JP2013013601A - 頭皮洗浄ブラシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】扁平状に形成された基台21の植毛面に突出部30が設けられた洗浄体20と、前記洗浄体20を揺動可能に軸支する把持体と、前記基台21に設けられた振動発生体50とを備え、該振動発生体50は、駆動部51と、該駆動部51により回転する偏心軸部52とを備えることよりなる。前記偏心軸部52の回転軸は、植毛面と略平行とされ、前記洗浄体20は、植毛面と略平行かつ前記偏心軸部52の回転軸と略直交する揺動軸線O1を中心に揺動することが好ましい。
【選択図】図4
Description
例えば、多数の毛が植毛されたブラシ台と、ブラシ台に設けた伝導式の振動発生体とからなり、振動発生体をブラシ台の毛を植毛した面に平行な軸線の周りに回動可能にして、ブラシ台に取り付けてなる育毛用電動ブラシが提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の発明によれば、ブラシ台に植毛された毛を介して頭皮に振動を与えることで、頭皮へのマッサージ効果の向上が図られている。
また、ブラシ部をブラシ部の長手方向の軸中心に往復揺動駆動させる手段を備えた頭皮ケアブラシが提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の発明によれば、ブラシで頭皮を叩くことで、頭部の血行促進が図られている。
あるいは、一端がテーパ状とされ、先端部が頭皮毛穴より細い用毛が複数束ねられた毛束が複数植毛された頭皮毛穴洗浄用ブラシが提案されている(例えば、特許文献4)。特許文献4の発明によれば、一端がテーパ状とされた用毛を用いることで、毛穴内部の汚れを効果的に除去すると共に、マッサージ効果の向上が図られている。
特許文献4の発明では、効果的に残存皮脂を除去できるものの、血行促進が不十分であった。さらに、特許文献1〜3の発明と特許文献4の発明とを組み合わせても、残存皮脂を十分に除去し、かつ血行促進を十分なものとできなかった。
そこで、本発明は、容易に残存皮脂を十分に除去し、かつ血行促進に優れる頭皮洗浄ブラシを目的とする。
前記把持体は、前記突出部の突出方向に対し、前記基台の反対側に位置することが好ましく、前記偏心軸部の回転軸は、前記基台の一方の面と略平行とされ、前記洗浄体は、前記基台の一方の面と略平行かつ前記偏心軸部の回転軸と略直交する軸線を中心に揺動することが好ましく、前記振動発生体は、両軸モーターの各軸に前記偏心軸部が設けられていることがより好ましく、前記洗浄体と前記把持体とは、弾性復帰力を有する弾性部で接続されていることがさらに好ましく、前記突出部は、先端に向かい漸次縮径し、先端が先鋭化された用毛を備えることが好ましい。
本発明の頭皮洗浄ブラシによれば、前記把持体は、前記突出部の突出方向に対し、前記基台の反対側に位置するため、使用者は洗浄実感及び血行促進実感をより得られやすい。
本発明の頭皮洗浄ブラシによれば、前記偏心軸部の回転軸は、前記基台の一方の面と略平行とされ、前記洗浄体は、前記基台の一方の面と略平行かつ前記偏心軸部の回転軸と略直交する軸線を中心に揺動するため、洗浄体を効率的に揺動できる。
本発明の頭皮洗浄ブラシによれば、前記振動発生体は、両軸モーターの各軸に前記偏心軸部が設けられているため、洗浄体をより効率的に揺動できる。
本発明の頭皮洗浄ブラシによれば、前記洗浄体と前記把持体とは、弾性復帰力を有する弾性部で接続されているため、より安定して残存皮脂を除去し、かつ安定して血行を促進できる。
本発明の頭皮洗浄ブラシによれば、前記突出部は、先端に向かい漸次縮径し、先端が先鋭化された用毛を備えるため、残存皮脂をより除去でき、かつ血行をより促進できる。
図1に示すように、頭皮洗浄ブラシ1は、洗浄体20と、把持体10とを備えるものである。
電池室16の材質は、把持体10の材質と同様である。
電池17は、乾電池であってもよいし、蓄電池であってもよい。
基台21は、底面視略楕円形の開口部(基台枠開口部)24aが形成された基台枠24と、基台枠開口部24aに嵌合された植毛板22とを備えるものである。植毛板22には、略中央に略真円形の嵌合孔22aが形成され、基台枠開口部24aの長手方向両端に切欠22bが形成されている。切欠22bが形成されていることで、基台22内に進入した水を容易に排出できる。
また、植毛板22には、基台枠開口部24aの短手方向両端に嵌合爪22cが形成されている。
嵌合孔22aには、基台枠24に形成された嵌合部29aが嵌合され、嵌合爪22cは、基台枠24に形成された嵌合部29cに嵌合されている。こうして、植毛板22は、嵌合枠24に着脱可能に取り付けられている。
任意の突出部30の中心と、これに最も近接する他の突出部30の中心との距離(最短中心点距離)D3は、特に限定されないが、例えば、7mm以上10mm未満とされる。上記下限値未満であると、頭皮を洗浄する際に、毛髪が障害となって突出部30が頭皮に届かないおそれがある。上記上限値超であると、頭皮への刺激が不十分になり、十分な血行促進効果を得られないおそれがある。
また、任意の突出部30の中心と、これと2番目に近接する突出部30の中心との距離(次短中心点距離)D4は、特に限定されないが、例えば、10〜15mmとされる。上記下限値未満であると、頭皮を洗浄する際に、毛髪が障害となって突出部30が頭皮に届かないおそれがある。上記上限値超であると、頭皮への刺激が不十分になり、十分な血行促進効果を得られないおそれがある。
任意の突出部30の毛束32の中心と、この毛束32に最も近接する他の任意の突出部30の毛束32の中心との距離(隙間距離)S1は、4〜8mmが好ましい。
毛束32の毛束径は、毛束32に求める物性等を勘案して決定でき、例えば、1〜3mmが好ましい。上記下限値未満であると、毛束32の毛腰が柔らかくなりすぎて、頭皮への刺激が不十分となり、十分な血行促進効果を得られないおそれがある。上記上限値超であると、毛束32が撓みにくくなり、用毛の毛先が頭皮の毛穴内に進入しにくくなって、残存皮脂の除去効果が不十分になるおそれがある。
1個の毛束32当たりの用毛の本数は、用毛の材質や種類等を勘案して決定でき、例えば、10〜50本が好ましい。なお、用毛の本数は、植毛面23から突出している数である。
また、任意の突出部30において、任意の毛束32の中心と、これと最も離れた他の毛束32の中心との距離(毛束間最長距離)D2は、2mm以上7mm未満が好ましく、2.5〜6mmがより好ましい。上記上限値超であると、頭皮への刺激が不十分になり、十分な血行促進効果を得られないおそれがある。上記下限値未満であると、頭皮を洗浄する際に、毛髪が障害となって突出部30が頭皮に届かないおそれがある。
テーパー毛について、図3を用いて説明する。図3のテーパー毛33は、少なくとも一端側が先端33bに向かって漸次縮径してテーパー状とされたものであり、図示例では、両端の先端部33aがテーパー状に形成されている。
ストレート毛としては、毛先が植毛面23に略平行な平面とされたものや、毛先が半球状に丸められたものが挙げられる。
また、用毛は、芯部と該芯部の外側に設けられた少なくとも1層以上の鞘部とを有する多重芯構造であってもよい。
加えて、用毛にテーパー毛を用いる場合、先端部が毛穴径よりも細いことが好ましく、その先端から植毛面23に0.1mm近づいた位置における直径R1が0.005〜0.050mmであることがより好ましい。このようなテーパー毛であれば、用毛が頭皮の毛穴内に効率的に進入し、残存皮脂をより良好に除去できる。
平線式植毛には、一般に歯ブラシ製造等に用いられている植毛装置を用いることができ、植毛装置としては、特開2000−93233号公報に記載された製造装置が挙げられる。
図4〜5に示すように、突出部30の突出方向に対し、基台21の反対側には、駆動室26が設けられている。駆動室26は、Oリング等の環状パッキン(不図示)を介して基台21に接合され、内部に水が浸入しないように防水構造とされている。駆動室26の内部には、振動発生体50が収納されており、振動発生体50は、オン・オフスイッチを介して、電池17と電気的に接続されている。
偏心軸部52における偏心錘53同士の距離L1は、振動発生体50に求める振動の程度に応じ、駆動部51の周波数等を勘案して決定でき、例えば、3〜8cmとされる。
偏心錘53の質量は、振動発生体50に求める振動の程度に応じて、駆動部51の周波数、偏心錘53同士の距離や位相差等を勘案して決定できる。
偏心錘53の中心軸O3と、回転軸54の中心軸O2との距離dは、振動発生体50に求める振動の程度に応じて、偏心錘53同士の距離L1や位相差、偏心錘53の質量、偏心錘53の半径r等を勘案して決定できる(図7(b)参照)。距離dは、例えば、1〜5mmが好ましく、2〜4mmがより好ましく、3〜3.5mmがさらに好ましい。
本実施形態において、緩衝部28aの材質としては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、天然ゴム系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、トランス−ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、シリコンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等の軟質樹脂が挙げられる。緩衝部28aが設けられていることで、振動発生体50で生じた振動の把持体10への伝達を抑制できる。
必要に応じて、頭部に、水、又はシャンプー、育毛剤又はマッサージ剤等の薬剤を塗布する。次いで、把持部12を2本の指の間に挟みこむと共に、手の平を筐部11の膨出面に当接し、頭皮洗浄ブラシ1を把持し、突出部30を頭皮に当接させる。オン・オフスイッチをオンの状態とし、駆動部51を始動させて偏心軸部52を回転させる。偏心軸部52を回転させると、回転軸54の両端に設けられた偏心錘53同士が位相差を有するため、偏心錘53の中心軸O3は、回転軸54における長さ方向の中心P1を支点とし、両端が円を描くように運動する(図8)。このため、振動発生体50は、重心が中心軸O3の運動に追随して移動し、振動を生じる。この振動は、振動発生体50が設けられている洗浄体20に伝えられる。この時、洗浄体20は保持軸28により把持体10に軸支されているため、振動発生体50で生じた振動エネルギーの一部は、揺動軸線O1を中心として洗浄体20をX方向に揺動するエネルギーに変換される(図6)。この際、弾性部18は、洗浄体20を常態に維持しようと働くため、洗浄体20は、揺動の程度が規制され、一定の振幅幅で揺動し、残存皮脂の除去効果及び血行促進効果を安定的に発揮できる。
加えて、振動エネルギーの他の一部は、突出体30に伝えられ、突出体30を振動させるため、残存皮脂の除去効果及び血行促進効果を相乗的に高められる。
加えて、振動発生体で生じた振動は、基台を介して突出部に伝えられ、突出部は振動しながら頭皮を摺動及びタッピングするため、残存皮脂の除去効果及び血行促進効果を相乗的に高められる。
本実施形態によれば、振動発生体が設けられた洗浄体を揺動可能に、把持体に軸支するという簡易な構成により、回転軸のY方向の回転運動を容易にX方向の揺動運動に変換できる(図6)。即ち、駆動部の回転運動を洗浄体の揺動運動に変換するにあたり、クランク等の機構を介するものではない。このため、仮に、洗浄体の揺動運動が外力等によって停止された場合であっても、駆動部はロック状態とならず、焼き付いたり破損したりすることがない。
加えて、駆動部と洗浄体との間に、揺動運動のための特段の部材を要しないため、振動発生体で生じた振動エネルギーが基台に伝達されるにあたり、振動エネルギーの損失が少ない。このため、消費電力を低減できる。
さらに、駆動部と洗浄体との間に、揺動運動のための特段の部材を要しないため、コンパクト化が図れ、洗髪時の器具としての利便性が高い。
図9(a)は、本実施形態の頭皮洗浄ブラシ100の正面図であり、図9(b)は、本実施形態の頭皮洗浄ブラシ100の底面図である。説明の便宜上、図9(a)は、一部の毛束の図示が省略されている。
基台121は、基台枠24と、基台枠開口部24aに嵌合された植毛板122とを備えるものである。
第一の突出部130は、周縁23aの周方向に毛束32を3個並べて1列とし、この列を植毛面23の直径方向に2段並べた計6個の毛束32で構成されている。
即ち、第一の突出部130同士の最短中心点距離は、第二の突出部140の位置や数量、毛束32を構成する用毛の種類等を勘案して適宜決定される。
第一の突出部130同士の次短中心点距離は、第二の突出部140の位置や数量、毛束32を構成する用毛の種類等を勘案して適宜決定される。
第一の突出部130同士の隙間距離は、第二の突出部140の位置や数量、毛束32を構成する用毛の種類等を勘案して適宜決定される。
第一の突出部130を構成する毛束32の毛束径は、毛束32を構成する用毛の種類等を勘案して適宜決定できる。
第一の突出部130における毛束間最短距離は、毛束32を構成する用毛の種類等を勘案して適宜決定できる。
第一の突出部130における毛束間最長距離は、毛束32を構成する用毛の種類等を勘案して適宜決定できる。
第二の突出部140の材質は、弾性を有するものであればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン、ポリアセタール、ウレタンゴム、シリコーン、エラストマー樹脂、天然ゴム等の各種弾性材料が挙げられる。
加えて、第二の突出部140の材質としては、デュロメータ・タイプAを用い、JIS K6251に準拠して測定されるシェアA硬度が40〜90度のものが好ましく、40〜80度のものがより好ましい。このような材質を用いることで、頭皮に適度な刺激を与え、血行促進効果をより高められる。
また、第二の突出部の高さH2は、第一の突出部130を構成する毛束32の毛丈H1よりも1〜5mm低いことが好ましい。H1とH2との差が1mm未満であると、毛束32が湾曲し、毛穴内の残存皮脂の除去効果が不十分になるおそれがある。H1とH2との差が5mm超であると、第二の突出部140が頭皮に到達せず、血行促進効果が不十分になるおそれがある。
また、先端から植毛面23に0.1mm近づいた部分における直径は0.4〜1mmが好ましい。上記下限値未満であると、血行促進効果が不十分になるおそれがあり、上記上限値超であると、頭皮の洗浄実感が低下するため好ましくない。
第一及び第二の実施形態では、振動発生体として、両軸モーターの各軸に偏心軸部を備える両軸偏心モーターが用いられているが、本発明はこれに限定されず、例えば、エンドベルの反対側にのみ回転軸を有し、この回転軸に偏心軸部を設けた片側偏心モーターであってもよい。ただし、より効率的に洗浄体を揺動させる観点からは、両軸偏心モーターを用いることが好ましい。
ただし、回転軸の回転運動をより効率的に揺動運動に変化させる観点から、揺動軸線は、植毛面に略平行かつ偏心軸部の回転軸に略直交することが好ましい。
このような、突出部を備える頭皮洗浄ブラシについて、図10を用いて説明する。図10(a)〜(c)は、突出部の配列パターンを説明する植毛板の底面図である。
例えば、図10(a)に示すように、3個の毛束32を正三角形状に配置して突出部30aを構成したものが挙げられる。
また、図10(b)に示すように、1個の毛束32を中心とし、他の4個の毛束を環状配置して突出部30bを構成したものが挙げられる。
あるいは、図10(c)に示すように、3個の毛束32を1列とし、これを2列平行に配置して突出部30cを構成したものが挙げられる。
また、例えば、第二の突出部は、錐体状の突起の先端に、さらに1以上の突起が形成されたものであってもよい。先端に形成される突起の形状は、特に限定されず、半球状、円錘状、角錘状、円柱状又は角柱状等が挙げられる。
また、第二の実施形態では、第二の突出部が底面視略楕円形となるように配置され、6個の毛束で構成された第一の突出部が植毛面の周縁に沿って環状配置されているが、本発明はこれに限定されず、第一の突出部と第二の突出部との配置は、あらゆる配置パターンを採用できる。例えば、第二の突出部の配置パターンを円形状、横縞状、市松状、十字状又は放射状等としてもよい。
例えば、図11(a)に示すように、8個の第二の突出部140が植毛面23の中心回りに環状配置されると共に、周縁23aに沿って、3個の毛束32で構成された第一の突出部130aが10個環状配置されたものが挙げられる。
また、図11(b)に示すように、8個の第二の突出部140が植毛面23の中心回りに環状配置されると共に、周縁23aに沿って、6個の毛束32で構成された第一の突出部130が8個環状配置されたものが挙げられる。
あるいは、図11(c)に示すように、8個の第二の突出部140が植毛面23の中心回りに環状配置されると共に、周縁23aに沿って、9個の毛束32で構成された第一の突出部130cが6個環状配置されたものが挙げられる。
また、例えば、図11(d)に示すように、8個の第二の突出部140が植毛面23の中心回りに環状配置されると共に、周縁23aに沿って、12個の第一の突出部130が環状配置されたものが挙げられる。
また、例えば、図11(e)に示すように、8個の第二の突出部140が植毛面23の中心回りに環状配置されると共に、周縁23aに沿って、6個第一の突出部130が環状配置されたものが挙げられる。
また、例えば、図11(f)に示すように、10個の第二の突出部140が植毛面23の中心近傍に千鳥状に配置されると共に、周縁23aに沿って、8個の第一の突出部130が環状配置されたものが挙げられる。
また、例えば、図11(g)に示すように、1個の第二の突出部140が植毛面23の中心に配置され、かつ4個の第二の突出部140が植毛面23の中心回りに環状配置されると共に、周縁23aに沿って、8個の第一の突出部130が環状配置されたものが挙げられる。
また、例えば、図11(h)に示すように、6個の第二の突出部140が植毛面23の中心近傍に略十字状に配置されると共に、周縁23aに沿って、8個の第一の突出部130が環状配置されたものが挙げられる。
また、あるいは、図11(i)に示すように、植毛面23の中心近傍に配置された2つの第一の突出部130を囲むように、8つの第一の突出部130が環状配置されると共に、10個の第二の突出部140が周縁23aに沿って環状配置されものが挙げられる。
また、第二の実施形態では、第一の突出部が毛束で構成され、第二の突出部が弾性材料からなる錐体状の突起であるが、本発明はこれに限定されず、全ての第一及び第二の突出部が毛束で構成されていてもよいし、弾性材料からなる錐体状の突起であってもよい。
ただし、毛穴内の残存皮脂をより効率的に除去し、かつより良好な血行促進効果を図る観点から、突出部の少なくとも一部は、毛束で構成されていることが好ましく、該毛束を構成する用毛は、テーパー毛であることがより好ましい。毛束は、細い用毛で構成されているため柔らかな毛腰であり、単に機械的な振動が与えられても、血行を促進できるような刺激を頭皮に与えにくい。また、特許文献3の技術のように、頭皮を揉む様に毛束を動作させても、毛束は頭皮に十分な刺激を与えにくい。頭皮へ与える刺激が不足する傾向は、用毛にテーパー毛を用いた場合に特に顕著である。本発明は、テーパー毛のような、細い径の用毛で突出部を構成した場合でも、頭皮に十分な刺激を与えられる。このため、突出部の少なくとも一部がテーパー毛を用いた毛束である場合に、その効果が顕著に現れる。
ただし、洗髪時の洗浄実感をより高めたり、血行促進実感をより高めたりする観点から、把持体は突出部の突出方向に対し基台の反対側に位置することが好ましい。
また、第一及び第二の実施形態では、把持体は、筐部に把持部が突設されたものであるが、本発明はこれに限定されず、頭皮洗浄ブラシを把持できる形態であれば把持体の形状はいかなるものであってもよい。
下記仕様により、第一の実施形態の頭皮洗浄ブラシ1と同様の頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。なお、表中、本例の駆動方式を「間接揺動」と記す(実施例2〜4において同じ)。
植毛板:長径79.3mm×短径64.3mm、厚さ4.5mm。
用毛:テーパー毛、毛丈13mm、先端から0.1mmの位置の直径20μm、最大直径0.3mm、PBT製。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
毛束間最短距離D1:3mm
毛束間最長距離D2:4.2mm
最短中心点距離D3:9mm
次短中心点距離D4:12.7mm
隙間距離S1:6mm
駆動部の周波数:140Hz
偏心錘同士の距離L1:4.2cm
偏心錘の半径r:5mm
各偏心錘の質量:3.18g
偏心錘の中心軸と回転軸の中心軸との距離d:3.5mm
下記仕様により、突出部の種類と配置パターンを第二の実施形態の頭皮洗浄ブラシ100と同様とした以外は、実施例1と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
植毛板:長径79.3mm×短径64.3mm、厚さ4.5mm。
用毛:テーパー毛、毛丈13mm、先端から0.1mmの位置の直径20μm、最大直径0.3mm、PBT製。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
第一の突出部の毛束間最短距離:3mm
第一の突出部の毛束間最長距離:4.2mm
第一の突出部の最短中心点距離:9mm
第一の突出部の隙間距離:6mm
第二の突出部:先端部に曲面状の面取りがされた略円錐形、先端から0.1mmの位置における直径0.6mm、基端部の直径7mm、高さ11mm、オレフィン系エラストマー樹脂(シェアA硬度:60度)製。
第二の突出部の隙間距離S2:17mm
下記仕様により、毛束を図12に示す配置パターンで設けた以外は、実施例1と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。本例の頭皮洗浄ブラシにおける毛束32の配置パターンは、毛束32が、植毛面23の長径方向及び短径方向に等間隔で配置されたものである。本例においては、1つの毛束32が1つの突出部を構成している。
得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
植毛板:長径79.3mm×短径64.3mm、厚さ4.5mm。
用毛:テーパー毛、毛丈13mm、先端から0.1mmの位置の直径20μm、最大直径0.3mm、PBT製。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
突出部の毛束間隙間距離:3mm
下記仕様により、錐体状の突起を図13に示す配置パターンで設けた以外は、実施例2と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。本例の頭皮洗浄ブラシは、第二の実施形態で用いられた第二の突出部140を千鳥状に配置したものである。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
第二の突出部の隙間距離:17mm
下記仕様により、第一の突出部と第二の突出部とを図11(i)に示す配置パターンで設けた以外は、実施例2と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
第一の突出部の毛束間最短距離:3.3mm
第一の突出部の毛束間最長距離:8.5mm
第一の突出部の最短中心点距離:16mm
第二の突出部:先端部に曲面状の面取りがされた略円錐形、先端から0.1mmの位置における直径0.6mm、基端部の直径7mm、高さ11mm、オレフィン系エラストマー樹脂(シェアA硬度:60度)製。
第二の突出部の隙間距離:10〜14mm
下記仕様により、第一の突出部と第二の突出部とを図11(b)に示す配置パターンで設けた以外は、実施例2と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
第一の突出部の毛束間最短距離:3.3mm
第一の突出部の毛束間最長距離:8.5mm
第一の突出部の最短中心点距離:20mm
第二の突出部:先端部に曲面状の面取りがされた略円錐形、先端から0.1mmの位置における直径0.6mm、基端部の直径7mm、高さ11mm、オレフィン系エラストマー樹脂(シェアA硬度:60度)製。
第二の突出部の隙間距離:12mm
下記仕様により、毛束を図10(a)に示す配置パターンで設けた以外は、実施例1と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
第一の突出部の毛束間最短距離:3.0mm
第一の突出部の毛束間最長距離:3.0mm
第一の突出部の最短中心点距離:9mm
下記仕様により、毛束を図10(b)に示す配置パターンで設けた以外は、実施例1と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
第一の突出部の毛束間最短距離:2.1mm
第一の突出部の毛束間最長距離:4.2mm
第一の突出部の最短中心点距離:9mm
下記仕様により、毛束を図10(c)に示す配置パターンで設けた以外は、実施例1と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
毛束:12本の用毛を束ね、二つ折りにして植毛したもの(用毛数:24)。
第一の突出部の毛束間最短距離:3.0mm
第一の突出部の毛束間最長距離:6.7mm
第一の突出部の最短中心点距離:9mm
保持軸を支持部に接着し、洗浄体が揺動しないように固定した以外は、実施例1と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。なお、表中、本例の駆動方式を「振動」と記す。
特許文献2に記載の頭皮ケアブラシと同様の駆動機構を備える頭皮洗浄ブラシを作製した。駆動機構には、減速機を介してモーターの回転を反復運動に変換するものを採用した。そして、実施例1と同様のブラシ体を前記の駆動機構によって往復揺動させた。この頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。なお、表中、本例の駆動方式を「直接揺動」と記す。
特許文献3に記載の頭皮マッサージ機と同様の動作をする頭皮洗浄ブラシを作製した。駆動機構には、減速機を介してモーターの回転を反復運動に変換するものを採用した。ブタシ体には、弾性体からなり、厚み方向に可動・変形する植毛板に、実施例1と同様の配列パターンで毛束を設けたものを用いた。そして、前記の駆動機構により、植毛板をその厚み方向に撓ませる往復運動をさせた。この頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。なお、表中、本例の駆動方式を「湾曲運動」と記す。
実施例2と同様のブラシ体を用いた以外は、比較例2と同様にして頭皮洗浄ブラシを得た。得られた頭皮洗浄ブラシについて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感、血行促進実感及び利便性を評価し、その結果を表1に示す。
<皮脂洗浄力>
モデル皮脂汚れとしてケラチンパウダーとモデル皮脂(トリオレイン:オレイン酸:スクワレン=2:1:1)の5:4混合物を頭皮に塗りつけた。市販シャンプーと各例の頭皮洗浄ブラシとを用いて、3分間洗髪した。洗髪前と洗髪後について、SKICOS301(AMIQUE GROUPE CO.,LTD.製)にて皮脂量を測定し、下記(1)式により皮脂除去率を算出した。算出した皮脂除去率を下記評価基準に分類し、皮脂洗浄力を評価した。
5点:皮脂除去率が80%以上である。
4点:皮脂除去率が70%以上80%未満である。
3点:皮脂除去率が50%以上70%未満である。
2点:皮脂除去率が40%以上50%未満である。
1点:皮脂除去率が40%未満である。
男性のモニター5名で、市販シャンプーと各例の頭皮洗浄ブラシとを用いて、3分間洗髪し、皮脂洗浄実感を以下の基準に従い評価し、その平均点を算出した。
5点:十分に洗浄できた。
4点:やや洗浄できた。
3点:どちらともいえない。
2点:やや洗浄が不十分。
1点:洗浄が不十分。
男性のモニター5名で、市販シャンプーと各例の頭皮洗浄ブラシとを用いて、3分間洗髪し、血行促進実感を以下の基準に従い評価し、その平均点を算出した。
5点:血行の促進を実感した。
4点:血行の促進をやや実感した。
3点:血行促進の実感をあまり感じない。
2点:血行促進が不十分。
1点:血行促進の実感を全く感じない。
男性のモニター5名で、市販シャンプーと各例の頭皮洗浄ブラシとを用いて、頭皮の洗浄を行い、利便性を以下の基準に従い評価し、その平均点を算出した。
5点:操作が簡便である。
4点:操作がやや簡便である。
3点:どちらともいえない。
2点:操作がやや簡便でない。
1点:操作が簡便でない。
一方、洗浄体が揺動しない比較例1は、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感及び血行促進実感の評価が2.2点以下であった。駆動方式が湾曲運動である比較例3は、駆動方式が間接揺動である実施例1に比べて、皮脂洗浄力、皮脂洗浄実感及び血行促進実感のいずれも劣るものであった。
この結果から、本発明を適用した頭皮洗浄ブラシは、操作が容易で、残存皮脂の除去効果及び血行促進効果に優れることが判った。
10 把持体
18 弾性部
20、120 洗浄体
21、121 基台
23 植毛面
30、130、140 突出部
32 毛束
50 振動発生体
51 駆動部
52 偏心軸部
54 回転軸
Claims (6)
- 扁平状に形成された基台の一方の面に突出部が設けられた洗浄体と、前記洗浄体を揺動可能に軸支する把持体と、前記基台に設けられた振動発生体とを備え、
該振動発生体は、駆動部と、該駆動部により回転する偏心軸部とを備えることを特徴とする頭皮洗浄ブラシ。 - 前記把持体は、前記突出部の突出方向に対し、前記基台の反対側に位置することを特徴とする請求項1に記載の頭皮洗浄ブラシ。
- 前記偏心軸部の回転軸は、前記基台の一方の面と略平行とされ、前記洗浄体は、前記基台の一方の面と略平行かつ前記偏心軸部の回転軸と略直交する軸線を中心に揺動することを特徴とする請求項1又は2に記載の頭皮洗浄ブラシ。
- 前記振動発生体は、両軸モーターの各軸に前記偏心軸部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の頭皮洗浄ブラシ。
- 前記洗浄体と前記把持体とは、弾性復帰力を有する弾性部で接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の頭皮洗浄ブラシ。
- 前記突出部は、先端に向かい漸次縮径し、先端が先鋭化された用毛を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の頭皮洗浄ブラシ。
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