JP2012245314A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】幅方向中央部に位置する毛束の歯間部へのスムーズな進入を可能とすることにより、歯面と歯間部の両方を十分に清掃することを可能にする手段を提供する。
【解決手段】本発明に係る歯ブラシ10は、長手形状のハンドル部11と、ハンドル部11の先端部に設けられたヘッド部12と、ヘッド部12の幅方向両側縁部にそれぞれ設けられ、毛束13が植え付けられた側縁毛束群14と、側縁毛束群14によって幅方向両側を挟まれるように設けられ、側縁毛束群14より毛丈の長い毛束13が植え付けられた中央毛束群15とを有し、中央毛束群15が、ヘッド部12の長さ方向に離間して設けられ、側縁毛束群14より毛丈が長い毛束13が植え付けられた複数の長尺毛束群16と、相隣接する長尺毛束群16の間に設けられ、長尺毛束群16より毛丈が短い毛束13が植え付けられた短尺毛束群17と、を有するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、歯ブラシに関するものである。
虫歯が発生しやすい虫歯好発部位としては、歯の表面である歯面と、隣接する歯と歯の間である歯間部とが挙げられる。従って、歯ブラシには、歯面及び歯間部の両方を十分に清掃し得る性能が要求される。しかし、歯ブラシのヘッド部に植え付けられた毛束は、歯間部の最奥部までは進入しにくく、歯間部の清掃が不十分になりやすいという問題がある。そこで、歯間部の最奥部まで十分に清掃することを目的とした歯ブラシが従来提唱されている(例えば、特許文献1を参照)。この特許文献1に記載の歯ブラシでは、ヘッド部の幅方向中央部に位置する毛束が、幅方向側縁部に位置する毛束と比較して、ヘッド部から高く突出している。このような構成によれば、幅方向中央部に位置する高く突出した毛束が、歯間部の最奥部まで進入して歯垢等を掻き出すことにより、歯面と歯間部の両方について十分な清掃が可能となっている。
特許第3583346号公報
しかし、従来の歯ブラシによれば、ヘッド部の幅方向中央部に位置する高く突出した毛束が歯間部に進入しにくく、歯間部の清掃が不十分になりやすいという問題がある。より詳細に説明すると、特許文献1の歯ブラシでは、ヘッド部の幅方向中央部に位置する毛束が一群の塊として設けられる。従って、これら高く突出した毛束は、全体としての剛性が高く、外力の作用に対して撓みが生じにくい状態となっている。これにより、これら突出した毛束は、歯面に接触した時に撓みが生じることなくいわゆる突っ張った状態となるため、歯間部に進入しにくい特性を有している。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ヘッド部の幅方向中央部に位置する毛束が幅方向側縁部に位置する毛束より高く突出した歯ブラシにおいて、幅方向中央部に位置する毛束の歯間部へのスムーズな進入を可能とすることにより、歯面と歯間部の両方を十分に清掃することを可能にする手段を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、本発明に係る歯ブラシは、長手形状のハンドル部と、前記ハンドル部の先端部に設けられたヘッド部と、前記ヘッド部の幅方向両側縁部にそれぞれ設けられ、毛束が植え付けられた側縁毛束群と、前記側縁毛束群によって幅方向両側を挟まれるように設けられ、前記側縁毛束群より毛丈の長い毛束が植え付けられた中央毛束群と、を有する歯ブラシであって、前記中央毛束群が、前記ヘッド部の長さ方向に離間して設けられ、前記側縁毛束群より毛丈が長い毛束が植え付けられた複数の長尺毛束群と、相隣接する前記長尺毛束群の間に設けられ、前記長尺毛束群より毛丈が短い毛束が植え付けられた短尺毛束群と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、中央毛束群を構成する複数の長尺毛束群が離間して設けられているため、長尺毛束群が一群の塊として設けられる場合と比較して、長尺毛束群の全体としての剛性が低く、外力の作用に対して撓みが生じやすい。更に、相隣接する長尺毛束群の間には、これより毛丈の短い短尺毛束群が設けられている。従って、長尺毛束群は、隣接する短尺毛束群が邪魔になることなく、水平方向への撓みが許容されている。これにより、長尺毛束群は、歯面に接触した時に突っ張った状態となることなく、容易に撓みが生じて歯間部にスムーズに進入する。また、中央毛束群を構成する短尺毛束が、歯面に摺動して歯垢等を除去することにより、当該歯面を清掃する。以上により、歯面と歯間部の両方が十分に清掃される。
また、本発明に係る歯ブラシは、前記長尺毛束群の毛束は、前記短尺毛束群の毛束と比較して毛丈が2.0mm以上長いことを特徴とする。
このような構成によれば、長尺毛束群と短尺毛束群との間に毛丈の差が十分に確保されるので、長尺毛束群には一層容易に撓みが生じやすい。これにより、長尺毛束群は一層スムーズに歯間に進入することができる。
また、本発明に係る歯ブラシは、前記長尺毛束群の毛束を構成する用毛が、基端側から先端側に向かって径が漸次小さくなるテーパ状に形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、長尺毛束群の毛束を構成する用毛は、歯面に接触した時に突っ張った状態に一層なりにくく、容易に撓みが生じるため、一層スムーズに歯間に進入することができる。
また、本発明に係る歯ブラシは、前記側縁毛束群の毛束を構成する用毛が、基端側から先端側に向かって径が漸次小さくなるテーパ状に形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、側縁毛束群の毛束を構成する用毛は、歯面に接触した時に突っ張った状態に一層なりにくく、容易に撓みが生じる。従って、側縁毛束群の毛束が歯面の清掃を行いながら、長尺毛束群の毛束が、一層スムーズに歯間に進入することができる。
本発明に係る歯ブラシによれば、ヘッド部の幅方向中央部に位置する毛束が幅方向側縁部に位置する毛束より高く突出した歯ブラシにおいて、幅方向中央部に位置する毛束の歯間部へのスムーズな進入を可能とすることにより、歯面と歯間部の両方を十分に清掃することができる。
本発明の実施形態に係る歯ブラシの外観を示す概略側面図である。 第一実施形態に係る歯ブラシのヘッド部の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 第一実施形態に係る歯ブラシの作用効果を説明する説明図である。 第二実施形態に係る歯ブラシのヘッド部の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 第三実施形態に係る歯ブラシのヘッド部の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 第四実施形態に係る歯ブラシのヘッド部の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 第一比較例に係る歯ブラシのヘッド部の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 第二比較例に係る歯ブラシのヘッド部の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 第三比較例に係る歯ブラシのヘッド部の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
(第一実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の第一実施形態に係る歯ブラシの構成について説明する。図1は、第一実施形態に係る歯ブラシ10の外観を示す概略側面図である。歯ブラシ10は、長手形状のハンドル部11と、このハンドル部11の先端に設けられたヘッド部12と、ヘッド部12に植え付けられた複数の毛束13と、を備えるものである。
ハンドル部11は、使用者が歯ブラシ10を操作するための把持部としての役割を果たすものである。このハンドル部11は、例えば樹脂を材料として射出成形により得られるものである。ここで、材料となる樹脂は、歯ブラシ10に求める剛性や機械特性等を勘案して決定でき、例えば、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの範囲にある高硬度樹脂が挙げられる。そして、この高硬度樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS)等が挙げられる。尚、これら材料は、一種単独で又は二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。また、ハンドル部11は、例えばエラストマー等の柔軟な樹脂が部分的又は全体に被覆されていてもよい。
ヘッド部12は、毛束13を保持した状態で口腔内に挿入されるものである。このヘッド部12は、ハンドル部11と一体的に形成され、ハンドル部11と同様の材料を用い、例えば射出成形により形成される。ここで、図2は、ヘッド部12の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。ヘッド部12は、平面視でハンドル部11より若干幅広に形成されるとともに、その厚みはハンドル部11と略等しく形成されている。尚、ヘッド部12の具体的な大きさは口腔内での操作性等を勘案して決定することができ、例えば、平面視での幅寸法を7.5〜15mmに、厚みを4〜8mmとするのが好適である。
また、図2(a)に示すように、ヘッド部12の植毛面121には複数の植毛穴122が形成されている。より詳細に説明すると、植毛面121には、ヘッドの長さ方向に沿って所定間隔で設けられて幅方向に延びる、8列の植毛穴列がそれぞれ形成されている。そしてこのうち、長さ方向で最も先端側に位置する第一植毛穴列は、幅方向に所定間隔で設けられた2個の植毛穴122で構成されている。また、長さ方向で次に先端側に位置する第二植毛穴列は、幅方向に所定間隔で設けられた3個の植毛穴122で構成されている。そして、長さ方向で第二植毛穴列より基端側に位置する第三植毛穴列、第四植毛穴列、第五植毛穴列、第六植毛穴列、及び第七植毛穴列は、幅方向に所定間隔で設けられた4個の植毛穴122でそれぞれ構成されている。最後に、長さ方向で最も基端側に位置する第八植毛穴列は、幅方向に所定間隔で設けられた3個の植毛穴122で構成されている。これにより、ヘッド部12には合計28個の植毛穴122がそれぞれ形成されている。
尚、本発明においてヘッド部12の「長さ方向」とは、ハンドル部11の長手方向と略平行な方向を意味し、ヘッド部12の「幅方向」とは、ハンドル部11の長手方向と略直交する方向を意味するものとする。
毛束13は、歯面や歯間部等を清掃する役割を果たすものである。この毛束13は、図2(a)において灰色丸で示した短尺毛束131と、白丸で示した長尺毛束132と、を有している。
短尺毛束131は、相対的に全長の短い短尺用毛131aが束ねられたものである。この短尺毛束131の太さ(毛束径D1)は、求められる座屈強度や、短尺用毛131aの材質や太さ等を勘案して決定され、例えば1〜2mmが好ましい。そして、短尺毛束131の毛束径D1は、ヘッド部12に植え付けられる全ての短尺毛束131について同一の毛束径D1としてもよいし、相互に異なる毛束径D1としてもよい。尚、短尺毛束131の毛束径D1とは、図2(b)に示すように、短尺毛束131の植毛面121における直径を意味する。
ここで、短尺毛束131を構成する短尺用毛131aはいわゆるテーパ毛であって、その横断面形状は直径略8.5mil(1mil=1/1000inch)の円形で、且つその全長は略25mmである。ここで、テーパ毛とは、毛先に向かって漸次その径が小さくなることによって毛先が先鋭化された用毛であって、歯間部又は歯頸部へ進入しやすく、当該箇所の汚れを容易に掻き出せるという特性を有している。尚、短尺用毛131aの直径や全長は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。また、短尺用毛131aはテーパ毛に限られず、全長に渡って一定の径を有するいわゆるストレート毛を用いてもよく、更にはその毛先を平坦面や半球状に形成してもよい。
また、短尺毛束131を構成する短尺用毛131aの材質は、例えば、6−12ナイロン(6−12NY)、6−10ナイロン(6−10NY)等のポリアミド、PET、PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の合成樹脂材料を用いることができる。尚、これらの樹脂材料は、複数組み合わせて用いてもよく、中でも、容易に毛腰を強くすることができ、歯垢の掻き取り性がより高くなる点で、複数のポリエステルの混合物の組み合わせが好ましい。また、短尺用毛131aとしては、芯部と該芯部の外側に設けられた少なくとも1層以上の鞘部とを有する多重芯構造を有するポリエステル製用毛が挙げられる。多重芯構造を有すると、芯部と鞘部とで異なるポリエステルを用いることができるため、機械的物性の調整が容易になる。このため、毛腰が強く、歯垢の掻き取り性がより高い用毛を容易に得ることができる。
尚、短尺用毛131aの横断面形状は、本実施形態の円形に限られず、歯ブラシ10の目的用途に応じて任意の形状とすることができる。例えば、その横断面形状を、楕円形、多角形(例えば、三角形、四角形、五角形、六角形等。)、異形(例えば、星形、三つ葉のクローバー形、四つ葉のクローバー形等。)等とすることができる。
また、短尺用毛131aの太さは、本実施形態の直径略8.5milに限られず、適宜設計変更が可能である。但し、短尺用毛131aの横断面形状が円形の場合、毛腰を強くして歯垢の掻き取り効果を高めるためには、直径を略6mil以上とするのが好ましい。また、短尺用毛131aとして多重芯構造を有する用毛やポリエステル混合物からなる用毛を用いることによって毛腰を強くした場合には、十分な掻き取り効果が得られるため、その直径を6mil未満としてもよい。
このように構成される短尺毛束131は、図2(b)に示すように、束ねられた短尺用毛131aがその長手方向中間部にて2つに折り曲げられ、当該折り曲げ部分が平線131bを介して所定の植毛穴122に固定される。この時、短尺毛束131の毛丈H1、すなわち植毛面121からの突出高さは、全長が略25mmの短尺用毛131aの略半分である12.5mmから、平線131bでの植毛に必要な植毛深さ(例えば3.5mm)を差し引いた、9.0mm程度となっている。尚、本実施形態では短尺用毛131aを2つに折り曲げることによって短尺毛束131を構成したが、これに代えて、全長が12.5mmである短尺用毛(不図示)の根元部分を植毛穴122に固定することによって短尺毛束131を構成してもよい。
そして、この短尺毛束131は、図2(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に形成された8列の植毛穴列のうち、第一植毛穴列、第二植毛穴列、第三植毛穴列、第五植毛穴列、及び第七植毛穴列を構成する全ての植毛穴122それぞれに植え付けられている。また短尺毛束131は、第四植毛穴列を構成する4個の植毛穴列のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられている。同様に、短尺毛束131は、第六植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。更に、短尺毛束131は、第八植毛穴列を構成する3個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計23個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
長尺毛束132は、相対的に全長の長い長尺用毛132aが束ねられたものである。この長尺毛束132の太さ(毛束径D2)も、短尺毛束131と同様に1〜2mm程度が好ましく、全ての短尺毛束131について同一の毛束径D2としてもよいし、相互に異なる毛束径D2としてもよい。
ここで、長尺毛束132を構成する長尺用毛132aもいわゆるテーパ毛であって、その横断面形状は直径略7.5milの円形で、且つその全長は略29mmである。尚、長尺用毛132aの直径や全長は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。また、長尺用毛132aはテーパ毛に限られず、全長に渡って一定の径を有するいわゆるストレート毛を用いてもよく、更にはその毛先を平坦面や半球状に形成してもよい。尚、長尺用毛132aの材質、横断面形状、及び太さ等を適宜設計変更できる点は、短尺用毛131aと同様である。
このように構成される長尺毛束132も、図2(b)に示すように、束ねられた長尺用毛132aがその長手方向中間部にて2つに折り曲げられ、当該折り曲げ部分が止め具132bを介して所定の植毛穴122に固定される。この時、長尺毛束132の毛丈H2、すなわち植毛面121からの突出高さは、全長が略29mmの長尺用毛132aの略半分である14.5mmから、平線131bでの植毛に必要な植毛深さ(例えば3.5mm)を差し引いた、11.0mm程度となっている。これにより、長尺毛束132の先端は、短尺毛束131の先端と比較して、H1−H2=11.0mm−9.0mm=2.0mm程度だけ上方へ突出している。
そしてこの長尺毛束132は、図2(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に形成された8列の植毛穴列のうち、第四植毛穴列、第六植毛穴列、及び第八植毛穴列にそれぞれ植え付けられている。具体的には、長尺毛束132は、第四植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。同様に、長尺毛束132は、第六植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。更に、長尺毛束132は、第八植毛穴列を構成する3個の植毛穴122のうち、幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に対して植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計5個の植毛穴122に対して長尺毛束132がそれぞれ植え付けられている。
このように配列される23個の短尺毛束131と5個の長尺毛束132は、図2(a)において一点鎖線で包囲して示す側縁毛束群14と、二点鎖線で包囲して示す中央毛束群15と、に分割される。
側縁毛束群14は、図2(a)に示すように、ヘッド部12の幅方向両側でそれぞれ最も外側に位置する領域である。本実施形態では、この側縁毛束群14が、第一植毛穴列を構成する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131と、第二植毛穴列から第8植毛穴列のそれぞれについて幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131とによって構成されている。尚、側縁毛束群14を構成する毛束13の個数は、本実施形態に限られず任意の個数に変更が可能である。また、その毛束13の配列は、本実施形態のような一行に並んだ配列に限られず、二行に並んだ配列や三行に並んだ配列であってもよい。
中央毛束群15は、図2(a)に示すように、ヘッド部12の中央部に位置して幅方向両側を側縁毛束群14によって挟まれる領域である。本実施形態では、この中央毛束群15が、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131と、第三植毛穴列と第五植毛穴列と第七植毛穴列のそれぞれについて幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131と、第四植毛穴列と第六植毛穴列のそれぞれについて幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132と、第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132とによって構成されている。尚、中央毛束群15を構成する毛束13の個数は、本実施形態に限られず任意の個数に変更が可能である。また、その毛束13の配列は、本実施形態の配列に限られず、例えば千鳥状に並んだ配列やランダムに並んだ配列であってもよい。
更に、この中央毛束群15は、図2(a)において破線で包囲して示す3個の長尺毛束群16と、同じく破線で包囲して示す3個の短尺毛束群17と、に分割される。尚、短尺毛束群17の個数は、本実施形態の3個に限られず任意の個数に変更が可能である。また、長尺毛束群16の個数は複数であれば足り、本実施形態の3個に代えて、2個或いは4個以上に変更が可能である。
長尺毛束群16は、長尺毛束132だけで構成される一群の集合体である。この長尺毛束群16は、図2(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一長尺毛束群16A、第二長尺毛束群16B、及び第三長尺毛束群16Cによって構成されている。
第一長尺毛束群16Aは、第四植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。また、第二長尺毛束群16Bは、第六植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。更に、第三長尺毛束群16Cは、第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。尚、第一長尺毛束群16A、第二長尺毛束群16B、及び第三長尺毛束群16Cを構成する毛束13の個数及びその配列は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。
短尺毛束群17は、短尺毛束131だけで構成される一群の集合体である。本実施形態では、図2(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一短尺毛束群17A、第二短尺毛束群17B、及び第三短尺毛束群17Cによって構成されている。
第一短尺毛束群17Aは、図2(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群16Aより先端側の位置に設けられている。そして、この第一短尺毛束群17Aは、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131と、第三植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122とによって構成されている。
第二短尺毛束群17Bは、図2(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群16Aと第二長尺毛束群16Bとの間の位置に設けられている。そして、この第二短尺毛束群17Bは、第五植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第三短尺毛束群17Cは、図2(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第二長尺毛束群16Bと第三長尺毛束群16Cとの間の位置に設けられている。そして、この第二短尺毛束群17Bは、第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
尚、第一短尺毛束群17A、第二短尺毛束群17B、及び第三短尺毛束群17Cを構成する毛束13の個数及びその配列は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。また、短尺毛束群17は、隣接する長尺毛束群16の間の位置に設けられていれば十分である。すなわち、本実施形態では、第二短尺毛束群17Bと第三短尺毛束群17Cは必須の構成であるが、第一短尺毛束群17Aは任意の構成である。
また、本実施形態では、中央毛束群15を構成する短尺毛束131として、側縁毛束群14を構成する短尺毛束131と同一の短尺毛束131を用いたが、中央毛束群15を構成する短尺毛束131は、少なくとも長尺毛束132と比較して毛丈が短いという条件を満たす範囲あれば、必ずしも側縁毛束群14と同一の短尺毛束131である必要はない。例えば、中央毛束群15を構成する短尺毛束131として、中央毛束群15を構成する長尺毛束132より毛丈が短く、且つ、側縁毛束群14を構成する短尺毛束131より毛丈が長いものを用いてもよい。但し、中央毛束群15を構成する長尺毛束132と短尺毛束131について、両者の毛丈の差を2.0mm以上の大きさを確保した方が、歯間部や歯頚部に長尺毛束132が進入しやすく、高い歯垢の掻き出し効果が得られるという利点がある。従って、本実施形態のように、中央毛束群15を構成する短尺毛束131を、側縁毛束群14を構成する短尺毛束131と同じ毛丈かそれより低い毛丈とする方が好適である。もちろん、中央毛束群15を構成する長尺毛束132の毛丈を長くすることにより、上述の2.0mm以上の毛丈の差を確保してもよい。
次に、本発明の第一実施形態に係る歯ブラシ10の作用効果について説明する。本実施形態に係る歯ブラシ10は、ヘッド部12の植毛面121に植え付けられる複数の毛束13が、側縁毛束群14と中央毛束群15とに分割されている。そして、中央毛束群15を構成する長尺毛束132が、ヘッド部12の長さ方向に沿って互いに離間した複数の長尺毛束群16に分割され、長尺毛束群16それぞれの間の位置には短尺毛束群17がそれぞれ設けられている。このような構成によれば、使用者は、歯ブラシ10のハンドル部11を把持してそのヘッド部12を口腔内へ挿入し、ヘッドに植え付けられた毛束13を歯の頬側または舌側の歯面に対して水平方向に摺動させる。そうすると、図3に示すように、中央毛束群15を構成する短尺毛束131が、歯面S1に摺動して歯垢等を除去することにより、当該歯面S1を清掃する。
またこの時、図3に示すように、中央毛束群15を構成する長尺毛束132が、歯間部S2に進入して溜まった異物等(不図示)を掻き出すことにより、当該歯間部S2を清掃する。ここで、中央毛束群15を構成する長尺毛束132は、前述のように3つの長尺毛束群16として互いに離間して設けられている。従って、長尺毛束132は、その全てが一群の塊として設けられる場合と比較して剛性が低く、外力の作用に対して撓みが生じやすい。更に、隣接する長尺毛束群16の間には、これより毛丈の短い短尺毛束群17が設けられている。従って、長尺毛束群16は、隣接する短尺毛束群17が邪魔になることなく、水平方向への撓みが許容されている。これにより、長尺毛束132は、歯面S1に接触した時に突っ張った状態となることなく、容易に撓みが生じて歯間部S2にスムーズに進入することが可能となっている。
またこの時、図3に示すように、側縁毛束群14を構成する幅方向一方側の短尺毛束131が、歯面S1に摺動して付着した歯垢等を除去することにより、当該歯面S1を清掃する。また、側縁毛束群14を構成する幅方向他方側の短尺毛束131が、歯と歯茎の境目部分である歯頸部S3に進入して溜まった異物等(不図示)を掻き出すことにより、当該歯頸部S3を清掃する。
以上説明したように、第一実施形態に係る歯ブラシ10によれば、中央毛束群15を構成する長尺毛束群16によって歯間部S2が清掃されるとともに、中央毛束群15及び側縁毛束群14を構成する短尺毛束群17によって歯面S1が清掃される。これにより、第一実施形態の歯ブラシ10によれば、歯面S1と歯間部S2の両方を十分に清掃することが可能となっている。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る歯ブラシの構成について説明する。図4は、第二実施形態に係る歯ブラシ20のヘッド部12の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
第二実施形態の歯ブラシ20は、第一実施形態の歯ブラシ10と比較すると、植毛面121における短尺毛束131及び長尺毛束132の配列が異なっている。それ以外の構成については、第一実施形態と同じであるため、図4では図2と同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、短尺毛束131は、図4(a)に示すように、第一植毛穴列、第二植毛穴列、第三植毛穴列、第四植毛穴列、第六植毛穴列、及び第八植毛穴列を構成する全ての植毛穴122にそれぞれ植え付けられている。また、短尺毛束131は、第五植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。更に、短尺毛束131は、第七植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計24個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
一方、長尺毛束132は、図4(a)に示すように、第五植毛穴列及び第七植毛穴列にそれぞれ植え付けられている。具体的には、長尺毛束132は、第五植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。同様に、長尺毛束132は、第七植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計4個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
そして、このように配列される24個の短尺毛束131と4個の長尺毛束132は、図4(a)において一点鎖線で包囲して示す側縁毛束群21と、二点鎖線で包囲して示す中央毛束群22とに分割される。更に、中央毛束群22は、図4(a)において破線で包囲して示す2個の長尺毛束群23と、同じく破線で包囲して示す3個の短尺毛束群24とに分割される。
長尺毛束群23は、図4(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一長尺毛束群23A、及び第二長尺毛束群23Bによって構成されている。このうち、第一長尺毛束群23Aは、第五植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。また、第二長尺毛束群23Bは、第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。
短尺毛束群24は、図4(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一短尺毛束群24A、第二短尺毛束群24B、及び第三短尺毛束群24Cによって構成されている。
第一短尺毛束群24Aは、図4(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群23Aより先端側の位置に設けられている。そして、この第一短尺毛束群24Aは、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122、第三植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、及び第四植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第二短尺毛束群24Bは、図4(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群23Aと第二長尺毛束群23Bとの間の位置に設けられている。そして、この第二短尺毛束群24Bは、第六植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第三短尺毛束群24Cは、図4(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第二長尺毛束群23Bより基端側の位置に設けられている。そして、この第三短尺毛束群24Cは、第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
このように構成される第二実施形態の歯ブラシ20によれば、中央毛束群22を構成する長尺毛束132が歯間部S2を清掃するが、この長尺毛束132は2つの長尺毛束群23として互いに離間して設けられている。これにより、第一実施形態の歯ブラシ20と同様に、長尺毛束132は歯面S1に接触した時に突っ張った状態となることなく、容易に撓みが生じて歯間部S2にスムーズに進入することが可能となっている。また、第一実施形態の歯ブラシ20と同様に、中央毛束群22及び側縁毛束群21を構成する短尺毛束群24によって歯面S1が清掃される。これにより、第二実施形態の歯ブラシ20によっても、歯面S1と歯間部S2の両方を十分に清掃することが可能となっている。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態に係る歯ブラシの構成について説明する。図5は、第三実施形態に係る歯ブラシ30のヘッド部12の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
第三実施形態の歯ブラシ30も、第一実施形態の歯ブラシ10と比較すると、植毛面121における短尺毛束131及び長尺毛束132の配列が異なっている。それ以外の構成については、第一実施形態と同じであるため、図5では図2と同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、短尺毛束131は、図5(a)に示すように、第一植毛穴列、第二植毛穴列、第三植毛穴列、及び第六植毛穴列を構成する全ての植毛穴122にそれぞれ植え付けられている。また、短尺毛束131は、第四植毛穴列、第五植毛穴列、及び第七植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。更に、短尺毛束131は、第八植毛穴列を構成する3個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計21個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
一方、長尺毛束132は、図5(a)に示すように、第四植毛穴列、第五植毛穴列、第七植毛穴列、及び第八植毛穴列にそれぞれ植え付けられている。具体的には、長尺毛束132は、第四植毛穴列、第五植毛穴列、及び第7植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。また、長尺毛束132は、第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に対して植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計7個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
そして、このように構成される21個の短尺毛束131と7個の長尺毛束132は、図5(a)において一点鎖線で包囲して示す側縁毛束群31と、二点鎖線で包囲して示す中央毛束群32とに分割される。更に、中央毛束群32は、図5(a)において破線で包囲して示す2個の長尺毛束群33と、同じく破線で包囲して示す2個の短尺毛束群34とに分割される。
長尺毛束群33は、図5(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一長尺毛束群33A、及び第二長尺毛束群33Bによって構成されている。
第一長尺毛束群33Aは、第四植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、及び第五植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。また、第二短尺毛束群34Bは、第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、及び第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。
短尺毛束群34は、図5(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一短尺毛束群34A、及び第二短尺毛束群34Bによって構成されている。
第一短尺毛束群34Aは、図5(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群33Aより先端側の位置に設けられている。そして、この第一短尺毛束群34Aは、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122、及び第三植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第二短尺毛束群34Bは、図5(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群33Aと第二長尺毛束群33Bとの間の位置に設けられている。そして、この第二短尺毛束群34Bは、第六植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
このように構成される第三実施形態の歯ブラシ30によれば、歯間部S2を清掃する長尺毛束132が、2つの長尺毛束群33として互いに離間して設けられている。これにより、第三実施形態の歯ブラシ30によっても、第一実施形態の歯ブラシ30と同様に、歯面S1と歯間部S2の両方を十分に清掃することが可能となっている。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態に係る歯ブラシの構成について説明する。図6は、第四実施形態に係る歯ブラシ40のヘッド部12の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
第四実施形態の歯ブラシ40は、第一実施形態の歯ブラシ10と比較すると、植毛面121における植毛穴122の配列がいわゆる千鳥状である点、及び短尺毛束131及び長尺毛束132の配列が異なっている。それ以外の構成については、第一実施形態と同じであるため、図6では図2と同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
本実施形態に係る歯ブラシ40の植毛面121には、ヘッドの長さ方向に沿って所定間隔で設けられて幅方向に延びる、8列の植毛穴列がそれぞれ形成されている。そしてこのうち、長さ方向で最も先端側に位置する第一植毛穴列は、幅方向に所定間隔で設けられた2個の植毛穴122で構成されている。また、長さ方向で次に先端側に位置する第二植毛穴列は、幅方向に所定間隔で設けられた3個の植毛穴122で構成されている。その後は、第三植毛穴列、第五植毛穴列、及び第七植毛穴列が、第一植毛穴列と同様に2個の植毛穴122で構成されるとともに、第四植毛穴列、第六植毛穴列、及び第八植毛穴列が、第二植毛穴列と同様に3個の植毛穴122で構成されている。これにより、ヘッド部12には合計20個の植毛穴122がそれぞれ形成されている。
そして、短尺毛束131は、図6(a)に示すように、第一植毛穴列、第三植毛穴列、第五植毛穴列、及び第七植毛穴列を構成する全ての植毛穴122にそれぞれ植え付けられている。また、短尺毛束131は、第二植毛穴列、第四植毛穴列、第六植毛穴列、及び第八植毛穴列をそれぞれ構成する3個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計20個の植毛穴122のうち、合計16個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
一方、長尺毛束132は、図6(a)に示すように、第二植毛穴列、第四植毛穴列、第六植毛穴列、及び第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計20個の植毛穴122のうち、合計4個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
そして、このように構成される16個の短尺毛束131と4個の長尺毛束132は、図6(a)において一点鎖線で包囲して示す側縁毛束群41と、二点鎖線で包囲して示す中央毛束群42とに分割される。更に、中央毛束群42は、図6(a)において破線で包囲して示す4個の長尺毛束群43と、同じく破線で包囲して示す3個の短尺毛束群44とに分割される。
長尺毛束群43は、図6(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一長尺毛束群43A、第二長尺毛束群43B、第三長尺毛束群43C、及び第四長尺毛束群43Dによって構成されている。
第一長尺毛束群43Aは、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。同様に、第二長尺毛束群43B、第三長尺毛束群43C、及び第四長尺毛束群43Dも、それぞれ第四植毛穴列、第六植毛穴列、及び第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。
短尺毛束群44は、図6(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一短尺毛束群44A、第二短尺毛束群44B、及び第三短尺毛束群44Cによって構成されている。
第一短尺毛束群44Aは、図6(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群43Aと第二長尺毛束群43Bとの間の位置に設けられている。そして、この第一短尺毛束群44Aは、第三植毛穴列の2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第二短尺毛束群44Bは、図6(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第二長尺毛束群43Bと第三長尺毛束群43Cとの間の位置に設けられている。そして、この第二短尺毛束群44Bは、第五植毛穴列の2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第三短尺毛束群44Cは、図6(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第三長尺毛束群43Cと第四長尺毛束群43Dとの間の位置に設けられている。そして、この第三短尺毛束群44Cは、第七植毛穴列の2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
このように構成される第四実施形態の歯ブラシ40によれば、歯間部S2を清掃する長尺毛束132が、4つの長尺毛束群43として互いに離間して設けられている。これにより、第三実施形態の歯ブラシ40によっても、第一実施形態の歯ブラシ40と同様に、歯面S1と歯間部S2の両方を十分に清掃することが可能となっている。
次に、本発明の実施例について説明する。本出願人は、上述の第一実施形態から第三実施形態に係る歯ブラシ10,20,30を第一実施例から第三実施例としてそれぞれ作成した。そして、第一実施例から第三実施例の歯ブラシについて評価テストを行った。具体的には、以下に記載する方法により、第一実施例から第三実施例の歯ブラシについて、歯面及び歯間部のそれぞれに対する使用性及び清掃力を評価し、それに基づいて各歯ブラシを総合的に評価した。
[使用性の評価テスト]
7人のテスターが、7日間、第一実施例から第三実施例の歯ブラシをそれぞれ使用し、ブラッシングした際の歯面と歯間部の磨き心地について使用性を官能評価にて評価した。評価は1点〜7点の7段階とし、点数が高い程、良好な使用性とした。そして、7人のテスターの点数を平均することにより、各歯ブラシについての点数をそれぞれ算出し、以下の基準で評価した。
◎:5.0点以上
○:4.0点以上5.0点未満
△:3.0点以上4.0点未満
×:3.0点未満
[清掃力の評価テスト]
第一実施例から第三実施例の歯ブラシを使用して、歯面の清掃力についての評価テスト、及び歯間部の清掃力についての評価テストをそれぞれ実施した。
そして、清掃後に次の方法により歯垢除去率を算出した。すなわち、評価テスト前に第一大臼歯の歯面のモデル歯垢占有面積を画像解析により測定するとともに、評価テスト後に再度同部位のモデル歯垢占有面積を測定した。そして、その測定結果に基づいて、次の式(1)により歯垢除去率を算出した。
歯垢除去率(%)=((清掃力評価テスト前の歯垢占有面積−清掃力評価テスト後の歯垢占有面積)/(清掃力評価テスト前の歯垢占有面積))×100・・・・・式(1)
そして、算出した歯垢除去率に基づいて、第一実施例から第三実施例の歯ブラシについて、歯面の清掃力を以下の基準で評価した。
◎:70%以上
○:50%以上70%未満
△:30%以上50%未満
×:30%未満
一方、歯間部の清掃力についての評価テストは、右頬側の第一大臼歯と第二臼歯との歯間部に赤色ペイントを塗布し、歯面の清掃力についての評価テストと同様の手順にて歯垢除去率を算出した。そして、算出した歯垢除去率に基づいて、第一実施例から第三実施例の歯ブラシについて、歯間部の清掃力を歯面の清掃力と同じ基準で評価した。
[総合評価]
使用性の評価テスト及び清掃力の評価テストに基づいて、第一実施例から第三実施例の歯ブラシを以下の基準で総合的に評価した。
◎:全ての評価が◎
○:1つ以上の評価が○であって、他の評価が◎
△:1つ以上の評価が△であって、他の評価が◎または○
ここで、以下の表1は、第一実施例から第三実施例の歯ブラシについて、使用性の評価テストの結果、清掃力の評価テストの結果、及び総合評価についてそれぞれ示したものである。
Figure 2012245314
表1によれば、図2に示す第一実施例の歯ブラシ10は、使用性の評価テスト及び清掃力の評価テストの全ての結果が◎であって、その総合評価は最も優れた◎であった。これは、前述の通り、中央毛束群15を構成する長尺毛束132が複数の長尺毛束群16に分割して設けられ、その分割数が3つの実施例の中で最も多い3個であるためと考えられる。
また、図4に示す第二実施例の歯ブラシ20は、歯間部S2に対する使用性及び歯間部S2に対する清掃力の評価が○であって、その総合評価は第一実施例より若干劣る○であった。これは、長尺毛束132が複数の長尺毛束群23に分割されているものの、その分割数が第一実施例より少ない2個であることが影響していると考えられる。
また、図5に示す第三実施例の歯ブラシ30は、歯面S1に対する清掃力の評価が○であって、その総合評価は第一実施例より若干劣る○であった。これは、長尺毛束132が複数の長尺毛束群33に分割されているものの、その分割数が第一実施例より少ない2個である点、及び1つの長尺毛束群33を構成する長尺毛束132の数が第一実施例と比較して多くその剛性が高い点、が影響していると考えられる。
次に、本出願人は、以下に示す第一比較例から第三比較例の歯ブラシ50,60,70を作成した。そして、第一比較例から第三比較例の歯ブラシ50,60,70についても評価テストをそれぞれ行った。具体的には、前述の第一実施例から第三実施例の歯ブラシと同様の方法により、歯面S1及び歯間部S2のそれぞれに対する使用性及び清掃力を評価し、それに基づいて歯ブラシ50,60,70を総合的に評価した。
(第一比較例)
第一比較例の歯ブラシの構成について説明する。図7は、第一比較例に係る歯ブラシ50のヘッド部12の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
第一比較例の歯ブラシ50は、第一実施形態の歯ブラシ10と比較すると、植毛面121における短尺毛束131及び長尺毛束132の配列が異なっている。それ以外の構成については、第一実施形態と同じであるため、図7では図2と同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
短尺毛束131は、図7(a)に示すように、第一植毛穴列、第二植毛穴列、第三植毛穴列、第四植毛穴列、及び第八植毛穴列を構成する全ての植毛穴122にそれぞれ植え付けられている。また、短尺毛束131は、第五植毛穴列、第六植毛穴列、及び第七植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計22個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
長尺毛束132は、図7(a)に示すように、第五植毛穴列、第六植毛穴列、及び第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計6個の植毛穴122に対して長尺毛束132がそれぞれ植え付けられている。
そして、このように構成される22個の短尺毛束131と6個の長尺毛束132は、図7(a)において一点鎖線で包囲して示す側縁毛束群51と、二点鎖線で包囲して示す中央毛束群52とに分割される。更に、中央毛束群52は、図7(a)において破線で包囲して示す1個の長尺毛束群53と、同じく破線で包囲して示す2個の短尺毛束群54とに分割される。
長尺毛束群53は、図7(a)に示すように、第五植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、第六植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、及び第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。
短尺毛束群54は、図7(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一短尺毛束群54A、及び第二短尺毛束群54Bによって構成されている。
第一短尺毛束群54Aは、図7(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で長尺毛束群53より先端側の位置に設けられている。そして、この第一短尺毛束群54Aは、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122、第三植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、及び第四植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第二短尺毛束群54Bは、図7(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で長尺毛束群53より基端側の位置に設けられている。そして、この第二短尺毛束群54Bは、第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
(第二比較例)
第二比較例の歯ブラシの構成について説明する。図8は、第二比較例に係る歯ブラシ60のヘッド部12の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
第二比較例の歯ブラシ60は、第一実施形態の歯ブラシ60と比較すると、植毛面121における短尺毛束131及び長尺毛束132の配列が異なっている。それ以外の構成については、第一実施形態と同じであるため、図8では図2と同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
短尺毛束131は、図8(a)に示すように、第一植毛穴列、第二植毛穴列、及び第三植毛穴列を構成する全ての植毛穴122にそれぞれ植え付けられている。また、短尺毛束131は、第四植毛穴列、第五植毛穴列、第六植毛穴列、及び第七植毛穴列を構成する4個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。更に、短尺毛束131は、第八植毛穴列を構成する3個の植毛穴122のうち、幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122にもそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計19個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
長尺毛束132は、図8(a)に示すように、第四植毛穴列、第五植毛穴列、第六植毛穴列、及び第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に対してそれぞれ植え付けられている。また、長尺毛束132は、第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に対しても植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計9個の植毛穴122に対して長尺毛束132がそれぞれ植え付けられている。
そして、このように構成される19個の短尺毛束131と9個の長尺毛束132は、図8(a)において一点鎖線で包囲して示す側縁毛束群61と、二点鎖線で包囲して示す中央毛束群62とに分割される。更に、中央毛束群62は、図8(a)において破線で包囲して示す1個の長尺毛束群63と、同じく破線で包囲して示す1個の短尺毛束群64とに分割される。
長尺毛束群63は、図8(a)に示すように、第四植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、第五植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、第六植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、及び第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。
短尺毛束群64は、図8(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で長尺毛束群63より先端側の位置に設けられている。そして、この短尺毛束群64は、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122、及び第三植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
(第三比較例)
第三比較例の歯ブラシの構成について説明する。図9は、第三比較例に係る歯ブラシ70のヘッド部12の構成を示す図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
第三比較例の歯ブラシ70は、第一実施形態の歯ブラシ10と比較すると、植毛面121における短尺毛束131及び長尺毛束132の配列が異なっている。それ以外の構成については、第一実施形態と同じであるため、図9では図2と同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
短尺毛束131は、図9(a)に示すように、第一植毛穴列、第二植毛穴列、第三植毛穴列、第四植毛穴列、第六植毛穴列、及び第八植毛穴列を構成する全ての植毛穴122にそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計20個の植毛穴122に対して短尺毛束131がそれぞれ植え付けられている。
長尺毛束132は、図9(a)に示すように、第五植毛穴列及び第七植毛穴列を構成する全ての植毛穴列にそれぞれ植え付けられている。これにより、ヘッド部12に形成された合計28個の植毛穴122のうち、合計8個の植毛穴122に対して長尺毛束132がそれぞれ植え付けられている。
そして、このように構成される20個の短尺毛束131と8個の長尺毛束132は、図9(a)において一点鎖線で包囲して示す側縁毛束群71と、二点鎖線で包囲して示す中央毛束群72とに分割される。更に、中央毛束群72は、図9(a)において破線で包囲して示す2個の長尺毛束群73と、同じく破線で包囲して示す3個の短尺毛束群74とに分割される。
長尺毛束群73は、図9(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一長尺毛束群73A、及び第二長尺毛束群73Bによって構成されている。
第一長尺毛束群73Aは、図9(a)に示すように、第五植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。
第二長尺毛束群73Bは、図9(a)に示すように、第七植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた長尺毛束132によって構成されている。
短尺毛束群74は、図9(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向に沿って先端側から基端側に向かって所定間隔で互いに離間して設けられた第一短尺毛束群74A、第二短尺毛束群74B、及び第三短尺毛束群74Cによって構成されている。
第一短尺毛束群74Aは、図9(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群73Aより先端側の位置に設けられている。そして、この第一短尺毛束群74Aは、第二植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122、第三植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122、及び第四植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122にそれぞれ植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第二短尺毛束群74Bは、図9(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第一長尺毛束群73Aと第二長尺毛束群73Bとの間の位置に設けられている。そして、この第二短尺毛束群74Bは、第六植毛穴列の幅方向中央部に位置する2個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
第三短尺毛束群74Cは、図9(a)に示すように、ヘッド部12の長さ方向で第二長尺毛束群73Bより基端側の位置に設けられている。そして、この第三短尺毛束群74Cは、第八植毛穴列の幅方向中央部に位置する1個の植毛穴122に植え付けられた短尺毛束131によって構成されている。
ここで、以下の表2は、第一比較例から第三比較例の歯ブラシ50,60,70について、使用性の評価テストの結果、清掃力の評価テストの結果、及び総合評価についてそれぞれ示したものである。
Figure 2012245314
表2によれば、図7に示す第一比較例の歯ブラシ50は、その総合評価は第一実施例よりかなり劣る△であった。これは、中央毛束群52を構成する6個の長尺毛束132が一群の塊として設けられ、その剛性が高い点が影響していると考えられる。
また、図8に示す第二比較例の歯ブラシ60も、その総合評価は第一実施例よりかなり劣る△であった。これは、中央毛束群62を構成する9個の長尺毛束132が一群の塊として設けられ、その剛性が第一比較例より更に高い点が影響していると考えられる。
また、図9に示す第三比較例の歯ブラシ70も、その総合評価は第二実施例よりかなり劣る△であった。これは、中央毛束群72の構成は図4に示す第二実施例と同じであるが、側縁毛束群71の構成が第二実施例とは異なる点が影響していると考えられる。すなわち、第二実施例では側縁毛束群21が短尺毛束131だけで構成されるが、第三比較例では側縁毛束群71に長尺毛束132が設けられている。より詳細には、図9(a)に示すように、第五植毛穴列及び第七植毛穴列の幅方向両端部に位置する2個の植毛穴122に対し、長尺毛束132がそれぞれ植え付けられている。このような構成によれば、中央毛束群72を構成する長尺毛束132は、側縁毛束群71を構成する長尺毛束132が邪魔になって撓みにくく、歯間部S2や歯頸部S3に進入しにくいというデメリットを有している。
尚、上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ、或いは動作手順等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
10 歯ブラシ
11 ハンドル部
12 ヘッド部
121 植毛面
122 植毛穴
13 毛束
131 短尺毛束
131a 短尺用毛
131b 止め具
132 長尺毛束
132a 長尺用毛
132b 止め具
14 側縁毛束群
15 中央毛束群
16 長尺毛束群
16A 第一長尺毛束群
16B 第二長尺毛束群
16C 第三長尺毛束群
17 短尺毛束群
17A 第一短尺毛束群
17B 第二長尺毛束群
17C 第三長尺毛束群
20 歯ブラシ
21 側縁毛束群
22 中央毛束群
23 長尺毛束群
23A 第一長尺毛束群
23B 第二長尺毛束群
24 短尺毛束群
24A 第一短尺毛束群
24B 第二短尺毛束群
24C 第三短尺毛束群
30 歯ブラシ
31 側縁毛束群
32 中央毛束群
33 長尺毛束群
33A 第一長尺毛束群
33B 第二長尺毛束群
34 短尺毛束群
34A 第一短尺毛束群
34B 第二短尺毛束群
40 歯ブラシ
41 側縁毛束群
42 中央毛束群
43 長尺毛束群
43A 第一長尺毛束群
43B 第二長尺毛束群
43C 第三長尺毛束群
43D 第四長尺毛束群
44 短尺毛束群
44A 第一短尺毛束群
44B 第二短尺毛束群
44C 第三短尺毛束群
50 歯ブラシ
51 側縁毛束群
52 中央毛束群
53 長尺毛束群
54 短尺毛束群
54A 第一短尺毛束群
54B 第二短尺毛束群
60 歯ブラシ
61 側縁毛束群
62 中央毛束群
63 長尺毛束群
64 短尺毛束群
70 歯ブラシ
71 側縁毛束群
72 中央毛束群
73 長尺毛束群
73A 第一長尺毛束群
73B 第二長尺毛束群
74 短尺毛束群
74A 第一短尺毛束群
74B 第二短尺毛束群
74C 第三短尺毛束群
D1 毛束径
D2 毛束径
H1 毛丈
H2 毛丈
S1 歯面
S2 歯間部
S3 歯頸部

Claims (4)

  1. 長手形状のハンドル部と、前記ハンドル部の先端部に設けられたヘッド部と、前記ヘッド部の幅方向両側縁部にそれぞれ設けられ、毛束が植え付けられた側縁毛束群と、前記側縁毛束群によって幅方向両側を挟まれるように設けられ、前記側縁毛束群より毛丈の長い毛束が植え付けられた中央毛束群と、を有する歯ブラシであって、
    前記中央毛束群が、
    前記ヘッド部の長さ方向に離間して設けられ、前記側縁毛束群より毛丈が長い毛束が植え付けられた複数の長尺毛束群と、
    相隣接する前記長尺毛束群の間に設けられ、前記長尺毛束群より毛丈が短い毛束が植え付けられた短尺毛束群と、
    を有することを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記長尺毛束群の毛束は、前記短尺毛束群の毛束と比較して毛丈が2.0mm以上長いことを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記長尺毛束群の毛束を構成する用毛が、基端側から先端側に向かって径が漸次小さくなるテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
  4. 前記側縁毛束群の毛束を構成する用毛が、基端側から先端側に向かって径が漸次小さくなるテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の歯ブラシ。
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