JP2012255349A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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英明 小菅
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Masayu Akita
正侑 秋田
Shu Nakagawa
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Abstract

【課題】機関冷却水と液化燃料との熱交換器を具備し、機関冷却水が高温となっても、熱交換器により液化燃料を良好に気化させて気筒内へ供給することができる内燃機関の燃料供給装置を提供する。
【解決手段】液化燃料が液化燃料通路を熱交換壁に沿って通過するようにし、機関冷却水が機関冷却水通路を熱交換壁に沿って液化燃料と同一方向に通過するようにする順流制御と、機関冷却水が機関冷却水通路を熱交換壁に沿って液化燃料と反対方向に通過するようにする逆流制御とが選択的に実施可能であり、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の過熱度ΔTUが、液化燃料通路の入口側において液化燃料が遷移沸騰する範囲内の設定過熱度ΔTS以下のときには順流制御が選択され(ステップ103)、設定過熱度より高いときには逆流制御が選択される(ステップ104)。
【選択図】図3

Description

本発明は、液化燃料を気化させて内燃機関へ供給するための内燃機関の燃料供給装置に関する。
内燃機関の燃料として、LPGのような常温常圧では気体の燃料を使用することが公知である。このような気体燃料は、冷却により液化されて燃料タンク内に貯蔵される。燃料タンク内の液化燃料は、加熱気化させて内燃機関の気筒内へ供給されることとなる。液化燃料の加熱気化には、一般的に、機関冷却水との熱交換器が使用される。
このような熱交換器を備える燃料供給装置において、機関冷却水が高温となると、熱交換器において液化燃料を良好に気化させることができなくなることがある。機関冷却水の熱を利用して液体燃料の気化を促進する気化器において、機関冷却水が高温となると、気化器への機関冷却水の供給を停止して液体燃料の過剰な加熱を防止することが提案されている(特許文献1参照)。
実開平01−74347 特開平07−293345
液化燃料を気化させるための機関冷却水との熱交換器を備える燃料供給装置において、機関冷却水が高温となって液化燃料を良好に気化させることができなくなった際に、熱交換器への機関冷却水の供給を停止しても、液化燃料を良好に気化させることはできない。
従って、本発明の目的は、機関冷却水と液化燃料との熱交換器を具備し、機関冷却水が高温となっても、熱交換器により液化燃料を良好に気化させて気筒内へ供給することができる内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
本発明による請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置は、液化燃料通路と機関冷却水通路との間の熱交換壁を有する熱交換器を具備し、液化燃料が前記液化燃料通路を前記熱交換壁に沿って通過するようにすると共に、機関冷却水が前記機関冷却水通路を前記熱交換壁に沿って前記液化燃料と同一方向に通過するようにする順流制御と、液化燃料が前記液化燃料通路を前記熱交換壁に沿って通過するようにすると共に、機関冷却水が前記機関冷却水通路を前記熱交換壁に沿って前記液化燃料と反対方向に通過するようにする逆流制御とが選択的に実施可能であり、前記熱交換壁の前記液化燃料通路の入口側の過熱度が、前記液化燃料通路の前記入口側において液化燃料が遷移沸騰する範囲内の設定過熱度以下のときには前記順流制御が選択され、前記設定過熱度より高いときには前記逆流制御が選択されることを特徴とする。
本発明による請求項2に記載の内燃機関の燃料供給装置は、請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記熱交換壁の前記液化燃料通路の前記入口側の過熱度は、前記機関冷却水通路へ流入する機関冷却水の温度に基づき推定されることを特徴とする。
本発明による請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置によれば、液化燃料通路と機関冷却水通路との間の熱交換壁を有する熱交換器を具備し、液化燃料が液化燃料通路を熱交換壁に沿って通過するようにすると共に、機関冷却水が機関冷却水通路を熱交換壁に沿って液化燃料と同一方向に通過するようにする順流制御と、液化燃料が液化燃料通路を熱交換壁に沿って通過するようにすると共に、機関冷却水が機関冷却水通路を熱交換壁に沿って液化燃料と反対方向に通過するようにする逆流制御とが選択的に実施可能であり、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の過熱度が、液化燃料通路の入口側において液化燃料が遷移沸騰する範囲内の設定過熱度以下のときには順流制御が選択されるようになっている。それにより、このときには、順流制御の機関冷却水により熱交換壁の液化燃料通路の入口側を出口側より高い過熱度とすることにより、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の熱流束を出口側の熱流束より大きくすることができ、液化燃料通路の入口側の液化燃料を核沸騰又は核沸騰との境界近傍の遷移沸騰により良好に気化させることができる。
また、熱交換器の熱交換壁の液化燃料通路の入口側の過熱度が設定過熱度より高いときには、順流制御を実施して熱交換壁の液化燃料通路の入口側が出口側より高い過熱度とすると、遷移沸騰では、過熱度が高いほど熱流束が小さくなって気化が不十分となるために、液化燃料通路の入口側の液化燃料を良好に気化させることができなくなる。しかしながら、熱交換器の熱交換壁の液化燃料通路の入口側の過熱度が設定過熱度より高いときには、逆流制御の機関冷却水により熱交換壁の液化燃料通路の出口側を入口側より高い過熱度とすることにより、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の熱流束を出口側の熱流束より大きくすることができ、液化燃料通路の入口側の液化燃料を遷移沸騰により良好に気化させることができる。
こうして、特に、機関冷却水が高温となって過熱度が高くなると、順流制御では、熱交換器の液化燃料通路の入口側の液化燃料が遷移沸騰するために、熱流束が小さくなることがあるが、逆流制御によって、熱交換器の液化燃料通路の入口側の過熱度を低くすることにより、液化燃料の遷移沸騰における熱流束を大きくすることができ、熱交換器において液化燃料を良好に気化させることができる。
本発明による請求項2に記載の内燃機関の燃料供給装置は、請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置において、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の過熱度は、機関冷却水通路へ流入する機関冷却水の温度に基づき推定されるようになっており、順流制御と逆流制御とを容易に切り換えることができる。
本発明による内燃機関の燃料供給装置を示す概略図である。 液化燃料の沸騰時の過熱度と熱流束との関係を示すグラフである。 熱交換器の順流制御と逆流制御とを切り換えるためのフローチャートである。
図1は本発明による内燃機関の燃料供給装置を示す概略図である。以下に説明する燃料供給装置の各部材の制御は電子制御装置(図示せず)により実施される。同図において、10は燃料タンクであり、プロパン(沸点−42.09°C)及びブタン(沸点−0.5°C)を主成分とするLPGを貯蔵している。もちろん、本発明による燃料供給装置が対象とする液化燃料は、LPGに限定されることなく、常温常圧では気体の任意の可燃性物質とすることができる。例えば、プロパンと同程度の沸点を有する可燃性物質、ブタンと同程度の沸点を有する可燃性物質、プロパンの沸点とブタンの沸点との間の沸点を有する可燃性物質とすることができる。
20は、燃料タンク10内の液化燃料を気化させるための熱交換器であり、液化燃料通路として機能する内管20aと、機関冷却水通路として機能する外管20bとを有している。こうして、内管20aの管壁は、液化燃料と機関冷却水との間の熱交換壁として機能する。内管20aの入口部20cには、燃料タンク10内の液化燃料を供給するための燃料流入通路30が接続され、内管20aの出口部20dには各気筒の燃料噴射弁へ直接的に又は各気筒共通の蓄圧室を介して気化燃料を供給するための燃料流出通路40が接続されている。
また、外管20bの一方側20eは、切換弁CV及び第一接続管70を介して、シリンダブロック(図示せず)内の冷却水通路において加熱されてラジエタ(図示せず)により冷却される前の機関冷却水を供給するための冷却水流入通路50に接続されている。また、外管20bの他方側20fは、切換弁CV及び第二接続管80を介して、外管20bから流出する機関冷却水をラジエタ(又はシリンダブロックの冷却水通路)へ戻すための冷却水流出通路60に接続されている。冷却水流入通路50には必要に応じて冷却水ポンプが設けられる。
燃料タンク10内には、燃料流入通路30へ液化燃料を圧送するための燃料ポンプPが設けられている。燃料流入通路30には、燃料ポンプPにより圧送された液化燃料の流量を調量して熱交換器20の内管20aへ供給するための燃料調量弁FVが設けられている。また、冷却水流入通路50には、冷却水の温度を測定するための温度センサ90が設けられている。
切換弁CVは、冷却水流入通路50と冷却水流出通路60との接続を切り換えることを可能とするものであり、すなわち、図1においては第一接続管70に連通している冷却水流入通路50を第二接続管80へ連通させると共に、図1においては第二接続管80に連通している冷却水流出通路60を第一接続管70へ連通させるようにすることができる。それにより、図1に示す切換弁CVの第一位置では、内管20a内を熱交換壁(内管の管壁)に沿って矢印の方向に通過する液化燃料に対して、機関冷却水は、外管20b内を熱交換壁に沿って液化燃料と同一方向に矢印で示すように通過する。また、切換弁CVにより冷却水流入通路50と冷却水流出通路60との接続を前述のように切り換えて切換弁CVを第二位置にすると、内管20a内を熱交換壁(内管の管壁)に沿って矢印の方向に通過する液化燃料に対して、機関冷却水は、外管20b内を熱交換壁に沿って液化燃料と反対方向に通過するようになる。こうして、切換弁CVを第一位置とする順流制御と、切換弁CVを第二位置とする逆流制御とが選択的に実施可能となっている。
本実施例の熱交換器20において、液化燃料通路として機能する内管20aは、車両が坂道を走行する際にも常に入口側が出口側に比較して高く位置するようになっている。それにより、内管20aの入口部20cへ供給された液化燃料は、重力により出口部20dへ移動しようとする。その際に、液化燃料は、熱交換壁を介しての機関冷却水との熱交換により内管20aの入口側において沸騰して気化し、内管20aの出口側では完全に気化することが意図されている。
図2は、特定の液化燃料を熱交換器の内管20a内で沸騰させるときの過熱度と熱流束との関係を示すグラフである。ここで、過熱度とは、内管20aの管壁(熱交換壁)内面である伝熱面の温度と液化燃料の沸点との差であり、熱流束とは、単位面積の伝熱面から液化燃料へ単位時間に伝えられる熱量である。過熱度が境界過熱度ΔTB以下のときには、液化燃料は伝熱面の特定点から蒸気泡を発生させる核沸騰により沸騰する。一方、過熱度が境界過熱度ΔTBより高いときには、液化燃料は伝熱面の特定点からの蒸気泡がつながって伝熱面に部分的に蒸気膜が形成される遷移沸騰により沸騰する。
特定の液化燃料に対して、図2に示すような過熱度と熱流束との関係を示すグラフは、内管20aの外側を通過する機関冷却水の温度と流量と内管20aの内側を通過する液化燃料の流量との三つの因子の二つを固定し、残り一つの因子を変化させることにより定まる。固定される二つの因子のうちの一つが機関冷却水の温度である場合には、機関冷却水の温度が高いほど、過熱度に対する全体的な熱流束は大きくなる。固定される二つの因子のうちの一つが機関冷却水の流量である場合には、機関冷却水の流量が多いほど、過熱度に対する全体的な熱流束は大きくなる。固定される二つの因子のうちの一つが液化燃料の流量である場合には、液化燃料の流量が多いほど、過熱度に対する全体的な熱流束は小さくなる。
また、変化させる因子が機関冷却水の温度である場合には、機関冷却水の温度が高くなるほど過熱度は高くなる。変化させる因子が機関冷却水の流量である場合には、機関冷却水の流量が多くなるほど過熱度は高くなる。変化させる因子が液化燃料の流量である場合には、液化燃料の流量が多いほど過熱度は低くなる。このように、特定の液化燃料に対する過熱度と熱流束との関係を示すグラフは無数に存在するが、いずれのグラフにおいても、核沸騰領域と遷移沸騰領域との境界過熱度ΔTBは、ほぼ一定となり、境界過熱度ΔTBのときの熱流束の大きさは、グラフ毎に異なるが、境界過熱度ΔTBのときの熱流束は、いずれのグラフにおいても極大値となる。
ところで、本実施例の熱交換器20において、切換弁CVを第一位置とする順流制御が実施される場合には、機関冷却水は、内管20aの外側を内管20aの管壁である熱交換壁に沿って内管20aの液化燃料の入口側から出口側へ通過し、機関冷却水の温度は徐々に低下する。それにより、熱交換壁の液化燃料の入口側の過熱度(内管20a熱交換壁内面である伝熱面の温度と液化燃料の沸点との差)の方が出口側の過熱度より高くなる。また、切換弁CVを第二位置とする逆流制御が実施される場合には、機関冷却水は、内管20aの外側を内管20aの管壁である熱交換壁に沿って内管20aの液化燃料の出口側から入口側へ通過し、機関冷却水の温度は徐々に低下する。それにより、熱交換壁の液化燃料の出口側の過熱度の方が入口側の過熱度より高くなる。
図2に示すグラフは、熱交換器20へ供給される機関冷却水の流量が特定機関冷却水流量に固定され、熱交換器20へ供給される液化燃料の流量が特定液化燃料流量に固定された場合であり、機関冷却水の温度が高くなるほど過熱度が高くなっている。図2において、ΔTU1は、機関冷却水の温度が第一温度である場合の機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度であり、ΔTU1より低いΔTD1は、機関冷却水の温度が第一温度である場合の機関冷却水の流出側での熱交換壁の伝熱面の過熱度である。熱交換壁に沿って通過する機関冷却水の温度低下に伴って、このように、機関冷却水の流入側と流出側での過熱度の差が発生する。また、同様に、ΔTU2は、機関冷却水の温度が第二温度である場合の機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度であり、ΔTU2より低いΔTD2は、機関冷却水の温度が第二温度である場合の機関冷却水の流出側での熱交換壁の伝熱面の過熱度である。また、同様に、ΔTU3は、機関冷却水の温度が第三温度である場合の機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度であり、ΔTU3より低いΔTD3は、機関冷却水の温度が第三温度である場合の機関冷却水の流出側での熱交換壁の伝熱面の過熱度である。
図2に示すように、核沸騰領域では過熱度が高いほど熱流束も大きくなるために、順流制御が選択されて実施されることにより、例えば、機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTU1が熱交換壁の内管20aの入口側の過熱度とされ、機関冷却水の流出側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTD1が熱交換壁の内管20aの出口側の過熱度とされる。液化燃料通路の出口側では液化燃料は全て気化していることが意図されているために熱流束を大きくしても意味は無く、こうして、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の熱流束を出口側の熱流束より大きくすることにより、液化燃料通路の入口側の液化燃料を核沸騰により良好に気化させることができる。
一方、遷移沸騰領域では、過熱度が高いほど熱流束が小さくなるために、逆流制御が選択されて実施されることにより、例えば、機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTU3が熱交換器20の内管20aの出口側の過熱度とされ、機関冷却水の流出側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTD3が熱交換壁の内管20aの入口側の過熱度とされる。それにより、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の熱流束を出口側の熱流束より大きくすることができ、液化燃料通路の入口側の液化燃料を遷移沸騰により良好に気化させることができる。
また、機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTU2が、核沸騰との境界近傍の遷移沸騰領域のΔTSであるときには、機関冷却水の流出側での熱交換壁の過熱度ΔTD2は核沸騰領域となり、両者の熱流束は、ほぼ等しくなる。それにより、順流制御が選択されて、機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTU2が熱交換器20の内管20aの入口側の過熱度とされ、機関冷却水の流出側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTD2が熱交換壁の内管20aの出口側の過熱度とされても、逆流制御が選択されて、機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTU2が熱交換器20の内管20aの出口側の過熱度とされ、機関冷却水の流出側での熱交換壁の伝熱面の過熱度ΔTD2が熱交換壁の内管20aの入口側の過熱度とされても、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の熱流束と出口側の熱流束とはほぼ等しくなる。
従って、このときには、順流制御が選択されて、液化燃料通路の入口側の液化燃料を遷移沸騰により気化させても、逆流制御が選択されて、液化燃料通路の入口側の液化燃料を核沸騰により気化させても良い。しかしながら、機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度が、核沸騰との境界近傍の遷移沸騰領域のΔTSより低くなるときには、順流制御を選択することにより、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の熱流束を出口側の熱流束より大きくすることができ、液化燃料通路の入口側の液化燃料を遷移沸騰により良好に気化させることができる。また、機関冷却水の流入側での熱交換壁の伝熱面の過熱度が、核沸騰との境界近傍の遷移沸騰領域のΔTSより高くなるときには、逆流制御を選択することにより、熱交換壁の液化燃料通路の入口側の熱流束を出口側の熱流束より大きくすることができ、液化燃料通路の入口側の液化燃料を核沸騰又は遷移沸騰により良好に気化させることができる。
図3は、このような順流制御と逆流制御とを切り換えて実施するためのフローチャートである。電子制御装置により設定時間毎に繰り返して実行される。先ず、ステップ101において、機関負荷及び機関回転数に基づく現在の機関運転状態に対して必要な各気筒の燃料噴射量を実現するために、熱交換器20の液化燃料通路、すなわち、内管20aへ供給される液化燃料の流量を決定し、この液化燃料の流量と、熱交換器20の機関冷却水通路、すなわち、外管20bへ供給される機関冷却水の流量との二つの因子に基づき図2のようなグラフが設定され、このグラフにおいて、温度センサ90により検出される現在の機関冷却水の温度に基づき、順流制御が選択された場合の熱交換壁の液化燃料通路の入口側の過熱度ΔTUが演算される。
次いで、ステップ102において、過熱度ΔTUが、液化燃料通路の入口側において液化燃料が遷移沸騰する範囲内の設定過熱度ΔTS以下であるか否かが判断される。この判断が肯定されるときには、ステップ103において順流制御が選択され、液化燃料通路の入口側の液化燃料を核沸騰又は遷移沸騰により良好に気化させることができる。また、ステップ102の判断が否定されるときには、ステップ104において逆流制御が選択され、液化燃料通路の入口側の液化燃料を遷移沸騰により良好に気化させることができる。こうして、特に、機関冷却水が高温となって過熱度が高くなると、順流制御では、熱交換器の液化燃料通路の入口側の液化燃料が遷移沸騰するために、このときの液化燃料への熱流束が小さくなることがあるが、逆流制御によって、熱交換器の液化燃料通路の入口側の過熱度を出口側の過熱度より低くすることにより、液化燃料通路の入口側での液化燃料の遷移沸騰における熱流束を大きくすることができ、熱交換器において液化燃料を良好に気化させることができる。
図1に示す燃料供給装置において、熱交換器20へ流入させる機関冷却水の流量を制御するようにしても良い。例えば、冷却水流入通路50と冷却水流出通路60とを連通する連通路を設けて、この連通路に冷却水調量弁を設ければ、冷却水調量弁により連通路を通過して熱交換器20の外管20bを通過しない機関冷却水の流量を調量することにより、外管20bを通過する機関冷却水の流量を制御することが可能となる。
熱交換器20は、図1に示すような二重管形状に限定されることなく任意の形状としても良い。もちろん、過熱度と熱流束との関係を示すグラフは、大きさ、形状、及び材質の異なる熱交換器毎に異なるものとなり、また、沸点及び気化熱の異なる燃料毎に異なるものとなる。例えば、LPGを燃料とする場合において、プロパンとブタンとの混合比率を検出する等して混合比率毎に適した過熱度と熱流束との関係を示すグラフを使用することが好ましい。
10 燃料タンク
20 熱交換器
20a 内管
20b 外管
30 燃料流入通路
40 燃料流出通路
50 冷却水流入通路
60 冷却水流出通路
FV 燃料調量弁
CV 切換弁

Claims (2)

  1. 液化燃料通路と機関冷却水通路との間の熱交換壁を有する熱交換器を具備し、液化燃料が前記液化燃料通路を前記熱交換壁に沿って通過するようにすると共に、機関冷却水が前記機関冷却水通路を前記熱交換壁に沿って前記液化燃料と同一方向に通過するようにする順流制御と、液化燃料が前記液化燃料通路を前記熱交換壁に沿って通過するようにすると共に、機関冷却水が前記機関冷却水通路を前記熱交換壁に沿って前記液化燃料と反対方向に通過するようにする逆流制御とが選択的に実施可能であり、前記熱交換壁の前記液化燃料通路の入口側の過熱度が、前記液化燃料通路の前記入口側において液化燃料が遷移沸騰する範囲内の設定過熱度以下のときには前記順流制御が選択され、前記設定過熱度より高いときには前記逆流制御が選択されることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 前記熱交換壁の前記液化燃料通路の前記入口側の過熱度は、前記機関冷却水通路へ流入する機関冷却水の温度に基づき推定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置。
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