JP2012218583A - タイヤ空気圧監視システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の各タイヤに設けられてその温度情報、および空気圧情報、並びに自身に固有の識別情報を含む無線信号を定期的に送信するセンサユニット14と、同センサユニット14から送信される無線信号を受信する受信機31と、同受信機31において受信される無線信号に含まれる温度情報を使用して、そのタイヤの温度に適した空気圧である実基準値を算出するとともに、その実基準値を使用してタイヤ空気圧の低下の有無の所定基準となる閾値を算出する制御装置32とを備え、制御装置32は、実基準値を車両に設けられるメーター内ディスプレイ35を通じて表示させ、さらに、空気圧情報が閾値を下回るか否かを判断するとともに、下回る場合にはその旨を表示装置17を通じて報知する制タイヤ空気圧監視システム。
【選択図】図1
Description
同構成によれば、車両のドライバに視認しやすいメーター内ディスプレイに実基準値を表示することができる。これにより、ドライバは、実基準値を確認しやすく、また、車両に別途表示装置を設ける必要がない。
まず、タイヤ空気圧監視システムの概要を説明する。図1に示すように、当該システム11は、車両12の4つのタイヤ13にそれぞれ設けられる4つのセンサユニット14と、車両12の車体15に設けられる監視装置16とを備えてなる。各センサユニット14は、タイヤの温度および空気圧を検出するとともに、その検出した温度情報および空気圧情報並びに自身に固有の識別情報(IDコード)を含む無線信号を定められた周期(例えば15秒)で送信する。各センサユニット14からの無線信号は監視装置16により受信される。監視装置16は、受信した無線信号に含まれる識別情報に基づき当該無線信号に含まれる空気圧情報が自身の4つのタイヤ13のいずれかのものであるかどうかを判定する。そして監視装置16は、各空気圧情報に基づき4つのタイヤ13の空気圧を監視する。いずれかのタイヤの空気圧に異常が検出された場合には、車室内における運転者から視認可能となる範囲、例えばインストルメントパネル等に設けられる表示装置17を通じて、いずれかのタイヤ13に異常が発生した旨警告する。また、監視装置16は、無線信号に含まれる温度情報に基づき、その温度に対応した最適な空気圧を算出する。そして、例えば車両の走行距離等を表示する表示手段としてのメーター内ディスプレイ35に算出した空気圧を表示する。
センサユニット14は、タイヤ13の図示しないエアバルブの内端部に一体的に設けられる。図1の上部に拡大して示すように、センサユニット14は、温度センサ21、空気圧センサ22、送信機23、および制御回路24を備えてなる。
つぎに、監視装置16について詳細に説明する。図1に示すように、監視装置16は、受信機31、制御手段としての制御装置32、外気温度センサ36、及び走行距離センサ37を備えてなる。受信機31は、各センサユニット14からの無線信号を受信する。外気温度センサ36は、外気温度を測定する。走行距離センサ37は、車両の走行距離を計測する。制御装置32は、当該システムを統括制御する。制御装置32は、外気温度センサ36を通じて測定される外気温度と、受信機31を通じて受信される無線信号に含まれる温度情報と空気圧情報とに基づき各タイヤ13の状態を監視する。すなわち、制御装置32の記憶装置33には、図2に示されるテーブルデータ34が記憶されている。当該テーブルデータ34は、センサユニット14の個数分の識別情報ID1〜ID4と、各タイヤ13の空気圧の初期値(基準値)P0との関係を示す情報である。当該初期値は取り付けられるタイヤ13が十分に冷えた状態において適正とされる空気圧(冷間空気圧)を示す値である。本例では各タイヤ13の適正な空気圧はすべて同じである。これら識別情報および空気圧の初期値の登録は、車両の出荷時、あるいはタイヤ13の交換時などのように、タイヤ空気圧が適正(正常)であることが分かっている状態において行われる。なお、タイヤが十分に冷えた状態とは、タイヤ温度と大気温度とが等しい状態のことである。また、記憶装置33には、ボイル・シャルルの法則から導かれる理想気体の状態方程式が記憶されている。当該状態方程式は、次式(A)で表される。ただし、Pは圧力(空気圧)、Vは体積、nは物質量、Rは気体定数、Tは温度(絶対温度)である。この関係式及びタイヤ空気圧の目標調整値(初期値)から、制御装置32は、タイヤ温度に最適な空気圧である実基準値を算出する。詳述すると、実基準値は、大気温度よりも高いタイヤ温度におけるタイヤ空気圧の目標調整値である。
ここで、図3に示されるように外気温度がT1,T2(T1<T2)の場合において、タイヤ温度がT3(T2<T3)であるときの実基準値について説明する。外気温度がT1,T2のいずれの場合でも各タイヤに必要とされる空気圧は、基準値P0である。式(A)をPについて解くと、次式(B)のようになる。
ここで、気体定数R、および体積Vは、それぞれ一定であることから、R/Vを定数Aに置き換えると、式(B)は、次式(C)のように表すことができる。
すなわち、タイヤの空気圧Pは、気体の物質量nと温度Tに比例するということである。この式(C)から、外気温度がT1,T2の場合において、タイヤ温度がT3とされるときの実基準値P1,P2は、P1>P2という関係になる。このように、タイヤが十分に冷えた状態の温度である外気温度が変化すると、同じタイヤ温度であっても実基準値は異なる。
さて、このように構成されたタイヤ空気圧監視システム11において、各センサユニット14は、自身が搭載されるタイヤの温度及び空気圧を検出するとともに、その検出した温度情報、空気圧情報、及び自身に固有の識別情報(IDコード)を含む無線信号を定められた周期(ここでは、15秒)で送信する。無線信号は、受信機31により受信される。
(1)タイヤ温度に対応した実基準値をメーター内ディスプレイ35に表示させるようにした。ユーザは、このメーター内ディスプレイ35の視認を通じて、タイヤ温度が下がった場合でも、空気圧が適正値に維持される実基準値を知ることができるので、空気圧調整が容易となる。
・上記実施形態では、実基準値は、メーター内ディスプレイ35に表示されるとしたが、他の表示方法であってもよい。例えば、ナビゲーションのディスプレイ、あるいは外気温度等を表示するインジケータ等であればよい。このようにしても、ユーザは、実基準値を認識することができる。そして、実基準値にタイヤ空気圧を調整することができる。
Claims (4)
- 車両の各タイヤに設けられてその温度情報、および空気圧情報、並びに自身に固有の識別情報を含む無線信号を定期的に送信するセンサユニットと、
車両に設けられて、前記センサユニットから送信される前記無線信号を受信する受信機と、
同じく車両に設けられて、前記受信機において受信される前記無線信号に含まれる前記温度情報を使用して、そのタイヤの温度に適した空気圧である実基準値を算出するとともに、その実基準値を使用してタイヤ空気圧の低下の有無の所定基準となる閾値を算出する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記実基準値を車両に設けられる表示手段を通じて表示させ、さらに、前記空気圧情報が前記閾値を下回るか否かを判断するとともに、下回る場合にはその旨を報知手段を通じて報知するタイヤ空気圧監視システム。 - 請求項1に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
前記車両は、外気温度を測定する外気温度センサを備え、
前記制御手段は、前記温度情報に代えて前記外気温度センサを通じて測定される外気温度を基準として前記実基準値を算出するタイヤ空気圧監視システム。 - 請求項1又は2に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
前記表示手段は、車両のメーター内ディスプレイであるタイヤ空気圧監視システム。 - 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
前記車両は、燃料が補給される状態を検出する補給検出部を備え、
前記制御手段は、前記補給検出部を介して燃料が補給される状態と判断される場合には、前記表示手段に実基準値を表示させるタイヤ空気圧監視システム。
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