JP2012208335A - 画像ぶれ補正装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大小広範囲な振幅の振れに対応するとともにレンズ構成の制約が少ない画像ぶれ補正装置を提供する。
【解決手段】撮影レンズ4には、第1補正レンズ11と第2補正レンズ12とを設けてある。各補正レンズ11,12は、光学的補正感度が同じになっている。第1補正レンズ11は、振動の低周波成分の振れ角度に基づいて駆動されるVCM21,22で変位され、第2補正レンズ12は、振動の高周波成分の振れ角度に基づいて駆動されるVCM25,26で変位される。VCM21,22のストロークは、相対的に長くされ、VCM25,26は、変位可能な変位量を小さくして応答性を高くしてある。
【選択図】図2
【解決手段】撮影レンズ4には、第1補正レンズ11と第2補正レンズ12とを設けてある。各補正レンズ11,12は、光学的補正感度が同じになっている。第1補正レンズ11は、振動の低周波成分の振れ角度に基づいて駆動されるVCM21,22で変位され、第2補正レンズ12は、振動の高周波成分の振れ角度に基づいて駆動されるVCM25,26で変位される。VCM21,22のストロークは、相対的に長くされ、VCM25,26は、変位可能な変位量を小さくして応答性を高くしてある。
【選択図】図2
Description
本発明は監視カメラなどの撮影レンズに用いられる画像ぶれ補正装置に関するものである。
近年、手ぶれ補正を行う画像ぶれ補正装置を内蔵するデジタルカメラやビデオカメラなどの撮影装置が多くなっている。手ブレ補正は、電子式のものと光学式(機械式)のものとが知られている。電子式の画像ぶれ補正装置は、撮像手段から順次に得られる各フレームの所定領域を比較し、両者の相関を求めることにより、先行するフレームの画像に対する後続のフレームの画像の光軸に直交する方向の移動方向と移動量とを検出し、この移動方向とは逆方向に移動量分だけ、撮像素子の撮像範囲から切り出して出力する画像の範囲をシフトするようにしている(例えば特許文献1参照)。
一方、光学式の画像ぶれ補正装置は、角速度センサなどの検出結果に基づいて、撮像装置の振れ角を検出し、この振れ角に応じて、撮影レンズに配された補正レンズを変位させることにより、撮像素子上に結像されている光学像の振れよる移動を打ち消すようにしている。
また、撮影装置に加わる振動は、様々の周波数のものがあるが、一般的に周波数が高い振動は振幅が小さく、周波数が低い振動は振幅が大きいという性質がある。そこで、レンズの変位に対する補正量、すなわち光学的補正感度が高低2種類の補正レンズを用い、周波数が高い振動を感度の低い補正レンズで補正し、周波数の低い振動を感度の高い補正レンズで補正する撮影レンズが知られている(特許文献2参照)。この特許文献2の撮影レンズでは、この構成により、画質を維持しながら手ぶれや一眼レフカメラのクイックリターンミラーの作動時の振動などの周波数帯の振動に対応させている。
上記のような電子式の画像ぶれ補正装置は、撮像素子の撮像範囲から画像を切り出しているため有効画素数が小さくなり、画質劣化が生じる。この画質劣化を抑えるために、切り出される画像の範囲の大きさを撮像範囲の90%程度に制限される。その結果、撮像範囲の10%程度の光学像の変位にしか対応できず、補正量がかなり小さかった。例えば撮影画角が10度であるときに、補正可能な振れ角は1度であり、十分な補正効果が得られるものではなかった。
ところで、船舶や山頂,鉄塔などに設置される監視カメラでは、数kmの先を監視するため、撮影画角が極めて小さなものとなることがある。例えば、1/2型縦横比16:9の撮像素子と焦点距離2000mmの撮影レンズを組み合わせた場合、V(垂直)方向の撮影画角は0.11度であり、上記のような電子式の画像ぶれ補正装置では、補正できる振れ角は最大で0.01度となる。このため、このような監視カメラに電子式の画像ぶれ補正装置は不向きである。
また、上記のような監視カメラでは、波による船舶の揺れや鉄塔の揺れなどのかなり周波数が低い低周波数の振動から、撮影レンズを収容したハウジングの振動や強風による振動等による高周波数の振動などが加わる。また振幅の範囲が日常の使用環境の範囲に比べてかなり大きく、日常の使用環境では想定されないような大きな振幅もある。例えば、低周波数の振動では振れ角度で±8度になるものもあり、また高周波数の振動では振れ角度で±0.001度となるような微細なものもある。このため、特許文献1に記載されるように日常の使用環境において満足できるものであっても、監視カメラでは、十分な画像ぶれの補正を行うことができなかった。さらに、特許文献1のように光学的補正感度が異なる2種類の補正レンズを撮影レンズに組み込むことは、レンズ光学系の設計の自由度が小さくなるという問題があった。
本発明は、大小広範囲な振幅の振れに対応しながら、レンズ構成の制約が小さい画像ぶれ補正装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像ぶれ補正装置では、画像ぶれを補正する第1及び第2補正レンズと、相対的に応答性が低くされるとともにストロークが長くされ、第1補正レンズを変位させる第1アクチュエータ、及び応答性が高くされるとともにストロークが短くされ、第2補正レンズを変位させる第2アクチュエータと、振れ信号を低周波成分と高周波成分とに分離し、低周波成分に基づいて前記第1アクチュエータを駆動し、高周波成分に基づいて前記第2アクチュエータを駆動する駆動制御手段とを備えるものである。
また、前記第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを、ボイスコイルとすることが好ましい。
本発明によれば、光学的補正感度が同じにされた第1及び第2補正レンズのうち第1補正レンズを、相対的に応答性が低くされるとともにストロークが長くされたアクチュエータで変位し、第2補正レンズを応答性が高くされるとともにストロークが短くされた第2アクチュエータで変位させるようにし、振れ信号の低周波成分に基づいて第1アクチュエータを駆動し、高周波成分に基づいて第2アクチュエータを駆動するようにしたから、レンズ構成の制約を小さくしながら、大小広範囲な振幅の振れに対応させて画像ぶれを補正することができる。
図1に示すように、監視カメラ2は、画像ぶれ補正装置3を備える撮影レンズ4と、カメラ本体5とから構成されている。監視カメラ2は、メイン制御部6によってその各部が統括的に制御される。撮影レンズ4は、レンズ駆動機構7で駆動される複数のレンズG1〜G5と、絞り装置8、第1補正レンズ11、第2補正レンズ12とを備えている。
レンズG1は、フォーカシングレンズであり、被写体にピントが合致されるように光軸方向に移動される。レンズG2,G3は、撮影レンズ2の焦点距離を連続的に変化させるズーム部であり、レンズG2がバリエータ、レンズG3がコンペンセータとなっている。レンズG2,G3は、いずれも光軸方向に移動する。
レンズG4は、焦点距離を切り換えるためのエクステンダレンズであり、図示されるように、光路から退避した退避位置と、二点鎖線で示すように、光路に挿入された挿入位置とに移動される。レンズG4を挿入位置とすることにより、撮影レンズ4の焦点距離が所定の倍率で長くなる。レンズG5は、フランジバック調整のためのトラッキングレンズであり、光軸方向に移動自在にされている。
絞り装置8は、光路中に配された絞り羽根8aを有している。この絞り羽根8aにより形成される絞り開口の径を増減することにより、カメラ5に入射する撮影光の光量を調整する。
画像ぶれ補正装置3は、第1補正レンズ11を含む第1防振ユニット14、第2補正レンズ12を含む第2防振ユニット15,制御ユニット16などで構成され、制御ユニット16には、X方向ジャイロセンサ17,Y方向ジャイロセンサ18や制御用の回路などを内蔵している。
各補正レンズ11,12は、いずれも画像ブレを補正するものであり、撮影レンズ4の光路中に配され、独立して変位する。このうちの第1補正レンズ11は、低周波数の振動に対応するために設けられている。また、第2補正レンズ12は、高周波数の振動に対応するために設けられている。なお、各補正レンズ11,12は、それぞれ1枚で構成される必要はなく、複数枚で構成されてもよい。
第1補正レンズ11と第2補正レンズ12とは、光学的な補正感度、すなわちレンズの変位量に対して変位する光学像の変位量が同じにされている。また、第1補正レンズ11と第2補正レンズ12は、光学的なストローク差がない。このため、例えば撮影レンズに組み込まれている1組の補正レンズ系を2つの補正レンズに均等なパワー配分で分離して2組の補正光学系とし、一方を第1補正レンズ11とし他方を第2補正レンズ12とするよう構成することもできる。これにより、1組の補正レンズ系で構成されたこれまでのレンズ光学系に比較的に容易な変更を加えて利用することも可能となる。また、本来1組しか補正光学系が構成できないようなレンズ光学系であっても利用することも可能となる。
なお、この例では、第1補正レンズ11と第2補正レンズ12は、光学的な補正感度及び光学的なストロークに差がないものとしているが、これらが差を有してもよい。この場合に、低周波数の振動に対応する第1補正レンズ11の光学的補正感度を大きくするのも好ましく、第1補正レンズ11の光学的なストロークを大きくするのもよい。
X方向ジャイロセンサ17は、撮影レンズ4の光軸PLに直交し、かつ互いに直交するX方向,Y方向のうちのX方向の振れ角速度を検出し角速度信号を出力する。同様に、Y方向ジャイロセンサ18は、Y方向の振れ角速度を検出して角速度信号を出力する。
カメラ本体5は、撮影レンズ4の後端にマウントMを介して取り付けられている。カメラ本体5は、撮像素子5aを内蔵しており、撮影レンズ4で結像される光学像を電気的な撮像信号に変換して出力する。この撮像信号は、各種信号処理が施されてモニタ(図示省略)に送られる。これにより、撮影レンズ4を通してカメラ本体5で撮影される画像を見ることができる。
図2において、第1防振ユニット14は、X方向,Y方向に移動自在にして第1補正レンズ11を保持している。また、この第1防振ユニット14には、第1補正レンズ11を変位させるためのアクチュエータとして、X方向VCM(ボイスコイルモータ)21と、Y方向VCM22とが設けられている。X方向VCM21は、第1補正レンズ11をX軸方向に移動させ、Y方向VCM22は、第1補正レンズ11をY方向に移動させる。
また、第1防振ユニット14には、X方向位置センサ23と、Y方向位置センサ24とが設けられている。X方向位置センサ23は、第1補正レンズ11のX方向のレンズ位置を検出し、Y方向位置センサ24は、第1補正レンズ11のY方向のレンズ位置を検出する。
同様に、第2防振ユニット15には、X方向,Y方向に移動自在にして第2補正レンズ12が保持されている。また、第2補正レンズ12を変位させるためのアクチュエータとして、X方向VCM25、Y方向VCM26が設けられており、X方向VCM25により第2補正レンズ12がX軸方向に、Y方向VCM26により第2補正レンズ12がY方向に移動される。さらに、X方向位置センサ27により第2補正レンズ12のX方向のレンズ位置が検出され、Y方向位置センサ28により第2補正レンズ12のY方向の位置が検出される。
VCM21,22は、第1補正レンズ11を変位させることで振幅の大きい低周波の振動成分による画像ぶれを補正し、VCM25,26は、第2補正レンズ12を変位させることで振幅の小さい高周波の振動成分による画像ぶれを補正する。補正レンズを変位可能な変位量、すなわちVCMのストロークは、相対的にVCM21,22が長くされ、VCM25,26のものが短くしてあり、光学的補正感度を同じにした各補正レンズ11,12のうちの第1補正レンズ11については、変位可能な変位量を大きくし、第2補正レンズ12については、変位可能な変位量を小さくしてある。
VCM21,22は、ストロークを大きくすることにより、駆動信号の入力に対してそれに対応する所定の位置に変位する応答速度、すなわち応答性が低くなるが、低周波の振動成分による像の変位速度は遅いため、これに対応できるので特に問題にならない。一方、VCM25,26は、ストロークを小さくすることにより応答性を高くし、高周波の振動成分による像の変位に対応できるようになっている。また、VCM25,26は、ストロークが小さいため、振動の高周波成分の微小な振幅に対応して、第2補正レンズ12の変位量を細かく制御できる。
制御ユニット16は、振れ信号に基づいて各VCM21,22,25,26を駆動する駆動制御手段となっており、図3に示すように、X方向補正制御部41とY方向補正制御部42からなる。X方向補正制御部41は、前述のX方向ジャイロセンサ17からの角速度信号に基づき、X方向VCM21,25の駆動を制御する。Y方向補正制御部42は、Y方向ジャイロセンサ18からの角速度信号に基づき、Y方向VCM22,26の駆動を制御する。
X方向補正制御部41の構成を図4に示す。X方向ジャイロセンサ17からの角速度信号は、アンプ43に送られる。アンプ43は、微弱な角速度信号を所定のゲインで増幅して出力する。A/D変換器44は、アンプ43で増幅された角速度検出信号を、所定のサンプリング周期でサンプリングすることによって角速度データにデジタル変換する。この角速度データは、LPF(ローパスフィルタ)45と、HPF(ハイパスフィルタ)46とに送られる。
LPF45は、順次入力される角速度データに演算処理を施すことにより、角速度信号のうちの基準周波数以下、例えば1Hz以下の低周波の振動成分に相当する低周波角速度データを出力する。同様に、HPF46は、角速度データに演算処理を施して、角速度信号のうちの基準周波数を超える高周波の振動成分の高周波角速度データを出力する。
LPF45からの低周波角速度データは、積分回路47に送られる。積分回路47は、入力される低周波角速度データを用いて積分処理を行う。この積分処理では、低周波角速度データから振れ角度を求め、得られる振れ角度を順次に加算することにより、監視カメラ2のX方向の振れのうちの低周波成分の累積振れ角θx1を算出する。振れ角度は、角速度信号をサンプリングする1周期期間に振動の低周波成分によって監視カメラ2がX方向の振れた角度であり、累積振れ角θx1は、監視カメラ2の静止時を基準(「0」)として、その基準から振動の低周波成分によって監視カメラ2がX方向に振れた角度である。
また、この積分回路47では、監視カメラ2が静止時したときに第1補正レンズ11を原点位置に戻すためのセンタリング処理部47aが設けられている。このセンタリング処理部47aは、監視カメラ2が静止時(振動の低周波成分が「0」)に第1補正レンズ11を原点位置に戻すためのものであり、累積振れ角θx1を減衰させて「0」に向けて収束させる。
駆動回路48には、積分回路47からの累積振れ角θx1が入力される。この駆動回路48は、累積振れ角θx1を電圧信号である駆動信号に変換して、この駆動信号でX方向VCM21を駆動する。また、駆動回路48には、X方向位置センサ23からの第1補正レンズ11のX方向のレンズ位置が入力され、このレンズ位置に基づいてX方向VCM21をフィードバック制御する。これにより、累積振れ角θx1に対応する位置に第1補正レンズ11がX方向VCM21によって変位される。
HPF46からの高周波角速度データは、積分回路51に送られる。積分回路51は、積分回路47と同様であるが、入力される高周波角速度データを用いてX方向の振れのうちの高低周波の振動成分の累積振れ角θx2を求めて出力する。また、この積分回路51では、センタリング処理部51aにより、監視カメラ2が静止時したときに累積振れ角θx2を「0」に向けて収束する。
駆動回路52は、積分回路51からの累積振れ角θx2を駆動信号に変換して、レンズ位置に基づいてX方向VCM25をフィードバック制御しながら、駆動信号でX方向VCM25を駆動する。これにより、累積振れ角θx2に対応した位置に第2補正レンズ12がX方向VCM25によって変位される。
なお、累積振れ角θx1,θx2を監視カメラ2の振れ方向に応じた符号を付などとすることで、各補正レンズ11,12を変位すべき方向が識別できるようにされている。
Y方向補正制御部42は、Y方向の振れの補正を行うために、Y方向ジャイロセンサ18の検出結果に基づいて、Y方向VCM22,Y方向VCM26を駆動するための駆動信号をそれぞれ発生させるものである。このY方向補正制御部42の構成は、X方向補正制御部41と同様であるので、詳しい説明を省略する。
なお、画像ぶれ装置3の全体的な構成を原理図として図5に示す。
次に上記構成による画像ぶれの補正について説明する。なお、以下の説明では、監視カメラ2がX方向に振れた場合を例にして説明する。X方向ジャイロセンサ17からの角速度信号がアンプ43で増幅され、A/D変換器44により所定のサンプリング周期でサンプリングされて角速度データに変換される。そして、このようにして得られる角速度データがLPF45とHPF46とにそれぞれ送られる。
LPF45によって振動の低周波成分の角速度に相当する低周波角速度データが求められ、これが積分回路47に送られる。この積分回路47に低周波角速度データが順次に入力されることにより、その積分回路47によって監視カメラ2のX方向の低周波成分の累積振れ角θx1が算出される。そして、この累積振れ角θx1が駆動回路48に送られる。
一方、HPF46からは振動の高周波成分の角速度に相当する高周波角速度データが出力され、これが積分回路51に送られる。これにより、積分回路51から監視カメラ2のX方向の高周波成分の累積振れ角θx2が出力されて駆動回路52に送られる。
上記のようにして、低周波成分の累積振れ角θx1が駆動回路48に入力されて、その累積振れ角θx1に基づいてX方向VCM21が駆動される。また、高周波成分の累積振れ角θx2が駆動回路52に入力されて、その累積振れ角θx2に基づいてX方向VCM25が駆動される。これにより、第1補正レンズ11は、X方向VCM21によって累積振れ角θx1に対応するX方向の位置に変位され、第2補正レンズ12は、X方向VCM25によって累積振れ角θx2に対応するX方向の位置に変位される。
そして、再び角速度データが得られると、上記と同様な手順により得られる低周波成分の累積振れ角θx1に基づいて駆動回路48によりX方向VCM21が駆動されて第1補正レンズ11が変位される、また、高周波成分の累積振れ角θx2に基づいて駆動回路52によりX方向VCM25が駆動されて第2補正レンズ12が変位される。以降、同様な手順で、第1レンズ11及び第2レンズ12の変位が繰り返される。
このようにして第1補正レンズ11は、順次に累積振れ角θx1に対応する位置に変位され、そのときのX方向の変位により、振動の低周波成分による光学像の変位が打ち消される。また、第2補正レンズ12は、順次に累積振れ角θx2に対応する位置に変位され、そのときのX方向の変位により、振動の高周波成分による光学像の変位が打ち消される。
上記のように光学像の変位が打ち消されることによって監視カメラ2の振動による画像ぶれが補正されるが、振動の低周波成分の振幅はかなり大きなものとなることがある。しかし、X方向VCM21のストロークが大きいため、これに対応して第1補正レンズ11が大きくX方向に変位することができ、それによる画像ぶれが補正される。一方、振動の高周波成分については、振幅が小さいから累積振れ角θx2の増減は小さいが、増減の繰り返し周期が短い。しかしながら、VCM25,26は、ストロークを小さくすることにより応答性を高くしているので、累積振れ角θx2の増減に追従して第2補正レンズ12を変位させ、その高周波の振動成分による画像ぶれが補正される。
上記実施形態では、アクチュエータとしてボイスコイルモータを用いた例について説明したが、これに限定されるものではなく、ストロークの応答性とがそれぞれ上記のようなものになっているものであれば他のリニアな制御アクチュエータを用いることができる。
また、上記実施形態では、振動を高周波成分と低周波成分とに分離しているが、高周波成分、低周波成分、それらの中間の周波数帯域の成分などのように3以上の帯域に分離し、それぞれに対応させて補正レンズを設ける構成としてもよい。
2 監視カメラ
3 画像ぶれ補正装置
4 撮影レンズ
5 カメラ本体
6 メイン制御部
G1〜G5 レンズ
11 第1補正レンズ
12 第2補正レンズ
21,22,25,26 VCM
41,42 補正制御部
45 LPF
46 HPF
3 画像ぶれ補正装置
4 撮影レンズ
5 カメラ本体
6 メイン制御部
G1〜G5 レンズ
11 第1補正レンズ
12 第2補正レンズ
21,22,25,26 VCM
41,42 補正制御部
45 LPF
46 HPF
Claims (2)
- 撮影レンズの振れを検出した振れ信号に基づいて、撮影レンズの光路中に配したレンズを変位させることより画像ぶれを補正する画像ぶれ補正装置において、
画像ぶれを補正する第1及び第2補正レンズと、
相対的に応答性が低くされるとともにストロークが長くされ、第1補正レンズを変位させる第1アクチュエータ、及び応答性が高くされるとともにストロークが短くされ、第2補正レンズを変位させる第2アクチュエータと、
振れ信号を低周波成分と高周波成分とに分離し、低周波成分に基づいて前記第1アクチュエータを駆動し、高周波成分に基づいて前記第2アクチュエータを駆動する駆動制御手段とを備えることを特徴とする画像ぶれ補正装置。 - 前記第1アクチュエータ及び第2アクチュエータは、ボイスコイルであることを特徴とする請求項1記載の画像ぶれ補正装置。
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Date | Code | Title | Description |
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