JP2013020079A - 3d鑑賞用の円偏光レンズ、およびそれを使用したグラス - Google Patents

3d鑑賞用の円偏光レンズ、およびそれを使用したグラス Download PDF

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Abstract

【課題】円偏光板をトーリック、球面または非球面に加工して使用する時、位相差板の光学性能が低下し、円偏光機能が低下する問題があった。従って、本発明の目的は円偏光機能低下の少ない鮮明な3D画像が得られる3D鑑賞用円偏光レンズと、それを使用することによって、顔面形状に沿った快適な3D鑑賞用グラスを提供することにある。
【解決手段】3D観賞用グラスとして、光弾性係数が、(35〜65)×10−12/N以内の範囲内にある位相差フィルムと、偏光度が99%以上の偏光フィルムとを貼りあわせて構成された円偏光板を使用したレンズを用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、立体画像表示システムに使用する円偏光レンズに関する。特に、本発明は、観察者に右目用画像および左眼用画像を投影することによって立体画像を表示する立体画像表示システムに用いられる円偏光グラスに関する。
映画やTVなどで、3D画像による表示技術が進歩している。3D表示画像は、前後の位置の把握や、複雑な形状を空間的に認識する事ができ、多くの視覚情報を伝達する事ができる。現在進歩している映画やスポーツ観戦などの娯楽用のほかにも、産業用として機械設計時の複雑な図面形状の認識や、多様なシミュレーションによる疑似体験や、教育および医療現場での活用、遠隔地操作による現場の把握など、多くの可能性が期待されている。
現在の3D画像は画像表示装置と、人が装着する専用眼鏡によって実現されているが、現在の専用眼鏡は装着性が悪く、眼鏡を掛けている人は眼鏡の上から装着する事になり、わずらわしいものとなっている。
立体画像表示方法には、大きく分けて2つの方法がある。一つ目は、画像表示装置が、交互に左右の画面を表示し、専用眼鏡に組み込んだ液晶シャッターと電子機器によって、信号により同期させ、左右それぞれの眼に違う画像を表示させるアクティブ・シャッター方式と呼ばれる方法、二つ目は、画像装置の走査線上に、交互に左右それぞれ違う画像を同時に表示して、専用眼鏡側でそれぞれ左右の画像を選別するパッシブ方式(円偏光方式)と呼ばれる方法である。
円偏光方式は、受け手側から見て右回り、左回りの円偏光光線を利用して、画面上から右眼用画像と左眼用画像を右回り、左回りの円偏光光線で表示する。円偏光光線は、右回りの円偏光は、左回りの円偏光板を透過する事ができず、逆も同様に透過できないため、画面からのそれぞれの円偏光光線は、人が左右専用に配置された円偏光眼鏡を掛けて見る事により、右眼用画像が右眼のみに入り、左眼用画像が左眼のみに入ることになり、左右の視差を利用して立体画像を得るシステムである。
専用眼鏡の円偏光性能が悪い場合は、右眼用画像が、左眼に入ることになり、鮮明な立体画像を得る事ができないため、円偏光方式の専用眼鏡に必要な機能は、各円偏光光線のそれぞれの透過と遮断性能、色の再現性などが重要視される。
また円偏光方式は、液晶シャッターや電子機器を専用眼鏡に装備するアクティブ・シャッター方式とは違い、電池や電子機器の組み込みが不要なため、軽量化できる利点がある。
偏光メガネの先行特許に関しては、以下のものがある。
特許文献1には、映像表示部の前方に偏光板が設けられ、この偏光板の前方には光学的主軸方向が前記偏光板の透過軸方向に対して所定角度であり位相差機能を有する右目用映像表示部と位相差機能を有しない左目用映像表示部とが混在した3D映像表示部が設けられた3D映像表示体に組み合わせられる3D映像表示装置用の偏光メガネであって、右目用映像表示部からの右目用映像を透過し左目用映像表示部からの左目用映像を遮断する偏光板付右目用レンズおよび左目用映像表示部からの左目用映像を透過し右目用映像表示部からの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レンズで構成され、偏光板付右目用レンズおよび偏光板付左目用レンズには波長500乃至700nmの光の透過率を低減せしめる光透過率低減機構が設けられていることを特徴とする3D映像表示装置用の偏光メガネが開示されている。
特許文献2には、映像表示部の前方に偏光板が設けられ、この偏光板の前方には光学的主軸方向が前記偏光板の透過軸方向に対して所定角度であり位相差機能を有する右目用映像表示部と位相差機能を有しない左目用映像表示部とが混在した3D映像表示部が設けられた3D映像表示体に組み合わせられる3D映像表示装置用の偏光メガネであって、右目用映像表示部からの右目用映像を透過し左目用映像表示部からの左目用映像を遮断する偏光板付右目用レンズおよび左目用映像表示部からの左目用映像を透過し右目用映像表示部からの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レンズで構成され、左目用映像表示部の前方には前記右目用映像表示部の光学的主軸と直交する方向の光学的主軸を有し位相差機能を有する位相差機能部材が貼り合わせられていることを特徴とする3D映像表示装置用の偏光メガネが開示されている。
特許文献3には、画像表示部の第1の区分からの画像情報の偏光を第2の区分からの画像情報の偏光とは異なる方向に回転させる分割波長板フィルター部を介した表示画像を見るための偏光メガネにおいて、両眼のレンズに形成される偏光フィルターの偏光の向きを両眼で同じ方向とすることを特徴とする偏光メガネが開示されている。
偏光メガネの製造に必要な位相差フィルムに関しては以下の先行特許がある。
特許文献4には、面内のレターデーション値が50〜300nmであり、(面内のレターデーション値)/(厚み方向のレターデーション値)の比が0.5以上1.8以下である熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムが開示されている。
特許文献5には、幅700mm以上、長さ100m以上の熱可塑性樹脂からなる延伸フィルムであって、幅方向を任意の1点に固定し長さ方向に走査して得られるレターデーションの最大値と最小値の差が4nm以下であることを特徴とする長尺位相差フィルムおよびその製造方法が開示されている。
特開2003−167216号公報 特開2002−311385号公報 国際公開第02/101445号公報 特開平8−62422号公報 特開2001−272537号公報
位相差フィルムと直線偏光板で構成された円偏光板では、一般的には画像背景が黄色味あるいは青色味を帯び、実物の色の再現性が乏しい。また、円偏光板の湾曲率が小さいと、当該円偏光板を用いた円偏光メガネの外観は見劣りがしたものとなるだけでなく、日常使用している矯正用メガネ(近視、遠視、老眼)の上から円偏光メガネを装着するときは、場合によっては、上手く装着できない場合が生じる。
従って、以上の欠点を解決する必要が生じる。
現在市販されている円偏光方式の専用眼鏡としては、厚み約0.3mm程度の薄い円偏光板を、専用眼鏡の左右レンズ形状に打ち抜き、そのままフレームに入れた安価なものが多く生産されている。使用されている円偏光板は、ポリカーボネート製位相差フィルム(厚み約60〜70μ)とトリアセテート(TAC)製フィルムでポリビニールアルコール製直線偏光子をサンドイッチしたTAC製直線偏光板(厚み約250μ程度、偏光度99%以上)の組み合わせで構成される。この円偏光板は、シート状で生産されるため、眼鏡に使用する場合は、そのままフレーム形状に合わせた形状で打ち抜き、フラット形状のフレームに入れて使用される。また、約0.3mm程度の薄いシート状であるため、耐久性や耐衝撃性などは考慮されていない。
通常の眼鏡用矯正眼鏡フレームやサングラス用眼鏡フレームは、顔面へのフィット性や掛け心地を重視して、顔面形状に沿うように設計されている。フラット形状のシートを使用する眼鏡フレームは、前面のフレーム形状が平面になり両サイドが開くため、外光が入りやすくなり、比較的明るい場所での使用では画面が見え難くなる。フレーム形状で両サイドを覆うような形状のものがあるが、広範囲の視界確保や軽量化、かつ快適なフレーム形状ができないなどの問題点が生じる。
通常のサングラスレンズと同じように、耐久性、および耐衝撃性を考慮して、レンズ厚みは、1.5mm以上、トーリック、球面または非球面形状に曲げ加工をして、顔面形状に沿ったフレームに入れる必要がある。しかし、現在使用されている円偏光板は、曲げ加工を行うと色の再現性が低下し、左右の円偏光板が、右回り、左回りの円偏光光線を十分に遮断できないため、良好な立体画像を得られない問題が発生する。
3D映画、TVの普及や野外イベント用など、快適、軽量かつファショナブルな円偏光グラスの需要があるが、現状の市販品では、耐久性、耐衝撃性、装着性、光学性能などの問題点があり、3D技術普及の大きな問題点となっている。
また、公知のポリカーボネート製位相差フィルムは70〜120×10−12/Nという高い光弾性係数を有し、延伸性や位相差発現性に優れた材料として、3D画像鑑賞用の円偏光板の位相差フィルムとして多く用いられている。しかしながら、ポリカーボネート系樹脂の位相差フィルムをレンズとして使用する場合、光学性能(視認性やデザイン性など)を付与するために球面曲げ加工をすると、位相差発現性が良すぎるために大きな位相差変化が発生し、応力に起因する色ムラや、コントラストの低下が生じる。公知のポリシクロオレフィン樹脂や、ポリシクロオレフィンコーポリマー樹脂は3〜10×10−12/Nという低い光弾性係数を有しているが、位相差発現性に乏しいために、円偏光を得るために必要なレターデーション値を得るためには、厚い厚みや高い延伸倍率が必要となり、生産性に乏しく使用に適さない。
上記課題を解決するために、円偏光板に使用される位相差フィルムの光弾性係数が、35〜65×10−12/N以内の範囲内にあることにある。
さらには、上記の位相差フィルムが、正の波長分散性を有し、波長450nm、550nmおよび750nmにおけるレターデーション(Re)の値を、それぞれRe(450nm)、Re(550nm)およびRe(750nm)としたとき、Re(450nm)/Re(550nm)比が1.05±0.02、Re(750nm)/Re(550nm)比が0.96±0.02である位相差フィルムにすることにある。
さらには、上記の位相差フィルムが、直線偏光子(偏光度99%以上)と直接に所定の角度で貼合され、右回り、左回りの円偏光レンズにすることにある。
さらには、位相差フィルムが、直線偏光子の片面または両面に光学異方性のない透明保護シートが貼合された直線偏光板と、所定の角度で貼合され、右回り、左回りの円偏光レンズにすることにある。
さらには、円偏光板が、厚み0.5mm〜2.0mmであり、両面の表面層にハードコート処理あり、なしのいずれかである右回り、左回りの円偏光レンズにすることにある。
さらには、円偏光板の位相差フィルム側には、ハードコート処理あり、なしのいずれかであり、直線偏光子側には、熱可塑性樹脂シートが貼合された、厚み0.3mm〜1.5mmの右回り、左回りの円偏光レンズにすることにある。
上記の貼合する熱可塑性シートが、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィンコーポリマー樹脂、ポリウレタン樹脂、およびアシルセルロース樹脂のいずれかのシートにすることにある。
さらには、厚み0.5mm〜2.0mmの円偏光レンズを、位相差フィルム側を対物面、および直線偏光子側を接眼面として、曲げ加工した時のR値が、曲率半径210mmR〜50mmRのトーリック、球面または、非球面の右回り、左回りの円偏光曲げレンズにすることにある。
さらには、厚み0.5mm〜1.5mmの円偏光レンズを、位相差フィルム側を対物面、および熱可塑性シート側を接眼面として、曲げ加工した時のR値が、曲率半径210mmR〜50mmRのトーリック、球面または、非球面の右回り、左回りの円偏光曲げレンズにすることにある。
さらには、厚み0.5mm〜1.5mmの円偏光曲げレンズは、熱可塑性シート側に射出成形によって熱可塑性樹脂が成形されて形成された右回り、左回りの円偏光成形レンズと一眼形状の円偏光成形レンズにすることにある。
さらには、厚み0.5mm〜1.5mmの円偏光レンズは、熱可塑性シート側の曲率とほぼ同じにしたバックアップレンズを貼合して形成された右回り、左回りの円偏光成形レンズにすることにある。
さらには、厚み0.5mm〜2.0mmと厚み0.5mm〜1.5mmの円偏光曲げレンズが、対物側、中間、または接眼側のいずれかに、キャスト成形されて形成された右回り、左回りの円偏光成形レンズにすることにある。
さらには、厚み0.5mm〜2.0mmの円偏光曲げレンズは、所定の軸方向でレンズ形状にカットされ、眼鏡フレームに入れ3D鑑賞グラスにすることにある。
さらには、円偏光成形レンズは、所定の軸方向でレンズ形状にカットされ、眼鏡フレームに入れ3D鑑賞用円偏光グラスにすることにある。
さらには、右目用円偏光表示と左目用円偏光表示が出射される画像表示に使用される3D鑑賞用円偏光グラスとすることにある。
さらには、パターンリターダー方式によって、右目用円偏光表示と左目用円偏光表示が出射される画像表示に使用される3D鑑賞用円偏光グラスとすることにある。
さらには、位相差フィルムの材料が、ポリアミド樹脂製であることを特徴とする円偏光板とそれを使用した3D鑑賞用グラスにすることにある。
本発明により、顔面形状に合わせたフレームで、外光の入りにくい、軽量、かつ快適でファショナブルに加工できる優れた円偏光レンズを提供できる。また、トーリック、球面または非球面形状に加工できる円偏光レンズ、およびそれを使用したグラスが提供できる。これにより曲げ加工が可能となり、インサートレンズ成形技術により、光学性能、耐久性、および耐衝撃性が付された円偏光レンズを提供できる。これにより、通常のサングラスフレームに装着することができ、耐久性、および耐衝撃性も考慮した、快適な円偏光方式の専用眼鏡が得られる。
図1は本発明の1つの具体例による円偏光曲げレンズを示す断面図である(曲げレンズ例1)。 図2は本発明のもう1つの具体例による円偏光曲げレンズを示す断面図である(曲げレンズ例2)。 図3は本発明のさらにもう1つの具体例による円偏光曲げレンズを示す断面図である(曲げレンズ例3)。 図4は本発明の1つの具体例による円偏光成形レンズを示す断面図である(成形レンズ例1、インサート成形)。 図5は本発明のもう1つの具体例による円偏光成形レンズを示す断面図である(成形レンズ例2、成形レンズ接着)。 図6は本発明のさらにもう1つの具体例による円偏光成形レンズを示す断面図である(成形レンズ例3、キャストレンズ成形)。
本発明の第1形態は、円偏光板の位相差フィルムに関する。位相差フィルムと直線偏光子から構成される円偏光レンズにおいて、位相差フィルムに新規材料を使用した円偏光レンズとそれを使用した3D鑑賞用グラスを提供する。
本発明で採用される位相差フィルムの原料樹脂としては、目的に応じて適宜、適切なものが選択される。その具体例としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィンコーポリマー樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリロニトリル・スチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、液晶性樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂等が挙げられる。
上記の原料樹脂は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。また、上記の原料樹脂は、任意の適切なポリマー変性を行ってから用いることもできる。上記ポリマー変性の例としては、共重合、架橋、分子末端、立体規則性等の変性が挙げられる。
特に、ポリアミド系樹脂はフィルムにした際の光学特性や強度が良好であり、上述の方法により、光弾性係数や波長分散性を制御することが容易であるために最も好ましい。
本発明で採用される位相差フィルムは、種々の方法で成形・取得することができる。例えば、樹脂を溶融してTダイなどから押出してフィルム化する溶融押出し法や、有機溶剤に樹脂を溶解して支持体上にキャストし、加熱により溶剤を乾燥してフィルム化するキャスティング法により得ることができる。キャスティング法は厚み精度が良好な光学フィルムが比較的容易に製造できるとの理由からより好ましい。厚み精度が悪いと、厚み変動に由来する凹凸が画像の歪みに繋がる懸念がある。また、レターデーションは複屈折と厚みの積で表されるため、レターデーション値の面内バラツキが発生し、画像の視認性を阻害する場合がある。
キャスティング法を採用する場合の溶剤には特に制限はないが、乾燥効率の観点からは沸点が低い溶剤ほど好ましく、具体的には100℃ 以下の低沸点溶剤が好ましい。例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチルやプロピオン酸エチルなどのエステル系溶剤が使用可能である。また、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶剤は、樹脂材料を溶解しやすく、沸点も低いため、好適な溶剤の一つである。また、塩化メチレンは乾燥中の火災等に対する安全性も高いので、本発明の位相差フィルムを製造する際に用いる主な溶剤として特に好ましい。さらに、塩化メチレン50〜99重量%と、炭素数3以下のアルコールを1〜50重量%を含む混合溶剤を用いることは、火災に対する安全性と、溶解性、および生産性のバランスが良く、より好ましい。
また、フィルム化の際に、必要に応じて少量の可塑剤や熱安定剤、紫外線安定剤等の添
加剤を加えてもよい。得られたフィルムが脆い場合、延伸などの加工特性を改善する目的
で可塑剤を加えることは有効である。位相差フィルムを得る方法においては、ガラス転移点の制御が重要となるため、ガラス転移点を調整するために可塑剤を添加することも好ましい
本発明で採用される位相差フィルムは、光弾性係数が35〜65×10−12/Nである。好ましくは40〜60×10−12/Nである。より好ましくは、45〜55×10−12/Nである。最も好ましくは、48〜52×10−12/Nである。本発明の位相差フィルムの光弾性係数を満たす場合は、曲げ加工をした時にも好適に用いることができる。光弾性係数が大きいと、直線偏光子とともに貼合する時の貼合ムラや外部環境からの熱を受けることによる構成材料間の熱膨張差、直線偏光子の収縮や曲げ加工等によって生じる応力の影響に起因する位相差変化が大きくなり、画面からの映像の色ムラを悪化させ、コントラストを低下させる傾向にある。光弾性係数が前記範囲より小さいと位相差発現性が低いため、フィルム厚みを厚くするなど対応が必要であり、円偏光を得るために必要なレターデーション値を得ることが困難である。
本発明の第2形態は、位相差フィルムを得るための延伸工程に関する。延伸方法は、公知の種々の方法が適用され得るが、例えば、テンターによる横一軸延伸法、カレンダーによる圧延延伸法、速度の異なるロール間で延伸する縦一軸延伸法等が例示される。これらのうち、ロール間で延伸する縦一軸延伸法は、簡便な設備を使用し、かつ生産性の良好な延伸が可能であるため好ましく用い得る。
一般に、延伸して得られる位相差フィルムの光学特性に対する均斉度は、延伸前フィルムの均斉度と、延伸条件の均一性に左右され、これらは相乗的に影響する。例えば、製膜工程で温度ムラ等によって生じた延伸前フィルムの配向ムラや厚さムラは、延伸工程で位相差のバラツキとして現れる。更に、延伸時の温度、張力等のムラは新たな位相差のバラツキを生じさせ、形成される位相差フィルムの光学特性の不均一性を増大させることになる。
このような理由から、均一な光学特性を持つ位相差フィルムを得るためには、製膜工程および延伸工程について温度、張力等の諸条件を常に均一に保って生産する必要がある。
本発明の第2形態では、上記の延伸工程によって得られた位相差フィルムは、正の波長分散性を有し、波長450nm、550nmおよび750nmにおけるレターデーション(Re)の値を、それぞれRe(450nm)、Re(550nm)およびRe(750nm)としたとき、Re(450nm)/Re(550nm)比が、1.05±0.02、Re(750nm)/Re(550nm)比が0.96±0.02である位相差フィルムである。この範囲を逸脱する場合、応力に起因する色ムラや、コントラストが低下し、視認性が悪化する。
上記の延伸工程によって得られた位相差フィルムの正面位相差(Re)は、波長590nmの光に対するフィルム面内の位相差であり、95nm≦Re≦165nmの範囲であることが好ましい。正面位相差は、より好ましくは、105≦Re≦155nmである。更に好ましくは、115nm≦Re≦145nmである。特に好ましくは、120nm≦Re≦130nm、135nm≦Re≦145nmである。上記範囲とすることにより、3D画像の視認性をより一層向上することができるが、正面位相差は、3D映像の表示方法や円偏光を得るための光学特性の補償方法によって適宜設計することもできる。正面位相差の定義は下記式で示す通りである。
[正面位相差(Re)=(nx−ny)×d]
d(nm)はフィルムの厚みを示し、nxは位相差フィルムの遅相軸方向(遅相軸方向とは位相差フィルム面内の屈折率が最大となる方向である)の屈折率を示し、nyは位相差フィルムの進相軸方向の屈折率を示し、nzは位相差フィルムの厚さ方向の屈折率を示す。
上記の位相差フィルムは、直線偏光子と所定の角度で貼合され、左回り、右回りの円偏光レンズとなる。
直線偏光子の多くは、ポリビニールアルコール系樹脂を一軸延伸して得られる。直線偏光子の製造方法は各種あるが、2色性色素としてヨウ素を用いたヨウ素系偏光板や、2色性色素として2色性染料を用いた染料系偏光板が使用される。
ヨウ素系直線偏光子は、高い透過率と偏光度を得ることができるが、耐熱性に劣る面があり、円偏光板を曲げ、成形加工する本発明には、耐熱性が要求されるため機能染料系の直線偏光子が推奨されるが、ヨウ素系と他の製法による直線偏光子も使用可能である。
位相差フィルムと直線偏光子との貼合は、直線偏光子側から見て(直線偏光子を手前、位相差フィルムを奥にして)直線偏光子の吸収軸に対して、位相差フィルムの遅相軸方向を45°傾けて貼合したものを右回りの円偏光レンズ、上記の吸収軸に対して、遅相軸を135°傾けて貼合したものは、左回りの円偏光レンズとなる。円偏光レンズは直線偏光子によって得られる偏光振動方向のベクトルをxとyに分解して、そのx、y方向に遅相軸方向を合わせて貼合することで右回りと左回りの円偏光レンズが得られる。
位相差フィルムと直線偏光子は直接貼合することが望ましいが、直線偏光子は機械的な強度がないため、光学異方性のない透明保護シートに片面、もしくは両面を貼合されている場合が多い。本発明では、いずれの場合も使用可能である。
位相差フィルムと直線偏光子および透明保護シートの貼合には、光学用途の透明性、耐水性、耐熱性、耐候性などに優れた接着剤、粘着剤が好ましい。その代表的な例としては、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系の接着剤、粘着剤があり、この他にもイソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂などがある。特に粘着剤は透明性の高いアクリル系樹脂が望ましい。
本発明の第3形態は、貼合された位相差フィルムと直線偏光子の円偏光レンズに関して、上記の位相差フィルムと直線偏光子から構成される円偏光レンズの厚みを0.5mmから2.0mmとした円偏光レンズである。
厚みが0.5mmから2.0mmの円偏光レンズは、曲げ加工後はそのまま枠入れされて使用される場合がある。このため、厚み0.5mm以下では、耐久性が得られず、応力に対しても変形しやすくなり、レンズに必要な機械的強度的が不足する。2.0mm以上では、曲げ加工後に、球面屈折力が入り、光学性能が確保できない。また表面は、傷が入りやすくなるためハードコート処理を予めすることが推奨される。本発明の位相差フィルム側は、位相差フィルムがロール状で生産されるため、ロール状で直接位相差フィルム上に片面ハードコート処理することができる。ハードコートの材料としては、シリコン系、アクリル系、メラミン系などの各種ハードコート剤があり、熱履歴の少ないUV硬化樹脂が望ましい。
また、厚み0.1mm程度の光学異方性のない、溶剤キャスト製法による熱可塑性樹脂の光学フィルムに片面ハードコートされたフィルムを、位相差フィルム側の片面のみか、両面に貼合することもできる。代表的な例としては、トリアセテートフィルムに片面ハードコート処理されたものが市販されており、このフィルムを位相差フィルム側と直線偏光子側の両面に貼合すれば両面ハードコート処理をした円偏光レンズとなる。
直線偏光子側も、光学異方性のない溶剤キャスト製法による光学フィルムを貼合しても良いが、通常に使用される熱可塑性樹脂製の押し出し成形用シートでも円偏光機能は保たれる。この場合も面状態に欠点の少ない光学用途の押し出し成形シートが望ましい。
光学用途の押し出し成形シートは、厚みが0.1mm〜1.5mm程度までの各種厚みがあり、直線偏光子側に貼合して、全体の厚みを0.5mm〜2.0mmにする事ができる。
熱可塑性樹脂製の押し出し成形シートは、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィンコーポリマー樹脂、ポリウレタン樹脂、アシルセルロース樹脂などがある。
曲げ円偏光レンズとして使用する場合は、上記の熱可塑性樹脂の押し出し成形シートに片面ハードコート処理をしたものを直線偏光子側に貼合し、位相差フィルム側には、溶剤キャスト方法による片面ハードコート処理フィルムを貼合して、両面の表面側にハードコート面が形成されるよう貼合することができる。また、ハードコート処理は円偏光レンズの貼合後にシート形状で各種のハードコート剤を使用して両面、もしくは片面に、ディッピングコート方法やフローコート方法、スプレー方法等を用いてハードコート処理することもできる。また用途によっては、直線偏光子側の熱可塑性樹脂の押し出し成形シート側に防曇処理を行い、曇り止め加工とすることもできる。
本発明の第4形態は、貼合された位相差フィルムと直線偏光子の円偏光レンズにおいて、厚みを0.3mmから1.5mmとした円偏光レンズである。厚み0.3mmは、位相差フィルムと直線偏光子および熱可塑性シートを貼合した場合の最低限の厚みであり、また0.3mm以下では、曲げ加工や工程中での扱いが難しい場合がある。厚み1.5mm以上では、曲げ加工後のインサート成形時に射出成形樹脂をバックアップする場合、この厚み以上では成形が困難になる。
この偏光レンズは両面をハードコート処理なし、もしくは場合によっては、位相差フィルム側のみに片面ハードコート処理があっても良い。直線偏光子側はハードコート処理なしの熱可塑性シートが貼合されている円偏光レンズとすることである。
厚みを0.3mmから1.5mmとした円偏光レンズは、位相差フィルム側は本発明の位相差フィルムが直接貼合されているか、溶剤キャスト製法による光学フィルムがその上から貼合されても良い。直線偏光子側は、熱可塑性シートが、溶剤キャスト製法であっても押し出し成形シートであっても良いが、熱可塑性樹脂製の押し出し成形シートが好適である。
熱可塑性樹脂製押し出し成形シートとレンズ成形材料は、基本的には同じ材料のものが選定されるが、熱融着や接着ができれば異種材料であっても良く、限定はされない。代表的な熱可塑性シートの材料には、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィンコーポリマー樹脂、ポリウレタン樹脂、アシルセルロース樹脂などがあり、本発明に用いることができる。
本発明の第5の形態においては、厚み0.5mmから2.0mmの円偏光レンズを、位相差フィルム側を対物側、直線偏光子側を接眼側として、トーリック、球面、または非球面形状に曲げ加工をしたレンズである。曲げRは、最大の球面曲率半径が210mmRであり、最小の球面曲率半径が、50mmRの範囲内である。210mmR以上では、殆どフラット形状であり、フレームもフラット形状に近くなり、サイドからの外光が入りやすくなる。50mmR以下では、位相差フィルムと直線偏光子が曲げ加工時の応力に耐えられなくなり、円偏光機能が発揮できない問題が生じる。シート形状を曲げる曲げ加工方法には、各種方法があるが、熱プレス方法や真空・圧空成形方法等の公知の方法が適応できる。円偏光レンズは、延伸された位相差フィルムと延伸された直線偏光子の組み合わせであるため、加熱による延伸フィルムの収縮が生じる。またフラット形状を3次元の球体に加工するためレンズ周辺に応力がかかり、円偏光機能が低下する傾向になり、色ムラやコントラストの低下が生じる。本発明における曲げ加工は、加熱温度は円偏光板材料のガラス転移点程度として、圧力は最小限度に維持して、少しずつ曲げ加工を行うことが望ましい。
円偏光曲げレンズは、曲げ加工後そのまま所定の位置と配置形状にレンズカットされ、フレームに装着される。また曲げ加工後にハードコートの上から真空蒸着方法等によって反射防止加工や撥水処理加工などの加工を行い、レンズとしての機能向上を図ることができる。
本発明の第6形態においては、厚み0.3mmから1.5mmの円偏光レンズを、位相差フィルム側を対物側、熱可塑性シート側を接眼側として、トーリック、球面、または非球面形状に曲げ加工をしたレンズである。曲げRは、最大の球面曲率半径が210mmRであり、最小の球面曲率半径が、50mmRの範囲内である。曲げ加工方法は、本発明の第5形態の方法がそそまま適応可能である。曲げ加工は、通常は厚みが薄くなると曲げ加工が困難になる傾向にあるが、熱プレス方法や真空・圧空方法により可能となり、円偏光曲げレンズとなる。
本発明の第7形態においては、上記の厚み0.3mm〜1.5mmの円偏光曲げレンズを、熱可塑性シート側に射出成形によってバックアップ樹脂を充填して、円偏光成形レンズとするものである。円偏光曲げレンズは、射出成形機にセットしたレンズ金型の対物側のレンズ面(レンズ成形後に位相差フィルム側になる面)にインサートして、真空吸引や粘着剤によって金型に固定する。金型を閉じて、レンズ金型に射出成形を行い、直線偏光子側の熱可塑性シート側に、射出成形材料が充填されて、中心厚み1.8mm以上の円偏光成形レンズが形成される。このレンズは、例えば、JIS T8147(産業用保護眼鏡)に規定されるように、屈折力0±0.125D以内、平行度0.06プリズムD以内であり、サングラス用レンズとして、裏面の球面曲率を光学設計して補正された円偏光成形レンズとなる。熱可塑性シート面と射出成形樹脂は成形時に熱溶着され一体化する。このレンズを両面ハードコート処理するか、もしくは片面のみをスプレーコート方法やフローコート方法、スピンコート等の方法によりハードコート処理することができる。また、用途によっては、成形面の接眼側のみ防曇処理加工を行い、対物側はハードコート面、接眼側は曇り止め加工をすることもできる。各種表面処理後の成形レンズは、所定の位置と配置形状にレンズカットされ、フレームに装着される。またハードコート面の上から真空蒸着加工等による方法で、反射防止加工や撥水処理加工などの加工を行い、レンズとしての機能向上を図ることができる。
本発明の第8の形態においては、上記の厚み0.3mm〜1.5mmの円偏光曲げレンズは、射出成形によって光学補正された成形レンズを円偏光曲げレンズの熱可塑性シート側に接着して形成される円偏光成形レンズである。
射出成形する成形レンズ材料には、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィンコーポリマー樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン・メチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル・スチレン樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂などの熱可塑性の透明樹脂が適用できる。
円偏光曲げレンズは、専用の接着プレス加工機の対物側治具面に位相差フィルム面が吸着される。予め成形された成形レンズの対物側は、円偏光曲げレンズの熱可塑性シート面の曲率半径Rとほぼ同じRであり、成形レンズの対物側にスピンコート等によって成形レンズ、もしくは円偏光曲げレンズの熱可塑性シート側に均一に接着剤が塗布され、円偏光曲げレンズの熱可塑性シート面と成形レンズの対物面が接着され、円偏光成形レンズを形成する。この方法はインサート射出成形方法と比較して、円偏光機能側に熱履歴がかからない利点がある。使用される接着剤は、イソシアネート化合物、ポリウレタン樹脂、ポリチオウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアクリル樹脂、ワックスなどがある。粘着剤としては、アクリル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系などが挙げられる。このレンズを両面ハードコート処理するか、もしくは片面のみをスプレーコート方法、フローコート方法、スピンコート等の方法によりハードコート処理することができる。また用途によっては、成形面の接眼側のみ防曇処理加工を行い、対物側はハードコート面、接眼側は曇り止め加工をすることもできる。各種表面処理後の成形レンズは、所定の位置と配置形状にレンズカットされ、フレームに装着される。またハードコート面の上から真空蒸着加工等による方法で、反射防止加工や撥水処理加工などの加工を行い、レンズとしての機能向上を図ることができる。
本発明の第9の形態においては、厚み0.5mmから2.0mmと厚み0.3mmから1.5mmの円偏光曲げレンズにおいて、キャスト成形されたレンズと一体化する円偏光成形レンズである。キャスト成形の場合は、ガラスモールド型に円偏光曲げレンズを対物側、中間、または接眼側のいずれかに配置し、ガラスモールド型の空間にキャスト成形用モノマーを注入して、硬化させる。キャスト成形品の構成は、配置される位置によって違う構成となるが、接眼側の位相差フィルムの前にキャスト成形レンズがあっても円偏光機能は維持される。キャスト成形レンズとの接合には、配置される位置によって、予め円偏光曲げレンズの片面、両面に接合用コーティングとしてポリウレタン樹脂、ポリチオウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアクリル樹脂などを均一にコーティングする事が推奨される。
これらの接合用コーティング層は、グラビアコーティング法やオフセットコーティング法などの一般的な塗布方法により、円偏光レンズに均一に塗布することができる。
キャスト成形法の樹脂としては、チオポリウレタン系樹脂、CR−39樹脂等が好ましい。
このレンズを両面ハードコート処理するか、もしくは片面のみをスプレーコート方法、フローコート方法、スピンコート等の方法によりハードコート処理することができる。また用途によっては、成形面の接眼側のみ防曇処理加工を行い、対物側はハードコート面、接眼側は曇り止め加工をすることもできる。各種表面処理後の成形レンズは、所定の位置と配置形状にレンズカットされ、フレームに装着される。またハードコート面の上から真空蒸着加工等による方法で、反射防止加工や撥水処理加工などの加工を行い、レンズとしての機能向上を図ることができる。
第10の形態においては、本発明の右回り円偏光レンズと左回り円偏光レンズをペアで枠入れして、3D鑑賞用円偏光グラスとする。円偏光レンズを、フレームに入れる時の配置に関しては、各円偏光レンズは位相差フィルムの遅相軸方向と直線偏光子の吸収軸方向が設定されている。画面側から出射する円偏光光線によって遅相軸、吸収軸を設定する必要がある。各レンズの配置は、画面からの遅相軸と吸収軸に対して透過側のレンズ(右眼画像用では右レンズ、左眼画像用では左レンズ)では、遅相軸方向は同じ方向であり、吸収軸は直行する。遮断側のレンズ(右眼画像用では左レンズ、左眼画像用では右レンズ)では、遅相軸、吸収軸ともに直行するよう配置する。円偏光レンズの遅相軸、吸収軸の配置は、スクリーンや画面側の配置により決定する。現状のパッシブ方式では、円偏光レンズの各光学軸の配置は、両眼ともに吸収軸は垂直方向であり、遅相軸は両眼でV字方向となる。
第11の形態においては、本発明の3D鑑賞用円偏光グラスは右目用円偏光表示と左目用円偏光表示が出射される画像表示に使用される。その結果、該3D鑑賞用円偏光グラスにより、3D画像を立体視することができる。
第12の形態においては、かかる画像表示および該3D鑑賞用円偏光グラスによる3D画像の立体視はパターンリターダー方式(パッシブ方式)によるものである。
本発明の3D鑑賞用円偏光グラスに関し、画像表示装置であって、液晶画面から出た光が偏光板を通過した後、右目用映像表示部と左目用映像表示部とが上下方向に交互に混在する3D表示体を通過することにより、右目用と左目用では円偏光の回転方向が異なる方式の分割波長板を有する装置があるが、この分割波長板を通過する画像光の偏光軸が回転されることによる色ずれを補償するために、これを観察する円偏光グラスの画像表示装置側に、円偏光用位相差フィルムを用いる本発明の3D鑑賞用グラスを使用することができる。
本発明の第13の形態においては、位相差フィルムの材料が、ポリアミド樹脂製である円偏光レンズとそれを使用した3D鑑賞用グラスとすることができる。
加えて、本明細書において、「円偏光レンズ」を「円偏光板」と読み替えた各発明も提供される。
本発明について、実施例および比較例を挙げて具体的に説明するが、本実施例は本発明を限定するものではない。なお、本実施例および比較例で採用した各種物性や光学特性の測定方法は以下の通りである。
(1)正面位相差
王子計測機器株式会社製自動複屈折計KOBRA−WRを用いて、測定波長590nmで測定した。
(2)光弾性係数
15mm×60mmに長方形に切り出したフィルムを用いた。切り出したフィルムの長辺方向両端をチャック間距離が45mmとなるように固定し、23℃50%RH雰囲気下で、駿河精機株式会社製X軸アリ式ステージ B05−11BMによりフィルムに、0Nから100Nまで10N毎に段階的に張力を付与した。張力は株式会社イマダ製センサーセパレート型デジタルフォースゲージ ZPS−DPU−50Nによりモニターした。各張力を付与した状態でのレターデーション値を王子計測機器株式会社製KOBRA−WRにより、測定波長590nmにて測定した。レターデーション測定後サンプルを治具より外し、レターデーション測定部分の厚み(d)を測定した。得られた各測定値より、フィルムの断面積(S)=15mm×dとし、応力(=張力/S)、および複屈折(=レターデーション値/d)を計算し、横軸に応力、縦軸に複屈折をプロットし、最小自乗法により求められた直線の傾きを光弾性係数とした。
(3)波長分散
王子計測機器株式会社製自動複屈折計KOBRA−WRにより、レターデーションの波長分散性を測定し、その測定値に基づき装置付属のプログラムよりRe(450)、Re(550)、Re(750)を算出した。
(4)位相差フィルム
下記の位相差フィルムを用いた。
Figure 2013020079
(5)簡易3D用円偏光性能測定器
右回りと左回りの円偏光フィルム(ポラテクノ製 125C−SK43P)を、所定の角度で5mm程度の幅に切り、HAKUBA製ライトビュアー5700の照明面に、右回り、左回りの円偏光フィルムを交互に、隙間のないよう貼り合わせたものを製作した。この装置を円偏光レンズの簡易性能測定表示器とした。この円偏光照明板の上に、円偏光曲げレンズ、および円偏光成形レンズを所定の角度で置き、白と黒の縞模様の色変化を目視にて観察する。白と黒の色変化が無いものから順に「◎:非常に良い」、「○:良好」、「△:色ムラ発生」、「×:使用不可」で判定した。
(6)円偏光度
JIS−T8147(産業用保護眼鏡)に規定される透明度測定器の測定部に、右回り(R)と、左回り(L)のいずれか同じ回転方向の円偏光曲げレンズ、および円偏光成形レンズの位相差面を合わして、最大透過率を測定し、続いて右回りと左回りの円偏光レンズの位相差面を合わして、最小透過率を測定する。
上記の方法で測定した、L×L(R×R)の最大透過率値と、L×Rの最小透過率値を、下記の式を用いて算出した。
円偏光度=√〔(最大透過率−最小透過率)/(最大透過率+最小透過率)〕×100
偏光度99%以上であることは目視による色変化の面から優れていることを示し、99%未満であることは目視による色変化の面から劣っていることを示す。
(7)グラス視認性
円偏光曲げレンズ、円偏光成形レンズを所定の方向に加工し、各3D鑑賞用グラスを作製した。このグラスを装着して、LG製3Dモニター(32LW4500)を使用して、からの3D画像を観察して、画像の立体感、色ムラなどを観察した。
立体感が得られ色ムラもない=○ 色ムラがあり、立体画像が不自然に見える=×
実施例1
ポリアミド系位相差フィルムAを下に置き、直線偏光板(ポラテクノ製SHC−125UP 厚み約0.3mm)を上にして、位相差フィルムの遅相軸を直線偏光板の吸収軸に対して、45°と135°にずらして、ウレタン系接着剤(日本ペルノックス製ペルウレタン)を塗布して、接着剤の厚みを50μmに設定してロールプレス機(サンクメタル社製)で貼合した。
次に直線偏光子側に、ポリカーボネート樹脂製シート(三菱エンジニアリングプラスチック製、ユーピロンフィルムFE−2000 0.3mm)にウレタン系接着剤を塗布し、接着剤厚みを50μmに設定して、ロールプレス機にて貼合した、さらに片面ハードコート処理したTACフィルム(コニカ・ミノルタ製厚み約100μ)を、両面にウレタン系接着剤で貼合して、両面の表面にハードコート層のある、厚み約0.9mmの右回り、左回りの円偏光曲げレンズ用の円偏光板を作製した。
さらにこの円偏光曲げレンズ用の円偏光板を、75φ円形状に打ち抜き、70℃の熱風乾燥炉に入れ、5時間予備乾燥を行った。乾燥後、位相差フィルム側を下にして、予め130℃に予熱された真空吸引曲げ成形機の2.5C(曲率半径約210mmR)曲げ型に入れ、曲げ型中心部から約0.05MPaの条件で吸引し、曲げ治具に吸着固定した。曲げ治具を140℃で加熱しながら、8分間後に吸引を止めて曲げ加工を行った。得られた円偏光曲げレンズは、厚み約0.9mm、球面曲率が曲げ型の球面曲率とほぼ同じ球面を持った、右回り、左回りの円偏光曲げレンズであった。さらに、得られた右回り、左回りの円偏光曲げレンズの遅相軸、吸収軸を確認してレンズ形状にカットし、レンズに適合するフレームに入れ、2.5Cの3D鑑賞用円偏光グラスを製作した。得られた円偏光グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
実施例2
使用する位相差フィルムをD、曲げの球面曲率を6C(曲率半径約87mmR)にした以外は、実施例1と同様の方法で、円偏光曲げレンズを作製し、さらに6Cの3D観賞用円偏光グラスを製作した。得られた円偏光グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
実施例3〜6
使用する位相差フィルムをC、曲げの球面曲率を2.5C(曲率半径約210mmR)、4C(曲率半径約130mmR)、6C(曲率半径約87mmR)、8C(曲率半径約65mmR)に変更した以外は実施例1と同様の方法で、円偏光曲げレンズを作製し、3D観賞用円偏光グラスを製作した。得られた円偏光グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
実施例7
ポリアミド系位相差フィルムCを下に置き、直線偏光板(ポラテクノ製SHC−125UP 厚み約0.3mm)を上にして、位相差フィルムの遅相軸を直線偏光板の吸収軸に対して、45°と135°にずらして、ウレタン系接着剤(日本ペルノックス製ペルウレタン)を塗布して、接着剤の厚みを50μmに設定してロールプレス機(サンクメタル社製)で貼合した。
次に直線偏光子側に、ポリカーボネート樹脂製シート(三菱エンジニアリングプラスチック製、ユーピロンフィルムFE−2000 0.3mm)にウレタン系接着剤を塗布し、接着剤厚みを50μmに設定して、ロールプレス機にて貼合した。次に75φ円形状に打ち抜き、70℃の熱風乾燥炉に入れ、5時間予備乾燥を行った。乾燥後、位相差フィルム側を下にして、予め130℃に予熱された真空吸引曲げ成形機の2.5C(曲率半径約210mmR)曲げ型に入れ、曲げ型中心部から約0.05MPaの条件で吸引し、曲げ治具に吸着固定した。曲げ治具を140℃で加熱しながら、8分間後に吸引を止めて曲げ加工を行った。得られた成形用円偏光曲げレンズは、厚み約0.7mm、球面曲率が曲げ型の球面曲率とほぼ同じ球面を持った、右回り、左回りの成形用円偏光曲げレンズであった。さらに、射出成形機の金型取り付け面にインサート成形用の2.5C(曲率半径約210mmR)の曲率を持つ、インサート専用レンズ金型を取り付けた。金型を開き、金型面に、右回り、左回りの2.5C成形用円偏光曲げレンズの位相差フィルム側を先頭にして挿入し、金型に設けた細孔を通じて減圧吸引し、2.5C成形用円偏光曲げレンズを金型に固定した。
金型を閉じ、成形用円偏光曲げレンズのポリカーボネート樹脂製シート側にポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製、ユーピロンH−4000)を樹脂温度280℃で射出成形して、直径75mm、中心厚さが1.80mmの右回りと左回りの2.5C円偏光成形レンズを調製した。
さらに、この円偏光成形レンズの両面をアクリル系のUVハードコート液で処理した。
得られた円偏光成形レンズは、位相差側が対物側、成形面側が接眼側となり、2.5C(曲率半径約210mmR)の球面曲率を持つ円偏光成形レンズであり、接眼面の球面曲率が光学的に補正された、球面屈折力0±0.06D以内、平行度1/6プリズムD以内の右回りと左回りの2.5C円偏光成形レンズであった。
得られた右回り、左回りの円偏光成形レンズ遅相軸、吸収軸を確認してレンズ形状にカットし、レンズに適合するフレームに入れ、2.5Cの3D鑑賞用円偏光成形グラスを製作した。得られた円偏光成形グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
実施例8〜10
曲げの球面曲率を、4C(曲率半径約130mmR)、6C(曲率半径約87mmR)、8C(曲率半径約65mmR)に変更した以外は実施例7と同様にして、円偏光成形レンズを作製した。
さらに、右回り、左回りの円偏光曲げレンズの遅相軸、吸収軸を確認して所定のレンズ形状にカットし、専用フレームに入れ、3D鑑賞用円偏光成形グラスを製作した。得られた円偏光成形グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
実施例11
使用する位相差フィルムをD、曲げの球面曲率を6C(曲率半径約65mmR)に変更した以外は実施例7と同様の方法で、円偏光成形レンズを作製し、6Cの3D観賞用円偏光成形グラスを製作した。得られた円偏光成形グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
実施例12
使用する位相差フィルムをE、曲げの球面曲率を8C(曲率半径約65mmR)に変更した以外は実施例7と同様の方法で、円偏光成形レンズを作製し、さらに8Cの3D観賞用円偏光成形グラスを製作した。得られた円偏光成形グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
実施例13
使用する位相差フィルムをF、曲げの球面曲率を6C(曲率半径約87mmR)に変更した以外は実施例7と同様の方法で、円偏光成形レンズを作製し、さらに6Cの3D観賞用円偏光成形グラスを製作した。得られた円偏光成形グラスは、円偏光度、目視検査結果に変化はなく、良好であった。
比較例1〜2
使用する位相差フィルムをポリカーボネート系位相差フィルム エルメックR−フィルム#125、曲げの球面曲率を4C(曲率半径約130mmR)、8C(曲率半径約65mmR)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、円偏光曲げレンズを作製し、さらに3D観賞用円偏光グラスを製作した。
比較例3〜6
使用する位相差フィルムをポリカーボネート系位相差フィルム エルメックR−フィルム#125、曲げの球面曲率を、2.5C(曲率半径約210mmR)、4C(曲率半径約130mmR)、6C(曲率半径約87mmR)、8C(曲率半径約65mmR)に変更した以外は実施例7と同様にして、円偏光成形レンズを作製し、さらに3D観賞用円偏光成形グラスを製作した。
比較例7
使用する位相差フィルムをポリカーボネート系位相差フィルム エルメックR−フィルム#140、曲げの球面曲率を、6C(曲率半径約87mmR)に変更した以外は実施例7と同様にして、円偏光成形レンズを作製し、さらに6Cの3D観賞用円偏光成形グラスを製作した。
円偏光度、簡易3D円偏光性能測定器、グラスでの視認性結果を表2および表3に示す。
Figure 2013020079
Figure 2013020079
表2および表3に示す結果から明らかなように、本発明の円偏光グラスに使用するレンズの性能は、全て円偏光度99%以上であり、目視による色変化の面からも優れたものであった。
1;位相差フィルム
2;直線偏光子(PVA)
3;熱可塑性シート
4;熱可塑性シート(キャスト製法)
5;TAC偏光板
TAC偏光板はTACシート、直線偏光子およびTACシートの三層よりなる。
6;TACシート
7;片面HC付きTACシート
8;射出成形レンズ
9;接着剤
10;成形レンズ
11;キャスト成形レンズ

Claims (21)

  1. 光弾性係数が(35〜65)×10−12/N以内の範囲内にある位相差フィルムと、偏光度99%以上の偏光フィルムとを貼りあわせて構成されたことを特徴とする3D鑑賞用円偏光レンズ。
  2. 正の波長分散性を有し、波長450nm、550nmおよび750nmにおけるレターデーション(Re)の値を、それぞれRe(450nm)、Re(550nm)およびRe(750nm)としたとき、Re(450nm)/Re(550nm)比が、1.05±0.02、Re(750nm)/Re(550nm)比が0.96±0.02である位相差フィルムと、偏光度99%以上の偏光フィルムとを貼りあわせて構成されたことを特徴とする3D鑑賞用円偏光レンズ。
  3. 厚みが0.5mmから2.0mmであることを特徴とする請求項1または2記載の3D鑑賞用円偏光レンズ。
  4. 直線偏光子側に、熱可塑性シートが貼合され、かつ厚さが0.3mmから1.5mmであることを特徴とする請求項1または2記載の3D鑑賞用円偏光レンズ。
  5. 請求項1〜3いずれか1記載の円偏光レンズの直線偏光子側を接眼面として、曲げ加工した時の曲率半径R値が、210mmR〜50mmRのトーリック、球面、または非球面にすることを特徴とする円偏光曲げレンズ。
  6. 請求項4記載の円偏光レンズの熱可塑性シート側を接眼面として、曲げ加工した時の曲率半径R値が、210mmR〜50mmRのトーリック、球面、または非球面にすることを特徴とする円偏光曲げレンズ。
  7. 請求項6記載の円偏光曲げレンズの接眼側である熱可塑性シート側に、バックアップ樹脂が射出成形されて形成されたことを特徴とする円偏光レンズ。
  8. 請求項6記載の円偏光曲げレンズの接眼側である熱可塑性シート側に、バックアップ樹脂が射出成形されて形成されたことを特徴とする1眼の3D鑑賞用円偏光グラス。
  9. 請求項6記載の円偏光曲げレンズの接眼側である熱可塑性シート側に、曲率半径をほぼ等しくして成形されたバックアップレンズが貼合されて形成されたことを特徴とする円偏光レンズ。
  10. 請求項5または6記載の円偏光曲げレンズを、対物側、中間、または接眼側のいずれかに配置してキャスト成形して形成されたことを特徴とする円偏光レンズ。
  11. 請求項5または6記載の円偏光曲げレンズの右回り円偏光曲げレンズと左回り円偏光曲げレンズをペアで枠入れしたことを特徴とする3D鑑賞用円偏光グラス。
  12. 請求項7および9〜10いずれか1記載の円偏光レンズの、右回り円偏光レンズと左回り円偏光レンズをペアで枠入れしたことを特徴とする3D鑑賞用円偏光グラス。
  13. 右目用円偏光表示と左目用円偏光表示が出射される画像表示に使用される請求項11または12記載の3D鑑賞用円偏光グラス。
  14. パターンリターダー方式によって、右目用映像表示と左目用映像表示とが出射される画像表示に使用される請求項13記載の3D鑑賞用円偏光グラス。
  15. 位相差フィルムの材料が、ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1記載の3D鑑賞用円偏光レンズ。
  16. 位相差フィルムの材料が、ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項5または6記載の円偏光曲げレンズ。
  17. 位相差フィルムの材料が、ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項7および9〜10いずれか1記載の円偏光レンズ。
  18. 位相差フィルムの材料が、ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項8記載の1眼の3D鑑賞用円偏光グラス。
  19. 位相差フィルムの材料が、ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項11〜14いずれか1記載の3D鑑賞用円偏光グラス。
  20. 光弾性係数が(35〜65)×10−12/N以内の範囲内にある位相差フィルムと、偏光度99%以上の偏光フィルムとを貼りあわせて構成されたことを特徴とする3D鑑賞用円偏光板。
  21. 正の波長分散性を有し、波長450nm、550nmおよび750nmにおけるレターデーション(Re)の値を、それぞれRe(450nm)、Re(550nm)およびRe(750nm)としたとき、Re(450nm)/Re(550nm)比が、1.05±0.02、Re(750nm)/Re(550nm)比が0.96±0.02である位相差フィルムと、偏光度99%以上の偏光フィルムとを貼りあわせて構成されたことを特徴とする3D鑑賞用円偏光板。
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