JP2012221276A - 記録媒体処理装置、記録媒体処理装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気インク文字の認識に際し、認識率を向上する。
【解決手段】小切手4に記録された磁気インク文字を磁気ヘッド54により磁気的に読み取った信号波形データにおいて基準点を検出し、一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aと一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bとを算出し、基準点の値、差分値A、及び差分値Bがともに正又は負の値である場合、差分値A及び差分値Bが絶対値において小さくなるように、基準点の値を補正するビット補正処理を行う。また、ビット補正処理後の波形データにおいて基準点を検出し、一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Cと一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Dとを算出し、基準点の値、差分値C、及び基準点を後方に4回以上ずらしたときの差分値Dがともに正又は負の値である場合、差分値C及び差分値Dが絶対値において大きくなるように、基準点の値を補正するピーク復元処理を行う。
【選択図】図9

Description

本発明は、記録媒体処理装置、記録媒体処理装置の制御方法、及びプログラムに関する。
小切手等の記録媒体に記録された磁気インク文字を読み取る磁気ヘッドを備え、搬送路を搬送される記録媒体の磁気インク文字を読み取って、磁気インク文字を認識する記録媒体処理装置(小切手類読取装置)が知られている。
このような記録媒体処理装置では、磁気インク文字を読み取って得られる信号波形データから最初のピークを検出し、最初のピーク位置に基づいて1つの磁気インク文字に対応する範囲で文字波形データの切り出しを行う。そして、切り出した文字波形データの波形と規格で定められた文字種類の基準波形とを比較して磁気インク文字認識を行い、磁気インク文字の文字種類を判別している(例えば、特許文献1参照)。
ところで、市場に流通している記録媒体の中には、磁気インク飛びや磁気インク文字の読み取りに起因するノイズ等により信号波形データに波形の乱れが生じることがある。このような波形の乱れがあると、文字波形データの切り出し位置の誤りや、磁気インク文字認識における認識率の低下を招く。そこで、特許文献1に記載の方法では、文字波形データの切り出し位置の誤りを抑えるため、先頭部分の所定の間隔(時間領域)内における波形の電圧値の平均値を算出し、波形においてこの平均値を超える位置を文字波形データの切り出し開始位置とすることで、文字波形データの切り出し位置の誤り防止を図っている。
特開平3−216781号公報
しかしながら、文字波形データの切り出し位置が正しくても、文字波形データに波形の乱れが生じていると磁気インク文字認識における認識率が低下してしまうが、特許文献1には波形の乱れを抑える方法は言及されていない。波形の乱れを抑える方法として、例えば、デジタルフィルターを用いる方法があるが、複雑な演算を伴う変換処理が必要となるため演算処理に時間がかかり、短時間で容易に処理を行うことは困難である。また、文字波形データをn個のデータ毎の区間に分けて、区間毎に平均値を算出して文字波形データを補正する方法や、区間を順次移動させ平均値を算出して文字波形データを補正する方法等が考えられる。しかしながら、区間毎に平均値を算出する方法では補正した後の文字波形データの解像度が1/nに低下しまうという課題があり、区間を順次移動させて平均値を算出する方法では1箇所のノイズが複数の区間に含まれることとなりノイズの影響を受け易いという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る記録媒体処理装置は、記録媒体を搬送する搬送部と、前記記録媒体に記録された磁気インク文字を磁気的に読み取る読取部と、前記搬送部と前記読取部とを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記搬送部を制御して前記記録媒体を搬送させ、搬送される前記記録媒体の前記磁気インク文字を前記読取部により読み取って得られる信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bとを算出し、前記差分値Bがゼロとなる場合は、前記差分値Bがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Bを算出し直し、前記基準点のデータの値、前記差分値A、及び前記差分値Bがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値A及び前記差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第1の補正処理を行うことを特徴とする。
この構成によれば、信号波形データにおいて基準点のデータの値、基準点の一つ前の点のデータとの差分値A、及び基準点の一つ後の点のデータとの差分値Bがともに正の値であるか又は負の値である場合、差分値A及び差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、基準点のデータの値を補正する第1の補正処理が行われる。すなわち、信号波形データにおいて一つの点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に突出している場合、その点の突出量が小さくなるように第1の補正処理が行われる。ここで、差分値Bがゼロとなる場合、すなわち、基準点のデータの値と基準点の一つ後の点のデータの値とが同じ場合は、差分値Bがゼロ以外となるまで基準点を後方にずらして差分値Bを算出し直す。
信号波形データにおいて一つの点又は同じ値が連続する点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に突出している場合、その点は本来の信号成分ではなくノイズ成分である可能性が高いと考えられる。このような場合に、信号波形からのその点の突出量が小さくなるように第1の補正処理が行われるので、信号波形データにおけるノイズ成分による影響が小さくなる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられるので、磁気インク文字認識における認識率を向上させることができる。また、第1の補正処理は、前後のデータとの差分値に基づく加減算処理で行われるため、信号波形データの解像度を低下させることが無く、乗除算処理や複雑な演算を伴う変換処理等を行う場合に比べて短時間で容易に補正処理を行うことができる。
[適用例2]上記適用例に係る記録媒体処理装置であって、前記制御部は、前記第1の補正処理を行った後の前記信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Cと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Dとを算出し、前記差分値Dがゼロとなる場合は、前記差分値Dがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Dを算出し直し、前記基準点のデータの値、前記差分値C、及び前記基準点を後方に4回以上ずらしたときの前記差分値Dがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値C及び前記差分値Dが元の値よりも絶対値において大きくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第2の補正処理を行うことが好ましい。
この構成によれば、第1の補正処理を行った後の信号波形データにおいて基準点のデータの値、基準点の一つ前の点のデータとの差分値C、及び同じ値が4点以上連続したときの最後の基準点の一つ後の点のデータとの差分値Dがともに正の値であるか又は負の値である場合、差分値C及び差分値Dが元の値よりも絶対値において大きくなるように、基準点のデータの値を補正する第2の補正処理が行われる。すなわち、信号波形データにおいてデータの値が同じ複数の点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に張り出している場合、それらの点の張り出し量が大きくなるように第2の補正処理が行われる。
第1の補正処理を行った後の信号波形データにおいてデータの値が同じ複数の点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に張り出している場合、それらの点は本来のピークが第1の補正処理により小さく抑えられた部分である可能性が高いと考えられる。このような場合に、信号波形からのそれらの点の張り出し量が大きくなるように第2の補正処理が行われるので、信号波形データにおける本来のピークを復元することができる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられた状態で本来のピークが復元されるので、処理対象文字の文字波形データを精度良く切り出すことが可能となる。
[適用例3]上記適用例に係る記録媒体処理装置であって、前記制御部は、少なくとも前記第1の補正処理を繰り返して行うことが好ましい。
この構成によれば、少なくとも第1の補正処理を繰り返して行うことにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れをより効果的に抑えることや、本来のピークをより効果的に復元することができる。
[適用例4]本適用例に係る記録媒体処理装置の制御方法は、記録媒体を搬送する搬送部と、前記記録媒体に記録された磁気インク文字を磁気的に読み取る読取部と、を備えた記録媒体処理装置の制御方法であって、前記搬送部により前記記録媒体を搬送させ、搬送される前記記録媒体の前記磁気インク文字を前記読取部により読み取って得られる信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bとを算出し、前記差分値Bがゼロとなる場合は、前記差分値Bがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Bを算出し直し、前記基準点のデータの値、前記差分値A、及び前記差分値Bがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値A及び前記差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第1の補正処理を行うことを特徴とする。
この方法によれば、信号波形データにおいて基準点のデータの値、基準点の一つ前の点のデータとの差分値A、及び基準点の一つ後の点のデータとの差分値Bがともに正の値であるか又は負の値である場合、差分値A及び差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、基準点のデータの値を補正する第1の補正処理が行われる。すなわち、信号波形データにおいて一つの点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に突出している場合、その点の突出量が小さくなるように第1の補正処理が行われる。また、差分値Bがゼロとなる場合、すなわち、基準点のデータの値と基準点の一つ後の点のデータの値とが同じ場合は、差分値Bがゼロ以外となるまで基準点を後方にずらして差分値Bを算出し直す。
信号波形データにおいて一つの点又は複数の点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に突出している場合、その点は本来の信号成分ではなくノイズ成分である可能性が高いと考えられる。このような場合に、信号波形からのその点の突出量が小さくなるように第1の補正処理が行われるので、信号波形データにおけるノイズ成分による影響が小さくなる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられるので、磁気インク文字認識における認識率を向上させることができる。また、第1の補正処理は、前後のデータとの差分値に基づく加減算処理で行われるため、信号波形データの解像度を低下させることが無く、乗除算処理や複雑な演算を伴う変換処理等を行う場合に比べて短時間で容易に補正処理を行うことができる。
[適用例5]本適用例に係るプログラムは、記録媒体を搬送する搬送部と、前記記録媒体に記録された磁気インク文字を磁気的に読み取る読取部と、を備えた記録媒体処理装置の各部を制御する制御部により実行されるプログラムであって、前記制御部を、前記搬送部により前記記録媒体を搬送させ、搬送される前記記録媒体の前記磁気インク文字を前記読取部により読み取って得られる信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bとを算出し、前記差分値Bがゼロとなる場合は、前記差分値Bがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Bを算出し直し、前記基準点のデータの値、前記差分値A、及び前記差分値Bがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値A及び前記差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第1の補正処理を行う手段として機能させることを特徴とする。
この構成によれば、信号波形データにおいて基準点のデータの値、基準点の一つ前の点のデータとの差分値A、及び基準点の一つ後の点のデータとの差分値Bがともに正の値であるか又は負の値である場合、差分値A及び差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、基準点のデータの値を補正する第1の補正処理が行われる。すなわち、信号波形データにおいて一つの点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に突出している場合、その点の突出量が小さくなるように第1の補正処理が行われる。また、差分値Bがゼロとなる場合、すなわち、基準点のデータの値と基準点の一つ後の点のデータの値とが同じ場合は、差分値Bがゼロ以外となるまで基準点を後方にずらして差分値Bを算出し直す。
信号波形データにおいて一つの点又は複数の点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に突出している場合、その点は本来の信号成分ではなくノイズ成分である可能性が高いと考えられる。このような場合に、信号波形からのその点の突出量が小さくなるように第1の補正処理が行われるので、信号波形データにおけるノイズ成分による影響が小さくなる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられるので、磁気インク文字認識における認識率を向上させることができる。また、第1の補正処理は、前後のデータとの差分値に基づく加減算処理で行われるため、信号波形データの解像度を低下させることが無く、乗除算処理や複雑な演算を伴う変換処理等を行う場合に比べて短時間で容易に補正処理を行うことができる。
本実施形態に係る小切手読取装置の外観斜視図である。 小切手読取装置の内部構造を示す図である。 小切手読取装置の機能的構成を示すブロック図である。 文字認識部の動作を示すフローチャートである。 検出信号波形データの一例を示す図である。 文字波形データの一例を示す図である。 差異量を説明する図である。 波形データ補正処理における文字認識部の動作を示すフローチャートである。 波形データ補正処理における文字認識部の動作を示すフローチャートである。 波形データ補正処理における文字認識部の動作を示すフローチャートである。 波形データ補正処理における検出信号波形データの一例を示す図である。 波形データ補正処理における検出信号波形データの一例を示す図である。 光学認識処理の実行時における文字認識部の動作を示すフローチャートである。
以下に、本発明の一実施形態である記録媒体処理装置、記録媒体処理装置の制御方法、及び、プログラムについて図面を参照して説明する。なお、参照する各図面において、構成をわかりやすく示すため、各構成要素の寸法の比率、角度等が異なる場合がある。
<記録媒体処理装置>
本実施形態に係る記録媒体処理装置を説明する。本実施形態に係る記録媒体処理装置は、小切手読取装置1とホストコンピューター70とで構成される。
まず、本実施形態に係る小切手読取装置1の概略構成を説明する。図1は、本実施形態に係る小切手読取装置1の外観斜視図である。
小切手読取装置1は、シート状の記録媒体である小切手4に対し、小切手4に記録された磁気インク文字(MICR文字)の読み取りや、小切手4の両面の画像の読み取り、小切手4に対する裏書きに係る所定の画像の記録等の処理を行う装置である。
小切手読取装置1は、本体ケース2と、本体ケース2の上側に被せた蓋ケース3とを備えており、この内部に各部品が組み込まれた構成となっている。
蓋ケース3には、上から見た場合にU形状をした細幅の垂直溝からなる小切手4の搬送路5が形成されており、搬送路5の一方の端は広幅の垂直溝からなる小切手供給部6に連通しており、搬送路5の他方の端は左右に分岐して、それぞれ広幅の垂直溝からなる第1小切手排出部7及び第2小切手排出部8に繋がっている。
小切手4の表面4aには、所定の模様が形成された背景に、金額、振出人、番号、サインなどが記載されており、その下端部分には、図1に示すように、長辺方向に延びる磁気インク文字列4Aが記録されている。磁気インク文字列4Aは、複数の磁気インク文字が横方向に並んで形成されている。
また、小切手4の裏面4bには、裏書き欄が形成されている。この裏書き欄には、後述する記録装置56によって、裏書きに係る所定の画像が記録される。
小切手4は、上端4eが上方に位置し下端4fが下方に位置するように上下方向が揃えられ、かつ、表面4aがU形状の搬送路5の外側を向くように表裏が揃えられた状態(図1に示す状態)で、小切手供給部6に挿入される。小切手供給部6に挿入された小切手4は、後端4dを最初として搬送路5に送り出される。
小切手供給部6から送り出された小切手4は、搬送路5に沿って搬送されながら、表面4aの画像である表面画像、及び、裏面4bの画像である裏面画像が読み取られ、さらに、表面4aに記録されている磁気インク文字列4Aが磁気的に読み取られる。そして、磁気インク文字列4Aの読み取りが成功した小切手4については、裏書きに係る所定の画像の記録が行われた後に、第1小切手排出部7に排出される。
一方、読み取りが失敗した小切手4については、裏書きに係る所定の画像が記録されることなく、第2小切手排出部8に排出される。第2小切手排出部8に排出された小切手4は、読み取りが失敗した原因の究明や、再読み取り等の処理が行われる。
図2は小切手読取装置1の内部構造を示す図である。
小切手供給部6には、小切手4を搬送路5に送り出すための小切手送り出し機構10が配置されている。小切手送り出し機構10は、繰り出しローラー11、送り出しローラー12、送り出しローラー12に押し付けられているリタードローラー13、送り出し用モーター14、及び小切手押し付け用のホッパー15を備えている。
送り出し用モーター14が駆動すると、小切手供給部6に入れた小切手4がホッパー15によって繰り出しローラー11の側に押し付けられ、この状態で、繰り出しローラー11及び送り出しローラー12が同期回転する。
繰り出しローラー11によって小切手4は送り出しローラー12とリタードローラー13の間に送り込まれる。リタードローラー13には所定の回転負荷が与えられており、送り出しローラー12に直接に接触している一枚の小切手4のみが他の小切手4から分離されて搬送路5に送り出される。
搬送路5は上述したようにU形状をしており、小切手供給部6に繋がっている直線状の上流側搬送路部分21と、第1小切手排出部7、第2小切手排出部8に繋がっており、僅かに折れ曲がった状態で延びている下流側搬送路部分23と、これらの間を繋ぐ湾曲搬送路部分22とを備えている。
小切手供給部6から搬送路5に送り出された小切手4を当該搬送路5に沿って搬送する小切手搬送機構30は、第1搬送ローラー31〜第6搬送ローラー36と、これらに押し付けられて連れ回りする第1押圧ローラー41〜第6押圧ローラー46と、第1搬送ローラー31〜第6搬送ローラー36を回転駆動するための搬送用モーター37とを備えている。第1搬送ローラー31〜第6搬送ローラー36は同期して回転するようになっている。搬送用モーター37として、例えばステッピングモーターが用いられている。このため、ステッピングモーターを駆動するステップ数により、小切手4の搬送量を知ることができる。
第1搬送ローラー31〜第3搬送ローラー33は、上流側搬送路部分21における上流端、その中程の位置、及び湾曲搬送路部分22との境界位置にそれぞれ配置されている。第4搬送ローラー34は湾曲搬送路部分22における下流側の位置に配置されている。第5搬送ローラー35及び第6搬送ローラー36は、下流側搬送路部分23における中程の位置及び下流端にそれぞれ配置されている。
上流側搬送路部分21における第1搬送ローラー31及び第2搬送ローラー32の間には、その上流側から磁気インク文字着磁用の磁石51、表面側コンタクトイメージセンサー52、及び、裏面側コンタクトイメージセンサー53が配置されている。表面側コンタクトイメージセンサー52は、搬送路5を搬送される小切手4の表面4aに対向し、表面4aの画像である表面画像を読み取る。裏面側コンタクトイメージセンサー53は、搬送路5を搬送される小切手4の裏面4bに対向し、裏面4bの画像である裏面画像を読み取る。
また、第2搬送ローラー32及び第3搬送ローラー33の間には、磁気インク文字を読み取る読取部としての磁気ヘッド54が配置されており、磁気ヘッド54には、当該ヘッドに小切手4を押し付けるための押圧ローラー55が対峙している。
下流側搬送路部分23における第5搬送ローラー35及び第6搬送ローラー36の間には、裏書きに係る所定の画像の記録用の記録装置56が配置されている。記録装置56は、搬送路5を搬送される小切手4の裏面4bの適切な位置に、適切な方向で所定の画像を記録可能な、印刷ヘッドやスタンプなどを備えている。
搬送路5には、小切手搬送制御のための各種センサーが配置されている。磁石51の手前側の位置には、送り出される小切手4の長さを検出するための用紙長検出器61が配置されている。裏面側コンタクトイメージセンサー53と第2搬送ローラー32との間には、小切手4が重なった状態で搬送されていることを検出するための重送検出器62が配置されている。第4搬送ローラー34の手前側の位置にはジャム検出器63が配置されており、ジャム検出器63によって所定時間以上に亘って継続して小切手4が検出されている場合には、搬送路5に小切手4が詰まった紙詰まり状態になったことが分かる。
第5搬送ローラー35の手前側の位置には、記録装置56によって裏書きされる小切手4の有無を検出するための印刷検出器64が配置されている。さらに、第6搬送ローラー36の下流側の位置、すなわち、搬送路5から第1小切手排出部7、第2小切手排出部8に分岐している分岐路9の位置には、これらに排出される小切手4を検出するための排出検出器65が配置されている。
分岐路9には、駆動モーター67(図3参照)によって切り替え操作される切り替え板66が配置されている。切り替え板66は、第1小切手排出部7、第2小切手排出部8に対して、搬送路5の下流端を選択的に切り替え、小切手4を選択された排出部に導くための部材である。
図3は小切手読取装置1の機能的構成を示すブロック図である。
制御部71は、後述するホストコンピューター70のホスト側制御部73の制御の下、小切手読取装置1の各部を中枢的に制御するものであり、CPUや、ROM、RAM、その他の周辺回路等を備えている。
制御部71は、ホスト側制御部73の制御の下、送り出し用モーター14、搬送用モーター37を駆動して小切手4(図1参照)を一枚ずつ搬送路5に送り出させ、送り出された小切手4を搬送路5に沿って搬送させる。制御部71による小切手4の搬送制御は、搬送路5に配置されている用紙長検出器61、重送検出器62、ジャム検出器63、印刷検出器64及び排出検出器65からの検出信号に基づいて行われる。
小切手4の搬送に伴って、表面側コンタクトイメージセンサー52、及び、裏面側コンタクトイメージセンサー53は、搬送路5を搬送される小切手4の表面の画像、裏面の画像をそれぞれ読み取り、読み取った画像を示す画像データを制御部71に出力する。制御部71は、これら画像データを、ホスト側制御部73に出力する。
また、磁気ヘッド54は、制御部71の制御の下、通過する磁気インク文字列4A(図1参照)によって形成される磁界の変化によって発生する起電力を検出し、検出信号として信号処理回路74に出力する。
信号処理回路74は、増幅器や、ノイズ除去用のフィルター回路、A/D変換器等を備え、磁気ヘッド54から入力された検出信号を、増幅し、波形整形し、データとして制御部71に出力する。制御部71は、信号処理回路74から入力された検出信号を示すデータを、ホスト側制御部73に送信する。
操作部75は、本体ケース2(図1参照)に形成された電源スイッチや、操作スイッチ等の各種スイッチを備え、これらスイッチに対するユーザーの操作を検出し、制御部71に出力する。
小切手読取装置1には、通信ケーブル72を介してホストコンピューター70が接続されている。
ホストコンピューター70は、CPUや、ROM、RAM、その他の周辺回路等を備えて構成されたホスト側制御部73を備えている。ホスト側制御部73は、後述する文字認識部80を備えている。
ホスト側制御部73には、各種情報を表示可能な表示器76と、キーボード、マウス等の入力デバイスが接続された操作部77と、EEPROMやハードディスク等の書き換え可能に各種データを記憶する記憶部78と、が接続されている。
記憶部78は、小切手読取装置1から入力された小切手4の表面画像や、裏面画像を示すデータや、検出信号を示すデータを記憶する。
本実施形態では、ホストコンピューター70のホスト側制御部73の制御の下、小切手読取装置1の制御部71が小切手読取装置1の各部を制御する。具体的には、ホスト側制御部73は、そのCPUがROMに記憶されたプログラムを実行して、制御部71を制御するための制御データを生成し、生成した制御データを小切手読取装置1の制御部71に対して出力することにより、小切手読取装置1の各部を制御する。すなわち、本実施形態では、ホストコンピューター70と、小切手読取装置1とが協働して、記録媒体たる小切手4に対して各種処理を実行する記録媒体処理装置として機能する。
<文字認識部>
次いで、ホスト側制御部73が備える文字認識部80について説明する。
文字認識部80は、磁気インク文字列4Aを構成する磁気インク文字のそれぞれについて、文字の認識を行う。磁気インク文字とは、所定のフォント(例えば、E−13Bフォントや、CMC−7フォント)に準拠して、小切手4に磁気印刷された文字のことであり、1つの磁気インク文字は、予め定められた複数の文字種類のうちのいずれか1つの文字種類に対応している。そして、磁気インク文字の認識とは、読み取った磁気インク文字のそれぞれについて、各磁気インク文字の文字種類を確定し、又は、当該磁気インク文字の文字種類を確定できないことを検出することである。
なお、本実施形態では、磁気インク文字のフォントは、E−13Bフォントであるものとする。E−13Bフォントでは、磁気インク文字の形状として、「0」〜「9」、トランジット記号(TRANSIT SYMBOL)、アマウント記号(AMOUNT SYMBOL)、オン−アス記号(ON−US SYMBOL)、及び、ダッシュ記号(DASH SYMBOL)の14個の文字種類に対応する形状が用意されている。
また、磁気インク文字列4Aの各磁気インク文字は、小切手4にオフセット印刷により印刷される場合と、レーザー印刷により印刷される場合とがある。そして、オフセット印刷によって印刷される磁気インク文字と、レーザー印刷によって印刷される磁気インク文字とは、その形状が相違しているが、本実施形態では、後述するように、そのことに対応した上で磁気インク文字の認識を実行している。
本実施形態では、磁気インク文字列4Aに含まれる全ての磁気インク文字について、磁気インク文字の文字種類を確定できれば、磁気インク文字列4Aの読み取りが成功したものと判別され、一方、磁気インク文字の中に、1つでも磁気インク文字の文字種類が確定できないものがあれば、磁気インク文字列4Aの読み取りが失敗したものと判別される。
上述したように、制御部71は、ホスト側制御部73の制御の下、磁気インク文字列4Aの読み取りが成功した小切手4については、当該小切手4を第1小切手排出部7に搬送し、一方、磁気インク文字列4Aの読み取りが失敗した小切手4については、所定の処理を実行した上で、当該小切手4を第2小切手排出部8に搬送する。
図4は、文字認識部80の動作を示すフローチャートである。図4のフローチャートは、ある1つの小切手4について、当該小切手4に記録された磁気インク文字列4Aの認識を実行する際の文字認識部80の動作を示している。そして、当該小切手4に記録された磁気インク文字列4Aについて、磁気ヘッド54による読み取りが行われており、信号処理回路74によって、増幅処理や、フィルター処理、波形整形処理等の各種処理が実行されて検出信号を示すデータ(以下、「検出信号波形データ」という)が生成され、制御部71により、検出信号波形データが、ホスト側制御部73に出力される。
さらに、表面側コンタクトイメージセンサー52により、当該小切手4の表面の画像が読み取られ、画像データとして制御部71からホスト側制御部73に出力される。文字認識部80の機能は、ホスト側制御部73のCPUがROMに記憶されたプログラムを実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。
<磁気インク文字の切り出し>
図4に示すように、まず、ホスト側制御部73は、制御部71から入力された検出信号波形データに対して、検出信号波形データに含まれるノイズ成分による波形の乱れを抑えるとともに本来のピーク部分を復元するための波形データ補正処理(ステップSA21)を行う。ステップSA21における波形データ補正処理の内容については後で詳述する。
次いで、ホスト側制御部73は、波形データ補正処理を行った検出信号波形データから、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字のうち1つの磁気インク文字について、文字の切り出しを行う(ステップSA1)。文字の切り出しとは、検出信号波形データに基づいて、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字のうち1つの磁気インク文字について、当該磁気インク文字の波形を示す文字波形データを生成することである。
ステップSA1の処理は、例えば、以下のようにして実行される。図5は、検出信号波形データ(一部)の内容の一例を模式的に示す図であり、図6は、ステップSA1における処理により生成された文字波形データの内容の一例を模式的に示す図である。
上述したように、本実施形態では、搬送路5内で小切手4を搬送しつつ、当該小切手4に記録された磁気インク文字列4Aを磁気ヘッド54により読み取るが、その際、磁気ヘッド54では、搬送される小切手4の磁気インク文字列4Aを、後端4d側から前端4g側へ向かって所定のサンプリング周期で磁束を測定することにより、磁気インク文字列4Aの読み取りを実行する。以下の説明では、サンプリング周期の最小単位の間隔を、1サンプリング単位というものとする。
図5では、X軸(横軸)は、時間の経過(サンプリング周期の経過)が規定されている(原点からX軸右方に向かうに従って、1サンプリング単位が順次経過したことを示す)。Y軸(縦軸)は、時間の経過に伴う磁荷の変化量の相対値が規定されており、例えば、検出信号波形データの振幅をY軸方向において256段階に分割し、その128段階がY軸のゼロ(0)に設定されている。
そして、図5では、磁気インク文字列4Aにおいて、小切手4の後端4d側から前端4g側に向かって、所定のサンプリング周期毎に磁荷の変化量の相対値がどのように変化したかが示されており、磁気インク文字列4Aに含まれる各磁気インク文字の磁荷の変化量に対応してY軸方向の値が上下すると共に、磁荷の変化量がプラスであるのかマイナスであるのかに応じてY軸方向の値の正負が変化する。
図6の例に示すように、検出信号波形データのX軸方向において1つの磁気インク文字に対応する波形が占める範囲S0は、所定の数のサンプリング単位と規定されており、この規定に準じるように、各種搬送制御が実行されると共に、1サンプリング単位の長さが規定されている。また、1つの磁気インク文字に対応する波形においては、文字切り出し開始位置から所定の間隔S1を空けて、最初のピークである第1ピークP1が位置するように規定されている。本実施形態では、波形が占める範囲S0は、例えば70サンプリング単位であり、所定の間隔S1は、例えば11サンプリング単位である。
これを踏まえ、ステップSA1では、文字認識部80は、検出信号波形データを解析し、所定の値を超える当該波形の各ピークのうち波形の後端側(X軸右方)に向かって最初に現出する第1ピークP1を最初のピークとして検出する。ピークとは、検出信号波形データにおける極大値、極小値に対応する部分のことであり、これらピークはX軸方向において所定の周期で現出するよう規定されている。各ピークに対応するX軸の値をピークの位置という。
文字認識部80は、検出した第1ピークP1の位置に基づいて、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字のそれぞれについて、文字切り出し開始位置を決定する。そして、検出信号波形データが示す波形を、決定した文字切り出し開始位置から、1つの磁気インク文字の波形が占める範囲S0に対応する70サンプリング単位で切り出す。
その際、図6の例に示すように、文字認識部80は、切り出した波形において第1ピークP1の位置が、X軸における所定の間隔S1を空けた11サンプリング単位目となるように文字切り出し開始位置を決定して、検出信号波形データの波形の切り出しを行う。
ステップSA1における文字の切り出しにより、磁気インク文字列4Aに含まれる1つの磁気インク文字について、当該磁気インク文字の検出信号波形データから、図6に示すような文字波形データが生成される。以下、ステップSA1において、切り出された1つの磁気インク文字のことを「処理対象文字」という。
なお、ステップSA1の文字の切り出しは、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字のそれぞれについて、小切手4の後端4d側に配置された磁気インク文字から前端4g側に配置された磁気インク文字へ向かって、順番に行われ、切り出された磁気インク文字ごとにステップSA2以下の文字の認識に係る処理が実行される。以降の磁気インク文字認識処理で良好な認識率を得るには、ステップSA1において文字の切り出しを精度良く行うことが重要である。
次に、文字認識部80は、生成した処理対象文字の文字波形データについて、各データが示す波形のY軸方向における振幅レベルが、パターンマッチング用の基準波形データのY軸方向における振幅レベルと同等となるよう、データの正規化を行う(ステップSA2)。
パターンマッチング用の基準波形データとは、上述した14の文字種類のうち1つの文字種類に対応する磁気インク文字を磁気ヘッド54によって読み取ったときの検出信号の理想的な波形を示すデータであり、いわゆる磁気インク文字認識におけるパターンマッチング処理で供されるテンプレートデータに該当するデータである。
<磁気インク文字認識処理>
ステップSA3以下の所定の処理は、いわゆる磁気インク文字認識に係る処理であり、ステップSA1において切り出された磁気インク文字(処理対象文字)に対して、順次実行され、これにより、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字のそれぞれに対して1回ずつ実行される。
図4に示すように、ステップSA3以下には、第1認識フェーズ(ステップSA3)〜第4認識フェーズ(ステップSA11)の4つの認識フェーズが含まれている。これら4つの認識フェーズは、それぞれ異なる方法により処理対象文字の磁気インク文字認識を行い、当該処理対象文字の文字種類を確定し、又は、確定できないことを検出するフェーズである。
第1認識フェーズ〜第3認識フェーズのいずれかのフェーズにおいて、処理対象文字の文字種類を確定できた場合は、次のフェーズを実行することなく、当該処理対象文字の次の磁気インク文字を処理対象文字とした上で、新たな処理対象文字に対して磁気インク文字認識を実行する。
ステップSA3以下の処理を順を追って説明する。
第1認識フェーズ(ステップSA3)では、文字認識部80は、処理対象文字の文字波形データのそれぞれと、14の文字種類に対応する基準波形データのそれぞれとの間の差異量を検出する。
処理対象文字の文字波形データと基準波形データとの間の差異量の検出について説明する。図7は、図6に示す文字波形データについて、ステップSA3で検出される差異量を説明する図である。図7において、文字波形データが示す波形は細線で示され、基準波形データが示す波形は太線で示されている。
差異量とは、図7中、斜線で示す領域の大きさのことであり、より具体的には、X軸上に規定された各サンプリング単位における、文字波形データが示す波形のY軸方向の値と、基準波形データが示す波形のY軸方向の値との差の絶対値の総和のことである。1つの文字波形データが示す波形と、1つの基準波形データが示す波形との間の差異量が小さければ小さいほど、当該1つの文字波形データが示す波形と、当該1つの基準波形データが示す波形とが近似しているということであり、当該1つの文字波形データに対応する磁気インク文字の文字種別が、当該1つの基準波形データに対応する文字種類である蓋然性が高いということである。
第1認識フェーズにおける波形データの差異量の検出は、例えば、処理対象文字の文字波形データが示す波形と比較対象文字種類に対応する基準波形データの波形とを単純に比較した場合と、処理対象文字の文字波形データが示す波形と比較対象文字種類に対応する基準波形データの波形とを所定の範囲内で所定の距離だけスライドさせて比較した場合とで行う。
差異量の検出結果に基づいて、文字認識部80は、差異量が最も小さかった基準波形データに対応する文字種類を第1候補とし、次に差異量が小さかった基準波形データに対応する文字種類を第2候補とする。
そして、文字認識部80は、第1候補及び第2候補とされた文字種類に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量を所定の閾値と比較する。その結果、第1候補に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値以下となり、かつ、第2候補に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値を上回る場合に、第1候補とされた文字種類を処理対象文字の文字種類として確定する。なお、第1候補との差異量が閾値を上回る場合は、処理対象文字の文字種類を確定することなく、第1認識フェーズを終了する。
一方、第1候補とされた文字種類に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値以下であり、かつ、第2候補とされた文字種類に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値以下である場合は、文字認識部80は、処理対象文字の文字種類を確定しない。
ここで、上述の閾値は、処理対象文字の文字波形データと当該処理対象文字の正しい文字種類に対応する基準波形データとの間の差異量のみが閾値以下となり、かつ、当該文字波形データと他の文字種類に対応する基準波形データとの間の差異量が閾値を上回るように適宜設定される。このように閾値を設定することで、正常に小切手4が搬送され磁気ヘッド54により正常に磁気インク文字列4Aが読み取られれば閾値以下となる差異量に係る文字種類は1つに限定される。
一方、閾値以下となる差異量に係る文字種類が複数存在している状況のときは、磁気ヘッド54による読み取りエラーや、小切手4の搬送エラー、その他の何らかの原因により、当該状況が現出している可能性がある。したがって、このような状況のときに処理対象文字の文字種類を確定すると、誤認識を招くおそれがある。
なお、上述したように、オフセット印刷によって印刷される磁気インク文字の形状と、レーザー印刷によって印刷される磁気インク文字の形状とは、その形状が相違していることを踏まえ、本実施形態では、1つの文字種類に対応して、オフセット印刷用の基準波形データと、レーザー印刷用の基準波形データとの2種類のデータが用意されている。そして、第1認識フェーズでは、2種類の基準波形データのうち、オフセット印刷用の基準波形データが利用されて各種処理が実行される。また、第3認識フェーズ(ステップSA9)では、レーザー印刷用の基準波形データが利用されて各種処理が実行される。
第1認識フェーズ(ステップSA3)の実行後、文字認識部80は、第1認識フェーズにおいて、処理対象文字の文字種類が確定できたか否かを判別する(ステップSA4)。
処理対象文字の文字種類が確定できた場合(ステップSA4:YES)、文字認識部80は、第2認識フェーズを行うことなく、処理手順をステップSA5へ移行する。
ステップSA5では、磁気インク文字列4Aに含まれる全ての磁気インク文字が処理対象文字となったか否か、換言すれば、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字の全てについて、ステップSA1について文字の切り出しが行われ、かつ、文字認識に係る処理が実行されたか否かが判別される。
磁気インク文字列4Aに含まれる全ての磁気インク文字が処理対象文字となっていない場合(ステップSA5:NO)、文字認識部80は、処理手順をステップSA1へ戻して、次の磁気インク文字について第1ピークP1の検出及び文字の切り出しを実行する。このとき、文字認識部80は、次の磁気インク文字の第1ピークP1の検出を、先に切り出した磁気インク文字の文字切り出し開始位置から所定の間隔空けた位置、例えば69サンプリング単位空けた位置から開始する。
一方、磁気インク文字列4Aに含まれる全ての磁気インク文字が処理対象文字となった場合(ステップSA5:YES)、処理手順をステップSA6へ移行する。
また、ステップSA4において、第1認識フェーズで処理対象文字の文字種類が確定できなかったと判別した場合(ステップSA4:NO)、文字認識部80は、第2認識フェーズを実行する(ステップSA7)。
第2認識フェーズ(ステップSA7)では、検出信号波形データにおける処理対象文字の文字間隔に基づいて磁気インク文字の伸びや縮みを検出し、検出された伸びや縮みを反映して、比較対象文字種類に対応する基準波形データの波形を、例えば、文字間隔の両側又は片側に伸縮させて補正する。そして、補正された基準波形データ(補正波形データ)のそれぞれと、処理対象文字に対応する文字波形データの波形との間の差異量を検出する。
ここで、磁気インク文字が印刷規格の中心値からずれて印刷されることに起因して、磁気インク文字が横方向(X軸に対応する方向)に縮んだ状態で、又は、伸びた状態で印刷されることがある。この場合、検出信号波形データに基づいて生成される文字波形データの波形がX軸方向に伸び、又は、縮む場合がある。また、小切手4の搬送の状況によっては、文字波形データの波形がX軸方向に伸び、又は、縮む場合がある。これを踏まえ、基準波形データの波形を所定の位置から所定の範囲でスライドさせた上で、処理対象文字の文字波形データの波形との間で差異量を検出することにより、上述した伸びや縮みを反映して、適切に差異量を算出することができる。
文字認識部80は、第2認識フェーズにおいて、検出された差異量が最も小さかった補正波形データに対応する文字種類を第1候補とし、次に差異量が小さかった補正波形データに対応する文字種類を第2候補とする。そして、第1候補及び第2候補とされた文字種類に対応する補正波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量を所定の閾値と比較し、第1候補に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値以下となり、かつ、第2候補に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値を上回る場合に、第1候補とされた文字種類を処理対象文字の文字種類として確定する。
また、第1候補とされた文字種類に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値以下であり、かつ、第2候補とされた文字種類に対応する基準波形データと処理対象文字の文字波形データとの差異量が閾値以下であっても、その差異量が上述の第1候補との差異量に所定の係数を乗じたもの以上である場合は、第1候補とされた文字種類を処理対象文字の文字種類として確定する。これら以外の場合は、処理対象文字の文字種類を確定しない。
この第2認識フェーズでは、上述のように、文字波形データの波形の伸びや縮みを反映した上で、第1候補、及び、第2候補となる文字種類を選別する。そのため、第2認識フェーズで選別された第1候補及び第2候補は、本実施形態における他の認識フェーズにおいて選別された第1候補や第2候補と比較し、最も信頼性が高いといえる。
第2認識フェーズ(ステップSA7)の実行後、文字認識部80は、第2認識フェーズにおいて処理対象文字の文字種類が確定したか否かを判別し(ステップSA8)、確定できた場合は(ステップSA8:YES)、処理手順をステップSA5へ移行し、確定できなかった場合は(ステップSA8:NO)、第3認識フェーズを実行する(ステップSA9)。
第3認識フェーズ(ステップSA9)では、レーザー印刷用の基準波形データが利用されて、第1認識フェーズと同様の各種処理が実行されるので、説明を省略する。
第3認識フェーズの実行後、文字認識部80は、第3認識フェーズにおいて処理対象文字の文字種類が確定したか否かを判別し(ステップSA10)、確定できた場合は(ステップSA10:YES)、処理手順をステップSA5へ移行し、確定できなかった場合は(ステップSA10:NO)、第4認識フェーズを実行する(ステップSA11)。
第4認識フェーズ(ステップSA11)では、全てのサンプリング単位ではなく、基準波形データのピークの位置やその前後のサンプリング単位目における基準波形データの波形と処理対象文字の文字波形データの波形とを比較する。これにより、処理対象文字の文字波形データの波形において、乱れがあった場合にその影響を排し、部分的な伸びや、縮み、ずれ、が生じた場合にこれらを反映して、適切に処理対象文字の文字認識を実行する。
第4認識フェーズでは、処理対象文字の文字種類の最終的な確定を行わず、後述する所定の条件が成立した場合にのみ、処理対象文字の文字種類が確定される。これを踏まえ、第4認識フェーズにおける処理対象文字の文字種類の確定については、「仮確定」と表現し、他の認識フェーズにおける文字種類の確定と区別するものとする。
第4認識フェーズの終了後、文字認識部80は、第4認識フェーズにおいて処理対象文字の文字種類を仮確定できたか否かを判別する(ステップSA12)。
第4認識フェーズにおいて処理対象文字の文字種類を仮確定できなかった場合(ステップSA12:NO)、換言すれば、第1認識フェーズ〜第4認識フェーズのいずれにおいても処理対象文字の文字種類を確定できなかった場合、文字認識部80は、磁気インク文字認識では処理対象文字の文字種類を確定できないものと判別し(ステップSA13)、処理手順をステップSA5へ移行する。
第4認識フェーズにおいて処理対象文字の文字種類を仮確定できた場合(ステップSA12:YES)、文字認識部80は、第4認識フェーズにおいて仮確定した文字種類と、第2認識フェーズにおいて第1候補とされた文字種類、及び、第2候補とされた文字種類のいずれかと、が一致するか否かを判別する(ステップSA14)。
一致しない場合(ステップSA14:NO)、文字認識部80は、磁気インク文字認識では処理対象文字の文字種類を確定できないものと判別し(ステップSA13)、処理手順をステップSA5へ移行する。
一方、一致する場合(ステップSA14:YES)、文字認識部80は、第4認識フェーズにおいて仮確定した文字を、処理対象文字の文字種類として確定し(ステップSA15)、処理手順をステップSA5へ移行する。
このように、本実施形態では、第4認識フェーズにおいて処理対象文字の文字種類として仮確定した文字種類が、第2認識フェーズで第1候補とされた文字種類、及び、第2候補とされた文字種類のいずれかと一致する場合にのみ、当該仮確定した文字種類を、処理対象文字の文字種類として確定する。これは、以下の理由による。
すなわち、第2認識フェーズでは、全てのサンプリング単位における処理対象文字の文字波形データの波形と基準波形データの波形との間の差異量を用いて、磁気インク文字の認識を行う。一方、第4認識フェーズでは、特定のサンプリング単位目における基準波形データの波形と文字波形データの波形とを比較した比較値を用いて、磁気インク文字の認識を行う。
そのため、この比較値を用いる第4認識フェーズでの基準波形データの波形と文字波形データの波形との間の近似度における相関の強さは、波形間の差異量を用いる第2認識フェーズよりも劣り、第4認識フェーズの認識の結果だけに基づいて文字種類を確定した場合、誤認識を招く可能性がある。
そこで、第4認識フェーズにおいて仮確定された文字種類が、他の認識フェーズに比べて信頼性が高い第2認識フェーズで選別された第1候補及び第2候補に係る文字種類のいずれかと一致する場合にのみ、仮確定した文字種類を、処理対象文字の文字種類として確定し、これにより、誤認識を抑制している。
上述のように、本実施形態では、第1認識フェーズ〜第4認識フェーズのいずれの認識フェーズにおいても、処理対象文字の文字波形データの波形と基準波形データの波形とを比較し、両者の間の差異量や比較値に基づいて磁気インク文字の認識を行っている。
したがって、磁気インク飛びや磁気インク文字の読み取り等に起因するノイズ等により信号波形データに波形の乱れが生じてしまった場合、処理対象文字の文字波形データの波形と基準波形データの波形との間の差異量や比較値が大きくなってしまう。そのため、このような状態で磁気インク文字認識処理を実行すると、認識率は著しく低下することとなる。また、基準波形データにおいて波形の乱れによりピーク以外で突出する部分が生じると、その突出する部分を誤ってピークと検出してしまい、文字切り出し開始位置がずれてしまうこととなる。
そこで、本実施形態では、信号波形データにノイズ等による波形の乱れが生じてしまった場合でも、その影響を抑えて磁気インク文字認識処理が行えるように、ステップSA1の前に、ステップSA21の波形データ補正処理を実行する。波形データ補正処理は、図9に示すビット補正処理と、図10に示すピーク復元処理を含むものである。以下に、波形データ補正処理における処理内容について、図8〜図12を参照して説明する。
図8〜図10は、波形データ補正処理における文字認識部の動作を示すフローチャートである。図11及び図12は、波形データ補正処理における検出信号波形データの一例を示す図である。なお、図11及び図12では、アナログ−デジタル変換された信号波形データの波形を模式化して示しており、横軸が図5におけるX軸に対応し縦軸が図5におけるY軸に対応している。また、横軸の数字はサンプリング単位を示し、縦軸の数字は信号波形データの振幅をビットで示している。
図8に示すように、ステップSA21の波形データ補正処理は、第1の補正処理としてステップSA22のビット補正処理(図9参照)と、ビット補正処理の後に実行される第2の補正処理としてステップSA23のピーク復元処理(図10参照)とを含む。まず、ビット補正処理(ステップSA22)について説明する。なお、以下の説明では、各サンプリング単位における信号波形データ上のドットを、点と表現する。
図9に示すように、ビット補正処理(図8のステップSA22)において、文字認識部80は、まず、信号波形データにおける一つの点を基準点として検出する。そして、文字認識部80は、信号波形データにおける基準点の一つ前(図11(A)の横軸左方側)の点を検出し、基準点のデータの値から基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aを算出する(ステップSB1)。
次いで、文字認識部80は、基準点のデータの値、及び、算出した差分値Aがともに正の値であるか否かを判定する(ステップSB2)。本実施形態では、ステップSB2における判定基準を、例えば、基準点のデータの値がゼロ(0)を超えており、かつ、差分値Aが+1以上であることとする。
基準点のデータの値、及び差分値Aがともに正の値である場合(ステップSB2:YES)、文字認識部80は、信号波形データにおける基準点の一つ後(図11(A)の横軸右方側)の点を検出し、基準点のデータの値から基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bを算出する(ステップSB3)。
次いで、文字認識部80は、算出した差分値Bがゼロ(0)であるか否か、すなわち、基準点の一つ後の点のデータの値が基準点のデータの値と等しいか否かを判定する(ステップSB4)。差分値Bがゼロ(0)ではない場合(ステップSB4:NO)、文字認識部80は、差分値Bが正の値であるか否かを判定する(ステップSB5)。
一方、差分値Bがゼロ(0)である場合(ステップSB4:YES)、すなわち、基準点の一つ後の点のデータの値が基準点のデータの値と等しい場合、文字認識部80は、基準点を一つ後方にずらして、一つ後の点を新たな基準点とする(ステップSB9)。
次いで、文字認識部80は、処理手順をステップSB3に戻して、新たな基準点の一つ後の点を検出し、新たな基準点のデータの値からその一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bを算出する。その結果、差分値Bがゼロ(0)である場合は、ステップSB9を経てステップSB3に戻す。
差分値Bが正の値である場合(ステップSB5:YES)、差分値A及び差分値Bが元の値よりも小さくなるように、基準点のデータの値を補正する処理を行い(ステップSB6)、処理手順をステップSB7へ移行する。このとき、本実施形態では、例えば、差分値A及び差分値Bが元の値よりも1小さくなるように、基準点のデータの値を1(1ビット)だけ小さくする。
一方、差分値Bが負の値である場合(ステップSB5:NO)、文字認識部80は、ステップSB6を行うことなく、処理手順をステップSB7へ移行する。
なお、ステップSB4で差分値Bがゼロ(0)となり基準点を後方にずらした場合、ステップSB6においては、ステップSB2でデータの値、及び差分値Aが正の値となった基準点から、ステップSB5で差分値Bが正の値となった基準点までの全データの値を補正して同じ値とする。
次に、説明をステップSB2に戻して、基準点のデータの値、及び差分値Aの少なくとも一方が正の値でない場合(ステップSB2:NO)、文字認識部80は、基準点のデータの値、及び差分値Aがともに負の値であるか否かを判定する(ステップSB10)。
基準点のデータの値、及び差分値Aがともに負の値である場合(ステップSB10:YES)、文字認識部80は、信号波形データにおける基準点の一つ後の点を検出し、基準点のデータの値から基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bを算出する(ステップSB11)。
次いで、文字認識部80は、算出した差分値Bがゼロ(0)であるか否かを判定する(ステップSB12)。差分値Bがゼロ(0)ではない場合(ステップSB12:NO)、文字認識部80は、差分値Bが負の値であるか否かを判定する(ステップSB13)。本実施形態では、ステップSB13における判定基準は、例えば、差分値Bが−1以下であることとする。
一方、差分値Bがゼロ(0)である場合(ステップSB12:YES)、文字認識部80は、一つ後の点を新たな基準点とする(ステップSB15)。そして、処理手順をステップSB11に戻して、新たな基準点の一つ後の点を検出し、新たな基準点のデータの値から一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bを算出する。その結果、差分値Bがゼロ(0)である場合は、ステップSB15を経てステップSB11に戻す。
差分値Bが負の値である場合(ステップSB13:YES)、差分値A及び差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、基準点のデータの値を補正する処理を行い(ステップSB14)、処理手順をステップSB7へ移行する。このとき、本実施形態では、例えば、差分値A及び差分値Bが元の値よりも絶対値において1小さくなるように、基準点のデータの値を1だけ大きくする。
一方、差分値Bが正の値である場合(ステップSB13:NO)、文字認識部80は、ステップSB14を行うことなく、処理手順をステップSB7へ移行する。
なお、ステップSB12で差分値Bがゼロ(0)となり基準点を後方にずらした場合、ステップSB14においては、ステップSB10でデータの値、及び差分値Aが負の値となった基準点から、ステップSB13で差分値Bが負の値となった基準点までの全データの値を補正して同じ値とする。
一方、ステップSB10において、基準点のデータの値、及び差分値Aの少なくとも一方が負の値でない場合(ステップSB10:NO)、文字認識部80は、ステップSB11以下の処理を行うことなく、処理手順をステップSB7へ移行する。
次いで、文字認識部80は、信号波形データにおける全てのデータに対する処理が終了したか否かを判定する(ステップSB7)。信号波形データにおける全てのデータに対する処理が終了した場合(ステップSB7:YES)、文字認識部80は、処理手順をステップSB8へ移行する。
一方、信号波形データにおける全てのデータに対する処理が終了していない場合(ステップSB7:NO)、文字認識部80は、処理手順をステップSB1へ戻す。
次いで、文字認識部80は、予め設定された所定のビット数に対応して上記の処理が終了したか否かを判定する(ステップSB8)。本実施形態では、例えば、2ビットの補正を行うこととする。所定のビット数に対応して処理が終了した場合(ステップSB8:YES)、文字認識部80は、処理手順をステップSA23のピーク復元処理へ移行する。
一方、所定のビット数に対応して処理が終了していない場合(ステップSB8:NO)、文字認識部80は、処理手順をステップSB1へ戻して、ステップSB7まで終了して補正された信号波形データに対して同様のビット補正処理を繰り返し実行する。
なお、ステップSB6及びステップSB14におけるデータの値の補正量は、上記に限定されるものではなく、信号波形データにおける波形の乱れの状況に応じて適宜設定することができる。
ここで、図11及び図12を参照して、ステップSA22のビット補正処理の例を説明する。図11(A)には、ビット補正処理を行う前の信号波形データの波形を示している。図11(B)には、1回目のビット補正処理を行った後の信号波形データの波形を太線で示し、ビット補正処理を行う前の信号波形データの波形を細線で比較して示している。図12(A)には、2回目のビット補正処理を行った後の信号波形データの波形を太線で示し、1回目のビット補正処理を行った後の信号波形データの波形を細線で比較して示している。図12(B)には、ピーク復元処理を行った後の信号波形データの波形を太線で示し、2回目のビット補正処理を行った後の信号波形データの波形を細線で比較して示している。
図11(A)に示すように、ビット補正処理を行う前の信号波形データの波形には、縦軸方向のプラス側及びマイナス側に突出する部分が多数存在している。これらの中には、本来のピークとノイズ成分とが含まれている。特に、横軸方向において短い幅で突出する部分はノイズ成分である可能性が高い。したがって、このままの状態の信号波形データでは、磁気インク文字認識処理を実行しても認識率が著しく低下することとなる。
図11(A)に示す信号波形データおいて、2サンプリング単位目の点を基準点とすると、基準点のデータの値(+1)から基準点の一つ前の1サンプリング単位目の点のデータの値(0)を差し引いた差分値Aは+1であるので、基準点のデータの値、及び差分値Aはともに正の値となる(ステップSB2:YES)。
次いで、基準点のデータの値(+1)から基準点の一つ後の3サンプリング単位目の点のデータの値(+1)を差し引いた差分値Bはゼロ(0)である(ステップSB4:YES)ので、基準点が後方に一つずれて3サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。新たな基準点のデータの値(+1)から基準点の一つ後の4サンプリング単位目の点のデータの値(+2)を差し引いた差分値Bは−1であるので(ステップSB5:NO)、2サンプリング単位目の点、及び3サンプリング単位目の点のデータの値を補正することなく、基準点がずれて4サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。
4サンプリング単位目の点においても、データの値及び差分値Aがともに正の値(順に、+2、+1)であり差分値Bがゼロ(0)であるので、5サンプリング単位目の点が新たな基準点となるが差分値Bが−1となるので、4サンプリング単位目の点、及び5サンプリング単位目の点のデータの値を補正することなく処理手順をステップSB7へ移行し、基準点がずれて6サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。
6サンプリング単位目の点においては、データの値、差分値A、及び差分値Bがともに正の値(順に、+3、+1、+2)であるので、ステップSB6で差分値Aが1−1=0、差分値Bが2−1=1となるように、6サンプリング単位目の点におけるデータの値が3−1=2に補正される。この結果、図11(B)に細線で示す信号波形データが補正されて太線のようになる。
7サンプリング単位目の点においては、データの値は正の値(+1)であるが、差分値Aが負の値(−1)であるので、データの値を補正することなく処理手順をステップSB7へ移行し、8サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。なお、6サンプリング単位目の点におけるデータの値が+2に補正されているので、このときの差分値Aは1−2=−1となる。
8サンプリング単位目の点においては、データの値、差分値A、及び差分値Bがともに正の値(順に、+2、+1、+2)であるので、ステップSB6で差分値Aが1−1=0、差分値Bが2−1=1となるように、8サンプリング単位目の点におけるデータの値が2−1=1に補正される。
なお、基準点が後方にずれたときの各基準点における差分値Aは、一つ前のデータが基準点であったときの差分値Bの正負の符号が入れ替わったものとなる。以降、同様にして基準点を順次ずらすことにより、全データについて処理が行われて、1ビット目のビット補正処理が終了する。
このビット補正処理の結果、信号波形データは図11(B)に太線で示すように補正され、横軸方向において短い幅で突出する部分の突出量(波形の高さ)が小さくなる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられる。また、このビット補正処理は、前後のデータとの差分値に基づく加減算処理で行われるためデータの解像度を低下させることが無く、加減算処理で行われるため乗除算処理や複雑な演算を伴う変換処理等を行う場合に比べて短時間で容易に補正処理を行うことができる。
本実施形態では、2ビットの補正を行うこととしているので、1ビット目のビット補正処理を行った信号波形データに対して、2ビット目のビット補正処理が行われる。続いて、2ビット目のビット補正処理方法の例を説明する。
図12(A)に細線で示す1ビット目のビット補正処理を行った信号波形データの2サンプリング単位目の点におけるデータの値及び差分値Aがともに正の値(+1)であり、差分値Bがゼロ(0)であるので、3サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。3サンプリング単位目の点においては、差分値Aがゼロ(0)であるので、2サンプリング単位目の点、及び3サンプリング単位目の点におけるデータの値は補正されない。
4サンプリング単位目から6サンプリング単位目までのデータの値は、ともに同じ値(+2)となっている。4サンプリング単位目の点において、データの値、及び差分値Aがともに正の値(順に、+2、+1)であり、差分値Bがゼロ(0)であるので、5サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。5サンプリング単位目の点においても差分値Bがゼロ(0)であるので、基準点がずれて6サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。
6サンプリング単位目の点においては、差分値Bが正の値(+1)であるので、4サンプリング単位目の点における差分値A(+1)、及び6サンプリング単位目の点における差分値B(+1)がそれぞれ1小さくなるように、4サンプリング単位目の点から6サンプリング単位目の点までのデータの値が2−1=1に補正される。
7サンプリング単位目の点においては、6サンプリング単位目の点のデータの値が+1に補正されたことにより差分値Aがゼロ(0)となるので、データの値は補正されない。また、8サンプリング単位目の点においても、差分値Aがゼロ(0)となるので、データの値は補正されない。
以降、同様にして基準点を順次ずらすことにより、全データについて処理が行われて、2ビット目のビット補正処理が終了する。その結果、信号波形データは図12(A)に太線で示すように補正され、横軸方向において短い幅で突出する部分が少なくなるとともに、突出する部分の突出量がさらに小さくなる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れがさらに抑えられる。
しかしながら、その一方で、本来のピークに相当する部分の張り出し量(波形の高さ)も2回のビット補正により小さくなっていると考えられる。したがって、このままの状態の信号波形データでは、ピークを正しく検出することが困難となり、処理対象文字の文字波形データを精度良く切り出すことができなくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、ビット補正処理を行った後に、ピーク復元処理を行うこととしている。
次に、図10を参照して、ピーク復元処理(図8のステップSA23)について説明する。ピーク復元処理では、文字認識部80は、まず、ビット補正処理を行った信号波形データにおける一つの点を基準点として検出する。そして、文字認識部80は、信号波形データにおける基準点のデータの値から基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Cを算出する(ステップSC1)。
次いで、文字認識部80は、基準点のデータの値、及び、算出した差分値Cが正の値であるか否かを判定する(ステップSC2)。本実施形態では、ステップSC2における判定基準を、例えば、基準点のデータの値がゼロ(0)を超えており、かつ、差分値Cが+1以上であることとする。
基準点のデータの値、及び差分値Cがともに正の値である場合(ステップSC2:YES)、文字認識部80は、信号波形データにおける基準点の一つ後の点を検出し、基準点のデータの値から基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Dを算出する(ステップSC3)。
次いで、文字認識部80は、算出した差分値Dがゼロ(0)であるか否かを判定する(ステップSC4)。差分値Dがゼロ(0)である場合(ステップSC4:YES)、文字認識部80は、一つ後の点を新たな基準点とする(ステップSC9)。そして、処理手順をステップSC3に戻して、新たな基準点の一つ後の点を検出し、新たな基準点のデータの値から一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Dを算出する。その結果、差分値Dがゼロ(0)である場合は、ステップSC9を経てステップSC3に戻す。
差分値Dがゼロ(0)でない場合(ステップSC4:NO)、文字認識部80は、差分値Dがゼロ(0)となるデータが4点以上連続して存在し(すなわち、ステップSC9の基準点の移動が4回以上行われ)、かつ新たな基準点における差分値Dが正の値であるか否かを判定する(ステップSC5)。差分値Dがゼロ(0)となるデータが4点以上連続して存在するということは、同じ値のデータが5点以上連続して存在するということである。
差分値Dがゼロ(0)となるデータが4点以上連続して存在しており(同じ値のデータが5点以上連続しており)、かつ次のデータにおける差分値Dが正の値である場合(ステップSC5:YES)、差分値C及び差分値Dが元の値よりも大きくなるように、データの値を補正する処理を行い(ステップSC6)、処理手順をステップSC7へ移行する。ステップSC6ではデータの値の補正を以下のように行う。
連続する同じ値のデータのうち、前(図12(B)の横軸左方側)から3番目のデータに対して、前から2番目のデータとの差分値Cが1となるように、データの値を元の値よりも1だけ大きくするとともに、前から4番目のデータに対して、前から3番目のデータとの差分値Cが1となるように、データの値を元の値よりも2だけ大きくする。そして、後(図12(B)の横軸右方側)から2番目のデータに対して、後から1番目のデータとの差分値Dが1となるように、データの値を元の値よりも1だけ大きくするとともに、後から3番目のデータに対して、後から2番目のデータとの差分値Dが1となるように、データの値を元の値よりも2だけ大きくする。
なお、差分値Dがゼロ(0)となるデータが6点以上連続して存在する(同じ値のデータが7点以上連続して存在する)場合は、前から4番目以後、かつ後から4番目以前のデータの値は、差分値C及び差分値Dがともにゼロ(0)となるように、前から3番目のデータの値及び後から3番目のデータの値と同じ値に補正する。
一方、差分値Dがゼロ(0)となるデータが4点以上連続して存在しない場合、及び差分値Dが負の値である場合の少なくとも一方の場合(ステップSC5:NO)、文字認識部80は、ステップSC6を行うことなく、処理手順をステップSC7へ移行する。
次に、説明をステップSC2に戻して、基準点のデータの値、及び差分値Cの少なくとも一方が正の値でない場合(ステップSC2:NO)、文字認識部80は、基準点のデータの値、及び差分値Cがともに負の値であるか否かを判定する(ステップSC10)。
基準点のデータの値、及び差分値Cがともに負の値である場合(ステップSC10:YES)、文字認識部80は、信号波形データにおける基準点の一つ後の点を検出し、基準点のデータの値から基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Dを算出する(ステップSC11)。
次いで、文字認識部80は、算出した差分値Dがゼロ(0)であるか否かを判定する(ステップSC12)。差分値Dがゼロ(0)である場合(ステップSC12:YES)、文字認識部80は、一つ後の点を新たな基準点とする(ステップSC15)。そして、処理手順をステップSC11に戻して、新たな基準点の一つ後に位置する点を検出し、新たな基準点のデータの値から一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Dを算出する。その結果、差分値Dがゼロ(0)である場合は、ステップSC15を経てステップSC11に戻す。
差分値Dがゼロ(0)でない場合(ステップSC12:NO)、文字認識部80は、差分値Dがゼロ(0)となるデータが4点以上連続して存在し(すなわち、同じ値のデータが5点以上連続して存在し)、かつ次の差分値Dが負の値であるか否かを判定する(ステップSC13)。本実施形態では、ステップSC13における判定基準を、例えば、差分値Dが−1以下であることとする。
差分値Dがゼロ(0)となるデータが4点以上連続して存在しており(同じ値のデータが5点以上連続して存在しており)、かつ次の差分値Dが負の値である場合(ステップSC13:YES)、差分値C及び差分値Dが元の値よりも絶対値において大きくなるように、データの値を補正する処理を行い(ステップSC14)、処理手順をステップSC7へ移行する。ステップSC14ではデータの値の補正を以下のように行う。
データの値、差分値C、及び差分値Dがともに負の値であるので、連続する値が同じデータのうち、前から2番目のデータに対して、前から1番目のデータとの差分値Cが1小さくなるように、データの値を元の値よりも1だけ小さくするとともに、前から3番目のデータに対して、前から2番目のデータとの差分値Cが1小さくなるように、データの値を元の値よりも2だけ小さくする。
そして、後から2番目のデータに対して、後から1番目のデータとの差分値Dが1小さくなるように、データの値を元の値よりも1だけ小さくする。そして、後から3番目のデータに対して、後から2番目のデータとの差分値Dが1小さくなるように、データの値を元の値よりも2だけ小さくする。
なお、差分値Dがゼロ(0)となるデータが6点以上連続して存在する(同じ値のデータが7点以上連続して存在する)場合は、前から4番目以後、かつ後から4番目以前のデータの値は、差分値C及び差分値Dがともにゼロ(0)となるように、前から3番目のデータの値及び後から3番目のデータの値と同じ値に補正する。
ステップSC13において、差分値Dがゼロ(0)となるデータが4点以上連続して存在しない場合、及び差分値Dが正の値である場合の少なくとも一方の場合(ステップSC13:NO)、文字認識部80は、ステップSC14を行うことなく、処理手順をステップSC7へ移行する。
一方、ステップSC10において、基準点のデータの値、及び差分値Cの少なくとも一方が負の値でない場合(ステップSC10:NO)、文字認識部80は、ステップSC11以下の処理を行うことなく、処理手順をステップSC7へ移行する。
なお、ステップSC6及びステップSC14において補正するデータの位置及びデータの値の補正量は、上記に限定されるものではなく、信号波形データにおける波形の乱れの状況に応じて適宜設定することができる。
次いで、文字認識部80は、信号波形データにおける全てのデータに対する処理が終了したか否かを判定する(ステップSC7)。信号波形データにおける全てのデータに対する処理が終了した場合(ステップSC7:YES)、処理を終了する。
一方、信号波形データにおける全てのデータに対する処理が終了していない場合(ステップSC7:NO)、文字認識部80は、処理手順をステップSC1へ戻す。
ここで、図12(B)を参照して、ステップSA23のピーク復元処理の例を説明する。図12(B)に細線で示すビット補正処理を行った信号波形データの2サンプリング単位目の点におけるデータの値及び差分値Cがともに正の値(+1)であり、差分値Dがゼロ(0)であるので、基準点が後方に一つずれて3サンプリング単位目の点が新たな基準点となる。3サンプリング単位目の点から7サンプリング単位目の点まで連続して差分値Dがゼロ(0)となった後、8サンプリング単位目の点において差分値Dが正の値(+1)となる。したがって、2サンプリング単位目から8サンプリング単位目まで、同じ値のデータが連続して存在する。
そこで、2サンプリング単位目の点から8サンプリング単位目の点までのうち、3サンプリング単位目の点のデータに対して、2サンプリング単位目の点のデータとの差分値Cが1大きくなるように、データの値を1大きくする(+2とする)とともに、4サンプリング単位目の点のデータに対して、3サンプリング単位目の点のデータとの差分値Cが1大きくなるように、データの値を2大きくする(+3とする)補正を行う。
そして、7サンプリング単位目の点のデータに対して、8サンプリング単位目の点のデータとの差分値Dが1大きくなるように、データの値を元の値よりも1大きくする(+2とする)とともに、6サンプリング単位目の点のデータに対して、7サンプリング単位目の点のデータとの差分値Dが1大きくなるように、データの値を元の値よりも2大きくする(+3とする)補正を行う。また、5サンプリング単位目の点のデータの値を、4サンプリング単位目の点のデータ及び6サンプリング単位目の点のデータと同じ値とする(+3とする)補正を行う。
以降、同様にして基準点を順次ずらすことにより処理が行われて、ピーク復元処理が終了する。なお、図12(B)の信号波形データの例においては、上記以外にデータの補正が行われる該当箇所はない。その結果、信号波形データは図12(B)に太線で示すように補正される。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられた状態で本来のピークが復元されるので、処理対象文字の文字波形データを精度良く切り出すことが可能となり、かつ、磁気インク文字認識における認識率を向上させることができる。以上により、ステップSA21の波形データ補正処理が終了する。
次に、図4に戻り、ステップSA5において、磁気インク文字列4Aに含まれる全ての磁気インク文字が処理対象文字となったと判別された場合(ステップSA5:YES)、文字認識部80は、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字の文字数を検出する(ステップSA6)。
次いで、文字認識部80は、磁気インク文字列4Aに含まれる全ての磁気インク文字について、文字種類が確定したか否かを判別する(ステップSA16)。
全ての磁気インク文字について文字種類が確定した場合(ステップSA16:YES)、ホスト側制御部73は、磁気インク文字列4Aの読み取りが成功したものとして、磁気インク文字列4Aの読み取りが成功した場合に行うべき処理を行う(ステップSA17)。磁気インク文字列4Aの読み取りが成功した場合に行うべき処理には、例えば、磁気インク文字列4Aが示す情報を記憶部78に記憶し、また、制御部71に記録装置56を制御させて、小切手4の裏面に裏書きに係る所定の画像を記録し、また、第1小切手排出部7に小切手4を排出する等の処理が含まれる。
一方、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字について、1つでも文字種類が確定しなかったものが存在した場合(ステップSA16:NO)、文字認識部80は、文字種類が確定しなかった磁気インク文字に対して光学的な文字の認識を行う光学認識処理(ステップSA18)を実行する。
次いで、文字認識部80は、光学認識処理により、文字種類が確定していなかった全ての磁気インク文字について、文字種類が確定したか否かを判別し(ステップSA19)、全ての磁気インク文字について、文字種類が確定した場合は(ステップSA19:YES)、磁気インク文字列4Aの読み取りが成功した場合に行うべき処理を行う(ステップSA17)。
一方、1つでも文字種類が確定しなかった磁気インク文字が存在する場合(ステップSA19:NO)、ホスト側制御部73は、磁気インク文字列4Aの読み取りが失敗した場合に行うべき処理を行う(ステップSA20)。
磁気インク文字列4Aの読み取りが失敗した場合に行うべき処理として、ホスト側制御部73は、制御部71を制御して、裏書きに係る画像の印刷等を行うことなく、第2小切手排出部8に小切手4を搬送する処理を行う。第2小切手排出部8に排出された小切手4は、読み取りが失敗した原因の究明や、再読み取り等の処理が行われる。
<光学認識処理>
次に、文字認識部80の光学認識処理の動作について説明する。図13は、ステップSA18の光学認識処理の実行時における文字認識部80の動作を示すフローチャートである。
光学認識処理において、まず、文字認識部80は、表面側コンタクトイメージセンサー52の読み取り結果に基づいて生成された、小切手4の表面の画像を示すデータに基づいて、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字の光学文字認識を実行する(ステップSK1)。
ステップSK1では、例えば、文字認識部80は、小切手4の表面を示す画像データにおいて、磁気インク文字列4Aの画像に対応するデータの範囲を特定すると共に、特定した範囲のデータについて、磁気インク文字ごとに画像データを切り出す。
次いで、文字認識部80は、14種類の文字種類のそれぞれに対応するビットマップパターンと、切り出した磁気インク文字の画像データとを比較することにより、磁気インク文字のそれぞれの文字種類を仮確定する。なお、ステップSK1で確定された文字種類は、最終的な文字種類の確定ではないため、「仮確定」と表現する。
次いで、文字認識部80は、ステップSK1の光学文字認識の結果に基づいて、磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字の文字数を検出する(ステップSK2)。
次いで、文字認識部80は、図4のステップSA6で検出した文字数、すなわち、磁気ヘッド54により読み取られた検出信号波形データに基づいて検出された文字数と、ステップSK2で検出された文字数とが一致するか否かを判別する(ステップSK3)。
文字数が一致しない場合(ステップSK3:NO)、文字認識部80は、磁気インク文字列4Aの読み取りに失敗したと判別し(ステップSK4)、光学認識処理を終了する。これは、以下の理由による。
すなわち、ステップSK5以下の処理は、ステップSK1における光学文字認識処理の結果を利用して、文字種類が確定していない磁気インク文字について、文字種類の確定を試みる処理であり、上記文字数が異なっている場合は、磁気的な読み取り及び光学的な読み取りのうち少なくとも一方が失敗していることが考えられる。そのため、磁気インク文字認識により検出信号波形データに基づいて切り出した磁気インク文字のそれぞれと、光学文字認識により切り出した磁気インク文字のそれぞれとの対応関係について確実性が担保できず、ステップSK1における光学文字認識処理の結果を利用した文字種類の確定を実行できないからである。
文字数が一致する場合(ステップSK3:YES)、文字認識部80は、図4のステップSA13において文字種類を確定できないと判別された磁気インク文字の中から1つの磁気インク文字をステップSK6以下の処理を行う対象として特定する(ステップSK5)。
ステップSK5以下の処理は、磁気インク文字認識では文字種類が確定できなかった磁気インク文字のそれぞれについて、順番に、行われる。以下、ステップSK5で特定された磁気インク文字を「処理対象文字」というものとする。
次いで、文字認識部80は、処理対象文字について、ステップSK1で仮確定された文字種類を取得する(ステップSK6)。
次いで、文字認識部80は、処理対象文字について、ステップSK1で仮確定された文字種類と、上述した第2認識フェーズにおいて第1候補とされた文字種類、及び、第2候補とされた文字種類のいずれかと、が一致するか否かを判別する(ステップSK7)。
一致する場合(ステップSK7:YES)、文字認識部80は、仮確定した文字を、処理対象文字の文字種類として確定し(ステップSK8)、処理手順をステップSK9へ移行する。
一方、一致しない場合(ステップSK7:NO)、文字認識部80は、処理対象文字について、光学文字認識を利用した文字認識によっても文字種類を確定できないと判別し(ステップSK10)、処理手順をステップSK9へ移行する。
ステップSK9において、文字認識部80は、図4のステップSA13において文字種類を確定できないと判別された磁気インク文字の全てが、処理対象文字となったか否かを判別する。全ての磁気インク文字が処理対象文字となっていない場合(ステップSK9:NO)、文字認識部80は、処理手順をステップSK5へ戻す。
一方、全ての磁気インク文字が処理対象文字となった場合(ステップSK9:YES)、文字認識部80は、文字種類を確定できない磁気インク文字が1つでもあるか否か、すなわち、ステップSK10において、文字種類を確定できないと判別された磁気インク文字が1つでも存在するか否かを判別する(ステップSK11)。
文字種類を確定できなかったものが1つも存在しない場合(ステップSK11:NO)、文字認識部80は、磁気インク文字列4Aの読み取りに成功したと判別し(ステップSK12)、光学認識処理を終了する。
一方、文字種類を確定できなかったものが1つでも存在する場合(ステップSK11:YES)、文字認識部80は、磁気インク文字列4Aの読み取りに失敗したと判別し(ステップSK4)、光学認識処理を終了する。
このように、本実施形態では、ステップSK1の光学文字認識処理において処理対象文字の文字種類を仮確定し、当該仮確定した文字種類が、第2認識フェーズで第1候補とされた文字種類、及び、第2候補とされた文字種類のいずれかと一致する場合にのみ、当該仮確定した文字種類を、処理対象文字の文字種類として確定する。これは、以下の理由による。
すなわち、ステップSK1の光学文字認識処理は、小切手4の表面を示す画像データに基づいて、光学文字認識により、磁気インク文字の文字種類を仮確定する。ここで、上述のように、小切手4の表面にペン等で記入されたサインや汚れ等が、磁気インク文字列4Aの誤認識の原因となる場合があり得る。これを踏まえ、磁気的な処理による文字種類の確定ができなかった磁気インク文字について、単純に光学文字認識によって文字種類を確定することとしない。本実施形態では、光学文字認識により仮確定した文字種類が、第2認識フェーズにおいて正しい文字種類である蓋然性が最も高いとされた第1候補に係る文字種類、及び、正しい文字種類である蓋然性が2番目に高いとされた第2候補に係る文字種類のいずれかと一致する場合にのみ、仮確定した文字種類を、処理対象文字の文字種類として確定する。これにより、誤認識を効果的に抑制している。
以上説明したように、本実施形態に係る記録媒体処理装置、記録媒体処理装置の制御方法、及び、プログラムによれば、以下の効果が得られる。
信号波形データにおいて一つの点又は複数の点が前後の点よりもプラス側又はマイナス側に突出している場合、その点は本来の信号成分ではなくノイズ成分である可能性が高いと考えられる。このような場合に、信号波形からのその点の突出量が小さくなるようにビット補正処理が行われるので、信号波形データにおけるノイズ成分による影響が小さくなる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられるので、磁気インク文字認識における認識率を向上させることができる。
また、ビット補正処理は、前後のデータとの差分値に基づく加減算処理で行われるため、信号波形データの解像度を低下させることが無く、乗除算処理や複雑な演算を伴う変換処理等を行う場合に比べて短時間で容易に補正処理を行うことができる。
ビット補正処理によって本来のピークの張り出し量が小さく抑えられてしまった場合でも、信号波形からのそれらの点の張り出し量が大きくなるようにピーク復元処理が行われるので、信号波形データにおけるピークを復元することができる。これにより、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられた状態で本来のピークが復元されるので、処理対象文字の文字波形データを精度良く切り出すことが可能となる。
本実施形態のビット補正処理及びピーク復元処理は、特に、磁気ヘッド54で読み取って得られた波形をADコンバーターによりデジタル値へ変換する際、グラウンドレベルや電圧の揺れ、ADコンバーターの揺らぎ、磁気ヘッドの電圧揺らぎ等の定常的なノイズに対し有効である。このようなノイズを含む信号波形データに対して、図8のビット補正処理(ステップSA22)とピーク復元処理(ステップSA23)とを2回繰り返すことにより、データの値がプラス2またはマイナス2の範囲で揺らぎを補正することができる。
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形及び応用が可能である。変形例を以下に述べる。なお、上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
(変形例)
例えば、上述した実施形態では、ステップSA22のビット補正処理を2回繰り返して行い、ステップSA23のピーク復元処理を1回行う構成であったが、このような構成に限定されない。
信号波形データにおける波形の乱れの状況に応じて、ビット補正処理を行う回数、及びピーク復元処理を行う回数の少なくとも一方を増減させた構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、ステップSA22のビット補正処理を行った後にステップSA23のピーク復元処理を行う構成であったが、このような構成に限定されない。
信号波形データにおける波形の乱れの状況に応じて、ビット補正処理、又はピーク復元処理の一方を単独で行う構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、ステップSA21の波形データ補正処理をステップSA1の文字の切り出しの前に実行する構成であったが、このような構成に限定されない。
ステップSA21の波形データ補正処理をステップSA1の文字の切り出しの後に実行する構成としてもよい。このような構成であっても、信号波形データにおけるノイズ成分による波形の乱れが抑えられるので、磁気インク文字認識における認識率を向上させることができる。
また、上述した実施形態では、磁気インク文字認識により磁気インク文字の文字種類を認識できない場合に、磁気インク文字認識により検出された文字数と光学文字認識により検出された文字数とが一致すれば光学文字認識を実行する構成であったが、このような構成に限定されない。
磁気インク文字列4Aに含まれる磁気インク文字のそれぞれについて、磁気インク文字認識による文字種類の確定、及び、光学文字認識による文字種類の確定を行い、磁気インク文字認識及び光学文字認識によって確定した文字種類が一致する場合に、磁気インク文字の文字種類の最終的な確定を行う構成としてもよい。このようにすれば、磁気インク文字の認識の確実性をより高めることができる。
また、上述した実施形態では、ホストコンピューター70が文字認識部80を備え、磁気インク文字の認識を実行する構成であったが、この文字認識部80の機能を、小切手読取装置1に持たせるようにし、小切手読取装置1が単独で、磁気インク文字の認識に係る各種処理を実行する構成としてもよい。この場合、小切手読取装置1が、記録媒体処理装置として機能する。
1…小切手読取装置(記録媒体処理装置)、4…小切手(記録媒体)、4A…磁気インク文字列、30…小切手搬送機構(搬送部)、54…磁気ヘッド(読取部)、70…ホストコンピューター(記録媒体処理装置)、71…制御部、73…ホスト側制御部。

Claims (5)

  1. 記録媒体を搬送する搬送部と、
    前記記録媒体に記録された磁気インク文字を磁気的に読み取る読取部と、
    前記搬送部と前記読取部とを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記搬送部を制御して前記記録媒体を搬送させ、
    搬送される前記記録媒体の前記磁気インク文字を前記読取部により読み取って得られる信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、
    前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bとを算出し、
    前記差分値Bがゼロとなる場合は、前記差分値Bがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Bを算出し直し、
    前記基準点のデータの値、前記差分値A、及び前記差分値Bがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値A及び前記差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第1の補正処理を行うことを特徴とする記録媒体処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第1の補正処理を行った後の前記信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、
    前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Cと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Dとを算出し、
    前記差分値Dがゼロとなる場合は、前記差分値Dがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Dを算出し直し、
    前記基準点のデータの値、前記差分値C、及び前記基準点を後方に4回以上ずらしたときの前記差分値Dがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値C及び前記差分値Dが元の値よりも絶対値において大きくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第2の補正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体処理装置。
  3. 前記制御部は、
    少なくとも前記第1の補正処理を繰り返して行うことを特徴とする請求項1または2に記載の記録媒体処理装置。
  4. 記録媒体を搬送する搬送部と、前記記録媒体に記録された磁気インク文字を磁気的に読み取る読取部と、を備えた記録媒体処理装置の制御方法であって、
    前記搬送部により前記記録媒体を搬送させ、搬送される前記記録媒体の前記磁気インク文字を前記読取部により読み取って得られる信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、
    前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bとを算出し、
    前記差分値Bがゼロとなる場合は、前記差分値Bがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Bを算出し直し、
    前記基準点のデータの値、前記差分値A、及び前記差分値Bがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値A及び前記差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第1の補正処理を行うことを特徴とする記録媒体処理装置の制御方法。
  5. 記録媒体を搬送する搬送部と、前記記録媒体に記録された磁気インク文字を磁気的に読み取る読取部と、を備えた記録媒体処理装置の各部を制御する制御部により実行されるプログラムであって、
    前記制御部を、
    前記搬送部により前記記録媒体を搬送させ、搬送される前記記録媒体の前記磁気インク文字を前記読取部により読み取って得られる信号波形データにおいて、一つの点を基準点として検出し、
    前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ前の点のデータの値を差し引いた差分値Aと、前記基準点のデータの値から前記基準点の一つ後の点のデータの値を差し引いた差分値Bとを算出し、
    前記差分値Bがゼロとなる場合は、前記差分値Bがゼロ以外となるまで前記基準点を後方にずらして前記差分値Bを算出し直し、
    前記基準点のデータの値、前記差分値A、及び前記差分値Bがともに正の値であるか又はともに負の値である場合、前記差分値A及び前記差分値Bが元の値よりも絶対値において小さくなるように、前記基準点のデータの値を補正する第1の補正処理を行う手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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