JP2012211715A - 空調システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転駆動する通気性吸湿体40cからなり吸湿部40aに通流させる処理空気A1の水分を吸着するとともに吸着した水分を再生部40bに通流させる再生用空気A2に放出するデシカントロータ40と、デシカントロータ40の吸湿部40aを通過した処理空気A1に加湿する加湿機42とを有するデシカント空調装置を備え、デシカントロータ40の吸湿部40aを通過した後、加湿機42にて加湿された処理空気A1にて、熱媒体循環回路Lの凝縮器12と膨張弁13との間を通流する熱媒体Mと熱交換可能な熱媒体冷却熱交換器24を備え、エンジン21の排熱にてデシカントロータ40の再生部40bを再生可能に構成されている。
【選択図】図1
Description
当該技術では、例えば、熱媒体をR410Aとし、室内の冷房熱負荷が不変の場合であって、室外機としての凝縮器のフィンコイルに噴霧する水の圧力を0.2MpaGとし、噴霧した水がすべて凝縮器のフィンコイルにて蒸発すると仮定すると、理論上、消費電力を約20%削減できる。しかしながら、実際は、蒸発器のフィンコイルに噴霧した水のすべてが蒸発することはない。従って、実際、上述の如く消費電力を20%削減するためには、連続的な噴霧を行った場合、理論噴霧量の15倍もの多量の水を噴霧する必要がある。そこで、上記非特許文献1の技術では、室外機として蒸発器のフィンコイルにて効率的に水を蒸発させるべく、間欠的に水を噴霧する構成を採用し、水の噴霧量を1/5〜1/10程度に抑制している。
一方、特に熱媒の冷房運転時において、GHPでラジエータにより大気に排出されるガスエンジンの排熱を有効利用すべく、当該排熱を吸収式冷凍機や吸着式冷凍機に導いて冷熱を発生させ、当該冷熱を冷房運転に利用する技術が知られている(特許文献1、2を参照。)。
一方、上記特許文献1、2に示されているGHPの排熱を吸収式冷凍機又は吸着式冷凍機では、例えば、水/LiBr系の吸収式冷凍機又は水冷媒を用いた吸着式冷凍機にあっては、真空を保持する構成を採用する必要があり、構成が複雑となるという問題があった。
また、上記特許文献1、2の技術において、アンモニア/水系の吸収式冷凍機にあっては、熱媒体であるアンモニアが漏洩した場合には、人体に悪影響が出る虞あるという問題があった。
エンジンにより駆動されて熱媒体を圧縮する圧縮機と、熱媒体から放熱させる凝縮器と、熱媒体を膨張させる膨張弁と、熱媒体に吸熱させる蒸発器と、前記圧縮機と前記凝縮器と前記膨張弁と前記蒸発器とに記載順に熱媒体を循環する熱媒体循環回路とを備え、前記凝縮器又は前記蒸発器を通流する熱媒体と熱交換した空調用空気を空調対象空間へ供給するエンジン駆動式ヒートポンプ装置を備えた空調システムであって、
回転駆動する通気性吸湿体からなり吸湿部に通流させる処理空気の水分を吸着するとともに吸着した水分を再生部に通流させる再生用空気に放出するデシカントロータと、前記デシカントロータの前記吸湿部を通過した処理空気を加湿する加湿機とを有するデシカント空調装置を備え、
前記デシカントロータの前記吸湿部を通流し前記加湿機にて加湿された処理空気と、前記熱媒体循環回路の前記凝縮器と前記膨張弁との間を通流する熱媒体とを熱交換可能な熱媒体冷却熱交換器を備え、
前記エンジンの排熱にて前記デシカントロータの前記再生部において前記通気性吸湿体を再生可能に構成されている点にある。
これにより、特に、夏場で除湿冷房運転を行う場合に、エンジン駆動式ヒートポンプ装置の熱媒体循環回路を循環する熱媒体は、圧縮機にて圧縮されて高温となった後、凝縮器にて外気と熱交換する形態で凝縮して放熱し、熱媒体冷却熱交換器にて処理空気と熱交換するとともに水分の蒸発潜熱が奪われる形態で冷却され、膨張弁にて膨張して十分に低温となった後、蒸発器にて空調用空気と熱交換することとなる。
即ち、空調用空気は、蒸発器にて十分に冷却された熱媒体と熱交換することで、適切に冷却された状態で、空調対象空間に導かれる。
上述の構成を採用すれば、従来技術の如く、真空を保持する構成を採用する必要がなく構成を簡略化することができるとともに、アンモニア等の熱媒体を用いる必要がなく安全性を維持することができながら、デシカント空調装置による処理空気にて熱媒体を適切に冷却する形態で冷房運転時における冷房能力を向上させることができる空調システムを提供することができる。
前記加湿機にて処理空気を加湿する水分は、前記蒸発器にて発生するドレン水である点にある。
また、外部から水を供給する必要がないので、経済性の観点でも優れた空調システムとできる。
前記エンジンの排熱と排熱回収媒体とを熱交換させる排熱回収熱交換器と、前記デシカントロータの前記再生部に通流させる再生用空気と排熱回収媒体とを熱交換させる再生用空気加熱熱交換器と、前記排熱回収熱交換器と前記再生用空気加熱熱交換器との間で排熱回収媒体を循環させる排熱回収媒体循環回路とを備えた点にある。
結果、エンジン駆動式ヒートポンプ装置のエンジンの排熱を、デシカント空調装置のデシカントロータの再生部の再生に適切に利用できる。
前記デシカントロータの前記吸湿部を通過した処理空気と再生用空気とを熱交換する処理空気冷却熱交換器を備え、
再生用空気は、前記処理空気冷却熱交換器にて処理空気との熱交換により加熱され、前記再生用空気加熱熱交換器にて排熱回収媒体との熱交換により加熱された後、前記デシカントロータの前記再生部へ導かれるように構成されている点にある。
前記デシカントロータの前記吸湿部を通過した処理空気と加湿機によって加湿された外気空気を熱交換する処理空気冷却熱交換器を備え、
再生用空気は、前記再生用空気加熱熱交換器にて排熱回収媒体との熱交換により加熱された後、前記デシカントロータの前記再生部へ導かれるように構成されている点にある。
熱媒体循環回路に、熱媒体と室内空気とを熱交換させる室内機と、熱媒体と室外空気とを熱交換させる室外熱交換器と、前記室内機を前記蒸発器として機能させ前記室外熱交換器を前記凝縮器として機能させる冷房運転状態と前記室内機を前記凝縮器として機能させ前記室外熱交換器を前記蒸発器として機能させる暖房運転状態とに熱媒体の通流状態を切り替える通流状態切替手段を備えている点にある。
前記通流状態切替手段が前記暖房運転状態に切り替えている状態において、前記熱媒体循環回路の前記蒸発器と前記圧縮機との間を通流する熱媒体と排熱回収媒体とを熱交換可能な熱媒体加熱熱交換器を備え、
前記排熱回収媒体循環回路には、前記排熱回収熱交換器と前記再生用空気加熱熱交換器との間で排熱回収媒体を循環させる第1回路と、前記排熱回収熱交換器と前記熱媒体加熱熱交換器との間で排熱回収媒体を循環させる第2回路とを切り替える循環回路切替手段が設けられている点にある。
一方、通流状態切替手段が暖房運転状態に切り替えている状態においては、循環回路切替手段が第2回路に切り替えて、排熱回収熱交換器と熱媒体加熱熱交換器との間で排熱回収媒体を循環させて、エンジンの排熱にて熱媒体を適切に加熱し、暖房能力を向上させることができる。
本発明は、エンジン駆動式ヒートポンプ装置の駆動源であるエンジンの排熱を、デシカント空調装置のデシカントロータの再生に用いるとともに、デシカント空調装置にて処理された処理空気A1にてエンジン駆動式ヒートポンプ装置の熱媒体Mを冷却して、特に夏場における冷房性能を向上させる点を特徴としている。
そこで、以下では、エンジン駆動式ヒートポンプ装置の構成、デシカント空調装置の構成を説明した後、本発明の特徴的な構成について説明する。
エンジン駆動式ヒートポンプ装置は、図1、4に示すように、エンジン21により駆動されて熱媒体Mを圧縮する圧縮機11と、熱媒体Mを凝縮させて放熱させる凝縮器12と、熱媒体Mを膨張する膨張弁13と、熱媒体Mを蒸発させて吸熱させる蒸発器14と、圧縮機11と凝縮器12と膨張弁13と蒸発器14とに記載順に熱媒体Mを循環する熱媒体循環回路Lとから構成されている。
四方弁15は、制御装置(図示せず)による制御により、熱媒体循環回路Lにおいて、圧縮機11と室内機50との間の流路及び室外熱交換器51と圧縮機11との間の流路における接続状態を切り替えることにより、冷房運転状態と暖房運転状態とを切り替えるように構成されている。
そして、圧縮機11、凝縮器12、室外熱交換器51、膨張弁13、四方弁15、及びエンジン21は、室外機52の内部に備えられている。
デシカント空調装置は、エンジン駆動式ヒートポンプ装置が冷房運転状態にある場合に働くものである。このとき、室内機50は蒸発器14として働き、室外熱交換器51は凝縮器12として働いている。
このような状態において、デシカント空調装置は、回転駆動する通気性吸湿体40cからなり吸湿部40aに通流させる処理空気A1の水分を吸着するとともに水分を再生部40bに通流させる再生用空気A2に放出するデシカントロータ40と、デシカントロータ40の吸湿部40aを通流した後の処理空気A1を室外空気との熱交換により冷却する処理空気冷却熱交換器41と、処理空気冷却熱交換器41にて冷却された処理空気A1を加湿する第1加湿機42(加湿機の一例)と、第1加湿機42を通流した処理空気A1と室外熱交換器51を通過した後の熱媒体Mとを熱交換する熱媒体冷却熱交換器43とを備えている。
さらに、デシカント空調装置には、処理空気A1を、デシカントロータ40の吸湿部40a、処理空気冷却熱交換器41、第1加湿機42、及び熱媒体冷却熱交換器43の記載順に通流させる第1ファン44を、処理空気A1の通流方向でデシカントロータ40の吸湿部40aの下流側で処理空気冷却熱交換器41の上流側に備えている。
また、室外の空気である再生用空気を、処理空気冷却熱交換器41、デシカントロータ40の再生部40bの記載順に通流させる第2ファン45を、再生用空気A2の通流方向でデシカントロータ40の再生部40bの下流側に備えている。
以上の構成により、処理空気A1は、デシカントロータ40の吸湿部40aにて除湿され、処理空気冷却熱交換器41にて冷却された後、第1加湿機42を通流することで、当該加湿による水分の蒸発潜熱が奪われる形態で冷却されるとともに、当該加湿による水分を十分に含んだ状態で、熱媒体冷却熱交換器43に導かれる。これにより、熱媒体冷却熱交換器43を通流する熱媒体Mは、適切に冷却された処理空気A1にて冷却されるとともに、処理空気A1に含まれる水分の蒸発潜熱を熱媒体Mから奪うことによっても冷却される。
このように、処理空気A1にて熱媒体Mを冷却することで冷房性能の向上を図っている。
排熱回収媒体Eは、排熱回収媒体循環回路Cを循環して、排熱回収熱交換器22にてエンジン21の排熱を回収した後、再生用空気加熱熱交換器24にて再生用空気A2と熱交換し、再生用空気A2が加熱される。
再生用空気A2は、処理空気冷却熱交換器41にて処理空気A1と熱交換して加熱され、再生用空気加熱熱交換器24にて排熱回収媒体Eと熱交換して加熱された後に、デシカントロータ40の再生部40bに導かれ、再生部40bにて通気性吸湿体40cを再生する。
これにより、デシカントロータ40の再生能力を向上し、結果的に、デシカントロータ40の吸湿部40aの吸湿性能の向上を図っている。
具体的には、凝縮器12として機能する室内機50と圧縮機11との間を通流する熱媒体Mと排熱回収媒体Eとを熱交換する熱媒体加熱熱交換器23を備え、排熱回収熱交換器22と再生用空気加熱熱交換器24との間で排熱回収媒体Eを循環させる第1回路C1(図1にて実線で示す回路)と、排熱回収熱交換器22と熱媒体加熱熱交換器23との間で排熱回収媒体Eを循環させる第2回路C2(図4にて実線で示す回路)と、第1回路C1と第2回路C2とを切り替える切替弁25(循環回路切替手段の一例)とを備えて構成されている。
切替弁25は、制御装置(図示せず)による切り替え制御により、冷房運転状態にあっては、排熱回収媒体循環回路Cを第1回路C1に切り替えて、排熱回収媒体Eを排熱回収熱交換器22と再生用空気加熱熱交換器24との間で循環させ、エンジン21の排熱にて再生用空気A2を加熱する(図1にて実線で示す状態)。一方、暖房運転状態にあっては、排熱回収媒体循環回路Cを第2回路C2に切り替えて、排熱回収媒体Eを排熱回収熱交換器22と熱媒体加熱熱交換器23との間で循環させ、エンジン21の排熱にて熱媒体Mを加熱する(図4にて実線で示す状態)。
尚、上記第1回路C1には、熱媒体加熱熱交換器23から排熱回収熱交換器22へ導かれる排熱回収媒体Eの放熱を促進するフィン53aと、当該フィン53aに室外空気を導くファン53bから成るラジエータ53が設けられている。
第1加湿機42は、熱媒体冷却熱交換器43に導かれる処理空気A1に、直接水を噴霧して加湿するように構成されているが、当該噴霧される水は、蒸発器14として機能する室内機50のドレン水を利用可能になっている。
具体的には、室内機50のドレン水を第1加湿機42へ供給するドレン水供給路30と、当該ドレン水供給路30にてドレン水を第1加湿機42の側へ圧送するドレン水圧送ポンプ31とが設けられている。ドレン水供給路30にて第1加湿機42に導かれたドレン水は、連続噴霧又は間欠噴霧にて処理空気A1に直接噴霧される形態で、処理空気A1を加湿可能に構成されている。
本発明の空調システムは、冷房運転状態において高い冷房能力を発揮するものである。そこで、本発明の空調システムの冷房性能について、図1における測定点P1〜P10での処理空気A1・再生用空気A2の状態(温度、絶対湿度、相対湿度)の変化を説明することで、評価する。尚、図1における測定点P1〜P10での処理空気A1・再生用空気A2の状態(温度、絶対湿度、相対湿度)の変化は、図2に空気線図にて示すとともに、図3に表にて示している。尚、測定点P11は、測定点P1における空気を、飽和状態まで加湿した状態である。
冷媒の圧縮動力を12.4kW、処理空気A1および再生用空気A2の流量を700m3/hとした場合の各媒体の状態変化を示す。
室外空気の温度(処理空気A1・再生用空気A2の初期温度)は35℃とし、相対湿度を45%である。また、排熱回収媒体Eの温度は、再生用空気加熱熱交換器24の入口で92℃であり、ラジエータ53の出口で86℃とする。第1加湿機42に導かれるドレン水の温度は、16.7℃であり、流量は30.6kg/hである。
P1−P2の間において、処理空気A1は、デシカントロータ40の吸湿部40aを通流することで、9.3g/kg乾燥空気だけ除湿される。ここで、デシカントロータ40の再生部40bがエンジン21の排熱にて加熱された再生用空気A2にて適切に再生されているので、十分な除湿能力が発揮されている。
P2−P4の間において、処理空気A1は、処理空気冷却熱交換器41により室外空気OAと熱交換する形態で冷却され、20.9℃だけ温度が低下する。
P4−P5の間において、処理空気A1は、第1加湿機42にて水が噴霧されて加湿され、加湿による水分の蒸発潜熱が奪われる形態で、19.6℃だけ冷却される。第1加湿機42に導かれる処理空気A1は、吸湿部40aにて十分に除湿されたものであるので、第1加湿機42にて加湿された際に、加湿による水分が良好に蒸発して冷却されている。
P5−P6の間において、処理空気A1は、熱媒体冷却熱交換器43にて熱媒体Mと熱交換して熱媒体Mを冷却する形態で、12.5℃だけ昇温する。このとき、処理空気A1は、蒸発しきらない水を含む状態で熱媒体冷却熱交換器43に導かれており、熱媒体冷却熱交換器43にて当該水分の蒸発潜熱が奪われる形態で熱媒体Mがさらに冷却される。
例えば、熱媒体冷却熱交換器43にて、水分の蒸発潜熱が奪われる形態で低下する熱媒体Mの温度は、42℃から25.2℃となる。
次に、図5に示す表に基づいて、本発明と従来技術との性能を比較する。
図5に示す表において、基準(ヒートポンプ装置)は、通常のエンジン駆動式のヒートポンプ装置を用いた場合、従来技術(非特許文献1の技術)は、凝縮器12として機能する室外熱交換器51に直接水を噴霧する場合、本発明1(デシカント冷却)は、本発明にてデシカント空調装置により冷却した処理空気A1にて熱媒体Mを冷却した場合、本発明2(デシカント冷却+処理空気冷却)は、熱媒体Mを冷却した後の処理空気A1を凝縮器12に導いて熱媒体Mをさらに冷却する場合の夫々において、COP及び使用する水量を示すものである。
一方、利用する水量については、本発明1(デシカント冷却)及び本発明2(デシカント冷却+処理空気冷却)の何れの場合も、従来技術(非特許文献1の技術)に比べて、大幅に低減できている。本発明1及び本発明2の水量(28kg/h)は、従来技術の水量(245kg/h)の約1/10程度に低減できている。本発明1及び本発明2の水量(28kg/h)は、ヒートポンプ装置にて発生するドレン水量(30kg/h)にて賄える量である。
即ち、本発明1及び本発明2によれば、ヒートポンプ装置にて発生するドレン水量の範囲内の水にて、非常に高いCOPを発揮できていると言える。
図6に示すPH線図は、冷凍サイクルを循環する熱媒体Mの圧力及びエンタルピの変化を示すものであり、P1−P2間の変化は圧縮機11を通流するときの変化に対応し、P2−P3間の変化は凝縮器12を通流するときの変化に対応し、P3−P4間の変化は膨張弁13を通流するときの変化に対応し、P4−P1間の変化は蒸発器14を通流するときの変化に対応している。
尚、本発明1及び本発明2にあっては、凝縮器12として機能する室外熱交換器51の下流にて熱媒体冷却熱交換器43が設けられているので、P2−P3間の変化は凝縮器12及び熱媒体冷却熱交換器43を通流するときの変化に対応する。
ここで、P2−P3間におけるエンタルピの低下量に着目すると、本発明1及び本発明2のエンタルピの低下量(P2D1−P3D1、P2D2−P3D2)は、基準のエンタルピの低下量(P2B−P3B間の変化)に対しE1だけ多く低下しており、従来技術のエンタルピの低下量(P2S−P3S)に対してもE2だけ多く低下していることがわかる。
即ち、本発明1及び本発明2では、基準及び従来技術よりも、凝縮器12及び熱媒体冷却熱交換器43における熱媒体Mの放熱をより多く行えており、この分だけ冷房能力も向上しているといえる。
第1実施形態において、デシカントロータ40の処理空気量を減少させるとともに、装置のコンパクト化を図りながらも、ファン44及びファン45の所要動力を削減し、デシカントロータ40の消費動力を減らす構成として、図7に示すような構成を採用することができる。図8は、当該構成を採用した場合の空気線図を示している。図9は当該構成を採用した場合の空気の状態値を示している。
冷媒の圧縮動力は12.4kW、デシカントロータ40を通過させる処理空気A1および再生用空気A2の流量を560m3/h、室外空気A3の流量を280m3/hとしており、合計の流量は1400m3/hである。第1実施形態では、デシカントロータ40を通過させる処理空気A1および再生用空気A2の流量を700m3/hとしており、合計の流量は1400m3/hである。即ち、合計の流量は等しく、デシカントロータ40を通過させる空気量を約2割削減した条件である。
当該第2実施形態による空調システムでは、新たにファン46及び第2加湿機47を設け、室外空気A3を、当該第2加湿機47にて蒸発器14のドレン水により加湿して25℃程度まで冷却し、ファン46にて処理空気冷却熱交換器41へ導き、25℃程度まで冷却された室外空気A3と処理空気A1とを熱交換するように構成されている。これにより、処理空気A1の温度は、図8の測定点P4に示すように26.6℃まで冷却されることとなる。
P4−P5の間において、処理空気A1は、第1加湿機42にて水が噴霧されて加湿され、加湿による水分の蒸発潜熱が奪われる形態で、10.8℃だけ冷却される。第1加湿機42に導かれる処理空気A1は、吸湿部40aにて十分に除湿されたものであるので、第1加湿機42にて加湿された際に、加湿による水分が良好に蒸発して冷却されている。
一方、室外空気としての再生用空気A2は、再生用空気加熱熱交換器24にて86.6℃まで加熱された状態で、デシカントロータ40の再生部40bの通気性吸湿体40cを通過して再生し、ファン45にて外部へ排出される。
これにより、熱媒体冷却熱交換器43の出口における熱媒体Mの温度は、23.8℃程度となり、COPは5.56となる。また、第1加湿機42の水量は16kg/h、第2加湿機47の水量は6kg/hとした。合計水量は22kg/hであり,第1実施形態での必要水量を約2割削減できる。
このように、当該第2実施形態では、COPを低下させることなく、デシカントロータを通過させる空気量や必要水量を大幅に削減できる。
尚、当該第2実施形態では、ファン46及び第2加湿機47を設ける構成としたが、第2加湿機47を設けることなく、ファン46に直接ドレン水を導くように構成し、ファン46にて室外空気A3を加湿するようにしても構わない。
デシカント空調装置におけるデシカントロータ40の再生部40bは、エンジン21のエンジン冷却水の回収熱ではなく、エンジン21の排ガスの排熱を利用するように構成することもでき、またその両方を利用することもできる。
E :排熱回収媒体
L :熱媒体循環回路
L1 :第1回路
L2 :第2回路
11 :圧縮機
12 :凝縮器
13 :膨張弁
14 :蒸発器
15 :四方弁(通流状態切替手段の一例)
21 :エンジン
22 :排熱回収熱交換器
23 :熱媒体加熱熱交換器
24 :再生用空気加熱熱交換器
25 :切替弁(循環回路切替手段)
27 :エンジン排気
40 :デシカントロータ
42 :第1加湿機
43 :熱媒体冷却熱交換器
50 :室内機
51 :室外熱交換器
53 ;ラジエータ
Claims (7)
- エンジンにより駆動されて熱媒体を圧縮する圧縮機と、熱媒体から放熱させる凝縮器と、熱媒体を膨張させる膨張弁と、熱媒体に吸熱させる蒸発器と、前記圧縮機と前記凝縮器と前記膨張弁と前記蒸発器とに記載順に熱媒体を循環する熱媒体循環回路とを備え、前記凝縮器又は前記蒸発器を通流する熱媒体と熱交換した空調用空気を空調対象空間へ供給するエンジン駆動式ヒートポンプ装置を備えた空調システムであって、
回転駆動する通気性吸湿体からなり吸湿部に通流させる処理空気の水分を吸着するとともに吸着した水分を再生部に通流させる再生用空気に放出するデシカントロータと、前記デシカントロータの前記吸湿部を通過した処理空気を加湿する加湿機とを有するデシカント空調装置を備え、
前記デシカントロータの前記吸湿部を通流し前記加湿機にて加湿された処理空気と、前記熱媒体循環回路の前記凝縮器と前記膨張弁との間を通流する熱媒体とを熱交換可能な熱媒体冷却熱交換器を備え、
前記エンジンの排熱にて前記デシカントロータの前記再生部において前記通気性吸湿体を再生可能に構成されている空調システム。 - 前記加湿機にて処理空気を加湿する水分は、前記蒸発器にて発生するドレン水である請求項1に記載の空調システム。
- 前記エンジンの排熱と排熱回収媒体とを熱交換させる排熱回収熱交換器と、前記デシカントロータの前記再生部に通流させる再生用空気と排熱回収媒体とを熱交換させる再生用空気加熱熱交換器と、前記排熱回収熱交換器と前記再生用空気加熱熱交換器との間で排熱回収媒体を循環させる排熱回収媒体循環回路とを備えた請求項1又は2に記載の空調システム。
- 前記デシカントロータの前記吸湿部を通過した処理空気と再生用空気とを熱交換する処理空気冷却熱交換器を備え、
再生用空気は、前記処理空気冷却熱交換器にて処理空気との熱交換により加熱され、前記再生用空気加熱熱交換器にて排熱回収媒体との熱交換により加熱された後、前記デシカントロータの前記再生部へ導かれるように構成されている請求項3に記載の空調システム。 - 前記デシカントロータの前記吸湿部を通過した処理空気と加湿機によって加湿された外気空気を熱交換する処理空気冷却熱交換器を備え、
再生用空気は、前記再生用空気加熱熱交換器にて排熱回収媒体との熱交換により加熱された後、前記デシカントロータの前記再生部へ導かれるように構成されている請求項3に記載の空調システム。 - 熱媒体循環回路に、熱媒体と室内空気とを熱交換させる室内機と、熱媒体と室外空気とを熱交換させる室外熱交換器と、前記室内機を前記蒸発器として機能させ前記室外熱交換器を前記凝縮器として機能させる冷房運転状態と前記室内機を前記凝縮器として機能させ前記室外熱交換器を前記蒸発器として機能させる暖房運転状態とに熱媒体の通流状態を切り替える通流状態切替手段を備えている請求項1乃至5の何れか一項に記載の空調システム。
- 前記通流状態切替手段が前記暖房運転状態に切り替えている状態において、前記熱媒体循環回路の前記蒸発器と前記圧縮機との間を通流する熱媒体と排熱回収媒体とを熱交換可能な熱媒体加熱熱交換器を備え、
前記排熱回収媒体循環回路には、前記排熱回収熱交換器と前記再生用空気加熱熱交換器との間で排熱回収媒体を循環させる第1回路と、前記排熱回収熱交換器と前記熱媒体加熱熱交換器との間で排熱回収媒体を循環させる第2回路とを切り替える循環回路切替手段が設けられている請求項6に記載の空調システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011076513A JP5285734B2 (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | 空調システム |
Applications Claiming Priority (1)
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