JP2012194031A - 交通情報送信装置、方法およびプログラム - Google Patents

交通情報送信装置、方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車両の状況に適した範囲の交通情報を送信する技術の提供。
【解決手段】交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速として取得し、前記対象車両の走行履歴に基づいて前記対象車両の平均車速を第2平均車速として取得し、前記第1平均車速と前記第2平均車速とに基づいて現在以降における前記対象車両の推定車速を取得し、前記推定車速に対応した範囲の交通情報を送信対象として設定し、前記送信対象の前記交通情報を前記対象車両に送信する。
【選択図】図3

Description

本発明は、交通情報の送信技術に関する。
従来、道路上の渋滞の程度等を示す交通情報を車両に対して送信する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車両において必要とされる交通情報を取得可能にするため、車両の走行経路に沿った所定範囲または車両の位置周辺の所定範囲の交通情報を送信する技術が開示されている。
特開2002−286469号公報
従来の技術においては、車両の走行経路あるいは車両の位置に応じて送信される交通情報の範囲が決定されるが、同じ走行経路や位置を走行する車両であっても、個別の車両の状況に応じて必要とされる交通情報は異なり得る。例えば、交通情報の送信間隔内に遠方まで走行する車両と近隣の領域のみを走行する車両とでは必要とされる交通情報が異なる。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、車両の状況に適した範囲の交通情報を送信する技術の提供を目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明においては、交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速、対象車両の平均車速を第2平均車速として取得する。そして、第1平均車速と第2平均車速とに基づいて現在以降における対象車両の推定車速を取得し、推定車速に対応した範囲の交通情報を送信対象として設定し、当該送信対象の交通情報を対象車両に対して送信する。
すなわち、対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速である第1平均車速は、任意の車両が当該現在位置を走行する際の車速として統計的に信頼性の高い車速である。また、対象車両の走行履歴から特定される平均車速である第2平均車速は、対象車両の運転者による運転によって実現される車速として統計的に信頼性の高い車速である。そこで、第1平均車速と第2平均車速との双方に基づいて現在以降における車両の推定車速を取得すれば、対象車両が存在する環境に関連する客観的な情報(第1平均車速)と対象車両自体に関連する固有の情報(第2平均車速)との双方に基づいて推定車速を取得することができる。従って、現在位置以降において対象車両にて実現される推定車速として妥当な車速を推定することができる。
そして、車速が大きい場合には車速が小さい場合よりも一定期間内に遠方に到達可能であるため、車速が大きい場合と車速が小さい場合とでは一定期間内に必要とされる交通情報の範囲が異なる。そこで、第1平均車速と第2平均車速とに基づいて推定された推定車速に対応した範囲の交通情報を送信対象とすれば、対象車両の状況に適した範囲の交通情報を送信することが可能になる。
ここで、第1平均車速取得手段は、対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速として取得することができればよい。すなわち、対象車両の現在位置を走行する車両の通常の車速を取得することができればよい。なお、現在位置は、当該現在位置の平均車速が特定できるように定義されればよく、対象車両が存在する道路上の座標によって特定されてもよいし、対象車両の現在位置を含む区画(メッシュ等)によって特定されてもよく、種々の構成を採用可能である。また、任意の車両は、対象車両の現在位置における平均車速を統計的に取得する際に考慮される車両であれば良く、対象車両が含まれても良いし対象車両以外の車両であっても良い。さらに、任意の車両を対象車両と同一の車種の車両に限定して平均車速を取得する処理や、対象車両の現在位置が属する道路の道路種別毎に平均車速を取得する処理や、時間帯毎に平均車速を取得する処理など、種々の統計的な処理を行っても良い。さらに、平均車速は統計的に信頼し得る車速であれば良く、複数の車両の平均を実際に算出しても良いし、道路や区画毎の平均車速として信頼し得る車速が予め規定されていてもよい。
第2平均車速取得手段は、対象車両の走行履歴に基づいて対象車両の平均車速を第2平均車速として取得することができればよい。すなわち、対象車両にて過去に実現された通常の車速を取得することができればよい。ここでも、対象車両の走行履歴に基づいて、対象車両が走行した道路の道路種別毎に平均車速を取得する処理や時間帯毎に平均車速を取得する処理を採用しても良いし、対象車両における位置(例えば、道路区間や区画)毎の平均車速を取得するなど、種々の統計的な処理を行っても良い。
推定車速取得手段は、第1平均車速と第2平均車速とに基づいて現在以降における対象車両の推定車速を取得することができればよい。すなわち、対象車両の現在位置において周囲の環境の影響を受けた結果として任意の車両で実現される平均車速である第1平均車速と、対象車両自体の平均車速である第2平均車速との双方に基づいて、現在以降の対象車両の車速を推定することができればよい。車速の推定は、現在位置における任意の車両の傾向と対象車両の傾向とを比較して優先すべき傾向があれば優先すべき傾向に対応した車速を推定車速し、優先すべき傾向がない場合には双方の車速の組み合わせによって算出される車速を推定車速とする構成等を採用可能である。
交通情報送信手段は、推定車速に対応する範囲の交通情報を送信対象として設定し、当該送信対象の交通情報を対象車両に対して送信することができればよい。すなわち、推定車速が対象車両にて必要とされている交通情報の範囲に対応しているとみなし、推定車速に対応する範囲あるいは推定車速に対応する範囲の導出法を予め規定しておく。そして、予め規定された推定車速に対応する範囲あるいは予め規定された導出法によって導出された範囲の交通情報を送信対象として設定する。なお、ここでは、推定車速に対応する範囲が異なることより、交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置が同一であっても、送信される交通情報が異なるように範囲が特定されればよい。従って、推定車速に対して範囲を対応づける際の手法は種々の手法を採用可能である。
例えば、同一形状の範囲を予め決めておき、推定車両に応じて対象車両の現在位置と範囲の外周の位置との関係が変動するように推定車速と範囲とを対応づけても良いし、推定車速に応じて送信対象となる交通情報の範囲の形状が変動するように推定車速と範囲とを対応づけても良い。むろん、推定車速が異なっても送信される交通情報の範囲の面積が一定になるように決められていても良いし、推定車速に応じて送信される交通情報の範囲の面積が変化する(例えば、推定車速が大きいほど面積が大きくなる)ように推定車速と範囲とを対応づけても良い。さらに、範囲の形状や位置は推定車速の大きさに応じて徐々に変化するように構成してもよいし、推定車速の大きさに応じて段階的に変化するように構成してもよい。
さらに、推定車速を取得する際の具体例として、第1平均車速が第2平均車速よりも大きい場合に第1平均車速と第2平均車速との平均を推定車速とし、第1平均車速が第2平均車速以下である場合に第2平均車速を推定車速とする構成を採用しても良い。すなわち、任意の車両の平均車速である第1平均車速が対象車両自体の平均車速である第2平均車速よりも大きい場合、対象車両の運転者の通常の車速は現在位置における任意の車両の平均車速よりも小さいことになる。しかし、通常の運転者は周囲の車両に同調させながら運転を行うので、現在以降において対象車両の車速は第2平均車速よりも大きくなることが予想される。そこで、第1平均車速と第2平均車速との平均を推定車速とすることにより、妥当な推定車速を取得することが可能になる。
また、任意の車両の平均車速である第1平均車速が対象車両自体の平均車速である第2平均車速以下である場合、対象車両の運転者の通常の車速は現在位置における任意の車両の平均車速以上であることになる。このように、車速が大きい傾向にある運転者は、周囲の車両の影響よりも運転者自身が心地よく運転できる車速に合わせて運転することが多い。そこで、第2平均車速を推定車速とすることにより、妥当な推定車速を取得することが可能になる。
さらに、推定車速に対応した範囲の特定法の具体例として、推定車速が大きいほど、対象車両の前方において範囲が大きくなるように送信対象を設定する構成を採用しても良い。すなわち、推定車速が大きいほど交通情報の送信間隔内に対象車両が遠方まで走行する可能性が高くなり、推定車速が大きいほど対象車両の前方のより広い範囲の交通情報を必要とする可能性が高くなる。そこで、推定車速が大きいほど対象車両の前方において範囲が大きくなるように送信対象を設定することにより、車両の状況に適した範囲の交通情報を送信することが可能になる。なお、推定車速が小さいほど対象車両の後方において範囲が大きくなるように送信対象を設定すれば、推定車速が小さい場合には現在位置から近い範囲の多くの交通情報が送信されることになり、推定車速が小さく、現在以降に現在位置の周辺を走行することが予測される対象車両に対して車両の状況に適した範囲の交通情報を送信することが可能になる。
対象車両の前方において範囲が大きくなるように設定するためには、対象車両の進行方向に沿って対象車両を基準に前方と後方を定義したときに、少なくとも前方に属する範囲が、推定車速が大きいほど大きくなるように定義されていれば良い。例えば、推定車速が大きくなるほど対象車両の進行方向の延長線に近い範囲が多くなるように送信対象を設定しても良いし、推定車速が大きくなるほど現在位置が属する道路沿いの範囲であって現在位置よりも前方に存在する範囲が大きくなるように送信対象を設定しても良い。また、一定形状の範囲を送信対象とする場合、現在位置が属する道路沿いに対象車両が推定車速で走行するとみなして一定形状の範囲を傾けるなどして送信対象を設定しても良い。
さらに、送信される交通情報の範囲の面積が一定となるように送信対象を設定しても良い。この構成によれば、交通情報を送信する際の通信量を過度に増大させることを防止することが可能になる。むろん、通信量が一定となるように交通情報の範囲を設定しても良い。
さらに、交通情報に対して当該交通情報の有効期間が対応づけられて送信される構成において、対象車両に対して送信済の有効期間内の交通情報の範囲と推定車速に対応した範囲とが重複する場合には、重複する範囲を除外した範囲についての交通情報を対象車両に対して送信する構成としても良い。この構成によれば、通信量を抑制しながら対象車両において必要とされる交通情報を対象車両に対して送信することが可能である。
さらに、本発明のように、対象車両の推定車速に基づいて送信される交通情報の範囲を決定する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のような装置、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
交通情報送信装置を示すブロック図である。 交通情報送信処理を示すフローチャートである。 (3A)(3B)は、対象車両および対象車両の周辺の道路と送信対象となる交通情報の範囲を実例として示すための説明図である。 (4A)(4B)は、対象車両および対象車両の周辺の道路と送信対象となる交通情報の範囲を実例として示すための説明図である。 対象車両および対象車両の周辺の道路と送信対象となる交通情報の範囲を実例として示すための説明図である。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)交通情報送信装置の構成:
(2)交通情報送信処理:
(3)他の実施形態:
(1)交通情報送信装置の構成:
図1は、車両Cに備えられたナビゲーション装置100と交通情報の管理センターに設置された交通情報送信装置10とを含むシステムの構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置100は道路を走行する複数の車両Cに搭載されており、当該ナビゲーション装置100はCPU,RAM,ROM等を備える制御部200と記録媒体300とを備えており、当該記録媒体300やROMに記憶されたプログラムを制御部200で実行することができる。本実施形態において制御部200は、このプログラムの一つとしてナビゲーションプログラム210を実行可能である。
さらに、車両Cは、通信部220とGPS受信部410と車速センサ420とユーザI/F部430とを備えている。通信部220は、無線通信を行うための回路にて構成され、制御部200は通信部220を制御して交通情報送信装置10と通信を行うことができる。GPS受信部410は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両Cの現在位置を算出するための情報を出力する。制御部200は、この信号を取得して車両Cの現在位置を取得する。車速センサ420は、車両Cが備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部20は、図示しないインタフェースを介してこの信号を取得し、車両Cの速度を取得する。車速センサ420は、GPS受信部410の出力信号から特定される車両Cの現在位置を補正するなどのために利用される。また、車両Cの現在位置は、当該車両Cの走行軌跡および地図情報300aに基づいて適宜補正される。
地図情報300aは予め決められた区画(メッシュ)毎に定義されて記録媒体300に記録されている。当該地図情報300aには車両Cが走行する道路上に設定されたノードを示すノードデータ、ノード間の道路の形状を特定するための形状補間データ、ノード同士の連結を示すリンクデータ、走行予定経路の目的地となり得る施設を示す施設データ等が含まれている。本実施形態において、リンクデータにはリンクに相当する道路区間の道路種別を示す情報が対応づけられている。制御部200は、地図情報300aが示すノードデータやリンクデータに基づいてリンクに相当する道路区間を特定し、また、各道路区間の道路種別を特定し、各道路区間上での車両Cの位置を特定することができる。なお、車両Cの位置を示す情報を取得するための構成は図1に示す構成に限定されず、車速センサ420以外のセンサも併用する構成としてもよい。例えば、車両Cの現在位置をジャイロセンサ等の出力信号に基づいて補正する構成等を採用可能である。
ユーザI/F部430は、ユーザが指示を入力し、またはユーザに各種の情報を提供するためのインタフェース部であり、図示しない表示部やボタン、スピーカー等を備えている。制御部200は、ナビゲーションプログラム210の処理により、ユーザI/F部430を介して走行経路や走行経路に関する交通情報等を案内する。さらに、ナビゲーションプログラム210は履歴情報制御部210aおよび交通情報受信部210bを備えており、制御部200は、履歴情報制御部210aの処理により車両Cの走行中に履歴情報300bを取得し交通情報送信装置10に対して送信する。
すなわち、制御部200は、履歴情報制御部210aの処理により、車速センサ420等によって取得した情報や取得した情報に基づいて生成した情報を履歴情報300bとして記録媒体300に記録する。さらに、制御部200は、履歴情報制御部210aの処理により、通信部220を介して所定のタイミングで履歴情報300bを交通情報送信装置10に対して送信する。なお、履歴情報300bは、少なくとも履歴が車両Cの走行履歴であることと車両Cの平均車速とを特定可能な情報を含んでおり、本実施形態においては、履歴が車両Cの履歴であることを特定可能な情報として車両Cを識別するためのID情報を含み、車両Cの平均車速を特定可能な情報としてノードデータとリンクデータとによって特定される道路区間毎の車両Cの平均車速を示す情報と各道路区間を車両Cが走行した時刻を示す情報とを含んでいる。
また、制御部200は、交通情報受信部210bの処理により、通信部220を介して所定のタイミングで交通情報の送信要求を交通情報送信装置10に対して送信する。なお、交通情報の送信要求には車両Cの現在位置を示す情報が含まれ、交通情報送信装置10は当該送信要求に応じて当該現在位置の車両Cが必要とする交通情報を送信対象として設定して、設定された交通情報30cを送信する。交通情報30cが送信されると、制御部200は交通情報受信部210bの処理により通信部220を介して当該交通情報30cを受信し、交通情報300cとして記録媒体300に記録する。なお、本実施形態において、交通情報300cはノードデータとリンクデータとによって特定される道路区間毎の渋滞を示す渋滞情報(例えば、渋滞度等)であり、送信される交通情報30cには予め有効期間を示す情報が対応づけられている。そして、制御部200は、交通情報受信部210bの処理により、有効期間が経過した交通情報300cを記録媒体300から削除する。従って、制御部200は、走行経路等の案内過程において、ナビゲーションプログラム210の処理によって記録媒体300に記録された交通情報300cを参照することで、有効期間内の交通情報300cに基づいて道路区間毎の渋滞情報を案内することができる。
交通情報送信装置10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20と記録媒体30とを備えており、制御部20は当該記録媒体30やROMに記録されたプログラムを実行することができる。さらに、交通情報送信装置10は通信部22を備えている。通信部22は、無線通信を行うための回路にて構成され、制御部20は通信部22を制御して車両Cと通信を行うことができる。
本実施形態において制御部20は、記録媒体30に記録された交通情報送信プログラム21を実行可能であり、制御部20は、当該交通情報送信プログラム21の処理により、履歴情報300bを受信し、また、交通情報30cを送信する。なお、交通情報30cは道路区間毎の渋滞を示す渋滞情報であり、所定期間毎に生成される。すなわち、交通情報送信装置10が各道路区間に設置されたセンサの出力情報を取得し、所定期間毎に当該出力情報を集計して道路区間毎の渋滞情報を生成し、交通情報30cとして記録媒体30に記録する。また、各交通情報30cには有効期間が対応づけられる構成となっており、制御部20は、各交通情報30cを記録媒体30に記録する際に、有効期間を示す情報(例えば、有効期間の開始時刻と終了時刻)を対応づける。
交通情報送信プログラム21は、第1平均車速取得部21aと第2平均車速取得部21bと推定車速取得部21cと交通情報送信部21dと履歴情報処理部21eとを備えている。履歴情報処理部21eは、任意の車両から送信される履歴情報を受信する機能を制御部20に実現させるモジュールである。すなわち、制御部20は、履歴情報処理部21eの処理により、車両Cと同様の構成を備える任意の車両(車両Cを含む)から所定のタイミングで送信される履歴情報300bを、通信部22を介して受信する。
そして、制御部20は、受信した履歴情報300bを履歴情報30bとして記録媒体30に記録する。この結果、任意の車両の道路区間毎の平均車速を示す情報であって、各道路区間を走行した時刻と車両の識別IDが対応づけられた情報が履歴情報30bとして記録媒体30に記録される。さらに、制御部20は、履歴情報処理部21eの処理により、履歴情報30bを統計した情報を履歴情報30bに付加する。すなわち、本実施形態において、制御部20は、区画、時間帯、道路種別毎に平均車速を取得して履歴情報30bに付加する処理を行う。具体的には、制御部20が履歴情報30bを参照し、各区画に含まれる道路区間に関する履歴情報30bを抽出する。そして、制御部20は、抽出された履歴情報30bを共通の道路種別が対応づけられた情報に分類し、さらに、分類された履歴情報30bに対応づけられた時刻に基づいて共通の時間帯毎の情報に分類する。すなわち、履歴情報30bに対応づけられた時刻が、24時間を所定期間毎に区切ることによって構成される時間帯のいずれに属するのかを判定し、共通の時間帯毎の情報に分類する。以上のように、履歴情報30bを共通の区画内の情報であって、共通の道路種別、共通の時間帯が対応づけられた情報に分類した後、制御部20は分類毎の平均値を算出し、各区画について道路種別毎、時間帯毎の平均車速を取得し、履歴情報30bに付加する。
第1平均車速取得部21aは、交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速として取得する機能を制御部20に実現させるモジュールである。本実施形態において対象車両は上述の車両Cであり、車両Cから送信される交通情報の送信要求を通信部22にて受信すると、制御部20は、第1平均車速取得部21aの処理により、送信要求に含まれる車両Cの現在位置を特定する。そして、制御部20は、履歴情報30bを参照して当該現在位置における任意の車両の平均車速を特定する。本実施形態において制御部20は、現在位置が存在する道路区間が含まれる区画、道路種別および現在時刻を特定し、当該区画内の当該道路種別に関する情報であって、現在時刻が属する時間帯と同じ時間帯に関する平均車速として履歴情報30bに付加された情報を第1平均車速として取得する。すなわち、ID情報に基づいて車両を限定することなく区画、道路種別、時間帯毎の平均車速を取得することによって、任意の車両の平均車速を取得して第1平均車速とする。
第2平均車速取得部21bは、対象車両である車両Cの走行履歴に基づいて当該車両Cの平均車速を第2平均車速として取得する機能を制御部20に実現させるモジュールである。すなわち、制御部20は、記録媒体30を参照して送信要求を行った車両Cであることを識別するための識別IDが対応づけられた履歴情報30bを抽出し、抽出された履歴情報30bが示す道路区間毎の平均車速の全てを演算対象として平均値を取得し、第2平均車速とする。すなわち、道路区間や道路種別、区画、時間帯について限定することなく車両Cに関する平均値を取得することによって、車両Cの平均車速を取得して第2平均車速とする。
推定車速取得部21cは、第1平均車速と第2平均車速とに基づいて現在以降における車両Cの推定車速を取得する機能を制御部20に実現させるモジュールである。本実施形態において、制御部20は、車両Cの現在位置において周囲の環境の影響を受けた結果として任意の車両で実現される平均車速である第1平均車速と、車両C自体の平均車速である第2平均車速との双方に基づいて、現在以降の車両Cの車速を推定値である推定車速を取得する。具体的には、制御部20は、現在位置における任意の車両の傾向と車両Cの傾向とを比較して第2平均車速が優先すべき傾向であるとみなせる場合には、第2平均車速を推定車速とみなす。また、優先すべき傾向がない場合には第1平均車速と第2平均車速との平均車速を推定車速とする。
交通情報送信部21dは、推定車速に対応した範囲の交通情報を送信対象として設定し、送信対象の交通情報を対象車両に送信する機能を制御部20に実現させるモジュールである。すなわち、制御部20は、交通情報送信部21dの処理により、推定車速の大きさ毎に予め決められた範囲を送信対象とし、当該範囲の交通情報を送信対象として設定する。本実施形態において、制御部20は、推定車速が大きいほど対象車両の前方において範囲が大きくなるように送信対象の範囲を決定する構成を採用しており、当該範囲の形状は一定の形状である。すなわち、制御部20は、車両Cの現在位置が一定の形状の範囲に含まれるように送信対象となる範囲を決定するが、この際、推定車速が大きいほど範囲の前端と車両Cの現在位置との距離が大きくなるように、当該距離を段階的に変更する。範囲が決定されると、当該範囲に含まれる道路区間を特定し、記録媒体30を参照して当該道路区間の交通情報30cを抽出して送信対象に設定する。そして、制御部20は、通信部22を介して当該送信対象の交通情報30cを送信する。交通情報30cが送信されると車両Cの制御部200は、通信部220を介して当該交通情報30cを受信し、交通情報300cとして記録媒体300に記録する。
以上の構成において、第1平均車速は、車両Cの現在位置が属する区画、道路種別、時間帯における任意の車両の平均車速であるため、任意の車両が当該現在位置を走行する際の車速として統計的に信頼性の高い車速である。一方、第2平均車速は、車両Cの走行履歴から特定される平均車速であるため、車両Cの運転者による運転によって実現される車速として統計的に信頼性の高い車速である。そして、本実施形態においては、第1平均車速と第2平均車速との双方に基づいて現在以降における車両の推定車速を取得しているため、対象車両が存在する環境に関連する客観的な情報(第1平均車速)と対象車両自体に関連する固有の情報(第2平均車速)との双方に基づいて推定車速を取得することができる。従って、現在位置以降において対象車両にて実現される推定車速として妥当な車速を推定することができる。
さらに、車両Cの車速が大きい場合には車速が小さい場合よりも一定期間内に遠方に到達可能であり、車速が大きい場合と車速が小さい場合とでは一定期間内に必要とされる交通情報の範囲が異なる。本実施形態においては、推定車速が大きいほど範囲の前端と車両Cの現在位置との距離が大きくなるように範囲を決定して送信対象となる交通情報を設定しているため、車両Cの推定車速から必要であると予想される範囲の交通情報を送信することが可能になる。
(2)交通情報送信処理:
次に上述の構成において交通情報送信装置10が実行する交通情報送信処理を詳細に説明する。図2は、交通情報送信装置10が実行する交通情報送信処理を示すフローチャートである。制御部20は、図2に示す交通情報送信処理を所定期間毎(例えば、100ms毎)に繰り返し実行する。当該交通情報送信処理において、制御部20は、履歴情報処理部21eの処理により、区画、道路種別、時間帯毎に任意の車両の平均車速を取得する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、任意のタイミングで任意の車両から取得して蓄積されていく履歴情報30bを定期的に参照し、各履歴情報30bが示す道路区間が含まれる区画、各道路区画の道路種別、各道路区間の履歴情報30bに対応づけられた時刻が属する時間帯を特定し、区画、道路種別、時間帯が共通の履歴情報30bを抽出する。そして、抽出された履歴情報30bが示す道路区画毎の平均車速を演算対象として平均値を特定し、区画、道路種別、時間帯毎の平均車速を示す情報とし、当該情報を履歴情報30bに付加する。
図3Aは、車両Cおよび車両Cの周辺の道路を実例として示すための説明図である。同図3Aにおいては、車両Cの現在位置を円および三角形によって構成されるアイコンによって示すとともに、太い実線によって道路種別が一般道である道路、細い実線により道路種別が細街路である道路を示している。また、二点鎖線は区画の境界線である。ステップS100においては、区画Zを含む全ての区画について処理が行われる。また、区画Zに関しては、当該区画Zに属する道路の履歴情報30bが、太い実線で示す一般道に関する履歴情報30bと細い実線で示す細街路に関する履歴情報30bに分類される。さらに、各分類の履歴情報30bに対応づけられた時刻から各時刻がいずれの時間帯に属するのかが判定され、共通の時間帯に属する時刻が対応づけられた履歴情報30bが抽出されて平均車速の平均値が特定される。この処理を各区画について実行することにより、区画、道路種別、時間帯毎の平均車速が取得される。
次に、制御部20は、交通情報の送信要求があったか否かを判定する(ステップS105)。すなわち、制御部20は、通信部22を介して、交通情報の送信対象となり得る車両Cからの交通情報の送信要求を受信した場合に、送信要求があったと判定する。ステップS105にて、交通情報の送信要求があったと判定されない場合、ステップS105以降の処理をスキップして交通情報送信処理を終了する。
ステップS105にて、交通情報の送信要求があったと判定された場合、制御部20は、第1平均車速取得部21aの処理により、対象車両である車両Cの現在位置が属する区画、対象車両である車両Cの現在位置が属する道路の道路種別、現在時刻が属する時間帯における任意の車両の平均車速(第1平均車速)を取得する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、ステップS100にて履歴情報30bに付加された情報の中から、車両Cの現在位置が含まれる区画、現在位置が属する道路区間と同一の道路種別、現在時刻が属する時間帯に関する情報を抽出し、第1平均車速として取得する。図3Aに上述のアイコンで示す位置が車両Cの現在位置である場合、車両Cは区画Z内の一般道を走行中であるため、ステップS110においては、履歴情報30bが参照され、区画Zの一般道に関する平均車速であるとともに現在時刻が属する時間帯に関する平均車速が第1平均車速として取得される。
次に、制御部20は、第2平均車速取得部21bの処理により、対象車両である車両Cの平均車速(第2平均車速)を取得する(ステップS115)。すなわち、制御部20は、車両Cであることを識別するための識別IDが対応づけられた履歴情報30bを抽出し、抽出された履歴情報30bが示す道路区間毎の平均車速の平均値を取得して第2平均車速とする。
次に、制御部20は、推定車速取得部21cの処理により、推定車速を取得する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、第1平均車速と第2平均車速とを比較し、第1平均車速が第2平均車速よりも大きい場合に第1平均車速と第2平均車速との平均を推定車速とする。また、第1平均車速が第2平均車速以下である場合に第2平均車速を推定車速とする。
ここで、第1平均車速は車両Cの現在位置が存在する道路区間と同一の道路種別の道路を任意の車両が走行する際の平均車速であり、第2平均車速は車両Cの運転者の通常の車速である。従って、第1平均車速が車両C自体の平均車速である第2平均車速よりも大きい場合、車両Cの運転者の通常の車速は現在位置における任意の車両の平均車速よりも小さいことになる。しかし、通常の運転者は周囲の車両に同調させながら運転を行うので、現在以降において車両Cの車速は第2平均車速よりも大きくなることが予想される。そこで、第1平均車速と第2平均車速との平均を推定車速とすることにより、妥当な推定車速を取得することが可能になる。
また、任意の車両の平均車速である第1平均車速が車両C自体の平均車速である第2平均車速以下である場合、車両Cの運転者の通常の車速は現在位置における任意の車両の平均車速以上であることになる。このように、車速が大きい傾向にある運転者は、周囲の車両の影響よりも運転者自身が心地よく運転できる車速に合わせて運転することが多い。そこで、第2平均車速を推定車速とすることにより、妥当な推定車速を取得することが可能になる。
次に、制御部20は、交通情報送信部21dの処理により、推定車速に対応した範囲を決定する(ステップS125)。すなわち、制御部20は、車速の大きさ毎に予め規定されている範囲の中から推定車速に対応する範囲を抽出し、交通情報の送信対象の範囲を仮決定する。本実施形態においては、推定車速の複数の値域のそれぞれに対応する範囲の形状は同一形状となっており、予め推定車両に応じて車両Cの現在位置と範囲の外周の位置との関係が変動するように推定車速の値域と範囲とを対応づけてある。さらに、本実施形態においては、推定車速が大きいほど車両Cの前方において範囲が大きくなるように推定車速の値域に対して範囲を対応づけることによって、車両の状況に適した範囲の交通情報を送信するように構成されている。
すなわち、推定車速が大きいほど交通情報の送信間隔内に車両Cが遠方まで走行する可能性が高くなり、推定車速が大きいほど車両Cの前方のより広い範囲の交通情報を必要とする可能性が高くなる。また、推定車速が小さい場合には車両Cが現在以降に現在位置の周辺を走行することが予測される。そこで、推定車速が大きいほど車両Cの前方において範囲が大きくなるように同一形状の範囲と推定車速の値域とを対応づけておけば、車両の状況に適した範囲の交通情報を送信対象とすることが可能になる。
図3Aにおいては、閾値Tにより推定車速に2個の値域を設定する例を示しており、推定車速が閾値T以下の値域である場合の範囲R1の例を破線、推定車速が閾値Tより大きい場合の範囲R2の例を一点鎖線で示している。同図3Aに示すように、範囲R1と範囲R2とは同一形状であり、推定車速が大きいほど車両Cの前方において範囲が大きくなるように推定車速と範囲とが対応づけられるため、車両Cの現在位置が同じであっても、範囲R2は範囲R1よりも車両Cの進行方向の前方にシフトした状態となっている。従って、交通情報の送信対象となる範囲は、推定車速が大きくなるほど車両Cの前方において大きくなり、かつ、推定車速が小さいほど車両Cの後方において範囲が大きくなる。
このため、推定車速が閾値Tより大きければより前方にシフトした範囲の交通情報が送信対象となり、推定車速が閾値T以下であれば車両Cの周辺を多く含む範囲の交通情報が送信対象となり、車両の状況に適した範囲の交通情報を送信対象とすることが可能になる。さらに、範囲R1と範囲R2とは同一形状であるため、面積が一定である。このため、推定車速に応じて範囲が変動した場合であっても、交通情報の一回の送信に際して通信量を過度に増大させることを防止することが可能である。
なお、推定車速の値域と範囲との関係は推定車速の大きさに応じて調整することが好ましい。例えば、推定車速の各値域において上限値がある場合は当該上限値、上限値がない場合には車両Cの車速として想定し得る事実上の上限値に基づいて、車両Cの現在位置と範囲の前端との距離を規定しても良い。具体的には、現在位置から車両Cが推定車速の値域の上限値(あるいは事実上の上限値)にて走行した場合に到達可能な最も遠い地点とその周辺の所定範囲が含まれるように推定車速の値域と範囲との関係を定義する構成としても良い。この構成によれば、車両Cで必要とされる交通情報を確実に送信対象とすることが可能である。
以上の処理によって推定車速に対応した範囲を決定すると、制御部20は、交通情報送信部21dの処理により、推定車速に対応した範囲から、送信済の有効期間内の交通情報の範囲を除外した残余を送信対象として設定する(ステップS130)。すなわち、ステップS125にて仮決定した交通情報の送信対象の範囲と送信済みの有効期間内の交通情報の範囲とが重複する場合には、仮決定した交通情報の送信対象の範囲から重複する範囲を除外した範囲のみを送信対象として設定する。ステップS125にて仮決定した交通情報の送信対象の範囲と送信済みの有効期間内の交通情報の範囲とが重複していない場合には、仮決定した交通情報の送信対象の範囲を送信対象として設定する。そして、制御部20は、交通情報送信部21dの処理により、送信対象の交通情報を車両Cに対して送信する(ステップS135)。すなわち、制御部20は、送信対象の交通情報に対して有効期間を示す情報が対応づけられた状態で通信部22を介して車両Cに対して当該交通情報を送信する。
図3Bは、図3Aに示す道路と同一の道路において車両Cの現在位置が位置P1であった時点で交通情報の送信対象となった範囲R1を破線によって示し、車両Cの現在位置が位置P2である場合に車両Cの推定車速に基づいて交通情報の送信対象として仮決定された範囲R2を二点鎖線によって示している。同図3Bにおいて、車両Cの現在位置が位置P2である時点において範囲R1の交通情報が有効期間内である場合、送信済の有効期間内の交通情報の範囲は範囲R1と一致する。従って、車両Cの現在位置が位置P2である時点における車両Cの推定車速に対応した範囲R2と範囲R1とは重複し、重複する範囲を除外した範囲はハッチングによって示す範囲となる。この場合、交通情報の送信対象の範囲はハッチングによって示す範囲となる。
従って、範囲R2が交通情報の送信対象となる場合よりも通信量を抑制することができる。また、位置P2にて車両Cが交通情報を受信すると、範囲R1とハッチングによって示す範囲との双方に含まれる交通情報が有効期間となる。従って、交通情報が送信される度に送信済の交通情報を削除し、新規に受信した交通情報のみを有効にする構成と比較して、広範囲の交通情報を利用することが可能になる。
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、対象車両の推定車速に基づいて送信される交通情報の範囲を決定する限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、交通情報は渋滞情報に限定されず、他の情報(例えば、気象情報等)であっても良い。また、第1平均車速は交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速として取得することができればよい。従って、現在位置は、当該現在位置の平均車速が特定できるように定義されればよく、当該現在位置を含む区画によって特定される構成の他、例えば、対象車両が存在する道路上の座標等によって特定する構成であっても良い。
さらに、第1平均車速を特定する際に平均化の対象となる任意の車両は、対象車両の現在位置における平均車速を統計的に取得する際に考慮される車両であれば良く、対象車両が含まれても良いし対象車両以外の車両であっても良い。さらに、任意の車両を対象車両と同一の車種の車両に限定して平均車速を取得する処理を行っても良い。さらに、平均車速は統計的に信頼し得る車速であれば良く、上述のように実際に演算を行って平均値を取得する構成の他、道路や区画毎の平均車速として信頼し得る車速が予め規定されていてもよい。
さらに、第2平均車速は、対象車両の走行履歴に基づいて取得することができればよく、上述のように対象車両の全走行履歴に基づいて平均車速を取得しても良いし、対象車両が走行した道路の道路種別毎に平均車速を取得する処理や時間帯毎に平均車速を取得する処理を採用しても良いし、対象車両における位置毎(例えば、道路区間や区画毎)の平均車速を取得するなど、種々の統計的な処理を行っても良い。
交通情報の範囲は、上述のように推定車速(の値域)に対応していても良いし、予め規定された導出法によって推定車速に基づいて推定車速に対応する範囲を導出しても良く種々の構成を採用可能である。例えば、推定車速に応じて送信対象となる交通情報の範囲の形状が変動するように推定車速と範囲とを対応づけても良いし、推定車速に応じて送信される交通情報の範囲の面積が変化する(例えば、推定車速が大きいほど面積が大きくなる)ように推定車速と範囲とを対応づけても良い。さらに、範囲の形状や位置は推定車速の大きさに応じて徐々に変化するように構成してもよい。
対象車両の前方において範囲が大きくなるように設定するためには、対象車両の進行方向に沿って対象車両を基準に前方と後方を定義したときに、少なくとも前方に属する範囲が、推定車速が大きいほど大きくなるように定義されていれば良い。従って、上述のように形状が一定の範囲を推定車速が大きくなるほど進行方向前方にシフトする構成以外にも種々の構成を採用可能である。例えば、推定車速が大きくなるほど対象車両の進行方向の延長線に近い範囲が多くなるように範囲を変形させても良い。図4Aは、推定車速が大きくなるほど対象車両の進行方向の延長線に近い範囲が多くなる構成の例を説明するための説明図である。同図4Aにおいては、閾値Tにより推定車速に2個の値域を設定する例を示しており、車両Cの推定車速が閾値T以下の値域である場合の範囲R1の例を破線、推定車速が閾値Tより大きい場合の範囲R2の例を一点鎖線で示している。この構成においては、範囲R1よりも範囲R2の方が車両Cの進行方向の延長線方向に長く、当該延長線に近い範囲が多く含まれる。従って、推定車速が大きくなって車両Cの前方のより広い範囲の交通情報を必要とする状況において、状況に適した範囲の交通情報を送信することが可能になる。
また、推定車速が大きくなるほど現在位置が属する道路沿いの範囲であって現在位置よりも前方に存在する範囲が大きくなるように範囲を変形させても良い。図4Bは、推定車速が大きくなるほど現在位置が属する道路沿いの範囲であって現在位置よりも前方に存在する範囲が大きくなるように範囲を変形させる構成の例を説明するための説明図である。同図4Bにおいては、閾値Tにより推定車速に2個の値域を設定する例を示しており、車両Cの推定車速が閾値T以下の値域である場合の範囲R1の例を破線、推定車速が閾値Tより大きい場合の範囲R2の例を一点鎖線で示している。この構成においては、範囲R1よりも範囲R2の方が車両Cの走行道路に沿った進行方向前方の範囲が大きくなっている。従って、推定車速が大きくなって車両Cの前方のより広い範囲の交通情報を必要とする状況において、状況に適した範囲の交通情報を送信することが可能になるとともに、車両Cが走行すると推定される道路の周辺の交通情報を送信することが可能になる。
さらに、一定形状の範囲を送信対象とする場合であっても、現在位置が属する道路沿いに対象車両が推定車速で走行するとみなして一定形状の範囲を傾けるなどして送信対象の範囲を設定しても良い。図5は、一定形状の範囲を傾けることによって送信対象の範囲を設定する構成の例を説明するための説明図である。同図5においては、閾値Tにより推定車速に2個の値域を設定する例を示しており、車両Cの推定車速が閾値T以下の値域である場合の範囲R1の例を破線、推定車速が閾値Tより大きい場合の範囲R2の例を一点鎖線で示している。この構成においては、推定車速に基づいて特定の期間経過後の対象車両の位置を推測し、当該推測された位置に応じて範囲を傾けている。
すなわち、推定車速が閾値T以下である所定の速度V1を想定し、当該所定の速度V1で車両Cの走行道路を走行した場合に所定の期間の経過後に到達する位置P1と、推定車速が閾値Tよりも大きい所定の速度V2を想定し、当該所定の速度V2で車両Cの走行道路を走行した場合に所定の期間の経過後に到達する位置P2とを想定する。そして、車両Cの現在位置と各位置P1,位置P1とを結ぶ矢印を範囲の中心線とみなし、当該中心線に対して左右対称になり、かつ、矢印の先端が範囲の前端となるように範囲R1と範囲R2とのそれぞれを設定する。この構成においては、範囲R1よりも範囲R2の方が車両Cの走行道路に沿った進行方向前方の範囲が大きくなっている。従って、推定車速が大きくなって車両Cの前方のより広い範囲の交通情報を必要とする状況において、状況に適した範囲の交通情報を送信することが可能になるとともに、車両Cが走行すると推定される道路の周辺の交通情報を送信することが可能になる。
さらに、以上のような範囲の決定法以外にも、種々の構成が可能であり、推定車速に対応する範囲を決定する際に、車両Cとの通信量が一定となるように交通情報の範囲を設定しても良い。さらに、範囲の形状は種々の形状とすることができ、台形や三角形等であっても良い。
さらに、上述のステップS130を省略し、ステップS125にて仮決定された範囲を交通情報の送信対象として設定する構成を採用しても良い。この構成によれば、重複範囲を抽出する処理を行う必要がなくなり、情報処理のリソースを節約することができる。
10…交通情報送信装置、20…制御部、21…交通情報送信プログラム、21a…第1平均車速取得部、21b…第2平均車速取得部、21c…推定車速取得部、21d…交通情報送信部、21e…履歴情報処理部、22…通信部、30…記録媒体、30b…履歴情報、30c…交通情報、100…ナビゲーション装置、200…制御部、210…ナビゲーションプログラム、210a…履歴情報制御部、210b…交通情報受信部、220…通信部、300…記録媒体、300a…地図情報、300b…履歴情報、300c…交通情報、410…GPS受信部、420…車速センサ、430…ユーザI/F部

Claims (7)

  1. 交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速として取得する第1平均車速取得手段と、
    前記対象車両の走行履歴に基づいて前記対象車両の平均車速を第2平均車速として取得する第2平均車速取得手段と、
    前記第1平均車速と前記第2平均車速とに基づいて現在以降における前記対象車両の推定車速を取得する推定車速取得手段と、
    前記推定車速に対応した範囲の交通情報を送信対象として設定し、前記送信対象の前記交通情報を前記対象車両に送信する交通情報送信手段と、
    を備える交通情報送信装置。
  2. 前記推定車速取得手段は、
    前記第1平均車速が前記第2平均車速よりも大きい場合、前記第1平均車速と前記第2平均車速との平均を前記推定車速とし、
    前記第1平均車速が前記第2平均車速以下である場合、前記第2平均車速を前記推定車速とする、
    請求項1に記載の交通情報送信装置。
  3. 前記交通情報送信手段は、前記推定車速が大きいほど、前記対象車両の前方において前記範囲が大きくなるように前記送信対象を設定する、
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の交通情報送信装置。
  4. 前記交通情報送信手段は、前記範囲の面積が一定となるように前記送信対象を設定する、
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載の交通情報送信装置。
  5. 前記交通情報送信手段は、
    有効期間を対応付けて前記交通情報を送信し、
    前記対象車両に対して送信済の前記有効期間内の前記交通情報の範囲と前記推定車速に対応した範囲とが重複する場合には、重複する範囲を除外した範囲についての前記交通情報を前記対象車両に対して送信する、
    請求項1〜請求項4のいずれかに記載の交通情報送信装置。
  6. 交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速として取得する第1平均車速取得工程と、
    前記対象車両の走行履歴に基づいて前記対象車両の平均車速を第2平均車速として取得する第2平均車速取得工程と、
    前記第1平均車速と前記第2平均車速とに基づいて現在以降における前記対象車両の推定車速を取得する推定車速取得工程と、
    前記推定車速に対応した範囲の交通情報を送信対象として設定し、前記送信対象の前記交通情報を前記対象車両に送信する交通情報送信工程と、
    を含む交通情報送信方法。
  7. 交通情報の送信対象となる対象車両の現在位置における任意の車両の平均車速を第1平均車速として取得する第1平均車速取得機能と、
    前記対象車両の走行履歴に基づいて前記対象車両の平均車速を第2平均車速として取得する第2平均車速取得機能と、
    前記第1平均車速と前記第2平均車速とに基づいて現在以降における前記対象車両の推定車速を取得する推定車速取得機能と、
    前記推定車速に対応した範囲の交通情報を送信対象として設定し、前記送信対象の前記交通情報を前記対象車両に送信する交通情報送信機能と、
    をコンピュータに実現させる交通情報送信プログラム。
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