JP2013002334A - 排気ガス後処理装置 - Google Patents

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【課題】排気ガスに対して還元剤を均一に分散させつつ、小型化することを実現した排気ガス後処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】排気管2内におけるSCR触媒4の上流側には、噴射ノズル5から噴射された尿素水を排気管2内に分散させるための分散部材21と、分散された尿素水を排気ガスに混合するためのミキサー31とが設けられている。分散部材21は、噴射ノズル5に対向する部位に配置された平板状の部材であって、排気ガスの流通方向に対して平行に延びるように設けられている。一方、ミキサー31は、排気ガス及び尿素水が流通可能な略円板状の部材であって、排気ガスの流通方向に対して垂直となるように設けられている。分散部材21とミキサー31とは隣接して設けられており、分散部材21に衝突して分散された尿素水が、すぐにミキサー31に供給されるようになっている。
【選択図】図2

Description

この発明は排気ガス後処理装置に係り、特に、還元剤を用いてディーゼルエンジンの排気ガスを浄化する構成に関する。
ディーゼルエンジンの排気ガスを浄化する排気ガス後処理装置の一例として、尿素水を還元剤として排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を浄化する尿素選択還元システム(尿素SCRシステム)が挙げられる。例えば特許文献1に記載されているように、尿素SCRシステムは、排気管に設けられた還元触媒と、還元触媒の上流側で尿素水を排気管内に噴射する還元剤噴射装置とを備えている。還元触媒は、排気管内に噴射された尿素水から生成されるアンモニア(NH)と排気ガスに含まれるNOxとを反応させ、無害な窒素(N)と水(HO)とに還元するものであり、この還元を効率よく行うためには、還元触媒に対して尿素水を均一な分布状態で供給することが必要となる。
また、特許文献1に記載の尿素SCRシステムは、排気ガスと尿素水とを混合して尿素水の分布状態を均一とするためのミキサーユニットを備えている。ミキサーユニットは、還元剤噴射装置と還元触媒との間に設けられたプレート状の部材であって、排気ガス及び尿素水が流通する複数の通路と、各通路の出口側に形成されたフィン部とを有している。還元剤噴射装置は、尿素水をミキサープレートに向かって噴射するようになっており、ミキサープレートに衝突して微粒化した尿素水が排気管内に分散される。分散された尿素水は、排気ガスとともにミキサープレートの各通路を通過し、次いで、各フィン部が発生させる乱流によって排気ガスに混合されてから還元触媒に供給される。
特開2009−24654号公報
しかしながら、特許文献1に記載のミキサープレート単体で尿素水を均一に分散させるためには、還元剤噴射装置から噴射される尿素水をミキサーユニットの全面に対して衝突させる必要がある。また、通常、還元剤噴射装置は尿素水を円錐状に噴射するため、尿素水をミキサーユニットの全面に衝突させるためには、尿素水の噴射範囲が十分に広がるように、還元剤噴射装置とミキサーユニットとの間に距離をとる必要がある。すなわち、特許文献1に記載の尿素SCRシステムでは、ミキサーユニットの上流側の排気管を短くすることができず、装置全体を小型化することが困難であるという問題点を有していた。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、排気ガスに対して還元剤を均一に分散させつつ、小型化することを実現した排気ガス後処理装置を提供することを目的とする。
この発明に係る排気ガス後処理装置は、内燃機関から排出される排気ガスが流通する排気管と、排気管の内部に還元剤を噴射する還元剤供給装置と、還元剤供給装置の下流側に配置され、排気ガスと還元剤とを反応させて排気ガスを浄化する還元触媒とを備えた排気ガス後処理装置において、排気管の内部には、還元剤供給手段に対向する部位に配置される板状の分散部材と、分散部材と還元触媒との間に配置され、排気ガスと還元剤とを混合する混合手段とが設けられ、分散部材と混合手段とは、隣接して配置されることを特徴とするものである。
還元剤供給装置に対向する部位に板状の分散部材を設けたので、還元剤供給装置から噴射された還元剤が分散部材に直接衝突する。分散部材に衝突して微粒化した還元剤は排気管内に分散され、混合手段によって排気ガスと混合されてから還元触媒に供給される。分散部材によって還元剤を分散させるように構成したので、還元剤を混合手段に向かって噴射する場合のように、還元剤の噴射範囲を広げるために還元剤供給装置と混合手段との間の距離を大きくとる必要がない。また、分散部材と混合手段とは隣接して配置されているため、分散部材を設けるために排気管を長くする必要もない。ここで隣接とは、分散部材と混合手段とが一体的に形成されているものだけでなく、別部品でも実質、分散部材と混合手段との間で排気ガス流れが変わらない距離の範囲で離れている場合も含み、例えば、排気管の直径に対して10%以下の距離だけ離れているものを含む。以上より、排気ガス後処理装置において、排気ガスに対して還元剤を均一に分散させつつ、小型化することが可能となる。
還元剤供給装置は、排気ガスが排気管の内部を流通する方向に対して垂直となる方向に還元剤を噴射してもよい。噴射された還元剤が分散部材に衝突するまでの間、排気ガスの流れの影響を受けにくくなるため、還元剤を確実に分散部材に衝突させて効率よく分散させることが可能となる。ここで垂直とは、排気ガスの流れの変化に影響を受けにくくなる程度であれば、厳密に垂直でなくでもよい。垂直から角度がずれるにしたがって、噴射された還元剤の貫徹力の垂直方向成分が弱くなる傾向があるので、垂直方向成分が排気ガスの流れの影響を受けにくくなる範囲のおよそ−5度〜5度の範囲でもよい。
また、分散部材は、排気ガスが排気管の内部を流通する方向に対して平行に延びてもよい。圧力損失を上げることなく、混合手段に還元剤を供給することが可能となる。ここで平行とは、厳密に平行でなくてもよく、圧力損失が無視できる程度の角度を含むものとする。
尚、分散部材は、単一の部材であってもよい。
分散部材は、排気管の内周面に当接可能な幅を有してもよい。分散部材によって、排気管の内部が還元剤供給装置側と還元剤供給装置の反対側とに区画される。還元剤供給装置の反対側には還元剤が供給されないため、排気管の内周面に付着した還元剤が残留することがない。一方、還元剤供給装置側で分散した還元剤は、隣接する混合手段に即時流入して還元触媒に供給される。すなわち、排気管内に残留する還元剤の量が低減されるため、還元剤の利用効率を向上することが可能となる。
この発明によれば、排気ガス後処理装置において、排気ガスに対して還元剤を均一に分散させつつ、小型化することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る排気ガス後処理装置の構成を示す概略図である。 実施の形態1に係る排気ガス後処理装置の構成を概略的に示す断面側面図である。 実施の形態1に係る排気ガス後処理装置における分散部材及び混合手段を概略的に示す斜視図であり、(a)は排気ガスの流通方向における下流側から見た斜視図、(b)は上流側から見た斜視図である。 図2のIV−IVに沿った断面図である。 この発明の実施の形態2に係る排気ガス後処理装置の構成を概略的に示す断面側面図である。 実施の形態1に係る排気ガス後処理装置の変形例を示す断面図である。 実施の形態1に係る排気ガス後処理装置の変形例を示す断面図である。
以下に、この発明の実施の形態について、添付図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、この実施の形態1に係る排気ガス後処理装置を備えたディーゼルエンジンの排気系の構成を概略的に示す。内燃機関であるディーゼルエンジン1には排気管2が接続されており、ディーゼルエンジン1から排気管2の内部に排出された排気ガスが、ディーゼルエンジン1側を上流側として矢印Aで示される方向に流通する。排気管2の途中には、排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)等を酸化する酸化触媒3が設けられている。また、酸化触媒3の下流側には、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するための還元触媒であるSCR触媒4が設けられている。
SCR触媒4は、排気ガスに添加される還元剤である尿素水から生成されるアンモニア(NH)と排気ガスとを反応させてNOxを浄化する触媒であって、酸化触媒3とSCR触媒4との間には、排気管2の内部に尿素水を噴射する還元剤供給装置としての噴射ノズル5が設けられている。噴射ノズル5には、尿素水を内部に貯留する尿素水タンク6と、尿素水タンク6内の尿素水を噴射ノズル5に供給する尿素水添加システム7とが、接続管8を介して接続されている。また、尿素水添加システム7は、ディーゼルエンジン1及び排気ガス後処理装置の動作を制御するECU9に電気的に接続されている。
また、SCR触媒4の上流側及び下流側には、排気ガスに含まれるNOxの量を検知するNOxセンサ11及びNOxセンサ12が設けられており、これらのNOxセンサがECU9に電気的に接続されている。ECU9は、NOxセンサ11、12が検知したNOxの量に基づいて噴射ノズル5による尿素水の噴射量や噴射時期を決定するとともに、それに基づく信号を尿素水添加システム7に出力することによって噴射ノズル5による尿素水の噴射を制御する。
SCR触媒4の下流側には、排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)を捕集するフィルタ13が設けられている。また、フィルタ13の下流側には、例えば排気ガスに含まれるNOxの量に対してアンモニアの量が過剰となった場合等に、未反応のままSCR触媒4を通過したアンモニアを除去するためのスリップ触媒14が設けられている。スリップ触媒14の下流側には図示しないマフラが接続されており、スリップ触媒14を通過した排気ガスは、マフラの内部で排気音を低減されてから大気中に放出される。
以上のように構成されるディーゼルエンジン1の排気系において、排気管2の内部におけるSCR触媒4の上流側には、噴射ノズル5から噴射された尿素水を微粒化して排気管2内に分散させるための分散部材21と、分散部材21によって分散された尿素水を排気ガスに混合するための混合手段であるミキサー31とが設けられている。
以下に、分散部材21及びミキサー31の構成について、図2〜図4を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明の便宜上、排気ガス後処理装置における上下方向を、図2に示す各矢印によって規定する。
図2に示すように、分散部材21は、噴射ノズル5に対向する部位に配置された平板状の部材であって、矢印Aで示す排気ガスの流通方向に対して平行に延びるように設けられている。分散部材21の流通方向の長さは噴射ノズル5から噴射される尿素水がすべて分散部材21に衝突するだけの長さを有している。一方、ミキサー31は、分散部材21の下流側の端部に隣接して配置された略円板状の部材であって、排気ガスの流通方向に対して垂直となるように設けられている。ミキサー31が位置する部位において、排気管2は上流側配管2aと下流側配管2bとに分割されており、これらの間にミキサー31の外周部が保持されている。また、噴射ノズル5は、排気ガスの流通方向に対して略垂直となる方向に、すなわち、分散部材21に対して略垂直となる方向に一点鎖線で示される尿素水Fを噴射し、尿素水Fを分散部材21に直接衝突させるようになっている。
図3(a)に示されるように、ミキサー31において排気管2の内部に位置する部位には、一部が繋がった台形状の切り込みが折り曲げられることによって複数のフィン部32が形成されている。また、ミキサー31は、各フィン部32を折り曲げることによって形成された複数の開口部33を有しており、ミキサー31の上流側から流れてきた排気ガスが、これらの開口部33を通って下流側に流れるようになっている。また、この実施の形態1に係るミキサー31では、各開口部33に対応してその上流側に矩形状パイプ部材35(図3b参照)が配置されており、分散部材21を通過した排気ガスが、矩形状パイプ部材35を介してそのまま開口部33を通るようになっている。尚、フィン部32は、その先端部が上方側に折り曲げられた列と下方側に折り曲げられた列とが交互に並ぶように形成されている。つまり本実施形態においてミキサーは上方側および下方側へ排気ガスの流れを変えて、通過する流体を混合する装置である。また、図3(b)に示すように、ミキサー31の上流側の表面31aには、上流側に突出する一対の支持部34が接合されており、これらの支持部34によって分散部材21の両側部が支持されている。
図4に示されるように、分散部材21は排気管2内の中心部を通るように配置されており、排気管2の内径とほぼ同一となる幅Wを有している。したがって、排気管2内において分散部材21が配置されている部位は、分散部材21の上方側、すなわち噴射ノズル5側にある領域R1と、下方側の領域R2とに区画された状態となっており、噴射ノズル5から噴射された尿素水Fが、領域R2内に流入することなく領域R1内で分散されるようになっている。また、酸化触媒3(図1参照)を通過した排気ガスの一部は領域R1内を流通し、且つ残りの一部が領域R2を流通するようになっている。尚、SCR触媒4(図1参照)の上流側に設けられているNOxセンサ11は、分散部材21の下方に位置するように設けられており、分散部材21によって噴射ノズル5から隔てられた状態となっている。尚、図3に示されるように、分散部材21によって分けられる上方側と下方側は、ミキサー31のフィン部32によって排気ガスが流れる上方側と下方側に対応している。
ここで、上述したように、分散部材21は噴射ノズル5に対向する部位に配置されており、噴射ノズル5から噴射された尿素水Fが分散部材21に直接衝突するため、衝突して微粒化した尿素水が領域R1内を流通する排気ガス中に分散されるようになっている。また、分散部材21は、ミキサー31と隣接するように配置されているため、分散部材21に衝突することによって排気ガス中に分散された尿素水が、排気ガスの流れによってすぐにミキサー31に供給されるようになっている。一方、分散部材21を用いずに排気ガス中に尿素水を分散させようとする場合、例えば尿素水をミキサー31に向かって斜めに噴射することが一般的となっている。この場合、排気ガス中の尿素水の分布を均一にするには、ミキサー31の全面に対して尿素水を衝突させることが必要となるため、尿素水の噴射範囲がミキサー31の全面に広がるように、噴射ノズル5とミキサー31との間に距離を取ることが必要となる。
すなわち、本発明における排気ガス後処理装置は、噴射ノズル5に対向する部位に配置された分散部材21を用いて尿素水を分散させること、及び分散部材21とミキサー31とを隣接して配置することにより、噴射ノズル5とミキサー31との間の距離を短縮するものである。それに伴い、酸化触媒3(図1参照)とSCR触媒4との間の距離も短縮されるため、排気ガス後処理装置を小型化して車両への搭載性を向上することが可能となる。また、装置が小型化されることにより、排気ガスがSCR触媒4に到達するまでの温度低下が抑制されるため、SCR触媒4によるNOxの浄化を効率よく行うことが可能となっている。
次に、この発明の実施の形態1に係る排気ガス後処理装置の動作について説明する。
図1に示すように、ディーゼルエンジン1の運転が開始されると、排気管2の内部に排出された排気ガスが矢印Aで示される方向に流通して酸化触媒3を通過し、排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)等が酸化触媒3によって酸化されると同時に、一酸化窒素(NO)の一部が二酸化窒素(NO)に酸化される。また、ディーゼルエンジン1の運転が開始されると、ECU9は、尿素水添加システム7に信号を出力し、噴射ノズル5による尿素水の噴射を開始させる。
図2に示すように、酸化触媒3を通過した排気ガスの一部は、分散部材21によって噴射ノズル5側に区画された領域R1を流通(矢印A1参照)し、残りの一部が下方側の領域R2を流通(矢印A2参照)する。領域R1を流通する排気ガスには、噴射ノズル5から噴射された尿素水Fが添加される。分散部材21は噴射ノズル5に対向する部位に設けられているため、噴射ノズル5から噴射された尿素水Fは分散部材21に直接衝突し、分散部材21に衝突して微粒化した尿素水が領域R1を流通する排気ガス中に分散される。また、分散部材21とミキサー31とは隣接して配置されているため、領域R1で分散された尿素水は、排気ガスの流れによってすぐにミキサー31に供給される。尚、排気ガス中に分散された尿素水は、下流側に流れていく過程で排気ガスの熱で加水分解されることによってアンモニアが生成される。特に分散部材21は排気管2内の中心部を通るように配置されるため、排気ガスの熱で効率的に加熱されており、尿素水の加水分解をより促進させる。
一方、領域R2側を流通する排気ガスは、そのままミキサー31に供給される。領域R1側から流れてきた排気ガス及び尿素水と、領域R2側から流れてきた排気ガスとは、これらがミキサー31の複数のフィン部32を通過する際に発生する乱流によって混合され、それにより、排気管2内を流通する排気ガスに対して尿素水が均一に混合された状態となる。このようにミキサー31を通過した排気ガス及びアンモニアがSCR触媒4に供給されると、SCR触媒4はアンモニアと排気ガスとを反応させ、排気ガスに含まれるNOxを無害な窒素(N)と水(HO)とに還元する。尚、分散部材21は平板状の部材であり、且つ排気ガスの流通方向に対して平行となるように設けられているため、排気ガスの圧力損失を増大させることなく、NOxの浄化を行うことができる。
ここで、噴射ノズル5は、排気ガスが流通する方向に対して垂直となる方向(本実施の形態では分散部材21に対して垂直)に尿素水を噴射しているため、排気ガス中に尿素水を分散させる際に排気ガスの流速の影響を受けにくい状態となっている。すなわち、上述したように尿素水を斜めに噴射し、分散部材21を用いずにミキサー31によって尿素水を分散させる場合、噴射された尿素水がミキサー31に衝突する範囲は排気ガスの流速が速くなるにつれて狭くなるため、それに伴って尿素水が分散される範囲も狭くなる。一方、尿素水を排気ガスの流通する方向に対して垂直に噴射する場合、噴射された尿素水は排気ガスの流速が速くなっても分散部材21に衝突するため、尿素水を確実に分散させることが可能となっている。言い換えると、排気ガスの流速が変化しても、分散特性は変化しにくい。
また、分散部材21は、排気管2の内径とほぼ同一となる幅W(図4参照)を有しており、排気管2の内部を領域R1と領域R2とに区画している。すなわち、噴射ノズル5から噴射された尿素水は領域R2側には供給されないため、排気管2の内周面に付着する尿素水の量が低減された状態となる。ここで、排気管2は、その内部を流通する排気ガスによって加熱されるが、排気管2の外周面は外気で冷却されるため、例えばディーゼルエンジン1(図1参照)の始動直後等における排気管2の温度は、排気ガスの温度に対して低温となっている。このような状態で排気管2の内周面に尿素水が付着すると加水分解が起こらず、尿素水の水分が気化して尿素が残留し、残留した尿素が排気管の内周面に堆積することがある。すなわち、堆積した尿素はSCR触媒4には届かないため、本来必要となる量のアンモニアがSCR触媒4に供給されず、尿素水の添加量を増やすことが必要となる。
しかしながら、本発明による排気ガス後処理装置では、分散部材21によって排気管2内を領域R1と領域R2とに区画し、排気管2の内周面に付着する尿素水の量を低減させたので、噴射された尿素水の大部分をSCR触媒に供給することが可能となっている。尚、分散部材21は、排気管2の中心部、すなわち高温となる部位を通るように配置されているため、排気管2の温度に左右されることなく速やかに加熱されるようになっている。また、分散部材21は、排気管2に比較して排気ガスの流通方向に対して短く、熱容量が少ないため、排気ガスにより加熱されやすくなっている。したがって、排気管2の温度が低いことに起因して、分散部材21に付着した尿素水からのアンモニアの生成が妨げられることはない。
また、SCR触媒4の上流側に設けられたNOxセンサ11は、通常、ジルコニア等のファインセラミックスを材料として含んでいる。また、NOxセンサ11は、排気管2の内部を流通する排気ガスに晒されるため、例えば600℃〜1000℃といった高温下で動作するようになっている。このような高温下で動作しているNOxセンサ11に尿素水が付着すると、急激な温度変化が生じる、いわゆる熱衝撃が加わることとなるため、割れ等の破損が生じることがある。
このような破損を防止するため、通常、NOxセンサ11は、尿素水Fが付着することがないよう、噴射ノズル5の上流側に所定の距離を隔てて設けることが一般的となっている。しかしながら、本発明における上流側NOxセンサ11は、分散部材21によって噴射ノズル5から隔てられているため、尿素水Fが付着することに起因して破損することがなく、噴射ノズル5の近傍に配置することが可能となっている。したがって、酸化触媒3(図1参照)とSCR触媒4との間の距離をさらに短くして装置を小型化することが可能となる。
さらに、分散部材21によって分けられる上方側と下方側は、ミキサー31のフィン部32によって排気ガスが流れる上方側と下方側に対応しているので、排気管2内の中心部を通るように配置された分散部材21に衝突した尿素水または加水分解したアンモニアはミキサー31から上方側と下方側に分散されることで全体に分散される。
図1に戻って、SCR触媒4を通過した排気ガスはフィルタ13を通過し、その際に排気ガスに含まれる粒子状物質が除去される。また、フィルタ13を通過した排気ガスに余剰分となるアンモニアが含まれている場合、余剰分のアンモニアはスリップ触媒14によって除去される。スリップ触媒14を通過した排気ガスは、図示しないマフラの内部で騒音を低減され、大気中に放出される。尚、NOxセンサ11、12は、SCR触媒4の上流側及び下流側におけるNOxの濃度を随時検知しており、ECU9は、これらのNOxセンサが検知したNOxの濃度に基づいて、噴射ノズル5による尿素水Fの噴射量を制御する。
以上のように、噴射ノズル5に対向する部位に板状の分散部材21を設けたので、噴射ノズル5から噴射された尿素水が分散部材21に直接衝突する。分散部材21に衝突して微粒化した還元剤は排気管2内に分散され、ミキサー31によって排気ガスと混合されてからSCR触媒4に供給される。分散部材21によって尿素水を分散させるように構成したので、尿素水をミキサー31に向かって噴射する場合のように、尿素水の噴射範囲を広げるために噴射ノズル5とミキサー31との間の距離を大きくとる必要がない。また、分散部材21とミキサー31とは隣接して配置されているため、分散部材21を設けるために排気管を長くする必要もない。したがって、排気ガス後処理装置において、排気ガスに対して尿素水を均一に分散させつつ、小型化することが可能となる。
また、噴射ノズル5は、排気ガスの流通する方向に対して垂直となる方向に尿素水を噴射するため、噴射された尿素水が分散部材21に衝突するまでの間、排気ガスの流れの影響を受けにくくなる。したがって、尿素水を確実に分散部材21に衝突させて効率よく排気ガス中に分散させることが可能となる。
また、分散部材21を、排気ガスが排気管2の内部を流通する方向に対して平行に延びるように設けたので、圧力損失を上げることなく、ミキサー31に尿素水を供給することが可能となる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る排気ガス後処理装置について説明する。
この実施の形態2に係る排気ガス後処理装置は、実施の形態1に係る排気ガス後処理装置が単一の分散部材21を備えていたのに対し、以下に説明する第一分散部材と複数の第二分散部材とを備えるように構成したものである。尚、以下に説明する各実施の形態において、図1〜4の参照符号と同一の符号は同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図5に示すように、排気管2の内部において噴射ノズル5に対向する部位には、共に平板形状を有する5つの分散部材41a〜41eが、上下方向に沿って並べられた状態で配置されている。また、これらの分散部材41a〜41eの下流側の端部に隣接するようにミキサー31が設けられている。分散部材41a〜41eのうち、最も下方側に位置する第一分散部材41aは、実施の形態1における分散部材21と同様の平板状の部材である。一方、第一分散部材41aの上方側に設けられた4つの第二分散部材41b〜41eは、複数の貫通穴42が形成された平板状の部材となっており、噴射ノズル5から噴射された尿素水Fを上方側から下方側に向かって順次通過させることが可能となっている。
最も上方側にある第二分散部材41eの上面に噴射された尿素水Fの一部は、第二分散部材41eに衝突することによって排気ガス中に分散され、残りの一部が貫通穴42内を通過する。同様に、第二分散部材41eの貫通穴42を通過した尿素水の一部は、第二分散部材41dに衝突することによって排気ガス中に分散され、残りの一部が第二分散部材41c、41bを順次通過し、最終的に第一分散部材41aに衝突する。したがって、各第二分散部材41b〜41eの貫通穴42を通過する尿素水Fの量を、例えば20%ずつ低減させていくことにより、尿素水Fを排気管2の内部に広く分散させることが可能となっている。その他の構成については、実施の形態1と同様である。
以上のように、分散部材を複数とし、貫通穴を有さない第一分散部材と貫通穴を有する第二分散部材とで構成しても、各分散部材に衝突して分散した尿素水がすぐにミキサー31に供給される。したがって、実施の形態1と同様に、排気ガス後処理装置を小型化することが可能となる。
実施の形態1において、還元剤供給装置としての噴射ノズル5は、分散部材21に対して垂直となる方向に尿素水を噴射するように構成されたが、尿素水を噴射する方向を限定するものではない。例えば図6に示される噴射ノズル5’及び噴射ノズル5”のように、分散部材21に対して角度を付けた状態で設けたとしても、尿素水は分散部材21に直接衝突するため、同様の効果を得ることができる。また、噴射ノズル5’、5”は流通方向に対して垂直に噴射しているので、いずれも噴射された還元剤が分散部材に衝突するまでの間、排気ガスの流れの影響を受けにくくなる。
また、実施の形態1における分散部材21は、排気ガスの流通方向に対して平行となるように配置されたが、例えば図7に示す分散部材51のように、排気ガスの流通方向に対して角度を付けることも可能である。この場合、圧損は増加してしまうが、ミキサーに流入する排気ガスの向きを調整することで、分散性を調整することができる。
また、分散部材は排気管2と端部で直接接触することは無く、離間していてもよい。この場合、分散部材はミキサーのみによって支持されてもよい。この場合、外気と接触して比較的温度の低い排気管2と離間しているので、分散部材の温度を高温に保つことができる。また逆にミキサーに支持されず、排気管2に端部が直接支持されていてもよい。
実施の形態1において、分散部材21は排気管2内の中心部を通るように配置したが、この構成に限らない。噴射ノズル5に対向し、ミキサー31に隣接して配置すればよい。分散部材21の位置は例えば、尿素水が衝突する面が、ミキサーの中心に配置されるとよい。
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)、2 排気管、4 SCR触媒(還元触媒)、5 噴射ノズル(還元剤供給装置)、21,51 分散部材、31 ミキサー(混合手段)、41a 第一分散部材(分散部材)、41b,41c,41d,41e 第二分散部材(分散部材)。

Claims (4)

  1. 内燃機関から排出される排気ガスが流通する排気管と、
    前記排気管の内部に還元剤を噴射する還元剤供給装置と、
    前記還元剤供給装置の下流側に配置され、前記排気ガスと前記還元剤とを反応させて前記排気ガスを浄化する還元触媒と
    を備えた排気ガス後処理装置において、
    前記排気管の内部には、
    前記還元剤供給手段に対向する部位に配置される板状の分散部材と、
    前記分散部材と前記還元触媒との間に配置され、前記排気ガスと前記還元剤とを混合する混合手段と
    が設けられ、
    前記分散部材と前記混合手段とは、隣接して配置されることを特徴とする排気ガス後処理装置。
  2. 前記還元剤供給装置は、前記排気ガスが前記排気管の内部を流通する方向に対して垂直となる方向に前記還元剤を噴射する請求項1に記載の排気ガス後処理装置。
  3. 前記分散部材は、前記排気ガスが前記排気管の内部を流通する方向に対して平行に延びる請求項1または2に記載の排気ガス後処理装置。
  4. 前記分散部材は、単一の部材である請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気ガス後処理装置。
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