを有する基材1(レジストパターン5’付き)が得られる(図4(d))。
この基材1に対し、純水洗浄、イソプロパノールによる蒸気乾燥を行ってレジスト層5を除去する。これにより、外周部103に所望の凹凸パターンが転写されたローラーモールド101を作製することができる(図4(e))。
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。即ち、ローラーモールド方法であることを活かして、ローラーの繰り返し回転によって切れ目なく連続して被転写材にパターン転写することができる。その際、型と基板との平行調整やヒータの温度制御がしやすくなるという利点がある。また、線接触で荷重を成型基板に与えることにあるので、少ない荷重で被転写材への押圧を行うことも可能となる。
実施の形態1では、円筒形構造を有する石英からなるローラーモールド101自体に凹凸パターンを形成する場合について述べた。一方、本実施形態においては、円筒形構造を有する石英製の基材1に対し、凹凸パターンを有する層を別途形成しつつ、ローラーモールド101全体に良好な透光性を持たせる場合について述べる。
A)ローラーモールド用基材の準備
B)平坦化剤塗布工程
C)パターン層形成工程
D)レジスト塗布工程
E)露光工程
F)現像工程
G)パターン層へのエッチング工程
H)洗浄・乾燥工程
以下、B)平坦化剤塗布工程、C)パターン層形成工程、及びG)パターン層へのエッチング工程について、図5を用いて重点的に説明する。なお、実施の形態1と重複する部分については省略し、更には同じ符号を使用する。
本実施形態において本工程を行う理由は、以下の通りである。
まず、インプリントによる凹凸パターン転写を行うためには、そもそも、ローラーモールド101に凹凸パターンが設けられている必要がある。この凹凸パターンをローラーモールド101に形成するための手段としては、青色レーザーや電子ビーム(EB)などによるパターン層への直接描画や、レジストに対する凹凸パターンの描画・現像後にパターン層へのエッチング処理を行う等の手段が用いられている。
本実施形態においては、上述のように塗布された平坦化剤からなる平坦化層2の上に、密着層3、パターン層4、レジスト層5をこの順に積層する(図5(c))。
上述のようにレジストパターン5’を形成した後、このレジストパターン5’をエッチングマスクとして、パターン層4に対してエッチング加工を行う。これにより、基材1の外周部103の主表面にパターン4’を別途形成することができる。なお、パターン層4に対するエッチング加工は公知の方法を用いれば良い。例えば、パターン層4がCrOxやCrNxの場合は塩素ガス及び酸素ガスを用いたドライエッチングが挙げられる。
本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
以下、上記の内容以外の変形例について列挙する。
実施の形態1及び2では、基材1に石英を用いたため、ローラーモールド101の外周部103だけではなく端部102も透光性を有していた。その一方、端部102の透光性が良好でなくとも、少なくとも外周部103の透光性が良好ならば良い。光源105をローラーモールド101の内部に配置するにせよ、外部に配置して外周部103に対して光を透過させたのちに被転写体200を露光するにせよ、凹凸パターンを有する部分(即ち外周部103)の主表面を露光することができれば良い。言いかえれば、上記の露光を行うことができ、C)押圧工程〜D)硬化工程を経て正常な凹凸パターンを得ることができるのならば、端部102の透光性が不透明であることに加え、外周部103が半透明であっても良い。なお、同様のことが実施の形態2の平坦化層2についても言え、平坦化層2は半透明であっても良い。
それに関連して、基材1の材質について言うと、石英以外であっても、ローラーモールド101の内部から被転写体200を露光することができる程度の透明性を有するものを用いても良い。例を挙げるとすると、円筒形の透明樹脂を用意し、その外周部103に凹凸パターンを設けても良い。また、石英以外の無機物を用いても良い。
また、ローラーモールド101の形状であるが、実施の形態1及び2のような円筒型以外であっても、円柱であっても良い。また、三角柱や四角柱のような多角形形状であってもよいが、円柱または円筒型の方が連続的かつ均一に被転写材に微細パターンを転写できるため、より好ましい。
ところで、円柱形(即ち中空が存在しない)ローラーモールド101の場合、ローラーモールド101内部に光源105を配置することができない。その場合であっても、図6に示すように、被転写体200の被転写レジスト202及び外周部103の凹凸パターンに、ローラーモールド101を挟んで対向した位置(図6で言うとローラーモールド101の上方)に光源105を設置すれば良い。
本実施形態におけるレジスト層は、エネルギービームを照射して露光したときに反応性を有するものであれば良く、光に対して硬化するといったような直接的な反応性を有するレジストを用いても良いし、上記の実施の形態1のようにレーザー光を露光することにより熱反応させるレジストを用いても良い。具体的には、現像剤による現像処理を行う必要のあるレジストであれば良く、紫外線、X線、電子線、イオンビーム、プロトンビーム等に感度を持つレジストであっても良い。もちろん、ポジ型レジストを用いても良いし、ネガ型レジストを用いても良い。
一方、本実施形態における被転写レジスト202も同様に、エネルギービームを照射して露光したときに反応性を有するものであれば良い。
なお、ローラーモールド101の外周部103において一定の透光性を維持できるという条件付きではあるが、基板とレジスト層の間に、実施の形態2で述べた以外の層を設けても良い。この別の層としては、導電層や酸化防止層を含むハードマスク、及び密着層3等が挙げられる。なお、ここでいう「ハードマスク」とは、単一又は複数の層からなり、基板上への溝のエッチングに用いられる層状のもののことを指すものとする。なお、ハードマスクにおける酸化防止層は、導電層を兼ねても良い。その場合、導電層は省略可能である。
また、実施の形態1及び2においては、原盤となるローラーモールド101を作製する例について挙げた。これ以外でも、原盤となるローラーモールド101の凹凸パターンをフィルム状の被転写体200に転写し、その被転写体200を別の基材1に巻きつけ、ワーキングレプリカを作製しても良い。更には、レジスト層が形成された基材1にこの被転写体200を接触させて凹凸パターンを転写することにより、ワーキングレプリカを形成しても良い。このワーキングレプリカが変形・破損したとしても、原盤となるローラーモールド101が無事ならば、ワーキングレプリカを精度よく作製することができる。
また、実施の形態1におけるE)基板へのエッチング工程においてはドライエッチングを用いたが、ウェットエッチングを行っても良いし、エッチング工程を複数設けた場合、そのうち一部のみをウェットエッチングとしても良い。また、パターンサイズがミクロンオーダーである場合など、ミクロンオーダー段階ではウェットエッチングを行い、ナノオーダー段階ではドライエッチングを行うというように、パターンサイズに応じてウェットエッチングを導入しても良い。
なお、本実施形態の凹凸パターンの形状としては、任意のものを使用することができる。たとえば、信号をビットパターン(ドットパターン)として記録する磁気メディア(Bit Patterned Media)を作製するための原盤を製造する場合、ドットの形状を矩形としても良いし、それ以外の形状であっても構わない。また、磁気ディスクのデータトラックを磁気的に分離して形成するディスクリートトラック型メディア(Discrete Track Recording Media)のように平面視で線状のパターンであっても良いし、線状と点状のパターンを混在させたものであっても良い。
[付記1]
前記ローラーモールドを製造するための基材であり、回転軸方向に沿う外周部を有する石英からなる基材であって、前記基材の外周部の主表面に平坦化層、酸化クロム層、及び酸化タングステン層がこの順番に形成されており、前記酸化クロム層に前記所定のパターンが形成された後の外周部は透光性を有していることを特徴とするローラーモールド用基材。
[付記2]
前記ローラーモールドは中空を有する円筒形構造であり、前記ローラーモールドの内部に前記光の光源を収容自在とすることを特徴とするパターン転写方法。
[付記3]
前記ローラーモールドは石英からなり、前記ローラーモールド自体を削って前記所定のパターンが形成されたことを特徴とするパターン転写方法。
[付記4]
回転軸方向に沿う外周部の主表面に所定のパターンが形成されているインプリント用のローラーモールドを用いたパターン転写装置であって、
前記所定のパターンをインプリントにより被転写体へと転写する際、前記被転写体を前記外周部の主表面に押圧する押圧手段と、
前記ローラーモールドの内部又は外部から照射される光を前記外周部に対して透過させることにより、前記ローラーモールドの内部から前記所定のパターンへと前記光を照射して、前記押圧手段により前記外周部の主表面に押圧された後の前記被転写体を硬化させる硬化手段と、
を有することを特徴とするパターン転写装置。
[付記5]
前記ローラーモールドは中空を有する円筒形構造であり、前記ローラーモールドの内部に前記光の光源を収容自在とすることを特徴とするパターン転写装置。
[付記6]
前記ローラーモールドは石英からなり、前記ローラーモールド自体を削って前記所定のパターンが形成されたことを特徴とするパターン転写装置。
102 端部
103 外周部
104 回転補助部
105 光源
106 光源支持部
107 被転写体供給ロール
108 被転写体支持ロール
109 転写支持ロール
110 被転写体巻き取りロール
111 ローラーモールド回転用ロール
200 被転写体
201 被転写基体
202 被転写レジスト
1 ローラーモールド用基材
2 平坦化層
3 密着層
4 パターン層
4’ パターン
5 レジスト層
5’ レジストパターン
O 回転軸
Claims (5)
- 回転軸方向に沿う外周部の主表面に所定のパターンが形成されているインプリント用のローラーモールドであって、
前記ローラーモールドの内部又は外部から照射される光を前記外周部に対して透過させることにより、前記ローラーモールドの内部から前記所定のパターンの主表面へと前記光を照射自在とすることを特徴とするローラーモールド。 - 前記ローラーモールドは中空を有する円筒形構造であり、前記ローラーモールドの内部に前記光の光源を収容自在とすることを特徴とする請求項1に記載のローラーモールド。
- 前記ローラーモールドは石英からなり、前記ローラーモールド自体を削って前記所定のパターンが形成されたことを特徴とする請求項2に記載のローラーモールド。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のローラーモールドを製造するための基材であり、回転軸方向に沿う外周部を有する基材であって、前記ローラーモールドの内部から前記外周部の主表面へと前記光を照射自在な程度の透光性を有する平坦化層が前記外周部の主表面に形成されていることを特徴とするローラーモールド用基材。
- 回転軸方向に沿う外周部の主表面に所定のパターンが形成されているインプリント用のローラーモールドを用いたパターン転写方法であって、
前記所定のパターンをインプリントにより被転写体へと転写する際、前記被転写体を前記外周部の主表面に押圧する押圧工程と、
前記押圧工程後、前記ローラーモールドの内部又は外部から照射される光を前記外周部に対して透過させることにより、前記ローラーモールドの内部から前記被転写体へと前記光を照射して、前記被転写体を硬化させる硬化工程と、
を有することを特徴とするパターン転写方法。
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