JP2012501609A - バランスドアーマチュアデバイスの歪みを低減する方法及び装置 - Google Patents

バランスドアーマチュアデバイスの歪みを低減する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

装置の実施形態は、駆動信号により電圧印加可能な駆動コイルと、少なくとも1個の永久磁石と、駆動信号により誘導される磁束の通る少なくとも1個の磁気帰還路素子とを含む。バランスドアーマチュア等の磁気帰還路素子は、変位対駆動信号の関係における非線形性を低減するように、可変磁気抵抗を提供して構成される。変換器の磁気帰還路の磁気抵抗対磁束特性を、例えばバランスドアーマチュアデバイスのアーマチュアを変更することで、装置の別部分において生じる非線形性を補償することが可能となる。

Description

〔関連出願の参照〕
本願は、米国仮出願第61/092,822号(2008年8月29日提出)に基づき優先権を主張し、この参照により全文を本開示に含むものとする。
〔発明の分野〕
本発明は、バランスドアーマチュア装置等の磁気装置、及びその性能を向上する方法に関する。
〔発明の背景〕
バランスドアーマチュアデバイスは、補聴器用小型スピーカ等の音響向けに用いられている。可動コイルスピーカは、より一般的には家庭用エンタテインメントシステム等の大型デバイスに用いられているが、可動コイルスピーカの効率が低すぎるため、小型デバイスへの適用には向いていない。従来のバランスドアーマチュアデバイスは、望ましくない歪みを生じるのが普通である。
歪みを低減したバランスドアーマチュアデバイスを開発することは、商業的に極めて有益であり、更に、様々な用途について所望の磁気応答を有する構造を設計することは、非常に有益であろう。
〔発明の概要〕
本発明の実施形態には、中〜高駆動振幅における線形性が向上したバランスドアーマチュア装置が含まれる。向上したモーターを用いて、先行技術の構造より音響の歪みが低い小型電気音響変換器を作製することができる。特に例として、補聴器スピーカ等の小型スピーカを向上したものが挙げられる。
バランスドアーマチュア装置の実施形態は、モーターであっても発電機であってもよいが、装置出力の歪みを低減するように、アーマチュアの材料が選択された及び/又はアーマチュアの構造(層構造等)が構成されたアーマチュアを備える。特に、高調波歪み及び相互変調歪みの両方を、従来のアーマチュアを用いた場合に存在しうるレベルよりも顕著に低いレベルに低減することができる。アーマチュアは、1種以上の高透磁性材料を含んでいてもよく、ある実施形態では、第2の材料は特定の駆動レベルを超えた第1の材料の飽和領域の磁束シャントを提供する。
本発明の例として、歪みが低減されたバランスドアーマチュアスピーカを備えた、補聴器及びオーディオマニア向けヘッドセットが挙げられる。
本発明の実施形態には、可変磁気抵抗素子及びそのような素子を含むあらゆる種類の可変磁気抵抗デバイスが更に含まれる。例として、可変磁気抵抗を提供するように構成されたアーマチュアを備える可変磁気抵抗デバイスなどの、アーマチュア型可変磁気抵抗デバイスが挙げられる。例えばアーマチュアは、変位対磁束曲線の線形性が少なくとも一部分で向上した磁気抵抗対磁束曲線を有するように構成してもよい。本発明の更なる例として、円筒状デバイスが挙げられる。
アーマチュア等の可変磁気抵抗素子は、その他の部分より前に飽和する狭窄領域等の飽和領域を含む第1の材料と、第1の材料より磁気抵抗が高い第2の材料とを含んでいてもよい。第2の材料は、より高い磁束について飽和領域周りの磁束シャントを提供する。飽和領域は、アーマチュアの一部分であってもよく、アーマチュアのその他の部分と比較して断面積が小さい狭窄領域を含んでいてもよい。
本発明の実施形態には、透磁率の高い材料1種類のみを使用した場合に存在しうるデバイス出力の歪みより低くなるように、アーマチュアの材料が選択された及び/又はアーマチュアの層構造が構成されたアーマチュアを備えるバランスドアーマチュア装置が含まれる。
バランスドアーマチュアモーターの一例を示す。 別のバランスドアーマチュアモーターの断面図を示す。 狭窄領域を含むアーマチュアの構成を示す。 別の実装例を示す。 先行技術のデバイスと比較した、駆動レベルの関数としての歪みを示す。 可変磁気抵抗デバイスを例示する。 可変磁気抵抗デバイスを例示する。 円筒状デバイスの例の断面図を例示する。 円筒状デバイスの例の断面図を例示する。 アーマチュアの数値的最適化が可能な、同等の回路を示す。 飽和領域付近の磁束シャントの機能を例示する。 飽和領域付近の磁束シャントの機能を例示する。 多層アーマチュアを例示する。 多層アーマチュアを例示する。 多層アーマチュアを例示する。 単磁石のバランスドアーマチュア装置を例示する。
本発明の実施形態には、従来のデバイスと比較して歪みを低減したバランスドアーマチュア磁気モーターが含まれる。バランスドアーマチュアデバイスは、例えば補聴器用小型スピーカ、他のインナーイヤ式スピーカ、及び他の小型オーディオデバイスへの適用等の様々な用途に用いることができる。
バランスドアーマチュア磁気モーターは、一対の磁石間のギャップに端部が配置されたアーマチュアを含む。駆動信号を印加していない間は、磁石からアーマチュアに作用する磁力の平衡が保たれるように、アーマチュアをギャップの中点に配置してもよい。駆動信号は、アーマチュアの一部分に巻装される駆動コイルを用いて印加することができる。駆動信号は、アーマチュアと一方の磁石(駆動信号の極性に応じる)との間の引力を増加させ、その磁石に向かってアーマチュアを変位させる。アーマチュアは、磁石に張り付くまで磁石に向かって偏向することのない程度に、十分な剛性を有することが好ましい。アーマチュアを飽和させると、駆動信号強度を更に増加しても偏向を著しく増加させないため、アーマチュアの大きな偏向を回避するのに有用となりうる。これにより、アーマチュアの倒れこみやロックアップとしばしば称されるアーマチュアの磁石への接触や張り付けを回避しうる。
バランスドアーマチュアデバイスにおけるアーマチュア偏向は、アーマチュア偏向が小さい場合にはほぼ線形である。しかし、アーマチュアと磁石との間の磁力は、アーマチュアが磁石に偏向するにつれて増加する。これがバランスドアーマチュアデバイスの応答に高調波歪みをもたらす要因であり、スピーカ等の用途における問題点である。従来のデバイスにおいて、アーマチュア飽和の効果が生じるまで、駆動信号強度と共に高調波歪みが増加する。
完全なアーマチュア飽和は、より高い駆動信号で生じる。従来のデバイスにおいて、アーマチュア飽和が始まるとまず磁気歪みが打ち消され、次いで信号強度と共に急速に歪みが増加する。より高い駆動レベルにおいて、アーマチュアが完全に飽和すると、極度に高い歪みが生じ、実際の駆動信号強度に対して事実上の上限が与えられる。このように高い駆動レベルでの動作は望まれず、従ってアーマチュア完全飽和を開始することだけでは高調波歪みの問題に対する効果的解決法にならない。
一方、本発明の実施形態では、アーマチュアの部分飽和、例えば狭窄領域等のアーマチュアの一部分の飽和を用いて、より効果的に歪みを低減する。
「より高い駆動信号強度」の語は、アーマチュアの完全飽和付近の又はそれを超える駆動信号を意味し、「中程度の信号強度」は、アーマチュア全体の飽和を引き起こす信号強度より低いものを意味するが、(従来は)その強度にわたる高調波発生が問題となっている。「より低い駆動信号」は、従来のデバイスにおいてもデバイスの応答が事実上線形である駆動信号である。
本発明の実施形態において、中程度の信号強度において高調波歪みを低減するように、アーマチュアの磁気特性が変更される。この信号強度は、アーマチュアを完全に飽和するのに必要な或いは完全飽和の開始を誘導するのに必要な信号強度より著しく低い。「駆動信号」の語は、駆動コイルに適用される電気信号、あるいは結果として得られる磁束を意味する。この磁束は、アーマチュア自由端の偏向を誘導するのに用いられる。
本発明のある実施形態において、アーマチュア狭窄領域等のアーマチュア構成要素の飽和は、第1の駆動信号強度で起こり、アーマチュアのその他の部分の飽和は、より高い駆動信号強度で起こる。より低い透磁率(より高い磁気抵抗)の側片部を、狭窄領域に近接して設けることができる。狭窄領域が飽和した後、更に増加した磁束は、側片部を通過する(側片部が飽和領域周りの磁束シャントとして作用する)が、狭窄領域の飽和と磁気回路における側片部の存在とによって、全アーマチュア磁気抵抗は増加する。全アーマチュア磁気抵抗の増加は、高調波歪みの効果を補償して高調波歪みを顕著に低減させるように構成することができる。
側片部、例えばアーマチュアのその他の部分に用いられる材料より磁気抵抗が高い磁性材料を含む側片部は、例えば多層構造の一部分等の、アーマチュアの一部分であってもよい。ある実施形態において、側片部はアーマチュアに近接して、例えばアーマチュアに隣接して配置される。側片部は、駆動信号用の磁気回路の一部分を提供し、側部の材料より低い駆動磁界で飽和する狭窄領域に平行な磁気回路構成要素を含んでいてもよく、例えば多層構造における平行層、多重環構造の構成要素、隣接する構成要素、周辺領域、管状構造のコア、その他の構成が挙げられる。
狭窄領域は、アーマチュア材料より高い磁気抵抗で平行磁路を提供する側片部を伴ってもよい。狭窄部の飽和の後に、磁束が側片部を通過してもよい。
アーマチュアは略U字型であってもよく、端部が磁気ギャップ内に配置される第1の略直線セグメント(U字の1辺に相当)と、湾曲セグメントと、アーマチュアに取り付けられた第2の略直線セグメントとを備える。駆動コイルは、偏向可能である第1のセグメントに取り付けてもよい。 第2のセグメントは、駆動信号によって磁石に対して偏向しない、比較的偏向不可能なセグメントであってもよい。E字型アーマチュア、線形アーマチュア等の他の構成も可能である。ある場合には、本発明による構成を、駆動信号の磁束帰還路のどの部分に設けてもよく、例えば支持構造、ベース、デバイスの他の部分、或いはアーマチュア構成要素の飽和部分(狭窄領域等)周りの磁束シャントとして効果的に作用しうるあらゆる箇所が挙げられる。
本発明の実施形態には、飽和より低い駆動レベル全てにおいて変位の歪みを著しく低減する、バランスドアーマチュア磁気モーターの構造の変更形態が含まれる。モーターの磁気部品を適切に設計することによって、駆動レベルが増加しても、歪みが一様に低く保たれる。アーマチュア全体が飽和したときのみ、歪みが増加し始める。
アーマチュア磁気抵抗は、アーマチュアの長さ部分に沿った断面積を低減することによって、又ある実施形態においては、狭窄領域飽和後に代替となる磁束経路を(すなわち磁束シャントとして)提供する側片部を備えることによって、変更することができる。
設計変更の例として、アーマチュアの長さに沿った幾つかの領域におけるアーマチュアの一部分の構造の変更及び/又は形状の変更が挙げられる。そのような変更を取りうる箇所の一例は、ヨークに固定された端の付近である。しかし、磁気ギャップ内を除いてアーマチュアの長さに沿った全ての部分において、同種の変更を用いてもよい。他の箇所で変更することに利点があるという実施形態も存在する。変更は、アーマチュアに沿った1以上のどの位置にも設けることができる。
バランスドアーマチュアスピーカにおいて、最大出力レベルを、アーマチュアの磁気飽和によって限定してもよい。デバイス内の安定を目的として、飽和を意図的に設計してもよい。理論上、より高い駆動レベルで飽和が起こるようにデバイスを再設計することが可能である。しかし、設計においてその他全てを変更せずにそれを達成した場合、中程度の駆動レベルにおいて、実質的により高い歪みが生じうる。従って所定サイズのデバイスについて、最大出力と中程度の駆動における飽和との間に一定の関係が存在しうる。
本発明の実施形態により、中程度の駆動レベルにおいて歪みを低減する方法が提供される。これにより、歪みを増加させることなくより高い出力を行うようにモーターを再設計することが可能となる。本バランスドアーマチュアスピーカ構造において、これにより歪みを低減すると同時に、出力を6〜10dB増加させることが可能となる。
更に、許容可能な歪みにおいて、出力レベルを増加させることが可能なため、特定の音響出力レベルの補聴器に、より小型のスピーカを用いることが可能となる。これによって、より小型でより目立たない補聴器の作製が可能になり、外耳道に良好にフィットするスピーカで、より良好な音波解をユーザに提供することができる。
図1は、アーマチュアの自由端が磁気エアギャップ内で振動する、バランスドアーマチュアモーターの一実施形態を示す。装置10には、アーマチュア12と、アーマチュアの一部に針金コイルが巻かれるようにして配置された駆動コイル14と、第1の永久磁石18と、第2の永久磁石20と、磁気ヨーク16とが備えられている。アーマチュア12は略U字型であり、第1及び第2の磁石間のギャップ内に配置される端部22と、磁気ヨークに隣接する第2の端部とを有する。端部22は磁力を受けて自由に移動可能であり、駆動コイル14を介して駆動信号が印加されていない間は、端部は2個の永久磁石18及び20から等距離に配置される。
本発明のある実施形態において、アーマチュアは、変位対駆動振幅挙動の歪みを低減するように駆動信号強度に応じて変化する磁気抵抗を与える、変更領域26を有する。ここでは、歪みは、駆動振幅に応じたアーマチュア端部の線形変位からのずれである。
本実施形態において、2個の永久磁石から生じる略均一な静磁界が、エアギャップ内に確立されている。静磁界の帰還路は、磁気ヨーク内に限定されている。透磁率の高い材料から一般に構成されるU字型アーマチュアが、その一端を2個の磁石間のエアギャップ内に、他端をヨークの磁気中性点に位置するように配置される。ヨーク外のアーマチュアの一部分は、付加的にAC磁気励起するワイヤ駆動コイルを通過する。
永久磁石が均等に磁化されている場合、アーマチュアの自由端はエアギャップのちょうど中心に置かれる。コイルに電流が印加されていない場合、アーマチュアに磁束は存在しない。アーマチュア上下のギャップそれぞれにおいてアーマチュアに磁力が作用している。これらの力は等しく且つ逆向きであり、従ってアーマチュアに正味の力が作用していない。しかしこれは不安定な平衡である。アーマチュアがいずれかの方向に動かされると、正味の力がアーマチュアを中心から更に引き離すように、狭い側のギャップ内の力が増加し、広い側のギャップ内の力が減少する。アーマチュアのばね剛性は、アーマチュアが磁石の一方に倒れこまない程度に十分強いものでなければならない。
アーマチュアがギャップ内に固定保持され、電流がコイルに流れ始めると、付加的な磁束ループが、アーマチュアと、エアギャップと、ヨークとを介して確立される。付加的な磁束が一方のギャップ内の磁束に加えられ、他方のギャップからは減じられる。これがアーマチュアの磁力の平衡を失わせる。アーマチュアが自由に移動可能である場合、非平衡な力によって、アーマチュアの機械的スプリング力が磁力によって保たれる新たな平衡位置へと、アーマチュア端が変位する。小さなAC信号がコイルに適用された場合、アーマチュアの変位は、コイル電流にほぼ比例する。
このデバイスには、非線形性をもたらす重要な要素が2個存在する。第1の要素は、磁気的非線形性である。アーマチュアは静的平衡位置から移動するにつれて、より近くの磁石によってより強く引き付けられる。正味の力は略線形であるが、小さな三次非線形性を有する。スプリング力が線形であれば、磁力における不平衡の三次非線形性によって、アーマチュアの力対変位に歪みが生じる。
非線形性をもたらす第2の要素は、アーマチュアにおける磁気飽和である。アーマチュアがより高い振幅で動くにつれ、アーマチュアの磁束が増加する。受容部は、磁石への距離より小さい振幅でアーマチュアが飽和するように、特別に設計されていることが多い。アーマチュアが飽和すると、アーマチュアを磁石に向けて移動させようとする付加的な磁力は存在しなくなる。
これら2つの効果を組み合わせると、低い駆動振幅での磁力はほぼ線形である。より高い振幅では、磁力における三次非線形性によって、線形よりも速い変位で力が増加する。これは中程度の駆動振幅にわたって継続し、若干の奇数高調波歪みを生じる。振幅が増加し続けると、飽和が始まる。大きな変位の力を低減する飽和は、より低い振幅において存在する磁気的三次非線形性を部分的に打ち消す。その結果、歪みは、始めは低く、中程度で増加し、飽和が始まると劇的に減少し、飽和が増加し続けると急速に再度増加する。
従来の手法では、アーマチュアの磁気抵抗を可能な限り低くし、アーマチュアが磁石と接触する前にアーマチュアの飽和が起きるように磁気デバイスを作製している。これらの特徴は併せて、デバイスに高い感度を与え、アーマチュアが磁石に倒れこもうとするのを防いでいる。
本発明の実施形態には、場合によってアーマチュアの全磁気抵抗を増加させて、望ましくない非線形応答を打ち消すことで、飽和未満の中程度の駆動レベルにおける歪みを低減する設計変更が含まれる。従来の手法は主として、対象とする駆動範囲においてアーマチュアの磁気抵抗を増加することから遠ざける教示をするものであった。
ある実施形態では、アーマチュアの力対変位特性における非線形性を低減するように、アーマチュア帰還路の磁気抵抗及び飽和特性が変更される。これは様々な手法によって実現され、ある場合にはアーマチュアの部分飽和が得られるように、例えばアーマチュアの一部分を飽和させ他部分を飽和させないように、アーマチュアの一部分を狭める(断面積を低減する)ことによって、アーマチュア磁路の一部分を層構造にすること等が挙げられる。
例えばアーマチュアは、第1の層と、第1の層より透磁性が低く磁気抵抗が高い第2の層とを備えていてもよい。低い磁束では、実質的に全ての磁束が第1の層を通過する。第1の層の少なくとも一部分が飽和すると、付加的な磁束は、磁束シャントとして作用する第2の層を通過する。
図2は、アーマチュア32と、駆動コイル34と、磁気ヨーク36と、永久磁石38と、永久磁石39とを備える別のバランスドアーマチュアモーター30の断面図を示す。アーマチュア端部42は、磁石間のギャップ内に配置される。
変位対駆動電流における歪みは、磁力対変位の関係における非線形性が原因で生じる。磁石が均等に磁化され、アーマチュアが完全に中心にある場合、磁力は小さな変位について略線形であるが、磁石に接近するにつれてより強力にアーマチュアを引き付ける三次非線形性を有する。
アーマチュアは、この非線形性を補償するように変更される。アーマチュアのアーム40には、断面積が減少してアーマチュアのその他の部分より低い磁束で飽和する狭窄領域42が備えられている。側片部44は、狭窄領域周りの磁束シャントとして作用し、狭窄領域が飽和した後に磁束の殆どが通過する。側片部の磁気抵抗は、アーマチュアのその他の部分より高く、狭窄領域が飽和すると、アーマチュアの全磁気抵抗が増加する。
図3は実装例を示す。本実装例において、アーマチュアの金属を短い区間42で狭くして、より低い透磁性(より高い磁気抵抗)の第2の材料を含む側片部44を、狭窄領域の直下に、狭窄領域にわたるように取り付ける。図面は、側片部44に隣接するアーマチュアの小区間を示す。
図に例示するように、上層は、標準的デバイスのアーマチュアであってもよいが、短い領域において幅が減少するように変更されている。下層は、相対透磁性がアーマチュアより低いが、依然として高い材料であってもよい。
低い駆動レベルでは、アーマチュアは従来の構造と同様に動作する。第1の層の狭窄領域44の透磁性がより高い(磁気抵抗がより低い)ため、磁束の殆どは狭窄領域44を通過する。しかしアーマチュアの狭窄領域は、非狭窄のアーマチュアと比較して低い駆動レベル(及び低い磁束レベル)で飽和し始める。第2の層は、第1の層の狭窄部分を飽和するのに必要な磁束を超える剰余の磁束を受けて、磁束シャントとして作用し始める。駆動レベルがより高いレベルへと増加し続けるにつれて、第1の層の狭窄部の下の第2の層の材料へ磁束が迂回する。
信号強度が狭窄領域の飽和を超えて増加すると、増加した全アーマチュア磁気抵抗が、アーマチュア末端とより高い偏向の磁石との間で増加した磁力を補償する効果によって、歪みが低減する。
図4は、アーマチュアアーム40の一部分である狭窄領域42と、磁束シャントを提供する側片部44とを含む、別の実装例を示す。図面は、狭窄領域を含むアーマチュアの構成を示す。本実施形態において、歪みは、低いレベルで始まり、アーマチュアが最も狭い領域において飽和し始めるまで増加する。この磁束レベルにおいて、付加的な磁束が側片部を介して分岐される。全磁気抵抗が増加して磁束と変位との直線関係が維持されるにつれ、歪みが低減される。駆動電流が更に増加するにつれて、飽和領域が広がってアーマチュアの狭窄領域のより広い部分を含むようになる。狭窄領域の輪郭は、力と変位との直線関係を維持するのに適切な方法で磁気抵抗が増加するように選択することができる。
図5は、変更されていないアーマチュアを用いた従来のデバイス(曲線50)と、例えば図2及び図3に例示される本発明の実施形態による改良アーマチュア(曲線52)とについての、歪み対駆動レベル曲線の全体を示す。低い駆動レベルでは、曲線は同様である。
狭窄領域が飽和してアーマチュアの全磁気抵抗が増加するにつれて、改良アーマチュアの歪み曲線(52)は、曲線50より降下する。狭窄領域が飽和し続けると、透磁率の低い材料を介して磁束が分岐され、それがアーマチュアにおける磁路の一部となる。
駆動レベルが更に増加すると、改良デバイスの歪みが再度増加し、第1の層の全幅部分において(又は第2の層において)飽和が起こるまで、継続しうる。このレベルにおいて、初期飽和が磁気抵抗を増加させるにつれて、歪みが再度急速に減少し、飽和が完全になるにつれて、歪みが急速に増加する。
アーマチュアの全幅が飽和する駆動レベルでは、従来のデバイスと同様にして、歪みが再度増加する。アーマチュアの最終的な歪みに至るまでの駆動レベルについての歪みのピーク値は、先行技術の構造より顕著に低くなる。
従来のデバイスは、中程度の駆動レベルで歪みが増加し、アーマチュアが飽和し始めると急速に減少し、駆動レベルが更に増加して飽和が継続すると再度急速に増加する、ということが特徴である。駆動レベルに応じた歪みは、飽和において急速に増加する。
図6Aは、自由端部72及び固定端部74を有するアーマチュア62と、コイル64と、磁石66と、磁石68とを備える可変磁気抵抗装置60の一実施形態を示す。このデバイスはバランスドアーマチュアデバイスと類似しており、アーマチュアについての同じ変更(例えば磁気的に平行な磁束シャントを備える狭窄領域)を、例えば変更領域76に適用することができる。
本実施形態において、略U字型のアーマチュアの一方のアーム周りにコイル64が配置され、他方のアームは永久磁石66を支持している。
図6Bは、アーマチュア62が狭窄領域80及び側片部78を含む変更領域76を備えている、可能な変更の実装例を例示する。上記したように、狭窄領域80が飽和すると、側片部78は、磁束シャントとして作用する。
図7Aは、可変磁気抵抗型デバイスの別実施形態を示す。このデバイスは、図に記した軸について円筒対称性であり、振動電流がコイル104に存在するときに振動板100の曲げ動作が引き起こされる。本実施形態において、アーマチュアは略円形の振動板であり、縁が固定され、中央部が最も大きく動く。装置には更に、円筒ケース102と、ベース106と、永久磁石108と、磁極片110とが備えられている。
作用は他の実施形態と同様である。磁石108と振動板112との間に一定の引力が存在する。振動板の剛性は、磁石と振動板との間の隔離を維持するのに十分であることが好ましい。
コイル中の電流は、磁石と振動板との間のギャップ内の磁束を変化させ、振動板に対する振動力を生成する。この力は非線形であり、振動板が磁石から離れているときと比較して、磁石に向かって変位したときにより大きくなる。
磁気帰還路の1以上の部分において、例えばバランスドアーマチュアデバイスに関して述べたのと同様な、磁気的変更を加えることができる。例えば変更領域112を振動板に設けることができる。円筒構造では、構成はアーマチュアより複雑となりうる。例えば振動板(又は磁気帰還路中の他の要素)を2枚(又はそれ以上)の層構造とし、透磁性がより高い層に切り欠きを設けて飽和の生じる小さな領域を形成することができる。
図7Bは、可能な変更実装例の詳細を示す。振動板100は、円形の狭窄領域を生じる略円形の切り欠き114を備えている。略円形の側片部116が、切り欠き領域に隣接して備えられ、磁束シャントを提供している。
本発明の例として、他で論じられているように変更することのできるアーマチュアを含む可変磁気抵抗デバイス等の、あらゆるアーマチュア型可変磁気抵抗デバイスが挙げられる。本発明の更なる例として、場合によっては製造コストがかからない円筒状デバイスが挙げられる。
図8は、アナログ回路によって表されるバランスドアーマチュア変換器(例えば図1に示す装置)の磁気回路を示す。以下に詳細を記載するこの回路の分析から、アーマチュアの磁気抵抗対駆動電流挙動を数値的に設計して、駆動電流とアーマチュア変位との直線関係が得られることが分かる。
図9Aは、図3及び図4に示すものと同様な、狭窄部142及び側片部144を有するアーマチュア140の一部分の断面図を示す。本実施形態において、狭窄部の厚みは周りのアーマチュアより薄くしてある。他の実施形態において、幅及び/又は厚みを調整して断面積を減じてもよい。
図9Bは、駆動電流が狭窄領域を飽和するのに必要な量を超える場合、側片部が飽和領域周りの磁束シャントとして作用することを例示する。磁束シャントとして作用する側片部の磁気抵抗がアーマチュアの分岐部分の低磁界磁気抵抗より高い場合には、アーマチュアの全磁気抵抗が増加する。
図10は、第1の狭窄領域162及び第2の狭窄領域164を含むアーマチュア部160を備えるアーマチュアを例示する。図面は、第2の狭窄領域を飽和するのに必要な駆動磁界より高く、第1の狭窄領域を飽和するのに必要な駆動磁界より低い、駆動磁界についての磁束方向を示す。この場合、側片部は、第2の狭窄領域の磁束シャントとして作用する。両方の狭窄領域が飽和するより高い磁界において、側片部は、両方の狭窄領域の磁束シャントとして作用する。
図11A〜11Cは、アーマチュアの一部又は全体に用いることができ、狭窄領域を必要としない多層構造180を例示する。図11Aは、第1の層182と、第2の層184と、第3の層186とを示す。各層の単位長さ当たり磁気抵抗は、第1の層、第2の層、第3の層の順に増加する(第3の層が最大)。第1の層は、従来の構造と比較して、比較的薄くてもよい。
図11Aは、低い磁束F1において、飽和している層が存在せず、磁気抵抗が最も低い第1の層において殆どの磁束が通過することを示している。図11Bは、より高い磁束F2(F2>F1)において、第1の層が飽和し、第2の層において殆どの磁束が通過することを示している。図11Cは、より高い磁束F3(F3>F2)において、第1及び第2の層が飽和し、第3の層によって殆どの磁束が通過することを示している。
従ってアーマチュアの実施形態は、少なくとも2層から形成される多層部分を備え、第1の層は第2の層より低い磁束レベルにおいて飽和し、第2の層は第1の層より磁気抵抗が高い。第1の層全体が飽和領域となり、磁束が第2の層へ分岐されてもよい。アーマチュアは、このように異なる透磁性及び厚みの層を複数含んでいてもよく、薄くしたり狭窄領域を設けたりする必要がなく、アーマチュア磁気抵抗対磁束挙動が所望の関係となるように調整することが可能である。
図12は、図2の変更版を示しており、磁気ヨークに支持される一対の永久磁石を1個の永久磁石202に置き換え、端部204及び端部206を備える磁気ヨーク200を軽微に変更してある。ヨークの2つの端部間にギャップがあり、アーマチュア42の端部はこのギャップ内に延在して、アーマチュア上下の2個のギャップを画定する(図参照)。本実施形態では、永久磁石からギャップまでヨークを介して磁束が運ばれる。他の実施形態において、1個の磁石を磁気ヨーク内のどの位置に配置してもよく、ここでもヨークは磁束をギャップまで運ぶのに用いられる。
〔アーマチュア磁気抵抗〕
アーマチュアの磁気抵抗は、R=l/μμAで表される(ここでlは長さ、μは自由空間(真空)の透磁性、μは材料の相対透磁率、Aは断面積である)。
従来のデバイスにおいて、断面積Aは、アーマチュアの長さに沿って略一定であり、単位長さ当たり磁気抵抗(R/l)は、アーマチュアの長さに沿って実質的に一定である。アーマチュアの飽和磁界は、アーマチュアの全長に沿って略一定である。アーマチュアとヨークとの間の取り付け面積をできるだけ増すように、ヨーク下のアーマチュアの領域が僅かに広くてもよい。しかし従来のデバイスにおいては、アーマチュアに顕著な狭窄が存在せず、或いは磁気抵抗を増加させうる他の特徴は全く存在しない。
本発明のある実施形態において、単位長さ当たり磁気抵抗R’は、アーマチュアの長さに沿って変化する。(記号Rは磁気抵抗を表し、R’は単位長さ当たり磁気抵抗を表す)。アーマチュアは、R’の第1の値を有する第1の部分とR’の第2及び第3の値を有する第2及び第3の部分とを含んでいてもよい。R’の第1の値は、第2又は第3のものより低くてもよい。
ある実施形態において、アーマチュアは、減少した断面積Aの部分、例えば先細り領域又は狭窄領域を含んでいる。狭窄は、幅の低減及び/又は厚みの低減によって実現してもよい。狭窄領域の磁気飽和磁束は、アーマチュアのその他の部分より低く、従って狭窄領域は、アーマチュアのその他の部分より低い駆動信号強度で飽和する。
側片部は、磁束用の平行な経路が得られるように、狭窄領域に近接して配置することができ、側片部の磁気抵抗はアーマチュアのその他の部分より高くてもよい。従って、アーマチュアの磁気抵抗は、狭窄領域を飽和するのに必要な量とアーマチュアのその他の部分を飽和するのに必要な量との間の駆動磁界で増加する。しかし、磁気抵抗における増加は、小さな駆動磁界強度に対して、比較的小さくすること(例えば0.1〜10%)が可能で、狭窄領域及び側片部の設計によって十分に制御することが可能である。
従って、アーマチュアを全体的に飽和させるのに必要な磁界と比較して、中程度の信号強度における高調波歪みを顕著に低く低減するように、アーマチュアの飽和特性を変更することができる。ある実施形態において、アーマチュア構成要素の飽和は、中程度の信号強度で起こり、全アーマチュアの飽和は、より高い信号強度で起こる。
〔アーマチュアの構造及び材料〕
本発明の例として、隣接するアーマチュア領域より断面積の小さい領域を1以上有するアーマチュアが挙げられる。これらの領域は、ほぼ一定の厚みで狭い領域を有するアーマチュアをプレス加工することで達成してもよく、この領域は、より狭い領域とみなされる。領域の厚み及び/又は幅を低減するなど、他の方法を用いてもよい。
例えば図3及び図4に示すように、アーマチュアは二層部分を含み、アーマチュアのその他の部分を単層とする構成であってもよい。側片部(第2の層)は、アーマチュアの一部として見なしてもよいし、別の構成要素と見なしてもよいが、いずれの場合も駆動信号の磁束帰還路の一部として作用する。
ある実施形態において、アーマチュアの一部分は、二層を含んでいてもよいし、このアーマチュアの一部分における第1の層に1以上の狭窄領域が存在してもよい。
ある実施形態において、アーマチュアの一部分又は全体が、2枚以上の層からなる多層を含んでいてもよい。例えば磁界が増加するにつれて、第1の層(又はその狭窄部)が最初に飽和し、その他の層が、飽和した層又はその部分の磁束シャントとして作用する。より高い磁界において、第2、第3・・・の層が、増加した磁界強度にて飽和してもよい。このようにして、磁気抵抗に所望の変動がある素子を正確に作製することができる。
改良アーマチュアは、例えば圧印等の機械加工によって作製される、厚みの薄い領域を含む磁性材料片を含んでいてもよい。側片部は第2の磁性材料によって提供してもよく、側部経路は、アーマチュアの一部であってもよいし、それに近接するものであってもよい。
ある実施形態において、アーマチュアは、金属片をプレス加工することで形成してもよい。幅狭領域は、プレス加工工程中に容易に形成されるものであってもよい。金属片は略U字型に曲げてもよい。
アーマチュアは、パーマロイ(又は他の鉄−ニッケル磁性合金)等の従来の磁性材料、ケイ素鋼等の鉄−ケイ素材料、又は他の材料を含んでいてもよい。
アーマチュアは、第1の透磁性を有する第1の材料と、第2の透磁性(例えば第1の透磁性の0.2〜0.8倍)を有する第2の材料とを含んでいてもよい。第1の材料は、第1の材料のその他の部分が第2の閾値で飽和する前に、第1の閾値で飽和するように、断面積を減少した領域(狭窄領域)を有している。第1及び第2の閾値間の磁界において、側片部は、磁束シャントとして作用する。しかし、磁束シャントがより高い磁気抵抗を有することで、アーマチュアにおける全磁気抵抗が増加する。
例えば第1の材料の相対透磁性は、より低い磁界において、約5,000〜100,000であってもよく(例えば約80,000で、スーパーマロイ等の材料についてはさらに高くてもよい)、第1の材料が飽和する第1の閾値において狭窄領域内でほぼ統一された値に落ち着く。例えばパーマロイの透磁性は、約80,000であってもよく、ケイ素鋼はそれより高くてもよい。
パーマロイ、他のニッケル−鉄系磁性合金、ケイ素鋼等の材料やその他の材料を、第1の材料に用いてもよい。第2の材料の透磁性は、第1の材料より顕著に低くてもよく、第1の材料の透磁性の例えば0.05〜0.9倍、特に第1の材料の透磁性の0.1〜0.8倍、例えば約半分であってもよい。これらの範囲は例示であって、他の値を用いてもよい。例えば第2の材料は、(第1の材料に対して)透磁性の低い磁性合金、フェライト、鉄及び/又はニッケル又はその合金等を含んでいてもよい。
第1の閾値未満では、磁束の殆どが第1の材料を通過する。第1の閾値と第2の閾値との間では、磁束の殆どが狭窄領域周りの磁束シャントを通過し、特定の用途に合わせて調整することができる形で磁気抵抗が増加する。
〔分析〕
当業者は、(例えば図1に示すような)バランスドアーマチュア変換器の磁気回路が、図8のアナログ回路によって表されることを認識するであろう。このモデルは、電流は磁束に類似し、電圧は起磁力に類似するという通念に従うものである。回路中の抵抗成分は、下記により計算される磁気抵抗である。
Figure 2012501609
ここでl及びAはそれぞれ一片の長さ及び面積であり、μはその相対透磁性であり、μは自由空間の透磁性である。DC電源F及びFは、2個の磁石により生じる起磁力である。磁気抵抗R及びRは、1個の磁石の磁気抵抗と、磁気帰還路におけるその他全ての磁気抵抗である。Rはアーマチュアの磁気抵抗である。コイルは、NIに等しい付加的な起磁力をアーマチュアに与える。ここでNはコイル巻数であり、Iはコイル電流である。2個のエアギャップは、Rg1及びRg2で表わされる。この回路は、アーマチュアが2個のギャップの中心に位置しているものを示している。アーマチュアが平衡位置から量xだけ変位したとすると、2つの磁気抵抗は以下に従って変化する。
Figure 2012501609
φが上側ループ内を時計回りに流れる磁束で、φが下側ループ内を時計回りに流れる磁束であるとすると、この回路を表す方程式は下記のようになる。
Figure 2012501609
Figure 2012501609
アーマチュア変位xの特定の値いずれについても、コイル電流は、磁石と組み合わせて、ループ磁束の値φ及びφを確立する。アーマチュアにかかる機械力は以下で与えられる。
Figure 2012501609
アーマチュアの機械的剛性が、この力に抗して磁石のいずれかにアーマチュアが倒れこまない程度に十分高いと仮定する。アーマチュアのばねスティフネス定数をkとし、機械系が平衡状態にあるとすると、スプリング力は磁力と等しく、あるいは下記となる。
Figure 2012501609
方程式3及び4は、3個の未知数φ、φ及びxについての3つの方程式を表す。従ってxについてのこれらの方程式をNIの関数として解くことが可能である。xとNIとは下記の多項式の解として関連することが示される。
Figure 2012501609
ここでX=x/μAである。
方程式7は、バランスドアーマチュア変換器が本質的に非線形であることを示している。
しかし、本明細書に記載の方法を用いれば、非線形性を排除するように系を設計することが可能である。
これは、アーマチュア磁気抵抗Rをその磁束の非線形関数とすることで達成される。RをR+Raxで置き換える(ここでRは一定である)。アーマチュア磁束がゼロのとき、Raxの値はゼロであり、駆動電流と変位との直線関係を維持するように、磁束の増加に伴ってRaxの値を増加させる。この変更により、方程式7は以下のようになる。
Figure 2012501609
解法の1つとして、この方程式の項を2個の部分に分割することが考えられる。一方の部分にはXとNIにおける非線形性の全ての項と、因数Raxを含む全ての項とを含める。他方の部分には、線形の項のみが残される。この分割により、方程式は下記になる。
Figure 2012501609
本発明の方法及び装置の実施形態を用いると、全ての駆動レベルについて中括弧で括られた第1項がゼロとなる、アーマチュア磁気抵抗Raxの設計が可能である。
これにより以下が与えられる。
Figure 2012501609
次いで、中括弧で括られた第2項もゼロとなるので、下記のようになる。
Figure 2012501609
これにより駆動電流とアーマチュア変位との直線関係が規定される。
特定のバランスドアーマチュア構造全てについて、アーマチュア磁気抵抗を設計する手法の例として、上記方程式の同時解を見つけるものがある。
これら方程式に非線形性が存在するため、これを手作業で行うのは非常に困難である。しかし解は、数値的方法を用いても、あるいはコンピュータの記号代数学プログラムを用いても、得ることが可能である。Mathematica(Wolfram Research、イリノイ州シャンペーン)、Maple(Maplesoft、オンタリオ州ウォータールー)等の市販のプログラムを用いてもよい。解は、SourceForge(http://maxima.sourceforge.net/)から入手可能なオープンソースのコンピュータコードMaximaを用いて得ることもできる。
この分析を用いて、アーマチュア応答における歪みの低減に必要な磁気抵抗特性を有する材料を設計することができる。この分析を用いて、例えば図4を参照して説明したように、先細り(尖塔)形状の狭窄領域を調整することや、複数の狭窄領域等の他のアーマチュア構成を設計することもできる。
従来、コイルの駆動電流レベルとアーマチュアを駆動する機械力との関係は非線形である。小さい変位における関係は略線形であるが、変位が増大するにつれて非線形性が大きくなる。
アーマチュア磁気抵抗は、電流(駆動信号レベル)対変位の関係における非線形性を排除するように、アーマチュア磁束と共に変化するように構成することができる。数値解法は、アーマチュア設計の1つの目標となる。単層アーマチュア構造、又は単一材料アーマチュアを、所望の磁気抵抗対磁束挙動を有するように構成することができ、変換器変位の関係を線形とすることが可能になる。
〔飽和曲線を変更したアーマチュア材料〕
ある実施形態において、磁束に対して磁気抵抗が適切に変動するB/H飽和曲線を有する材料を用いて、アーマチュア飽和磁束未満における歪み対駆動レベル曲線の線形化を図ってもよい。材料の例として、フェライト材料が挙げられる。例えばフェライト又は他の材料の磁気抵抗対磁界強度を、アーマチュア飽和磁束未満における駆動レベルの歪みレベルを低減するように設計してもよい。磁気抵抗は、飽和磁束未満の中程度の駆動レベルにわたって、僅かに(例えば0.1〜10%)減少してもよい。
従って本発明のある実施形態においては、所望の飽和曲線を得るために必要であれば狭窄領域又は磁束シャントを使用しうるが、狭窄領域又は磁束シャントを必要としない。
磁界の強さに対して磁気抵抗が変動することは、従来、フェライト材料における問題点だと考えられている。フェライト材料は、帰還磁束経路のある箇所に、例えばアーマチュア構成の非屈曲部分に含まれていてもよい。アーマチュアは、上述した分析を用いて設計することができる。
使用されうるフェライトとして、非導電性フェリ磁性セラミック化合物があり、例えば酸化鉄、酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化亜鉛、及び/又は他の酸化物等の酸化金属の1種以上が挙げられる。フェライトは、無機セラミックであってもよく、或いは他の実施形態において、塑性又は塑性−無機複合材料であってもよい。例えばアーマチュアの一部分、又は駆動信号の磁束経路の他の部分は、ソフトセラミックフェライトを含んでいてもよい。フェライトの組成、粒径分布、及び物理的構造は、所望の磁気性能を得るように適合されてもよい。
〔用途〕
本発明の例として、補聴器やヘッドホンに用いられる小型デバイスを含むバランスドアーマチュアデバイスの出力における歪みを低減する方法及び装置が挙げられる。歪みが低減されると、オーディオ音質が顕著に向上する。
バランスドアーマチュア磁気モーターは、補聴器、インナーイヤヘッドホン、及びある種の高性能イヤホンに用いられる小型スピーカのドライバとして用いることができる。これらの非常に小型のスピーカ用に、バランスドアーマチュア駆動構造は、同等の寸法の他の変換器構造と比較してより大きな音響出力を提供する。バランスドアーマチュアスピーカは、良好な音響性能を提供することができるが、一方で従来設計の最良のものでも、その中程度の出力における音響の歪みが、高品質のオーディオシステムに望まれるものより高い。
本発明の例として、スピーカ、マイク等の向上した電磁変換器、例えば補聴器、他の耳埋込式スピーカ、骨伝導オーディオデバイス、携帯電話、その他の電話、イヤホン、ラジオ、携帯音楽プレーヤ、他のエンタテインメントデバイス等に用いられるものが挙げられる。
補聴器等のデバイス例は、例えばヒトの耳の内、後、又は近傍に位置するように構成されたハウジングを含んでいてもよい。駆動ロッド及び/又はリンク機構を用いて、アーマチュアの振動を、振動板、例えばThompson他の米国特許第7,336,797号(ここに参照して本発明の一部とする)に記載されるようなものに、連結してもよい。
用途は、可変磁気抵抗素子が有用であるデバイスであればどのようなものも含みうる。
〔別実装例〕
本発明の他の実施形態として、歪みを低減するように異なるパラメータを有する多層を備えるアーマチュアが挙げられる。例えば層に様々な厚み、透磁性、及び/又は飽和レベルを与えることで、向上した性能を達成する。例えばアーマチュアは、複数の下位層を含んでいてもよい。
本発明の実施形態には、透磁率の高い材料1種類のみを使用した場合に存在しうるデバイス出力の歪みより低くなるように、アーマチュアの材料が選択され、アーマチュアの層構造が構成された、バランスドアーマチュア装置(バランスドアーマチュアモーター、バランスドアーマチュア発電機等)が含まれる。
〔他の構成〕
本発明の実施形態には、多層構造が含まれる。このような多層は、それぞれにおいて歪みが低減する、数個の部分飽和点を提供することができる。これにより、例えばより小さな山(ピーク)及び谷を数個有し、最終的な歪み(アーマチュアの飽和)に至るまでのピークレベルがより低くなった、低減した歪み対駆動レベルが提供される。
本発明の実施形態には、アーマチュアの長さに沿った異なる部分で間隔をおいた、数個の二層(又はその他の多層)区間の使用が更に含まれる。層は、その層に対して垂直に薄くしてもよいし、層平面に平行に細くしてもよいし、或いは狭窄を組み合わせてもよい。層は平面状であってもよい。ある実施形態において、層は円筒状であってもよく、例えば第1の材料の狭窄円筒コア周りの第2の材料の層が挙げられる。
デバイス例は、複数の幅狭区間(磁束が伝播する断面寸法又は断面積を減少したもの)を有していてもよく、それら区間は同様でも異なっていてもよい。例えばデバイス例は、2個の異なる寸法の狭窄区間を有していてもよい。狭窄区間は、第1の駆動レベルで飽和し始めて歪みを低減させる。しかし、駆動レベルがさらに増加すると、歪みが再度増加する。より高い駆動レベルにおいて、第2の狭窄領域が飽和し始め、歪みを再度低減させる。アーマチュア全幅の飽和が始まるまで、駆動レベルが更に増加するにつれて、歪みが増加し続ける。ここでの歪みは、全幅区間が最終的な飽和に至って増加するまでに、3回低減する。
本発明の実施形態には、多層構造、複合材等を含む、所望の磁気抵抗対磁束関係を提供する磁気構造が更に含まれる。例えば複合材として、磁気抵抗がより低く且つより低い磁界において飽和し、第2の材料内に取り込まれた、第1の材料の切片、ワイヤ又は粒子が挙げられる。
本発明のある実施形態には、第1の材料の層及び磁気抵抗が第1の層より高い第2の材料の層が含まれる。第1の層の少なくとも一部分(例えば狭窄領域、又はある場合には層全体)が、デバイス応答の非線形性を打ち消すように、中程度の磁束値で飽和する。
ある実施形態において、本発明の実施形態による構造は、例えば他の用途を目的として、中程度の駆動磁界強度で磁気抵抗が減少するように構成してもよい。これは様々な用途に用いられてもよく、バランスドアーマチュアデバイスに限定されない。
従来のバランスドアーマチュア変換器は、透磁率の高い単一の材料からなるアーマチュアを備えている。本発明によるアーマチュア例は、磁気抵抗値が異なる第1の磁性材料及び第2の磁性材料を含み、ここでは所望の磁気抵抗曲線を得るように、異なる材料における磁束通過比が駆動信号強度に依存している。ある実施形態において、駆動増幅器の電気ゲイン曲線は、例えばその他全ての歪みを補償する非線形性を意図的に導入することによって、その他全ての歪み要素を除去するように変更することができる。
本発明の実施形態による改良アーマチュアは、非線形磁気モデル、ODE及び/又はFEAモデル等のモデルを用いて設計してもよい。本発明の実施形態による改良バランスドアーマチュア及び可変磁気抵抗デバイスを、可動コイルデバイスを現在用いているデバイス等の、バランスドアーマチュア及び可変磁気抵抗デバイスを現在用いていない製品において用いてもよい。
本発明の実施形態は、本発明に記載した構造を備える可変磁気抵抗発電機及び可変磁気抵抗モーターを更に含む。例えば、アーマチュア等のスイッチ型磁気抵抗素子は、第1及び第2の磁性材料を含んでいてもよく、構造の磁気抵抗を変更する(例えば第2の材料の非飽和の磁気抵抗が第1の材料の磁気抵抗より高くなる特定の磁界強度を超えた、より高い磁気抵抗とする)ように、この第1の材料の少なくとも一部分は、特定の磁界強度の駆動信号によって飽和する。
例えば第2の材料は、第1の材料の飽和部分周りの磁束シャントとして作用してもよく、第2の材料の磁気抵抗が高くなるにつれて、全磁気抵抗が増加する。しかし、磁気抵抗の増加は制御することができ、比較的小さくてもよく、例えば1%〜100%としてもよい。
ある実施形態において、飽和領域は、磁気的に第1の材料と直列で、第1の材料から形成される構造に挿入された、第3の材料の一部分によって提供してもよい。飽和領域は、例えば物理的な狭窄及び/又はより低い第3の材料の飽和磁場によって、第1の材料のその他の部分より低い磁場で飽和する。磁束シャント、例えば第2の材料の磁束シャントは、飽和領域周りに提供され得る。
ある実施形態において、可変磁気抵抗素子は、第1の材料及び第2の材料の多層構造を含む。ここで第2の材料は、磁気抵抗が第1の材料より高く、第1の材料は、飽和磁場が第2の材料より低い。狭窄領域等の飽和領域は、第1の材料内に提供してもよいが、ある実施形態では、存在する必要がない。磁束が低い場合、大部分が第1の材料を通過する。第1の閾値磁束を超えると、第2の材料は磁束シャントとして作用し、第1の材料又はその飽和部分周りを磁束が通過する。同様に、磁気抵抗が第2の層より低く飽和が第2の層より高い、第3の層が更に存在してもよい。第3の層は、第2の閾値磁束を超えると、第2の層又はその飽和部分の磁束シャントとして作用してもよい。他の層を、同様にして追加することができ、素子全体が飽和に至るまでの1個以上の閾値磁場において磁気抵抗を変動させて、磁界に対して磁気抵抗を正確に調整することができるようになる。ある実施形態において、可変磁気抵抗素子は勾配透磁性材料を含んでいてもよく、例えば組成、要するに透磁性及び/又は飽和磁場を有して磁束伝播方向と垂直な方向に変動する勾配透磁性材料を含んでいてもよい。つまり、材料の一部分が、飽和した部分(例えば狭窄領域又はより低い飽和磁界部分)の磁束シャントとして作用してもよい。
本発明の例として、デバイス出力の歪みが従来のアーマチュアを用いた場合に存在しうるよりも低くなるようにアーマチュアを構成した、バランスドアーマチュア装置(バランスドアーマチュアモーター、バランスドアーマチュア発電機等)が挙げられる。出力の歪みを低減するように、改良アーマチュアの材料を選択することができ、及び/又はアーマチュアの層構造を形成することができる。
磁束シャントは、アーマチュアの一部分であってもよいし、隣接する又は近接する他の所望の可変磁気抵抗素子であってもよい。
本発明の例として、変換器の別の部分における非線形性を補償する、変換器の磁気帰還路の磁気抵抗の変更が挙げられる。本明細書に記載する特定の実装例は例示のためのものであり、発明を限定するものではない。手法の例では、帰還路におけるアーマチュアの幅を狭くすることで変更を行う。他の実施形態では、厚みを減じて、帰還路の少なくとも一部分に層構造を用いることが可能である。
バランスドアーマチュア装置等の磁気装置の例は、第1の磁石と、第2の磁石と、第1の磁石と第2の磁石との間のギャップ内に位置する端部を備えるアーマチュアとを備える。駆動コイルはアーマチュアと磁気的に連結しており、駆動コイルに印加された駆動信号がアーマチュア内の磁束及びアーマチュア端の対応する偏向を誘導する。アーマチュアは、アーマチュアの偏向において高調波歪みが低減するように構成することができる。例えばアーマチュアは、アーマチュアのその他の部分の飽和に必要な駆動信号レベルより低い駆動信号レベルで飽和するように構成された少なくとも一部分を含んでいてもよい。アーマチュアは、第1の磁性材料のその他の部分より低い駆動信号レベルで飽和する第1の磁性材料の狭窄領域を含んでいてもよい。
アーマチュアは、第1の材料と第2の材料とを含んでいてもよく、第1の磁性材料の少なくとも一部分は第2の磁性材料より低い駆動信号レベルで飽和し、第2の磁性材料は、第1の材料の少なくとも一部分が飽和したとき、第1の材料の少なくとも一部分の周りに磁束シャントを提供する。第1の磁性材料の少なくとも一部分は、第2の磁性材料より低い駆動信号レベルで飽和してもよい。
ある実施形態において、アーマチュアは、線形化された歪み対駆動レベル曲線を飽和磁束未満で提供するように、磁束に対して磁気抵抗が変動するB/H飽和曲線を有する材料を含む。この材料はフェライトであってもよい。
アーマチュアは、1個以上の部分飽和部を有する多層構造を含んでいてもよい。この部分飽和部は、アーマチュア全体の飽和に必要な駆動信号より実質的に低い駆動信号によって飽和される。
アーマチュアは、その長さに沿った異なる位置に間隔をおいて複数の多層構造を備えていてもよい。
多層アーマチュア構造は、少なくとも第1の層及び第2の層を含んでいてもよい。この第1の層は、断面積の減少した狭窄領域を1個以上有し、各狭窄領域は、第1の層のその他の部分より飽和磁場が低い。
アーマチュアは、山(ピーク)と谷を数個有し、最終的な歪みに至るまでのピークレベルが低減した、歪み対駆動レベル曲線を有するように構成してもよい。
磁気装置の一実施形態は、第1の磁性材料と、第2の磁性材料と、駆動コイルとを備える可変磁気抵抗素子であって、駆動信号が、デバイス内で磁束を誘導する駆動コイルに印加され、第1の磁性材料の少なくとも一部分が第2の磁性材料より低い駆動信号レベルで飽和し、磁気抵抗が第1の磁性材料の少なくとも一部分の飽和によって変更される、可変磁気抵抗素子を備える。装置は、可変磁気抵抗素子をアーマチュアとするバランスドアーマチュアデバイスであってもよい。第1の材料は、第1の材料の近接部分より低い駆動信号で飽和する飽和部分を含んでいてもよく、第2の材料は、飽和部分が飽和したとき、飽和部分周りに磁束シャントを提供する。装置の例として、可変磁気抵抗モーターや可変磁気抵抗発電機が挙げられる。
デバイス例は、駆動信号により電圧印加可能な駆動コイルと、永久磁石と、駆動信号により誘導される磁束の通る少なくとも1個の磁気帰還路素子とを含む。この磁気帰還路素子は、変位素子用の変位対駆動信号における非線形性を低減するように、可変磁気抵抗を提供して構成される。
他の実施形態には、本明細書に記載するのと同様の構造(例えばアーマチュアの構造)を、可変磁気抵抗モーターや発電機の磁路において使用することが含まれる。
本明細書において言及した特許又は公報は、各文献が具体的且つ個々に示されて本明細書の一部とするのと同じ程度に、ここに参照して本明細書の一部とする。
当業者には、同じ目的を達成する同様の構造が多数存在することが理解されよう。
本発明は、上記した例示的な実施形態に限定されるものではない。上記した実施形態は例示であって、本発明の範囲を限定することを企図していない。その改変、要素の他の組み合わせ、及び他の使用法は、当業者が考えうるものである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。

Claims (23)

  1. バランスドアーマチュア装置であって、
    第1の永久磁石と、
    第2の永久磁石と、
    前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間に位置する端部を備えるアーマチュアと、
    前記アーマチュア内の磁束レベル及び前記アーマチュア端部の偏向を誘導するように、前記アーマチュアと磁気的に結合し、駆動信号により作動可能なコイルと、を備え、
    駆動信号レベルに変位が関連づけられた変位関係を有し、
    前記アーマチュアは、前記アーマチュア全体が飽和し始めるのに必要な磁束レベルより低い磁束レベルについて、前記変位関係の線形性を向上するように、前記駆動信号レベルと共に増加する磁気抵抗を有するように構成される
    ことを特徴とするバランスドアーマチュア装置。
  2. 前記アーマチュアは、前記アーマチュアの隣接部分を飽和するのに必要な駆動信号レベルより低い駆動信号レベルで飽和するように構成された部分飽和部を含み、
    当該装置は、前記部分飽和部が飽和したときに前記部分飽和部の周りに磁束シャントを提供する側片部を更に備える、請求項1に記載のバランスドアーマチュア装置。
  3. 前記部分飽和部は、前記アーマチュアの他の部分より断面積が減少された狭窄領域を含む請求項2に記載のバランスドアーマチュア装置。
  4. 前記狭窄領域は、前記アーマチュアに沿った位置で断面積が異なる先細り部分を含む請求項3に記載のバランスドアーマチュア装置。
  5. 前記アーマチュアは、第1の磁性材料と第2の磁性材料とを含み、
    前記第1の磁性材料の一部分は、前記第2の磁性材料を飽和させるのに必要な駆動信号レベルより低い駆動信号レベルで飽和し、
    前記第2の磁性材料は、前記第1の材料の前記一部分が飽和したとき、前記第1の材料の前記一部分の周りに磁束シャントを提供する請求項1に記載のバランスドアーマチュア装置。
  6. 前記アーマチュアは、前記アーマチュアが完全に飽和する飽和磁束を有し、
    前記アーマチュアは、前記アーマチュアを通過する磁束に対して磁気抵抗が変動する磁性材料を含み、飽和磁束未満で略線形の前記変位関係を提供するように構成される請求項1に記載のバランスドアーマチュア装置。
  7. 前記アーマチュアは、前記変位関係における高調波歪みを補償するように構成された磁気抵抗対アーマチュア磁束曲線を有するフェライト材料を含む請求項6に記載のバランスドアーマチュア装置。
  8. バランスドアーマチュアモーターである請求項1に記載のバランスドアーマチュア装置。
  9. 更にバランスドアーマチュア発電機として動作可能である請求項1に記載のバランスドアーマチュア装置。
  10. バランスドアーマチュアスピーカである請求項1に記載のバランスドアーマチュア装置。
  11. 補聴器スピーカである請求項10に記載のバランスドアーマチュア装置。
  12. バランスドアーマチュアデバイス用のアーマチュアである装置であって、
    前記アーマチュアは、前記アーマチュアが完全に飽和するアーマチュア飽和磁束を有し、
    前記アーマチュアは、
    前記アーマチュア飽和磁束より低いアーマチュア磁束レベルによって飽和する部分飽和領域を含む第1の層と、
    前記部分飽和領域が飽和したとき、前記部分飽和領域周りの磁束シャントとして作用する第2の層と、の多層部分を含む装置。
  13. 前記部分飽和領域は、前記第1の層の他の領域と比較して、断面積が減少された領域である請求項12に記載の装置。
  14. 前記第1の層は、前記部分飽和領域を複数含み、当該複数の部分飽和領域は、前記第1の層の他の領域より断面積が小さく、
    前記複数の部分飽和領域のそれぞれの飽和磁束は、前記第1の層の他の領域より低い請求項13に記載の装置。
  15. 前記アーマチュアは、前記アーマチュアに沿った異なる位置に複数の多層構造を備える請求項14に記載の装置。
  16. 前記アーマチュアは、可変磁気抵抗アーマチュアであり、
    前記部分飽和領域の飽和によってアーマチュア磁気抵抗が増加する請求項12に記載の装置。
  17. バランスドアーマチュアスピーカ用アーマチュアである請求項12に記載の装置。
  18. 磁気装置であって、
    アーマチュアと、
    前記アーマチュア内の磁束を誘導するように、駆動信号により作動可能なコイルと、
    少なくとも1個の永久磁石と、 を備え、
    前記アーマチュアは、駆動信号が印加されていない平衡位置を有し、
    前記アーマチュアの一部分は、前記アーマチュアが飽和磁束に至るまでの駆動信号レベルと相関する変位を有するように、前記駆動信号によって平衡位置から変位可能であり、
    前記アーマチュアは、前記変位と前記駆動信号レベルとの間に略線形関係を得るように、実質的に飽和磁束未満の磁束レベルにおいて磁束レベルと共に増加するアーマチュア磁気抵抗を有するように構成される磁気装置。
  19. 前記アーマチュアは、第1の材料と第2の材料とを含み、
    前記第1の材料は、前記第1の材料の近接部分を飽和するのに必要な磁束レベルより低い磁束レベルで飽和する部分飽和部を含み、
    前記第2の材料は、前記部分飽和部が飽和したとき、前記部分飽和部の周りに磁束シャントを提供し、
    前記磁束シャントの磁気抵抗は、前記第1の材料の前記部分飽和部より高い、請求項18に記載の磁気装置。
  20. 前記アーマチュアは、第1の材料と第2の材料とを含み、
    前記第1の材料の少なくとも一部分は、前記第2の材料を飽和させるのに必要な磁束より低い磁束で飽和し、
    前記第2の材料は、当該第1の材料の少なくとも一部分が飽和したとき、磁束シャントを提供する、請求項18に記載の磁気装置。
  21. 第1の永久磁石と第2の永久磁石とを備え、
    前記平衡位置から変位可能である前記アーマチュアの前記部分は、前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間のギャップ内に延在するアーマチュア端部であり、
    前記第1の磁石と前記第2の磁石との間に磁束経路を提供する磁気ヨークを更に備える請求項18に記載の磁気装置。
  22. 永久磁石を備え、
    さらに、磁気ヨークを備え、この磁気ヨークは前記永久磁石から前記磁気ヨークの部分同士の間のギャップまでの磁束経路を提供し、
    前記平衡位置から変位可能である前記アーマチュアの前記部分は、前記磁気ヨーク部分同士の間のギャップ内に延在するアーマチュア端部である請求項18に記載の磁気装置。
  23. モーター又は発電機である請求項18に記載の磁気装置。
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