JP2013016329A - コネクタ - Google Patents

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輝史 原
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雅幸 齋藤
Toshinori Sakurai
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Abstract

【課題】 端子の接触部および基板の接触部を自動的に清掃し、かつ端子の接触部が損傷することのない接触信頼性の高いコネクタを提供する。
【解決手段】 基板50上に取り付けられるコネクタ10はハウジング20と端子30とワイピングプレート40とを備え、ハウジング20は基板50に係合されかつ上面から底面に向かって貫通する複数の端子収容室20Tを備え、端子30は各端子収容室20Tにその先端の接触部を下に向けて収容され、ワイピングプレート40は、ハウジング20の下部と基板50との間に移動可能に収容され、端子30の接触部を通過させる貫通孔40Sと、基板50側にワイピング突起とを備え、ワイピングプレート40の仮係止状態では貫通孔40Sは端子収容室20Tの下から変位しており、本係止状態に移るときワイピングプレート40の上面40Jが端子30の接触部30Sを清掃し、かつワイピングプレート40の下面のワイピング突起が基板50の接触部50Sを清掃するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多数の端子の先端と基板上の接触部との電気的接続を同時に行うことのできるコネクタに関するもので、特にその端子の先端の保護機能と、端子の接触部および基板の接触部の双方のワイピング機能を備えたコネクタに関する。
多数の端子の先端と基板上の接触部との電気的接続を同時に行うことのできるコネクタは知られており、その際、基板のランドの表面に酸化膜などが形成されている場合にはこの酸化膜を除去するコネクタも知られている(特許文献1参照)。
<特許文献1記載のコネクタ>
特許文献1記載のコネクタは、ランドを有する基板の接触部と電気的接続を行うもので、基板の所定の取付け位置に取り付けられるハウジングと、そのハウジングから突出してランドと接触する端子と、前記コネクタを前記基板に取り付けるために、前記端子を前記ランドに接触させたときに前記ハウジングを前記取付け位置からずれた位置に位置させる機構を含み、ハウジングがずれた位置からその取付け位置へと摺動する間に前記端子で前記ランドを擦(こす)るようにすることで、酸化膜を除去するものである。
特開2010−153156号公報
<特許文献1記載のコネクタの問題点>
特許文献1記載のコネクタによれば、酸化膜を確実に除去できるものの、端子がハウジングから突出しているので、端子内の軸形コンタクトが損傷や変形が生じる可能性を備えているため、接触信頼性の低下による回路の導通不良が懸念された。
<本発明の目的>
本発明は、かかる懸念を解消するためになされたもので、酸化膜を確実に除去できることはもとより、端子が損傷したり変形したりすることのない、したがってまた接触信頼性の高いコネクタを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係るコネクタは、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 基板上に取り付けられるコネクタであって、ハウジングと端子とワイピングプレートとを備え、前記ハウジングは、前記基板に係合され、かつ上面から底面に向かって貫通する複数の端子収容室を備え、前記端子は、電線を固定する挟持部が設けられた端子本体と、前記端子本体内に収容され先端に接触部を備える電気接触子と、から成り、かつ前記ハウジングの前記各端子収容室に前記接触部を下に向けて収容され、前記ワイピングプレートは、前記ハウジングの下部と前記基板との間に移動可能に収容され、かつ、前記端子の前記接触部を通過させる貫通孔と、前記基板側にワイピング突起と、を有し、前記ワイピングプレートの移動中に前記ワイピングプレートの上面が端子の接触部を清掃し、かつ前記ワイピングプレートの下面のワイピング突起が前記基板の接触部を清掃し、前記ワイピングプレートの移動完了後に前記ワイピングプレートの前記貫通孔が前記端子収容室の真下に位置するようになること。
(2) 前記(1)のコネクタにおいて、前記ハウジングが、前記基板に設けられた貫通孔を通って前記基板の裏側に係合する基板係止アームを複数個備えたこと。
(3) 前記(2)のコネクタにおいて、前記ハウジングが、前記ワイピングプレートを移動可能に保持する脱落防止アームを複数個備えたこと。
(4) 前記(3)のコネクタにおいて、前記ハウジングと前記ワイピングプレートが、仮係止位置で互いに緩(ゆる)く係合する仮係止機構と、本係止位置で互いに堅く係合する本係止機構をそれぞれ備え、前記仮係止状態で前記ワイピングプレートが前記端子収容室内の前記端子の接触部の通過を阻止し、前記本係止状態で前記ワイピングプレートの前記貫通孔が前記端子収容室の真下に位置することで、前記端子収容室内の前記端子の接触部が前記貫通孔を通過すること。
上記(1)の構成により、ワイピングプレートの移動中にワイピングプレートの上面が端子の接触部を、またワイピング突起が基板の接触部を清掃するので、両方の接触部が自動的に清掃され、酸化膜を除去できる。
また、ワイピングプレートの移動によりワイピングプレートの貫通孔が端子収容室の真下に来るまでは端子の接触部が箱部の中に収容されて保護されているので、端子が損傷したり変形したりすることがなく、接触信頼性の高いコネクタが得られる。
上記(2)の構成により、ハウジングが基板に設けられた貫通孔を通って基板の裏側に係合する基板係止アームを備えているので、ハウジングと基板との係合が確実にかつ作業性良く行なわれることができる。
上記(3)の構成により、ハウジングがワイピングプレートを移動可能に保持する脱落防止アームを備えているので、簡単な構成でワイピングプレートを横方向に移動させることにより、ハウジングがワイピングプレートとのスムーズな取り付けと移動が可能となり作業性の向上が図れる。
上記(4)の構成により、ハウジングとワイピングプレートが仮係止機構と本係止機構をそれぞれ備え、仮係止状態でワイピングプレートが端子の接触部の通過を阻止し、本係止状態で初めて端子の接触部の通過を許容するので、本係止状態までは端子の接触部が箱部の中に収容されており、接触部が保護され、端子が損傷したり変形したりすることがなく、したがって接触信頼性の高いコネクタが得られる。
以上のように、本発明によれば、コネクタと基板とが機械的取り付けと成るため接触部同士の電気的接続に半田付け等の余分な工程を排除でき、作業効率が向上し、複数の端子が協働して生み出される弾性により、コネクタと基板との係止および接触を同時に強固させ、また、ワイピングプレートの移動により端子の接触部および基板の接触部が自動的に清掃されて酸化膜を除去でき、しかも、ワイピングプレートの移動完了までは端子の接触部が箱部の中に収容されるので、接触部が保護され、端子が損傷したり変形したりすることがなく、したがって接触信頼性の高いコネクタが得られる。
図1は本発明に係るコネクタと基板とを説明する分解斜視図である。 図2(A)は図1のコネクタを構成するハウジングの斜視図、図2(B)は図2(A)のハウジングの正面図、図2(C)は図2(A)のハウジングの側面図、図2(D)は図2(A)のハウジングの底面図、図2(E)は図2(B)のブロック2(E)の拡大図である。 図3(1)はワイピングプレートが仮係止状態のハウジングに多数の端子を挿入する前の斜視図、図3(2)(a)は図3(1)の端子がすべて挿入され収容されたハウジングの斜視図、図3(2)(b)は図3(2)(a)のコネクタの正面図、図3(2)(c)は図3(2)(b)のコネクタのB−B矢視断面図である。 図4(A)は図3(2)(c)のコネクタのブロック9(A)の拡大図、図4(B)は図3(2)(c)のコネクタのブロック9(B)の拡大図である。 図5(A)は図1のコネクタを構成する端子の分解斜視図、図5(B)は図5(A)の端子構成部品を組み付けた端子の斜視図である。 図6(A)は図1のコネクタを構成する本発明に係るワイピングプレートの斜視図、図6(B)は図6(A)のワイピングプレートの平面図、図6(C)は図6(A)のワイピングプレートの底面図である。 図7は図1のハウジングに図1のワイピングプレートを挿入して係止させる順序を説明する斜視図で、図7(1)はワイピングプレートの挿入前、図7(2)はワイピングプレートをハウジングに挿入して仮係止させた状態、図7(3)はワイピングプレート仮係止状態から脱して本係止状態になる前の状態、図7(4)は本係止状態で、また、図7(2)〜(4)の右にある各図はそれぞれ左の図の正面図である。 図8(A1)は図7(2)の正面図のA1−A1矢視断面図、図8(A2)は図7(3)の正面図のA2−A2矢視断面図、図8(A3)は図7(4)の正面図のA3−A3矢視断面図で、図8(D1)は図8(A1)のブロックD1の拡大図、図8(D2)は図8(A2)のブロックD2の拡大図、図8(D3)は図8(A3)のブロックD3の拡大図である。 図9(A)は図1の基板の斜視図、図9(B)は図9(A)のハウジングの平面図である。 図10(A)は図11(2)(s)のハウジングのC−C矢視断面図、図10(B)は図10(A)のハウジングのブロック11(B)の拡大図である。 図11(1)はワイピングプレートが仮係止されたハウジングを基板に係止させる前の斜視図、図11(2)は図11(1)のハウジングを基板に係止させた状態の斜視図、図11(2)(f2)は図11(2)のハウジングの正面図、図11(2)(s)は図11(2)のハウジングの側面図、図11(3)は図11(2)のワイピングプレートが仮係止状態を脱して本係止状態になる前の斜視図、図11(3)(f3)は図11(3)のハウジングの正面図、図11(4)は本係止状態の斜視図であり、図11(4)(f4)は図11(4)のハウジングの正面図である。 図12(A)は図11(2)(f2)のハウジングのD−D矢視断面図、図12(B)は図12(A)のハウジングのブロック12(B)の拡大図である。 図13(A)は図11(3)(f3)のハウジングのE−E矢視断面図、図13(B)は図13(A)のハウジングのブロック13(B)の拡大図である。 図14(A)は図11(4)(f4)のハウジングのG−G矢視断面図、図14(B)は図14(A)のハウジングのブロック14(B)の拡大図である。
〈本発明に係るコネクタの構成〉
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るコネクタと基板とを説明する分解斜視図で、図1において、本発明に係るコネクタ10は、ハウジング20とハウジング20内に収容固定される端子30と、基板50の接触部50Sをワイピング(清掃)するワイピングプレート40とから成る。 かかるコネクタ10が基板50に嵌合することで、コネクタ10内の端子30の接触部30S(図5(B))が基板50の接触部50S(図14(B)参照)に接触し、互いに電気的に接続される。
以下に、ハウジング20と端子30とワイピングプレート40と基板50についてこの順で説明する。
〈ハウジング20〉
図2はハウジング20を説明する図で、図2(A)はハウジングの斜視図、図2(B)はハウジングの正面図、図2(C)はハウジングの側面図、図2(D)はハウジングの底面図、図2(E)は図2(B)のブロック2(E)の拡大図である。
ハウジング20は、樹脂材料でできた略立方体形状を成し、内部を上下に貫通し内部に端子30を収容する略角形筒状の貫通孔から成る端子収容室20T(図2(A)と(D))が複数個(図1で縦3×横3の合計9個)と、底面の各四隅から下方に延在する脱落防止アーム20D(図2(A)と(E))と、両側面の下辺中央部から下方に延在する基板係止アーム20Kと、そして本係止突起20H(図2(D)と(E))とを備えている。
〈脱落防止アーム20D〉
脱落防止アーム20D(図2(A))は、ハウジング20の底面の各四隅から下方に垂下する垂下部20D1と垂下部20D1の先端からハウジング20の底面内側に水平に延設された脱落防止部20D2とから成る。各四隅にある垂下部20D1と脱落防止部20D2との間に形成される空間に、ワイピングプレート40の基部40K(図1)の四隅がそれぞれ収容されることで、ワイピングプレート40がハウジング20の底部に保持されかつ脱落しなくなる。また、脱落防止部20D2は基板50の脱落防止アーム収容部50D(図1)に入り込むことで基板50はワイピングプレート40の真下に限りなく接近することができる。
〈基板係止アーム20K〉
基板係止アーム20K(図2(A))は、ハウジング20の側面とツライチに底部から垂下する係止保持部20K1と係止保持部20K1の先端から外側に向けて水平に延設される係止部20K2とから成る。また、係止部20K2の先端には上方に向かって傾斜するテーパが形成されており、基板50(図1)の基板係止アーム収容部50Kに挿入する際の挿入抵抗を軽減させている。基板係止アーム20Kは基板50の基板係止アーム収容部50Kへ挿入され、そのとき係止保持部20K1が自身の材質の弾性により後退側に変位することで係止部20K2を基板係止アーム収容部50K内を通過させ、通過後は弾性で復元して、係止部20K2は基板係止アーム収容部50Kの下面に係止して、ハウジング20を基板50へ係止する(図10(B)参照)。
〈仮係止突起収容孔20Z〉
仮係止突起収容孔20Z(図2(A))は、ハウジング20の両側面(図2(A))のワイピングプレート40の挿入側に位置する垂下部20D1(図2(A))において垂下部20D1を横方向に貫通して形成された孔(図8(A1)、図8(D1)参照)である。
ハウジング20に仮係止状態となっているワイピングプレート40(図7(2)参照)を仮係止状態に保持するため、ワイピングプレート40の仮係止突起40Z(図8(D1)参照)が仮係止突起収容孔20Zに挿入されることによって仮係止状態が保持される。
〈本係止突起20H〉
本係止突起20H(図2(D)および(E))は、ハウジング20の基板係止アーム20Kの係止保持部20K1の上端からワイピングプレート40の厚さに相当する幅でハウジング20の底部内側に水平に延設される突起であり、片側(ワイピングプレート40の挿入側)にテーパが形成され、反対側(ワイピングプレート40の反挿入側)は垂直にハウジング側面に向かって成る形状の突起である。
ワイピングプレート40の仮係止突起40Z(図8(A1)、(D1)参照)が仮係止突起収容孔20Zに挿入されることによって仮係止状態にあったワイピングプレート40が移動することにより、仮係止突起40Zが仮係止突起収容孔20Zから脱出し(図8(A2)、(D2)参照)、最終的に本係止位置(図8(A3)、(D3)参照)へ到達すると、本係止突起40Hが本係止突起20Hの垂直部と係止し、ワイピングプレート40はハウジング20から戻れなくなる。
《端子収容室20T》
図3はハウジング20の端子収容室20Tを説明する図で、図3(1)はワイピングプレートが仮係止状態のハウジングに多数の端子を挿入する前の斜視図、図3(2)は図3(1)の端子がすべて挿入され収容されたハウジングを説明する図で、図3(2)(a)は斜視図、図3(2)(b)は図3(2)(a)のコネクタの正面図、図3(2)(c)は図3(2)(b)のコネクタのB−B矢視断面図である。図3において、ハウジング20には、9個の端子収容室20Tがハウジング20の上面から底面に向かって貫通している。各端子収容室20Tの通路壁には材質自身の有する弾性でできたランス20L(図3(2)(c))が片持支持で一体形成され、その自由端である先端は端子挿入通路内に張り出している。ランス20Lは端子収容室20T内に収容された端子30が戻ることを次のようにして防止している。
《端子収容室20T内の端子30の戻り防止:ランス20L》
図4は端子収容室20T内の端子30を説明する図で、図4(A)は図3(2)(c)のブロック9(A)の拡大図、図4(B)は図3(2)(c)のブロック9(B)の拡大図である。端子30が端子収容室20Tを通過する際に端子30の箱部30H(図5)がランス20Lと接触すると、ランス20Lは弾性で端子挿入通路から待避して、端子30の箱部30Hの通過を許容し、端子30の箱部30Hが通過すると、ランス20Lは弾性で復元して端子挿入通路内に張り出し、端子30のくびれ部30G(図4(A))に入り込み、これ以後端子30の戻りを阻止する。
《端子収容室20T内の端子30通り抜け防止:端子係止溝20R》
また、端子収容室20T内を端子30が通り抜けしないように、防止端子収容室20T内の側壁に端子係止溝20R(図4(A))が設けられている。これによれば、端子30が端子収容室20T内に挿入されていくと、箱部30Hの側方から突出した折れ曲がり部からなる係止突起30Rが端子収容室20Tの端子係止溝20Rの壁に当接することにより、端子30は端子収容室20T内をそれ以上進むことができず、端子収容室20T内に固定される。
〈端子30〉
次に、端子30の構成について図5を用いて説明述する。
図5(A)は図1のコネクタを構成する端子の分解斜視図、図5(B)は図5(A)の端子構成部品を組み付けた端子の斜視図である。端子30は次のような端子本体31と端子本体31の中に収容される電気接触子32とで構成されている。
《端子本体31》
端子本体31は、電気導通性の金属の一枚板から成形され、端子本体31には、一端から中央部に向かって電気接触子32を挿入する略角形筒状の箱部30Hが形成され、箱部30Hの側方の隅に係合孔30Dが形成されている。この係合孔30Dには箱部30Hの中に挿入された電気接触子32の平坦部32Cが係合することにより、電気接触子32は箱部30H内に固定される(図5(B)参照)。
箱部30Hと反対側の他端側には、電線を固定する挟持部30Fが設けられている。
《電気接触子32》
電気接触子32は、電気導通性の金属の一枚板から成形され、電気接触子32の中央部には、弾性変形する波形状のバネ部30Bが設けられ、その先端には、基板50の接触部50S(図9(A)参照)と電気的に接触する接触部30S(図14(B)参照)が設けられ、他端には、平坦部30Cが設けられている。平坦部32Cが箱部30Hの側方に形成された係合孔30Dとが係合することにより、電気接触子32は箱部30H内に固定される(図5(B)参照)。
電気接触子32は箱部30H内にこのように固定された状態でバネ部30Bによってその先端の接触部30Sは箱部30Hの端面より若干外方に突出した状態となっている。
しかしながら、本発明によるワイピングプレート40により仮係止状態では電気接触子32の接触部30Sにワイピングプレート40により外方から力が加わるので、バネ部30Bが圧縮され、接触部30Sは箱部30H内に没入しているため、仮係止状態では接触部30Sは外部に露出せず、保護されている。
〈ワイピングプレート40〉
図1に戻って、ワイピングプレート40は、長方形状の平板からなる基部40Kと、基部40Kの一辺から垂直に立設する指当て部40Fとから成る。
《指当て部40F》
指当て部40Fはワイピングプレート40(図7(1))をハウジング20の底面と四隅の脱落防止アーム20Dとの間に挿入して押すための部材で、ワイピングプレート40を挿入した後、指当て部40Fを押すことで、ワイピングプレート40をハウジング20の底部へ押し込んで仮係止状態(図7(2))にし、さらに指当て部40Fを押すことで仮係止状態から脱出し(図7(3))、さらに指当て部40Fを押すことで最終的に本係止状態(図7(4))になる。
《基部40K》
図6(A)は本発明に係るワイピングプレートの斜視図、図6(B)は図6(A)のワイピングプレートの平面図、図6(C)は図6(A)のワイピングプレートの底面図である。基部40Kは上面40J(図6(B))から下面40U(図6(C))へ貫通するバネ先端貫通孔40Sが複数個(図6では縦3×横3の9個)あけられており、ワイピングプレート40が本係止状態にあるとき端子30のバネ先端の接触部30Sがバネ先端貫通孔40Sを貫通して、下部の基板50の接触部50Sと接触する。
指当て部40Fを挟む基部40Kの両辺には、それぞれ、次のような仮係止突起40Zと本係止突起40Hが形成され、また下面40Uには基板50の接触部50Sを清掃するワイピング突起40Wが形成されている。
《仮係止突起40Z》
仮係止突起40Zは、ワイピングプレート40がハウジング20の底面と四隅の脱落防止アーム20Dとの間に挿入されて仮係止された状態(図7(2)参照)で、ワイピングプレート40がハウジング20から抜けないようにするための三角状突起である。ハウジング20の仮係止突起収容孔20Zにワイピングプレート40の仮係止突起40Zが挿入されることで、仮係止された状態が保たれる。
《本係止突起40H》
本係止突起40Hは、ワイピングプレート40がハウジング20の底面と四隅の脱落防止アーム20Dとの間に挿入され仮係止から本係止になった状態で、ワイピングプレート40がハウジング20から抜けないようにするための突起で、指当て部40F(図6(B))側は垂直であり、反指当て部40F側にテーパが形成されて成る形状の突起である。
仮係止状態にあったワイピングプレート40(図8(A1)、(D1))が移動することにより、仮係止突起40Zが仮係止突起収容孔20Zから脱出し(図8(A2)、(D2))、最終的に本係止位置(図8(A3)、(D3))へ到達すると、本係止突起40Hの垂直面が本係止突起20Hの垂直面と係止し、ワイピングプレート40はハウジング20から戻れなくなる。
《ワイピング突起40W》
ワイピング突起40W(図6(C))は、各バネ先端貫通孔40Sのワイピングプレート40の挿入方向の上流側直近に形成された突起で、ワイピングプレート40を仮係止位置(図7(2)、図12(B))から本係止位置(図7(4)、図12(B))へ押し込む際の途中(図7(3)、図13(B))で、ワイピング突起40Wが基板50の接触部50Sの上を擦りながら通過することにより接触部50Sを清掃する。
《仮係合から本係合へ》
以上の構成のハウジング20とワイピングプレート40の仮係合から本係合への移行について説明する。図7はハウジングにワイピングプレートを挿入して係止させる順序を説明する斜視図で、図7(1)はワイピングプレート40の挿入前、図7(2)はワイピングプレート40をハウジング20に挿入して仮係止させた状態、図7(3)はワイピングプレート40を仮係止状態から脱して本係止状態になる前の状態、図7(4)は本係止状態を表している。また、図8(A1)は仮係止させた状態、図8(A2)はワイピングプレート仮係止状態から脱して本係止状態になる前の状態、図8(A3)は本係止状態を表している。
仮係止状態(図7(2))では、ワイピングプレート40の仮係止突起40Zはハウジング20の仮係止突起収容孔20Zに入り込んで、ワイピングプレート40をハウジング20から抜け出ないようにしている(図8(A1)、図8(D1))。
ワイピングプレート40の指当て部40Fを押すと、ワイピングプレート40の仮係止突起40Zはハウジング20の仮係止突起収容孔20Zから出て(図8(A2)、図8(D2))、ハウジング20の奥に進み、ワイピングプレート40の本係止突起40Hの垂直面が本係止突起20Hの垂直面と係止して本係止となり(図8(A3)、図8(D3)参照)、これ以降は、ワイピングプレート40はハウジング20から抜け出なくなる。
〈基板50〉
図9に示す基板50は、プリント基板であって回路等(図示せず)が実装されている。また、基板50は複数の端子30と電気的に接続するそれぞれの部位に複数個(図1では縦3×横3の合計9個)の接触部50Sが実装されている。接触部50Sには配線(図示せず)が基板50の内部に敷設されており、各配線はそれぞれ所定の部位まで延びている。
接触部50Sの周辺には、コネクタ10のハウジング20の基板係止アーム20Kを取付係止させる基板係止アーム収容部50Kの2個と脱落防止アーム20Dを収容させる脱落防止アーム収容部50Dの4個が形成されている。
《接触部50S》
接触部50Sは、ワイピングプレート40が本係止状態の時、端子30のバネ部30Bの先端にある接触部30Sがワイピングプレート40のバネ先端貫通孔40Sを貫通して接触するための部位であり、接触部30Sが接触部50S接触することによりコネクタ10が基板50に電気的に接続される。
《基板係止アーム収容部50K》
基板係止アーム収容部50Kは、ハウジング20と基板50を係止させる部位で、ハウジング20の基板係止アーム20Kが基板係止アーム収容部50Sへ挿入されると基板係止アーム20Kの係止保持部20K1の材質の弾性により後退変位して係止部20K2が基板係止アーム収容部50K内を通過させ、通過後弾性で復元して係止部20K2は基板係止アーム収容部50Kの下面に係止し、図10(A)および(B)に示すようにハウジング20を基板50へ係止し、これによりハウジング20は基板50から抜けなくなる。
《脱落防止アーム収容部50D》
脱落防止アーム収容部50Dは、ハウジング20の基板係止アーム20Kが基板50の基板係止アーム収容部50Kに係止した状態で、ハウジング20の脱落防止アーム20Dが脱落防止アーム収容部50Dに収納される。このとき、脱落防止アーム20Dの脱落防止部20D2の上面は基板50の上面とがツライチとなるか基板50の上面より若干後退していることで、ワイピングプレート40をハウジング20の底部へスムーズに押し込むことができる。
以上のように、本発明は、ハウジングにワイピングプレートを組み付けることで、端子の接触部を保護し、さらに基板とハウジングとの嵌合完了後にワイピングプレートをスライドさせることでワイピングプレートの上面が端子の接触部を清掃し、かつワイピングプレートの下面のワイピング突起が基板の接触部を清掃する。すなわち、端子の接触部および基板の接触部の双方のワイピングが自動的に行われる。
ここで、本発明に係るコネクタ10と基板50の組み付け完了までを経時的に纏めて説明する。
(1)まず、ワイピングプレートをハウジングの下部に設けた脱落防止アームと端面の間に挿入する。
(2)次に、ワイピングプレートを挿入すると、ワイピングプレートの仮係止突起がハウジングの仮係止突起収容部に収容され、ワイピングプレートがハウジングに仮係止状態となる。
(3)この状態で、ハウジングの端子収容室に端子を収容すると、端子の先端にある接触部はワイピングプレートと当接し、端子のバネ部が圧縮された状態となるので、端子の接触部はワイピングプレートにより外部に露出せず、接触部は保護される。またハウジングのランスおよび係止突起によって端子の箱部が係止される。
(4)以上の状態で、次に、ハウジングを基板に装着する。このとき、ハウジングの脱落防止アームは基板の脱落防止アーム収容部に収容され、ハウジングの基板係止アームは基板の基板係止アーム収容部に収容されることで、ハウジングと基板の係止が完了する。
(5)ワイピングプレートをスライドする前の状態では、端子の接触部が保護されており、端子の接触部および基板の接触部はまだワイピングされていない。
(6)ワイピングプレートの指当て部を押してハウジング内にワイピングプレートをスライドさせると、ワイピングプレートに設けたワイピング突起が基板の接触部をワイピングして、基板側の酸化皮膜を除去する。また、ワイピングプレートの上面が端子の接触部をワイピングして、端子側の酸化皮膜を除去する。
(7)指当て部をさらに押してワイピングプレートをさらにスライドさせると、ワイピングプレートの本係止突起がハウジングの本係止突起を乗り越えることで本係止されるが、その際のワイピングプレートの本係止突起がハウジングの本係止突起を乗り越えるときのフィーリングを感じること、およびワイピングプレートの指当て部がハウジングの正面と当接することを目視確認することで、嵌合の確認が行える。
(8)ワイピングプレートがハウジングに本係止すると同時に、ワイピングプレートにより圧縮されていた端子のバネ部が接触方向への規制を解除されるため、バネ収容部に端子のバネ部が収容されることで端子の接触部と基板の接触部が当接し、電気的接続が完了する。
<本発明のまとめ>
以上のように、本発明によれば、コネクタと基板とが機械的取り付けと成るため接触部同士の電気的接続に半田付け等の余分な工程を排除でき、作業効率が向上し、複数の端子が協働して生み出される弾性により、コネクタと基板との係止および接触を同時に強固させ、また、ワイピングプレートの移動により端子の接触部および基板の接触部が自動的に清掃されて酸化膜を除去でき、しかも、ワイピングプレートの移動完了までは端子の接触部が箱部の中に収容されるので、接触部が保護され、端子が損傷したり変形したりすることがなく、したがって接触信頼性の高いコネクタが得られる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
10:コネクタ
20:ハウジング
20D:脱落防止アーム
20D1:垂下部
20D2:脱落防止部
20H:本係止突起
20K:基板係止アーム
20K1:係止保持部
20K2:係止部
20L:ランス
20R:端子係止溝
20T:端子収容室
20Z:仮係止突起収容孔
30:端子
31:端子本体
32:電気接触子
30B:バネ部
32C:平坦部
30D:係合孔
30G:くびれ部
30F:挟持部
30H:箱部
30R:係止突起
30S:接触部
40:ワイピングプレート
40F:指当て部
40J:上面
40H:本係止突起
40K:基部
40S:バネ先端貫通孔
40U:下面
40W:ワイピング突起
40Z:仮係止突起
50:基板
50D:脱落防止アーム収容部
50K:基板係止アーム収容部
50S:接触部

Claims (4)

  1. 基板上に取り付けられるコネクタであって、
    ハウジングと端子とワイピングプレートとを備え、
    前記ハウジングは、前記基板に係合され、かつ上面から底面に向かって貫通する複数の端子収容室を備え、
    前記端子は、電線を固定する挟持部が設けられた端子本体と、前記端子本体内に収容され先端に接触部を備える電気接触子と、から成り、かつ前記ハウジングの前記各端子収容室に前記接触部を下に向けて収容され、
    前記ワイピングプレートは、前記ハウジングの下部と前記基板との間に移動可能に収容され、かつ、前記端子の前記接触部を通過させる貫通孔と、前記基板側にワイピング突起と、を有し、前記ワイピングプレートの移動中に前記ワイピングプレートの上面が前記端子の接触部を清掃し、かつ前記ワイピングプレートの下面のワイピング突起が前記基板の接触部を清掃し、前記ワイピングプレートの移動完了後に前記ワイピングプレートの前記貫通孔が前記端子収容室の真下に位置するようになることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記ハウジングは、前記基板に設けられた貫通孔を通って前記基板の裏側に係合する基板係止アームを複数個備えたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記ハウジングは、前記ワイピングプレートを移動可能に保持する脱落防止アームを複数個備えたことを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記ハウジングと前記ワイピングプレートは、仮係止位置で互いに緩く係合する仮係止機構と、本係止位置で互いに堅く係合する本係止機構をそれぞれ備え、前記仮係止状態で前記ワイピングプレートが前記端子収容室内の前記端子の接触部の通過を阻止し、前記本係止状態で前記ワイピングプレートの前記貫通孔が前記端子収容室の真下に位置することで、前記端子収容室内の前記端子の接触部が前記貫通孔を通過することを特徴とする請求項3記載のコネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014154285A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Yazaki Corp 突き当てコネクタの基板接続構造
JP2015026510A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 矢崎総業株式会社 嵌合検知コネクタ

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