JP2012222175A - プラズマcvd装置及びアモルファス膜の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基体の温度を高くしなくも緻密なSi系アモルファス膜を形成でき安定性に優れるプラズマCVD装置及びSi系アモルファス膜の形成方法を提供する。
【解決手段】プラズマCVD装置1004において、誘導エネルギー蓄積型のパルス電源1028からチャンバの内部に収容された電極対1012,1016へ直流パルス電圧を印加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、Si単体又はSi化合物を主成分とするアモルファス膜を基体の表面に形成するプラズマCVD装置及びアモルファス膜の形成方法に関する。
特許文献1及び特許文献2は、Si単体又はSi化合物を主成分とするアモルファス膜(以下では「Si系アモルファス膜」という。)の形成に関する。
特許文献1及び特許文献2のSi系アモルファス膜の形成においては、基板が収容されたチャンバの内部へ原料ガスが供給され、RF電源からチャンバの内部に収容された電極対へパルス変調された高周波が印加される。これにより、原料ガスがプラズマ化され、基板の表面にSi系アモルファス膜が形成される。
特許第3201576号公報 特許第3960792号公報
田中一宜、丸山瑛一、嶋田壽一、岡本博明著、「応用物理学シリーズ アモルファスシリコン」、第1版、株式会社オーム社、平成5年、p.19、p.83
特許文献1及び特許文献2に代表される従来のSi系アモルファス膜の形成においては、基板の温度を十分に高くしなければ、Si系アモルファス膜の水素含有率が十分に減少しないとともに、太陽電池に応用する場合に必要となる光電導性を有する膜が形成できないことが知られている。このため、従来のSi系アモルファス膜の形成においては、緻密かつ光電導性を有するSi系アモルファス膜を形成するために、基板の温度を十分に高くする必要があり、典型的には、基板の温度を250℃以上にする必要がある。しかし、基板の温度を高くすると、基板に高い耐熱性が求められ、基板の材質の選択の余地が狭くなる。
非特許文献1の第19頁には、室温で形成されたアモルファスシリコン膜は欠陥密度が高く、光電導性を示さないことが記述されている。
また、TFT(薄膜トランジスタ)を高速化させるために、アモルファスシリコン膜をエキシマレーザーなどの瞬間熱処理で多結晶化させてTFTを製作する場合、膜中の含有水素量が多いと瞬間熱処理に膜が損傷してしまうため、250度程度で形成したアモルファスシリコン膜を、予め500度程度で熱処理することにより水素含有率を数%に低減させてから、レーザーによる瞬間熱処理を行う。しかし、500度程度の熱処理を行うため処理工程が増えるとともに、ガラス基板の耐熱限界温度に近くなるため、石英ガラスなどの高価なガラス基板が必要になる。
また、従来のSi系アモルファス膜の形成においては、RF電源と負荷との整合状態が保たれなければ、負荷に十分なエネルギーが投入されない。このため、電極対の構造、形状、配置等や原料ガスの組成、圧力等が変化し、RF電源と負荷との整合状態が保たれなくなると、負荷に十分なエネルギーが投入されない。すなわち、従来のSi系アモルファス膜の形成は、安定性を欠く。
本発明は、この問題を解決するためになされ、緻密なSi系アモルファス膜を形成でき安定性に優れるプラズマCVD装置及びアモルファス膜の形成方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、誘導エネルギー蓄積型のパルス電源からチャンバの内部に収容された電極対へ直流パルス電圧を印加する。
本発明によれば、緻密なSi系アモルファス膜を形成でき安定性に優れるプラズマCVD装置及びアモルファス膜の形成方法が提供される。
第1実施形態のプラズマCVD装置の模式図である。 第1実施形態のIES電源の回路図である。 基板温度と水素含有率との関係を示す図である。 第2実施形態のIES電源の回路図である。
<第1実施形態>
(プラズマCVD装置の概略)
第1実施形態は、プラズマCVD(化学気相蒸着)装置及び当該プラズマCVD装置によるSi系アモルファス膜の形成に関する。
図1は、第1実施形態のプラズマCVD装置の模式図である。図1は、プラズマCVD装置1004のリアクタ1008の断面を示すとともにリアクタ1008に付属する電気回路、エア回路等を示す。プラズマCVD装置1004により形成されるSi系アモルファス膜は、Si単体を主成分とし水素を含有するa−Si:H膜、Si窒化物を主成分とし水素を含有するa−SiNx:H膜、窒化物以外のSi化合物を主成分とし水素を含有するアモルファス膜等である。a−Si:H膜は、主に、薄膜太陽電池用の光電変換体、TFTとして用いられ、a−SiNx膜は、主に、パッシベーション膜、バリア膜として用いられる。
図1に示すように、リアクタ1008は、シャワーヘッド電極1012及びサセプタ電極1016をチャンバ1020の内部に収容した構造を有する。
サセプタ電極1016は、接地され、同軸ケーブル等のパルス伝送線路1024を介して誘導エネルギー蓄積型のパルス電源1028の負極に接続される。シャワーヘッド電極1012は、パルス伝送線路1024を介してパルス電源1028の正極に接続される。シャワーヘッド電極1012の原料ガス供給口1032には、原料ガス供給系1036が接続される。チャンバ1020には、排ガス排出系1040が接続される。
プラズマCVD装置1004においては、サセプタ電極1016の基板保持面1044に基板Sが保持された状態において、原料ガス供給系1036によりチャンバ1020の内部へ原料ガスが供給され、排ガス排出系1040によりチャンバ1020の内部から排ガスが排出される。サセプタ電極1016及びシャワーヘッド電極1012からなる電極対には、パルス電源1028から直流パルス電圧が印加される。
これにより、サセプタ電極1016とシャワーヘッド電極1012との間隙1048で原料ガスがプラズマ化され、チャンバ1020の内部に収容された基板Sの表面にSi系アモルファス膜が形成される。
(電極の構造及び配置)
シャワーヘッド電極1012及びサセプタ電極1016は、シャワーヘッド電極1012の原料ガス噴出面1052とサセプタ電極1016の基板保持面1044とが平行に対向するように配置される。
原料ガス噴出面1052には、原料ガスが噴出する多数の原料ガス噴出孔1056が均一に分布する。シャワーヘッド電極1012の内部には、原料ガス供給口1032と原料ガス噴出孔1056とを結ぶ原料ガスの流路1060がある。これにより、原料ガス供給系1036から原料ガス供給口1032へ原料ガスが供給されると、原料ガス噴出孔1056から原料ガスが噴出する。噴出した原料ガスは、原料ガス噴出面1052と基板保持面1044との間隙1048でプラズマ化され、プラズマ化された原料ガスは、基板保持面1044に保持された基板Sに吹きつけられる。
サセプタ電極1016の内部には、ヒータ1064が埋設される。これにより、基板保持面1044に保持された基板Sの温度が調整される。プラズマCVD装置1004が専ら室温においてSi系アモルファス膜を形成する場合は、ヒータ1064が省略されてもよい。
(原料ガスの供給及び排ガスの排出)
原料ガスの供給量は、原料ガス供給口1032と原料ガス供給源1068とを結ぶ原料ガスの供給経路1072に挿入された流量調整バルブ1076により調整される。排ガスの排出量も、チャンバ1008と排出先とを真空ポンプ1080を経由して結ぶ排ガスの排出経路1084に挿入された流量調整バルブ1088により調整される。流量調整バルブ1076,1088の開度は、手作業により制御されてもよいし、コントローラ1092により制御されてもよい。流量調整バルブ1076,1088の開度の調整により、チャンバ1020の内部の圧力が制御される。
原料ガス供給源1068は、Siを含むSiH4ガスの供給源1096と、Nを含むN2ガスの供給源1100と、希釈用のH2ガスの供給源1104と、を備える。より一般的には、原料ガス供給源1068は、形成されるSi系アモルファス膜の構成元素を含むガスの供給源及びその他の必要なガスの供給源を備える。SiH4ガスの供給源に代えて他の種類のシリコン化合物のガスの供給源が設けられてもよく、N2ガスの供給源に代えてNH3ガス等の他の種類の窒素化合物のガスの供給源が設けられてもよい。形成されるSi系アモルファス膜がNを含まない場合は、N2ガスの供給源1100が省略されてもよい。
図1に示すリアクタ1008は例示であり、必要に応じて、平行平板型の容量結合方式の公知のリアクタに置き換えられる。
(基体)
Si系アモルファス膜が表面に形成される基体は、板状の基板Sに限られず、膜状のフィルムであってもよく、より複雑な立体形状を有する構造物であってもよい。基体の材質は、特に制限されず、樹脂等の耐熱性が低い材質であってもよい。
(成膜条件)
成膜時の基板Sの温度は、室温(25℃)〜250℃に調整されることが望ましい。基板Sの温度がこの範囲内であれば、基板Sに高い耐熱性が求められなくなり、基板Sの材質の選択の余地が広くなり、樹脂等の耐熱性が低い基板Sの表面にSi系アモルファス膜を形成することが可能になるからである。また、第1実施形態のプラズマCVD装置1004によれば、基板Sの温度が250℃以下であっても、形成されるSi系アモルファス膜の水素含有量が十分に減少し、緻密なSi系アモルファス膜が形成されるからである。
成膜時のチャンバ1020の内部の圧力は、0.1〜10Torrであることが望ましく、成膜速度は、0.1〜10オングストローム/sであることが望ましい。成膜時にシャワーヘッド電極1012とサセプタ電極1016との間に印加される直流パルス電圧のピーク電圧は、0.5〜5kV、半値幅FWHM(Full Width at Half Maximum)は、0.1〜10μs、周波数は、0.5〜50kHzであることが望ましい。これらの成膜条件によれば、緻密なSi系アモルファス膜を形成することが容易になるからである。
(パルス電源1028の形式)
パルス電源1028は、誘導性素子に磁界の形で蓄積した誘導エネルギーを短時間で放出する誘導エネルギー蓄積型(IES;Inductive Energy Storage)の電源(以下では「IES電源」という。)である。IES電源は、容量性素子に電界の形で蓄積したエネルギーを短時間で放出する静電エネルギー蓄積型(CES;Capacitive Energy Storage)の電源(以下では「CES電源」という)と比較して、著しく大きいエネルギーをリアクタ1008に投入できる。
典型的には、電極構造が同じならば、IES電源を採用した場合、プラズマを生成する反応に使われる1パルスあたりのエネルギー(以下では「1パルスエネルギー」という。)は、CES電源を採用した場合よりも概ね1桁大きくなる。IES電源とCES電源とのこの相違は、IES電源が発生するパルス電圧は電圧の上昇が急激であるのに対して、CES電源が発生するパルス電圧は電圧の上昇が緩慢であることにより生じる。すなわち、IES電源を採用した場合、電圧が十分に上昇してから放電が始まり、1パルスエネルギーが十分に大きくなるのに対して、CES電源を採用した場合、電圧が十分に上昇しないうちに放電が始まり、1パルスエネルギーが十分に大きくならないことにより生じる。
パルス電源1028がIES電源であれば、電極対の構造、形状、配置等や原料ガスの組成、圧力等が変化し、負荷の状態が変化しても、負荷に十分なエネルギーが投入される。したがって、プラズマCVD装置1004によるSi系アモルファス膜の形成は、安定性に優れる。
(スイッチング素子)
IES電源において誘導性素子への電流の供給を制御するスイッチング素子としては、静電誘導型サイリスタ(以下では「SI(Static Induction)サイリスタ」という。)が選択されることが望ましい。スイッチング素子としてSIサイリスタが選択されると、IES電源が立ち上がりの速いパルス電圧を発生でき、ストリーマ放電が容易に発生するからである。
スイッチング素子としてSIサイリスタを選択することにより立ち上がりの速いパルス電圧が発生するのは、SIサイリスタは、ゲートが絶縁されておらずゲートから高速にキャリアを引き抜くことができ、高速にターンオフさせることができるからである。IES電源の動作原理等の詳細は、例えば、飯田克二、佐久間健:「SIサイリスタによる極短パルス電源1028(IES回路)」、SIデバイスシンポジウム講演論文集、Vol.15,Page.40−45(2002年6月14日発行)に記載されている。
(IES電源1404の回路図)
図2は、パルス電源1028に好適に用いられるIES電源1404の回路図である。ただし、図2に示す回路図は一例にすぎず、必要に応じて様々に変形される。
図2に示すように、IES電源1404は、直流電源1408と、キャパシタ1412と、昇圧トランス1416と、SIサイリスタ1420と、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)1424と、ゲート駆動回路1428と、ダイオード1432と、を備える。
IES電源1404においては、直流電源1408から昇圧トランス1416の1次側巻線1436への電流の供給経路1452が、SIサイリスタ1420、MOSFET1424、ゲート駆動回路1428及びダイオード1432からなるスイッチング用素子群により開閉される。供給経路1452が閉じられ、1次側巻線1436へ電流が供給され、昇圧トランス1416に誘導エネルギーが蓄積された後に、供給経路1452が開かれると、昇圧トランス1416の2次側巻線1440に誘導起電力が発生し、正極1444と負極1448との間にパルス電圧が発生する。直流電源1408からの電流の供給は、キャパシタ1412により安定化される。
IES電源1404においては、直流電源1408と、1次側巻線1436と、SIサイリスタ1420のアノード(A)・カソード(K)間と、MOSFET1424のドレイン(D)・ソース(S)間とが直列接続される。すなわち、1次側巻線1436の一端が直流電源1408の正極に、1次側巻線1436の他端がSIサイリスタ1420のアノードに、SIサイリスタ1420のカソード(K)がMOSFET1424のドレイン(D)に、MOSFET1424のソース(S)が直流電源1408の負極に接続される。
また、IES電源1404においては、SIサイリスタ1420のゲート(G)がダイオード1432を介して1次側巻線1436の一端と接続される。すなわち、SIサイリスタ1420のゲート(G)がダイオード1432のアノード(A)に、ダイオード1432のカソード(K)が1次側巻線1436の一端に接続される。ダイオード1432は、SIサイリスタ1420のゲート(G)に正バイアスを与えた場合に電流が流れることを阻止する、すなわち、SIサイリスタ1420のゲート(G)に正バイアスを与えた場合にSIサイリスタ1420が電流駆動とならないようにする。
MOSFET1424のゲート(G)・ソース(S)間には、ゲート駆動回路1428が接続される。
キャパシタ1412は、直流電源1408に並列接続される。すなわち、キャパシタ1412の一端が直流電源1408の正極に接続され、キャパシタ1412の他端が直流電源1408の負極に接続される。
2次側巻線1440は、IES電源1404の出力に接続される。すなわち、2次側巻線1440の一端が正極1444に接続され、2次側巻線1440の他端が負極1448に接続される。
昇圧トランス1416に代えてインダクタを誘導性素子として選択し、1次側巻線1436が挿入されている位置に当該インダクタを挿入し、当該インダクタの両端からパルス電圧を出力してもよい。
(IES電源1404の動作)
ゲート駆動回路1428からMOSFET1424のゲートへのオン信号の入力が始まり、MOSFET1424のドレイン(D)・ソース(S)間が導通状態になる。すると、SIサイリスタ1420は、ノーマリオン型のスイッチング素子であってアノード(A)・カソード(K)間が導通状態になっているので、供給経路1452が閉じられ、1次側巻線1436への電流の供給が始まる。このとき、SIサイリスタ1420のゲート(G)に正バイアスが与えられ、SIサイリスタ1420のアノード(A)・カソード(K)間の導通状態が維持される。
続いて、ゲート駆動回路1428からMOSFET1424へのオン信号の入力が終わり、MOSFET1424のドレイン(D)・ソース(S)間が非導通状態になる。すると、SIサイリスタ1420のゲート(G)からキャリアが電流駆動により高速に排出され、SIサイリスタ1420のアノード(A)・カソード(K)間が非導通状態になり、供給経路1452が開かれ、1次側巻線1436への電流の供給が終わる。これにより、2次側巻線1440に誘導起電力が発生する。
(実験)
第1実施形態のプラズマCVD装置1004において、原料ガス噴射面1056及び基板保持面1044の形状を直径が200mmの円形とし、原料ガス噴射面1056と基板保持面1044との間隔を16mmとした。
そして、流量が4sccmのSiH4ガス及び流量が36sccmのH2ガスを混合した原料ガスをチャンバ1020の内部に供給しながら、チャンバ1020の内部の圧力を1Torr(実施例1,2及び3並びに比較例1,2及び3)、0.8Torr(実施例1−1,2−1及び3−1)並びに1.5Torr(実施例1−2,2−2及び3−2)に調整した。
この状態において、出力が107W、周波数が10kHz、パルス幅がFWHMで1μsの直流パルス電圧をサセプタ電極1016とシャワーヘッド電極1012との間に印加し、3条件の基板Sの温度25℃(実施例1,1−1及び1−2)、160℃(実施例2,2−1及び2−2)並びに250℃(実施例3,3−1及び3−2)で基板Sの表面にa−Si:H膜を形成した。また、誘導エネルギー蓄積型のパルス電源1028をRF電源に置き換え、3条件の基板Sの温度25℃(比較例1)、160℃(比較例2)及び250℃(比較例3)で基板Sの表面にa−Si:H膜を形成した。成膜速度並びに得られたa−Si:H膜の光学バンドギャップ、光・暗導電率及び水素含有率を表1に示す。また、実施例及び比較例における基板温度と水素含有率との関係を図3に示す。
Figure 2012222175
表1に示すように、比較例1においては、室温では水素含有率が30%に達するとともに光導電性を有する緻密なa−Si:H膜が得られなかった。また、比較例2及び3においては、それぞれ、水素含有率が16%及び12%まで低下し光導電性を有するa−Si:H膜が得られたが、光・暗導電率が実施例よりも大きかった。一方、実施例1,1−1,1−2, 2,2−1,2−2,3,3−1及び3−2においては、水素含有率が室温でも10〜12%まで減少し、250℃では3〜4%まで著しく減少し、光導電性を有する緻密なa−Si:H膜が得られた。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態のIES電源に変えて採用されるIES電源に関する。第2実施形態のIES電源においては、スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が選択される。
(IES電源2404の回路図)
図4は、第2実施形態のIES電源2404の回路図である。ただし、図4に示す回路図は一例にすぎず、必要に応じて様々に変形される。
図4に示すように、IES電源2404は、直流電源2408と、キャパシタ2412と、昇圧トランス2416と、IGBT2420と、ゲート駆動回路2428と、を備える。
IES電源2404においては、直流電源2408から昇圧トランス2416の1次側巻線2436への電流の供給経路2452が、IGBT2420及びゲート駆動回路2428からなるスイッチング用素子群により開閉される。供給経路2452が閉じられ、1次側巻線2436へ電流が供給され、昇圧トランス2416に誘導エネルギーが蓄積された後に、供給経路2452が開かれると、昇圧トランス2416の2次側巻線2440に誘導起電力が発生し、正極2444と負極2448との間にパルス電圧が発生する。直流電源2408からの電流の供給は、キャパシタ2412により安定化される。
IES電源2404においては、直流電源2408と、1次側巻線2436と、IGBT2420のコレクタ(C)・エミッタ(E)間と、が直列接続される。すなわち、1次側巻線2436の一端が直流電源2408の正極に、1次側巻線2436の他端がIGBT2420のコレクタ(C)に、IGBT2420のエミッタ(E)が直流電源1408の負極に接続される。
キャパシタ2412は、直流電源2408に並列接続される。すなわち、キャパシタ2412の一端が直流電源2408の正極に接続され、キャパシタ2412の他端が直流電源2408の負極に接続される。
2次側巻線2440は、IES電源2404の出力に接続される。すなわち、2次側巻線2440の一端が正極2444に接続され、2次側巻線2440の他端が負極2448に接続される。
(IES電源2404の動作)
ゲート駆動回路2428からIGBT2420のゲート(G)へのオン信号の入力が始まり、IGBT2420のコレクタ(C)・エミッタ(E)間が導通状態になる。すると、供給経路2452が閉じられ、1次側巻線2436への電流の供給が始まる。
続いて、ゲート駆動回路2428からIGBT2420のゲート(G)へのオン信号の入力が終わり、IGBT2420のコレクタ(C)・エミッタ(E)間が非導通状態になる。すると、供給経路2452が開かれ、1次側巻線2436への電流の供給が終わる。これにより、2次側巻線2449に誘導起電力が発生する。
<その他>
上記の説明は、全ての局面において例示であって、この発明は上記の説明に限定されない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定されうる。
1004 プラズマCVD装置
1012 シャワーヘッド電極
1016 サセプタ電極
1026 原料ガス供給系
1028 誘導エネルギー蓄積型のパルス電源
S 基板

Claims (3)

  1. Si単体又はSi化合物を主成分とするアモルファス膜を基体の表面に形成するプラズマCVD装置であって、
    チャンバと、
    チャンバの内部に収容された電極対と、
    チャンバの内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
    直流パルス電圧を前記電極対へ印加する誘導エネルギー蓄積型のパルス電源と、
    を備えるプラズマCVD装置。
  2. Si単体又はSi化合物を主成分とするアモルファス膜を基体の表面に形成するアモルファス膜の形成方法であって、
    基体が収容されたチャンバの内部へ原料ガスを供給しながら誘導エネルギー蓄積型のパルス電源からチャンバの内部に収容された電極対へ直流パルス電圧を印加するアモルファス膜の形成方法。
  3. 基体温度25℃以上で、水素含有率12%以下のSi単体又はSi化合物を主成分とするアモルファス膜を形成する請求項2のアモルファス膜の形成方法。
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JP2021523558A (ja) * 2018-05-03 2021-09-02 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated パターニングのための高品質c膜のパルスプラズマ(dc/rf)蒸着

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