JP2012204827A - 加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱装置は、導電性を有するベースプレート2と、ベースプレート2の上方に位置してウェハが載置されるフェイスプレート3と、ベースプレート2およびフェイスプレート3の間に配置されて互いを導通させるアース部材8とを備え、フェイスプレート3は、表面がアース部材8との導通部分を除いて電気的に絶縁されたアルミ基板と、アルミ基板に設けられてウェハを加熱するフィルムヒータとを備え、アルミ基板のアース部材8との導通部分は、当該アルミ基板の中央に設けられているとともに、アース部材8の長手方向の途中には、複数の折曲部8A〜8Dが設けられている。
【選択図】図6
Description
また、加熱部によりアルミ基板を加熱すると、アース部材を介してアルミ基板側からベースプレート側へ熱逃げが生じるが、フェイスプレートへのアース部材の接続位置によっては、熱逃げによる影響でフェイスプレートに温度分布にムラが生じ、結果として、フェイスプレート上に所望の隙間を持って載置されたウェハの温度分布にもムラが生じ、ウェハの加工に影響を及ぼす。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、加熱装置1は、半導体製造工程に用いられるコータデベロッパ装置に搭載される装置であり、2点鎖線で示したシリコンウェハ等の半導体ウェハ(以下、単にウェハと称する)Wを、パターン焼付工程等の種々の工程に応じた所定温度に加熱するように構成されている。
また、ウェハWへ施す加工条件(レシピ)が変更となり、フェイスプレート3の温度を例えば高温から低温へ変更する場合には、冷却パイプ11に冷媒ガスが供給され、冷却パイプ11の噴出小孔(図示略)から噴出する冷媒ガスによってフェイスプレート3が冷却される。冷媒ガスはその後、遮断整流プレート12に案内されて、ベースプレート2の中央から排気される。フェイスプレート3が設定温度以下になると、冷媒ガスの供給が停止され、再びフェイスプレート3が加工条件に応じた設定温度に加熱保持される。
ベースプレート2は金属製であり、本実施形態ではステンレスが採用されている。このようなベースプレート2には、軽量化のための複数の開口部21や、フェイスプレート3を冷却するために用いた冷媒ガスを中央から排出する排気開口22が設けられている。ベースプレート2が十分な板厚寸法を有することで、加熱装置1全体の剛性を保証している。また、ベースプレート2の外周側の下面には、8つのターミナルブロック9が等周間隔で設けられ、外部から給電されている(図1に破線にて4つを図示)。
フェイスプレート3は、図2(A)に示すように、アルミ基板31の上下両面にフィルムヒータ32(32A,32B)をホットプレスにより貼り付けた構造である。このようなフェイスプレート3は、図1に示すように、最も外周側に等周間隔で配置された8箇所のウェハガイド4、およびその内側の適宜な位置に複数配置された支柱5を介してベースプレート2に支持されている。ウェハガイド4および支柱5による具体的な支持構造についても、後述する。
さらに、図2(B)に示すように、ダミーのフィルムヒータ32Bを設ける代わりに、線膨張係数差をなくす程度の厚さを有したアルマイト層34′をアルミ基板31の上面に形成してもよい。また、この場合には、アルミ基板31の下面には、アルマイト層を施さなくともよい。
その他、ベースプレート2とフェイスプレート3との間には、環状の冷却パイプ11および遮熱整流プレート12が配置されている。冷却パイプ11には、中央の排気開口22を通して供給パイプ13が接続され、供給パイプ13から冷却パイプ11内に冷媒ガスが供給される。冷媒ガスは、冷却パイプ11に設けられた複数の噴出小孔(図示略)から中央に向けて噴出し、フェイスプレート3を下側から冷却する。
遮熱整流プレート12は、冷却パイプ11から噴出した冷媒ガスをベースプレート2に設けられた開口部21より流出するのを防ぎ、中央の排気開口22に案内し、排気を促進するとともに、発熱中のフェイスプレート3からベースプレート2への輻射熱を遮断する。これにより、ベースプレート2の熱膨張や、ベースプレート2に取り付けられた各種部品への熱影響を抑制できる。
以下には、図1、図3を参照し、フェイスプレート3の外周側でのウェハガイド4による支持構造について説明する。
先ず、ベースプレート2の外周側の8箇所には、アルマイト処理が施された上下に貫通する第1貫通孔2Aが設けられている。これに対してウェハガイド4は、第1貫通孔2Aに上方から挿通される支持ボルト41と、フェイスプレート3の上面に配置されてウェハWの外周縁が当接される樹脂製のガイド部材42とを備えている。
次に、図1、図4を参照し、フェイスプレート3の支柱5による支持構造について説明する。
フェイスプレート3は、複数の支柱5を介してベースプレート2に支持されている。支柱5としては、2点鎖線で示したウェハWの外側にて等周間隔に配置された8本の支柱5Aと、その内側であるウェハWの載置領域にて等周間隔に配置された8本の支柱5Bと、さらにその内側にて等周間隔に配置された3本の支柱5Cとが設けられている。
支柱5による支持箇所近傍には、フェイスプレート3を下方に付勢する引張部材7が近接して設けられている。引張部材7は、支柱5による全ての支持箇所近傍に設けられる訳ではないが、支柱5としては、ギャップボール6および引張部材7が組み合わされて用いられている箇所では、必須である。支柱5は、単独での使用、または近傍にギャップボール6および引張部材7のいずれか一方が存在する箇所での使用が可能である。
図5に基づき、ギャップボール6の保持構造を説明する。
ギャップボール6は、フェイスプレート3を貫通する第2取付孔3Bの内壁面に圧入され、保持されている。詳細には、ギャップボール6は、アルミ基板31での第2取付孔3Bに対応した内壁面のみで保持されているのであり、その第2取付孔3Bでのギャップボール6の保持位置は、アルミ基板31の板厚方向の中央よりも上方側であって、本実施形態では、アルミ基板31の板厚寸法よりも大きい径寸法のギャップボール6を厚さ方向中央よりも僅かに高い位置に圧入し、ギャップボール6の所定の突出量を確保している。
図1、図6、図7に基づき、アース部材8による接地構造を説明する。
図1、図6において、ベースプレート2の中央には、表裏を貫通する第4貫通孔2Dが設けられ、第4貫通孔2D内には雌ねじが形成されている。また、ベースプレート2の第4取付孔2Dから所定寸法だけ離間した位置には、ねじ穴2Eが設けられている。
一方、フェイスプレート3の前記第4貫通孔2Dに対応した位置には、表裏を貫通する第4取付孔3Dが設けられている。
図8において、ターミナルブロック9は、ベースプレート2の下面に固定される絶縁性を有した樹脂製の基台91と、基台91に取り付けられる導電性を有した一対の金属製の導通プレート92と、導通プレート92の外方側の端部に取り付けられる押さえ部材93とを備えている。
導通プレート92の外方側で螺入されるビス97は、平ワッシャ98およびスプリングワッシャ98′を介して押さえ部材93に挿通され、また、フィルムヒータ32A(図2)の端子33に挿通される。ビス97をねじ穴92Bに螺入することで、端子33が押さえ部材93で押さえ込まれるようにして導通プレート92上に結線される。
なお、図8では、ベースプレート2やターミナルブロック9を下方から見た図として示されているが、ベースプレート2へのターミナルブロック9の取付作業や、配線24、端子33の結線作業は、ベースプレート2の下面を上方にして行われる。
しかも、ターミナルブロック9は従来、ベースプレート2の上面に取り付けられ、フェイスプレート3との間の空間に収容されていたが、ベースプレート2の下面に取り付けられることにより、ベースプレーと2とフェイスプレート3との間隔を全体的に狭めることができ、加熱装置1の全体的な薄型化を促進できる。
例えば、前記実施形態では、支柱5による全ての支持箇所近傍に対応して引張部材7が設けられていたが、全ての支持箇所近傍ではなく、適宜選択された幾つかの支持箇所近傍にのみ引張部材7を設けた場合でも本発明に含まれるし、支柱5での支持箇所近傍以外の箇所に引張部材7を設けた場合にも本発明に含まれる。要するに、フェイスプレート3のウェハW載置領域に対応した部分が、ベースプレート2側から引張部材7によって下方に付勢されていればよい。
前記実施形態では、引張部材7に係る付勢手段としてコイルばね73が用いられていたが、弾性力を有した円柱状のゴム部材等であってもよい。
前記実施形態では、ウェハ支持手段としてギャップボール6が用いられていたが、これに限定されず、例えば、上端に向かって先細りとなった略円錐状の突起などであってもよい。
これらの形状を有したアース部材8では、第1、第2折曲部8A,8Bが屈曲することと、第3、第4折曲部8C,8Dが屈曲することとにより、互いに直交する2方向の変位に対応できる。
Claims (5)
- 導電性を有するベースプレートと、
前記ベースプレートの上方に位置してウェハが載置されるフェイスプレートと、
前記ベースプレートおよび前記フェイスプレートの間に配置されて互いを導通させるアース部材とを備え、
前記フェイスプレートは、
表面が前記アース部材との導通部分を除いて電気的に絶縁されたアルミ基板と、
前記アルミ基板に設けられて前記ウェハを加熱する加熱手段とを備え、
前記アルミ基板の前記アース部材との導通部分は、当該アルミ基板の中央に設けられているとともに、
前記アース部材の長手方向の途中には、複数の折曲部が設けられている
ことを特徴とする加熱装置。 - 請求項1に記載の加熱装置において、
前記アルミ基板の前記導通部分と前記アース部材の端部との間には導電性を有したワッシャが介装され、
前記ワッシャの厚さは、前記導通部分回りの絶縁層の厚さ以上である
ことを特徴とする加熱装置。 - 請求項1または請求項2に記載の加熱装置において、
前記ベースプレートの中央には、軸方向に沿って貫通したガイド孔を有する保持ボルトが螺入されており、
前記フェイスプレートの中央には、下端側が前記ガイド孔に挿通されるロット部とされ、かつ上端側が前記保持ボルトの頭部に設けられたナットに螺入する雄ねじ部とされた長ビスが挿通されている
ことを特徴とする加熱装置。 - 請求項3に記載の加熱装置において、
前記保持ボルトの前記頭部には、前記ナットが無回転状態で上下にスライド自在に嵌合される保持部が設けられている
ことを特徴とする加熱装置。 - ベースプレートと、
前記ベースプレートの上方に位置してウェハが載置されるフェイスプレートと、
前記ベースプレートおよび前記フェイスプレートの間に設けられて、前記フェイスプレートを冷却する冷媒ガスが流通する冷却パイプと、
前記ベースプレートおよび前記フェイスプレートの間に設けられて、前記冷却パイプを通して噴出された前記冷媒ガスを案内するとともに、前記フェイスプレートから前記ベースプレートへの輻射熱を遮熱する遮熱整流プレートと、
前記フェイスプレートの上面から突出して設けられたウェハ支持手段と、
前記ベースプレートに取り付けられて、外部電源からの配線が結線されるターミナルブロックと、
前記ベースプレートおよび前記フェイスプレートの間に立設されて該フェイスプレートを支持する複数の支柱と、
前記フェイスプレートを前記ベースプレート側に引っ張る複数の引張部材と、
前記ベースプレートおよび前記フェイスプレートの間に配置されて互いを導通させるアース部材とを備え、
前記フェイスプレートは、
表面が前記アース部材との導通部分を除いて電気的に絶縁されたアルミ基板と、
前記アルミ基板に設けられて前記ウェハを加熱するとともに、前記ターミナルブロックに接続される給電用の端子を有した加熱手段とを備え、
前記アルミ基板の前記アース部材との導通部分は、当該アルミ基板の中央に設けられているとともに、
前記アース部材の長手方向の途中には、複数の折曲部が設けられている
ことを特徴とする加熱装置。
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