JP2012214670A - ポリイミド樹脂 - Google Patents

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梓平 元藤
Takao Mukai
孝夫 向井
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剛史 大高
Shintaro Higuchi
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Abstract

【課題】柔軟性、電気絶縁性、耐熱性及び基材への密着性を損なうことなく、優れた硬度を発現するポリイミド樹脂を提供する。
【解決手段】式(1)及び/又は式(2)の構造単位を有するポリイミド樹脂。


【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品の素材などの用途に用いられるポリイミド樹脂に関する。
近年、電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進んでおり、電子機器に用いられる電子部品の小型化、軽量化の要請が高まっている。これに伴い、電子部品の素材についても、硬度、柔軟性、電気絶縁性、耐熱性及び基材への密着性等の向上が望まれている。
ポリイミド樹脂の表面硬度の向上を目的として、無機粒子を添加する方法が提案されている(例えば特許文献1)。しかし無機粒子を添加することにより、柔軟性、電気絶縁性、耐熱性及び基材への密着性が低下するという問題があった。
特開平08−114807号公報
本発明の目的は、柔軟性、電気絶縁性、耐熱性及び基材への密着性を損なうことなく、優れた硬度を発現するポリイミド樹脂を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく検討を行った結果、本発明に到達した。即ち本発明は、下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表される構造単位を有し、ウレタン基を有しないポリイミド樹脂(A)を含有することを特徴とするポリイミド樹脂である。
一般式(1)及び一般式(2)中、R1、R2、R4、R5及びR7はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R3及びR6は4価の有機基を表し、R1、R3、R4及びR7が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR2、R5及びR6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
本発明のポリイミド樹脂は、硬度、柔軟性、電気絶縁性、耐熱性及び基材への密着性に優れるという効果を奏する。
本発明のポリイミド樹脂は、前記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表される構造単位を1個以上有し、ウレタン基を有しないポリイミド樹脂(A)を含有することを特徴とする。
本発明におけるポリイミド樹脂(A)を得る方法としては、例えば下記の3種類の方法が挙げられる。
(製造方法1)
下記一般式(3)で表される構造単位を有しウレタン基を有しないポリアミック酸(b)を製造し、(b)を加熱して、一般式(1)で表される構造単位を有し、ウレタン基を有しないポリイミド樹脂(A)を得る。
一般式(3)におけるR1及びR2はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R3は4価の有機基を表し、R1及びR3が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
具体的な方法としては、例えば、炭素数10〜54(好ましくは10〜50)の芳香族テトラカルボン酸二無水物と炭素数2〜40(好ましくは2〜26)のジアミンとを、モル比1:2で反応させてイミド化又はアミド化後、炭素数4〜42(好ましくは4〜26)のジイソシアネートを加えてウレア化しながら伸長反応させ、上記一般式(3)で表される構造単位を有しウレタン基を有しないポリアミック酸(b)を得て、更に例えば80℃〜500℃に加熱してアミド基及びカルボキシル基をイミド基に変換することにより、前記一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を得る方法が挙げられる。
この方法による場合、一般式(3)および一般式(1)におけるR1は炭素数4〜42のジイソシアネートから2個のイソシアネート基を除いた残基であり、R2は炭素数2〜40のジアミンから2個のアミノ基を除いた残基であり、R3は炭素数10〜54の芳香族テトラカルボン酸二無水物から2個の酸無水物基を除いた残基である。
(製造方法2)
下記一般式(4)で表される構造単位を有するポリイソイミド(c)を製造し、(c)と光塩基発生剤(e)の混合物に活性光線を照射して、一般式(1)で表される構造単位を有し、ウレタン基を有しないポリイミド樹脂(A)を得る。
一般式(4)におけるR1及びR2はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R3は4価の有機基を表し、R1及びR3が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
具体的な方法としては、例えば、炭素数10〜54の芳香族テトラカルボン酸二無水物と炭素数2〜40のジアミンとを、モル比1:2で反応させてイミド化又はアミド化後、縮合剤(N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド等)を加える事で、イソイミド化し、炭素数4〜42のジイソシアネートを加え、ウレア化しながら伸長反応させ、上記一般式(4)で表される構造単位を有するウレタン基を有しないポリイソイミド(c)を得て、更に光塩基発生剤(e)を加え、活性光線を照射する事により、イソイミド基をイミド基に変換して、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を得る方法が挙げられる。
この方法による場合、一般式(4)および一般式(1)におけるR1は炭素数4〜42のジイソシアネートから2個のイソシアネート基を除いた残基であり、R2は炭素数2〜40のジアミンから2個のアミノ基を除いた残基であり、R3は炭素数10〜54の芳香族テトラカルボン酸二無水物から2個の酸無水物基を除いた残基である。
(製造方法3)
下記一般式(5)で表される構造単位を有するポリイソイミド(d)を製造し、(d)と光塩基発生剤(e)の混合物に活性光線を照射して、一般式(2)で表される構造単位を有し、ウレタン基を有しないポリイミド樹脂(A)を得る。
一般式(5)におけるR4、R5及びR7はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R6は4価の有機基を表し、R4及びR7が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR5及びR6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
具体的な方法としては、例えば、炭素数2〜40のジアミンと炭素数10〜54の芳香族テトラカルボン酸二無水物2モルとを、モル比1:2で反応させてイミド化又はアミド化後、縮合剤(N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド等)を加える事で、イソイミド化し、炭素数4〜42のジイソシアネートを加え、7員環を形成させた後、炭素数2〜40のジアミンを加えウレア化しながら伸長反応させ、上記一般式(5)で表される構造単位を有するウレタン基を有しないポリイソイミド(d)を得て、更に光塩基発生剤(e)を加え、活性光線を照射する事により、イソイミド基をイミド基に変換して、一般式(2)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を得る方法が挙げられる。
この方法による場合、一般式(5)および一般式(2)におけるR4及びR7は炭素数2〜40のジアミンから2個のアミノ基を除いた残基であり、R5は炭素数4〜42のジイソシアネートから2個のイソシアネート基を除いた残基であり、R6は炭素数10〜54の芳香族テトラカルボン酸二無水物から2個の酸無水物基を除いた残基である。
また、製造方法2と製造方法3を組み合わせて、ポリイソイミド(c)、ポリイソイミド(d)及び光塩基発生剤(e)の混合物に活性光線を照射することにより、一般式(1)及び一般式(2)で表される構造単位を有し、ウレタン基を有しないポリイミド樹脂(A)を得ることができる。
一般式(1)〜(5)におけるR1及びR5として、表面硬度の観点から好ましいものとしては、炭素数2〜40の2価の有機基が挙げられ、更に好ましくは炭素数6〜30の炭化水素基であり、特に好ましくは化学式(6)〜(12)のいずれかで表される2価の炭化水素基である。
また、R3及びR6として、表面硬度の観点から好ましいものとしては、炭素数6〜50の4価の有機基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数6〜40の4価の芳香環含有基であり、特に好ましくは化学式(13)〜(16)のいずれかで表される4価の芳香環含有基である。
化学式(6)〜(12)における*は、それが付された結合により各炭化水素基が、前記一般式(1)〜(5)における窒素原子に結合していることを表す。
化学式(13)〜(16)における*は、それが付された結合により各芳香環含有基が、前記一般式(1)においてはイミド基の炭素原子に、前記一般式(2)においてはイミド基の炭素原子及び7員環を形成する炭素原子に、前記一般式(3)においてはアミド基及びカルボキシル基の炭素原子に、前記一般式(4)においてはイソイミド基の炭素原子に、前記一般式(5)においてはイソイミド基の炭素原子及び7員環を形成する炭素原子に、それぞれ結合していることを表す。
化学式(13)〜(16)は、90度あるいは270度回転した形でなく、このままの形で、一般式(1)〜(5)におけるR3又はR6を置き換えて結合しているものであるが、上下のみが裏返しの形で結合していてもよい。
一般式(1)〜(5)におけるR2、R4及びR7として表面硬度の観点から好ましいものとしては、炭素数2〜40の2価の有機基が挙げられ、更に好ましくは炭素数6〜40の2価の環構造(芳香環または脂環)を有する基であり、特に好ましくは化学式(17)〜(53)のいずれかで表される2価の環構造を有する基である。
化学式(17)〜(53)における*は、それが付された結合により各環構造を有する基が、前記一般式(1)〜(5)における窒素原子に結合していることを表す。
ポリイミド樹脂(A)の内、表面硬度の観点から好ましいのは、R1及びR5が化学式(6)で表される基であり、R3及びR6が化学式(13)で表される基及び/又は化学式(14)される基であるポリイミド樹脂である。
上記ポリイミド樹脂(A)の製造方法において使用される炭素数10〜54の芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−p−ターフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物,シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェニル)]ヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェニル)]プロパンテトラカルボン酸二無水物及び2,2−ビス[4−{4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニルオキシ}フェニル]プロパン酸二無水物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリイミド樹脂(A)の製造に使用される炭素数2〜40のジアミンとしては、炭素数2〜16の脂肪族ジアミン、炭素数6〜40(好ましくは6〜26)の芳香族ジアミン及び炭素数8〜40(好ましくは8〜26)の芳香脂肪族ジアミン等が挙げられる。
炭素数2〜16の脂肪族ジアミンとしては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)等が挙げられる。
炭素数6〜40の芳香族ジアミンとしては、o−、m−又はp−フェニレンジアミン、テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、テトラエチル−1,4−フェニレンジアミン,テトラプロピル−1,4−フェニレンジアミン、トリメチル−1,4−フェニレンジアミン、トリエチル−1,4−フェニレンジアミン、トリプロピル−1,4−フェニレンジアミン、3,3’,5’−トリメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,5’−トリエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,5’−トリプロピル−4,4’−ジアミノビフェニル、o−トリジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’’−ジアミノターフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(m−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,7−ジアミノフルオレン、アセトグアナミン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,6−ジアミノアントラキノン、2,6−、2,5−又は3,4−ジアミノトルエン、2,3−、2,5−、2,6−又は3,4−ジアミノピリジン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、ベンゾグアナミン、2,7−ジアミノナフタレン、4,4’−ジチオジアニリン、2,2−ビス[4−(p−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン及び2,2−ビス[4−(p,p’−アミノビフェニルオキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
炭素数8〜40の芳香脂肪族ジアミンとしては、o−、m−又はp−キシリレンジアミン等が挙げられる。
炭素数2〜40のジアミンは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリイミド樹脂(A)の製造に使用される炭素数4〜42のジイソシアネートとしては、炭素数8〜26の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜42(好ましくは4〜26)の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数6〜20の脂環式ポリイソシアネート及び炭素数10〜20の芳香脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
炭素数8〜26の芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート及びm−又はp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
炭素数4〜42の脂肪族ポリイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びリジンジイソシアネート等が挙げられる。
炭素数6〜20の脂環式ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート及び2,5−又は2,6−ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
炭素数10〜20の芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、m−又はp−キシリレンジイソシアネート及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
炭素数4〜42のジイソシアネートは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記製造方法2及び3における光塩基発生剤(e)は、特に限定されないが、例えばオキシム誘導体(e1)、4級アンモニウム塩誘導体(e2)及び4級アミジン塩誘導体(e3)等が挙げられる。
オキシム誘導体(e1)としてはo−アシロキシム等が挙げられる。
4級アンモニウム塩誘導体(e2)及び4級アミジン塩誘導体(e3)としては、下記一般式(54)〜(56)のいずれかで示される化合物が好ましく、より好ましくは、下記一般式(59)で示される化合物である。
式中、R8〜R35はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、一般式(57)で表される置換基及び一般式(58)で表される置換基からなる群から選ばれる原子又は置換基であって、R8〜R17のいずれか1つは一般式(57)又は一般式(58)で表される置換基であり;R18〜R25のいずれか1つは一般式(57)又は一般式(58)で表される置換基であり;R26〜R35のいずれか1つは一般式(57)又は一般式(58)で表される置換基である。
式中、R36〜R39はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基であり、R40〜R42はそれぞれ水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、(X1-及び(X2-は、それぞれ陰イオンを表し、aは2〜4の整数であり;*は、それが付された結合により各置換基が、前記一般式(54)〜(56)における炭素原子に結合していることを表す。
式中、(X3-は、陰イオンを表す。
上記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられ、フッ素及び塩素が好ましい。
炭素数1〜20のアシル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、バレリル基及びシクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、sec−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−又はiso−プロポキシ基、n−、sec−又はtert−ブトキシ基、n−、iso−、又はneo−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基及びオクチルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキルチオ基としては、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−又はiso−プロピルチオ基、n−、sec−又はtert−ブチルチオ基、n−、iso−又はneo−ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基及びオクチルチオ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキルシリル基としては、例えばトリメチルシリル基及びトリイソプロピルシリル基等のトリアルキルシリル基等が挙げられる。ここでアルキルは直鎖構造でも分岐構造でも構わない。
一般式(54)で示される化合物はアントラセン骨格、一般式(55)で示される化合物はチオキサントン骨格、一般式(56)で示される化合物はベンゾフェノン骨格を有する化合物であり、それぞれi線(365nm)付近に最大吸収波長を有する化合物の一例である。R8〜R35は吸収波長の調整、感度の調整、熱安定性、反応性、分解性等を考慮して変性させるものであり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20のアシル基、アミノ基、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフチル基からなる群から選ばれる原子又は置換基で目的に応じて変性される。但し、R8〜R17のいずれか1つ、R18〜R25のいずれか1つ、R26〜R35のいずれか1つは、一般式(57)又は一般式(58)で表される置換基である。
一般式(57)で示される置換基はカチオン化したアミジン骨格を有する置換基であり、aは2〜4の整数である。この置換基としては、aが4である1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンがカチオン化した構造を有する置換基及びaが2である1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンがカチオン化した構造を有する置換基が好ましい。R36とR37は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましいのは水素原子及び炭素数1〜10のアルキル基、更に好ましいのは水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基である。
一般式(58)は4級アンモニウム構造を有しており、R38とR39は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基、更に好ましくは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。また、R40〜R42は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表し、直鎖でも分岐でも環状でもよい。R40〜R42は好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜5のアルキル基である。
一般式(57)で示される化合物は活性光線の照射により、R36とR37が結合した炭素と窒素の間の結合が解裂してアミジン骨格を有する塩基性化合物を生成し、一般式(58)で示される化合物は活性光線の照射により、R38とR39が結合した炭素と窒素の間の結合が解裂して3級アミンが生成する。
一般式(57)〜(59)において(X1-〜(X3-で表される陰イオンとしては、ハロゲン化物アニオン、水酸化物アニオン、チオシアナートアニオン、炭素数1〜4のジアルキルジチオカルバメートアニオン、炭酸アニオン、炭酸水素アニオン、ハロゲンで置換されていてもよい脂肪族又は芳香族カルボキシアニオン(安息香酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、パーフルオロアルキル酢酸アニオン、及びフェニルグリオキシル酸アニオン等)、ハロゲンで置換されていてもよい脂肪族又は芳香族スルホキシアニオン(トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等)、6フッ化アンチモネートアニオン(SbF6 -)、ホスフィンアニオン[6フッ化ホスフィンアニオン(PF6 -)及び3フッ化トリス(パーフルオロエチル)ホスフィンアニオン(PF3(C253 -)等]及びボレートアニオン(テトラフェニルボレート及びブチルトリフェニルボレートアニオン等)等が挙げられ、これらの内、光分解性の観点から、脂肪族又は芳香族カルボキシイオン及びボレートアニオンが好ましい。
光塩基発生剤(e)の添加量は、光イミド化効率の観点から、ポリイソイミド(c)及び/又はポリイソイミド(d)の合計重量に対して、好ましくは0.05〜30重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%である。
ポリイミド樹脂(A)の製造は、溶剤の存在下又は非存在下に行うことができる。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコールアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン及び1,3−ジオキソラン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記のポリイミド樹脂(A)の製造方法1〜3では、前記一般式(1)及び/又は(2)で表される構造単位の繰り返しのみからなるポリイミド樹脂が得られるが、例えば、ウレア化の際に前記炭素数2〜40のジアミンや後述の(A)以外のポリイミド樹脂と同様に製造される末端がアミノ基のポリイミド化合物を使用することにより、一般式(1)及び/又は(2)で表される構造単位以外の構造単位を有するポリイミド樹脂(A)が得られる。
ポリイミド樹脂(A)における一般式(1)及び/又は(2)で表される構造単位の含有量は、表面硬度の観点から(A)の重量に基づいて50重量%以上であることが好ましく、更に好ましくは70重量%以上である。
ポリイミド樹脂(A)として特に好ましいのは、表面硬度の観点から、前記一般式(1)及び/又は(2)で表される構造単位の繰り返しのみからなるポリイミド樹脂である。
ポリイミド樹脂(A)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のポリイミド樹脂は、更にポリイミド樹脂(A)以外のポリイミド樹脂を含有するポリイミド樹脂組成物であってもよい。ポリイミド樹脂(A)以外のポリイミド樹脂としては公知のポリイミド樹脂、例えば前記炭素数10〜54の芳香族テトラカルボン酸二無水物と前記炭素数2〜40のジアミンの反応により得られるポリイミド樹脂等が挙げられる。
本発明のポリイミド樹脂におけるポリイミド樹脂(A)以外のポリイミド樹脂の含有量は、表面硬度の観点から、ポリイミド樹脂全体の重量を基準として、好ましくは0〜30重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。
ポリイミド樹脂(A)、及び(A)を含有する本発明のポリイミド樹脂のガラス転移点は、表面硬度の観点から、好ましくは150〜500℃、更に好ましくは180〜400℃である。
本発明におけるポリイミド樹脂のガラス転移点は、下記条件にて測定されるものである。
装置 : 動的粘弾性測定装置(UBM製「Rheogel−E4000」)
周波数 : 100Hz
測定温度域 : 25℃〜500℃
昇温速度 : 5℃/分
本発明のポリイミド樹脂は、必要により溶剤、密着性付与剤(シランカップリング剤等)及びレベリング剤等を含有することができる。
溶剤としては、ポリイミド樹脂(A)の製造に用いられる溶剤として例示したものと同様のものが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
溶剤の含有量は、ポリイミド樹脂の重量を基準として0〜96重量%であることが好ましく、更に好ましくは3〜95重量%、特に好ましくは5〜90重量%である。
密着性付与剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシラン、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム及びアセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。密着性付与剤の含有量は、ポリイミド樹脂の重量を基準として0〜20重量%が好ましく、更に好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは5〜10重量%である。
レベリング剤としては、フッ素系のレベリング剤(パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等)、シリコーン系のレベリング剤(アミノポリエーテル変性シリコーン、メトキシ変性シリコーン及びポリエーテル変性シリコーン等)が挙げられる。レベリング剤の含有量は、ポリイミド樹脂の重量を基準として、通常2重量%以下、添加効果及び透明性の観点から好ましくは0.05〜1重量%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%である。
本発明のポリイミド樹脂は、更に、使用目的に合わせて、無機微粒子、分散剤、消泡剤、チクソトロピー性付与剤、スリップ剤、難燃剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び紫外線吸収剤等を含有することができる。
本発明のポリイミド樹脂を基材へ塗布する場合の塗布方法としては、スピンコート、ロールコート及びスプレーコート等の公知のコーティング法並びに平版印刷、カルトン印刷、金属印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷及びグラビア印刷といった公知の印刷法を適用できる。また、微細液滴を連続して吐出するインクジェット方式の塗布も適用できる。
基材への塗布に当たっては、本発明のポリイミド樹脂又はその溶剤溶液を塗布してもよいし、本発明におけるポリイミド樹脂(A)の前駆体である前記ポリアミック酸(b)を含有するポリイミド樹脂又はその溶剤溶液を塗布して、加熱することによりポリアミック酸(b)をポリイミド樹脂(A)に変換してもよく、前記ポリイソイミド(c)及び/又はポリイソイミド(d)を含有するポリイミド樹脂又はその溶剤溶液に光塩基発生剤(e)を加えた混合溶液を塗布して、活性光線を照射することによりポリイソイミド(c)及び/又は(d)をポリイミド樹脂(A)に変換してもよい。
本発明のポリイミド樹脂の溶剤溶液を使用する場合は、塗工後に乾燥することが必要である。乾燥方法としては、例えば熱風乾燥が挙げられる。乾燥温度は、通常10〜200℃、塗膜の平滑性の観点から好ましい上限は150℃、乾燥速度の観点から好ましい下限は50℃である。
尚、ポリアミック酸(b)を含むポリイミド樹脂を塗布した場合は、イミド化反応を要するため、加熱温度は好ましくは80〜500℃、更に好ましくは150〜350℃である。
また、ポリイソイミド(c)及び/又はポリイソイミド(d)を含むポリイミド樹脂を塗布した場合は、イミド化(硬化)反応が不要な為、溶剤乾燥のみでよいが、10nm〜1500nmの活性光線の照射による光イミド化が必要であり、一般的に使用されている高圧水銀灯の他、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ及びハイパワーメタルハライドランプ等(UV・EB硬化技術の最新動向、ラドテック研究会編、シーエムシー出版、138頁、2006)が使用できる。また、LED光源を使用した照射装置も好適に使用できる。活性光線の照射時及び/又は照射後に光塩基発生剤(e)から発生した塩基を拡散させる目的で、加熱を行ってもよい。加熱温度は、通常、30℃〜200℃であり、好ましくは35℃〜150℃、更に好ましくは40℃〜120℃である。
塗布膜厚(溶剤を使用する場合は乾燥後の膜厚)は、0.5〜300μmであることが好ましい。乾燥性及び硬化性の観点から更に好ましい上限は250μmであり、耐摩耗性、耐溶剤性及び耐汚染性の観点から更に好ましい下限は1μmである。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に規定しない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1
<ポリアミック酸(b−1)溶液の合成>
撹拌機、ガス導入管、冷却管及び温度計を備えたフラスコに、ピロメリット酸二無水物22部、p−フェニレンジアミン23部及びN−メチルピロリドン500部を仕込み、25℃で3時間撹拌した後、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート28部を仕込み、25℃で3時間反応させ、更に残存イソシアネート濃度が0.1%以下になるまで反応を行い、ポリアミック酸(b−1)溶液を得た。
製造例2
<ポリアミック酸(b−2)溶液の合成>
「ピロメリット二酸無水物22部」を「3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物20部」に、「p−フェニレンジアミン23部」を「3,3’−ジアミノジフェニルエーテル42部」に、「4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート28部」を「4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート27部」に変更する以外は製造例1と同様にして目的とするポリアミック酸(b−2)溶液を得た。
製造例3
<ポリアミック酸(b−3)溶液の合成>
「ピロメリット二酸無水物22部」を「3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32部」に、「p−フェニレンジアミン23部」を「3,3’−ジアミノジフェニルエーテル42部」に、「4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート28部」を「ヘキサメチレンジイソシアネート18部」に変更する以外は製造例1と同様にして目的とするポリアミック酸(b−3)溶液を得た。
製造例4
<ポリアミック酸(b−4)溶液の合成>
「p−フェニレンジアミン23部」を「3,3’−ジアミノジフェニルエーテル42部」に、「4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート28部」を「4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート27部」に変更する以外は製造例1と同様にして目的とするポリアミック酸(b−4)溶液を得た。
製造例5
<ポリアミック酸(b−5)溶液の合成>
「ピロメリット酸二無水物22部」を「3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32部」に、「4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート28部」を「4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート27部」に変更する以外は製造例1と同様にして目的とするポリアミック酸(b−5)溶液を得た。
製造例6
<ポリイソイミド(c−1)溶液の合成>
撹拌機、ガス導入管、冷却管及び温度計を備えたフラスコに、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32部、イソホロンジアミン34部、N−メチルピロリドン500部を仕込み、25℃で3時間撹拌した後、N,N’ジシクロヘキシルカルボジイミド23部を仕込み、25℃で1時間撹拌した。反応液を吸引濾過し、濾液及びヘキサメチレンジイソシアネート16部を前述のフラスコに仕込み、25℃で3時間反応させ、更に残存イソシアネート濃度が0.1%以下になるまで反応を行い、ポリイソイミド(c−1)溶液を得た。
製造例7
<ポリイソイミド(c−2)溶液の合成>
「3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32部」を「ピロメリット酸二無水物22部」に、「イソホロンジアミン34部」を「3,3’−ジアミノベンゾフェノン42部」に、「ヘキサメチレンジイソシアネート16部」を「1,5−ジイソシアナトナフタレン20部」に変更する以外は製造例6と同様にして目的とするポリイソイミド(c−2)溶液を得た。
製造例8
<ポリイソイミド(c−3)溶液の合成>
「3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32部」を「ピロメリット酸二無水物22部」に、「ヘキサメチレンジイソシアネート16部」を「4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート27部」に変更する以外は製造例6と同様にして目的とするポリイソイミド(c−3)溶液を得た。
製造例9
<ポリイソイミド(c−4)溶液の合成>
「ヘキサメチレンジイソシアネート16部」を「4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート27部」に変更する以外は製造例6と同様にして目的とするポリイソイミド(c−4)溶液を得た。
製造例10
<ポリイソイミド(d−1)溶液の合成>
撹拌機、ガス導入管、冷却管及び温度計を備えたフラスコに、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物72部、4,4’−ジアミノジフェニルメタン20部、N−メチルピロリドン500部を仕込み、25℃で3時間撹拌した後、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド23部を仕込み、25℃で1時間撹拌した。反応液を吸引濾過し、濾液及びイソホロンジイソシアネート44部を前述のフラスコに仕込み、25℃で1時間撹拌し、4,4’−ジアミノジフェニルメタン19部を仕込み、25℃で3時間反応させ、更に残存イソシアネート濃度が0.1%以下になるまで反応を行い、ポリイソイミド(d−1)溶液を得た。
製造例11
<ポリイソイミド(d−2)溶液の合成>
「3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物72部」を「3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物72部」に、「4,4’−ジアミノジフェニルメタン20部」を「ビス(4−アミノフェニル)スルフィド22部」に、「イソホロンジイソシアネート44部」を「トリレン−2,4−ジイソシアネート35部」に変更する以外は製造例10と同様にして目的とするポリイソイミド(d−2)溶液を得た。
製造例12
<ポリイソイミド(d−3)溶液の合成>
「イソホロンジイソシアネート44部」を「4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート50部」に変更する以外は製造例10と同様にして目的とするポリイソイミド(d−3)溶液を得た。
製造例13
<ポリイソイミド(d−4)溶液の合成>
「3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物72部」を「ピロメリット酸二無水物50部」に、「イソホロンジイソシアネート44部」を「4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート50部」に変更する以外は製造例10と同様にして目的とするポリイソイミド(d−4)溶液を得た。
製造例14
[光塩基発生剤(e3−1){一般式(59)で表される化合物}の合成]
(1)メチルチオキサントン[中間体(e3−1−1)]の合成:
温度計、撹拌機を備えたフラスコに、ジチオサリチル酸[和光純薬工業(株)製]10部を硫酸139部に溶解させ、1時間室温(約25℃)で攪拌した後、氷浴にて冷却して冷却溶液を得た。ついで、この冷却溶液の液温を20℃以下に保ちながら、トルエン25部を少しずつ滴下した後、室温(約25℃)にもどし、更に2時間攪拌して反応液を得た。水815部に反応液を少しずつ加えた後、析出した黄色固体を濾別した。この黄色固体をジクロロメタン260部に溶解させ、水150部を加え、更に24%KOH水溶液6.7部を加えて水層をアルカリ性とし、1時間攪拌した後、分液操作にて水層を除去し、有機層を130部の水で3回洗浄した。ついで有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、有機溶剤を減圧留去して、中間体(e3−1−1)(黄色固体)8.7部を得た。尚、中間体(e3−1−1)は、2−メチルチオキサントンと3−メチルチオキサントンの混合物である。
(2)2−ブロモメチルチオキサントン[中間体(e3−1−2)]の合成:
温度計、撹拌機、分水器、還流冷却器を備えたフラスコに、中間体(e3−1−1)2.1部をシクロヘキサン120部に溶解させ、これにN−ブロモスクシンイミド[和光純薬工業(株)製]8.3部及び過酸化ベンゾイル[和光純薬工業(株)製]0.1部を加え、還流下で4時間反応させた後(3−メチルチオキサントンは反応しない)、溶剤(シクロヘキサン)を留去し、そこへクロロホルム50部を加えて残渣を再溶解させてクロロホルム溶液を得た。クロロホルム溶液を30部の水で3回洗浄し、分液操作により水層を除去した後、有機溶剤を減圧留去して、褐色固体1.7部を得た。これを酢酸エチルで再結晶させて(3−メチルチオキサントンはここで除かれる)、中間体(e3−1−2)(黄色固体)1.5部を得た。
(3)8−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロマイド[中間体(e3−1−3)]の合成:
温度計、撹拌機を備えたフラスコに、中間体(e3−1−2)(2−ブロモメチルチオキサントン)1.0部をジクロロメタン85gに溶解し、これに1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン[サンアプロ(株)製「DBU」]0.5部を滴下した後(滴下後発熱した)、室温(約25℃)下、1時間攪拌し、有機溶剤を減圧留去して、白色固体2.2部を得た。この白色固体をテトラヒドロフラン/ジクロロメタン混合溶液で再結晶させて、中間体(e3−1−3)(白色固体)1.0部を得た。
(4)光塩基発生剤(e3−1)の合成:
温度計、撹拌機を備えたフラスコに、ナトリウムテトラフェニルボレート塩[ナカライテスク(株)製]0.8部を水17部で溶解させた水溶液に、あらかじめクロロホルム50部に中間体(e3−1−3)1.0部を溶解させた溶液を少しずつ滴下した後、1時間室温(約25℃)で攪拌し、水層を分液操作により除き、有機層を30部の水で3回洗浄した。有機溶剤を減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をアセトニトリル/エーテル混合溶液で再結晶させて、光塩基発生剤(e3−1)(淡黄白色粉末)1.3部を得た。
比較製造例1
<ポリアミック酸(b’−1)溶液の合成>
撹拌機、ガス導入管、冷却管、及び温度計を備えたフラスコに、ピロメリット酸二無水物44部、p−フェニレンジアミン23部、N−メチルピロリドン500部を仕込み、25℃で3時間撹拌し、目的とするポリアミック酸(b’−1)溶液を得た。
比較製造例2
<ポリイソイミド(c’−1)溶液の合成>
撹拌機、ガス導入管、冷却管及び温度計を備えたフラスコに、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32部、イソホロンジアミン17部、N−メチルピロリドン500部を仕込み、25℃で3時間撹拌した後、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド23部を仕込み、25℃で5時間撹拌させ、ポリイソイミド(c’−1)溶液を得た。
比較製造例3
<ポリイソイミド(d’−1)溶液の合成>
「4,4’−ジアミノジフェニルメタン19部」を「4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン20部」に変更する以外は製造例10と同様にして目的とするポリイソイミド(d’−1)溶液を得た。
実施例1
ポリアミック酸(b−1)溶液を、表面処理を施した厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム[東洋紡(株)製コスモシャインA4300]及び厚さ25μmの離型性PETフィルム[リンテック(株)製PET2501]に、それぞれアプリケーターを用いて、乾燥・加熱イミド化後の膜厚が20μmとなるように塗布して、80℃で5時間乾燥し、離型性PETフィルムに塗布したものについては樹脂フィルムを離型性PETフィルムから剥がした後、昇温速度3℃/分で300℃まで加熱し、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、赤外吸収スペクトルにおいて、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−1)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−1)からなるフィルムとを得た。(Q−1)のガラス転移点は190℃であった。このガラス転移点は、前記の方法によった(以降の実施例及び比較例においても同様)。
実施例2
「ポリアミック酸(b−1)溶液」を「ポリアミック酸(b−2)溶液」に変更する以外は実施例1と同様にして、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−2)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−2)からなるフィルムとを得た。(Q−2)のガラス転移点は200℃であった。
実施例3
「ポリアミック酸(b−1)溶液」を「ポリアミック酸(b−3)溶液」に変更する以外は実施例1と同様にして、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−3)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−3)からなるフィルムとを得た。(Q−3)のガラス転移点は200℃であった。
実施例4
「ポリアミック酸(b−1)溶液」を「ポリアミック酸(b−4)溶液」に変更する以外は実施例1と同様にして、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−4)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−4)からなるフィルムとを得た。(Q−4)のガラス転移点は220℃であった。
実施例5
「ポリアミック酸(b−1)溶液」を「ポリアミック酸(b−5)溶液」に変更する以外は実施例1と同様にして、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−5)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−5)からなるフィルムとを得た。(Q−5)のガラス転移点は250℃であった。
比較例1
「ポリアミック酸(b−1)溶液」を「ポリアミック酸(b’−1)溶液」に変更する以外は実施例1と同様にして、比較用のポリイミド樹脂(Q’−1)がコーティングされたPETフィルムと、比較用のポリイミド樹脂(Q’−1)からなるフィルムとを得た。(Q’−1)のガラス転移点は120℃であった。
実施例6
ポリイソイミド(c−1)溶液100部に製造例14で合成した光塩基発生剤(e3−1)を5部加え、表面処理を施した厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム[東洋紡(株)製コスモシャインA4300]及び厚さ25μmの離型性PETフィルム[リンテック(株)製PET2501]に、それぞれアプリケーターを用いて、膜厚20μm(乾燥後)となるように塗布して、80℃にて5時間乾燥した後、ベルトコンベア式UV照射装置(アイグラフィックス株式会社「ECS−151U」)を使用して露光を行い、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−6)を得た。離型性PETフィルムに塗布したものについてはポリイミド樹脂フィルムを離型性PETフィルムから剥がして、ポリイミド樹脂(Q−6)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−6)からなるフィルムとを得た。(Q−6)のガラス転移点は200℃であった。露光量は365nmとして150mJ/cm2であった。
実施例7
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(c−2)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−7)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−7)からなるフィルムとを得た。(Q−7)のガラス転移点は210℃であった。
実施例8
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(c−3)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−8)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−8)からなるフィルムとを得た。(Q−8)のガラス転移点は230℃であった。
実施例9
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(c−4)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−9)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−9)からなるフィルムとを得た。(Q−9)のガラス転移点は260℃であった。
実施例10
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(d−1)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、一般式(2)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−10)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−10)からなるフィルムとを得た。(Q−10)のガラス転移点は240℃であった。
実施例11
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(d−2)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、一般式(2)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−11)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−11)からなるフィルムとを得た。(Q−11)のガラス転移点は250℃であった。
実施例12
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(d−3)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、一般式(2)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−12)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−12)からなるフィルムとを得た。(Q−12)のガラス転移点は270℃であった。
実施例13
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(d−4)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、一般式(2)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)を含有し、1718cm-1にイミド基のC=O伸縮振動の吸収を有する、本発明のポリイミド樹脂(Q−13)がコーティングされたPETフィルムと、ポリイミド樹脂(Q−13)からなるフィルムとを得た。(Q−13)のガラス転移点は300℃であった。
比較例2
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(c’−1)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、比較用のポリイミド樹脂(Q’−2)がコーティングされたPETフィルムと、比較用のポリイミド樹脂(Q’−2)からなるフィルムとを得た。(Q’−2)のガラス転移点は140℃であった。
比較例3
「ポリイソイミド(c−1)溶液」を「ポリイソイミド(d’−1)溶液」に変更する以外は実施例6と同様にして、比較用のポリイミド樹脂(Q’−3)がコーティングされたPETフィルムと、比較用のポリイミド樹脂(Q’−3)からなるフィルムとを得た。(Q’−3)のガラス転移点は150℃であった。
[塗膜の性能評価]
実施例1〜13及び比較例1〜3で得た各ポリイミド樹脂がコーティングされたPETフィルムを用いて、鉛筆硬度及び密着性を、各ポリイミド樹脂からなるフィルムを用いて、柔軟性、耐熱性及び電気絶縁性を、以下の方法で評価した結果を表1に示す。
[性能評価方法]
(1)鉛筆硬度
JIS K5600−5−4に準拠して、鉛筆硬度を測定する。
(2)密着性
JIS K5600−5−6に準拠して、碁盤目セロハンテープ剥離試験により密着性を評価する。
(3)柔軟性
JIS K7203に準拠して、曲げ弾性率を測定する。曲げ弾性率が小さい程、柔軟性に優れる。
(4)電気絶縁性
JIS K7194に準拠して、体積抵抗を測定する。体積抵抗が大きい程、電気絶縁性に優れる。
(5)耐熱性
JIS K7120に準拠し、5%重量損失温度を測定する。5%重量損失温度が高い程、耐熱性に優れる。
本発明のポリイミド樹脂は、硬度、柔軟性、電気絶縁性、耐熱性及び基材への密着性に優れているため、電子材料・樹脂成型品・フィルムの表面保護硬化膜として有用である。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表される構造単位を有し、ウレタン基を有しないポリイミド樹脂(A)を含有することを特徴とするポリイミド樹脂。
    [式中、R1、R2、R4、R5及びR7はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R3及びR6は4価の有機基を表し、R1、R3、R4及びR7が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR2、R5及びR6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  2. 前記一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)が、下記一般式(3)で表される構造単位を有しウレタン基を有しないポリアミック酸(b)を加熱することにより得られるポリイミド樹脂である請求項1記載のポリイミド樹脂。
    [式中、R1及びR2はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R3は4価の有機基を表し、R1及びR3が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  3. 前記一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)が、下記一般式(4)で表される構造単位を有するポリイソイミド(c)と光塩基発生剤(e)の混合物に活性光線を照射する事により得られるポリイミド樹脂である請求項1記載のポリイミド樹脂。
    [式中、R1及びR2はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R3は4価の有機基を表し、R1及びR3が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  4. 前記一般式(2)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂(A)が、下記一般式(5)で表される構造単位を有するポリイソイミド(d)と光塩基発生剤(e)の混合物に活性光線を照射する事により得られるポリイミド樹脂である請求項1記載のポリイミド樹脂。
    [式中、R4、R5及びR7はそれぞれ独立に2価の有機基を表し、R6は4価の有機基を表し、R4及びR7が(A)中に複数個存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数個存在するR5及びR6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  5. 前記一般式(1)〜(5)におけるR1及びR5が化学式(6)〜(12)のいずれかで表される2価の炭化水素基であり、R3及びR6が化学式(13)〜(16)のいずれかで表される4価の芳香環含有基である請求項1〜4のいずれか記載のポリイミド樹脂。
    [式中、*はそれが付された結合により各炭化水素基が、前記一般式(1)〜(5)における窒素原子に結合していることを表す。]
    [式中、*はそれが付された結合により各芳香環含有基が、前記一般式(1)においてはイミド基の炭素原子に、前記一般式(2)においてはイミド基の炭素原子及び7員環を形成する炭素原子に、前記一般式(3)においてはアミド基及びカルボキシル基の炭素原子に、前記一般式(4)においてはイソイミド基の炭素原子に、前記一般式(5)においてはイソイミド基の炭素原子及び7員環を形成する炭素原子に、それぞれ結合していることを表す。]
  6. 前記一般式(1)〜(5)におけるR1及びR5が、前記化学式(6)で表される有機基であり、R3及びR6が、前記化学式(13)で表される有機基及び/又は化学式(14)で表される有機基である請求項1〜5のいずれか記載のポリイミド樹脂。
  7. 前記一般式(1)〜(5)におけるR2、R4及びR7が、化学式(17)〜(53)のいずれかで表される2価の環構造を有する基である請求項1〜6のいずれか記載のポリイミド樹脂。
    [式中、*はそれが付された結合により各環構造を有する基が、前記一般式(1)〜(5)における窒素原子に結合していることを表す。]
  8. 前記光塩基発生剤(e)が、オキシム誘導体(e1)、4級アンモニウム塩誘導体(e2)及び4級アミジン塩誘導体(e3)からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3〜7のいずれか記載のポリイミド樹脂。
  9. 前記4級アンモニウム塩誘導体(e2)及び4級アミジン塩誘導体(e3)が、一般式(54)〜(56)のいずれかで示される化合物である請求項8記載のポリイミド樹脂。
    [式中、R8〜R35はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、一般式(57)で表される置換基及び一般式(58)で表される置換基からなる群から選ばれる原子又は置換基であって、R8〜R17のいずれか1つは一般式(57)又は一般式(58)で表される置換基であり;R18〜R25のいずれか1つは一般式(57)又は一般式(58)で表される置換基であり;R26〜R35のいずれか1つは一般式(57)又は一般式(58)で表される置換基である。]
    [式中、R36〜R39はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基であり、R40〜R42はそれぞれ水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、(X1-及び(X2-は、それぞれ陰イオンを表し、aは2〜4の整数であり;*は、それが付された結合により各置換基が、前記一般式(54)〜(56)における炭素原子に、それぞれ結合していることを表す。]
  10. 電子材料、樹脂成型品又はフィルムの表面保護硬化膜用である請求項1〜9のいずれか記載のポリイミド樹脂。

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