JP2012250238A - 取鍋加熱装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業環境を向上させることができ、且つ、ノズル部を備える取鍋を高い予熱効率で均一に加熱することができる取鍋の加熱装置及び加熱方法を提供する。
【解決手段】取鍋蓋7の下層を構成する断熱部材11を取鍋2の開口部3に密着させて、取鍋蓋7(バーナ基板10)と取鍋2の開口部3との隙間から拡散される燃焼音をした。これにより、騒音レベルが低下して作業環境を向上させることができる。また、燃焼ガスをノズル部4に形成されたガス排出口12から集中して排出させることにより、ノズル部4を備える取鍋2を高い予熱効率で且つ均一に加熱することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融金属が一時的に貯留される取鍋の加熱装置及び加熱方法に関する。
公知のように、取鍋に溶融金属を注入するに際して、取鍋の温度と注入される溶融金属の温度(例えば、1500℃)との差が可能な限り小さいほうが望ましい。そこで、バーナを備える取鍋蓋を取鍋に被せて、バーナから噴出される燃焼ガスによって取鍋を加熱することが行われていた。このようにして取鍋を加熱する場合、燃焼ガスを取鍋の外へ排出するため、取鍋の開口部と取鍋蓋との間に隙間(以下、単に隙間という)を空ける必要がある。この隙間には、いくつかの問題がある。1つには、バーナの燃焼音が隙間から取鍋の外部へ拡散して騒音となり、作業環境を悪化させる。また、燃焼ガスが隙間から取鍋の外部へ放出されることで、熱効率(予熱効率)が低下する。
そこで、特許文献1には、バーナの燃焼ガスは上方へ移動することを利用して、開口部を下方へ向けた取鍋を耐火材からなる受台上に載置して、受台に設けられたバーナから噴出された燃焼ガスをブロアによって上方へ向けて吹き出すことにより、取鍋の加熱を均一に行えるようにした技術が開示されている。この場合、取鍋の開口部と受台との隙間から燃焼ガスを放出させているため、この隙間からバーナの燃焼音が取鍋の外部へ拡散されて騒音が発生する。また、隙間から燃焼ガス(熱)が取鍋の外部へ放出されるため、予熱効率を高めることが困難である。さらに、取鍋を操作する(取鍋の向きを変える)作業又は設備が必要となる。
特開平6−71421号公報
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、作業環境を向上させることができ、且つ、ノズル部を備える取鍋を高い予熱効率で均一に加熱することができる取鍋の加熱装置及び加熱方法を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明の取鍋加熱装置は、開口部にノズル部を備える取鍋を加熱する装置であって、加熱用バーナを備えるバーナ基板と、前記取鍋と前記バーナ基板とを相対移動させて前記バーナ基板を前記取鍋の開口部に密着させる操作機構と、前記取鍋のノズル部と前記取鍋の開口部に密着された前記バーナ基板との間に形成されて前記加熱用バーナから噴出された燃焼ガスが排出されるガス排出口と、前記バーナ基板との間に形成される前記ガス排出口から排出された前記燃焼ガスが導入される排気ダクトと、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の取鍋加熱方法は、開口部にノズル部を備える取鍋をバーナ基板に設けられた加熱用バーナから噴出される燃焼ガスによって加熱する方法であって、前記取鍋と前記バーナ基板とを相対移動させて前記バーナ基板を前記取鍋の開口部に密着させて、この状態で、前記加熱用バーナから噴出された燃焼ガスを前記取鍋のノズル部と前記バーナ基板との間に形成されたガス排出口から排出して、前記ガス排出口から排出された前記燃焼ガスを排気ダクトに導入することを特徴とする。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)〜(8)項の各々が、特許請求の範囲に記載した請求項1〜8の各々に相当する。
(1)開口部にノズル部を備える取鍋を加熱する装置であって、加熱用バーナを備えるバーナ基板と、取鍋とバーナ基板とを相対移動させてバーナ基板を取鍋の開口部に密着させる操作機構と、取鍋のノズル部と取鍋の開口部に密着されたバーナ基板との間に形成されて加熱用バーナから噴出された燃焼ガスが排出されるガス排出口と、バーナ基板との間に形成されるガス排出口から排出された燃焼ガスが導入される排気ダクトと、を備えることを特徴とする取鍋加熱装置。
本項に記載の取鍋加熱装置によれば、操作機構によって取鍋とバーナ基板とを相対移動させてバーナ基板を取鍋の開口部(周縁部)に密着させるので、加熱用バーナの燃焼音が取鍋の外部へ拡散されることがなく、騒音が低減されて作業環境を向上させることができる。また、燃焼ガス(熱)が取鍋の開口部とバーナ基板との隙間から取鍋の外部へ放出されることが抑止されるため、高い予熱効率を確保することができる。
さらに、加熱用バーナから噴出された燃焼ガスは、取鍋のノズル部を通過してガス排出口から排出される、すなわち、取鍋の内部空間に、ノズル部を通過する燃焼ガスの流れが形成されるので、取鍋のノズル部を効率的、すなわち、短時間でより高い温度まで昇温させることができる。
そして、ガス排出口から排出された燃焼ガスは排気ダクトに導入される、言い換えると、ガス排出口から排出された燃焼ガスは排気ダクトによって回収されるので、回収された燃焼ガスの熱エネルギーを他の設備等で再利用することが可能になり、エネルギー効率が高いシステムを構築することができる。
本項の態様において、操作機構は、例えば、流体圧シリンダによってバーナ基板を下降/上昇させることにより、バーナ基板の直下に載置された取鍋の開口部に対して、バーナ基板(取鍋蓋)を密着/離反させるように構成することができる。その反対に、位置が固定されたバーナ基板に対して取鍋を昇降させるように構成することもできる。
また、排気ダクトは、一定の容量を有して燃焼ガスを導入する導入部を備える。導入部は、ガス排出口から排出された燃焼ガスが円滑に導入されるように配置、すなわち、ガス排出口から排出される燃焼ガスの流れの方向を考慮して配置される。
(2)バーナ基板は、取鍋の開口部との密着面に断熱部材を備える(1)の取鍋加熱装置。
本項に記載の取鍋加熱装置によれば、例えば、バーナ基板と断熱部材との2層によって取鍋蓋を構成することができる。そして、断熱部材の層を取鍋の開口部に密着させることにより、取鍋蓋と取鍋の開口部との密着度を向上させることができ、取鍋蓋と取鍋の開口部との間に隙間が形成されるのを防ぐことができる。また、断熱部材によって取鍋内の燃焼ガスの熱がバーナ基板に伝わって取鍋の外部へ放出されることが抑制されるので、より高い予熱効率を得ることができる。
本項の態様において、断熱部材は、例えば、セラミックフェルトを適用することができる。
(3)排気ダクトを取鍋のノズル部に対して相対移動させて密着させるダクト密着機構を備える(1)、(2)の取鍋加熱装置。
本項に記載の取鍋加熱装置によれば、ダクト密着機構によって取鍋のノズル部をダクトに密着させることにより、ダクトと取鍋のノズル部との隙間から加熱用バーナの燃焼音が取鍋の外部へ拡散されることに起因する騒音の発生を防ぐことができる。また、ダクトと取鍋のノズル部との隙間から燃焼ガスが放出されることに起因する予熱効率の低下を防ぐことができる。
本項の態様において、要求される耐熱性を有するシール部材をダクトに取り付けて、該シール部材を取鍋のノズル部に密着させるように構成することができる。
(4)取鍋は、内部空間をノズル部側の一側とその反対側の他側とに仕切る仕切板を備えて、加熱用バーナは、燃焼ガスを取鍋の内部空間の他側に向けて噴出する(1)〜(3)の取鍋加熱装置。
本項に記載の取鍋加熱装置によれば、取鍋の内部空間の他側の上部から底部へ向けて噴出された燃焼ガスは、仕切板と取鍋の底部との間に形成された窓を通過して、取鍋の内部空間の一側へ移動する。そして、燃焼ガスは、取鍋の内部空間の一側を上昇して、取鍋のノズル部とバーナ基板(取鍋蓋)との間に形成されたガス排出口から排出される。このように、取鍋の内部空間に、取鍋の内部空間の他側を下降して、取鍋の底部を通過した後、取鍋の内部空間の一側を上昇してガス排出口へ抜ける燃焼ガスの流れを形成することができる。これにより、開口部にノズル部を有する取鍋を、効率的、且つ均一に昇温させることができる。
(5)開口部にノズル部を備える取鍋をバーナ基板に設けられた加熱用バーナから噴出される燃焼ガスによって加熱する方法であって、取鍋とバーナ基板とを相対移動させてバーナ基板を取鍋の開口部に密着させて、この状態で、加熱用バーナから噴出された燃焼ガスを取鍋のノズル部とバーナ基板との間に形成されたガス排出口から排出して、ガス排出口から排出された燃焼ガスを排気ダクトに導入することを特徴とする取鍋加熱方法。
本項に記載の取鍋加熱方法によれば、取鍋とバーナ基板とを相対移動させてバーナ基板を取鍋の開口部(周縁部)に密着させるので、加熱用バーナの燃焼音が取鍋の外部へ拡散されるようなことがなく、騒音が低減されて作業環境を向上させることができる。また、燃焼ガス(熱)が取鍋の開口部とバーナ基板との隙間から取鍋の外部へ放出されることが抑止されるため、高い予熱効率を確保することができる。
さらに、加熱用バーナから噴出された燃焼ガスは、取鍋のノズル部を通過してガス排出口から排出される、すなわち、取鍋の内部空間にノズル部を通過する燃焼ガスの流れが形成されるので、取鍋のノズル部を効率的、すなわち、短時間でより高い温度まで昇温させることができる。
そして、ガス排出口から排出された燃焼ガスは排気ダクトに導入される、言い換えると、ガス排出口から排出された燃焼ガスは排気ダクトによって回収されるので、回収された燃焼ガスの熱エネルギーを他の設備等で再利用することが可能になり、エネルギー効率が高いシステムを構築することができる。
(6)取鍋の開口部を、バーナ基板に設けられた断熱部材に密着させる(5)の取鍋加熱方法。
本項に記載の取鍋加熱方法によれば、例えば、取鍋蓋をバーナ基板と断熱部材との2層で構成しておいて、断熱部材の層を取鍋の開口部に密着させることにより、取鍋蓋と取鍋の開口部との密着度を向上させることができ、取鍋蓋と取鍋の開口部との間に隙間が形成されるのを防ぐことができる。また、断熱部材によって取鍋内の燃焼ガスの熱がバーナ基板に伝わって取鍋の外部へ放出されることが抑制されるので、より高い予熱効率を得ることができる。
(7)排気ダクトを、取鍋のノズル部に対して相対移動させて密着させる(5)、(6)の取鍋加熱方法。
本項に記載の取鍋加熱方法によれば、取鍋のノズル部をダクトに密着させることにより、ダクトと取鍋のノズル部との隙間から加熱用バーナの燃焼音が取鍋の外部へ拡散されることに起因する騒音の発生を防ぐことができる。また、ダクトと取鍋のノズル部との隙間から燃焼ガスが放出されることに起因する予熱効率の低下を防ぐことができる。
(8)仕切板によってノズル部側の一側とその反対側の他側とに仕切られた取鍋の内部空間のうち、取鍋の内部空間の他側に向けて加熱用バーナから燃焼ガスを噴出させて、取鍋の内部空間に、取鍋の内部空間の他側から、取鍋の底部、取鍋の内部空間の一側を経由してガス排出口へ抜ける燃焼ガスの流れを形成する(5)〜(7)の取鍋加熱方法。
本項に記載の取鍋加熱方法によれば、取鍋の内部空間の他側の上部から底部へ向けて噴出された燃焼ガスは、仕切板と取鍋の底部との間に形成された窓を通過して、取鍋の内部空間の一側へ移動する。そして、燃焼ガスは、取鍋の内部空間の一側を上昇して、取鍋のノズル部とバーナ基板(取鍋蓋)との間に形成されたガス排出口から排出される。このように、取鍋の内部空間に、取鍋の内部空間の他側を下降して、取鍋の底部を通過した後、取鍋の内部空間の一側を上昇してガス排出口へ抜ける燃焼ガスの流れを形成することができる。これにより、開口部にノズル部を有する取鍋を、効率的、且つ均一に昇温させることができる。
本発明によれば、作業環境を向上させることができ、且つ、ノズル部を備える取鍋を高い予熱効率で均一に加熱することができる取鍋の加熱装置及び加熱方法を提供することができる。
本実施形態の要部の概略構造を説明するために取鍋を断面で示した図である。 本実施形態の全体の概略構造を説明するための図である。 本実施形態の取鍋加熱方法と従来の取鍋加熱方法との騒音を比較した図表である。 本実施形態の取鍋加熱方法と従来の取鍋加熱方法とで、取鍋の各部位が1000℃に到達するのに要する時間を比較した図表である。 本実施形態の取鍋加熱方法と従来の取鍋加熱方法との取鍋のノズル部の昇温性能を比較した図表である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図2は、本実施形態の取鍋加熱装置1の概略構造を説明するための図であり、図1は、その要部を抜き出した図である。なお、取鍋2は、開口部3の一側(図1における右側)にノズル部4が形成されるとともに、内部空間5をノズル部4側の第1内部空間5A(内部空間5の一側)と反対側(図1における左側)の第2内部空間5B(内部空間5の他側)とに仕切る仕切板6を有する公知の取鍋が適用されており、明細書の記載を簡潔にすることを目的に、取鍋2の詳細な説明を省略する。
取鍋加熱装置1は、取鍋蓋7と排気ダクト8とを有する。取鍋蓋7は、加熱用バーナ9が取り付けられたバーナ基板10と、該バーナ基板10の下面に取り付けられた断熱部材11との2層構造になっている。断熱部材11は、ノズル部4を除いた取鍋2の開口部3(周縁部)に密着されるように形成されており、これにより、取鍋2のノズル部4と取鍋蓋7(断熱部材11)との間には、加熱用バーナ9から噴出された燃焼ガス(以下、単に燃焼ガスという)を取鍋2の外部へ排出させるためのガス排出口12が形成される。なお、断熱部材11は、加熱用バーナ9から噴出される燃焼ガスを通過させるための貫通孔を備えている。また、本実施形態の断熱部材11は、セラミックフェルトによって構成されている。
排気ダクト8は、ガス排出口12から取鍋2の外部へ排出された燃焼ガスが導入される導入部13と、該導入部13に連通されて導入部13に導入された燃焼ガスを他の設備へ移送するための管路14とを備えている。導入部13は、ガス排出口12を通して取鍋2の第1内部空間5Aを臨む位置に導入口15が配置されており、ガス排出口12から排出された燃焼ガスが導入口15から導入部13内へ円滑に導入されるように構成されている。また、導入部15は、導入口15の直下の位置に、要求される耐熱性を有するシール部材によって構成された当接部16が設けられている。そして、搬送コンベア17(図2参照)によって搬送された取鍋2のノズル部4が、排気ダクト8の導入部13の当接部16に当接されて密着されるように構成されている。
図2に示されるように、取鍋加熱装置1は、搬送コンベア17を跨ぐように構成されたフレーム18を備える。フレーム18は、取鍋蓋7(バーナ基板10)を昇降させるための流体圧シリンダ19(操作機構)を備えている。なお、取鍋蓋7は、一対のガイド機構20によって鉛直方向へ案内されている。同様に、フレーム18には、ダクト8の導入部13を上昇端と下降端との間を昇降させるための機構(密着機構)が構成されている。そして、取鍋2は、搬送コンベア17によって図2における右方向へ搬送されて、導入部13が下降端に位置している時に(図2参照)、ノズル部4を排気ダクト8の当接部16に密着させることができる。また、取鍋2は、導入部13が上昇端に位置している時に、取鍋加熱装置1を通過することができる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
取鍋2は、開口部3を上向きに、且つノズル部4を進行方向(図2における右方向)へ向けて搬送コンベア17上に載置される。この状態で搬送されて取鍋加熱装置1へ搬入された取鍋2は、ノズル部4が排気ダクト8の導入部13の当接部16に当接された時点で停止する。これにより、取鍋2のノズル部4を排気ダクト8(導入部13)の当接部16に密着させることができる。なお、取鍋2を予め決められた停止位置で停止させた後、排気ダクト8の導入部13をダクト密着機構の駆動によって上昇端から下降端へ下降させることにより、当接部16を取鍋2のノズル部4に当接(密着)させることもできる。次に、流体圧シリンダ19(操作機構)の駆動によって取鍋蓋7を下降させて、取鍋蓋7の下層を構成する断熱部材11を、取鍋2の開口部3に密着させる。この状態では、取鍋2のノズル部4と取鍋蓋7(断熱部材11)との間にガス排出口12が形成される。また、ガス排出口12からは、排気ダクト8の導入部13の導入口15から見て、取鍋2の第1内部空間5A(内部空間5の一側)が臨む。
この状態で、加熱用バーナ9に着火すると、燃焼ガスは、取鍋2の第2内部空間5B(内部空間5の他側)の上部から取鍋2の底部21へ向けて噴射される。この燃焼ガスは、底部21と仕切板6との間に形成された窓22を通過して、取鍋2の第1内部空間5Aへ移動する。さらに、燃焼ガスは、取鍋2の第1内部空間5Aを上昇して、取鍋2のノズル部4と取鍋蓋7(断熱部材11)との間に形成されたガス排出口12から排出される。そして、ガス排出口12から排出された燃焼ガスは、導入部13の導入口15から排気ダクト8に導入されて、回収された燃焼ガスは、管路14によって他の設備へ移送される。このように、本実施形態の取鍋加熱方法では、取鍋2の内部空間5に、第2内部空間5Bを下降して、底部21を通過した後、第1内部空間5Aを上昇してガス排出口12へ抜ける燃焼ガスの流れが形成される。
図3は、本実施形態の取鍋加熱方法(図3における発明)と、バーナ基板10と取鍋2の開口部3との隙間から燃焼ガスを排出させる従来の取鍋加熱方法(図3における従来)との騒音を比較した図表である。この図から理解できるように、本実施形態の取鍋加熱方法によれば、取鍋蓋7の下層を構成する断熱部材11を取鍋2の開口部3に密着させて、且つ、取鍋2のノズル部4を排気ダクト8の当接部16に密着させたことにより、取鍋蓋7(バーナ基板10)と取鍋2の開口部3との隙間及び取鍋2のノズル部4と排気ダクト8との隙間から拡散される燃焼音が遮断されて、騒音レベルを、従来の取鍋加熱方法と比較して約8dB低下させることができる。
図4は、本実施形態の取鍋加熱方法(図4における発明)と、従来の取鍋加熱方法(図4における従来)とで、取鍋の各部位(図4における左側から、底部21、側壁、ノズル部4)が1000℃に到達するのに要する時間を比較した図表である。この図から、本実施形態の取鍋加熱方法では、取鍋蓋7の下層を構成する断熱部材11を取鍋2の開口部3に密着させて、且つ、取鍋2のノズル部4を排気ダクト8の当接部16に密着させたことにより、取鍋蓋7(バーナ基板10)と取鍋2の開口部3との隙間及び取鍋2のノズル部4と排気ダクト8との隙間から燃焼ガス(熱)が放出されることが抑止されて、従来の取鍋加熱方法と比較して、取鍋2の各部位で、より短時間で1000℃まで昇温させることができ、予熱効率が向上していることが理解できる。特に、ノズル部4に注目すると、1000℃まで昇温させるのに、従来の取鍋加熱方法では、90分以上の時間を要していたが、本実施形態の取鍋加熱方法では、40分以下の時間で1000℃まで昇温させることができる。
図5は、図4から理解できるように、従来の取鍋加熱方法では昇温させるのが困難であった取鍋2のノズル部4の昇温性能を、本実施形態の取鍋加熱方法(図5における発明)と、従来の取鍋加熱方法(図5における従来)とで比較したものである。この図から理解できるように、本実施形態の取鍋加熱方法によれば、燃焼ガスをノズル部4に形成されたガス排出口12から集中して排出させたことにより、ノズル部4を短時間でより高い温度まで昇温させることが可能である。そして、本実施形態の取鍋加熱方法では、ノズル部4の温度が約150分間で約1200℃に到達しているが、従来の取鍋加熱方法では、加熱時間を延長させても、ノズル部4の温度を1200℃まで昇温させることはできなかった。このように、本実施形態の取鍋加熱方法では、ノズル部4の温度と取鍋2に貯留される溶融金属の温度(例えば1500℃)との温度差をより小さくすることが可能であり、溶融金属の品質、延いては、鋳造品の品質が確保されるとともに、取鍋2の寿命を延ばすことができる。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、取鍋蓋7をバーナ基板10と断熱部材11との2層構造によって構成して、取鍋蓋7の下層を構成する断熱部材11を取鍋2の開口部3に密着させるとともに、取鍋2のノズル部4を排気ダクト8の当接部16に密着させたことにより、取鍋蓋7(バーナ基板10)と取鍋2の開口部3との隙間及び取鍋2のノズル部4と排気ダクト8との隙間から拡散される燃焼音を効果的に遮断することができる。これにより、騒音レベルが低下して作業環境を向上させることができる。
また、取鍋蓋7(バーナ基板10)と取鍋2の開口部3との隙間及び取鍋2のノズル部4と排気ダクト8との隙間から燃焼ガス(熱)が放出されることが抑止されるので、予熱効率を向上させることが可能になり、取鍋2をより短時間でより高い温度まで昇温させることが可能になる。
さらに、取鍋2の内部空間5に、第2内部空間5B(内部空間5の他側)を下降して、底部21を通過した後、第1内部空間5A(内部空間5の一側)を上昇してガス排出口12へ抜ける燃焼ガスの流れが形成されるので、燃焼ガスをノズル部4に形成されたガス排出口12から集中して排出させることにより、ノズル部4を短時間でより高い温度まで昇温させることができる。これにより、ノズル部4と取鍋2に貯留される溶融金属との温度差をより小さくすることが可能になり、溶融金属の品質、延いては、鋳造品の品質が確保されるとともに、ノズル部4の割れを防いで取鍋2の寿命を延ばすことができる。
また、ガス排出口12から排出された燃焼ガスは、導入部13の導入口15から排気ダクト8に導入されて、回収された燃焼ガスは、管路14によって他の設備へ移送して再利用することができるので、エネルギー効率が高いシステムを構築することが可能である。
1 取鍋加熱装置、2 取鍋、3 開口部、4 ノズル部、5 内部空間、5A 第1内部空間(内部空間の一側)、5B 第2内部空間(内部空間の他側)、6 仕切板、7 取鍋蓋、8 排気ダクト、9 加熱用バーナ、10 バーナ基板、11 断熱部材、12 ガス排出口、13 導入部、14 管路、15 導入口、16 当接部、19 流体圧シリンダ(操作機構)

Claims (8)

  1. 開口部にノズル部を備える取鍋を加熱する装置であって、
    加熱用バーナを備えるバーナ基板と、
    前記取鍋と前記バーナ基板とを相対移動させて前記バーナ基板を前記取鍋の開口部に密着させる操作機構と、
    前記取鍋のノズル部と前記取鍋の開口部に密着された前記バーナ基板との間に形成されて前記加熱用バーナから噴出された燃焼ガスが排出されるガス排出口と、
    前記バーナ基板との間に形成される前記ガス排出口から排出された前記燃焼ガスが導入される排気ダクトと、
    を備えることを特徴とする取鍋加熱装置。
  2. 前記バーナ基板は、前記取鍋の開口部との密着面に断熱部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の取鍋加熱装置。
  3. 前記排気ダクトを前記取鍋のノズル部に対して相対移動させて密着させるダクト密着機構を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の取鍋加熱装置。
  4. 前記取鍋は、内部空間を前記ノズル部側の一側とその反対側の他側とに仕切る仕切板を備えて、前記加熱用バーナは、前記燃焼ガスを前記取鍋の内部空間の他側に向けて噴出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の取鍋加熱装置。
  5. 開口部にノズル部を備える取鍋をバーナ基板に設けられた加熱用バーナから噴出される燃焼ガスによって加熱する方法であって、
    前記取鍋と前記バーナ基板とを相対移動させて前記バーナ基板を前記取鍋の開口部に密着させて、この状態で、前記加熱用バーナから噴出された燃焼ガスを前記取鍋のノズル部と前記バーナ基板との間に形成されたガス排出口から排出して、前記ガス排出口から排出された前記燃焼ガスを排気ダクトに導入することを特徴とする取鍋加熱方法。
  6. 前記取鍋の開口部を、前記バーナ基板に設けられた断熱部材に密着させることを特徴とする請求項5に記載の取鍋加熱方法。
  7. 前記排気ダクトを、前記取鍋のノズル部に対して相対移動させて密着させることを特徴とする請求項5又は6に記載の取鍋加熱方法。
  8. 仕切板によって前記ノズル部側の一側とその反対側の他側とに仕切られた前記取鍋の内部空間のうち、前記取鍋の内部空間の他側に向けて前記加熱用バーナから燃焼ガスを噴出させて、前記取鍋の内部空間に、前記取鍋の内部空間の他側から、前記取鍋の底部、前記取鍋の内部空間の一側を経由して前記ガス排出口へ抜ける前記燃焼ガスの流れを形成することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の取鍋加熱方法。
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