JP2013003534A - 描画装置および描画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】空間光変調器にて反射された描画に寄与しない光が周辺部材に与える熱的影響を確実に排除して高い描画精度を担保する。
【解決手段】光学ユニットのヘッド部は、レーザ発振器から出射された光を空間変調させて、パターンの描画に寄与させる必要光L1と、パターンの描画に寄与させない不要光L0とを、互いに異なる方向に反射させる空間光変調器を備える。光学ユニットは、さらに、必要光L1を通過させつつ不要光L0を遮断する第2遮断板232と、第2遮断板232を冷却する冷却部を備える。第2遮断板232における不要光L0の入射領域を含む対象領域部分には、入射した光を乱反射させる乱反射面42が形成される。
【選択図】図8

Description

本発明は、半導体基板、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、太陽電池用パネルなどの各種基板(以下、単に「基板」と称する)に対して光を照射することで、パターンを基板表面に直接露光する技術に関する。
基板上に塗布された感光材料に回路などのパターンを形成するにあたって、光源とフォトマスクを用いて当該感光材料を面状に露光する露光装置が周知である。これに対して、近年では、フォトマスクを用いず、CADデータ等に応じて変調した光ビームによって基板上の感光材料を走査することにより、当該感光材料に直接パターンを露光する描画装置が注目されている。描画装置は、感光材料への光ビームを画素単位でオン/オフ変調するための空間光変調器を備える。反射型の空間光変調器では、光源から供給される光ビームを反射して基板上に与えるオン状態と、光ビームをオン状態とは異なる方向に向けて反射させるオフ状態とを、露光パターンを表現した制御信号によって画素単位で切り換える。
ところで、描画装置においては高い描画精度が要求される。すなわち、空間光変調器にて変調された光ビームを感光材料上の目標位置に高精度に照射できる機能が要求される。
描画精度を低下させる要因の一つに、発熱に伴う部材の変形が挙げられる。例えば、空間光変調器を駆動するとこれが発熱し、その熱的影響を受けて空間光変調器を支持する部材が変形し、これに伴って空間光変調器の姿勢にずれが生じ、これが描画精度に悪影響を及ぼすおそれがある。この点において、特許文献1には、空間光変調器の近くに放熱部材を配置して、空間光変調の発熱が周辺部材に及ぼす熱的影響を低減する構成が開示されている。
また例えば、空間光変調器にて反射される描画に寄与しない光(すなわち、オフ状態の空間光変調器からの反射光)が、光学ヘッド内に配置された部材に入射すると、当該部材がその熱的影響により変形してしまう可能性がある。例えば、光学ヘッド内に配置されたレンズ等の光学部品を収容支持する部材が変形してしまうと、光学部品の姿勢にずれが生じ、これによって描画精度が悪化するおそれがある。この点において、特許文献2には、描画に寄与しない光を、ミラーを介して放熱部材に導くことによって、描画に寄与しない光が周辺部材に及ぼす熱的影響を低減する工夫が提案されている。
特開2005−331717号公報 特開2004−301914号公報
ところで、描画装置にて用いられる光ビームは、近年ますます高エネルギー化する傾向がある。このため、空間光変調器にて反射された描画に寄与しない光が周辺部材に与える熱的影響も大きくなってきている。一方で、描画装置に求められる描画精度は年々高くなっており、周辺部材の僅かな熱変形も許されない状況になっている。
特許文献2のように、空間光変調器にて反射された描画に寄与しない光を、ミラーを介して放熱部材に導いてここで放熱する構成では、高エネルギーの光ビームが採用された場合に周辺部材の熱変形を十分に抑制できる保証がなく、要求される高いレベルの描画精度を担保できないおそれがあった。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、空間光変調器にて反射された描画に寄与しない光が周辺部材に与える熱的影響を確実に排除して高い描画精度を担保できる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、光学ユニットから基板に対して光を照射して、前記基板にパターンを描画する描画装置であって、前記光学ユニットが、光源と、前記光源からの光を空間変調して、パターンの描画に寄与させる必要光と、パターンの描画に寄与させない不要光とを、互いに異なる方向に反射させる空間光変調部と、前記空間光変調部と基板との間に配置され、前記必要光を通過させつつ前記不要光を遮断する遮断板と、前記遮断板を冷却する冷却部と、前記遮断板における前記不要光の入射領域を含む対象領域部分に形成され、入射した光を乱反射させる乱反射面と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係る描画装置であって、前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分が凹凸形状とされることにより形成される。
第3の態様は、第1の態様に係る描画装置であって、前記光学ユニットが、上面に凹凸形状が形成された乱反射部材、を備え、前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分に前記乱反射部材が載置されることにより形成される。
第4の態様は、第3の態様に係る描画装置であって、前記乱反射部材が、前記遮断板よりも熱伝導性の高い部材により形成される。
第5の態様は、第2から第4のいずれかの態様に係る描画装置であって、前記凹凸形状が、格子点上に複数の凸部を配列した形状であり、前記不要光が光束断面が一定の幅を有する線状のラインビームであって、前記乱反射面に入射する前記不要光の幅方向と前記複数の凸部の格子方向とが非平行である。
第6の態様は、第1から第5のいずれかの態様に係る描画装置であって、前記遮断板と、前記遮断板と前記空間光変調部との間に配置された対象部材との間に配置され、前記乱反射面で乱反射された光が前記対象部材に入射しないように遮るカバー部材、を備える。
第7の態様は、基板に対して光を照射して、前記基板にパターンを描画する描画方法であって、a)光源から出射された光を、空間光変調部にて空間変調して、パターンの描画に寄与させる必要光と、パターンの描画に寄与させない不要光とを、互いに異なる方向に反射させる工程と、b)前記空間光変調部と基板との間に配置された遮断板にて、前記必要光を通過させつつ前記不要光を遮断する工程と、c)前記遮断板を冷却する工程と、を備え、前記b)工程において、前記不要光の一部を前記遮断板で吸収するとともに、残りを前記遮断板における前記不要光の入射領域を含む対象領域部分に形成された乱反射面で乱反射させる。
第8の態様は、第7の態様に係る描画方法であって、前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分が凹凸形状とされることにより形成される。
第9の態様は、第7の態様に係る描画方法であって、前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分に、上面に凹凸形状が形成された乱反射部材が載置されることにより形成される。
第10の態様は、第9の態様に係る描画方法であって、前記乱反射部材が、前記遮断板よりも熱伝導性の高い部材により形成される。
第11の態様は、第8から第10のいずれかの態様に係る描画方法であって、前記凹凸形状が、格子点上に複数の凸部を配列した形状であり、前記不要光が光束断面が一定の幅を有する線状のラインビームであって、前記乱反射面に入射する前記不要光の幅方向と前記複数の凸部の格子方向とが非平行である。
第12の態様は、第7から第11のいずれかの態様に係る描画方法であって、d)前記b)工程において、前記乱反射面で乱反射された不要光が、前記乱反射面と前記空間光変調部との間に配置された対象部材に入射しないように遮る工程、を備える。
第1、第7の態様によると、空間光変調部にて反射された描画に寄与しない不要光の一部は遮断板に吸収され、これに伴う遮断板の温度上昇は冷却によって抑えられる。一方、遮断板に吸収されなかった残りの光は乱反射面で乱反射されることにより弱められる。したがって、不要光が周辺部材に与える熱的影響を確実に排除して高い描画精度を担保できる。
第2、第8の態様によると、乱反射面が遮断板における対象領域部分が凹凸形状とされることにより形成されるので、遮断板が冷却されることにより乱反射面の昇温も抑制される。
第3、第9の態様によると、乱反射面が遮断板と別体の乱反射部材により形成されるので、乱反射部材を遮断板と独立して交換することが可能となる。
第4、第10の態様によると、乱反射部材が遮断板よりも熱伝導性の高い部材により形成されるので、乱反射部材の昇温が抑制される。
第5、第11の態様によると、乱反射面において、複数の凸部が、不要光の延在方向と非平行な方向に沿って配列される。この構成によると、乱反射面において不要光を確実に乱反射させることができる。
第6、第12の態様によると、乱反射面で乱反射された光が、乱反射面と空間光変調部との間に配置された対象部材に入射しにくい。したがって、不要光が対象部材に与える僅かな熱的影響をも確実に排除することができる。
描画装置の側面図である。 描画装置の平面図である。 ヘッド部の概略図である。 空間光変調器の構成例を模式的に示す図である。 電圧がオフされている状態の空間光変調素子を示す図である。 電圧がオンされている状態の空間光変調素子を示す図である。 ヘッド部の一部を模式的に示す側断面図である。 第2遮断板を上面側からみた平面図である。 描画装置の動作の流れを示したフローチャートである。 描画処理を説明するための図である。 第2の実施形態に係るヘッド部の一部を模式的に示す側断面図である。 第2の実施形態に係る第2遮断板を上面側からみた平面図である。 第3の実施形態に係るヘッド部の一部を模式的に示す側断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<I.第1の実施形態>
<1.装置構成>
描画装置1の構成について、図1、図2を参照しながら説明する。図1は、描画装置1の構成を模式的に示す側面図である。図2は、描画装置1の構成を模式的に示す平面図である。
描画装置1は、レジスト等の感光材料の層が形成された基板Wの上面に光を照射して、パターンを露光する装置である。なお、基板Wは、半導体基板、プリント基板、カラーフィルタ用基板、液晶表示装置やプラズマ表示装置に具備されるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板のいずれであってもよい。図においては、円形の半導体基板が示されている。
描画装置1は、本体フレーム101で構成される骨格の天井面および周囲面にカバーパネル(図示省略)が取り付けられることによって形成される本体内部と、本体フレーム101の外側である本体外部とに、各種の構成要素を配置した構成となっている。
描画装置1の本体内部は、処理領域102と受け渡し領域103とに区分されている。処理領域102には、主として、ステージ11、ステージ移動機構12、ステージ位置計測部13、2個の光学ユニット14,14、およびアライメントユニット15が配置される。受け渡し領域103には、処理領域102に対する基板Wの搬出入を行う搬送装置16が配置される。
描画装置1の本体外部には、アライメントユニット15に照明光を供給する照明ユニット17が配置される。また、本体には、描画装置1が備える各部と電気的に接続されて、これら各部の動作を制御する制御部18が配置される。また、描画装置1の本体外部であって、受け渡し領域103に隣接する位置には、カセットCを載置するためのカセット載置部19が配置される。受け渡し領域103に配置された搬送装置16は、カセット載置部19に載置されたカセットCに収容された未処理の基板Wを取り出して処理領域102に搬入するとともに、処理領域102から処理済みの基板Wを搬出してカセットCに収容する。カセット載置部19に対するカセットCの受け渡しは外部搬送装置(図示省略)によって行われる。
以下において、処理領域102に配置される各部11〜15の構成について説明する。
<ステージ11>
ステージ11は、平板状の外形を有し、その上面に基板Wを水平姿勢に載置して保持する保持部である。ステージ11の上面には、複数の吸引孔(図示省略)が形成されており、この吸引孔に負圧(吸引圧)を形成することによって、ステージ11上に載置された基板Wをステージ11の上面に固定保持することができるようになっている。
<ステージ移動機構12>
ステージ移動機構12は、ステージ11を主走査方向(Y軸方向)、副走査方向(X軸方向)、および回転方向(Z軸周りの回転方向(θ軸方向))に移動させる機構である。ステージ移動機構12は、ステージ11を回転させる回転機構121と、回転機構121を介してステージ11を支持する支持プレート122を備える。さらに、ステージ移動機構12は、支持プレート122を副走査方向に移動させる副走査機構123と、副走査機構123を介して支持プレート122を支持するベースプレート124とを備える。さらに、ステージ移動機構12は、ベースプレート124を主走査方向に移動させる主走査機構125を備える。
回転機構121は、支持プレート122上で、基板Wの上面に垂直な回転軸を中心としてステージ11を回転させる。
副走査機構123は、支持プレート122の下面に取り付けられた移動子とベースプレート124の上面に敷設された固定子とにより構成されたリニアモータ123aとを有している。また、支持プレート122とベースプレート124との間には、副走査方向に延びる一対のガイド部123bが設けられている。このため、リニアモータ123aを動作させると、ベースプレート124上のガイド部123bに沿って支持プレート122が副走査方向に移動する。
主走査機構125は、ベースプレート124の下面に取り付けられた移動子と描画装置1の基台106上に敷設された固定子とにより構成されたリニアモータ125aを有している。また、ベースプレート124と基台106との間には、主走査方向に延びる一対のガイド部125bが設けられている。このため、リニアモータ125aを動作させると、基台106上のガイド部125bに沿ってベースプレート124が主走査方向に移動する。
<ステージ位置計測部13>
ステージ位置計測部13は、ステージ11の位置を計測する機構である。ステージ位置計測部13は、例えば、ステージ11に固設されたプレーンミラー130に向けてレーザ光を照射し、その反射光と出射光との干渉を利用して、ステージ11の位置を計測する機構により構成することができる。この場合、ステージ位置計測部13は、例えば、レーザ光を出射する出射部131と、ビームスプリッタ132と、ビームベンダ133と、第1干渉計134と、第2干渉計135とを備える。
出射部131から出射されたレーザ光は、まずビームスプリッタ132に入射し、ビームベンダ133に向かう第1分岐光と、第2干渉計135に向かう第2分岐光とに分岐される。第1分岐光は、ビームベンダ133により反射され、第1干渉計134に入射するとともに、第1干渉計134からプレーンミラー130の第1の部位に照射される。そして、第1の部位で反射した第1分岐光が、再び第1干渉計134へと入射する。第1干渉計134は、プレーンミラー130の第1の部位に向かう第1分岐光と第1の部位で反射された第1分岐光との干渉に基づいて第1の部位の位置に対応した位置パラメータを計測する。第1干渉計134が取得した位置パラメータは制御部18に送られ、制御部18は、当該送信された各位置パラメータに基づいて、ステージ11のY位置を特定する。
一方、第2分岐光は、第2干渉計135に入射するとともに、第2干渉計135からプレーンミラー130の第2の部位(ただし、第2の部位は、第1の部位とは異なる位置である。)に照射される。そして、第2の部位で反射した第2分岐光が、再び第2干渉計135へ入射する。第2干渉計135は、プレーンミラー130の第2の部位に向かう第2分岐光と第2の部位で反射された第2分岐光との干渉に基づいて第2の部位の位置に対応した位置パラメータを計測する。第2干渉計135が取得した位置パラメータは制御部18に送られ、制御部18は、当該送信された位置パラメータと第1干渉計134から取得した位置パラメータとに基づいて、ステージ11のθ位置を特定する。
<光学ユニット14>
光学ユニット14は、ステージ11上に保持された基板Wの上面に光を照射して露光するための機構である。上述したとおり、描画装置1は2個の光学ユニット14,14を備える。一方の光学ユニット14は基板Wの+X側半分の露光を担当し、他方の光学ユニット14は基板Wの−X側半分の露光を担当する。これら2個の光学ユニット14,14は、ステージ11およびステージ移動機構12を跨ぐようにして基台106上に架設されたフレーム107に、間隔をあけて固設される。なお、2個の光学ユニット14,14の間隔は必ずしも一定に固定されている必要はなく、光学ユニット14,14の一方あるいは両方の位置を変更可能とする機構を設けて、両者の間隔を調整可能としてもよい。
2個の光学ユニット14,14はいずれも同じ構成を備える。すなわち、各光学ユニット14は、天板を形成するボックスの内部に配置されたレーザ駆動部141、レーザ発振器142および照明光学系143と、フレーム107の+Y側に取り付けられた付設ボックスの内部に収容されたヘッド部144とを備える。
レーザ発振器142は、レーザ駆動部141からの駆動を受けて、出力ミラー(図示省略)からレーザ光を出射する。照明光学系143は、レーザ発振器142から出射された光(スポットビーム)を、強度分布が均一な線状の光(光束断面が線状の光であるラインビーム)とする。レーザ発振器142から出射され、照明光学系143にてラインビームとされた光は、ヘッド部144に入射し、ここで後述するパターンデータに応じた空間変調を施された上で基板Wに照射される。ヘッド部144の構成については後に説明する。
<アライメントユニット15>
アライメントユニット15は、基板Wの上面に形成されたアライメントマークを撮像する。アライメントユニット15は、鏡筒、対物レンズ、および、例えばエリアイメージセンサ(二次元イメージセンサ)により構成されるCCDイメージセンサ(いずれも図示省略)を備える。
アライメントユニット15は、照明ユニット17から延びるファイバ170と接続される。照明ユニット17から出射される光はファイバ170によって鏡筒に導かれ、鏡筒を介して基板Wの上面に導かれる。そして、その反射光が、対物レンズを介してCCDイメージセンサで受光される。これによって、基板Wの上面の撮像データが取得されることになる。CCDイメージセンサは、制御部18からの指示に応じて撮像データを取得するとともに、取得した撮像データを制御部18に送信する。なお、アライメントユニット15はオートフォーカス可能なオートフォーカスユニットをさらに備えていてもよい。
<制御部18>
制御部18は、描画装置1が備える各部11〜17と電気的に接続されており、各種の演算処理を実行しつつ各部11〜17の動作を制御する。制御部18は、例えば、各種演算処理を行うCPU、ブートプログラム等を記憶するROM、演算処理の作業領域となるRAM、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶する記憶部(例えばハードディスク)、各種表示を行うディスプレイ、キーボード及びマウスなどで構成される入力部、LAN等を介したデータ通信機能を有するデータ通信部、等を備えるコンピュータにより構成され、コンピュータにインストールされたプログラムに従って、コンピュータが動作することにより、当該コンピュータが描画装置1の制御部18として機能する。制御部18で実現される各機能部は、コンピュータによってプログラムが実行されることにより実現されてもよいし、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
制御部18が備える記憶部には、基板Wに露光すべきパターンを記述したデータ(パターンデータ)が格納される。パターンデータは、例えば、CADを用いて生成されたCADデータであり、回路パターンなどを表現している。制御部18は、基板Wに対する一連の処理に先立ってパターンデータを取得して記憶部に格納している。なお、パターンデータの取得は、例えばネットワーク等を介して接続された外部端末装置から受信することにより行われてもよいし、記録媒体から読み取ることにより行われてもよい。
<2.ヘッド部144>
光学ユニット14が備えるヘッド部144の構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、ヘッド部144の構成を模式的に示す図である。
ヘッド部144は、空間光変調部21と、光路補正部22と、投影光学系23とを主として備える。
<2−1.空間光変調部21>
レーザ発振器142(図1)から出射され、照明光学系143(図1)でラインビームとされた光は、ヘッド部144に入射し、ミラー20を介して、定められた角度で空間光変調部21に入射する。空間光変調部21は、当該入射光を空間変調して、パターンの描画に寄与させる必要光と、パターンの描画に寄与させない不要光とを、互いに異なる方向に反射させる。ただし、光を空間変調させるとは、具体的には、光の空間分布(振幅、位相、および偏光等)を変化させることを意味する。
空間光変調部21は、具体的には、電気的な制御によって入射光を空間変調させる空間光変調器3を備える。空間光変調器3は、その反射面の法線が、ミラー20を介して入射する入射光の光軸に対して傾斜して配置され、当該入射光を制御部18の制御に基づいて空間変調させる。
空間光変調器3の構成について、図4〜図6を参照しながら詳細に説明する。図4は、空間光変調器3の構成例を模式的に示す図である。空間光変調器3は、例えば、回折格子型の空間変調器(例えば、GLV(Grating Light Valve:グレーチング・ライト・バルブ)(シリコン・ライト・マシーンズ(サンノゼ、カリフォルニア)の登録商標)等を利用して構成される。回折格子型の空間変調器は、格子の深さを変更することができる回折格子であり、例えば、半導体装置製造技術を用いて製造される。
空間光変調器3は、基板300上に、複数の可動リボン301と複数の固定リボン302とが、その長尺方向を互いに平行にして、それぞれ交互に配列された構成を備えている。なお、各リボン301,302の短尺方向に沿う幅は、略同一とされてもよいし、コントラストや反射率を考慮して、微量に異なるものとされてもよい。
ここで、互いに隣接する可動リボン301と固定リボン302とを「リボン対303」とすると、互いに隣接する3個以上(この実施の形態においては、4個)のリボン対303からなるリボン対集合304が、描画されるパターンの1つの画素(画素単位)に対応する。すなわち、1個のリボン対集合304が、1つの画素に対応する空間光変調素子31を構成する。つまり、空間光変調器3は、複数の空間光変調素子31を一次元に並べた構成となっている。なお、空間光変調器3により分割され、個々に変調された後、後述する投影光学系23を通して露光面に縮小投影される描画光の画素サイズは例えば「約2.5μm(マイクロメートル)」である。つまり、この場合、空間光変調器3は、入射光を「約2.5μm(マイクロメートル)」の単位(描画分解能)で空間変調することになる。
空間光変調素子31の構成について、図5、図6を参照しながらより詳細に説明する。各リボン301,302の表面は、帯状の反射面を形成する。固定リボン302はスペーサ(図示省略)を介して基板300上に配設されており、基板300から一定の距離だけ離間した位置に固定されている。したがって、固定リボン302の表面は、基板300の表面(以下、「基準面300f」という)と平行な姿勢で基準面300fに対して固定された固定反射面302fを形成する。
一方、可動リボン301は、固定リボン302と同じ位置(すなわち、基板300から一定の距離だけ離間した位置)(図5参照)と、基準面300fの側に引き下げられた位置(図6参照)との間で移動可能とされている。したがって、可動リボン301の表面は、基準面300fと平行な姿勢を維持しつつ基準面300fに対して移動可能な、可動反射面301fを形成する。
空間光変調素子31の動作は、可動リボン301と基板300との間に印加する電圧のオン/オフで制御される。
すなわち、電圧がオフされている状態においては、可動リボン301は、基準面300fとの離間距離が固定リボン302と等しい位置にあり、可動反射面301fと固定反射面302fとが面一となる(図5に示す状態)。つまり、電圧がオフされている状態においては、空間光変調素子31の表面は平面となっている。この状態で、空間光変調素子31に光が入射すると、その入射光Lは回折せずに正反射する。これにより、正反射光(0次回折光)L1が発生する。
一方、電圧がオンされている状態においては、可動リボン301は、基準面300fの側に引き下げられた位置にあり、可動反射面301fが固定反射面302fよりも基準面300fの側に引き下がった状態となる(図6に示す状態)。つまり、電圧がオンされている状態においては、空間光変調素子31の表面には、平行な溝が周期的に並んで複数本形成される。この状態で、空間光変調素子31に光が入射すると、可動反射面301fで反射される反射光と、固定反射面302fで反射される反射光との間に光路差が生じる。ただし、空間光変調素子31においては、以下に説明するように、この光路差(以下「d」で表す)が「d=(n+1/2)λ(ただし、λは入射光Lの波長、nは任意の整数値を取りうる)」となるようにされている。したがって、正反射光(0次回折光)は打ち消しあって消滅し、他の次数の回折光(±1次回折光、±2次回折光、および、さらに高次の回折光)L0が発生する。より正確には、0次回折光の強度が最小となり、他の次数の回折光の強度が最大となる。
なお、上記においては、電圧がオフの時に可動リボン301と固定リボン302とが等しい位置(基準面300fから等しい距離だけ離間した位置であり、0次回折光が発生する位置)となる状態が形成されるとしたが、電圧と各リボン301,302の位置との関係は必ずしもこれに限られるものではなく、任意の電圧時に、等しい位置(0次回折光が発生する位置)となり、また、別の電圧時に、0次以外の次数の回折光が発生する位置となるように構成してもよい。
光路差dは、電圧がオンされた状態における可動反射面301fと固定反射面302fとの離間距離Df、入射光Lの波長λ、および、入射光Lの入射角αを用いて(式1)で規定される。ただし、「入射光Lの入射角α」は、入射光Lの光軸と、反射面301f,302fの法線方向とがなす角度をいう。
d=2Df・cosα ・・・(式1)
つまり、空間光変調素子31においては、離間距離Df、および、入射光Lの入射角αは、(式2)の関係を満たす値に調整されている。
(n+1/2)λ=2Df・cosα ・・・(式2)
例えば、光路差dを「d=(7/2)λ」としたい場合、離間距離Dfは「(7/4)λ/cosα」とされる。
ただし、空間光変調素子31に入射する入射光Lの光軸は、反射面301f,302fの法線方向に対して角度αだけ傾斜し、かつ、リボン301,302の配列方向(すなわち、各リボン301,302の長手方向と直交する方向)に垂直とされる。ここで、入射光Lは、光軸およびリボン301,302の配列方向に垂直な方向に関して僅かに集光しつつ、配列方向に関して平行な状態とされている。つまり、入射光Lは、光束断面が配列方向に長い線状の光とされている。
再び図4を参照する。空間光変調器3は、複数の空間光変調素子31のそれぞれに対して独立に電圧を印加可能なドライバ回路ユニット32を備える。
ドライバ回路ユニット32は、制御部18と接続されており、制御部18からの指示に応じて、指示された空間光変調素子31に対して電圧を印加する。上述したとおり、各空間光変調素子31の表面状態は、ドライバ回路ユニット32から印加される電圧(以下「入力電圧」という)に応じて、0次回折光L1を出射する状態(図5に示される状態)と、0次以外の次数の回折光(±1次回折光、±2次回折光、および、さらに高次の回折光)L0を出射する状態(図6に示される状態)との間で切り換えられる。
<2−2.光路補正部22>
再び図3を参照する。光路補正部22は、空間光変調部21で変調された光の経路を副走査方向に沿って僅かにシフトさせる。制御部18は、必要に応じて光路補正部22に光の経路をシフトさせることによって、基板Wに照射される光の位置を副走査方向に沿って微調整する。
光路補正部22は、例えば、2個のウェッジプリズム(非平行な光学面を備えることにより入射光の光路を変更できるプリズム)221,222と、一方のウェッジプリズム222を、他方のウェッジプリズム221に対して、入射光の光軸の方向(Z軸方向)に沿って直線的に移動させるウェッジプリズム移動機構223とから実現することができる。この構成においては、一方のウェッジプリズム222と他方のウェッジプリズム221との離間距離が大きくなるほど(あるいは小さくなるほど)、入射光の経路が大きくシフトする。したがって、ウェッジプリズム移動機構223を制御して、2個のウェッジプリズム221,222間の離間距離を調整することによって、必要な量だけ入射光をシフトさせることができる。
<2−3.投影光学系23>
光路補正部22にて空間変調された光には、上述したとおり、0次回折光L1と、0次以外の次数の回折光(具体的には、±1次回折光、±2次回折光、および、比較的微量の±3次以上の高次回折光)L0とが含まれており、これらは互いに異なる方向に沿って出射される。すなわち、0次回折光L1は、Z軸に沿って−Z方向に出射される(図7参照)。また、それ以外の回折光L0は、Z軸から±X方向に僅かに傾斜した軸に沿って−Z方向に出射される(図7参照)。ただし、回折光は、次数が高くなるほどZ軸に対して大きな角度で傾斜した方向に出射される。ここで、0次回折光L1は、パターンの描画に寄与させるべき光(以下「必要光L1」ともいう)であり、それ以外の回折光L0は、パターンの描画に寄与させるべきでない光(以下「不要光L0」ともいう)である。投影光学系23は、不要光L0を遮断するとともに必要光L1のみを基板Wの表面に導いて、当該表面に結像させる。
投影光学系23は、具体的には、2枚の遮断板231,232と、複数の光学部品233〜238とを備える。各遮断板231,232は、Z方向に延在する支持軸200に、上下動可能に片持ち状態で支持される。また、各光学部品233〜238は、支持軸200に片持ち状態で支持された収容部材201(例えば、レンズブラケット)内において所定姿勢で収容された状態で支持される。ただし、各収容部材201には、内部に収容された光学部品を通過する光の進行を妨げないように、上面および下面に例えば窓が形成されている。
各遮断板231,232は、入射した光の一部を通過させつつ残りを遮断する部材であり、光を透過させない部材により形成され、一部の光のみを通過させる貫通孔(例えば、円形の貫通孔)が形成された板状部材により構成される。各遮断板231,232は、その貫通孔の中心付近を必要光L1が通過するように配置される。
2枚の遮断板231,232のうち、+Z側に配置された遮断板(第1遮断板)231は、不要光L0に含まれる高次回折光(±2次以上の回折光であり、主として、±3次以上の回折光)を遮断する。すなわち、第1遮断板231は、入射光に含まれる光のうち、低次回折光を貫通孔を介して通過させるとともに、高次回折光を遮断する。
一方、第1遮断板231の−Z側に配置された遮断板(第2遮断板)232は、第1遮断板231を通過した低次回折光のうち、0次回折光(必要光)L1を貫通孔2320を介して通過させるとともに、それ以外の光(すなわち、第1遮断板231で遮断されなかった不要光(主として、±1次回折光、および、±2次回折光))L0を遮断する。
投影光学系23が備える各光学部品233〜238のうち、例えば、第1遮断板231と第2遮断板232との間に配置されたレンズ234とレンズ235とは、入射光の幅を広げる(あるいは狭める)ズーム部としての機能を担っている。また、ズーム部を構成する各レンズ234,235と第2遮断板232との間に配置されたレンズ236は、0次回折光以外の回折光を屈折させる屈折レンズとしての機能を担っている(図7参照)。また、第2遮断板232の−Z側に配置されたレンズ238は、入射光を定められた倍率として基板W上に結像させる対物レンズとしての機能を担っている。なお、投影光学系23においては、上記の態様に1以上の光学部品が追加されてもよく、上記の態様から1以上の光学部品が省略されてもよい。
<2−4.不要光L0の遮断に関連する構成>
上述したとおり、ヘッド部144は、第1遮断板231を通過した光のうち、必要光L1を通過させつつ、不要光L0(主として、±1次回折光、および、±2次回折光)を遮断する第2遮断板232を備える。ここで遮断すべき不要光L0は、必要光L1と同程度の大きな光エネルギーをもっている。したがって、ここで遮断された不要光L0の光エネルギーにより周辺に配置された部材が熱的影響を受けるおそれがある。
そこで、ヘッド部144は、この熱的影響を排除するための構成として、冷却部41と、乱反射面42とを備える。これら各部41,42の構成について図7、図8を参照しながら説明する。図7は、ヘッド部144の一部を模式的に示す側断面図である。図8は、第2遮断板232を上面側からみた平面図である。
<冷却部41>
冷却部41は、第2遮断板232を冷却する機構である。冷却部41は、例えば、第2遮断板232の内部に蛇行状態で埋設された冷却管路411と、冷却管路411内に冷却水CLを循環移動させる機構とから実現することができる。
第2遮断板232の上面に入射した不要光L0の一部は第2遮断板232によって吸収される。すると、第2遮断板232は、吸収した不要光L0の光エネルギーにより発熱するところ、冷却部41が第2遮断板232を冷却することによって、第2遮断板232の昇温が抑えられることになる。
<乱反射面42>
ところが、冷却部41によって第2遮断板232の昇温を適切に抑えたとしても、依然、第2遮断板232の周辺部品(特に、第2遮断板232の+Z側に配置された部品)に熱的影響が及ぶことが判明した。発明者がこの原因を考察したところ、不要光L0の一部が、第2遮断板232に吸収されずにその上面で反射されており、この反射光が周辺部品に熱的影響を与えていることが見いだされた。例えば、第2遮断板232の上面を黒塗り状に形成しても、不要光L0の一部は依然、第2遮断板232に吸収されずにその上面で反射されてしまい、周辺部品に熱的影響が及んでしまうのである。
そこで、発明者は、第2遮断板232における不要光L0の入射領域を含む領域部分(以下「対象領域部分」という)に、入射光を乱反射(拡散反射)させる乱反射面42を形成した。すると、第2遮断板232の冷却だけでは排除しきれなかった熱的影響が確実に排除されることが確認された。つまり、この構成においては、不要光L0の一部は第2遮断板232に吸収され、これに伴う第2遮断板232の温度上昇は冷却部41によって抑えられる一方で、第2遮断板232に吸収されなかった不要光L0は乱反射面42で乱反射されることによって弱められ、これによって、不要光L0が周辺部品に与える熱的影響が確実に排除されるのである。
乱反射面42は、例えば、第2遮断板232における対象領域部分が機械加工等を施されて凹凸形状とされることにより形成される。この凹凸形状は、例えば、直交格子の格子点上に複数の凸部421を配列した形状とすることができる。各凸部421は、例えば、平面視にて一辺の長さが約1mmの正方形状とし、その高さを約5mmとすればよい。
ただし、上述したとおり、不要光L0は、光束断面が一定の幅を有する線状のラインビームである。ここで、複数の凸部421が配列される直交格子の格子方向AR1,AR2のそれぞれは、乱反射面42に入射する不要光L0の幅方向AR3と非平行となっていることが好ましい。特に、格子方向AR1,AR2と不要光L0の幅方向AR3とがなす角度が約45°となっていることが好ましい。複数の凸部421を、格子方向が不要光L0の幅方向AR3と非平行である直交格子の格子点上に配置すれば、一列の凸部群とこれと平行に配列される凸部群との間に形成される溝の延在方向と不要光L0の幅方向AR3とが平行になることがない。したがって、不要光L0がこの溝に沿って入射してしまったために乱反射効果が低減する、といった事態を確実に回避することができる。すなわち、不要光L0を確実に乱反射させることができる。
<3.光学ユニット14の動作>
光学ユニット14の動作について、主として図3を参照しながら説明する。
光学ユニット14に描画動作を実行させる場合、制御部18は、レーザ駆動部141を駆動してレーザ発振器142から光を出射させる(図1)。出射された光は照明光学系143(図1)にてラインビームとされ、ミラー20を介して空間光変調部21の空間光変調器3に入射する。空間光変調器3においては、複数の空間光変調素子31(図4)が、副走査方向(X軸方向)に沿って並んで配置されており、入射光はその線状の光束断面を空間光変調素子31の配列方向に沿わせるようにして、一列に配列された複数の空間光変調素子31に入射する。
一方で、制御部18は、パターンデータに基づいてドライバ回路ユニット32(図4)に指示を与え、ドライバ回路ユニット32が指示された空間光変調素子31に対して電圧を印加する。これによって、各空間光変調素子31にて個々に空間変調された光が形成され、基板Wに向けて出射されることになる。空間光変調器3が備える空間光変調素子31の個数を「N個」とすると、空間光変調器3からは、副走査方向に沿うN画素分の空間変調された光が出射されることになる。
空間光変調器3にて空間変調された光は、必要に応じて光路補正部22にてその光路が補正された上で、投影光学系23に入射する。
投影光学系23に入射した光は、まず、第1遮断板231に入射する。第1遮断板231は、入射光に含まれる光のうち、高次回折光を遮断しつつ、低次回折光を通過させる。
第1遮断板231を通過した光は、レンズ233を通過し、さらに、レンズ234およびレンズ235にて必要に応じてその幅を広げられた(あるいは狭められた)上で、屈折レンズ236に入射する。屈折レンズ236では、不要光L0が、必要光L1から遠ざかる方向(+X方向あるいは−X方向)に屈折される(図7)。
屈折レンズ236を通過した光は、続いて、第2遮断板232に入射する。図7、図8に示されるように、第2遮断板232は、入射光に含まれる光のうち、必要光L1だけを貫通孔2320を介して通過させるとともに、不要光L0を遮断する。具体的には、不要光L0は、第2遮断板232の上面であって貫通孔2320が形成されていない領域部分に入射し、一部が第2遮断板232に吸収される。ここで、第2遮断板232は冷却部41により冷却されている。このため、不要光L0の一部を吸収することに伴う第2遮断板232の温度上昇は抑えられる。したがって、第2遮断板232の昇温に伴い周辺部材が熱的影響を受けることもない。一方、第2遮断板232に吸収されなかった不要光L0は、乱反射面42で乱反射されて弱められる。このため、第2遮断板232に吸収されなかった不要光L0によって周辺部品が熱的影響を受けることもない。
第2遮断板232を通過した必要光L1は、レンズ237を通過し、さらに、対物レンズ238にて定められた倍率とされて、基板Wの表面に結像される。
後に説明するように、光学ユニット14は、副走査方向に沿うN画素分の空間変調された光を断続的に照射し続けながら(すなわち、基板Wの表面にパルス光を繰り返して投影し続けながら)、主走査方向(Y軸方向)に沿って基板Wに対して相対的に移動する。したがって、光学ユニット14が主走査方向に沿って基板Wを1回横断すると、基板Wの表面に、副走査方向に沿ってN画素分の幅をもつ一本のパターン群が描画されることになる。この、N画素分の幅をもつ1本のパターン描画領域を、以下の説明では「1ストライプ分の領域」ともいう。
<4.描画装置1の動作>
描画装置1の動作について、図9を参照しながら説明する。図9は、描画装置1の動作の流れを示す図である。
搬送装置16が処理対象となる基板Wを搬入してステージ11に載置すると、当該基板Wに対する一連の処理が開始される(ステップS1)。
まず、基板Wに形成されたアライメントマークの撮像が行われる(ステップS2)。具体的には、ステージ移動機構12が、制御部18からの指示に応じてステージ11を移動させることによって基板Wをアライメントユニット15に対して相対的に移動させて、アライメントユニット15の下方に、基板Wの所定位置(アライメントマークの形成位置)が置かれるように基板Wを移動させる。基板Wが目標位置まで移動させられると、アライメントユニット15は、制御部18からの指示に応じて、基板Wの表面を撮像する。これによって、アライメントマークの撮像データが得られることになる。この動作は、定められた回数だけ繰り返され、これによって、基板W上の異なる位置にそれぞれ形成されたアライメントマークの各撮像データが得られる。なお、アライメントマークは、例えば、基板Wの前後方向の位置合わせに用いられるマーク部分(基板Wの前後方向に沿う長尺のマーク部分)と、基板Wの左右方向の位置合わせに用いられるマーク部分(基板Wの査収方向に沿う長尺のマーク部分)とが重ねられた十字状のマークである。
続いて、ステージ11の位置調整が行われる(ステップS3)。この処理においては、制御部18は、まず、ステップS2で得られた複数の撮像データに基づいて、ステージ11に対する基板Wの位置および向きを特定する。ステージ11に対する基板Wの位置および向きが特定されると、制御部18は、ステージ位置計測部13およびステージ移動機構12を制御してステージ11の位置を調整する。具体的には、ステージ11に載置された基板Wが各光学ユニット14に対して定められた位置および向きとなるように、ステージ11の位置を調整する。なお、ステップS3の処理は、各光学ユニット14に対する基板Wの位置が調整されるようにパターンデータを修正することで対応してもよい。すなわち、ステップS3の処理は、ステージ11の位置を調整するのではなく、パターンデータを補正処理することにより行われてもよい。
続いて、パターンデータの補正処理が行われる(ステップS4)。この処理においては、制御部18は、まず、ステップS2で得られた複数の撮像データからアライメントマークの位置を検出する。そして、当該検出位置の理想位置(基板Wが変形していない場合に検出されるべきアライメントマークの位置)からのズレの幅をズレ量として検出する。基板Wに変形(歪み、収縮・膨張等の形状変化)が生じている場合、これがズレ量として検出されることになる。基板Wが変形している場合、当該変形した基板Wに形成されている下地パターンの位置も、検出されたズレ量だけずれた位置にあると予測される。そこで、制御部18は、当該予測された下地パターンの形成位置と合致するように、パターンデータを補正する。つまり、パターンデータに記述されるパターンを検出されたズレ量分だけずらすように修正することによって、パターンデータに記述されるパターンを、基板Wと同じように変形させる。なお、この処理は、ステップS3の処理と並行して行われてもよい。
ステップS3およびステップS4の処理が完了すると、ステップS4で得られた補正後のパターンデータに基づいて、基板Wに対するパターンの描画処理が行われる(ステップS5)。ステップS5の処理について、図10を参照しながら説明する。図10は、描画処理を説明するための図である。
基板Wに対するパターンの描画処理は、制御部18が、ステージ移動機構12を制御してステージ11に載置された基板Wを光学ユニット14,14に対して相対的に移動させるとともに、光学ユニット14,14のそれぞれから基板Wの上面に空間変調された光を照射させることにより行われる。
具体的には、ステージ移動機構12は、制御部18からの指示に応じて、ステージ11を主走査方向(+Y軸方向)に沿って移動させることによって、基板Wを光学ユニット14,14に対して主走査方向に沿って相対的に移動させる(矢印AR11)(主走査)。基板Wが主走査方向に沿って相対的に移動させられる間、各光学ユニット14は、制御部18からの指示に応じて、補正後のパターンデータ(具体的には、ラスタライズされた補正後のパターンデータ)に応じた空間変調が形成された光(具体的には、副走査方向に沿うN画素分の空間変調された光)を、基板Wに向けて断続的に照射し続ける(すなわち、基板Wの表面にパルス光を繰り返して投影し続ける)。つまり、各光学ユニット14は、副走査方向に沿うN画素分の空間変調された光を断続的に照射し続けながら、主走査方向(Y軸方向)に沿って基板Wに対して相対的に移動する。したがって、光学ユニット14が主走査方向に沿って基板Wを1回横断すると、基板Wの表面に、副走査方向に沿ってN画素分の幅をもつ一本のパターン群が描画されることになる。ここでは、2個の光学ユニット14が同時に基板Wを横断するので、一回の主走査により2本のパターン群が描画されることになる。
1回の主走査が終了すると、ステージ移動機構12が、ステージ11を主走査方向に沿って逆向き(−Y軸方向)に移動させて、基板Wを元の位置(主走査の開始位置)に移動させる(矢印AR12)。さらに、ステージ移動機構12は、ステージ11を副走査方向(X軸方向)に沿って、1ストライプの幅に相当する距離だけ移動させることによって、基板Wを光学ユニット14,14に対して副査方向に沿って相対的に移動させる(矢印AR13)(副走査)。
副走査が終了すると、再び主走査が行われる(矢印AR14)。ここでも、各光学ユニット14は、制御部18からの指示に応じて、補正後のパターンデータに応じた空間変調が形成された光を、基板Wに向けて断続的に照射し続ける。これによって、先の主走査で描画された1ストライプ分の描画領域の隣に、さらに1ストライプ分の領域の描画が行われることになる。以後、同様に、主走査と副走査とが繰り返して行われ、基板Wの表面の全域にパターンが描画されると描画処理が終了する。
再び図9を参照する。基板Wに対するパターンの描画処理が終了すると、搬送装置16が処理済みの基板Wを搬出し、当該基板Wに対する一連の処理が終了する(ステップS6)。
<5.効果>
上記の実施形態によると、空間光変調部21にて反射された描画に寄与しない不要光L0の一部は第2遮断板232に吸収され、これに伴う第2遮断板232の温度上昇は冷却部41によって抑えられる。一方、第2遮断板232に吸収されなかった残りの光は乱反射面42で乱反射されることにより弱められる。したがって、不要光L0がヘッド部144内の部材に与える熱的影響を確実に排除でき、ヘッド部144内の部材が熱的影響を受けて変形するといった事態が確実に回避される。その結果、描画精度の低下が生じず、高い描画精度を担保することが可能となる。
また、上記の実施形態によると、乱反射面42が第2遮断板232と一体に形成されるので、冷却部41にて第2遮断板232が冷却されることにより乱反射面42の昇温も抑制される。また、第2遮断板232の一部が凹凸形状とされるので、第2遮断板232の放熱性が高まり、昇温しにくくなる。
また、乱反射面42において、複数の凸部421を、不要光L0の延在方向と非平行な方向に沿って配列することによって、乱反射面42において不要光L0を確実に乱反射させることができる。
<II.第2の実施形態>
<1.構成>
第2の実施形態に係る描画装置1aについて説明する。描画装置1aは、第1の実施形態に係る描画装置1と同様、ヘッド部144aが備える第2遮断板232aに乱反射面42aが形成される。ここで、描画装置1aは、乱反射面42aの形成態様において第1の実施形態に係る描画装置1と相違する。
描画装置1aにおける乱反射面42aの形成態様について、図11、図12を参照しながら説明する。図11は、ヘッド部144aの一部を模式的に示す側断面図である。図12は、ヘッド部144aが備える第2遮断板232aを上面側からみた平面図である。なお、以下においては、第1の実施形態に係る描画装置1と同じ構成についてはその説明を省略するとともに同じ符号を付して示す。
この実施形態においては、乱反射面42aは、第2遮断板232aにおける対象領域部分に、上面に凹凸形状が形成された乱反射部材5が載置されることにより形成される。乱反射部材5は、具体的には、平面視にて対象領域部分と略同一サイズの基材51と、基材51の上面に立設された複数の凸部52とを備える。ここで、複数の凸部52は、例えば、直交格子の格子点上に配列すればよい。この場合、複数の凸部52が配列される直交格子の格子方向AR1,AR2のそれぞれは、乱反射面42aに入射する不要光L0の幅方向AR3と非平行となっていることが好ましい。
また、乱反射部材5は、第2遮断板232aよりも熱伝導性の高い部材により形成されることが好ましい。乱反射部材5を第2遮断板232aよりも熱伝導性の高い部材により形成すれば、乱反射部材5の昇温が抑制される。
<2.効果>
この実施形態によると、乱反射面42aが第2遮断板232aと別体の乱反射部材5により形成されるので、乱反射部材5を第2遮断板232aと独立して交換することが可能となる。
<III.第3の実施形態>
<1.構成>
第3の実施形態に係る描画装置1bについて説明する。描画装置1bは、第1の実施形態に係る描画装置1と同様の構成に加え、カバー部43を備える。
描画装置1bが備えるカバー部43について、図13を参照しながら説明する。図13は、描画装置1bが備えるヘッド部144bの一部を模式的に示す側面図である。なお、以下においては、第1の実施形態に係る描画装置1と同じ構成についてはその説明を省略するとともに同じ符号を付して示す。
ヘッド部144bは、第2遮断板232で遮断された不要光L0の光エネルギーにより周辺に配置された部材が受ける熱的影響を排除するための構成として、冷却部41、乱反射面42に加え、カバー部43を備える。
カバー部43は、第2遮断板232と、その上方に配置された部材(ここでは、屈折レンズ236の収容部材201)との間に配置され、乱反射面42で乱反射された光が収容部材201に入射しないように遮る。カバー部43は、具体的には、光を通さない部材により形成され、収容部材201を入れ子状に収容する上面が開口した箱状に形成される。ただし、カバー部43の底部には、屈折レンズ236を通過した光の進行を妨げないように、貫通孔430が形成される。
光学ユニット14にて描画動作が実行される場合、上述したとおり、第2遮断板232に入射した不要光L0のうち第2遮断板232に吸収されなかった光は乱反射面42にて乱反射される。この実施形態においては、カバー部43によって、乱反射面42で乱反射された不要光L0が収容部材201に入射しないように遮られる。したがって、乱反射面42にて弱められた微弱な乱反射光の一部が、第2遮断板232の上方に配置された収容部材201に到達しにくい。
<2.効果>
この実施形態においては、カバー部43が設けられることによって、乱反射面42にて乱反射された微弱な光の一部が収容部材201に入射しにくくなっている。したがって、不要光L0が収容部材201に与える僅かな熱的影響をも確実に排除することができる。これによって、収容部材201が熱的影響を受けて僅かでも変形することがなく、高い描画精度を確実に担保することが可能となる。
<IV.変形例>
上記の各実施形態において、第1遮断板231について、これを冷却する機構を設けるとともに、その上面における高次回折光の入射領域を含む領域部分に乱反射面を配置してもよい。第1遮断板231を冷却する機構としては、上述した冷却部41と同様の構成を採用することができる。また、第1遮断板231に乱反射面を形成する態様としては、第2遮断板232,232aに乱反射面42,42aを形成する態様と同じものを採用することができる。ただし、投影光学系23に入射する不要光L0に含まれる±3以上の高次回折光は比較的微量である。すなわち、第1遮断板231で遮断すべき光のエネルギーは、第2遮断板232で遮断すべき光のエネルギーほどは大きくない。このため、第1遮断板231で遮断される光が周辺部材に与える熱的影響は比較的小さい。したがって、第1遮断板231には、冷却部のみを設ける構成として、乱反射面の形成を省略することも可能である。なお、第1遮断板231に乱反射面を形成しておけば、第1遮断板231で反射された光が空間光変調部21に与える光学的影響を排除できるという利点が得られる。
また、上記の各実施形態においては、乱反射面42,42aは、直交格子の格子点上に複数の凸部421,52を配列した凹凸形状としたが、複数の凸部を配列する態様は必ずしもこれに限るものではない。例えば、複数の凸部を、非直交格子の格子点上に配列して凹凸形状を形成してもよい。ただし、この場合も、複数の凸部が配列される非直交格子の格子方向のそれぞれが、乱反射面に入射する不要光L0の幅方向と非平行となることが好ましい。また、複数の凸部を非周期的に配列して凹凸形状を形成してもよい。また、乱反射面42,42aは、必ずしも複数の凸部を配列した凹凸形状により形成する必要はない。例えば、第2遮断板232の対象領域部分(あるいは、乱反射部材5の上面)に粗面加工を施す、あるいは、複数の溝を形成することによって非平坦形状とし、これによって乱反射面を形成することもできる。
また、第3の実施形態においては、カバー部43は、上面が開口した箱状に形成されるものとしたが、カバー部43の形状は必ずしもこれに限らない。例えば、収容部材201の側面を覆う側壁を省略した板形状であってもよい。
また、上記の各実施形態では、空間光変調器3として変調単位である固定リボン302と可動リボン301とが一次元に配設された回折格子型の空間光変調器であるGLVが用いられていたが、このような形態には限られない。例えば、GLVに限らず、ミラーのような変調単位が、一次元に配列されている空間光変調器が利用される形態であってもよい。また、例えば、DMD(Digital Micromirror Device:デジタルマイクロミラーデバイス:テキサスインスツルメンツ社の登録商標)のような変調単位であるマイクロミラーが二次元的に配列された空間光変調器が利用されてもよい。
また、上記の各実施形態では、基板Wがステージ移動機構12によって移動されることで、光学ユニット14,14から出射された光と基板とを相対的に移動させる形態であったが、光学ユニット14,14に対して基板Wを相対的に移動させる態様はこれに限らない。例えば、光学ユニット14,14を主走査方向及び副走査方向に沿って移動させることにより、光学ユニット14,14から出射された光と基板Wとを相対的に移動させる態様でもよい。
また、上記の各実施形態では、基板Wは円形状のものであるとしたが、基板Wは必ずしも円形状である必要はなく、例えば矩形状であってもよい。
1,1a,1b 描画装置
14 光学ユニット
142 レーザ発振器
144,144a,144b ヘッド部
21 空間光変調部
23 投影光学系
231 第1遮断板
232,232a 第2遮断板
41 冷却部
42,42a 乱反射面
421,52 凸部
43 カバー部
5 乱反射部材
W 基板

Claims (12)

  1. 光学ユニットから基板に対して光を照射して、前記基板にパターンを描画する描画装置であって、
    前記光学ユニットが、
    光源と、
    前記光源からの光を空間変調して、パターンの描画に寄与させる必要光と、パターンの描画に寄与させない不要光とを、互いに異なる方向に反射させる空間光変調部と、
    前記空間光変調部と基板との間に配置され、前記必要光を通過させつつ前記不要光を遮断する遮断板と、
    前記遮断板を冷却する冷却部と、
    前記遮断板における前記不要光の入射領域を含む対象領域部分に形成され、入射した光を乱反射させる乱反射面と、
    を備える描画装置。
  2. 請求項1に記載の描画装置であって、
    前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分が凹凸形状とされることにより形成される、描画装置。
  3. 請求項1に記載の描画装置であって、
    前記光学ユニットが、
    上面に凹凸形状が形成された乱反射部材、
    を備え、
    前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分に前記乱反射部材が載置されることにより形成される、描画装置。
  4. 請求項3に記載の描画装置であって、
    前記乱反射部材が、
    前記遮断板よりも熱伝導性の高い部材により形成される、描画装置。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載の描画装置であって、
    前記凹凸形状が、格子点上に複数の凸部を配列した形状であり、
    前記不要光が光束断面が一定の幅を有する線状のラインビームであって、前記乱反射面に入射する前記不要光の幅方向と前記複数の凸部の格子方向とが非平行である、描画装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の描画装置であって、
    前記遮断板と、前記遮断板と前記空間光変調部との間に配置された対象部材との間に配置され、前記乱反射面で乱反射された光が前記対象部材に入射しないように遮るカバー部材、
    を備える描画装置。
  7. 基板に対して光を照射して、前記基板にパターンを描画する描画方法であって、
    a)光源から出射された光を、空間光変調部にて空間変調して、パターンの描画に寄与させる必要光と、パターンの描画に寄与させない不要光とを、互いに異なる方向に反射させる工程と、
    b)前記空間光変調部と基板との間に配置された遮断板にて、前記必要光を通過させつつ前記不要光を遮断する工程と、
    c)前記遮断板を冷却する工程と、
    を備え、
    前記b)工程において、前記不要光の一部を前記遮断板で吸収するとともに、残りを前記遮断板における前記不要光の入射領域を含む対象領域部分に形成された乱反射面で乱反射させる、描画方法。
  8. 請求項7に記載の描画方法であって、
    前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分が凹凸形状とされることにより形成される、描画方法。
  9. 請求項7に記載の描画方法であって、
    前記乱反射面が、前記遮断板における前記対象領域部分に、上面に凹凸形状が形成された乱反射部材が載置されることにより形成される、描画方法。
  10. 請求項9に記載の描画方法であって、
    前記乱反射部材が、
    前記遮断板よりも熱伝導性の高い部材により形成される、描画方法。
  11. 請求項8から10のいずれかに記載の描画方法であって、
    前記凹凸形状が、格子点上に複数の凸部を配列した形状であり、
    前記不要光が光束断面が一定の幅を有する線状のラインビームであって、前記乱反射面に入射する前記不要光の幅方向と前記複数の凸部の格子方向とが非平行である、描画方法。
  12. 請求項7から11のいずれかに記載の描画方法であって、
    d)前記b)工程において、前記乱反射面で乱反射された不要光が、前記乱反射面と前記空間光変調部との間に配置された対象部材に入射しないように遮る工程、
    を備える描画方法。
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WO2022220211A1 (ja) * 2021-04-14 2022-10-20 株式会社Screenホールディングス 描画装置および描画方法

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