以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明の実施形態に係る画像形成処理について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るページ集約処理の一例について説明する図である。
図1には、画像形成装置により順に読み取られた原稿画像の各ページ1a〜1jが示されている。ページに付された「C」の記号は、そのページがカラー画像であることを示し、「M」の記号は、そのページがモノクロ画像であることを示す。そして、画像形成装置のタッチパネルには、図1に示す各ページ1a〜1jに対応するアイコンがページ順にプレビュー画面として表示される。ここで、アイコンとは、原稿画像の各ページ1a〜1jの画像を縮小し、各画像を視認可能に表示したものである。
ここで、画像形成装置とは、MFP(Multifunction Peripheral)やプリンタ、コピー機、ファクシミリなどの画像を形成する装置である。以下では、画像形成装置が、MFPである場合について説明する。
この画像形成装置は、スキャンにより読み取った原稿に含まれる複数のページを1ページに集約して印刷する集約コピー機能(Nin1コピー:Nは2以上の自然数)を備えている。この集約コピーでは、読み取った複数のページを1ページに集約した集約ページを生成し、生成した集約ページを印刷する。
図1には、2ページを1ページに集約した各集約ページ2a〜2eが示されている。なお、以下では、2in1コピーを行う場合について説明するが、これに限定されず、本発明は4in1コピーなど他の集約コピーにも適用することができる。
この画像形成装置は、原稿をスキャンする際に、原稿に含まれる各ページがカラー画像のページか、モノクロ画像のページかを判定し、カラー原稿のページについてはカラー印刷を行い、モノクロ画像のページについてはモノクロ印刷を行う。
ただし、集約コピーが行われる場合であって、集約ページにカラー画像のページとモノクロ画像のページとが混在する場合は、画像形成装置は、カラー画像のページをモノクロ画像のページに変換してモノクロ画像のページだけが含まれる集約ページを生成し、生成した集約ページについてモノクロ印刷を行う。
例えば、図1において、集約対象となるページがいずれもカラー画像のページ(ページ1aとページ1b、ページ1gとページ1h、ページ1iとページ1j)である場合、画像処理装置は、カラー画像の集約ページ(集約ページ2a、2d、2e)を生成する。
また、集約対象となるページがいずれもモノクロ画像のページ(ページ1eとページ1f)である場合、画像形成装置は、モノクロ画像の集約ページ(集約ページ2c)を生成する。
さらに、集約対象となるページがカラー画像のページ(ページ1c)とモノクロ画像のページ(ページ1d)とを含んでいる場合、画像形成装置は、カラー画像のページ(ページ1c)をモノクロ画像のページに変換してモノクロ画像のページだけが含まれる集約ページ(集約ページ2b)を生成する。
図2は、ページの挿入を行う場合のページ集約処理の一例について説明する図である。図2には、ページ1fの前にページ1gを挿入する場合が示されている。画像形成装置のタッチパネルには、図2に示す各ページ1a〜1jに対応するアイコンがページ順にプレビュー画面として表示され、ユーザは、タッチパネルでページ1gをドラッグし、ページ1fの前にページ1gを挿入することにより、ページ1gの挿入処理の実行を画像形成装置に指示する。
画像形成装置は、図1の場合と同様に、集約対象となるページがいずれもカラー画像のページ(ページ1aとページ1b、ページ1iとページ1j)である場合、カラー画像の集約ページ(集約ページ2a、2e)を生成し、その集約ページのカラー印刷を行う。
また、画像形成装置は、集約対象となるページがカラー画像のページとモノクロ画像のページ(ページ1cとページ1d、ページ1eとページ1g、ページ1fとページ1h)である場合、カラー画像のページをモノクロ画像のページに変換してモノクロ画像のページだけが含まれる集約ページ(集約ページ2b、2c、2d)を生成し、その集約ページのモノクロ印刷を行う。
ここで、ページ1eとページ1fの間にページ1gを挿入し、ページ1f〜1jの並び順を変更する場合、画像処理装置は、その並び順の変更により、カラー画像のページとモノクロ画像のページとが同一の集約ページに混在するようになるか否かを判定する。
図2の例では、ページ1gを挿入した結果、集約ページ2cにカラー画像のページとモノクロ画像のページとが混在するようになり、ページ1gがモノクロ印刷されることとなるので、画像処理装置は、ページ1gがモノクロ印刷されることとなる旨の警告メッセージ3を表示する。また、ページ1hもモノクロ印刷されることとなるので、画像処理装置は、ページ1hに対しても、ページ1hがモノクロ印刷されることとなる旨の警告メッセージ3を表示する(図示せず)。
これにより、ユーザが集約ページに含まれるページの編集を行う際に、ページの印刷処理がモノクロ印刷となることをユーザに通知することができ、ユーザによるページの編集作業を効果的に支援することができる。
また、画像形成装置は、ページ1g、1hがモノクロで印刷されることを許可する旨の指示をユーザから受け付ける許可指示受付領域3aと、それを許可しない旨の指示をユーザから受け付ける禁止指示受付領域3bを警告メッセージ3とともにタッチパネルに表示する。
そして、ページ1g、1hのそれぞれについて表示された警告メッセージ3における許可指示受付領域3aをユーザがタッチした場合、画像処理装置は、ページ1gの挿入処理を実行する。その後、ユーザから集約ページ2a〜2eの印刷指示を受け付けた場合、画像処理装置は、集約ページ2a〜2eの印刷を行う。この場合、画像処理装置は、集約ページ2a、2eについてはカラー印刷を行い、集約ページ2b〜2dについてはモノクロ印刷を行う。
ユーザが禁止指示受付領域3bをタッチした場合、画像処理装置は、ページ1gの挿入処理の実行をキャンセルする。そして、ユーザから印刷指示を受け付けた場合、画像処理装置は、もとの並び順でページが集約された集約ページの印刷を実行する。なお、ページ1gの挿入処理の実行をキャンセルするのではなく、その挿入処理を実行することとし、禁止指示受付領域3bがタッチされたページ1g、1hを含む集約ページ2c、2dについて、カラー印刷を行うようにしてもよい。
このように、並び順が変更されたページ1f〜1jのうち、ページ1gを含む集約ページ2cについて、カラー画像のページとモノクロ画像のページとが集約ページ2cに混在することになるか否かを判定するとともに、ページ1gよりも後ろのページ1f、1hを含む集約ページ2dについて、カラー画像のページとモノクロ画像のページとが集約ページ2cに混在することになるか否かを判定することとしたので、ページ1gが挿入された集約ページ2cだけでなく、ページ1gの挿入により影響を受ける他のページ1hについても、ユーザにモノクロ印刷がなされることを通知することができ、ユーザのページの編集作業を効果的に支援することができる。
図3は、ページの挿入を行う場合のページ集約処理の別の例について説明する図である。図3には、ページ1fの前に、ページ1a〜1jを含む原稿とは別の原稿から読み取られたページ4を挿入する場合が示されている。
ここで、画像形成装置のタッチパネルには、ページ4を含む別の原稿の各ページに対応するアイコンが、ページ1a〜1jに対応するアイコンとともにプレビュー画面として表示されているものとし、ユーザは、タッチパネルに表示されたページ4をドラッグし、ページ1fの前にページ4を挿入することにより、ページ4の挿入処理の実行を画像形成装置に指示する。
画像形成装置は、図1の場合と同様に、ページ4を挿入した後の集約対象となるページがいずれもカラー画像のページ(ページ1aとページ1b、ページ1hとページ1i)である場合、カラー画像の集約ページ(集約ページ2a、2e)を生成し、その集約ページのカラー印刷を行う。なお、集約ページ2fには、ページ1jしか含まれないこととなるが、ページ1jはカラー画像であるため、画像形成装置は、カラー画像の集約ページを生成し、その集約ページのカラー印刷を行う。
また、集約対象となるページがカラー画像のページとモノクロ画像のページ(ページ1cとページ1d、ページ1eとページ4、ページ1fとページ1g)である場合、画像形成装置は、カラー画像のページをモノクロ画像のページに変換してモノクロ画像のページだけが含まれる集約ページ(集約ページ2b、2c、2d)を生成し、その集約ページのモノクロ印刷を行う。
ここで、ページ1fの前にページ4を挿入し、ページ1f〜1jの並び順を変更する場合、画像処理装置は、その並び順の変更により、カラー画像のページとモノクロ画像のページとが同一の集約ページに混在するようになるか否かを判定する。
図3の例では、ページ4を挿入した結果、集約ページ2cにカラー画像のページとモノクロ画像のページとが混在するようになり、ページ4がモノクロ印刷されることとなるので、画像処理装置は、ページ4がモノクロ印刷されることとなる旨の警告メッセージ3を表示する。また、ページ1gもモノクロ印刷されることとなるので、画像処理装置は、ページ1gに対しても、ページ1gがモノクロ印刷されることとなる旨の警告メッセージ3を表示する(図示せず)。
さらに、画像形成装置は、ページ4、1gがモノクロで印刷されることを許可する旨の指示をユーザから受け付ける許可指示受付領域3aと、それを許可しない旨の指示をユーザから受け付ける禁止指示受付領域3bを警告メッセージ3とともにタッチパネルに表示する。
そして、ページ4、1gのそれぞれについて表示された警告メッセージ3におけるユーザが許可指示受付領域3aをタッチした場合、画像処理装置は、ページ4の挿入処理を実行する。その後、ユーザから集約ページ2a〜2fの印刷指示を受け付けた場合、画像処理装置は、集約ページ2a〜2fの印刷を行う。この場合、画像処理装置は、集約ページ2a、2e、2fについてはカラー印刷を行い、集約ページ2b〜2dについてはモノクロ印刷を行う。
ユーザが禁止指示受付領域3bをタッチした場合、画像処理装置は、ページ4の挿入処理の実行をキャンセルする。そして、ユーザから印刷指示を受け付けた場合、画像処理装置は、もとの並び順でページが集約された集約ページの印刷を実行する。なお、ページ4の挿入処理の実行をキャンセルするのではなく、その挿入処理を実行することとし、禁止指示受付領域3bがタッチされたページ4、1gを含む集約ページ2c、2dについて、カラー印刷を行うようにしてもよい。
このように、ユーザがプレビュー画面においてページの並び順の変更を行う結果、カラー画像のページとモノクロ画像のページが同一の集約ページに混在することになると判定された場合に、モノクロの集約ページが印刷されることを示す警告メッセージ3を表示することとしたので、ユーザにモノクロの集約ページが印刷されることを通知することができ、ユーザのページの編集作業を効果的に支援することができる。
また、プレビュー画面において、ユーザが同一原稿内でアイコンを他のアイコンの前に挿入したり、別の原稿のページのアイコンを印刷対象となる原稿のページのアイコンの前に挿入したりして行ったページの並び順の変更指示を受け付けることとしたので、ユーザのページの編集作業を容易にすることができる。
つぎに、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の機能構成について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、この画像形成装置10は、入力部11、表示部12、ネットワークインターフェース部13、電話回線インターフェース部14、ページ形成部15、記憶部16、制御部17を備える。
入力部11は、タッチパッドなどにより構成される入力デバイスである。表示部12は、液晶パネルなどにより構成される表示デバイスである。入力部11と表示部12とは、組み合わされて、タッチパネルを構成する。
ネットワークインターフェース部13は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して、他の通信装置と通信を行う処理部である。電話回線インターフェース部14は、電話回線を介して、FAX装置などの他の装置と通信を行う処理部である。
ページ形成部15は、各種の画像形成処理を実行する処理部である。このページ形成部15は、印刷処理部15a、コピー処理部15b、スキャン処理部15c、FAX処理部15dを備える。
印刷処理部15aは、原稿データの印刷処理を行う処理部である。例えば、印刷処理部15aは、集約コピー時に、1ページに集約されるページがすべてカラー画像である場合、カラー画像の集約ページの画像データを生成し、生成した画像データのカラー印刷を行う。また、印刷処理部15aは、1ページに集約されるページがすべてモノクロ画像である場合、モノクロ画像の集約ページの画像データを生成し、生成した画像データのモノクロ印刷を行う。
さらに、印刷処理部15aは、1ページに集約されるページがカラー画像のページとモノクロ画像のページの両方を含む場合、カラー画像のページをモノクロ画像のページに変換してモノクロ画像のページだけが含まれる集約ページの画像データを生成し、生成した画像データのモノクロ印刷を行う。
スキャン処理部15bは、原稿のスキャン処理を行う処理部である。このスキャン処理部15bは、原稿のスキャン処理を実行した後、スキャン処理により得られた画像データがカラー画像であるのか、モノクロ画像であるのかを判定する処理や、画像データにページ番号を割り当てる処理も併せて行う。
コピー処理部15cは、原稿データのコピー処理を行う処理部である。コピー処理を行う場合、コピー処理部15cは、スキャン処理部15bに原稿のスキャンを依頼し、その結果得られた画像データの印刷を印刷処理部15aに依頼する。FAX処理部15dは、FAXの送受信処理を行う処理部である。
記憶部16は、メモリやハードディスク装置などの記憶デバイスである。この記憶部16は、原稿データ16a、ページ属性情報16b、ジョブ設定情報16cなどのデータを記憶する。
原稿データ16aは、スキャン処理部15cが読み取った原稿の画像データや、FAX処理部15dが受信したFAXの画像データである。
ページ属性情報16bは、原稿データ16aとして画像データが記憶されている各ページの属性情報である。具体的には、ページ属性情報16bには、原稿データ16aとして記憶された各ページの画像データがカラー画像であるか、あるいは、モノクロ画像であるかの情報や、各ページのページ番号の情報などが含まれる。
ジョブ設定情報16cは、ユーザが入力部11を操作して入力したジョブの設定情報である。例えば、ジョブ設定情報16cは、ページの集約を行うか否かの情報、ページの集約を行う場合の1ページに含めるページ数の情報、コピーする原稿とは別の原稿のページを挿入してページの編集を行う場合に、プレビュー画面に表示する別の原稿を特定する情報などが含まれる。
制御部17は、画像形成装置10を全体的に制御するCPU(Central Processing Unit)などの制御デバイスである。この制御部17は、ジョブ設定受付部17a、指示受付部17b、原稿編集処理部17c、集約判定部17d、表示制御部17eを備える。
ジョブ設定受付部17aは、入力部11を介して、ユーザからジョブの設定情報を受け付ける処理部である。ジョブ設定受付部17aは、受け付けた設定情報を記憶部16にジョブ設定情報16cとして記憶する。
指示受付部17bは、入力部11を介して、ユーザから印刷する原稿の編集指示を受け付ける処理部である。例えば、指示受付部17bは、ページの挿入などによるページの並び順の変更指示をユーザから受け付ける。原稿編集処理部17cは、指示受付部17bが受け付けた編集指示に従い、印刷する原稿の編集処理を行う処理部である。
集約判定部17dは、指示受付部17bが、ページの並び順の変更指示を受け付けた場合に、その並び順の変更によりカラー画像のページとモノクロ画像のページとが同一の集約ページに混在するようになるか否かを判定する処理部である。
表示制御部17eは、表示部12に対する情報の表示を制御する処理部である。例えば、表示制御部17eは、集約判定部17dによりカラー画像のページとモノクロ画像のページとが同一の集約ページに混在するようになると判定された場合に、表示部12を制御して、表示部12に警告メッセージ3を表示させる。
図5は、ページの編集指示をユーザから受け付けるプレビュー画面20の一例を示す図である。このプレビュー画面20は、表示制御部17eによる制御の下、表示部12により表示される。
図5に示すように、このプレビュー画面20には、ページ表示領域21と、移動ボタン22a〜22dが表示される。そして、ページ表示領域21には、図1〜図3で説明した各ページに対応するアイコン23d〜23gが表示される。
ここで、アイコン23dに付された「C」の記号は、そのアイコン23dに対応するページがカラー画像であることを示し、アイコン23a〜23cに付された「M」の記号は、それらのアイコン23a〜23cに対応するページがモノクロ画像であることを示す。また、1ページに集約される各ページのアイコン(例えば、アイコン23bとアイコン23c)は連結線24で結ばれ、ユーザは1ページに集約される各ページを容易に確認できるようになっている。
ここで、ユーザが移動ボタン22a〜22dをタッチすると、移動ボタン22a〜22dに対応する方向にアイコン23a〜23dの表示がスクロールし、ページ表示領域21に表示されていないアイコンが表示されるようになる。また、ユーザがアイコン23a〜23dをドラッグして、ページ表示領域21の外側にアイコン23a〜23dを移動させると、その移動に応じてページ表示領域21がスクロールし、ページ表示領域21に表示されていないアイコンが表示されるようになる。
ユーザは、このページ表示領域21において、いずれかのアイコンをドラッグし、そのアイコンを別のアイコンの前に挿入することにより、その別のアイコンに対応するページの前に、ドラッグしたアイコンに対応するページを挿入するよう画像形成装置に指示することができる。
図6は、別の原稿に含まれるページを挿入するページの編集指示をユーザから受け付けるプレビュー画面20の一例を示す図である。このプレビュー画面20も、表示制御部17eによる制御の下、表示部12により表示される。ここで、1ページに集約される各ページのアイコン(アイコン23aとアイコン23b、アイコン23cとアイコン23d、アイコン23eとアイコン23f)は連結線24で結ばれ、ユーザは1ページに集約される各ページを容易に確認できるようになっている。
このプレビュー画面20には、ページ表示領域21と、移動ボタン22a〜22dが表示される。そして、ページ表示領域21には、集約対象となる第1の原稿の各ページを示すアイコン23a〜23fと、第2の原稿の各ページを示すアイコン25a〜25fとが表示される。
移動ボタン22a〜22dは、図5で説明した移動ボタン22a〜22dと同様のものである。また、ユーザがアイコン23a〜23f、25a〜25fをドラッグして、ページ表示領域21の外側にアイコン23a〜23f、25a〜25fを移動させると、その移動に応じてページ表示領域21がスクロールし、ページ表示領域21に表示されていないアイコンが表示されるようになる。
ユーザは、このページ表示領域21において、第2の原稿のいずれかのアイコンをドラッグし、そのアイコンを第1の原稿のアイコンの前に挿入することにより、そのアイコンに対応するページの前に、ドラッグしたアイコンに対応するページを挿入するよう画像形成装置に指示することができる。
このように、表示部11が、第1の原稿の各ページに対応するアイコンをページ順に並べるとともに、第2の原稿の各ページに対応するアイコンをページ順に並べたプレビュー画面20を表示し、指示受付部17bが、プレビュー画面20においてページの編集処理を受け付けることとしたので、第2の原稿に含まれるページを第1の原稿に含まれるページ間に挿入する場合に、ユーザの編集作業を容易にすることができる。
図7は、警告メッセージ3を表示するプレビュー画面20の一例を示す図である。このプレビュー画面20も、表示制御部17eによる制御の下、表示部12により表示される。この警告メッセージ3は、図2を用いて説明した警告メッセージ3と同様のものである。
ここで、ページ表示領域21には、警告メッセージ3の他、1ページに集約されるページのアイコン23a〜23dと、各集約ページを示すアイコン26a〜26cが表示される。
また、モノクロ画像とともに集約されることによりモノクロ印刷されることになるカラー画像のページのアイコン23bは、他のアイコン23a、23c、23dとは異なる態様で表示される。例えば、図7に示すように、アイコン23bは、強調枠線27などで囲んで強調表示される。他に、アイコン23bに対する強調表示は、点滅表示であってもよく、また、他のアイコンの表示色とは異なる色を用いた表示であってもよい。
このように、モノクロ画像とともに集約されることによりモノクロ印刷されることになるカラー画像のページのアイコン23bを、他のアイコン23a、23c、23dとは異なる態様で表示することにより、どのページに対して警告メッセージ3が表示されているのかをユーザが容易に認識することができる。
また、図7の例では、警告メッセージ3をアイコン23bの下側に表示することとしたが、アイコン23bの上側や右側、あるいは、左側に表示したり、アイコン23bに重ねて表示したりしてもよい。
つぎに、本発明の実施形態に係る画像形成処理の処理手順について説明する。図8は、本発明の実施形態に係る画像形成処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、画像形成装置10のジョブ設定受付部17aは、入力部11を介して、ユーザからジョブの設定情報の入力を受け付ける(ステップS101)。ジョブの設定情報とは、ページの集約を行うか否かの情報、ページの集約を行う場合の1ページに含めるページ数の情報、図3で説明したように、コピーする原稿とは別の原稿のページを挿入してページの編集を行う場合に、プレビュー画面に表示する別の原稿を特定する情報などである。
そして、表示制御部17eは、記憶部16から原稿データ16aを読み出す(ステップS102)。その後、表示制御部17eは、原稿データ16aに基づいて、印刷される原稿の各ページを表示するプレビュー画面の画像データを生成し、表示部12を制御して、生成したプレビュー画面を表示する(ステップS103)。
ここで、表示制御部17eは、ステップS101で入力を受け付けたジョブの設定情報を参照し、その設定情報にページの集約を行うように設定されている場合には、図5に示したように、1ページに集約される各ページが連結線24で結ばれたプレビュー画面20を表示する。
また、表示制御部17eは、ステップS101で入力を受け付けたジョブの設定情報を参照し、その設定情報にプレビュー画面に表示する別の原稿を特定する情報が設定されている場合には、図6に示したように、その別の原稿の各ページを示すアイコン25a〜25fと、印刷する原稿の各ページを示すアイコン23a〜23fを含むプレビュー画面20を表示する。
その後、指示受付部17bは、入力部11を介して、プレビュー画面においてなされる処理の実行指示をユーザから受け付けたか否かを判定する(ステップS104)。処理の実行指示をユーザから受け付けていない場合(ステップS104においてNOの場合)、実行指示を受け付けるまで、ステップS104の判定処理を継続する。
処理の実行指示をユーザから受け付けた場合(ステップS104においてYESの場合)、集約判定部17dは、ステップS101で入力を受け付けたジョブの設定情報を参照し、その設定情報にページの集約を行うように設定されているか否かを判定する(ステップS105)。
設定情報にページの集約を行うように設定されていない場合(ステップS105においてNOの場合)、集約判定部17d、表示制御部17e、および、印刷処理部15aは、ページの集約を伴わない通常印刷処理を実行する(ステップS106)。この通常印刷処理については、後に図9を用いて詳しく説明する。
設定情報にページの集約を行うように設定されている場合(ステップS105においてYESの場合)、集約判定部17d、表示制御部17e、および、印刷処理部15aは、ページの集約を伴う集約印刷処理を実行する(ステップS107)。この集約印刷処理については、後に図10を用いて詳しく説明する。
ステップS106の処理、または、ステップS107の処理の後、この画像形成処理は終了する。
つぎに、図8のステップS106に示した通常印刷処理について説明する。図9は、通常印刷処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。
まず、画像形成装置10の指示受付部17bは、図8のステップS104でユーザから受け付けた処理の実行指示が、ページの挿入などのページの並び順の変更指示であったか否かを判定する(ステップS201)。
その実行指示がページの並び順の変更指示であった場合(ステップS201においてYESの場合)、原稿編集処理部17cは、図8のステップS104において受け付けたページの並び順の変更指示に従い、ページの並び順を変更する(ステップS202)。
実行指示がページの並び順の変更指示でなかった場合(ステップS201においてNOの場合)、原稿編集処理部17cは、実行指示を受け付けた処理を実行する(ステップS205)。例えば、このような処理として、原稿に含まれるカラー画像のページをすべてモノクロ画像のページに変換する処理などが挙げられる。
ステップS202、または、ステップS205の処理の後、印刷処理部15aは、入力部11を介して、印刷指示をユーザから受け付けたか否かを判定する(ステップS203)。
印刷指示をユーザから受け付けた場合(ステップS203においてYESの場合)、印刷処理部15aは、ページの集約処理を伴わない通常印刷を行い(ステップS204)、この通常印刷処理は終了する。
印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けなかった場合(ステップS203においてNOの場合)、ジョブ設定受付部17aは、図8のステップS101で受け付けたジョブの設定をキャンセルし(ステップS206)、この通常印刷処理は終了する。
つぎに、図8のステップS107に示した集約印刷処理について説明する。図10は、集約印刷処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。
まず、画像形成装置10の指示受付部17bは、図8のステップS104でユーザから受け付けた処理の実行指示が、ページの挿入などのページの並び順の変更指示であったか否かを判定する(ステップS301)。
実行指示がページの並び順の変更指示でなかった場合(ステップS301においてNOの場合)、原稿編集処理部17cは、実行指示を受け付けた処理を実行する(ステップS310)。例えば、このような処理として、原稿に含まれるカラー画像のページをすべてモノクロ画像のページに変換する処理などが挙げられる。
そして、印刷処理部15aは、入力部11を介して、印刷指示をユーザから受け付けたか否かを判定する(ステップS308)。印刷指示をユーザから受け付けた場合(ステップS308においてYESの場合)、印刷処理部15aは、ページの集約処理を伴う集約印刷を行い(ステップS309)、この通常印刷処理は終了する。
印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けなかった場合(ステップS308においてNOの場合)、ジョブ設定受付部17aは、図8のステップS101で受け付けたジョブの設定をキャンセルし(ステップS312)、この通常印刷処理は終了する。
ステップS301において、処理の実行指示がページの並び順の変更指示であった場合(ステップS301においてYESの場合)、集約判定部17dは、図8のステップS104で受け付けたページの並び順の変更指示に従ってページの並び順を変更することにより、集約ページにおいて組み合わせが変更となるページの属性情報を記憶部16のページ属性情報16bから読み出す(ステップS302)。具体的には、集約判定部17dは、集約ページにおいて組み合わせが変更となるページの画像がカラー画像であるか、あるいは、モノクロ画像であるかの情報を読み出す。
その後、集約判定部17dは、ページの組み合わせが変更となる集約ページにカラー画像のページとモノクロ画像のページとが混在しているか否かを判定する(ステップS303)。
上記集約ページにカラー画像のページとモノクロ画像のページとが混在している場合(ステップS303においてYESの場合)、表示制御部17eは、表示部12を制御して、図7に示すように、その集約ページに対する印刷処理がモノクロ印刷となることを警告する警告メッセージ3を表示する(ステップS304)。
その後、指示受付部17bは、モノクロ印刷を許可する入力をユーザから所定時間内に受け付けたか否かを判定する(ステップS305)。具体的には、指示受付部17bは、図7に示す許可指示受付領域3aがユーザにより所定時間内にタッチされたか否かを判定する。
モノクロ印刷を許可する入力をユーザから所定時間内に受け付けていない場合(ステップS305においてNOの場合)、原稿編集処理部17cは、ステップS104において受け付けたページの並び順の変更指示を破棄する(ステップS311)。
その後、印刷処理部15aは、入力部11を介して、印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けたか否かを判定する(ステップS308)。印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けた場合(ステップS308においてYESの場合)、印刷処理部15aは、集約ページを生成し、さらに生成した集約ページに対する印刷処理を実行して(ステップS309)、この集約印刷処理は終了する。
ステップS308において、印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けていない場合(ステップS308においてNOの場合)、ジョブ設定受付部17aは、ステップS101で受け付けたジョブの設定をキャンセルし(ステップS312)、この集約印刷処理は終了する。
ステップS303において、ページの組み合わせが変更となる集約ページにカラー画像のページとモノクロ画像のページとが混在していない場合(ステップS303においてNOの場合)、集約判定部17dは、ページの組み合わせが変更となるすべての集約ページについて、ステップS303の混在判定処理が完了したか否かを判定する(ステップS306)。
すべての集約ページについて混在判定処理が完了していない場合(ステップS306においてNOの場合)、ステップS302に移行して、混在判定処理が完了していない集約ページにおいて、組み合わせが変更となるページの属性情報を読み出し(ステップS302)、その後の処理を継続する。
ステップS306において、すべての集約ページについて混在判定処理が完了した場合(ステップS306においてYESの場合)、原稿編集処理部17cは、ステップS104において受け付けたページの並び順の変更指示に従い、ページの並び順を変更する(ステップS307)。
その後、印刷処理部15aは、入力部11を介して、印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けたか否かを判定する(ステップS308)。印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けた場合(ステップS308においてYESの場合)、印刷処理部15aは、集約ページを生成し、さらに生成した集約ページに対する印刷処理を実行して(ステップS309)、この集約印刷処理は終了する。
ステップS308において、印刷指示をユーザから所定時間内に受け付けていない場合(ステップS308においてNOの場合)、ジョブ設定受付部17aは、ステップS101で受け付けたジョブの設定をキャンセルし(ステップS312)、この集約印刷処理は終了する。
さて、これまで画像形成装置および画像形成方法の実施形態を中心に説明を行ったが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、画像形成装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムとしての形態、あるいは、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体の形態として本発明が実施されることとしてもよい。
ここで、記録媒体としては、ディスク系(例えば、磁気ディスク、光ディスク等)、カード系(例えば、メモリカード、光カード等)、半導体メモリ系(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、テープ系(例えば、磁気テープ、カセットテープ等)等、さまざまな形態のものを採用することができる。
これら記録媒体に上記実施形態における画像形成装置の機能を実現させるコンピュータプログラム、または、画像形成方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記録して流通させることにより、コストの低廉化、及び可搬性や汎用性を向上させることができる。
そして、コンピュータに上記記録媒体を装着し、コンピュータにより記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み出してメモリに格納し、コンピュータが備えるプロセッサ(CPU:Central Processing Unit、MPU:Micro Processing Unit)が当該コンピュータプログラムをメモリから読み出して実行することにより、本実施形態に係る画像形成装置の機能を実現し、画像形成方法を実行することができる。
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能である。
例えば、上記実施形態では、ユーザが集約ページに含まれるページの挿入などの編集を行い、集約ページにカラー画像のページとモノクロ画像のページが混在するようになった場合に、画像処理装置が、その集約ページがモノクロ印刷で印刷されることになることを警告する警告メッセージを表示することとしたが、画像処理装置が、カラー画像のページとモノクロ画像のページが混在するようになる編集を禁止することとしてもよい。
図11は、ページ編集処理の禁止処理の一例について説明する図である。図11には、ページ1fの前にページ1gを挿入する場合が示されている。画像形成装置のタッチパネルには、図11に示す各ページ1a〜1jに対応するアイコンがページ順にプレビュー画面として表示され、ユーザは、タッチパネルでページ1gをドラッグし、ページ1fの前にページ1gを挿入することにより、ページ1gの挿入処理の実行を画像形成装置に指示する。
画像形成装置は、図1の場合と同様に、ページ1gを挿入した後の集約対象となるページがいずれもカラー画像のページ(ページ1aとページ1b、ページ1iとページ1j)である場合、カラー画像の集約ページ(集約ページ2a、2e)を生成する。
また、画像形成装置は、集約対象となるページがいずれもモノクロ画像のページ(ページ1cとページ1d)である場合、モノクロ画像の集約ページ(集約ページ2b)を生成する。
ここで、ページ1fの前にページ1gを挿入し、ページ1f〜1jの並び順を変更する場合、画像処理装置10の集約判定部17dは、その並び順の変更によりカラー画像のページとモノクロ画像のページとが同一の集約ページに混在するようになるか否かを判定する。
図11の例では、集約ページ2cにカラー画像のページ1gとモノクロ画像のページ1eとが混在するようになり、その結果、ページ1gがモノクロ印刷されることとなるので、画像処理装置は、ページ1gの挿入処理を禁止する旨の警告メッセージ5を表示する。また、ページ1gの印刷がモノクロ印刷とならない場合でも、ページ1gの挿入により、その後のページの印刷がカラー印刷からモノクロ印刷となる場合には、画像処理装置は、ページ1gの挿入処理を禁止する旨の警告メッセージ5を表示する。
これにより、ユーザがページの挿入を行う際、集約ページにおけるカラー画像のページとモノクロ画像のページの混在によりページの挿入が禁止されることをユーザに通知することができ、ユーザの編集作業を効果的に支援することができる。
また、上記実施形態では、集約ページにカラー画像のページとモノクロ画像のページが混在するようになった場合に、その集約ページがモノクロ印刷で印刷されることとしたが、集約ページがカラー印刷されることとしてもよい。この場合、表示制御部17eは、集約ページがカラー印刷されることを警告する警告メッセージを表示部12に表示させる。
また、上記実施形態では、プレビュー画面においてページを挿入することによりページの並び順が変更される場合について説明したが、プレビュー画面においてページを削除することによりページの並び順が変更される場合にも同様に、本発明を適用することができる。
この場合、画像形成装置10の表示部11は、原稿に含まれる各ページのアイコンをページ順に並べ、さらにページの削除処理の実行指示を受け付けるための削除ボタンが配置されたプレビュー画面を表示する。ユーザは、削除したいページのアイコンをタッチし、さらに削除ボタンをタッチすることにより、ページの削除を画像形成装置10に指示することができる。
そして、画像処理装置10の原稿編集処理部17cは、ユーザにより指定されたページを削除し、削除したページの後ろにあるページのページ番号を繰り上げることにより、ページの並び順を変更する処理を行う。
さらに、集約判定部17dは、集約印刷が行われる場合に、上記並び順の変更により、カラー画像のページとモノクロ画像のページとが同一の集約ページに混在するようになるか否かを判定する。続いて、表示制御部17eは、図2の場合と同様に、カラー画像のページとモノクロ画像のページとが同一の集約ページに混在すると判定された場合に、印刷処理がモノクロ印刷となる旨の警告メッセージ3を表示部11に表示させる。
このように、ユーザが集約ページに含まれるページの削除を行う際にも、印刷処理がモノクロ印刷となることをユーザに通知することができ、ユーザによるページの編集作業を効果的に支援することができる。
また、上記実施形態では、集約ページにカラー画像のページとモノクロ画像のページとが混在する場合に、警告メッセージを表示することとしたが、カラー画像、あるいは、モノクロ画像という属性以外のページの属性が用いられる場合にも同様に本発明は適用され得る。
例えば、集約ページに異なる画像フォーマットのページが混在し、各ページのフォーマットがいずれかのフォーマットに変換されるような場合に、画像形成装置が警告メッセージを表示することとしてもよい。
また、ページ毎にカラー印刷、あるいは、モノクロ印刷を行うように出力カラーが設定されている場合であって、集約ページに異なる出力カラーのページが混在し、各ページの出力カラーがいずれかの出力カラーに変換されるような場合に、画像形成装置が警告メッセージを表示することとしてもよい。
また、集約ページに異なる階調のページが混在し、各ページの階調がいずれかの階調に変換されるような場合に、警告メッセージを表示することとしてもよい。例えば、集約ページに2階調の画像のページと8階調の画像のページが混在し、各ページの階調が2階調に変換されるような場合に、画像形成装置が警告メッセージを表示することとしてもよい。