JP2013034469A - 茶の加工方法およびその製造方法により作られた機能性のある茶及びその茶を使用した機能性食品 - Google Patents
茶の加工方法およびその製造方法により作られた機能性のある茶及びその茶を使用した機能性食品 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】
常法により作られた茶を圧力容器に入れ、圧力容器に蒸気を吹き込み、加熱加圧し渋味成分のカテキンを重合させ、重合ポリフェノール含量の多い、機能性のある香煎茶を作ることが出来
る。カフェインは加圧、飽和水蒸気下の加熱で、昇華、あるいは熱分解することなく保持される。この香煎茶は糖尿病治療の指標であるグリコヘモクロビン(GHb)値の安定化と腎臓機能の改善に有効であり、糖尿病治療に有用であることを見出した。香煎茶を原料として機能性のある食品を製造することができる。茶を炭酸カルシュウム共存下で加圧加熱処理を行うと、渋味成分のカテキンの重合反応は、促進される。
【選択図】図1
Description
フェインを摂取することにより、人間はリフレッシュすることができ、特に高地、寒冷地で生活する民族にとってカフェインは生活の必需品である。
茶に含まれるカフェインを保持し、渋味成分、および好ましくない香り成分を除去した茶の加工方法の開発が望まれている。
こ の市場評価の低い夏茶を高温で加熱処理し、ほうじ茶を作り、庶民の茶として愛好されてきた。茶を高温で処理すると、渋味成分は加熱により分解あるいは重合
により除去され、加熱によりカフェインは昇華し減少する。カフェインの摂取が好ましくない婦人、幼児用の茶飲料としては良いが、茶の機能性成分のカフェイ ンは保持できない。
れている(特許第11845号)。この特許は茶を有機溶剤で抽出した製剤であるが、初期の研究で実用性は無い。茶カテキンのグリコシターゼ阻害作用、膵臓 リパーゼ阻害作用についての動物実験の研究報告はあるが、茶の糖尿病の治療に有効であるとの臨床報告は殆どない。
湿度の高い高温の熱風で、青臭さは蒸散除去できると提案しているが、均一に加熱処理が行われず、高温処理によりカフェインは昇華減少し、カフェインは保持できない。
常圧下で加熱蒸気(湿度60〜90%、温度250〜390℃)処理を行う、加熱蒸気の熱容量は高いが、熱伝達が均一に行われず、処理温度を正確に設定し難い欠点がある。
行っている。アミノ酸は著しく減少し、抗酸化活性は高い活性を示し、カフェインの量には大きな変化は見られなかった。亜臨界で加熱処理を行うことは特殊な 装置を必要とし実用性に乏しい。
(第24回茶学術研究会講演要旨:第26回茶学術研究会講演要旨)
を伝道することができ、均一に熱処理が行われる。常法により作られた荒茶を圧力容器に入れ、圧力容器に蒸気を吹き込み、荒茶に含まれる空気を蒸気と置換し 加熱を行い、荒茶に含まれる好ましくない成分を蒸発させ排除する。
う、渋味成分のカテキンの重合反応は促進され、重合ポリフェノールに転換し、二次的に生成する加熱焙煎香気は保持される。
壌細菌が存在するので、茶飲料の加工には茶抽出物を高温高圧処理し、耐熱性微生物の完全除去を行う必要がある。この処理により茶抽出物の品質を劣化させる が、本発明による茶は耐熱性細菌を含まないので、茶抽出物の処理条件を緩和に設定でき、良質の茶飲料を作ることができる。
の低い夏茶にも春茶と同量のカフェインが含まれており、前項と同様の処理を行うことにより、渋味成分のカテキンを分解、重合させ、爽やかな風味の茶に加工 することができる。
る。加圧加熱処理中に共存するカルシウムイオンが酸性の化合物と結合固定化し、弱アルカリ性のピラジン類香気成分はフリーで香ばしい香りは保持される。
を作る。設定温度を上げると、カテキン類は重合ポリフェノールに転換する。重合ポリフェノールの色調は低温度(100℃)で処理されたものは黄金色で、中 温度(115℃)処理では紅茶のテアフラビン様の色調で、高温度(130℃)処理になると紅褐色になる。
香 煎茶加工処理前後のカテキン、重合ポリフェノールの分析の結果を図1に示す。重合ポリフェノールは多数の重合ポリフェノールの混合物で、それは直接分析で
きないので、全ポリフェノール類をフォーリンチオカルト法により分析し、高速液体クロマトグラフにより個々のカテキン8種、没食子酸を測定し、差し引き計 算により算出する。図1の香煎茶加工処理条件は125℃30分処理である。
図1に示すようにカテキン類は処理により重合ポリフェノールに転換し増加する。
の小腸での分解および吸収を阻害し、体外に排出する、茶の重合ポリフェノールにはカフェインの機能性と協力作用があり、痩身作用に関与している。
射を行なっている患者に香煎茶10gの抽出液を毎日摂取させた。腎臓機能の指標のクレアチニン値が正常範囲を超え人工透析を要請されていたが、飲用開始 1ヶ月後クレアチニン値は正常の範囲になり、人工透析の治療を行なわなくてよい程度に腎臓機能は改善された。
(0.3g)に整形し携行する。これを毎食時、4錠摂取する。食事で摂取した脂肪分は小腸で分解吸収されずに体外に排出され、体重の減少をみることができ た。 香煎茶は茶の渋味成分のカテキンが重合ポリフェノールになり、渋味が低減され摂取しやすい。
使用する耐圧加熱装置は殺菌機、レトルト装置を利用することができ、限定するものではない。
圧力容器に蒸気を吹き込み、荒茶に含まれる空気を蒸気と置換し、荒茶に含まれる好ましくない成分を蒸発分離し、この好ましくない香気物質を容器外に排除する。
扉をロックし、加圧蒸気を吹き込む、加圧加湿蒸気は各段の原料茶に均一に散布され、均一加熱される。排気口より原料茶に含まれる好ましくない香気物質を過 剰の蒸気と共に排除する。品温が第一段温度に到達すると、排気弁を閉じ、第二段温度125℃に加熱する。容器内蒸気圧力設定を調節することにより、温度制
御を行うので、常圧の茶火入れと異なり、各段の茶は125℃で均等に加熱処理される。第二段の加熱が終了し加熱蒸気の弁を閉じ、排気弁を開き耐圧容器を常 圧にし、容器の扉を開く、挿入した茶を取り出し、乾燥装置に移し、加工した茶の乾燥を行う。
処理茶の分析の結果、一般生菌数は0、耐熱性菌数は0であった。カフェイン含量は原料茶1.0%:処理茶1・0%で保持され、カテキンは重合ポリフェノールに転換し、原料茶には少量しか存在しなかった没食子酸は分解により生成し検出された。
渋味を構成するカテキンのガレートは分解し、重合ポリフェノールに転換する。カフェインを保持した爽やかな風味の茶を作ることができた。
第 一段温度100℃、第二段温度115℃、第二段加熱時間30分に設定した耐圧加熱装置に、処理した原料茶10kgを層状に展開し、5段に重ね挿入する。圧
力容器の扉をロックし、加圧蒸気を吹き込む、加圧加湿蒸気は各段の原料茶に均一に散布され、加熱され、排気口より原料茶に含まれる好ましくない香気物質は 過剰の蒸気と共に排除する。品温が第一段温度に到達すると、排気弁を閉じ外部と隔離する、第二段温度115℃に加熱する。容器内蒸気圧力を調節することに
より、温度制御を行うので、常圧の茶火入れと異なり各段の茶は115℃で均等に加熱処理される。第二段の加熱が終了し加熱蒸気の弁を閉じ、排気弁を開き耐 圧容器を常圧にし、容器の扉を開く、段状に挿入した茶を取り出し、乾燥装置に移し、加工した茶の乾燥を行う。処理茶の分析の結果、一般生菌数は0、耐熱性
菌数は0であった。原料茶を炭酸カルシウム共存下で処理を行うことにより、カルシウムが渋味成分のカテキンの分解重合を促進する。渋味を構成するカテキン のガレートは分解して没食子酸を分離し、渋味を低減し、さらに重合ポリフェノールに転換し紅色を呈し、カフェインを保持した爽やかな風味の茶を作ることが
できた。
カ テキンは重合ポリフェノールに転換し、原料茶には少ししか存在しなかった没食子酸が検出された、分析の結果、カフェインの含量は原料茶1.0%:処理茶
1.0%で保持され、香ばしい香気成分のピラジンは弱アルカリ性の化合物であり、弱酸性のフェノール性化合物と結合して香気を失うが共存するカルシウムが これと結合し香ばしい香気のピラジン化合物をフリーに保持する。
薄力小麦粉 200g
砂糖 100g
バター(無塩) 20g
香煎茶末 30g(実施例1で製造した香煎茶を粉末にしたもの)
ベーキングパウダー 小さじ1杯
水(又は牛乳) 100g
上記材料を混合し水を加え攪拌する。練り上げたクッキー材料をカップに絞込み、150℃に調整したオーブンで8分焼く。このケーキは従来緑茶末を加え作ったものに比べ、渋味は少なく、香煎茶の有する機能性成分を保持したクッキーを製造することが出来た。
圧 力容器の第一段、第二段の温度設定、第二段の保持時間は加工した茶の希望する風味(たとえばライト、ミドル、ヘイビー)に応じて調整が可能であり、使用す
る圧力容器の耐圧性を強化することにより、常圧の加熱では発火し実行出来なかった温度で処理することを選択できる。炭酸カルシウムは無味無臭、無害であ り、必要に応じて使用する。
茶に含まれるカフェインを保持し、渋味成分、および好ましくない香り成分を除去した茶の加工方法の開発が望まれている。
この市場評価の低い夏茶を高温で加熱処理し、ほうじ茶を作り、庶民の茶として愛好されてきた。茶を高温で処理すると、渋味成分は加熱により分解あるいは重合により除去され、加熱によりカフェインは昇華し減少する。カフェインの摂取が好ましくない婦人、幼児用の茶飲料としては良いが、茶の機能性成分のカフェインは保持できない。
湿度の高い高温の熱風で、青臭さは蒸散除去できると提案しているが、均一に加熱処理が行われず、高温処理によりカフェインは昇華減少し、カフェインは保持できない。
常圧下で加熱蒸気(湿度60〜90%、温度250〜390℃)処理を行う、加熱蒸気の熱容量は高いが、熱伝達が均一に行われず、処理温度を正確に設定し難い欠点がある。
(第24回茶学術研究会講演要旨:第26回茶学術研究会講演要旨)
香煎茶加工処理前後のカテキン、重合ポリフェノールの分析の結果を図1に示す。重合ポリフェノールは多数の重合ポリフェノールの混合物で、それは直接分析できないので、全ポリフェノール類をフォーリンチオカルト法により分析し、高速液体クロマトグラフにより個々のカテキン8種、没食子酸を測定し、差し引き計算により算出する。図1の香煎茶加工処理条件は125℃30分処理である。
表1に示すようにカテキン類は処理により重合ポリフェノールに転換し増加する。
れずに体外に排出され、体重の減少をみることができた。 香煎茶は茶の渋味成分のカテキンが重合ポリフェノールになり、渋味が低減され摂取しやすい。
使用する耐圧加熱装置は殺菌機、レトルト装置を利用することができ、限定するものではない。
圧力容器に蒸気を吹き込み、荒茶に含まれる空気を蒸気と置換し、荒茶に含まれる好ましくない成分を蒸発分離し、この好ましくない香気物質を容器外に排除する。
処理茶の分析の結果、一般生菌数は0、耐熱性菌数は0であった。カフェイン含量は原料茶1.0%:処理茶1・0%で保持され、カテキンは重合ポリフェノールに転換し、原料茶には少量しか存在しなかった没食子酸は分解により生成し検出された。
渋味を構成するカテキンのガレートは分解し、重合ポリフェノールに転換する。カフェインを保持した爽やかな風味の茶を作ることができた。
圧蒸気を吹き込む、加圧加湿蒸気は各段の原料茶に均一に散布され、加熱され、排気口より原料茶に含まれる好ましくない香気物質は過剰の蒸気と共に排除する。品温が第一段温度に到達すると、排気弁を閉じ外部と隔離する、第二段温度115℃に加熱する。容器内蒸気圧力を調節することにより、温度制御を行うので、常圧の茶火入れと異なり各段の茶は115℃で均等に加熱処理される。第二段の加熱が終了し加熱蒸気の弁を閉じ、排気弁を開き耐圧容器を常圧にし、容器の扉を開く、段状に挿入した茶を取り出し、乾燥装置に移し、加工した茶の乾燥を行う。処理茶の分析の結果、一般生菌数は0、耐熱性菌数は0であった。原料茶を炭酸カルシウム共存下で処理を行うことにより、カルシウムが渋味成分のカテキンの分解重合を促進する。渋味を構成するカテキンのガレートは分解して没食子酸を分離し、渋味を低減し、さらに重合ポリフェノールに転換し紅色を呈し、カフェインを保持した爽やかな風味の茶を作ることができた。カテキンは重合ポリフェノールに転換し、原料茶には少ししか存在しなかった没食子酸が検出された、分析の結果、カフェインの含量は原料茶1.0%:処理茶1.0%で保持され、香ばしい香気成分のピラジンは弱アルカリ性の化合物であり、弱酸性のフェノール性化合物と結合して香気を失うが共存するカルシウムがこれと結合し香ばしい香気のピラジン化合物をフリーに保持する。
薄力小麦粉 200g
砂糖 100g
バター(無塩) 20g
香煎茶末 30g(実施例1で製造した香煎茶を粉末にしたもの)
ベーキングパウダー 小さじ1杯
水(又は牛乳) 100g
上記材料を混合し水を加え攪拌する。練り上げたクッキー材料をカップに絞込み、150℃に調整したオーブンで8分焼く。このケーキは従来緑茶末を加え作ったものに比べ、渋味は少なく、香煎茶の有する機能性成分を保持したクッキーを製造することが出来た。
圧力容器の第一段、第二段の温度設定、第二段の保持時間は加工した茶の希望する風味(たとえばライト、ミドル、ヘイビー)に応じて調整が可能であり、使用する圧力容器の耐圧性を強化することにより、常圧の加熱では発火し実行出来なかった温度で処理することを選択できる。炭酸カルシウムは無味無臭、無害であり、必要に応じて使用する。
Claims (5)
- 茶を圧力容器に入れ、加熱蒸気を吹き込み閉鎖系で加圧加熱をし、カテキンを機能性の重合ポリフェノールに転換させ、カフェインを保持した茶の製造方法。
- 茶に炭酸カルシウムを添加し、圧力容器に入れ、加熱蒸気を吹き込み閉鎖系で加圧加熱をし、カテキンを機能性の重合ポリフェノールに転換させ、カフェインを保持した茶の製法。
- 請求項1、2の方法により製造した重合ポリフェノールを含む糖尿病治療に有用な茶。
- 請求項1、2の方法により製造した茶を粉末に加工した機能性食品
- 請求項1、2の方法により製造した茶の粉末を原料として加工した機能性食品
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JP2011155635 | 2011-07-14 | ||
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-
2012
- 2012-01-30 JP JP2012017176A patent/JP5896280B2/ja active Active
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