JP2013017095A - 光半導体装置、及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが強い場合に発生する誤動作を防止する。
【解決手段】本発明に係る光半導体装置100は、半導体基板50と、半導体基板50に形成され、光信号の光量に応じた第1光電流を生成するフォトダイオード70と、半導体基板50に形成され、前記第1光電流を第1光電圧に変換し、当該第1光電圧に演算処理を行うことで出力信号を生成する信号処理回路110と、半導体基板50に形成され、前記光信号の漏れ光の光量に応じた第2光電流を生成するダミーフォトダイオード71と、前記第2光電流が予め定められた閾値以上の場合に、前記出力信号を無効化する信号調整回路120とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、光センサー等に用いる光半導体装置に関し、詳しくは、太陽光又は蛍光灯などの外来光の入射による誤動作を防止する光半導体装置、及びこのような光半導体装置を用いた電子機器に関するものである。
光センサーは、様々な製品の製造工程及び物流工程において、主に物体検知用として用いられている。また近年では、光センサーは、トイレの自動洗浄、及びビルの自動ドアなどの人体検知においても広く用いられるようになってきた。
特に人体検知においては、光センサーは屋外で用いられることが多い。この場合、太陽光などの照射強度の高い外来光が光センサーに照射されることで、受光素子のみならず周辺回路又は受光ICチップの全面にまで照射強度の高い外来光が照射されることがある。これにより、光センサーが誤動作してしまうという課題がある。具体的には、光センサーが、被対象物が無いにもかかわらず被対象物があると判断して誤った出力信号を出してしまうことがある。
この光センサーの誤動作の原因を以下に説明する。まず、光センサーに内蔵されている受光ICに強い光が照射される。この強い光の照射強度は受光素子部分をピークに受光素子部分から遠ざかるにつれて徐々に弱くなるものの、受光ICチップのほぼ全面に照射される。よって、受光ICの回路部分に光が回り込むことで、回路を構成しているトランジスタのPN接合部分で光電流が発生する。この不要な電流が流れるため、回路に流れる電流が、本来流れるべき電流値とは異なった電流値にシフトする。これにより、回路が正常に動作できなくなる。
特に、近年では受光ICに使用する拡散プロセスの微細化に伴ってエピタキシャル層が薄くなっている。よって、バーチカルPNPトランジスタの形成が難しくなってきており、エピタキシャル層が薄くても比較的容易に形成できるラテラルPNPトランジスタのみを用いる拡散プロセスが増えている。このラテラルPNPトランジスタは、フォトトランジスタの構造になっている。よって、回路にラテラルPNPトランジスタを使っている場合には、上述した誤動作が顕著に現れることが多い。
上記の課題を解決する方法として、特許文献1に、受光ICの回路部分への光の影響を低減する技術が提案されている。以下、図11を用いて特許文献1の構成を説明する。
図11に示す光半導体装置(受光IC)は、P型の半導体基板21と、半導体基板21の上に形成されたN型のエピタキシャル層22と、エピタキシャル層22を分離して複数の島状のエピタキシャル層24を形成するためのP型の分離領域23と、シリコン酸化膜25とを備える。
フォトダイオード26は、エピタキシャル層24がカソードであり、半導体基板21及び分離領域23がアノードである。エピタキシャル層24の表面にはN型のカソード領域27が形成されている。カソード領域27の表面にはカソード電極28が配置され、分離領域23の表面にはアノード電極29が配置されている。
フォトダイオード26に用いられるエピタキシャル層24とは別のエピタキシャル層24には回路素子であるNPNトランジスタ30が形成されている。NPNトランジスタ30は、エピタキシャル層24がコレクタであり、エピタキシャル層24の表面に形成されたP型のベース領域31と、ベース領域31の表面に形成されたN型のエミッタ領域32と、エピタキシャル層24の表面に形成されたコレクタ領域33と、N型の埋め込み層34とを備える。
NPNトランジスタ30等の回路素子と、フォトダイオード26との間にはダミーフォトダイオード35が配置される。このダミーフォトダイオード35に電源電圧を印加することで、当該ダミーフォトダイオード35を逆バイアス状態にする。ダミーフォトダイオード35は、フォトダイオード26と同じ構造であり、エピタキシャル層24aがカソードであり、半導体基板21及び分離領域23がアノードである。
エピタキシャル層24aの表面にはN型のカソード領域27aが形成され、カソード領域27aの上にカソード電極28aが配置されている。そして分離領域23の表面に形成されたアノード電極29に接地電位を、カソード電極28aに5Vを印加する。つまり、ダミーフォトダイオード35に逆バイアス電圧を印加することで、ダミーフォトダイオード35に空乏層を発生させる。
エピタキシャル層24及び24aの表面はシリコン酸化膜25で被覆されている。その表面をアルミニウム電極が延在し、当該アルミニウム電極により各回路素子が電気的に接続される。このように集積回路網が構成されている。なお、この例では2層配線構造が採用されている。2層配線構造の内、上層の電極層は酸化膜上のほぼ全面を被覆しており、当該上層の電極層は遮光膜36を形成する。
入射光は、フォトダイオード26の上部の遮光膜36の開口部分から斜めに入射し、遮光膜36の裏面で反射を繰り返してダミーフォトダイオード35へ入射する。この光が、エピタキシャル層24a内に入射された場合、当該光はダミーフォトダイオード35の光電流として捕獲される。つまり、この光は、アノード電極29とカソード電極28aとの間を流れる光電流となるので、当該光電流が内部回路へ流出することはない。
カソード電極28aには、カソード電極28に接続される配線とは別の配線を介して、電源電圧VCCが印加される。また、カソード電極28は、配線を介して、図示しない内部回路に含まれる入力アンプの入力端子に接続される。また、シリコン表面に照射された光の一部は、シリコン内部に透過し、残りの光は反射される。よって、多重反射が繰り返されることで光は徐々に減衰する。つまり、ダミーフォトダイオード35をある程度の大きさで形成しておけば、光が内部の回路素子に到達する前に、そのほとんどをダミーフォトダイオード35で捕獲することができる。
特開平9−293847号公報
従来の光半導体装置は、当該光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが弱い場合は、フォトダイオードの周辺に設けたダミーフォトダイオードで光を捕獲できる。これにより、従来の光半導体装置は、ダミーフォトダイオードで発生した光電流を電源へ逃がすことで誤動作を防止できる。しかしながら、照射パワーが強い場合は、より広い領域まで光が到達するため、ダミーフォトダイオードの領域を更に拡張しなければならない。これにより、従来の光半導体装置は、チップサイズが増加してしまうという課題がある。
そこで本発明は、チップサイズの増加を抑制しつつ、光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが強い場合に発生する誤動作を防止できる光半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る光半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板に形成され、光信号の光量に応じた第1光電流を生成する受光素子と、前記半導体基板に形成され、前記第1光電流を第1光電圧に変換し、当該第1光電圧に演算処理を行うことで出力信号を生成する信号処理回路と、前記半導体基板に形成され、前記光信号の漏れ光の光量に応じた第2光電流を生成するダミー受光素子と、前記第2光電流が予め定められた閾値以上の場合に、前記出力信号を無効化する信号調整回路とを備える。
この構成によれば、本発明の一形態に係る光半導体装置は、照射パワーが強い光が光半導体装置に照射された場合に、信号処理回路の出力信号を強制的に無効化する。これにより、当該光半導体装置は、光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが強い場合に発生する誤動作を防止できる。さらに、当該光半導体装置では、漏れ光電流(第2光電流)が多い場合に、出力信号を無効化するので、従来技術のように、照射パワーが強い外来光を捕獲するために、ダミーフォトダイオードの面積を大きくする必要がない。このように、本発明の一形態に係る光半導体装置は、チップサイズの増加を抑制しつつ、光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが強い場合に発生する誤動作を防止できる。
また、前記信号処理回路は、前記演算処理として、前記第1光電圧を用いて、前記受光素子に予め定められた特性を有する光信号が入射されたか否かを判定し、前記受光素子に前記特性を有する光信号が入射された場合には、前記出力信号として第1論理値を出力し、前記受光素子に前記特性を有する光信号が入射されていない場合には、前記出力信号として第2論理値を出力し、前記信号調整回路は、前記第2光電流が前記閾値以上の場合、前記出力信号を前記第2論理値に設定してもよい。
この構成によれば、従来の構成から、信号処理回路の回路構成を変更せず、新たにダミー受光素子及び信号調整回路を付加するという変更だけで、誤動作を防止できる光半導体装置を実現できる。よって、信号処理回路の特性を変化させることなく、誤動作を防止できる光半導体装置を実現できる。
また、前記第1論理値はハイレベルであり、前記第2論理値はローレベルであり、前記信号調整回路は、前記第2光電流を第2光電圧に変換する電流電圧変換回路と、前記第2光電圧と、前記信号処理回路により生成された前記出力信号とが入力されるAND回路とを含んでもよい。
また、前記信号調整回路は、前記第2光電流が前記閾値以上の場合、前記信号処理回路への電源の供給を遮断してもよい。
この構成によれば、照射パワーが強い外来光が照射された場合に、光半導体装置の誤動作を防止できるだけでなく、消費電流を削減できる。
また、前記ダミー受光素子は、前記受光素子に隣接して配置されていてもよい。
この構成によれば、本発明の一形態に係る光半導体装置は、信号処理回路が誤動作を起こす前に、照射パワーが強い外来光を検出できる。
また、前記ダミー受光素子は、フォトダイオードであってもよい。
また、前記ダミー受光素子は、フォトトランジスタであってもよい。
この構成によれば、ダミー受光素子であるフォトトランジスタがPN接合で発生した光電流を更にhFE倍して出力するので、ダミー受光素子としてフォトダイオードを用いる場合に比べて、光検出感度が向上される。
また、前記光半導体装置は、さらに、前記信号処理回路及びダミー受光素子の上部に形成されている遮光膜を備えてもよい。
この構成によれば、ダミー受光素子に入射する光を、信号処理回路に入射する光と同程度にできる。
また、前記遮光膜には、前記信号処理回路の上部に第1開口が形成されており、前記ダミー受光素子の上部に第2開口が形成されていてもよい。
この構成によれば、信号処理回路の上部の遮光膜に開口が形成される場合においても、ダミー受光素子に入射する光を、信号処理回路に入射する光と同程度にできる。
また、前記第2開口の面積は、前記第1開口と前記信号処理回路に含まれる回路素子とが重なる部分の面積より大きくてもよい。
この構成によれば、ダミー受光素子に入射する光を、信号処理回路に入射する光より多くできる。これにより、本発明の一形態に係る光半導体装置は、信号処理回路が誤動作を起こす前に、出力信号を無効化できる。
また、前記回路素子はPN接合を含んでもよい。
なお、本発明は、このような光半導体装置として実現できるだけでなく、光半導体装置に含まれる特徴的な手段をステップとする光半導体装置の制御方法として実現できる。
さらに、本発明は、このような光半導体装置の機能の一部又は全てを実現する半導体集積回路(LSI)として実現したり、このような光半導体装置を備える、光センサー等の電子機器として実現したりできる。
以上より、本発明は、光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが強い場合に発生する誤動作を防止できる光半導体装置、及びこれを用いた電子機器を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る電流電圧変換回路の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態の比較例に係る光半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る光半導体装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る光半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る電子機器の構成を示す図である。 従来の光半導体装置の構成を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲だけによって限定される。よって、以下の実施形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置は、ダミーフォトダイオードで発生した漏れ電流を用いて、光半導体装置に強い光が照射されているか否かを判定する。そして、当該光半導体装置は、照射パワーが強い光が光半導体装置に照射された場合には、信号処理回路の出力信号を強制的に無効化する。これにより、当該光半導体装置は、チップサイズの増加を抑制しつつ、光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが強い場合に発生する誤動作を防止できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置を示す断面図である。また、図2は、第1の実施形態の光半導体装置を示すブロック図である。また、図3は、第1の実施形態の電流電圧変換回路の一例を示す回路図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置は、P型の半導体基板50と、半導体基板50の上に形成されたN型のエピタキシャル層53と、エピタキシャル層53を分離して複数の島領域を形成するためのP型の分離領域51と、シリコン酸化膜65とを備える。
フォトダイオード70は、エピタキシャル層53がカソードであり、半導体基板50及び分離領域51がアノードである。エピタキシャル層53の表面にはN型のカソード領域80が形成されている。カソード領域80の表面にはカソード電極81が配置され、分離領域51の表面にはアノード電極83が配置されている。
カソード電極81は、カソード端子82を介して図2に示す信号処理回路110に含まれるアンプ112の入力端子へ接続される。アノード電極83は、アノード端子84を介して接地されている。
フォトダイオード70に用いられるエピタキシャル層53とは別のエピタキシャル層53には回路素子であるNPNトランジスタ75が形成されている。NPNトランジスタ75は、エピタキシャル層53がコレクタであり、エピタキシャル層53の表面に形成されたP型のベース領域55と、ベース領域55の表面に形成されたN型のエミッタ領域56と、エピタキシャル層53の表面に形成されたコレクタ領域54と、N型の埋め込み層52とを備える。例えば、このNPNトランジスタ75は、図2に示す信号処理回路110に含まれる回路素子である。
NPNトランジスタ75等の回路素子と、フォトダイオード70との間にはダミーフォトダイオード71が配置されている。このダミーフォトダイオード71のカソード端子87は、図2に示す電流電圧変換回路150に接続される。これにより、ダミーフォトダイオード71に逆バイアス電圧が印加される。
ダミーフォトダイオード71は、フォトダイオード70と同じ構成であり、エピタキシャル層53がカソードであり、半導体基板50及び分離領域51がアノードである。このエピタキシャル層53の表面にはN型のカソード領域85が形成される。また、カソード領域85の上にはカソード電極86が配置されている。
そして分離領域51の表面に形成されたアノード電極83に接地電位を供給し、カソード電極86は、カソード端子87を介して、電流電圧変換回路150に接続される。このようにダミーフォトダイオード71に逆バイアス電圧を印加することで、ダミーフォトダイオード71に空乏層が発生する。
エピタキシャル層53の表面はシリコン酸化膜65で被覆されている。その表面をアルミニウム電極が延在し、当該アルミニウム電極により各回路素子が電気的に接続される。このように、集積回路網が構成されている。
なお、この例では2層配線構造を採用している。2層配線構造の内、上層の電極層はシリコン酸化膜65上のほぼ全面を被覆している。この上層の電極層は遮光膜64を形成する。また、遮光膜64には接地電位が供給される。
ここで、入射光は、フォトダイオード70の上部の遮光膜64の開口部分から斜めに入射し、遮光膜64の裏面で反射を繰り返してダミーフォトダイオード71へ入射する。この光が、エピタキシャル層53内に入射された場合、ダミーフォトダイオード71の光電流として捕獲される。つまり、この光は、アノード電極83とカソード電極86との間を流れる光電流となる。カソード電極86は、カソード電極81に接続される配線とは別の配線を介して、図2に示す電流電圧変換回路150に接続される。
次に、図2の構成について説明する。図2に示す光半導体装置100は、フォトダイオード70と、ダミーフォトダイオード71と、信号処理回路110と、信号調整回路120と、出力端子115とを備える。これらフォトダイオード70、ダミーフォトダイオード71、信号処理回路110、及び信号調整回路120は、半導体基板50に形成されている。
フォトダイオード70は、光信号111の光量に応じた光電流(第1光電流)を生成する受光素子である。
信号処理回路110は、フォトダイオード70で生成された光電流を第1光電圧に変換し、当該第1光電圧に演算処理を行うことで出力信号を生成する。具体的には、信号処理回路110は、上記第1光電圧を用いて、フォトダイオード70に有効な光信号111が入射されたか否かを判定する。ここで、有効な光信号111とは、予め定められたパターン又は特性を有する光信号である。具体的には、有効な光信号111とは、予め定められた、光信号のレベル、パルス幅及び周期のいずれか、又はこれらの組み合わせの条件を満たす光信号である。なお、有効な光信号111とは、これらの条件を、予め定められた回数又は期間満たすものであってもよい。
また、信号処理回路110は、フォトダイオード70に有効な光信号111が入射された場合には、出力信号として第1論理値を出力し、フォトダイオード70に有効な光信号111が入射されていない場合には、出力信号として第2論理値を出力する。
信号処理回路110は、フォトダイオード70で生成された光電流を電圧信号に変換するとともに増幅するアンプ112と、アンプ112により増幅された電圧信号を設定した電圧と比較し、比較結果を出力するコンパレータ113と、コンパレータ113により出力された比較結果を演算処理することで出力信号を生成するロジック回路114とを備える。
光信号111は、例えばパルス幅が2μsec、周期が100msecのAC信号と、太陽光のようなDC信号との合成信号である。この光信号111がフォトダイオード70に照射されると、フォトダイオード70はこの光信号111を光電流に変換する。この光電流は、アンプ112により電圧信号に変換された後、図示しないバンドパスフィルタ等でAC信号のみが抽出される。更に、抽出されたAC信号が電圧増幅されてコンパレータ113へ入力される。コンパレータ113は、設定されたある一定の基準電圧と、アンプ112から出力された電圧信号と比較する。電圧信号が基準電圧を超えるとコンパレータ113の出力信号はLowレベル(以下、Lo)からHighレベル(以下、Hi)へ切り替わる。ロジック回路114は、コンパレータ113の出力信号を受けて、例えば、信号パルスが同じ周期で3回以上連続して入力された場合のみ真の信号とみなし、ロジック回路114の出力信号をLo(第2論理値)からHi(第1論理値)へ切り替える。
ここで、太陽光のようなハイパワーのDC光が光半導体装置100のチップ全面に照射された場合、以下の不具合が発生することが考えられる。(1)アンプ112の電流電圧変換のリニアリティが失われる。(2)コンパレータ113の、設定した基準電圧がシフトする。例えば、基準電圧がアンプ112のDCレベルより低くなった場合、AC信号が出力されなくてもコンパレータ113の出力信号がHiに固定される。(3)ロジック回路114において、信号パルスが1回入力されただけでロジック回路114の出力信号がHiに固定される。これらの不具合により、検出対象であるAC信号が入射されていない場合でも、ロジック回路114の出力信号がHiになるという誤動作が発生する。
上記誤動作を防止するために、ダミーフォトダイオード71及び信号調整回路120が設けられている。
ダミーフォトダイオード71は、光信号111の漏れ光の光量に応じた漏れ光電流(第2光電流)を生成するダミー受光素子である。また、遮光膜64は、ダミーフォトダイオード71及び信号処理回路110の上部に、当該ダミーフォトダイオード71及び信号処理回路110を覆うように形成されている。
信号調整回路120は、漏れ光電流が予め定められた閾値以上の場合に、信号処理回路110の出力信号を無効化する。具体的には、信号調整回路120は、漏れ光電流が閾値以上の場合、信号処理回路110の出力信号を、フォトダイオード70に有効な光信号111が入射されていない場合に出力される第2論理値(Lo)に設定する。
この信号調整回路120は、ダミーフォトダイオード71で生成された漏れ光電流を漏れ光電圧(第2光電圧)に変換する電流電圧変換回路150と、電流電圧変換回路150により出力された漏れ光電圧とロジック回路114の出力信号とが入力されるAND回路123とを備える。
また、遮光膜64は、信号処理回路110へ漏れ込む光と同じ状況を作るためにダミーフォトダイオード71の上層に配置されている。
ここで図3を用いて電流電圧変換回路150の一例を説明する。図3に示す電流電圧変換回路150は、変換抵抗151を備える。変換抵抗151の一端は、電源電圧VCCが供給されている電源電圧端子1へ接続され、他端は入力端子153及び出力端子154に接続されている。
漏れ光電流が発生していない時は、入力端子153には漏れ光電流は入力されないため、変換抵抗151による電圧降下が起こらない。よって出力端子154の電圧は、電源電圧VCCとほぼ同じ電圧(Hi)になる。また、漏れ光電流が発生している時は、入力端子153に漏れ光電流が入力されるため、変換抵抗151により電圧降下が起こる。そして漏れ光電流が一定値を超えると出力端子154の電圧はLoになる。
この電流電圧変換回路150の出力信号とロジック回路114の出力信号とがAND回路123へ入力される。AND回路123の出力端子は、光半導体装置100の出力端子115に接続されている。
上記の通り、漏れ光電流が発生していない時は電流電圧変換回路150の出力信号はHiなので、ロジック回路114の出力信号がそのまま光半導体装置100の出力端子115へ出力される。一方、漏れ光電流が発生した時は電流電圧変換回路150の出力信号はLoなので、ロジック回路114の出力信号(Hi/Lo)にかかわらず光半導体装置100の出力端子115にはLoが出力される。
従って、太陽光等のハイパワーのDC光により光半導体装置100の出力端子115に誤った信号が出力されることが防止される。
また、本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置100では、漏れ光電流が多い場合に、出力信号を無効化するので、図11に示す従来技術のように、照射パワーが強い外来光を捕獲するために、ダミーフォトダイオードの面積を大きくする必要がない。このように、本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置100は、チップサイズの増加を抑制しつつ、光半導体装置に照射される光信号又は外来光の照射パワーが強い場合に発生する誤動作を防止できる。
また、図1に示すように、ダミーフォトダイオード71は、外来光の照射強度が高いフォトダイオード70の周辺に隣接して配置される。言い換えると、ダミーフォトダイオード71は、信号処理回路110を構成する回路素子よりも、フォトダイオード70に近い位置に配置される。これにより、ダミーフォトダイオード71には、信号処理回路110を構成する回路素子よりも、より多くの漏れ光が入射するので、光半導体装置100は、信号処理回路110が誤動作を起こす前に、照射パワーの強い外来光を検出することができる。
また、本願発明者らは図4のような構造についても検討し、以下のような課題を見出した。すなわち、使用する拡散プロセスが2層配線構造のプロセスで、ラテラルPNPトランジスタを使用した場合は、図11に示す従来の構成は、上述したチップサイズの増加以外に更に別の課題を有する。
図4に示すように、回路素子である、NPNトランジスタ75及び76とラテラルPNPトランジスタ77(L−PNPトランジスタ)とが並んだ回路ブロックにおいて、ラテラルPNPトランジスタ77のコレクタ電極61とNPNトランジスタ75のコレクタ電極62とをアルミニウム配線で接続する場合を考える。
このように、両電極間に別のアルミニウム配線63があると、遮光膜64を形成している上層配線を接続配線64aとして使用しなければならなくなる。このとき、遮光膜64と接続配線64aとは別電位であるため遮光膜64と接続配線64aの間には開口64b(隙間)を設ける必要がある。
光半導体装置100に照射された照射光66のうち、この開口64bを通ってエピタキシャル層53まで届く侵入光66aは、ダミーフォトダイオード71を介さず直接回路素子に到達するため、回路素子の誤動作を引き起こす。特にこの回路素子がラテラルPNPトランジスタ77であれば、侵入光66aはN型埋め込み層52とP型の半導体基板50との間のPN接合で光電流を発生する。この光電流がラテラルPNPトランジスタ77のベース電流の増加分となる。そしてこの増加分を含むベース電流がhFE倍(例えば100倍)されたコレクタ電流がコレクタ電極61から出力される。従って、ラテラルPNPトランジスタに微少な光が侵入した場合でも回路誤動作の原因となりうる。
このように、フォトダイオードの上部の開口以外から、回路素子に光が照射される場合には、図11に示す構成では、誤動作を防止することができない。
これに対して、本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置100は、漏れ光電流が多い場合に出力信号を無効化するので、このような場合にも誤動作を防止できる。
(第1の実施形態の変形例)
以下、上述した第1の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、第1の実施形態より更に確実にロジック回路114の出力信号を無効化できる構造を示す。
図5は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る光半導体装置200を示すブロック図である。なお、図5において、図2と同一の符号が付されてあるものは、図2と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
図5に示す光半導体装置200は、図2に示す光半導体装置100に対して、信号調整回路125の構成が異なる。具体的には、信号調整回路125は、図2に示した信号調整回路120の構成に加え、さらに、電流電圧変換回路150の後段に配置されたコンパレータ131を備える。
ここで、電流電圧変換回路150が図3に示したような構成である場合、電流電圧変換回路150の出力電圧は漏れ光電流の増加に伴ってほぼリニアに低下する。電流電圧変換回路150の電圧がVcc/2近辺になった場合、AND回路123の入力端子に中間電位が入力されることになり、AND回路123の出力信号が不安定になる可能性がある。これを回避し、より安定にAND回路123を動作させるために電流電圧変換回路150とAND回路123との間にコンパレータ131が挿入される。
コンパレータ131は、電流電圧変換回路150の出力電圧が、設定されたある基準電圧より低下した時に出力信号をHiからLoに切り替える。これにより、AND回路123の入力端子にはHi又はLoの電位が入力される。よって、信号調整回路125は、ロジック回路114の出力信号をより確実に無効化することができる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置を示す断面図である。また、図7は第2の実施形態の光半導体装置300を示すブロック図である。
この光半導体装置300は、第1の実施形態に係る光半導体装置100に対して、ダミーフォトダイオード71をダミーフォトトランジスタ72へ変更している点が異なる。これは使用する拡散プロセスにおいてラテラルPNPトランジスタを搭載した光半導体装置300を想定した場合の誤動作防止策である。なお、図7において、図2と同一の符号が付されてあるものは、図2と同様なので詳細な説明は繰り返さない。また、以下では、第1の実施形態との相違点を主に説明し、重複する説明は省略する。
図6に示すように、フォトダイオード70に用いられるエピタキシャル層53とは別のエピタキシャル層53に回路素子であるラテラルPNPトランジスタ77が形成されている。ラテラルPNPトランジスタ77は、エピタキシャル層53がベースであり、エピタキシャル層53の表面に形成されたP型のコレクタ領域58と、P型のエミッタ領域59と、N型のベース領域60と、N型の埋め込み層52とを備える。
ラテラルPNPトランジスタ77等の回路素子と、フォトダイオード70との間にはダミーフォトトランジスタ72が配置される。このダミーフォトトランジスタ72は、エピタキシャル層53がベースである。このエピタキシャル層53の表面にはP型のコレクタ領域88が形成され、コレクタ領域88の上にはコレクタ電極89が配置される。また同様に、エピタキシャル層53の表面にP型のエミッタ領域90が形成され、エミッタ領域90の上にエミッタ電極91が配置される。
ダミーフォトトランジスタ72のコレクタ電極89は接地される。エミッタ電極91はエミッタ端子92を介して、図6に示す電流電圧変換回路150に接続される。つまり、ダミーフォトトランジスタ72のベース領域(エピタキシャル層53)に逆バイアス電圧が印加される。これにより、ダミーフォトトランジスタ72のベース領域に空乏層が発生する。
ここで、入射光は、フォトダイオード70の上部の遮光膜64の開口部分から斜めに入射し、遮光膜64の裏面で反射を繰り返してダミーフォトトランジスタ72へ入射する。この光が、エピタキシャル層53内に入射された場合、ダミーフォトトランジスタ72の光電流(ベース電流)として捕獲される。更にダミーフォトトランジスタ72により、このベース電流がhFE倍されてエミッタ電極91とコレクタ電極89との間を流れる漏れ光電流となる。
次に図7の構成について説明する。ダミーフォトトランジスタ72は、光信号111の漏れ光の光量に応じた漏れ光電流(第2光電流)を生成するダミー受光素子である。また、遮光膜64は、ダミーフォトトランジスタ72及び信号処理回路110の上部に、当該ダミーフォトトランジスタ72及び信号処理回路110を覆うように形成されている。
電流電圧変換回路150は、ダミーフォトトランジスタ72で生成された漏れ光電流を漏れ光電圧に変換する。
また、遮光膜64は、信号処理回路110へ漏れ込む光と同じ状況を作るためにダミーフォトトランジスタ72の上層に配置している。ダミーフォトトランジスタ72に照射された漏れ光は光電流(漏れ光電流)に変換され、変換された漏れ光電流が電流電圧変換回路150へ入力される。なお、以降の動作は第1の実施形態と同様である。
以上より、本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置300は、上述した第1の実施形態に係る光半導体装置300と同様に、太陽光等のハイパワーのDC光により出力端子115に誤った信号が出力されることが防止できる。
さらに、第2の実施形態に係る光半導体装置300では、ダミーフォトトランジスタ72がPN接合で発生した光電流をhFE倍して出力するので、ダミーフォトダイオード71より光検出感度が高くなるという効果を有する。
(第2の実施形態の変形例)
以下、上述した第2の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、第2の実施形態より更に精度良くラテラルPNPトランジスタの誤動作を防止する構造を示す。
図8は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る光半導体装置を示す断面図である。図8において、図6と同一の符号が付されてあるものは、図6と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
本変形例では、ダミーフォトトランジスタ72の上部に形成された遮光膜64に開口64c(隙間)が形成されている。この開口64cにより、ダミーフォトトランジスタ72に直接侵入光66aが照射する。この侵入光66aはエピタキシャル層53とP型の半導体基板50との間のPN接合により光電流に変換される。この光電流がダミーフォトトランジスタ72のベース電流となり、当該ベース電流がhFE倍(例えば100倍)されたエミッタ電流がエミッタ電極91から出力される。
従って、図4に示すように信号処理回路110を構成するラテラルPNPトランジスタ77の上部の遮光膜64に開口64bが形成されている場合、ラテラルPNPトランジスタ77に微少な光が侵入するのと同時にダミーフォトトランジスタ72に侵入光66aが入射される。これにより、ダミーフォトトランジスタ72は、漏れ光電流を発生する。よって、ダミーフォトトランジスタ72のエミッタ端子92を電流電圧変換回路150の入力端子に接続しておけば、上層の遮光膜に開口64bが形成されているラテラルPNPトランジスタ77を使用した場合でも回路の誤動作を防止できる。
なお、ダミーフォトトランジスタ72の上部の遮光膜64の開口64cの面積は、回路素子として使用しているラテラルPNPトランジスタ77の上層の遮光膜の開口64bの面積より大きいことが好ましい。より詳細には、開口64cの面積は、開口64bと信号処理回路110に含まれる回路素子とが重なる部分の面積より大きいことが好ましい。これにより、ラテラルPNPトランジスタ77が誤動作するより弱い外来光を、ダミーフォトトランジスタ72を用いて検出できるので、更に精度良くラテラルPNPトランジスタの誤動作を防止することができる。
なお、バーチカルPNPトランジスタ、NPNトランジスタ、CMOSトランジスタ及びダイオード等の、PN接合を含む素子は全て光照射により光電流を生成する。よって、本発明は、上述したラテラルPNPトランジスタの代わりに、信号処理回路110に、これらの素子を用いる場合にも、同様の効果を実現できる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態では、上述した第1の実施形態と異なる方法で、ロジック回路114の出力信号を無効化する構成を説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置400を示すブロック図である。
図9に示す光半導体装置400は、第1の実施形態に係る光半導体装置100に対して、信号調整回路140の構成が異なる。具体的には、信号調整回路140は、信号調整回路120の構成に加え、コンパレータ131と、電源電圧供給回路141とを備える。この構成により、信号調整回路140は、信号処理回路110への電源電圧供給を切り替える。これにより、光半導体装置400は、ロジック回路114の出力信号を無効化するだけでなく、信号処理回路110そのものの動作をオフさせることにより、太陽光等のハイパワーのDC光による誤動作を防止する。なお、図9において、図2と同一の符号が付されてあるものは、図2と同様なので詳細な説明は繰り返さない。なお、コンパレータ131は、図5に示すコンパレータ131と同様である。
電源電圧供給回路141は、コンパレータ131の出力信号に応じて、信号処理回路110へ電源電圧を供給するか、供給しないかを切り替える。具体的には、ダミーフォトダイオード71で生成された漏れ電流が閾値以上の場合、信号処理回路110への電源の供給を遮断することで、信号処理回路110の出力信号を無効化する。
この電源電圧供給回路141は、インバータ142と、PチャンネルMOSトランジスタ143とを備える。インバータ142は、コンパレータ131の出力信号の論理を反転する。反転後の信号はPチャンネルMOSトランジスタ143のゲートへ入力される。
PチャンネルMOSトランジスタ143のソースは、電源電圧端子1に接続されており、ドレインは、配線124を介して、信号処理回路110の各回路の電源端子へ接続されている。
以上の構成により、漏れ光電流が増加し、コンパレータ131の出力信号がLoになったとき、インバータ142の出力信号はHiとなる。これにより、PチャンネルMOSトランジスタ143がオフすることで、信号処理回路110への電源電圧の供給が遮断される。
以上により、本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置400は、上述した第1の実施形態と同様に、太陽光等のハイパワーのDC光による誤動作を防止できる。さらに、第3の実施形態に係る光半導体装置400は、漏れ光電流が増加した場合に、信号処理回路110への電源供給を遮断することにより、信号処理回路110の消費電流を削減することもできる。
なお、信号処理回路110のアンプ112及びコンパレータ113については、電源電圧をオフする代わりに駆動電流をオフする構成にしてもよい。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態では、上述した光半導体装置を用いた電子機器について説明する。
図10は、本発明の第4の実施形態に係る電子機器(光センサー)の構成を示す図である。図10に示すように、光センサー500は、受光IC501と、LED502と、実装基板503と、筐体504と、発光側レンズ505と、受光側レンズ506とを備える。
LED502から出射された出射光507は、発光側レンズ505を通って被対象物510に照射され、当該被対象物510で反射される。その反射光508の一部が受光側レンズ506を通って受光IC501に入射される。この受光IC501は、第1〜第3の実施形態のいずれかで説明した光半導体装置である。
光センサー500と被対象物510との距離が設定した距離より遠い場合は、反射光508のパワーが弱いため、受光IC501は被対象物を検知することができず、Loの出力信号を出力する。また、光センサー500と被対象物510との距離が設定した距離より近い場合は、反射光508のパワーが強いため、受光IC501は被対象物を検知し、Hiの出力信号を出力する。
図10に示すように、例えば太陽520等のハイパワーのDC光509が受光側レンズ506を通って受光IC501に照射された場合、従来の光半導体装置であれば受光ICが誤動作を起こし、被対象物が無いにもかかわらず、出力信号としてHiを誤出力する可能性があった。しかし、第1〜第3の実施形態のいずれかで説明した光半導体装置を受光IC501として用いれば、このような誤出力は発生しない。よって、本発明は、信頼性の高い光センサー500を実現することができる。
なお、光センサー500では、LED及び受光IC等の構造、並びに各部品の配置関係等は、適宜、設計に応じて変更されてもよい。
以上、本発明の実施形態に係る光半導体装置及びこれを用いた電子機器について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明の光半導体装置は光センサー以外の様々な電子機器にも好適に用いられる。これにより、信頼性が高い電子機器を実現することができる。
また、上記実施形態に係る光半導体装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、上記断面図等において、各構成要素の角部及び辺を直線的に記載しているが、製造上の理由により、角部及び辺が丸みをおびたものも本発明に含まれる。
また、上記実施形態1〜4に係る、光半導体装置及び電子機器、並びにそれら変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ/ローにより表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。さらに、上で示した論理回路の構成は本発明を具体的に説明するために例示するものであり、異なる構成の論理回路により同等の入出力関係を実現することも可能である。また、トランジスタ等のn型及びp型等は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、これらを反転させることで、同等の結果を得ることも可能である。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、光半導体装置及びこれを用いた電子機器に利用でき、特に太陽光又は蛍光灯などの外来光の入射に起因する誤動作を防止するための光半導体装置、及びこのような光半導体装置を用いた電子機器に有用である。
1 電源電圧端子
21、50 半導体基板
22、24、24a、53 エピタキシャル層
23、51 分離領域
25、65 酸化膜
26、70 フォトダイオード
27、27a、80、85 カソード領域
28、28a、81、86 カソード電極
29、83 アノード電極
30、75、76 NPNトランジスタ
31、55、60 ベース領域
32、56、59、90 エミッタ領域
33、54、58、88 コレクタ領域
34、52 埋め込み層
35、71 ダミーフォトダイオード
36、64 遮光膜
61、62、89 コレクタ電極
63 アルミニウム配線
64a 接続配線
64b、64c 開口
66 照射光
66a 侵入光
72 ダミーフォトトランジスタ
77 ラテラルPNPトランジスタ
82、87 カソード端子
84 アノード端子
91 エミッタ電極
92 エミッタ端子
100、200、300、400 光半導体装置
110 信号処理回路
111 光信号
112 アンプ
113、131 コンパレータ
114 ロジック回路
115 出力端子
120、125、140 信号調整回路
123 AND回路
124 配線
141 電源電圧供給回路
142 インバータ
143 PチャンネルMOSトランジスタ
150 電流電圧変換回路
151 変換抵抗
153 入力端子
154 出力端子
500 光センサー
501 受光IC
502 LED
503 実装基板
504 筐体
505 発光側レンズ
506 受光側レンズ
507 出射光
508 反射光
509 DC光
510 被対象物
520 太陽

Claims (12)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板に形成され、光信号の光量に応じた第1光電流を生成する受光素子と、
    前記半導体基板に形成され、前記第1光電流を第1光電圧に変換し、当該第1光電圧に演算処理を行うことで出力信号を生成する信号処理回路と、
    前記半導体基板に形成され、前記光信号の漏れ光の光量に応じた第2光電流を生成するダミー受光素子と、
    前記第2光電流が予め定められた閾値以上の場合に、前記出力信号を無効化する信号調整回路とを備える
    光半導体装置。
  2. 前記信号処理回路は、前記演算処理として、前記第1光電圧を用いて、前記受光素子に予め定められた特性を有する光信号が入射されたか否かを判定し、前記受光素子に前記特性を有する光信号が入射された場合には、前記出力信号として第1論理値を出力し、前記受光素子に前記特性を有する光信号が入射されていない場合には、前記出力信号として第2論理値を出力し、
    前記信号調整回路は、前記第2光電流が前記閾値以上の場合、前記出力信号を前記第2論理値に設定する
    請求項1記載の光半導体装置。
  3. 前記第1論理値はハイレベルであり、前記第2論理値はローレベルであり、
    前記信号調整回路は、
    前記第2光電流を第2光電圧に変換する電流電圧変換回路と、
    前記第2光電圧と、前記信号処理回路により生成された前記出力信号とが入力されるAND回路とを含む
    請求項2記載の光半導体装置。
  4. 前記信号調整回路は、前記第2光電流が前記閾値以上の場合、前記信号処理回路への電源の供給を遮断する
    請求項1記載の光半導体装置。
  5. 前記ダミー受光素子は、前記受光素子に隣接して配置されている
    請求項1〜4の何れか1項に記載の光半導体装置。
  6. 前記ダミー受光素子は、フォトダイオードである
    請求項1〜5の何れか1項に記載の光半導体装置。
  7. 前記ダミー受光素子は、フォトトランジスタである
    請求項1〜5の何れか1項に記載の光半導体装置。
  8. 前記光半導体装置は、さらに、
    前記信号処理回路及びダミー受光素子の上部に形成されている遮光膜を備える
    請求項1〜7の何れか1項に記載の光半導体装置。
  9. 前記遮光膜には、前記信号処理回路の上部に第1開口が形成されており、前記ダミー受光素子の上部に第2開口が形成されている
    請求項8記載の光半導体装置。
  10. 前記第2開口の面積は、前記第1開口と前記信号処理回路に含まれる回路素子とが重なる部分の面積より大きい
    請求項9記載の光半導体装置。
  11. 前記回路素子はPN接合を含む
    請求項10記載の光半導体装置。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の光半導体装置を備える
    電子機器。
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