JP2012253225A - エッチング液組成物およびエッチング方法 - Google Patents

エッチング液組成物およびエッチング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができるエッチング液組成物を提供する。
【解決手段】エッチング液組成物は、エッチング対象物の表面16をエッチングして凹凸形状を形成するエッチング液組成物であって、過酸化水素水と、有機酸とを含む。
【選択図】図2

Description

この発明は、エッチング液組成物およびエッチング方法に関するものであり、特に、エッチング対象物の表面をエッチングして凹凸形状を形成し、エッチング対象物の表面を粗面化する際に用いられるエッチング液組成物およびエッチング方法に関するものである。
昨今、光源として、長寿命であり、消費電力が比較的少ない発光ダイオード(LED(Light Emitting Diode))が、各分野において多用されている。赤色LEDや赤外LEDについては、半導体を構成する膜として、AlGaAs膜やGaAs膜を用いたLEDが採用されている。
そして現在、LEDに対しては、高輝度化への要求が高まっている。LEDの高輝度化については、LED自体の発光効率の向上を図ることが必要になる。LEDの発光効率の向上については、大きく以下の2つのパラメータ、すなわち、内部量子効率の向上および光取り出し効率の向上がある。LEDの高輝度化を図るためには、これらのパラメータにおいて、その効率を向上させる必要がある。
ここで、光取り出し効率については、光の取り出し面となる半導体を構成する膜の表面に凹凸形状を形成し、膜の表面を粗くして粗面化することが有効である。半導体を構成する膜の表面にこのような凹凸形状を形成して粗面化することにより、素子内部で発生させた光が、半導体を構成する膜の表面による全反射によって素子内部に戻ることを抑制することができる。その結果、光取り出し効率を向上させることができる。
半導体を構成する膜の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことに関する技術が、特開2001−36129号公報(特許文献1)、特開2002−217451号公報(特許文献2)、特開平11−251629号公報(特許文献3)、および特開2008−140926号公報(特許文献4)に開示されている。
特開2001−36129号公報 特開2002−217451号公報 特開平11−251629号公報 特開2008−140926号公報
特許文献1によると、膜を構成する3種の元素であるAl(アルミニウム)、Ga(ガリウム)、およびAs(ヒ素)からなるAlGaAs膜や2種の元素GaおよびAsからなるGaAs膜に対して、硝酸を用い、酸によるウェットエッチングにより、凹凸形状を形成して粗面化を行うこととしている。特許文献2によると、硝酸−メタノールを用いて、ウェットエッチングにより、凹凸形状を形成して粗面化を行うこととしている。特許文献3によると、硝酸−酢酸を用いて、ウェットエッチングにより、凹凸形状を形成して粗面化を行うこととしている。
ここで、半導体を構成する膜の表面をエッチングして凹凸形状を形成し、粗面化を行う際に、特許文献1〜特許文献3に開示のエッチング液組成物を用いると、一部のものについてはエッチングレートが速すぎて、膜の表面に凹凸形状を形成する以前に膜を全てエッチングによって削り取ってしまい、膜の表面に凹凸形状を形成することができない場合がある。また、エッチングレートが非常に遅い場合についても、膜の表面に凹凸形状を適切に形成することができない場合もある。さらに、エッチング対象物である膜に形成する凹凸形状について、例えば、膜の一部の領域に形成される凹凸度合いと膜の他の領域に形成される凹凸度合いが異なり、いわゆる面内均一性が低いものとなってしまうおそれがある。このような面内均一性の低いものは、半導体を構成するチップを被処理基板の同一面内において多数個同時に製造する際に、収率が悪くなってしまい、好ましくない。さらに、エッチングマスクとしてのレジストを形成した後にエッチングを行って粗面化を行う場合もあるが、このような場合にマスクとしてのレジストへダメージを及ぼすおそれがある。
また、特許文献4によると、硫酸−過酸化水素水で前処理を行った後に、酢酸−弗酸−硝酸−ヨウ素−水から構成されるエッチング液組成物を用いて、ウェットエッチングにより粗面化を行うこととしている。このような特許文献4によれば、前処理の工程が必要であるため、処理の工程が煩雑になる。また、形成される凹凸形状の凹凸度合いが不十分である場合がある。さらに、半導体を構成する膜に形成される電極やレジストに対する腐食の問題が発生するおそれもあり、好ましくない。
この発明の目的は、エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができるエッチング液組成物を提供することである。
この発明の他の目的は、エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができるエッチング方法を提供することである。
本願発明者らは、上記した問題を解決するために、エッチング液組成物およびエッチング方法の構成について鋭意検討し、エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができるエッチング方法を見出すに至った。
すなわち、この発明に係るエッチング液組成物は、エッチング対象物の表面をエッチングして凹凸形状を形成するエッチング液組成物であって、過酸化水素水と、有機酸とを含む。
このようなエッチング液組成物によると、エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができる。すなわち、電極やレジストが形成された場合においても電極やレジストにダメージを与えることなく、面内均一性が良好であり、適切な形状の凹凸形状をエッチング対象物の表面に形成することができる。
好ましくは、エッチング液組成物は、有機酸塩、無機酸、無機酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含む。
さらに好ましい一実施形態として、エッチング液組成物は、キレート剤、界面活性剤、糖アルコール類、フェノール類、複素環化合物からなる群から選択される少なくとも一つを含むよう構成してもよい。
ここで、有機酸は、モノカルボン酸、ポリカルボン酸、オキシカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
具体的には、有機酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、フィチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
また、有機酸塩は、モノカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、オキシカルボン酸塩、ホスホン酸塩、スルホン酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
具体的には、有機酸塩は、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸塩、フィチン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
また、無機酸は、フッ化水素酸、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
また、無機酸塩は、フッ化水素酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
この発明の他の局面において、エッチング方法は、エッチング対象物の表面をエッチングして凹凸形状を形成するエッチング方法であって、過酸化水素水と、有機酸とを含むエッチング液組成物を用いてエッチングを行う。
このようなエッチング方法によると、エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができる。
このようなエッチング液組成物およびエッチング方法によると、エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができる。
エッチングを行う前の被処理基板の一部を示す概略断面図である。 エッチングを行った後の被処理基板の一部を示す概略断面図である。 エッチングを行う前のレジストが形成された被処理基板の一部を示す概略断面図である。 エッチングを行った後のレジストが形成された被処理基板の一部を示す概略断面図である。 実施例1におけるAlGaAs膜のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。 実施例1におけるGaAs層のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。 実施例5におけるAlGaAs膜のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。 実施例5におけるGaAs層のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。 比較例3におけるAlGaAs膜のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。 比較例3におけるGaAs層のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本願発明に係るエッチング液組成物を用いてエッチングする前の被処理基板の一部を示す概略断面図である。図1を参照して、被処理基板11は、ベース基板12の表面13上に、半導体を構成するエッチング対象物としての膜14が形成されている。膜14は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)やスパッタリング等により形成、すなわち成膜されている。膜14の表面15は、エッチング処理前、すなわち、図1に示す状態においては、凹凸形状が形成されておらず、比較的平滑である。
このような被処理基板11に対して、本願発明に係るエッチング液組成物を用い、エッチングを行い、エッチング対象物である膜の表面に凹凸形状を形成する。ここでいうエッチングは、ウェットエッチングである。
図2は、エッチングを行った後の被処理基板11の一部を示す概略断面図である。図2を参照して、膜14の表面16には、エッチングにより、凹凸形状が形成されている。この凹凸形状については、実際には、後述する図5、図6、図7、および図8で示す電子顕微鏡写真のように、その形状や大きさ等がランダム、いわゆる不規則に形成されているものである。なお、図2や後述する図4において、理解の容易の観点から、膜14の表面に形成されている凹凸形状は、誇張して模式的に図示している。この凹凸度合い、すなわち、図2中の長さ寸法Dで示される凹凸形状の谷側の底部17と凹凸形状の山側の頂部18との板厚方向の凹凸形状の大きさ、いわゆる凹凸長さは、おおよそ0.1〜3μm程度に設けられる。なお、上記したように、この凹凸形状はランダムに形成されるため、この凹凸形状の大きさの値については、所定の範囲内における平均値を用いるものである。
このように、LEDにおいて、その表面に凹凸形状を形成された半導体を構成する膜については、その内部、具体的には、図2における下側領域から発光される光において、膜14の表面15における全反射のおそれを小さくし、図2における上側領域における光の取り出し効率を高めるものである。
なお、本願発明におけるエッチング液組成物については、半導体を構成する膜の表面にマスクとしてレジストを形成した場合においても適用される。図3は、エッチングを行う前のレジストが形成された被処理基板の一部を示す概略断面図である。図3を参照して、被処理基板21には、ベース基板22の上側となる表面23に、半導体を構成する膜24が形成されており、膜24の上側となる表面25に、マスクとしてのレジスト26がパターニングされ、形成されている。このようなレジスト26が形成された被処理基板21のエッチングについても適用される。なお、図示はしないが、例えば、レジスト26のように、マスクとして膜24の上に電極を形成した場合についても、同様である。
図4は、エッチングを行った後のレジストが形成された被処理基板の一部を示す概略断面図である。図4を参照して、膜24の上側となる表面27は、エッチングにより、凹凸形状が形成される。ここで、マスクとしてのレジスト26の下側の領域における側壁面28についても、凹凸形状が形成される。本願発明においては、このような側壁面28における凹凸形状も対象とするものである。すなわち、図4中の左右方向に延びる面のみならず、上下方向に延びる面や、さらには斜め方向に延びる面についても適用され、凹凸形状が形成されるものである。
さらには、図示はしないが、GaAs等から構成されるベース基板をエッチングする際にも適用されるものである。すなわち、エッチング対象物として、膜が形成されておらず、ベース基板そのものの表面も含むものである。ベース基板の表面に、このようなエッチング液組成物によるエッチングを行い、その表面に凹凸形状を形成する。
ここで、本願発明に係るエッチング液組成物は、過酸化水素水(H)と、有機酸とを含む構成である。
このような構成とすることにより、エッチングにより、適切に、エッチング対象物の表面に凹凸形状を形成して粗面化を行うことができる。すなわち、エッチングによる凹凸形状を形成する際に、エッチングレートが適切であり、電極やレジストが形成された場合においても電極やレジストにダメージを与えることなく、適切な大きさの凹凸形状をエッチング対象物の表面に形成することができる。また、このようなエッチング液組成物を用いると、面内均一性が良好である。
この場合、簡単には、以下のようなメカニズムで、エッチングによる凹凸形状が形成されていると推察される。すなわち、AlGaAsやGaAsから構成される膜や基板について、まず過酸化水素水によりその表面の酸化が行われる。その後、有機酸によって溶解が進む。この酸化と溶解のバランスで、凹凸形状の形成が進行しているものと推察される。そして、本願発明に係るエッチング液組成物を構成する各化合物の含有比率、具体的には、過酸化水素水の濃度や有機酸の種類や濃度、その組合せ等を適宜調整することにより、酸化の速度や面方位によりエッチングレートが変化し、要求に応じた所望の凹凸形状が形成されるものと推察される。
本願発明に係るエッチング液組成物を構成する過酸化水素水の濃度については、エッチング対象物となる半導体を構成する膜の構成等によって適宜決定されるが、0.1重量%〜30重量%程度が好適に用いられる範囲である。
本願発明に係るエッチング液組成物を構成する有機酸としては、モノカルボン酸、ポリカルボン酸、オキシカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸等が挙げられる。モノカルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等が挙げられ、ポリカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸等が挙げられ、オキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられ、ホスホン酸としては、例えば、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸等が挙げられ、スルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等が挙げられる。有機酸の濃度としては、例えば、0.01重量%〜50重量%の範囲で好適に用いられる。なお、これらの有機酸は、2種類以上含まれていてもよい。
本願発明に係るエッチング液組成物に含有される有機酸塩としては、モノカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、オキシカルボン酸塩、ホスホン酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。モノカルボン酸塩としては、例えば、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩等が挙げられ、ポリカルボン酸塩としては、例えば、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩等が挙げられ、オキシカルボン酸塩としては、例えば、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等が挙げられ、ホスホン酸塩としては、例えば、アミノトリ(メチレンホスホン酸塩)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸塩等が挙げられ、スルホン酸塩としては、例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等が挙げられる。有機酸塩の濃度としては、例えば、0.01重量%〜30重量%の範囲で好適に用いられる。なお、これらの有機酸塩は、2種類以上含まれていてもよい。
本願発明に係るエッチング液組成物に含有される無機酸としては、フッ化水素酸、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。無機酸の濃度としては、例えば、0.01重量%〜50重量%の範囲で好適に用いられる。なお、これらの無機酸は、2種類以上含まれていてもよい。
本願発明に係るエッチング液組成物に含有される無機酸塩としては、フッ化水素酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。無機酸塩の濃度としては、例えば、0.01重量%〜50重量%の範囲で好適に用いられる。なお、これらの無機酸塩は、2種類以上含まれていてもよい。
本願発明に係るエッチング液組成物については、キレート剤、界面活性剤、糖アルコール類、フェノール類、複素環化合物からなる群から選択される少なくとも一つを含むよう構成してもよい。キレート剤としては、例えば、EDTA(Ethylenediaminetetraacetic acid)4Na、すなわち、EDTAの4ナトリウム塩が挙げられ、界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸やポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられ、糖アルコール類としては、例えば、キシリトールが挙げられ、フェノール類としては、例えば、カテコールが挙げられ、複素環化合物としては、例えば、ベンゾトリアゾールが挙げられる。キレート剤を含有する場合の濃度については、例えば、0.01重量%〜50重量%の範囲内で、好適に用いられる。界面活性剤を含有する場合の濃度については、例えば、0.0001重量%〜5重量%の範囲内で、好適に用いられる。糖アルコール類、フェノール類、および複素環化合物のそれぞれについて、含有する場合の濃度については、例えば、0.01重量%〜20重量%の範囲内で、好適に用いられる。これらのキレート剤、界面活性剤、糖アルコール類、フェノール類、および複素環化合物はそれぞれを2種類以上含むように構成してもよい。
このようなキレート剤や界面活性剤等を含むものについては、上記したメカニズムにおいて、例えば、金属成分のエッチング液組成物中における溶解量を多くすることができ、結果としてエッチング液組成物自体の寿命を長くすることができるというメリットや、エッチング対象物の表面のいわゆる濡れ性を向上させ、凹凸形状を形成する際の効率を向上させることができるというメリットを享受することができるものと推察される。
なお、具体的なエッチング方法としては、上述したエッチング液組成物を用い、被処理基板をエッチング液に直接浸漬し、被処理基板自体を液中において静止、または揺動するか、あるいは、エッチング液自体を攪拌するようなディップ処理が挙げられる。また、スプレーノズルによりエッチング液を被処理基板に供給するスプレー処理方式も挙げられる。なお、本願発明に係るエッチング液組成物においては、エッチング液組成物を濃縮した状態で流通させ、実際の使用時においては、濃縮したエッチング液組成物を希釈して用いるようにしてもよい。
なお、エッチング対象物については、AlGaAs膜やGaAs膜に限らず、Al、Ga、In(インジウム)、P(リン)の4種の元素からなるAlGaInP膜、GaAsP膜、GaInP膜、AlGaP膜、AlInP膜、InP膜、GaP膜についても適用されるものである。
以下において、実施例によってこの発明を具体的に説明するが、この発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1、表2、および表3において、実施例1〜16、および比較例1〜6に係るエッチング液組成物の構成および評価結果を示す。なお、表1中の実施例において、過酸化水素水および有機酸以外にエッチング液組成物に含有される化合物を、添加物として示している。また、表中において、「−」で示すものは、含有されていない場合や測定できない状態を示すものである。また、表中において、「%」表示は、重量%を示すものである。また、表1において示す化合物の略称については、以下の通りである。
HEDP:1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸
EDTA 4Na:エチレンジアミン四酢酸 四ナトリウム
なお、エッチング液組成物としては、過酸化水素水、有機酸、および添加物以外の構成を残りの水とするものである。具体的には、実施例1を例に説明すると、エッチング液組成物において、過酸化水素水を6重量%、有機酸としてのHEDPを1.0重量%、残部である水を93.0重量%含有するものである。また、実施例12については、エッチング液組成物において、過酸化水素水を4重量%、有機酸としてのHEDPを0.5重量%、パーフルオロアルキルスルホン酸を0.01重量%、残部である水を95.49重量%含有するものである。なお、表1中に示す過酸化水素水の含有量については、H換算であり、他の化合物についても同様に換算したものである。
ここで、評価結果については、以下の方法で評価を行った。
(評価基板)
AlGaAsのエッチングによる評価については、GaAs基板の上にAlGaAs膜を3.0μm成膜したものを用いた。GaAsのエッチングによる評価については、GaAs基板を用いた。なお、GaAsのエッチング量の測定については、ポジレジストをテストマスクでパターニングしたレジスト付きの基板を用いて行った。
(エッチング方法)
上記したエッチング液組成物に被処理基板を浸漬させて、エッチングを行った。エッチング後については、被処理基板の水洗、および乾燥を行った。乾燥後の被処理基板について、面内均一性の評価、凹凸形状の大きさの測定、エッチングレートの算出等を行った。なお、処理条件については、比較例3を除いて、いずれも25℃、5分で行った。すなわち、エッチング液組成物を25℃の温度に維持し、5分間被処理基板を浸漬させてエッチングを行った。比較例3については、25℃、1分で行った。
(面内均一性の評価)
面内均一性の評価については、以下のように行った。光学顕微鏡を用いて目視で見た場合に、均一に曇っている場合には、面内均一性の評価を「良好」(○)とした。光学顕微鏡を用いて目視で見た場合に、均一に曇っておらず、曇り具合にムラがある場合には、面内均一性の評価を「不十分」(△)とした。光学顕微鏡を用いて目視で見た場合に、エッチングによる粗面化が進行せず、鏡面状態である場合には、面内均一性の評価を「悪い」(×)とした。また、エッチング対象物がエッチングにより完全に削り取られ、消失した場合には、面内均一性の評価を「膜無し」(×)とした。
(凹凸形状の大きさの測定)
凹凸形状の大きさについては、電子顕微鏡により撮影した画像から測定した。凹凸形状の差は、エッチング後の半導体を構成する膜における凹部の底部から凸部の頂部までの板厚方向の長さであり、上記した図2に示す凹凸長さDに相当するものである。表中においては、複数個所で測定した値の大きさを数値幅として示している。
(エッチングレートの算出)
エッチングレートの算出に関しては、AlGaAsの場合、エッチング処理前の膜厚とエッチング処理後の膜厚を電子顕微鏡で撮影した写真画像から測定し、エッチング処理前の膜厚からエッチング処理後の膜厚を差し引いた分をエッチング量とした。エッチング処理後において、エッチング面に凹凸形状が形成されている場合、凹凸形状を平均して求めた膜厚を用いてエッチング処理の前後の膜厚の差を求め、これをエッチング量とした。求められたエッチング量および要した時間から、エッチングレート、いわゆるエッチングの速度を算出した。
GaAsの場合、レジストを形成した被処理基板をエッチング処理し、その後、レジストを除去した。そして、レジストでマスクされていた未エッチング部分とレジストでマスクされていないエッチング部分との段差を段差計で測定し、その厚みをエッチング量とした。その後、同様に、求められたエッチング量および要した時間から、エッチングレートを算出した。
(金属ダメージの評価)
LEDにおける電極として用いられる金属としては、アルミニウム(Al)や金(Au)がある。ここで、金属ダメージの評価に際し、アルミニウムおよび金のエッチングレートの測定を行った。エッチング液に各金属の膜を浸漬し、エッチングを行った。エッチング後、水洗、および乾燥を行い、エッチング量を測定した。エッチング条件として、エッチング液の温度および浸漬時間については、それぞれ、実施例は25℃、10分であった。比較例については、各エッチング液における好適な条件で行った。エッチング量については、エッチング前後の膜厚を四探針抵抗計で測定し、その膜厚差をエッチング量とした。そして、求められたエッチング量および要した時間から、エッチングレートを算出した。なお、測定したエッチング量が抵抗計の測定誤差以下の数値となった場合には、その測定誤差から求めた下限値以下と表中において表記した。すなわち、表中の数値は、エッチングレート(μm/分)を示すものであり、この値が高いと、ダメージが高いことを示すことになる。
(レジストダメージの評価)
ポジレジストをテストマスクでパターニングしたレジスト付きの被処理基板を用意した。エッチング液に用意したレジスト付きの被処理基板を浸漬し、エッチングを行った。エッチング後、水洗、および乾燥を行い、レジストの状態を光学顕微鏡で観察した。エッチング条件として、エッチング液の温度および浸漬時間については、それぞれ25℃、5分であった。光学顕微鏡で観察したレジストの状態が、エッチング処理前と同じである場合には、レジストダメージが「なし」と評価し、エッチング処理前に比べて、レジストの状態が変化した場合やレジストが消失した場合については、レジストダメージが「あり」と評価した。
表1、表2、および表3を参照して、実施例1〜実施例16については、エッチングレートが0.1〜0.4(μm/分)であり、面内均一性が良好であり、凹凸形状の大きさも要求されるものに合致している。また、電極となる金属やレジストに対するダメージもなく、エッチング液組成物として優れていることが把握できる。なお、凹凸形状については、以下の図を参照すれば、明らかである。
図5は、実施例1におけるAlGaAs膜のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。図6は、実施例1におけるGaAs層のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。図7は、実施例5におけるAlGaAs膜のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。図8は、実施例5におけるGaAs層のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。図5〜図8を参照すると、本願発明の実施例に係るエッチング液組成物によるエッチングによると、適切な凹凸形状が形成されていることが把握できる。
これに対し、比較例1については、エッチングレートが(0.1μm/分)以下であり、ほとんどエッチングによる凹凸形状を形成することができないものとなっている。比較例2〜比較例5については、エッチングレートが速すぎて、一部のものについては完全にエッチング対象となる膜が消失しており、これらも凹凸形状を形成することができないものとなっている。比較例6については、エッチングによる一応の凹凸形状を形成することはできるが、面内均一性が不十分である。さらには、比較例4〜比較例6については、Alに対するダメージが高くなっている。なお、比較例2〜比較例6については、レジストに対するダメージが「あり」となっているものであり、この点においても劣っている。
図9は、比較例3におけるAlGaAs膜のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。図10は、比較例3におけるGaAs層のエッチング後の電子顕微鏡写真であり、30000倍に拡大した場合を示す。図9および図10を参照して、凹凸形状が形成されず、粗面化を行うことができないことが把握できる。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係るエッチング液組成物およびエッチング方法は、LEDにおいて、高輝度が要求される際に、有効に利用される。
11,21 被処理基板、12,22 ベース基板、13,15,16,25,27 表面、14,24 膜、17 底部、18 頂部、26 レジスト、28 側壁面。

Claims (10)

  1. エッチング対象物の表面をエッチングして凹凸形状を形成するエッチング液組成物であって、
    過酸化水素水と、有機酸とを含む、エッチング液組成物。
  2. 有機酸塩、無機酸、無機酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項1に記載のエッチング液組成物。
  3. キレート剤、界面活性剤、糖アルコール類、フェノール類、複素環化合物からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項1または2に記載のエッチング液組成物。
  4. 前記有機酸は、モノカルボン酸、ポリカルボン酸、オキシカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  5. 前記有機酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、フィチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  6. 前記有機酸塩は、モノカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、オキシカルボン酸塩、ホスホン酸塩、スルホン酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項2〜5のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  7. 前記有機酸塩は、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸塩、フィチン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項2〜6のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  8. 前記無機酸は、フッ化水素酸、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項2〜7のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  9. 前記無機酸塩は、フッ化水素酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩からなる群から選択される少なくとも一つを含む、請求項2〜8のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  10. エッチング対象物の表面をエッチングして凹凸形状を形成するエッチング方法であって、
    過酸化水素水と、有機酸とを含むエッチング液組成物を用いてエッチングを行う、エッチング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105062491A (zh) * 2014-04-30 2015-11-18 王丽 一种ito膜刻蚀的方法
US10283670B2 (en) 2015-08-31 2019-05-07 Nichia Corporation Method for manufacturing light emitting device

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