JP2012205481A - コイル導体の挿入方法及び挿入治具 - Google Patents

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裕尚 藤原
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正樹 斉藤
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Abstract

【課題】迅速かつ安定して、ステータコアの軸方向両側からコイル導体を押し込むことができるコイル導体の挿入方法及び挿入治具を提供すること。
【解決手段】一対の治具ガイド部22をステータコア71の内周に挿通配置する。次いで、一対の治具ガイド部22の外周において、ステータコア71の各スロット72へ軸方向Lの外側から挿入する位置に、治具ロッド3とコイル導体8とを径方向Rに1本ずつ交互に重ねて配置する。次いで、各スロット72の軸方向中間位置まで、その軸方向Lの両側から各治具ロッド3と各コイル導体8とをまとめて挿入する。次いで、軸方向一方側に位置する各コイル導体8Aを、軸方向他方側に位置する各治具ロッド3を押し戻しながら各スロット72に挿入するとともに、軸方向他方側に位置するコイル導体8Bを、軸方向一方側に位置する各治具ロッド3を押し戻しながら各スロット72に挿入する。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機のステータコアに対して、コイル導体を挿入する方法及び治具に関する。
回転電機のステータを製造するに当たっては、ステータコアの各スロットにおけるコイル導体の占有面積を増加させるために、例えば、特許文献1のステータに示されるように、断面略四角形状の平角線にしたコイル導体をスロットに配置することが行われている。
この平角線を用いてステータを製造する際には、コイル導体は、スロットに配置する導体部を軸方向一方側と軸方向他方側とにおいて周方向に交互に繋ぐ波巻形状にしている。このコイル導体は、スロットの内周側から配置している。また、これ以外にも、波巻形状のコイル導体に対して、ステータコアをスロットの形成数に応じて分割した複数の分割コアを外周側から配置して、スロットにコイル導体が配置された状態を形成することが考えられている。
また、例えば、特許文献2のステータコイルの製造方法においては、ステータコアの各スロットの軸方向両側からコイル導体を挿入することが開示されている。また、特許文献2においては、軸方向一方側に位置するコイル導体の先端と、軸方向他方側に位置するコイル導体の先端とを互いに突き合わせ、コイル導体同士を接合している。
特開2009−291050号公報 特開2009−194999号公報
しかしながら、特許文献2においては、ステータコアを軸方向に2つに分割する必要があり、分割したステータコア同士の間において、コイルの先端同士を接合しなければならない。そして、コイルの先端同士の接合を行った後には、分割したステータコア同士を一体化しなければならない。また、特許文献1においては、ステータコアに対して波巻形状のコイル導体を配置するのに時間がかかり、生産性が優れない。
そのため、分割していないステータコアに対して迅速にコイルを配置するためには、更なる工夫が必要とされる。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、迅速かつ安定して、ステータコアの軸方向両側からコイル導体を押し込むことができるコイル導体の挿入方法及び挿入治具を提供しようとするものである。
第1の発明は、ステータコアにおける複数のスロットの軸方向一方側から挿入する複数本のコイル導体と、軸方向他方側から挿入する複数本のコイル導体とを、上記各スロットの径方向に1本ずつ交互に重ねて配置する方法であって、
上記ステータコアの軸方向両端面から突出させて該ステータコアに配置する一対の治具ガイド部と、該一対の治具ガイド部の外周において、軸方向に沿って放射状に配置する多数の治具ロッドと、を用い、
上記一対の治具ガイド部を上記ステータコアに配置し、
上記一対の治具ガイド部の外周において、上記ステータコアの上記各スロットへ軸方向外側から挿入する位置に、上記治具ロッドと上記コイル導体とを径方向に1本ずつ交互に重ねて配置し、
次いで、上記各スロットの軸方向中間位置まで、その軸方向両側から上記各治具ロッドと上記各コイル導体とをまとめて挿入し、
次いで、軸方向一方側に位置する上記各コイル導体を、軸方向他方側に位置する上記各治具ロッドを押し戻しながら上記各スロットに挿入するとともに、軸方向他方側に位置する上記コイル導体を、軸方向一方側に位置する上記各治具ロッドを押し戻しながら上記各スロットに挿入することを特徴とするコイル導体の挿入方法にある(請求項1)。
第2の発明は、ステータコアにおける複数のスロットの軸方向一方側から挿入する複数本のコイル導体と、軸方向他方側から挿入する複数本のコイル導体とを、上記各スロットの径方向に1本ずつ交互に重ねて配置するための治具であって、
上記ステータコアの軸方向両端面から突出させて該ステータコアに配置する一対の治具ガイド部と、
該一対の治具ガイド部の外周において、上記ステータコアの上記スロット同士の間の各ティース部に対して軸方向外側から対向する位置に、放射状に配置して設けた多数のガイド突起と、
上記一対の治具ガイド部の外周において、それぞれ軸方向に摺動可能に配置した一対の治具摺動部と、
該一対の治具摺動部において、上記各スロットへ軸方向外側から挿入する位置に、上記ガイド突起によってガイドされて軸方向に摺動可能な状態で、上記コイル導体を配置する間隔を空けて径方向に複数本並べて、放射状に配置した多数の治具ロッドと、
上記一対の治具摺動部に対する軸方向外側に配置し、上記各治具ロッドを上記各スロットへ軸方向外側から押し込むための一対の治具押込部と、を備えており、
軸方向一方側において上記径方向に並ぶ複数本の治具ロッドと、軸方向他方側において上記径方向に並ぶ複数本の治具ロッドとは、径方向位置が互いにずれる状態で、上記各治具摺動部に形成したロッド挿通穴に挿通してあり、
上記一対の治具摺動部及び上記一対の治具押込部を、上記ステータコアに接近させるよう上記一対の治具ガイド部の外周を摺動させて、上記各スロットの軸方向中間位置まで、その軸方向両側から上記各治具ロッドと上記各コイル導体とをまとめて押し込み、次いで、上記一対の治具摺動部のみを摺動させて、軸方向一方側に位置する上記各コイル導体によって、軸方向他方側に位置する上記各治具ロッドを上記各スロットの外部へ押し戻しながら、当該軸方向一方側に位置する各コイル導体を上記各スロットに押し込むとともに、軸方向他方側に位置する上記各コイル導体によって、軸方向一方側に位置する上記各治具ロッドを上記各スロットの外部へ押し戻しながら、当該軸方向他方側に位置する各コイル導体を上記各スロットに押し込むよう構成してあることを特徴とするコイル導体の挿入治具にある(請求項3)。
第1の発明のコイル導体の挿入方法は、ステータコアの各スロットに配置する単位で分断された複数のコイル導体を、各スロットに対して、軸方向一方側と軸方向他方側とから径方向に1本ずつ交互に重ねて挿入する方法である。
本発明においては、まず、一対の治具ガイド部をステータコアに配置する。また、一対の治具ガイド部の外周において、ステータコアの各スロットへ軸方向外側から挿入する位置に、治具ロッドとコイル導体とを径方向に1本ずつ交互に重ねて配置する。
次いで、各スロットの軸方向中間位置まで、その軸方向両側から、径方向に1本ずつ交互に重なった状態の各治具ロッドと各コイル導体とを挿入する。このとき、各コイル導体は、各治具ロッドとともに各スロットに挿入することにより、安定して各スロットに挿入することができる。
そして、各スロットの軸方向両側から各治具ロッドと各コイル導体とが挿入されるときには、軸方向一方側に位置する各コイル導体の先端が、軸方向他方側に位置する各治具ロッドの先端に接触し、軸方向他方側に位置する各コイル導体の先端が、軸方向一方側に位置する各治具ロッドの先端に接触する。この状態で、軸方向両側から各コイル導体を各スロットへ押し込むと、軸方向他方側に位置する各治具ロッドは、軸方向一方側に位置する各コイル導体によってスロットの外部へ押し戻され、軸方向一方側に位置する各治具ロッドは、軸方向他方側に位置する各コイル導体によってスロットの外部へ押し戻される。
こうして、本発明においては、治具ロッドを用いたことにより、ステータコアの軸方向両側からコイル導体を押し込む動作によって、迅速かつ安定して、各スロットの径方向にコイル導体を重ねて配置することができる。また、ステータコアを分割することなく、各コイル導体を各スロットに配置することができる。
第2の発明のコイル導体挿入治具においては、一対の治具ガイド部の外周に、それぞれ多数のガイド突起を放射状に設けるとともに、コイル導体と径方向に1本ずつ交互に配置する治具ロッドを、一対の治具ガイド部の外周に配置した一対の治具摺動部に対して配置している。また、一対の治具摺動部に対する軸方向外側には、一対の治具押込部を配置している。
そして、一対の治具摺動部及び一対の治具押込部を、治具ガイド部に対して摺動させる動作によって、第1の発明の場合と同様に、迅速かつ安定して、各スロットの径方向にコイル導体を重ねて配置することができる。また、ステータコアを分割することなく、各コイル導体を各スロットに配置することができる。
以上、本発明によれば、迅速かつ安定して、ステータコアの軸方向両側からコイル導体を押し込むことができるコイル導体の挿入方法及び挿入治具を提供することができる。
実施例にかかる、ステータコアの各スロットに各コイル導体を挿入する状態を示す斜視図。 実施例にかかる、コイル導体挿入治具の全体を示す断面図。 実施例にかかる、コイル導体挿入治具の軸方向一方側の部分を拡大して示す断面図。 実施例にかかる、コイル導体挿入治具の軸方向他方側の部分を拡大して示す断面図。 実施例にかかる、各スロットの軸方向中間位置まで各コイル導体を押し込んだ状態のコイル導体挿入治具の全体を示す断面図。 実施例にかかる、図5の一部を拡大して示す断面図である。 実施例にかかる、各コイル導体が各治具ロッドを各スロットの外部へ押し戻す状態を、拡大して示す断面図である。 実施例にかかる、ステータコアの各スロットに各コイル導体を挿入した状態を示す斜視図。 実施例にかかる、ステータコアの各スロットに各コイル導体を挿入した状態を示す断面図。 実施例にかかる、図9の一部を拡大して示す断面図。 実施例にかかる、治具ガイド部の外周を摺動させる治具摺動部を軸方向から見た状態で示す説明図。 実施例にかかる、ステータコアの各スロット内に挿入された治具ロッド及びコイル導体を軸方向から見た状態で示す説明図。 実施例にかかる、コイル導体の挿入方法によって製造するステータを示す斜視図。 実施例にかかる、コイル導体の挿入方法によって製造するステータを示す断面図。 実施例にかかる、ステータの一部を軸方向から見た状態で拡大して示す説明図。
上述した本発明におけるコイル導体の挿入方法及び挿入治具にかかる好ましい実施の形態につき説明する。
第1の発明において、上記コイル導体は、断面略四角形状を有するとともに、上記スロットの軸方向に沿った直線形状部と、該直線形状部の一端から周方向に折り曲げた折曲形状部とを有するものであり、かつ、軸方向一方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記直線形状部の先端部と、軸方向他方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記折曲形状部の後端部とを接合するとともに、軸方向他方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記直線形状部の先端部と、軸方向一方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記折曲形状部の後端部とを接合して、上記ステータコアの周方向に波巻状に繋がるコイルを形成するものであることが好ましい(請求項2)。
この場合には、ステータコアに配置したコイル導体同士を互いに接合して、波巻状に繋がるコイルを形成することができる。そのため、波巻状のコイルを配置したステータを、迅速かつ安定して形成することができる。
以下に、本発明のコイル導体の挿入方法及び挿入治具にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
本例のコイル導体8の挿入方法は、図10、図14、図15に示すごとく、ステータコア71における複数のスロット72の軸方向一方側から挿入する複数本のコイル導体8Aと、軸方向他方側から挿入する複数本のコイル導体8Bとを、各スロット72の径方向Rに1本ずつ交互に重ねて配置する方法である。
ステータコア71にコイル導体8A,8Bを配置するに当たっては、図1、図2に示すごとく、ステータコア71の内周に配置する治具固定部21と、治具固定部21に一体化し、ステータコア71の軸方向両端面から突出させて配置する一対の治具ガイド部22と、一対の治具ガイド部22の外周において、軸方向Lに沿って放射状に配置する多数の治具ロッド3とを用いる。
まず、図2〜図4に示すごとく、治具固定部21及び一対の治具ガイド部22をステータコア71の内周に挿通配置する。次いで、一対の治具ガイド部22の外周において、ステータコア71の各スロット72へ軸方向Lの外側から挿入する位置に、治具ロッド3とコイル導体8とを径方向Rに1本ずつ交互に重ねて配置する。次いで、図5、図6に示すごとく、各スロット72の軸方向中間位置721まで、その軸方向Lの両側から各治具ロッド3と各コイル導体8とをまとめて挿入する。次いで、図7〜図10に示すごとく、軸方向一方側に位置する各コイル導体8Aを、軸方向他方側に位置する各治具ロッド3を押し戻しながら各スロット72に挿入するとともに、軸方向他方側に位置するコイル導体8Bを、軸方向一方側に位置する各治具ロッド3を押し戻しながら各スロット72に挿入する。
以下に、本例のコイル導体8の挿入方法及び挿入治具につき、図1〜図15を参照して詳説する。
図1は、ステータコア71の各スロット72に各コイル導体8を挿入する状態を示す斜視図である。図2は、コイル導体挿入治具1の全体を示す断面図であり、図3は、コイル導体挿入治具1の軸方向一方側の部分を拡大して示す断面図であり、図4は、コイル導体挿入治具1の軸方向他方側の部分を拡大して示す断面図である。
各図に示すごとく、本例においては、治具固定部21、一対の治具ガイド部22、多数の治具ロッド3の他に、以下の多数のガイド突起23、一対の治具摺動部4及び一対の治具押込部5を備えたコイル導体挿入治具1を用いる。
ここで、本例においては、軸方向一方側のコイル導体8Aと軸方向他方側のコイル導体8Bとを含めて、コイル導体8と示すことがある。また、本例の各図において、軸方向L、周方向C、径方向Rの矢印は、図1、図2、図15等に代表的に示す。
治具固定部21は、ステータコア71の内周(各ティース部73の内周面)に嵌入するよう構成してある。治具固定部21の軸方向Lの両側の部分には、円筒形状の治具ガイド部22をそれぞれ嵌合するための縮径部211が形成してある。なお、治具固定部21は、ステータコア71と一対の治具ガイド22との芯出しのために用いている。治具固定部21を用いる代わりに、ステータコア71の外周部を用いて一対の治具ガイド22の芯出しを行うこともできる。
治具ガイド部22は、その円筒形状の軸方向Lの内側部分を、治具固定部21の縮径部211の外周に嵌合するとともにステータコア71の内周に嵌入して用いる。治具ガイド部22の外周には、治具ロッド3及びコイル導体8の軸方向Lへの移動を案内するための多数のガイド突起23と多数のガイドピン24とが、軸方向Lに間を隔てて放射状に設けてある。
各ガイド突起23は、ステータコア71の各ティース部73に対して軸方向Lの外側から対向する位置に設けてあり、多数のガイド突起23の全体は、治具ガイド部22の周方向Cに等間隔に(放射状に)配置してある。各ガイド突起23は、治具ガイド部22における軸方向Lの内側の端部の近くに配置してあり、ステータコア71の軸方向端面701の近くに配置される。
各ガイドピン24は、各ガイド突起23に対して軸方向Lの外側から対向する位置に設けてあり、多数のガイドピン24の全体は、治具ガイド部22の周方向Cに等間隔に(放射状に)配置してある。各ガイドピン24は、治具ガイド部22における軸方向Lの外側の端部の近くに配置してある。各ガイドピン24は、治具摺動部4及び治具押込部5を摺動させるときに、取り外すことが可能になっている。
図3、図4に示すごとく、各治具ロッド3は、各治具摺動部4において、各スロット72へ軸方向Lの外側から挿入する位置に、ガイド突起23及びガイドピン24によってガイドされて軸方向Lに摺動可能な状態で配置してある。治具ロッド3は、コイル導体8を配置する間隔を空けて径方向Rに複数本並べて配置される。軸方向一方側と軸方向他方側とにそれぞれ位置する治具ロッド3の全体は、各治具摺動部4の外周において放射状に配置してある(図12参照)。なお、図12は、ステータコア71の各スロット72内に挿入された治具ロッド3及びコイル導体8を軸方向Lから見た状態で示す説明図である。
軸方向一方側において径方向Rに並ぶ複数本(本例では3本)の治具ロッド3と、軸方向他方側において径方向Rに並ぶ複数本(本例では3本)の治具ロッド3とは、径方向R位置が互いにずれる状態で、各治具摺動部4に形成したロッド挿通穴41に挿通してある。
本例の各治具ロッド3は、断面円形状の丸棒によって形成してある。各治具ロッド3の先端は、テーパ状に加工してある。本例のステータ7は、各スロット72の径方向Rに6本重なった状態でコイル導体8を配置するものであり、治具ロッド3は、各治具摺動部4における周方向Cのスロット対応位置において、径方向Rに3本ずつ配置される。治具ロッド3は、スロット72に配置するコイル導体8の数の半分の数が、各治具ガイド部22の外周において各治具摺動部4に配置してある。
図3、図4に示すごとく、一対の治具摺動部4は、リング形状を有しており(図11参照)、一対の治具ガイド部22の外周において、それぞれ軸方向Lに摺動可能に配置してある。治具摺動部4は、治具ガイド部22における軸方向Lの外側の位置に配置される。治具摺動部4は、治具ロッド3を挿通するロッド挿通穴41を形成していない部分によって、各コイル導体8をステータコア71の各スロット72へ押し込むようになっている。
一対の治具押込部5は、各治具摺動部4に対する軸方向Lの外側に配置し、各治具ロッド3を各スロット72へ軸方向Lの外側から押し込むために用いる。本例の各治具押込部5は、各治具摺動部4に対して着脱可能である。
なお、図11は、治具ガイド部21の外周を摺動させる治具摺動部4を軸方向Lから見た状態で示す説明図である。
図5は、各スロット72の軸方向中間位置721まで各コイル導体8を押し込んだ状態のコイル導体挿入治具1の全体を示す断面図であり、図6は、図5の一部を拡大して示す断面図である。
各図に示すごとく、コイル導体挿入治具1は、一対の治具摺動部4及び一対の治具押込部5を、ステータコア71に接近させるよう一対の治具ガイド部22の外周を摺動させて、各スロット72の軸方向中間位置721まで、その軸方向Lの両側から各治具ロッド3と各コイル導体8とをまとめて押し込むよう構成してある。
図7は、軸方向一方側に位置する各コイル導体8Aが軸方向他方側に位置する各治具ロッド3を各スロット72の外部へ押し戻し、軸方向他方側に位置する各コイル導体8Bが軸方向一方側に位置する各治具ロッド3を各スロット72の外部へ押し戻す状態を、拡大して示す断面図である。図8は、ステータコア71の各スロット72に各コイル導体8を挿入した状態を示す斜視図である。図9は、ステータコア71の各スロット72に各コイル導体8を挿入した状態を示す断面図であり、図10は、図9の一部を拡大して示す断面図である。
コイル導体挿入治具1は、一対の治具摺動部4及び一対の治具押込部5を摺動させた後、一対の治具押込部5を取り外し、一対の治具摺動部4のみを一対の治具ガイド部22に対して摺動させて、軸方向一方側に位置する各コイル導体8によって、軸方向他方側に位置する各治具ロッド3を各スロット72の外部へ押し戻しながら、当該軸方向一方側に位置する各コイル導体8を各スロット72に押し込むとともに、軸方向他方側に位置する各コイル導体8によって、軸方向一方側に位置する各治具ロッド3を各スロット72の外部へ押し戻しながら、当該軸方向他方側に位置する各コイル導体8を各スロット72に押し込むよう構成してある。
図13は、本例のコイル導体8の挿入方法によって製造するステータ7を示す斜視図であり、図14は、その断面図である。図15は、ステータ7の一部を軸方向Lから見た状態で拡大して示す説明図である。
各図に示すごとく、本例のコイル導体8の挿入方法によって製造するステータ7は、スロット72内に配置するコイル導体8の部分を、軸方向Lの一端と軸方向Lの他端とにおいて周方向Cに交互に繋げて形成した波巻状のコイルを有するものである。このステータ7は、U相、V相、W相の3相のコイルを、ステータコア71のスロット72に、所定のスロット数空けて配置した、分布巻き状のコイルを有するものである。
本例のコイル導体8は、断面略四角形状を有するとともに、スロット72の軸方向Lに沿った直線形状部81と、直線形状部81の一端から周方向Cに折り曲げた折曲形状部82とを有するものである。折曲形状部82の後端部821は、スロット72の軸方向Lに平行になるようさらに折り曲げられている。各コイル導体8は、軸方向一方側からスロット72へ挿入したコイル導体8Aの直線形状部81の先端部811と、軸方向他方側からスロット72へ挿入したコイル導体8Bの折曲形状部82の後端部821とを接合するとともに、軸方向他方側からスロット72へ挿入したコイル導体8Bの直線形状部81の先端部811と、軸方向一方側からスロット72へ挿入したコイル導体8Aの折曲形状部82の後端部821とを接合して、ステータコア71の周方向Cに波巻状に繋がるコイルを形成するものである。
次に、コイル導体挿入治具1を用いて、ステータコア71の各スロット72に各コイル導体8を挿入する順序と、その作用効果につき詳説する。
本例のコイル導体8の挿入方法は、ステータコア71の各スロット72に配置する単位で分断された複数のコイル導体8を、各スロット72に対して、軸方向一方側と軸方向他方側とから径方向Rに1本ずつ交互に重ねて挿入する方法である。
ステータコア71にコイル導体8を配置するに当たっては、まず、図2〜図4に示すごとく、治具固定部21及び一対の治具ガイド部22をステータコア71の内周に挿通配置する。このとき、ステータコア71の内周に嵌入した治具固定部21に対し、一対の治具ガイド部22を嵌合する。治具ガイド部22には、各ガイド突起23及び各ガイドピン24を取り付けておき、各治具ガイド部22においては、ガイド突起23及びガイドピン24の間に形成されるスペースに、治具ロッド3とコイル導体8とを一本ずつ交互に径方向Rに積み重ねて配置する。この治具ロッド3とコイル導体8との径方向Rへの積み重ね配置は、一対の治具ガイド部22の外周において、ステータコア71のスロット72の数に対応した数だけ行う。
また、治具ロッド3とコイル導体8とを径方向Rに積み重ねる際には、各治具ロッド3の後端部を各治具摺動部4に形成したロッド挿通穴41に挿通する。また、各治具摺動部4の軸方向外端面に各治具押込部5を取り付けておく。そして、各治具ロッド3の後端部を治具押込部5に押し当てることにより、各治具ロッド3の先端部の位置を揃えることができる。
なお、ガイドピン24の全体は、各治具ロッド3及び各コイル導体8の配置が終わった後に取り外しておく。
次いで、図1、図2に示すごとく、軸方向一方側の治具摺動部4及び治具押込部5を、ステータコア71に軸方向一方側から接近させるよう軸方向一方側の治具ガイド部22の外周を摺動させ、また、軸方向他方側の治具摺動部4及び治具押込部5を、ステータコア71に軸方向他方側から接近させるよう軸方向他方側の治具ガイド部22の外周を摺動させる。このとき、軸方向一方側の各コイル導体8Aの折曲形状部82の後端部821が軸方向一方側の治具摺動部4の軸方向内端面に当接し、軸方向一方側の各治具ガイド部22及び各コイル導体8Aが、径方向Rに1本ずつ交互に重なった状態で、各スロット72の軸方向中間位置721まで、まとめて押し込まれる。また、軸方向他方側の各コイル導体8Bの折曲形状部82の後端部821が軸方向他方側の治具摺動部4の軸方向内端面に当接して、軸方向他方側の各治具ガイド部22及び各コイル導体8Bが、径方向Rに1本ずつ交互に重なった状態で、各スロット72の軸方向中間位置721まで、まとめて押し込まれる。
これにより、各コイル導体8の各スロット72への挿入を、各治具ロッド3によって案内することができ、各コイル導体8を、安定して各スロット72に挿入することができる。
次いで、図5、図6に示すごとく、各治具ロッド3及び各コイル導体8A,8Bが、軸方向Lの両側から各スロット72の軸方向中間位置721まで挿入されると、軸方向一方側に位置する各コイル導体8Aの先端が、軸方向他方側に位置する各治具ロッド3の先端に接触し、軸方向他方側に位置する各コイル導体8Bの先端が、軸方向一方側に位置する各治具ロッド3の先端に接触する。そして、各治具押込部5を各治具摺動部4から取り外す。
次いで、図7に示すごとく、軸方向一方側の治具摺動部4を、ステータコア71に軸方向一方側からさらに接近させるよう軸方向一方側の治具ガイド部22の外周を摺動させ、また、軸方向他方側の治具摺動部4を、ステータコア71に軸方向他方側からさらに接近させるよう軸方向他方側の治具ガイド部22の外周を摺動させる。
そして、図8〜図10に示すごとく、軸方向一方側に位置する各コイル導体8Aによって、軸方向他方側に位置する各治具ロッド3を各スロット72の外部へ押し戻しながら、当該軸方向一方側に位置する各コイル導体8Aが各スロット72に押し込まれる。また、軸方向他方側に位置する各コイル導体8Bによって、軸方向一方側に位置する各治具ロッド3を各スロット72の外部へ押し戻しながら、当該軸方向他方側に位置する各コイル導体8Bが各スロット72に押し込まれる。
こうして、本例においては、治具ロッド3を用いたことにより、ステータコア71の軸方向Lの両側からコイル導体8を押し込む動作によって、迅速かつ安定して、各スロット72の径方向Rにコイル導体8を重ねて配置することができる。また、ステータコア71を分割することなく、各コイル導体8を各スロット72に配置することができる。
1 コイル導体挿入治具
21 治具固定部
22 治具ガイド部
23 ガイド突起
3 治具ロッド
4 治具摺動部
5 治具押込部
7 ステータ
71 ステータコア
72 スロット
73 ティース部
8A,8B コイル導体
81 直線形状部
82 折曲形状部

Claims (3)

  1. ステータコアにおける複数のスロットの軸方向一方側から挿入する複数本のコイル導体と、軸方向他方側から挿入する複数本のコイル導体とを、上記各スロットの径方向に1本ずつ交互に重ねて配置する方法であって、
    上記ステータコアの軸方向両端面から突出させて該ステータコアに配置する一対の治具ガイド部と、該一対の治具ガイド部の外周において、軸方向に沿って放射状に配置する多数の治具ロッドと、を用い、
    上記一対の治具ガイド部を上記ステータコアに配置し、
    上記一対の治具ガイド部の外周において、上記ステータコアの上記各スロットへ軸方向外側から挿入する位置に、上記治具ロッドと上記コイル導体とを径方向に1本ずつ交互に重ねて配置し、
    次いで、上記各スロットの軸方向中間位置まで、その軸方向両側から上記各治具ロッドと上記各コイル導体とをまとめて挿入し、
    次いで、軸方向一方側に位置する上記各コイル導体を、軸方向他方側に位置する上記各治具ロッドを押し戻しながら上記各スロットに挿入するとともに、軸方向他方側に位置する上記コイル導体を、軸方向一方側に位置する上記各治具ロッドを押し戻しながら上記各スロットに挿入することを特徴とするコイル導体の挿入方法。
  2. 請求項1に記載のコイル導体の挿入方法において、上記コイル導体は、断面略四角形状を有するとともに、上記スロットの軸方向に沿った直線形状部と、該直線形状部の一端から周方向に折り曲げた折曲形状部とを有するものであり、かつ、軸方向一方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記直線形状部の先端部と、軸方向他方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記折曲形状部の後端部とを接合するとともに、軸方向他方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記直線形状部の先端部と、軸方向一方側から上記スロットへ挿入した上記コイル導体の上記折曲形状部の後端部とを接合して、上記ステータコアの周方向に波巻状に繋がるコイルを形成するものであることを特徴とするコイル導体の挿入方法。
  3. ステータコアにおける複数のスロットの軸方向一方側から挿入する複数本のコイル導体と、軸方向他方側から挿入する複数本のコイル導体とを、上記各スロットの径方向に1本ずつ交互に重ねて配置するための治具であって、
    上記ステータコアの軸方向両端面から突出させて該ステータコアに配置する一対の治具ガイド部と、
    該一対の治具ガイド部の外周において、上記ステータコアの上記スロット同士の間の各ティース部に対して軸方向外側から対向する位置に、放射状に配置して設けた多数のガイド突起と、
    上記一対の治具ガイド部の外周において、それぞれ軸方向に摺動可能に配置した一対の治具摺動部と、
    該一対の治具摺動部において、上記各スロットへ軸方向外側から挿入する位置に、上記ガイド突起によってガイドされて軸方向に摺動可能な状態で、上記コイル導体を配置する間隔を空けて径方向に複数本並べて、放射状に配置した多数の治具ロッドと、
    上記一対の治具摺動部に対する軸方向外側に配置し、上記各治具ロッドを上記各スロットへ軸方向外側から押し込むための一対の治具押込部と、を備えており、
    軸方向一方側において上記径方向に並ぶ複数本の治具ロッドと、軸方向他方側において上記径方向に並ぶ複数本の治具ロッドとは、径方向位置が互いにずれる状態で、上記各治具摺動部に形成したロッド挿通穴に挿通してあり、
    上記一対の治具摺動部及び上記一対の治具押込部を、上記ステータコアに接近させるよう上記一対の治具ガイド部の外周を摺動させて、上記各スロットの軸方向中間位置まで、その軸方向両側から上記各治具ロッドと上記各コイル導体とをまとめて押し込み、次いで、上記一対の治具摺動部のみを摺動させて、軸方向一方側に位置する上記各コイル導体によって、軸方向他方側に位置する上記各治具ロッドを上記各スロットの外部へ押し戻しながら、当該軸方向一方側に位置する各コイル導体を上記各スロットに押し込むとともに、軸方向他方側に位置する上記各コイル導体によって、軸方向一方側に位置する上記各治具ロッドを上記各スロットの外部へ押し戻しながら、当該軸方向他方側に位置する各コイル導体を上記各スロットに押し込むよう構成してあることを特徴とするコイル導体の挿入治具。
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