JP2012192041A - 化粧用パフ - Google Patents

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Abstract

【課題】肌触りや弾力性を低下させずに、化粧用パフに吸着した化粧液を効率良く放液する技術を提供する。
【解決手段】
化繊および綿を混合してなり、化粧料を吸着する第1不織布12および第2不織布13と、第1不織布12と第2不織布13とに挟まれ、第1不織布12に吸着された化粧料が、第2不織布13まで浸透しないように、吸着された化粧料の浸透を禁止する非浸透性シート11からなることを特徴とする化粧用パフ1。
【選択図】図1

Description

本発明は、化粧水や乳液などのローションを顔に付ける際に用いる化粧用パフに関する。
顔などの皮膚に化粧水や乳液などのローション(化粧料)を塗布するために化粧用パフを用いる。この化粧用パフを用いる場合、まず、化粧料を化粧用パフに塗布し、化粧用パフに吸着させる。そして、化粧料を十分に化粧用パフに吸着させた後に、この化粧用パフを皮膚に対してパッティングする。このパッティング動作により、化粧用パフで吸着した化粧料が徐々に放液されて、皮膚に化粧料が塗布される。しかし、このように化粧用パフに化粧料を吸着させて、皮膚に化粧料を塗布するため、化粧用パフの大きさに伴った化粧料が必要となる。また、一度化粧料を化粧用パフに吸着させると、吸着させた化粧料が完全に化粧用パフから放液することができないため、化粧料毎に化粧用パフを交換する必要があった。このような問題を解決すべく、従来から鋭意研究がなされている。
例えば、化粧用カット綿の中央に防水性シートを挟み、表面に吸着させた化粧料が裏面まで浸透しないようにして、化粧用カット綿における化粧料の吸着量を減らし、かつ、表面および裏面で異なる化粧料を塗布することができる技術が開示されている(特許文献1を参照)。
また、化粧用パフの中央に不浸透製のシート状のフィルムを挟み、さらに表面および裏面に形成したコットン紙層には、化粧料の広がり性が高い素材(JS5011Bコットンパルプ混抄紙50g/m)を用いて、コットン紙層に吸着させる化粧料を減らす技術が開示されている(特許文献2を参照)。
特開昭57−94410号公報
特開平11−239513号公報
しかし、特許文献1および特許文献2に開示された化粧用パフは、表面および裏面の主材をコットンとするため、一度吸着した化粧料を化粧用パフから効率良く放液することができない。そのため、化粧料が化粧用パフに残ってしまい、無駄な化粧料が生じていた。
そこで、本発明は、化粧用パフの表面および裏面において放液性を高め、使用する化粧料の量を大幅に削減し、かつ表面および裏面にそれぞれ別々の化粧料を塗布することができる化粧用パフを提供しようとするものである。
(1)上記課題を解決するため、本発明に係る化粧用パフは、化繊および綿を混合してなり、化粧料を吸着する第1不織布および第2不織布と、前記第1不織布と前記第2不織布とに挟まれ、前記第1不織布に吸着された化粧料が、前記第2不織布まで浸透しないように、前記吸着された化粧料の浸透を禁止する非浸透性シートからなることを特徴とするものである。
(2)上記(1)の構成において、前記第1不織布と前記第2不織布は、ともに化繊と綿の繊維を8対2〜7対3の割合で混合する。(2)の構成によれば、化粧用パフの放液性および肌触りを向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の構成において、前記第2不織布における化粧料の含浸率は、粘度が3000mPa・s以上の化粧料を含浸させた場合、前記第1不織布における化粧料の含浸率よりも低くなる。(3)の構成によれば、第1不織布と第2不織布を別々の役割を持たせ、第2不織布については粘度の高い乳液専用のパフとすることができる。
(4)上記(1)乃至(3)の構成において、前記第1不織布と前記非浸透性シートとの間の接合面および前記第2不織布と前記非浸透性シートとの間の接合面のそれぞれが、繊維長さを0.01〜0.2mmとする接合用繊維により接合されている。(4)の構成によれば、表面、裏面不織布における繊維の切断、それに伴う強度の低下、そして接合して形成された化粧用パフにおける外観や肌触りの劣化を防ぐことができる。
(5)上記(4)の化粧用パフを製造する方法であって、前記非浸透性シートを前記第1不織布と前記第2不織布とで挟むように、前記非浸透性シート、前記第1不織布および前記第2不織布とを搬送する搬送工程と、前記搬送工程において、前記第1不織布と前記非浸透性シートとの接合面および前記第2不織布と前記非浸透性シートとの接合面におけるそれぞれに前記接合用繊維を含有する懸濁液を塗布する塗布工程と、前記塗布工程の後に、前記第1不織布と前記非浸透性シートとの接合面および前記第2不織布と前記非浸透性シートとの接合面のそれぞれに塗布された前記懸濁液を乾燥させ、一体的に接合する乾燥工程と、前記乾燥工程において一体的に接合された前記第1不織布、前記第2不織布および前記非浸透性シートを所定の大きさに切断する切断工程とを有することを特徴とする製造方法。(5)の構成によれば、懸濁液の供給装置を追加するのみであり、容易に既存の裁断機械に付加させることが出来る。水分を蒸発させるだけなので製造装置を駆動するのに必要な電気量を削減して、従来の技術よりも低コストで製造することが出来る。
本発明によれば、化粧用パフの放液性を高めることで、使用する化粧料の量を大幅に削減するとともに、表面および裏面にそれぞれ別々の化粧料を塗布する技術を提供することができる。
本実施形態の化粧用パフの斜視図である。 図1におけるA部拡大断面図である。 本実施形態の化粧用パフ製造装置における概略図である。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1は本実施形態の化粧用パフの斜視図、図2は図1におけるA部拡大断面図である。
図1および図2に示すように、化粧用パフ1は、防水性シート11(非浸透性シート)を表面および裏面側から綿と化繊を素材とした表面、裏面不織布12、13で挟み、防水性シート11、表面、裏面不織布12、13とを一体的に接合したものである。
図1に示すように、防水性シート11は、素材をポリエチレン, ポリプロピレン, ナイロン, ポリエステルなどとするシート状のものであり、化粧料が防水性シート11内に浸透することを防ぐ。この防水性シート11を化粧用パフ1の中央に位置させることで、表面不織布12(第1不織布)に化粧料を塗布しても、裏面不織布13(第2不織布)まで浸透することがない。この構成により、化粧用パフ1に浸透する化粧料の量を半減させて、一回の化粧に必要な化粧料を少なくすることができる。また、塗布した表面不織布12のみに化粧料が浸透するため、裏面不織布13を乾いた状態にすることができ、この裏面不織布13を使用者が持ってパッティングすることで、使用者の手が化粧料で汚れることをなくすことができる。
図1および図2に示すように、表面不織布12および裏面不織布13は、素材を化繊と綿を混合したシート状のものである。化繊としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨンなどを用いても良く、綿としては、例えば、木綿、真綿、麻綿などを用いても良い。このように、化繊を表面不織布12および裏面不織布13に混ぜることで、化繊自体で化粧液を吸着しない特性を利用して、表面不織布12および裏面不織布13に吸着した化粧料を効率良く放液することができる。ここで、化繊としてポリエステルを選択することにより、最も高い放液性を備えることができる。また、表面不織布12および裏面不織布13の素材として化繊のみならず綿も混ぜることで、化粧用パフ1の放液性を維持しつつ肌触りも向上させることができる。
ここで、表面、裏面不織布12、13における化繊と綿の割合としては、9対1〜1対9、より好ましくは8対2〜7対3で混合しても良い。この割合で、化繊と綿を混合させることで化粧用パフ1における放液性および肌触りを良好にすることができる。この割合よりも多く化繊を表面、裏面不織布12、13に混合すると、放液性は良くなるが、肌触りが悪くなる。逆に、綿を多く混合すると、肌触りは良くなるが、放液性が悪くなってしまう。
ところで、表面、裏面不織布12、13に関して、表面不織布12のみに表面処理を行っても良い。具体的には、表面、裏面不織布12、13を構成する繊維は、これらの不織布の厚さ方向に延び、その厚さ方向における繊維長さを0.5〜2.0mmと長くする。そして、表面不織布12についてのみ、この繊維の厚さ方向の長さをカットして、繊維長さが0.1〜0.6mmの繊維を表面塗布する毛羽抑え処理を行っても良い。
このように、裏面不織布13の厚さ方向における繊維長さを長くすることで、化粧液を塗布した際に化粧料の重量により繊維が大きく撓むことができ、それにより不織布の幅方向において隙間が多くなる。逆に、表面不織布12の厚さ方向における繊維長さを短くすることで、化粧液の重量により繊維が撓んでも、その撓み量は小さいため隙間が少ない緻密な構造となる。
この構造の差異は、不織布に塗布する化粧料の粘度に大きく影響する。例えば粘度5000mPa・sとする粘度の高い乳液を塗布すると、裏面不織布13においては、隙間が多く形成されているため、内部に含浸しにくい乳液でも十分に含浸させることができる。これに対して、同様の乳液を表面不織布14についても塗布すると、隙間が少ない緻密な構造のため、乳液を内部に十分に含浸させることができない。
また、粘度10mPa・sとする粘度の低い化粧水を塗布すると、裏面不織布13は、隙間が多く形成されているため、必要以上に化粧水を含浸せてしまう。これに対して、表面不織布12は、隙間が少ない緻密な構造であるため、内部に含浸しやすい化粧水でも適量のみを含浸させることができる。
上記のように、表面不織布12および裏面不織布13の繊維長さを異なるものとすることにより、表面不織布12を乳液専用のパフとして、裏面不織布13を化粧水専用のパフとすることで、1つの化粧用パフで2つの用途を持たせることができる。
なお、上記構成において、表面不織布12および裏面不織布13の不織布における厚さ方向の繊維長さを異なる長さとしたが、表面不織布12および裏面不織布13を構成する各繊維の径を異なるものとしても良い。すなわち、表面不織布12を構成する繊維の径を細くして、裏面不織布13を構成する繊維の径を太くしても良い。この構成により、表面不織布では、繊維が密に隣接するため、繊維間における隙間が少なく緻密な構造となる。これに対して、裏面不織布13は、隣接する繊維間に隙間が多い構造となる。
また、表面不織布12と裏面不織布13は、それぞれ別々の化繊および綿の繊維を組み合わせても良く、例えば、表面不織布12をコットンとポリエステル、ポリプロピレン繊維を結合させ、裏面不織布13をコットンとレーヨンの繊維を結合させても良い。このようにすることで、表面不織布12は放液重視でパッディング専用、裏面不織布13は感触、液の保持性重視でパック専用といった使い分けが可能となる。
上記のような表面不織布12、裏面不織布13および防水性シート11を接合する方法として、例えば接合用繊維を用いて接合しても良い。具体的には、表面不織布12と防水性シート11との接合面および裏面不織布13と防水性シート11との接合面のそれぞれに対して、接合用繊維を溶け込ませた懸濁液4を塗布する。そうして、これらの接合面に接合用繊維を浸透させ、硬化させることで、接合用繊維がアンカーの役割をなし、表面、裏面不織布12、13および防水性シート11を一体的に接合することができる。
このように接合用繊維を用いることで、表面不織布12と防水性シート11との接合面と裏面不織布13および防水性シート11との接合面のそれぞれに対して、接合用繊維が溶け込んだ懸濁液4を塗布するだけで、表面、裏面不織布12、13および防水性シート11を一体的に接合することができる。このため、接合用繊維を用いて接合する場合では、ニードルパンチング法のように繊維同士を交絡させることで生じる繊維の切断、強度の低下、外観や肌触りの劣化、または、ヒートシールのように溶融糸を固化させることで生じる肌触りの劣化が生じることがない。
この懸濁液としては、接合用繊維を水に攪拌させて生成しても良い。この懸濁液4中の接合用繊維の含有量は、好ましくは、2〜3.5(W/V)であり、特に好ましくは、2.1〜2.5(W/V)とすると良い。このような範囲内にすることで、懸濁液4中の接合用繊維が塊状になりにくく、接合用繊維を均一に供給しやすい懸濁液4とすることができる。
また、接合用繊維としては、フィブリル化繊維やセルロースを主成分とする繊維(綿繊維(脱脂綿繊維を含む)、木材パルプ繊維)などが挙げられる。さらに、以下に示すように接合用繊維の長さを0.01〜0.6(mm)、特に好ましくは0.01〜0.2(mm)とする。このような繊維の長さにすることで、素材をポリエチレン等とする防水性シート11に対しても適用することができる。
ここで、接合用繊維の長さが短いほど防水性シート11に対して引っかかる(アンカー)数が多くなり、接合強度を増加させることができる。しかし、繊維の長さを0.01mmよりも短く微細化した接合用繊維により懸濁液4を生成すると、直ぐに微細化した接合用繊維が再凝集してしまう。このような懸濁液4を表面不織布12と防水性シート11との接合面と裏面不織布13および防水性シート11との接合面に塗布しても、均一に接合用繊維を塗布することができなく、十分に接合することができない。したがって、十分な接合強度を確保するために最適な接合用繊維の長さに調整する必要がある。そこで、次に示すような接合用繊維長さに伴う接合強度の検証試験を行った。
(接合用繊維長さに伴う接合強度の検証試験)
本試験では、本発明の化粧用パフにおいて、接合用繊維長さおよび接合用繊維の塗布量を変えて、表面不織布12にセロハンテープを貼り、そのセロハンテープをゆっくりと剥がして、表面不織布12が防水性シート11から剥がるかを検証した。判定基準としては、セロハンテープを剥がした後に、表面不織布12が防水性シート11と一体的に接合されている状態を○、表面不織布12が防水性シート11から完全に剥がれる状態を×、そして、表面不織布12が防水性シート11から一部剥がれる状態を△とした。この結果をまとめたものが表1である。なお、表1の塗布量とは、長さを調節した接合用繊維を5wt%で水に攪拌させて懸濁液4を生成し、懸濁液4を表面不織布12と防水性シート11との接合面および裏面不織布13と防水性シート11との接合面に塗布した量とする。
Figure 2012192041
表1から接合用繊維長さを0.01〜0.6(mm)とし、懸濁液4の塗布量を10(g/m)以上とすることにより、素材をポリエチレン等とした防水性シート11に対しても表面不織布12を接合できることが分かる。さらに、接合用繊維長さを0.01〜0.2(mm)とすれば、懸濁液4の塗布量を5g/mとしても防水性シート11に対して表面不織布12を接合することができることも分かる。このような繊維長さの接合用繊維による懸濁液4を用いることで、再凝集を防ぐのに必要な添加剤(界面活性剤)を使うことなく、接合用繊維を表面不織布12と防水性シート11との接合面と裏面不織布13および防水性シート11との接合面のそれぞれに対して均一に塗布して接合させることができる。こうして、界面活性剤等を必要としない肌への影響が少ない化粧用パフを生成することができる。また、接合用繊維の長さを0.01(mm)よりも短くして微細化しないため、接合用繊維の微細化に必要な労力や装置の稼働に必要な電力を省略することもできる。
また、表面不織布12と防水性シート11との接合強度および裏面不織布13と防水性シート11との接合強度を十分に確保するために、上記接合用繊維を用いるほか、防水性シート11の表面をミクロン単位で凹凸状にしたエンボス加工を施して梨地状にしても良い。このように防水性シート11の表面を梨地状にすることで、防水性シート11の表、裏に接合する表面不織布12と裏面不織布13の接合面における繊維とを絡み合い易くして、接合用繊維やゴム糊等を用いずに熱加圧処理のみで、表面、裏面不織布12、13および防水性シート11を一体的に接合することができる。
このように防水性シート11の表面を梨地状にして、化粧用パフ1を熱加圧処理のみで接合できるため、特許文献1のように防水シート材の表、裏にカット綿を接合するのに必要なゴム糊や合成樹脂を用いなくても、肌に優しい化粧用パフ1を得ることができる。
さらに、ゴム糊等を用いずに化粧用パフ1を一体的に接合できるため、特許文献1のようなゴム糊を接合面にムラなく重ね塗りする必要がなくなるため、化粧用パフ1の手触り感をソフトにすることができる。
上記のような防水性シート11を梨地状にする効果を検証するために、防水性シート11の素材、厚さおよび表面、裏面不織布12、13の素材を変えて検証試験を行った。具体的には、次のような実施例1乃至3および比較例1乃至3を用いて、防水性シート11と表面、裏面不織布12、13との接合強度についての検証を行った。実施例1は、防水性シート11として、厚さを40(μm)のポリエチレンとし、表面を梨地状に処理した梨地状PEとし、表面、裏面不織布12、13の素材をコットン100%のシートまたはコットン70%とPE30%の混合シートとした。実施例2は、防水性シート11の厚さを60(μm)に設定した点を除いて実施例1と同様にした。実施例3は、防水性シート11の厚さを80(μm)に設定した点を除いて実施例1と同様にした。比較例1は実施例1に、比較例2は実施例2に、比較例3は実施例3にそれぞれ対応するものとした。そして、これらの比較例1乃至3は、防水性シート11の素材をポリエチレン(PE)に設定した点を除いては、実施例1乃至3と同様にした。また、これらの実施例1乃至3および比較例1乃至3における防水性シート11と表面、裏面不織布12、13とを熱加圧処理のみにより接合した。この熱加圧処理において、加熱温度を130℃とし、処理時間を数秒に設定した。さらに、評価基準は、表1に示す接合用繊維長さに伴う接合強度の検証試験と同じにした。このようにして検証した結果を表2に示す。
Figure 2012192041
表2から、実施例1乃至3は、防水性シート11の厚さを40、60、100(μm)、および表面、裏面不織布12、13の素材をコットン100%またはコットン70%とPE30%と変えても、防水性シート11、表面、裏面不織布12、13を一体的に接合できることが分かった。これに対して、比較例1乃至3は、防水性シートの厚さ、または表面、裏面不織布12、13の素材をどのように変えても、防水性シート11、表面、裏面不織布12、13を一体的に接合できないことも分かった。ここから、防水性シート11の表面を梨地状とすることで、防水性シート11の厚さや、表面、裏面不織布12、13の素材に関わらず、表面不織布12、防水性シート11、裏面不織布13を一体的に接合できることが分かった。すなわち、防水性シート11の表面を梨地状とすれば、ゴム糊等を用いずに化粧用パフ1を一体的に接合できることが確認できた。
このように防水性シート11の表裏を梨地状にすることで、ゴム糊等を用いずに熱加圧処理のみで表面不織布12、防水性シート11、裏面不織布13を一体的に接合し、化粧用パフ1の手触り感をソフトにすることができる。
なお、防水性シート11の表面を梨地状として、表面不織布12と防水性シート11の接合面および裏面不織布13と防水性シート11の接合面に接合用繊維を塗布することで、強固に化粧用パフ1を接合することもできる。
次に、本実施の形態にかかる化粧用パフの製造方法の一実施例について説明する。図3に示すように、化粧用パフ製造装置2における上流において、上段を所定の寸法に切断前のシート状の表面不織布12が巻かれた上ローラ31、中段を所定の寸法に切断前のシート状の防水性シート11が巻かれた中ローラ32、下段を所定の寸法に切断前のシート状の裏面不織布13が巻かれた下ローラ33をそれぞれ位置させる。下ローラ33に巻かれた裏面不織布13は、ベルトコンベヤー9に載置させ、ベルトコンベヤー9の搬送に伴い裏面不織布13も搬送される。これらの表面不織布12、防水性シート11および裏面不織布13は、ベルトコンベヤー9に載置された加圧ローラ6により、ベルトコンベヤー9上面において加圧され、これらのシートが重ね合わされる。そして、これらのシートが重ね合わされ始める接触開始位置10には、繊維長さを0.01〜0.2mmの接合用繊維が溶け込んだ懸濁液4を吹き付ける噴霧ノズル5を配置する。さらに、これらの加圧ローラ6および噴霧ノズル5の下流には、懸濁液4が塗布されている表面不織布12、防水性シート11および裏面不織布13を乾燥させる三段式蒸気熱乾燥機8、そして、その三段式蒸気式乾燥機8の下流に、この乾燥したシートを所定の大きさで切断して化粧用パフ1を生成する切断機(不図示)がそれぞれ位置している。
上記のような製造装置2において、まず、ベルトコンベヤー9を駆動させて、この駆動に伴い、下ローラ33に巻かれた裏面不織布13を下流に搬送させる。この搬送に伴い、加圧ローラ6により加圧された表面、裏面不織布12、13および防水性シート11を裏面不織布13の搬送量と同じ搬送量で、搬送方向下流に搬送される。このように搬送された表面不織布12と防水性シート11との接合面、および裏面不織布13と防水性シート11との接合面のそれぞれに対して噴霧ノズル5により懸濁液4を吹き付ける。そうして、これらの接合面に懸濁液4を十分に塗布させ、加圧ローラ6で加圧することで、表面、裏面不織布12、13および防水性シート11を密着させる。そして、それらの接合面に残る液体状の懸濁液4を初期温度60〜70℃にした三段式蒸気式乾燥機8によりしっかりと乾燥させて、表面、裏面不織布12、13を一体的に接合する。その後、表面不織布12、防水性シート11および裏面不織布13が接合されたシートを切断機により所定の寸法で切断して、本実施形態の化粧用パフ1を成形する。
ここで、ベルトコンベヤー9の搬送速度として、好ましくは0.1〜5m/s、より好ましくは、0.5〜2m/sとすると良い。このように搬送速度を設定することで、三段式蒸気式乾燥機8において十分にシートを乾燥させる時間を確保するのみならず、搬送速度が速いことで生じる加圧ローラ6の滑りも防止できる。
このように、懸濁液4を表面不織布12と防水性シート11との接合面、および裏面不織布13と防水性シート11との接合面に対して噴霧して、乾燥させるだけで、化粧用パフ1を接合できるため、既存の裁断機に懸濁液を噴霧する噴霧ノズル5を追加するのみで、本願発明の化粧用パフを製造することができる。さらに、防水性シート11、表面不織布12、裏面不織布13の接合において、単に懸濁液4を塗布して、懸濁液4の水分を蒸発させるのみであるため、製造装置を稼働させるために必要な電気量を少なくして、従来の製造技術に比べて低コストで化粧用パフ1を製造することができる。
上記化粧用パフ1の製造方法において、表面不織布12と防水性シート11との接合面、および裏面不織布13と防水性シート11との接合面のそれぞれに対して噴霧ノズル5により懸濁液4を吹き付ける構成として説明したが、特にこれに限られるものではなく、表面不織布12、裏面不織布13および防水性シート11を懸濁液4に含浸させて接合する構成としても良い。これにより、懸濁液4を噴霧するための噴霧ノズル5を省略することができる。
上記化粧用パフ1の製造方法において、ベルトコンベヤー9方式の三段式蒸気式乾燥機8を用いて説明したが、特にこれに限定されるものではなく、自然乾燥させても、乾燥機や送風機などを用いて強制的に乾燥させても良い。
また、上記化粧用パフ1の製造方法において、接合用繊維を用いた方法について説明したが特にこれに限られるものでない。その他の接合方法としては、三段式蒸気式乾燥機8を貼合機に置き換えた熱加圧方式としても良い。この貼合機により、防水性シート、表面、裏面不織布11、12、13を加熱して密着させることで、ポリエチレンやポリプロピレンからなる防水性シート11を溶かし、防水性シート11および表面不織布12と防水性シート11および裏面不織布13をそれぞれ溶着接合する。この貼合機に用いられる熱加圧部材としては、防水性シート、表面、裏面不織布11、12、13の幅方向端部のみを溶着接合できるような板状の押圧部材としても良い。このような板上の押圧部材により、回転体のヒートロールによる加熱方式に比べて製造コストを下げることができる。
さらに、貼合機に用いられる熱加圧部材として、防水性シート、表面、裏面不織布11、12、13の幅方向の端部に配列した熱加圧部材を備えた板状の押圧部材として説明したが、特にこれに限ることはなく、防水性シート、表面、裏面不織布11、12、13全面に対して加熱する熱加圧部材とした板状の押圧部材としても良い。このように、防水性シート、表面、裏面不織布11、12、13全面に対して溶着接合することで、防水性シート、表面、裏面不織布11、12、13の幅方向端部のみを溶着接合するものに比べてより強固に接合することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
1 化粧用パフ
11 防水性シート(非浸透性シート)、
12 表面不織布(第1不織布)、
13 裏面不織布(第2不織布)、
2 化粧用パフ製造装置、
31 上ローラ、
32 中ローラ、
33 下ローラ、
4 懸濁液、
5 噴霧ノズル、
6 加圧ローラ、
8 三段式蒸気式乾燥機、
9 ベルトコンベヤー、
10 接合開始位置。

Claims (5)

  1. 化繊および綿を混合してなり、化粧料を吸着する第1不織布および第2不織布と、
    前記第1不織布と前記第2不織布とに挟まれ、前記第1不織布に吸着された化粧料が、前記第2不織布まで浸透しないように、前記吸着された化粧料の浸透を禁止する非浸透性シートからなることを特徴とする化粧用パフ。
  2. 前記第1不織布と前記第2不織布は、ともに化繊と綿の繊維を8対2〜7対3の割合で混合してなることを特徴とする請求項1に記載の化粧用パフ。
  3. 前記第1不織布における化粧料の含浸率は、粘度が3000mPa・s以上の化粧料を含浸させた場合、前記第2不織布における化粧料の含浸率よりも低くなることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧用パフ。
  4. 前記第1不織布と前記非浸透性シートとの接合面および前記第2不織布と前記非浸透性シートとの接合面のそれぞれが、繊維長さを0.01〜0.2mmとする接合用繊維により接合されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化粧用パフ。
  5. 請求項4に記載の化粧用パフを製造する方法であって、
    前記非浸透性シートを前記第1不織布と前記第2不織布とで挟むように、前記非浸透性シート、前記第1不織布および前記第2不織布とを搬送する搬送工程と、
    前記搬送工程において、前記第1不織布と前記非浸透性シートとの接合面および前記第2不織布と前記非浸透性シートとの接合面におけるそれぞれに前記接合用繊維を含有する懸濁液を塗布する塗布工程と
    前記塗布工程の後に、前記第1不織布と前記非浸透性シートとの接合面および前記第2不織布と前記非浸透性シートとの接合面のそれぞれに塗布された前記懸濁液を乾燥させ、一体的に接合する乾燥工程と
    前記乾燥工程において一体的に接合された前記第1不織布、前記第2不織布および前記非浸透性シートを所定の大きさに切断する切断工程とを有することを特徴とする製造方法。
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