JP2012253072A - リチウムイオンキャパシタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】負極用集電体としての三次元構造の金属多孔体に、リチウムを吸蔵脱離できる材料であって容量が800mAh/g以上である材料を活物質として充填してなる負極と、正極用集電体としての三次元構造の金属多孔体に活性炭を充填してなる正極と、リチウム塩を含む非水電解液とを備えたリチウムイオンキャパシタであって、その負極の充放電容量と正極の充放電容量との比(N/P値)を50〜400としたことを特徴とするリチウムイオンキャパシタ。また負極電位をリチウム基準で0.05V以下にすることが好ましい。
【選択図】なし
Description
現在、負極の材料として、キャパシタには活性炭が、リチウムイオン電池には黒鉛材料などの炭素系材料が広く使われている。一方、黒鉛の理論容量(372mAh/g)をはるかに超えるリチウム吸蔵能を持つ材料及びその化合物としてケイ素、スズ、チタン、ゲルマニウム、アルミニウム、インジウムなどとリチウムの合金系材料あるいはケイ素、スズ、チタン、ゲルマニウム、アルミニウム、インジウムなどの酸化物系材料がかなり以前から注目されてきており、一部実用化されている。
すなわち、本発明は以下の構成を備えたリチウムイオンキャパシタである。
(2)前記負極の充放電容量と正極の充放電容量との比(N/P値)が、55〜200であることを特徴とする(1)に記載のリチウムイオンキャパシタ。
(3)負極の充放電容量と正極の充放電容量との比(N/P値)が、60〜160であることを特徴とする(1)に記載のリチウムイオンキャパシタ。
(4)リチウムイオンキャパシタを構成する前の負極活物質にリチウムが担持(ドープ)されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
(5)正極用集電体に用いる三次元構造の金属多孔体の材料が、ニッケルクロム合金であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
(6)前記容量が800mAh/g以上である材料が、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、ゲルマニウム(Ge)、これらの元素の酸化物及びこれらの元素とリチウムとの合金よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
(7)負極電位がリチウム基準で0.05V以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
(8)前記容量を800mAh/g以上を有する材料が酸化ケイ素(SiО)であることを特徴とする(6)又は(7)に記載のリチウムイオンキャパシタ。
すなわち、本発明の特徴は、リチウムイオンキャパシタの負極と正極の容量比(N/P値)に注目し、その値を従来よりも大幅に大きくすることにある。具体的にはN/P値の具体的な好ましい値として、50〜400を選ぶ。N/P値のより好ましい値は55〜200であり、更に好ましくは60〜160である。このことにより、本発明のリチウムイオンキャパシタは、キャパシタでありながらリチウム系二次電池に近いエネルギー密度を持ちつつ高出力、長寿命を可能にすることができ、また、資源としてもコバルト、希土類など貴金属や稀金属を用いる必要がないという長所を有する。
三次元構造の金属多孔体としては、活物質の充填性や多孔度の点で、発泡状ニッケル、不織布状ニッケル等、発泡ウレタンや不織布を基材としたものを好ましく用いることができる。三次元構造体としては、その他にも、金属板に多数の小孔をあけたものや、金属板に凹凸を設けて擬似的に3次元構造としたもの、焼結体や連通気孔を有する構造体などもあるが、発泡ウレタンや不織布を基材として得られた三次元構造の金属多孔体が最適である。
導電剤としては、カーボンブラック(ケッチェンブラック、アセチレンブラック等)の他に、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛なども使用可能である。しかし、導電性などの観点からケッチェンブラックが最も好ましい。導電助剤の添加量は、重量比で0.1〜10部程度が好ましい。
このような従来考えられなかった大きなN/Pで本発明の目的を達成するためには、正極用集電体として金属箔や二次元構造の集電体ではなく三次元構造の金属多孔体を用いることが必要で、三次元構造の金属多孔体としては耐酸化性、耐電解液性の観点からニッケルクロム合金が最適である。また負極用集電体としては、その他に三次元構造のニッケル多孔体も使用可能である。
一方、負極に用いるリチウムを吸蔵脱離できる容量800mAh/g以上の材料としては、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、ゲルマニウム(Ge)、これらの元素の酸化物、これらの元素とリチウムとの合金などが挙げられる。
なお、セパレータとしては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、ガラス繊維等の公知の多孔体を用いることができる。セパレータの平均孔径は特に限定されないが、孔径0.01μm〜5μm程度、多孔度30〜70%、厚さは10μm〜100μmが採用できる。
(集電体)
三次元構造の金属多孔体の集電体としては、発泡状ニッケルにクロムを含む浸透材を充填して還元雰囲気で加熱する粉末パック法を用いてクロマイジング処理をして作製された発泡状ニッケルクロム合金集電体を用いた。
発泡状ニッケルは、ウレタンシート(平均孔径90μm、厚さ1.4mm、多孔度96%の市販品)に導電処理後、350g/m2のニッケルめっきが施され、ウレタンを除去後に還元性で加熱して作製されたものである。
これを多孔度96%、孔径100〜400μmで、あらかじめ250、500、1000、1300μmに厚さを調節し、金型で直径11mm円状に打抜いた発泡状ニッケルクロムを集電体とした。
負極活物質として酸化物形材料である酸化ケイ素SiО (計算容量密度1500mAh/g)を用いた。市販の平均粒径約5μmのSiОを重量比で80に対して、導電剤としてケッチェンブラック(KB)5、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)15、溶媒N−メチル−2−ピロリドン(NMP)100を混合機で攪拌しながらバインダを溶媒に溶解してスラリーを得た。
前記で得た集電体に前記スラリーを圧入することによって充填し、乾燥、加圧して負極を得た。
上記で得た負極に、直径13mm、厚さ100μmのリチウム箔を接触させて50℃中で1夜放置した。この操作により、負極に圧着したリチウムがイオン化して負極の酸化ケイ素に吸蔵される。
リチウムドープ後の負極電位はリチウム基準で0.05V以下であった。
(集電体)
正極の集電体として、負極に用いたと同じ発泡状ニッケルクロム多孔体を用いた。
正極では、発泡状ニッケルクロム多孔体を厚さ500、780、1300μmに調節し、負極と同様に金型で直径11mm円状に打抜いて正極用の集電体とした。
アルカリ処理により賦活した表面積(1500m2/g)、平均粒径15μmの活性炭(市販品)を用いた。
また、活物質の重量比80に対して、導電剤としてKBを5、PVdFを15、NMP100を混合機で攪拌しながらバインダを溶媒に溶解して正極用スラリーを得た。
前記正極用の集電体に前記正極用スラリーを圧入法によって充填し、乾燥、加圧して正極を得た。
上記で得た直径11mmの円状の正極及び負極を用い、両電極の間にポリプロピレン製のセパレータ(厚さ25μm)を挟んで対向させてセルを構成し、R2032サイズのコインセルケースに収納し、体積比1:1のエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)に1mol/lのLiPF6を溶解した電解液を用いて電極及びセパレータに含浸した。さらに、プロピレン製の絶縁ガスケットを介してケース蓋を締めて封口して、コイン形のリチウムイオンキャパシタAを作製した。
上記負極及び正極を用いて作製したリチウムイオンキャパシタのN/P値を表3に示した。
N/Pは以下のようにして求めた。負極活物質であるSiOの容量を1500mAh/g、正極活物質である活性炭の容量を30mAh/gとし、それぞれの電極に含有されているSiOおよび活性炭の重量をかけたものをそれぞれの電極の容量とした。このようにして求めた負極の電極容量を正極の電極容量で割った値をN/P比とした。N/P比は集電体に充填する活物質の量を変化させることで調節した。
図2に正極3と負極4を組み合わせたリチウムイオンキャパシタB(N/P値:7)の放電曲線を示す。4Vから2Vにかけて放電曲線が屈曲しており、リチウムイオンキャパシタBはキャパシタとして正常に機能していないことが分かる。
Claims (8)
- 負極用集電体としての三次元構造の金属多孔体に、リチウムを吸蔵脱離できる材料であって容量が800mAh/g以上である材料を活物質として充填してなる負極と、正極用集電体としての三次元構造の金属多孔体に活性炭を充填してなる正極と、リチウム塩を含む非水電解液とを備えたリチウムイオンキャパシタであって、その負極の充放電容量と正極の充放電容量との比(N/P値)を50〜400としたことを特徴とするリチウムイオンキャパシタ。
- 前記負極の充放電容量と正極の充放電容量との比(N/P値)が、55〜200であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 負極の充放電容量と正極の充放電容量との比(N/P値)が、60〜160であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- リチウムイオンキャパシタを構成する前の負極活物質にリチウムが担持(ドープ)されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 正極用集電体に用いる三次元構造の金属多孔体の材料が、ニッケルクロム合金であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記容量が800mAh/g以上である材料が、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、ゲルマニウム(Ge)、これらの元素の酸化物及びこれらの元素とリチウムとの合金よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 負極電位がリチウム基準で0.05V以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記容量を800mAh/g以上を有する材料が酸化ケイ素(SiО)であることを特徴とする請求項6又は7に記載のリチウムイオンキャパシタ。
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