JP2013018450A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】舗装路での操縦安定性の低下を抑制しつつ雪上性能を更に向上させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部踏面に縦溝と横溝とを配設してブロック陸部を区画形成した空気入りタイヤであって、ブロック陸部は、複数本のサイプと、タイヤ周方向に略平行に延びて少なくとも一本のサイプと交差すると共に一端が横溝に開口し他端がブロック陸部内で終端する第1半盲溝と、タイヤ周方向に略平行に延びて少なくとも一本のサイプと交差すると共に一端が横溝に開口し他端がブロック陸部内で終端する第2半盲溝とを有し、第1半盲溝の開口と第2半盲溝の開口とは互いに異なるタイヤ周方向線上に位置し、サイプの深さは第1半盲溝および第2半盲溝よりも深く、第1半盲溝および第2半盲溝の幅はサイプよりも広く、ブロック陸部のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さが、タイヤ周方向のエッジ成分の合計長さよりも大きい空気入りタイヤである。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特に、舗装路での操縦安定性の低下を抑制しつつ雪上性能を向上させた空気入りタイヤに関するものである。
従来、雪道等に適した冬用タイヤとして、トレッド部踏面に、タイヤ周方向に延びる複数本の縦溝と、タイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを配設してブロック陸部を区画形成し、且つ、該ブロック陸部にタイヤ幅方向に沿って延びる横サイプを配設したスタッドレスタイヤが用いられている。
ここで、上記ブロック陸部に横サイプを配設したスタッドレスタイヤでは、横サイプのタイヤ周方向に対するエッジ効果により雪上加速性能や雪上制動性能を高めることはできるものの、タイヤ幅方向に対するエッジ効果を高めることはできないため、十分な雪上旋回性能や雪上操縦安定性能を得ることができない。
そのため、雪上加速性能や雪上制動性能を高めつつ十分な雪上旋回性能や雪上操縦安定性能を得るためには、横サイプに加えてタイヤ周方向に沿って延びる縦サイプをブロック陸部に配設し、タイヤ幅方向に対するエッジ効果を高める必要がある。
しかし、スタッドレスタイヤのブロック陸部に横サイプと縦サイプとの双方を複数本配設した場合、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向の双方に対するエッジ効果は高まる反面、ブロック陸部の剛性が低下して、積雪のない舗装路における操縦安定性能が低下する。即ち、サイプの配設によりブロック陸部の剛性が低下するため、タイヤが接地した際のブロック陸部の倒れ込み変形が大きくなってタイヤの接地面積が減少し、タイヤと舗装路面との間の摩擦力が低下して操縦安定性能が低下する。
そこで、ブロック陸部の剛性を確保しつつ、サイプのエッジ効果により雪上加速性能、雪上制動性能、雪上旋回性能および雪上操縦安定性能等の雪上性能を向上させ得るタイヤとして、トレッド部踏面に形成したブロック陸部に、横サイプと、タイヤ周方向に互いに対向して配設され、一端が横溝に開口し他端が横サイプとは連通することなくブロック陸部内で終端する少なくとも2本の半盲縦サイプとを配設した空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−101210号公報
しかし、上記従来の半盲縦サイプを配設した空気入りタイヤでは、ブロック陸部の剛性を確保するために、半盲縦サイプを横サイプと連通しないように配設する必要がある。即ち、従来の空気入りタイヤでは、半盲縦サイプのタイヤ周方向の長さを横サイプの配設間隔(ピッチ)以下にする必要がある。
そのため、上記従来の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向のエッジ成分を十分に確保するために横サイプを所定ピッチで配設すると、半盲縦サイプのタイヤ周方向の長さを十分に確保することができず、半盲縦サイプを配設した部分の横サイプによって区画された領域において小ブロック変形が抑制されて小ブロックの倒れ込みによるタイヤ周方向に対するエッジ効果を十分確保できなかった。また、一方で、上記従来の空気入りタイヤでは、半盲縦サイプのタイヤ周方向の長さを十分に確保するために横サイプの配設ピッチを大きくすると、タイヤ幅方向のエッジ成分が減少し、タイヤ周方向に対するエッジ効果を十分に確保することができなかった。即ち、従来の空気入りタイヤでは、横サイプや半盲縦サイプの配設位置が限られてしまい、雪上性能を十分に向上させることができなかった。従って、上記従来の空気入りタイヤには、雪上性能を更に向上させる余地があった。
本発明者は、上記課題を解決し、ブロック陸部の剛性を確保して舗装路での操縦安定性の低下を抑制しつつ、雪上性能を更に向上させた空気入りタイヤを提供するために鋭意検討を行った。そして、本発明者は、ブロック陸部に、複数本のサイプと、略タイヤ周方向に延び、一端がブロック陸部内で終端する所定の半盲溝とを配設すると共に、該ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さと、タイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さとが所定の関係を満たすようにすることで、ブロック陸部の剛性を確保しつつ雪上性能を更に向上させ得ることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の空気入りタイヤは、両トレッド端間に位置するトレッド部踏面の少なくとも一部に、タイヤ周方向に延びる少なくとも一本の縦溝と、縦溝間および/または縦溝とトレッド端間でタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを配設して複数個のブロック陸部を区画形成した空気入りタイヤであって、前記ブロック陸部は、複数本のサイプと、タイヤ周方向に略平行に延びて少なくとも一本の前記サイプと交差すると共に、一端が一方の横溝に開口し他端がブロック陸部内で終端する第1半盲溝と、タイヤ周方向に略平行に延びて少なくとも一本の前記サイプと交差すると共に、一端が他方の横溝に開口し他端がブロック陸部内で終端する第2半盲溝とを有し、前記一方の横溝に対する前記第1半盲溝の開口と、前記他方の横溝に対する前記第2半盲溝の開口とは互いに異なるタイヤ周方向線上に位置し、前記サイプの深さは、前記第1半盲溝および第2半盲溝の深さよりも深く、且つ、前記横溝の深さ以下であり、前記第1半盲溝および第2半盲溝の幅は、前記サイプの幅よりも広く、且つ、前記横溝の幅および前記縦溝の幅よりも狭く、前記ブロック陸部のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さが、ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さよりも大きいことを特徴とする。
このように、複数本のサイプ、並びに、第1半盲溝および第2半盲溝を設ければ、エッジ効果を高めて、タイヤの雪上性能を向上することができる。特に、ブロック陸部のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さEを、ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEよりも大きくすれば(E/E<1.0)、タイヤ幅方向のエッジ成分の長さを十分に確保してタイヤ周方向に対するエッジ効果を高めることができるので、雪上加速性能や雪上制動性能を向上することができる。また、第1半盲溝および第2半盲溝をサイプと交差させて配設すれば、タイヤ幅方向のエッジ成分長さを確保しつつタイヤ周方向のエッジ成分長さを確保してタイヤ幅方向に対するエッジ効果を高めることができるので、雪上操縦安定性能や雪上旋回性能を向上することができる。更に、第1半盲溝および第2半盲溝の深さを横溝やサイプより浅くすれば、タイヤ幅方向の剛性を確保することができる。また、横溝および縦溝よりも溝幅が狭い第1半盲溝および第2半盲溝をタイヤ周方向に略平行に延在させると共にブロック陸部内で終端させれば、タイヤ幅方向のブロック陸部の剛性を確保することができる。更に、第1半盲溝の開口と第2半盲溝の開口とを互いに異なるタイヤ周方向線上に位置させれば、第1半盲溝の開口と第2半盲溝の開口とをタイヤ周方向に対向させて配置した場合と比較し、横溝に開口する端部の数を減少させて第1半盲溝および第2半盲溝の開口端部の局所的な剛性の低下を抑制することができる。また、例えば、第1半盲溝および第2半盲溝のブロック陸部内で終端する側の端部の位置をタイヤ幅方向に重ならせて、第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向の長さを増大させることもできる。そのため、ブロック陸部のタイヤ幅方向の剛性低下を抑制しつつ、互い違いに配置した第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向の長さを十分に確保して、タイヤ周方向のエッジ成分の長さを確保することができる。従って、ブロック陸部の剛性を確保して舗装路での操縦安定性の低下を抑制しつつ、雪上性能を更に向上させることができる。
なお、本発明において、「タイヤ周方向に延びる」とは、タイヤ周方向に向かって延びることを指し、「タイヤ周方向に延びる」には、タイヤ周方向と平行な方向に対して傾斜して延びる場合も含まれる。また、「タイヤ幅方向に延びる」とは、タイヤ幅方向に向かって延びることを指し、「タイヤ幅方向に延びる」には、タイヤ幅方向と平行な方向に対して傾斜して延びる場合も含まれる。
また、「タイヤ周方向に略平行」とは、タイヤ周方向に対する角度が鋭角側から測定して0°以上10°以下であることを指す。
更に、溝、半盲溝およびサイプの「深さ」とは、溝内、半盲溝内、サイプ内で深さが変化している場合には、最も深い部分で測定した深さを指す。
また、「タイヤ周方向のエッジ成分の合計長さ」とは、ブロック陸部の端縁(ブロックエッジ)、並びに、ブロック陸部に配設したサイプ、第1半盲溝および第2半盲溝を、タイヤ回転軸線およびブロック陸部の表面に直交する平面に投影したときの投影図のタイヤ周方向寸法の合計を指す。更に、「タイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さ」とは、ブロック陸部の端縁(ブロックエッジ)、並びに、ブロック陸部に配設したサイプ、第1半盲溝および第2半盲溝を、タイヤ回転軸線を含みブロック陸部の表面に直交する平面に投影したときの投影図のタイヤ幅方向寸法の合計を指す。因みに、タイヤ周方向のエッジ成分およびタイヤ幅方向のエッジ成分には、ブロック陸部内で終端している第1半盲溝および第2半盲溝の閉止端縁(他端縁)のエッジ成分も含まれる。また、第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向のエッジ成分の長さは、第1半盲溝および第2半盲溝の片側の溝壁分のエッジ成分のみを用いて求めるものとする。
ここで、本発明の空気入りタイヤは、前記第1半盲溝および第2半盲溝の深さは、前記横溝の深さの50%以下であることが好ましい。第1半盲溝および第2半盲溝の深さを横溝の深さの50%以下とすることで、ブロック陸部のタイヤ幅方向の剛性をより確実に確保することができるからである。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さが、前記ブロック陸部のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さの0.4倍以上であることが好ましい。ブロック陸部内で、タイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEをタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さEの0.4倍以上(0.4≦E/E)とすれば、タイヤ周方向のエッジ成分長さを十分に確保してタイヤ幅方向に対するエッジ効果を高めることができるので、雪上旋回性能や雪上操縦安定性能が十分に向上するからである。
更に、本発明の空気入りタイヤは、前記ブロック陸部内に配設された前記第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さが、前記ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さの0.2倍以上であることが好ましい。ブロック陸部内で、第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEをブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEの0.2倍以上(0.2≦E/E)とすれば、ブロック陸部の剛性を確保しつつ、タイヤ幅方向に対するエッジ効果を高めて雪上旋回性能や雪上操縦安定性能を十分に向上させることができるからである。なお、本発明において、「第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さ」とは、ブロック陸部に配設した第1半盲溝および第2半盲溝を、タイヤ回転軸線およびブロック陸部の表面に直交する平面に投影したときの投影図のタイヤ周方向寸法の合計を指す。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記横溝の延在方向とタイヤ周方向との成す角度が、20°以上85°以下の範囲内であることが好ましい。横溝の延在方向とタイヤ周方向との成す角度を20〜85°の範囲内とすれば、ブロック陸部の横溝側のエッジ(ブロックエッジ)でもタイヤ周方向に対するエッジ効果およびタイヤ幅方向に対するエッジ効果の双方を高めることができるので、雪上性能を効果的に高めることができるからである。
そして、本発明の空気入りタイヤは、前記第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向の長さが、前記ブロック陸部のタイヤ周方向の長さの0.2〜0.9倍であることが好ましい。第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向の長さLをブロック陸部のタイヤ周方向の長さLの0.2倍以上とすれば、タイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保することができ、0.9倍以下とすれば、タイヤ周方向のエッジ成分を確保しつつ、短い半盲溝を多数配置した場合と比較して、半盲溝同士が近接し過ぎることによりブロック陸部の剛性が局所的に低下するのを抑制することができるからである。
本発明の空気入りタイヤによれば、舗装路での操縦安定性の低下を抑制しつつ雪上性能を向上させることができる。
本発明に従う代表的な空気入りタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 図1のI−I線に沿う断面図である。 (a)および(b)は、比較例の空気入りタイヤのトレッド部の一部の展開図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の空気入りタイヤは、トレッド部踏面の少なくとも一部に形成したブロック陸部に、複数本のサイプと、略タイヤ周方向に延び、一端がブロック陸部内で終端する所定の半盲溝とを配設すると共に、該ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さと、タイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さとが所定の関係を満たすようにしたことを特徴とする。そして、本発明の空気入りタイヤは、雪道等に適した冬用タイヤとして用いることができる。
ここで、図1に、本発明の空気入りタイヤの一例のトレッド部の一部の展開図を示す。この一例の空気入りタイヤは、両トレッド端TEの間に位置するトレッド部踏面10に、タイヤ周方向に沿って直線状に延びる複数本(図1では2本)の縦溝1と、縦溝1,1の間でタイヤ幅方向に屈曲して延びる横溝としての複数本の屈曲横溝2とを配設して複数個のブロック陸部4を区画形成すると共に、縦溝1とトレッド端TEとの間でタイヤ幅方向に傾斜して延びる複数本の傾斜横溝3を配設して複数個のブロック陸部5を区画形成したものである。即ち、この一例の空気入りタイヤのトレッド部踏面10には、タイヤ幅方向中央部に形成された複数個のブロック陸部4からなる1列のブロック陸部列と、タイヤ幅方向両外側部に形成された複数個のブロック陸部5からなる合計2列のブロック陸部列とが配設されている。
そして、この一例の空気入りタイヤは、タイヤ幅方向中央部で縦溝1,1の間に形成された複数個のブロック陸部4に、複数本のサイプ41と、略タイヤ周方向に延び、一端がブロック陸部4内で終端する所定の半盲溝42A,42Bとを配設すると共に、該ブロック陸部4のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さと、タイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さとが所定の関係を満たすようにしたことを特徴とする。
ここで、縦溝1は、溝幅がWであり、タイヤ周方向に平行に延在している。また、屈曲横溝2は、溝幅(平面視で溝壁に直交する方向に測定した幅)がWであり、タイヤ周方向に凸形状となるような1個の屈曲点をもってタイヤ幅方向に延在している。そして、縦溝1と屈曲横溝2とで区画形成されたブロック陸部4は、タイヤ幅方向の長さがWで、タイヤ周方向の長さがLの平面視略矢羽形状をしている。なお、この一例の空気入りタイヤでは、縦溝1の深さと屈曲横溝2の深さとは同一である。
ブロック陸部4には、タイヤ幅方向に沿って延びる複数本のサイプ41が配設されている。また、ブロック陸部4には、タイヤ周方向に略平行に(10°以下の角度で)延び、一端が一方(図1ではブロック陸部4の下側)の屈曲横溝2に開口し他端がブロック陸部4内で終端する第1半盲溝42Aと、タイヤ周方向に略平行に(10°以下の角度で)延び、一端が他方(図1ではブロック陸部4の上側)の屈曲横溝2に開口し他端がブロック陸部4内で終端する第2半盲溝42Bとが配設されている。なお、この一例の空気入りタイヤでは、第1半盲溝42Aの深さと第2半盲溝42Bの深さとは同一である。
そして、このブロック陸部4の第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bはそれぞれ、少なくとも一本(図1では4本)のサイプ41と交差している。即ち、一部のサイプ41は、タイヤ表面(トレッド部踏面)においてタイヤ幅方向に断続的に設けられている。また、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bは、ブロック陸部4のタイヤ幅方向中央を通る線(図示せず)を対称軸として左右対称に合計6本配設されており、対称軸を挟んだブロック陸部4の片側において、1本の第1半盲溝42Aと2本の第2半盲溝42Bとは交互に配設されている。即ち、図1ではブロック陸部4の下側に位置する屈曲横溝2に対する第1半盲溝42Aの開口の位置と、図1ではブロック陸部4の上側に位置する屈曲横溝2に対する第2半盲溝42Bの開口の位置とは、同一のタイヤ周方向線上には位置しておらず、互いに異なるタイヤ周方向線上に位置している。即ち、このブロック陸部4には、少なくとも一対の半盲溝が互い違いに配置されている。なお、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのブロック陸部4内で終端する側の端縁(閉止端縁)は、ブロック陸部4の剛性を確保する観点から、サイプ41とは交差させていない。
ここで、図2に図1のI−I線に沿う断面を示すように、サイプ41は、深さ方向に直線状に延びている。また、サイプ41の幅Wは、タイヤの接地時にはサイプ41の壁面同士が接触してサイプ41が閉じる幅、例えば0.3mm〜1.4mm、好ましくは0.3mm〜1.0mmである。そして、サイプ41の深さDは、屈曲横溝2の深さD以下、即ち縦溝1および屈曲横溝2の深さ以下であり、且つ、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの深さDよりも深い(D<D≦D)。なお、図2では、サイプ41の深さDが屈曲横溝2の深さDよりも浅い場合を示している。
また、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bは、深さ方向に直線状に延びている。更に、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの幅Wは、縦溝1の幅Wおよび屈曲横溝2の幅Wよりも狭く(W<W,W)、且つ、タイヤの接地時に各半盲溝42A,42Bの壁面同士が接触せずに半盲溝42A,42Bが閉じない幅、例えば1.5mm〜3.5mm、好ましくは2.0mm〜3.0mmである。そして、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの深さDは、屈曲横溝2の深さDおよびサイプ41の深さDよりも浅く、深さDは、例えば0.5mm〜5.0mm、好ましくは1.5mm〜3.0mmである。
更に、このブロック陸部4では、ブロック陸部4のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さEが、ブロック陸部4内のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEよりも長い(E<E)。なお、エッジ成分には、ブロック陸部4の外周端縁43(ブロックエッジ)や、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの閉止端側の端縁44A,44Bも含まれる。また、第1半盲溝42Aのタイヤ周方向のエッジ成分の長さは、第1半盲溝42Aの片側の溝壁分のエッジ成分のみを用いて求め、第2半盲溝42Bのタイヤ周方向のエッジ成分の長さは、第2半盲溝42Bの片側の溝壁分のエッジ成分のみを用いて求める。
そして、この一例の空気入りタイヤでは、複数本のサイプ41、並びに、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bをブロック陸部4に配設しているので、雪上加速性能、雪上制動性能、雪上旋回性能および雪上操縦安定性能等の雪上性能を向上することができる。
具体的には、この一例の空気入りタイヤでは、ブロック陸部4のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さEを、ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEよりも大きくしているので、タイヤ幅方向のエッジ成分の長さを十分に確保してタイヤ周方向に対するエッジ効果を高めることができる。従って、雪上加速性能や雪上制動性能を向上することができる。また、この一例の空気入りタイヤでは、タイヤ周方向に略平行に延びる第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bをブロック陸部4に配設しているので、タイヤ周方向のエッジ成分の長さを確保してタイヤ幅方向に対するエッジ効果を高めることができる。従って、雪上操縦安定性能や雪上旋回性能を向上することができる。なお、この一例の空気入りタイヤでは、第1半盲溝42Aの閉止端側の端縁44Aおよび第2半盲溝42Bの閉止端側の端縁44Bでもタイヤ幅方向のエッジ成分を確保することができるので、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bと、サイプ41とを交差させてもタイヤ幅方向のエッジ成分長さを確保することができる。即ち、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bと、サイプ41とを交差させたことにより減少したサイプ41のタイヤ幅方向のエッジ成分の少なくとも一部を、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの閉止端側の端縁44A,44Bのタイヤ幅方向のエッジ成分により補償することができる。
また、この一例の空気入りタイヤでは、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの深さDを、屈曲横溝2の深さDやサイプ41の深さDよりも浅くしているので、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの配設によりブロック陸部4のタイヤ幅方向の剛性が大幅に低下するのを抑制することができる。従って、ブロック陸部4のタイヤ幅方向の剛性を確保することができる。更に、この一例の空気入りタイヤでは、タイヤ周方向に略平行に延在させた第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの溝幅Wを、縦溝1の溝幅Wおよび屈曲横溝2の溝幅Wよりも狭くし、且つ、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bをブロック陸部4内で終端させているので、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの配設によりブロック陸部4のタイヤ幅方向の剛性が大幅に低下するのを抑制することができる。また、この一例の空気入りタイヤでは、第1半盲溝42Aの開口と第2半盲溝42Bの開口とを互いに異なるタイヤ周方向線上に位置させているので、第1半盲溝42Aと第2半盲溝42Bとをタイヤ周方向に対向させて配置した場合と比較し、屈曲横溝2に開口する端部の数を減少させて第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの開口端部の局所的な剛性の低下を抑制することができる。また、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのブロック陸部内で終端する側の端部をタイヤ幅方向にオーバーラップさせることができるので、第1半盲溝42Aと第2半盲溝42Bとをタイヤ周方向に対向させて配置した場合と比較し、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのタイヤ周方向の長さを増大させることもできる。そのため、ブロック陸部4のタイヤ幅方向の剛性の低下を抑制しつつタイヤ周方向のエッジ成分の長さを確保することができる。従って、ブロック陸部の剛性を確保して舗装路での操縦安定性の低下を抑制しつつ、雪上性能を更に向上させることができる。よって、この一例の空気入りタイヤによれば、ブロック陸部4の剛性を確保して舗装路での操縦安定性の低下を抑制することができる。
ここで、雪上旋回性能や雪上操縦安定性能を十分に向上させる観点からは、上記一例の空気入りタイヤでは、ブロック陸部4のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEを、ブロック陸部4のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さEの0.4倍以上とすることが好ましい。例えば第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの配設数を増加させてタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEをタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さEの0.4倍以上とすれば、タイヤ幅方向に対してエッジ効果を発揮するタイヤ周方向のエッジ成分の長さを十分に確保することができるからである。なお、ブロック陸部のタイヤ幅方向の剛性を確保し、舗装路上での操縦安定性能を十分に確保する観点からは、ブロック陸部4のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEを、ブロック陸部4のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さEの0.9倍以下とすることが好ましい。
また、ブロック陸部4の剛性を確保しつつ雪上旋回性能や雪上操縦安定性能を十分に向上させる観点からは、上記一例の空気入りタイヤでは、ブロック陸部4内に配設された第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEを、ブロック陸部4のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEの0.2倍以上とすることが好ましく、0.7倍以下とすることが更に好ましい。第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEをブロック陸部4のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEの0.2倍以上とすれば、ブロック陸部4の剛性を低下させ難い半盲溝42A,42Bにより確保されるタイヤ周方向エッジ成分長さの割合を大きくすることができるので、ブロック陸部4の剛性の低下を抑制しつつ、タイヤ周方向のエッジ成分長さを確保できるからである。また、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEをブロック陸部4のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さEの0.7倍以下とすれば、ブロック陸部4中の半盲溝42A,42Bの割合が多くなってブロック陸部4の剛性が低下するのを抑制することができるからである。
更に、タイヤ周方向のエッジ成分およびタイヤ幅方向のエッジ成分の双方をブロック陸部4の屈曲横溝2側の端縁43(ブロックエッジ)でも効率的に確保する観点からは、上記一例の空気入りタイヤでは、タイヤ周方向に対して屈曲横溝2の延在方向が成す角度を20〜85°とすることが好ましく、30〜75°とすることが更に好ましい。タイヤ周方向に対する屈曲横溝2の延在方向の角度を20°以上とすれば、タイヤ幅方向のエッジ成分を確保しつつタイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保することができ、85°以下とすれば、タイヤ周方向のエッジ成分を確保しつつタイヤ幅方向のエッジ成分を十分に確保することができるからである。
また、ブロック陸部4のタイヤ幅方向の剛性をより確実に確保する観点からは、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの深さDは、屈曲横溝2の深さDの50%以下(D/D≦0.5)であることが好ましい。第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの深さDを屈曲横溝2の深さDの50%以下とすれば、半盲溝42A,42Bの配設によるブロック陸部4の剛性の低下を抑制することができるからである。なお、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの深さDは、屈曲横溝2の深さDの10%以上(0.1≦D/D)であることが好ましい。第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bの深さDが屈曲横溝2の深さDの10%未満では、雪道走行時に第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのエッジが十分雪に貫入せず、エッジ効果が十分に得られない場合があるからである。なお、サイプや溝の寸法は、タイヤ設計に応じて適宜変更することができるが、例えば、サイプ41の深さDは、縦溝1の深さまたは屈曲横溝2の深さの60%〜100%とすることが好ましい。また、縦溝1の幅Wまたは屈曲横溝2の幅Wは4mm〜15mmとすることが好ましい。上記の範囲外では、ブロック陸部4の剛性が過小もしくは過大となり、十分な雪上性能もしくは操縦安定性能が得られない場合があるからである。
更に、ブロック陸部4の剛性が低下するのを抑制しつつタイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保する観点からは、上記一例の空気入りタイヤでは、第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのタイヤ周方向の長さLを、ブロック陸部4のタイヤ周方向の長さLの0.2〜0.9倍とすることが好ましい。第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bのタイヤ周方向の長さLをブロック陸部4のタイヤ周方向の長さLの0.2倍以上とすれば、タイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保することができ、0.9倍以下とすれば、タイヤ周方向のエッジ成分を確保しつつ、短い半盲溝を多数配置した場合と比較して、半盲溝同士が近接し過ぎることによりブロック陸部4の剛性が局所的に低下するのを抑制することができるからである。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の空気入りタイヤは上述した一例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。
具体的には、上記一例の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向中央部に位置するブロック陸部4にのみ第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bを配設し、タイヤ幅方向外側部に位置するブロック陸部5にはサイプ51のみを配設したが、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向外側部に位置するブロック陸部に第1半盲溝42Aおよび第2半盲溝42Bを配設することもできる。
また、ブロック陸部の平面視形状は矢羽形状に限定されることはなく、矩形状や平行四辺形状とすることができる。即ち、縦溝は、タイヤ周方向に対して傾斜させて配設しても良いし、ジグザグ状の溝にしても良い。また、横溝は、タイヤ幅方向に平行な、或いは、タイヤ幅方向に対して傾斜した直線状の溝としても良い。更に、ブロック陸部に配設するサイプの延在方向および深さ方向の形状は、適宜変更することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す諸元で、図1に示すような構成のトレッド部踏面10を有する、サイズが195/65R15の空気入りタイヤを試作し、下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2〜14)
諸元を表2〜5に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてサイズが195/65R15の空気入りタイヤを試作し、下記の方法で性能評価を行った。結果を表2〜5にそれぞれ示す。なお、実施例2〜4では、半盲溝の長さおよび数を変更することでタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さE,Eを変化させたので、トレッド部踏面構造は厳密には図1に一致していない。そのため、表2中ではトレッド部踏面構造を「概略図1」と表記している。
(比較例1)
表1に示す諸元で、図3(a)に示すような半盲溝を有さない構成のトレッド部踏面20を有する、サイズが195/65R15の空気入りタイヤを試作し、下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。なお、図3(a)中、符号21は縦溝、22は屈曲横溝、23は傾斜横溝、24,25はブロック陸部、26,27はサイプを示す。
(比較例2)
表1に示す諸元で、図3(b)に示すような構成のトレッド部踏面30を有する、サイズが195/65R15の空気入りタイヤを試作し、下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。なお、図3(b)中、符号31は縦溝、32は屈曲横溝、33は傾斜横溝、34,35はブロック陸部、36,37はサイプ、38は細溝を示す。
(比較例3)
半盲溝を配設せず、第1半盲溝および第2半盲溝に代えてタイヤ周方向に沿って延びる縦サイプを配設し、諸元を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてサイズが195/65R15の空気入りタイヤを試作し、下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
<ブロック陸部の剛性>
作製したタイヤからブロック陸部を切り出し、タイヤ接地圧に相当する300kPaの面圧を負荷しつつ、タイヤ周方向またはタイヤ幅方向に対応する方向へブロック陸部を1mm変位させたときの反力を計測することによりブロック陸部の剛性を測定した。そして、比較例1のタイヤのブロック陸部の剛性を100として指数評価した。表中、数値が大きいほど剛性が高いことを示す。
<雪上加速性能>
作製したタイヤをリムサイズ15×6Jのリムに装着し、内圧を200kPaとして、乗用車両に装着した。その後、雪路において停止状態からアクセルを全開にして50m走行するまでの時間(加速タイム)を測定した。そして、比較例1のタイヤの加速タイムを100として指数化した。表中、値が大きいほど加速タイムが短く、雪上加速性能が良好であることを示す。
<雪上旋回性能>
作製したタイヤをリムサイズ15×6Jのリムに装着し、内圧を200kPaとして、乗用車両に装着した。その後、雪路において半径30mの円周上をグリップ走行した際の限界横向き加速度を測定した。そして、比較例1のタイヤの限界横向き加速度を100として指数化した。表中、値が大きいほど限界横向き加速度が大きく、雪上旋回性能が良好であることを示す。
<操縦安定性能(舗装路)>
作製したタイヤをリムサイズ15×6Jのリムに装着し、内圧を200kPaとして、乗用車両に装着した。その後、乾燥した舗装路を走行し、操縦安定性をドライバーがフィーリング評価した。そして、比較例1のタイヤの操縦安定性能を100として指数化した。表中、値が大きいほど操縦安定性能が良好であることを示す。
Figure 2013018450
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表1より、実施例1の空気入りタイヤは、比較例1〜3の空気入りタイヤよりも雪上旋回性能が優れていることが分かる。また、実施例1の空気入りタイヤは、舗装路における操縦安定性が比較例1〜3の空気入りタイヤと同等以上であることが分かる。なお、実施例1の空気入りタイヤのネガティブ率と、比較例1の空気入りタイヤのネガティブ率とは同一であるため、実施例1の空気入りタイヤのブロック陸部の剛性は比較例1のブロック陸部の剛性よりも高くなっている。
また、表1および表2より、E/EやE/Eが大きい実施例1および4の空気入りタイヤは、E/EやE/Eが小さい実施例2および3の空気入りタイヤよりも雪上旋回性能に優れていることが分かる。
更に、表3より、タイヤ周方向に対する横溝の配設角度が小さい実施例5および7の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に対する横溝の配設角度が大きい実施例6および8の空気入りタイヤよりも雪上旋回性能に優れており、タイヤ周方向に対する横溝の配設角度が大きい実施例6および8の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に対する横溝の配設角度が小さい実施例5および7の空気入りタイヤよりも雪上加速性能に優れていることが分かる。なお、実施例7や実施例8の空気入りタイヤでは、比較例1の空気入りタイヤと比較して雪上加速性能や雪上旋回性能の大幅な向上は見られないが、これは、横溝の配設角度が異なりブロックの形状が大幅に変化していることに起因するものである。
また、表1および表4より、第1半盲溝および第2半盲溝の長さLをブロック陸部の長さLの0.20倍以上とした実施例1、11および12の空気入りタイヤは、第1半盲溝および第2半盲溝の長さLが小さい実施例9および10の空気入りタイヤよりも雪上旋回性能が優れており、第1半盲溝および第2半盲溝の長さLを小さくした実施例1、9および10の空気入りタイヤは、第1半盲溝および第2半盲溝の長さLが大きい実施例11および12の空気入りタイヤよりもブロック陸部の剛性の低下を抑制し得ることが分かる。
更に、表1および表5より、第1半盲溝および第2半盲溝の深さDを屈曲横溝の深さDの50%以下とした実施例1および13の空気入りタイヤは、第1半盲溝および第2半盲溝の深さDを深くした実施例14の空気入りタイヤよりもブロック陸部の剛性の低下を抑制し得ることが分かる。
本発明によれば、舗装路での操縦安定性の低下を抑制しつつ雪上性能を向上させた空気入りタイヤを提供することができる。
1 縦溝
2 屈曲横溝
3 傾斜横溝
4,5 ブロック陸部
10 トレッド部踏面
21 縦溝
22 屈曲横溝
23 傾斜横溝
24,25 ブロック陸部
26,27 サイプ
31 縦溝
32 屈曲横溝
33 傾斜横溝
34,35 ブロック陸部
36,37 サイプ
38 細溝
41 サイプ
42A 第1半盲溝
42B 第2半盲溝
43 端縁
44A,44B 端縁

Claims (6)

  1. 両トレッド端間に位置するトレッド部踏面の少なくとも一部に、タイヤ周方向に延びる少なくとも一本の縦溝と、縦溝間および/または縦溝とトレッド端間でタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを配設して複数個のブロック陸部を区画形成した空気入りタイヤであって、
    前記ブロック陸部は、複数本のサイプと、タイヤ周方向に略平行に延びて少なくとも一本の前記サイプと交差すると共に、一端が一方の横溝に開口し他端がブロック陸部内で終端する第1半盲溝と、タイヤ周方向に略平行に延びて少なくとも一本の前記サイプと交差すると共に、一端が他方の横溝に開口し他端がブロック陸部内で終端する第2半盲溝とを有し、
    前記一方の横溝に対する前記第1半盲溝の開口と、前記他方の横溝に対する前記第2半盲溝の開口とは互いに異なるタイヤ周方向線上に位置し、
    前記サイプの深さは、前記第1半盲溝および第2半盲溝の深さよりも深く、且つ、前記横溝の深さ以下であり、
    前記第1半盲溝および第2半盲溝の幅は、前記サイプの幅よりも広く、且つ、前記横溝の幅および前記縦溝の幅よりも狭く、
    前記ブロック陸部のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さが、ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さよりも大きい、
    ことを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記第1半盲溝および第2半盲溝の深さは、前記横溝の深さの50%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さが、前記ブロック陸部のタイヤ幅方向のエッジ成分の合計長さの0.4倍以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ブロック陸部内に配設された前記第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さが、前記ブロック陸部のタイヤ周方向のエッジ成分の合計長さの0.2倍以上であることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記横溝の延在方向とタイヤ周方向との成す角度が、20°以上85°以下の範囲内であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第1半盲溝および第2半盲溝のタイヤ周方向の長さが、前記ブロック陸部のタイヤ周方向の長さの0.2〜0.9倍であることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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