JP2012189848A - 凸版印刷版用感光性樹脂構成体 - Google Patents

凸版印刷版用感光性樹脂構成体 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線非感受層の本来の機能を維持しつつ、(1)カバーフィルムの剥離時の静電気を抑制、(2)感光性樹脂構成体及びフィルムの経時安定性、を同時に満たす感光性樹脂構成体を提供。
【解決手段】少なくとも支持体、感光性樹脂層、紫外線非感受性層、カバーフィルムをこの順に積層してなる感光性樹脂構成体において、紫外線非感受性層が、バインダーポリマー、帯電防止剤、及び吸油性材料を含む紫外線非感受性組成物からなる、凸版印刷版用感光性樹脂構成体を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、凸版印刷版に用いられる感光性樹脂構成体及び該構成体を用いた凸版印刷版の製造方法に関する。
一般的な凸版印刷版(フレキソ印刷版を含む)用の感光性樹脂組成物は、特許文献1から3に記載されるように、熱可塑性エラストマー、光重合性不飽和単量体および光重合開始剤を含有するものが知られている。
凸版印刷版用の構成体としては、ポリエステルフィルムなどを支持体とし、その上に、上記の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層、さらに、感光性樹脂組成物の上にネガフィルムとの接触をなめらかにする目的で、スリップ層、又は赤外レーザーで切除可能な赤外線感受性物質を含む紫外線遮蔽層等の紫外線非感受層、更にその上にカバーフィルムが設けられるのが一般的である。
このような凸版印刷版用感光性樹脂構成体から凸版印刷版を製版するには、まず支持体を通して全面に紫外線露光を施し(バック露光)、薄い均一な硬化層を設け、次いでカバーフィルムを剥離し、ネガフィルムを通して紫外線非感受層及び感光性樹脂層の面に画像露光(レリーフ露光)を行い、未露光部分を、現像用溶剤で洗い流すか、あるいは熱溶融後に吸収層で吸収除去後に、後処理露光することによって製造されるのが一般的である。バック露光とレリーフ露光は順序が入れ替わっても良い。
表面に赤外線感受層を配置した感光性樹脂構成体の場合は、バック露光の後、カバーフィルムを剥離し赤外線レーザーにより表面の赤外線感受層に目的とするネガ画像を焼きつけネガの代わりに利用し、レリーフ露光を実施する。以降の工程は上述したネガフィルムを使用する場合と同様である。
しかしながら、カバーフィルムを剥離した際に、カバーフィルムと接触していた紫外線非感受性層と、カバーフィルムとの間で静電気が発生する、すなわち、紫外線非感受性層である、スリップ層、保護層、又は赤外線感受層と、剥離後のカバーフィルムの双方に静電気が残留(帯電)するという現象が生じていた。この帯電した状態では周辺のごみ、埃を表面に容易に吸着してしまうという問題があった。特に紫外線非感受性層にごみや埃を吸着したままネガフィルムを配置した場合、ネガフィルム-紫外線非感受性層間にごみが残留し、版面に凹み、またはかぶりが生じ、本来望まない画像を形成させてしまう。
これらの静電気を抑制する方法については種々検討がなされ、提案されている。
特許文献1にはカバーフィルムの背面に帯電防止処理を施した構成体が提案されている。
特許文献2には静電防止の記載は無いが、スリップ層に各種界面活性剤を添加した構成が提案されている。
特許文献3には層状シリケートを使用したスリップ層、又はレーザーアブレージョン層に適応したバリアー層としての構成が提案されている。
特許文献4にはポリアミドをバインダーポリマーとし、多孔質シリカを含有させ表面のマット化を施したスリップ層が提案されている。これにより表面をマット化することで付着したごみなどが除去しやすく成り、ネガ-紫外線非感受性層間に異物を残すリスクが低くなる。同様な技術は特許文献7にも記載されており、ここではメタクリルアミドからなるマット化剤を使用することが開示されている。
特許文献5には、帯電を防止するために、スリップ層に該当する層の構成成分を酸化バナジウムのみの層で構成し、静電気の発生を抑えている技術が開示されている。
特許文献6にはカバーフィルム自体に電導性物質を含有させる技術が提案されている。
特開平07−325393号公報 特開平1−154138公報 国際公開第2006/036253号パンフレット 特開2004−302447号公報 特開平6−186747号公報 特開平3−246547号公報 特開2001−133985号公報
しかし特許文献1ではカバーフィルムの背面側、即ちスリップ層とは反対の面に静電防止機能を持たせており、カバーフィルム剥離後のスリップ層側の静電気発生、又は静電気除去の機能としては低いものである。
特許文献2の記載は界面活性剤を使用する技術であるが、スリップ層に界面活性剤を添加しているため、経時でブリードしてくる懸念があり、製品品質として変動が大きくなるという問題がある。
特許文献3の層状シリケートはバインダーポリマーを使用しないため、可とう性が劣る。このためカバーフィルム剥離後のハンドリングによりシリケート層にクラック、又はしわなどが発生しやすい。これらのクラック、又はしわなどの変形は露光後の版面に画像として残留しやすく、さらには印刷物に不用な画像として印刷されるため望ましくない。
特許文献4及び7に記載のマット化剤による表面のマット化は、カバーフィルムの剥離による静電気の発生自体を抑える機能は無いため、ごみなどの付着を抑制することはできない。従って、ネガ装着前に付着物の有無の確認、除去が必要となり作業性を大きく低下させてしまうため、静電気発生抑制効果としては低い。
特許文献5に記載の酸化バナジウム層を形成させる方法は、特許文献3の事例と同じくバインダーポリマーを使用しないため、可とう性が劣る。このため剥離後のハンドリングによりバナジウム層にクラック、又はしわなどが発生しやすい。これらの変形が最終印刷物に影響を与える弊害は、特許文献3に記載の現象と同じである。
特許文献6に記載の技術は静電防止能を持ったカバーフィルムを直に感光性樹脂層上に配置している。スリップ層が存在しないため、カバーフィルム剥離後の感光性樹脂表面への付着物が除去しがたく、作業性、叉仕上がりの版品質を低下させる。
本発明における技術的課題は、紫外線非感受層の本来の機能を維持しつつ、
(1)カバーフィルムの剥離時の静電気を抑制、
(2)感光性樹脂構成体及びフィルムの経時安定性、を同時に満たす感光性樹脂構成体を提供することを目的とする。
発明者はカバーフィルムと感光性樹脂層の間の紫外線非感受性層に、吸油性材料、好ましくはシリカと帯電防止剤とを存在させることで、紫外線非感受性層に帯電防止剤を安定的に存在させ、カバーフィルム剥離時の静電気発生を抑制、又は発生した静電気を速やかに放電させることを見出し、本発明をなしえた。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1.少なくとも支持体、感光性樹脂層、紫外線非感受性層、カバーフィルムをこの順に積層してなる感光性樹脂構成体において、紫外線非感受性層が、バインダーポリマー、帯電防止剤、及び吸油性材料を含む紫外線非感受性組成物からなる、凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
2.紫外線非感受性組成物において、吸油性材料が多孔質シリカであり、該吸油性材料の含有量が、バインダーポリマー100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下である、1.に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
3.帯電防止剤として、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種類の界面活性剤を含み、該帯電防止剤の含有量が、バインダーポリマー100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下である紫外線非感受性組成物を用いる1.又は2.に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
4.紫外線非感受性層がスリップ層である1.〜3.のいずれか一つに記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
5.紫外線非感受性層が、赤外線レーザーによりアブレージョン可能な赤外線感受層である1.〜4.のいずれか一つに記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
6.(1)1.〜5.のいずれか一項に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体におけるカバーフィルムを剥離させて紫外線非感受性層を露出させる工程、(2)紫外線非感受性層側から紫外線露光する工程、及び、(3)感光性樹脂層を現像して印刷レリーフを形成する工程を含む、凸版印刷版の製造方法。
本発明の感光性樹脂構成体を用いることにより、紫外線非感受層の本来の機能を維持しつつ、(1)カバーフィルムの剥離時の静電気を抑制、(2)感光性樹脂構成体及びフィルムの経時安定性、を同時に満たす感光性樹脂構成体を得ることができる。
以下、本願発明について具体的に説明する。
まず、少なくとも支持体、感光性樹脂層、紫外線非感受性層、カバーフィルムをこの順に積層してなる感光性樹脂構成体において、紫外線非感受性層が、帯電防止剤と吸油性材料とを含む紫外線非感受性組成物からなる、凸版印刷版用感光性樹脂構成体について説明する。
紫外線非感受性組成物中に含まれる帯電防止剤としては、界面活性剤であることが好ましい。界面活性剤の中でも、本願の効果をより奏する観点から、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種類の界面活性剤であることが好ましい。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩等が、
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、グリセリン脂肪酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、N,N-(ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアマイド等が、
アニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルフォスフェート等が、
両性界面活性剤の具体例としては、アルキルペタイン、アルキルイミダゾリウムペタイン等が挙げられる。
これらは単独でも、2種以上を併用しても良い。
帯電防止剤の紫外線非感受性組成物中の含有量は、紫外線非感受性組成物の主成分、つまりバインダーポリマー100質量部に対して、0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、10質量部以下であることが好ましい。カバーフィルム剥離時の静電気抑制能力の観点から、0.1質量部以上が好ましく、紫外線非感受性組成物の膜強度及びブリード抑制の観点から、10質量部未満が好ましい。
紫外線非感受性組成物中に含まれる吸油性材料としては、亜麻仁油を用いた吸油測定法において10mL/100g以上の吸油性を有する材料が望ましい。具体的には、シリカが有効であり、例えば、多孔質シリカ、無孔質シリカ、球状のシリカなどが挙げられる。中でも、本願効果をよりよく奏する観点から、多孔質シリカであることが好ましい。
吸油性材料の紫外線非感受性組成物中の含有量は、紫外線非感受性組成物の主成分、つまりバインダーポリマー100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下が望ましい。さらに好適なのは、0.5質量部以上2質量部以下である。カバーフィルム剥離時の静電気抑制能力の観点から、0.1質量部以上が好ましく、得られる印刷画像性(特に白抜きの細線などの埋まり)の観点から、5質量部以下が好ましい。
紫外線非感受性層としては、スリップ層、又は赤外線感受層が挙げられる。
最終的に印刷版となる感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物からなる。感光性樹脂層は通常粘着性を有するので、製版時その上に重ねられるネガフィルムとの接触性をよくするために、或いはネガフィルムの再使用を可能にするために、樹脂層表面に溶剤可溶性の薄いたわみ性のスリップ層(例えば特公平5-13305号公報参照)を設ける。スリップ層は保護層と呼ばれることもある。
また、このスリップ層に紫外線遮断性物質と赤外線感受性物質とを添加し、紫外線遮蔽性能を有する赤外線感受層とし、赤外線レーザーでの直接描画により、このたわみ性の層そのものをネガとして用いることもできる。いずれの場合も露光が終了してから未露光部を洗い出しする際に、この薄いたわみ性の保護層も同時に除去される。
溶剤可溶な薄いスリップ層のバインダーポリマーとしては、例えば現像液に可溶性のポリアミド、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セルロースエステル、などが挙げられる。
これらの層を感光性樹脂層の表面に設けようとする場合には、これを適当な溶剤に溶かしてその溶液を直接感光性樹脂層にコーティングしてもよい。あるいはポリエステル、ポリプロピレン等のフィルムにコーティング(保護フィルム)し、その後この保護フィルムを感光層にラミネートまたはプレス圧着して保護膜を転写させても良い。
赤外線レーザーで除去する場合、バインダーポリマーとしては先述の現像液に可溶なポリマー類に加え、スチレン−ブタジエン−スチレンなどの熱可塑性ブロック共重合体、又はこれらの水添品等も使用することができる。これらに赤外線吸収性剤量、例えばカーボンブラックなどをレーザー感度と紫外線遮蔽性(黒化濃度)とのバランスを考慮して添加する。
上記バインダーポリマーは、感光性樹脂層の現像剤で、溶解、膨潤、又は除去可能なポリマーであることが好ましい。
紫外線非感受性層を形成する別の方法としては、カバーフィルムの表面に予め帯電防止成分を含有させた薄膜層を形成させたポリエチレンテレフタレートフィルムを使用する方法がある。例えばアクリル系ポリマーに、帯電防止剤として例えばスルフォン酸系界面活性剤を含有させたものをコーティングして得られた、静電防止処理ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが入手できるので、このフィルム上に吸油性材料を含むスリップ層を直接塗工することで、スリップ層に帯電防止剤がブリードしてくるため、帯電防止剤と吸油性材料を含む紫外線非感受性層を形成することができる。
感光性樹脂層を形成する感光性樹脂組成物は、熱可塑性エラストマー、エチレン性不飽和化合物、光重合開始剤を含有する。また、感光性樹脂層に水現像性を持たせ、水系の現像剤で現像を行うことを可能にする組成物の場合は、熱可塑性エラストマーの代わりに親水性ポリマーをバインダーポリマーとする。又は熱可塑性エラストマーと親水性ポリマーを併用した組成系で行うことができる。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば共役ジエン系炭化水素を重合して得られる重合体、共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合物とを重合して得られる共重合体があり、また2種以上のモノオレフィンの重合体などが挙げられる。
具体的にはブタジエン重合体、イソプレン重合体、クロロプレン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン−スチレン共重合体等が上げられる。これらの熱可塑性エラストマーは1つでも2つ以上を併用しても良い。物性のバランスを取るため2種以上をブレンドすることは良く行われる手法である。
また、感光性樹脂層に水現像性を持たせる場合に用いられる親水性ポリマーは、水溶性、または水膨潤性を持ち、それらはカルボン酸基、アミノ基、水酸基、燐酸基、スルフォン酸基等の親水性基、もしくはそれらの塩を有するポリマーである。具体的には、特願昭63−131192などに記載されているカルボキシル化スチレンブタジエンラテックス、特開昭61−128243、特開平6−194837、特開平7−134411等に記載されたカルボキシル基を含有した脂肪族共役ジエンの重合体、特開平9−15860に記載された燐酸基、又はカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物の乳化重合体、特開平3−206456に記載されているスルフォン酸基含有ポリウレタンなどが例として挙げられる。これらの親水性ポリマーは単独で用いても良いし2つ以上を併用しても良い。
親水性ポリマーはゲル分率が高いほうが出来上がった感光性樹脂印刷版としての性能を高める為好ましく、80質量%〜99質量%が好適である。ここでいうゲル分率は、親水性ポリマーの重合後の濃度が約30質量%の分散液をテフロン(登録商標)シート上に適当量滴下し、130℃で30分乾燥させ、乾燥物を0.5g取り、25℃のトルエン30mlに浸漬させ、振とう機を用いて3時間浸透させた後320SUSメッシュでろ過し、不透過分を130℃1時間乾燥させた後の重量を0.5gで割った重量分率(%)から求められる。ゲル分率は印刷版の強度の面からも80質量%以上が望ましい。
また部分ケン化、または完全ケン化したポリビニルアルコール、親水基、疎水基などでの変性したポリビニルアルコール、水溶性セルロース類、水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸など一般的な親水性ポリマーなども利用できる。
感光性樹脂組成物中に含まれるエチレン性不飽和化合物としては、例えばエチレン性不飽和酸とアルコール類のエステル化合物などがある。その他、例えば文献「光硬化技術データブック(テクノネット社発行)」等に記載された化合物が利用できる。
具体的にはヘキシル(メタ)アクリレート、ノナン(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、エピクロルヒドリン(ECH)変性アリルアクリレート,ベンジルアクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート,シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の直鎖、分岐、又は環状の単官能モノマー、
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル、2−エチルプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエート(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(及び/又はプロピレンオキサイド)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の直鎖、分岐、又は環状の多官能モノマーなどが挙げられる。
更には、ジオクチルフマレート等のアルコールとフマル酸のエステル、又はラウリルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどN置換マレイミド誘導体などを挙げることができる。
エチレン性不飽和化合物の感光性樹脂組成物中の含有量は、印刷版の文字部の高い耐カケ性の点で、1質量%以上、感光性樹脂構成体の高い耐コールドフロー性や印刷版の高い柔軟性の点で、20質量%以下が好ましい。2質量%から15質量%の範囲がより好ましく、4質量%から12質量%の範囲がより好ましい。
感光性樹脂組成物中に含まれる光重合開始剤としては、文献「光硬化技術データブック(テクノネット社発行)」、「紫外線硬化システム(総合技術センター発行)」等に記載されたものが使用できる。
具体的にはベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、α―メチロールベンゾイン、α―メチロールベンゾインメチルエーテル、ベンジルメチルケタール、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、アクリル化ベンゾフェノン,o−ベンゾイル安息香酸メチル、ビスアシルフォスフィンオキサイド、α―メトキシベンゾインメチルエーテル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−1[4−メチルチオ]フェニル,2−モルフォリノプロパン−1−オン、チオキサントン、ベンジル、アンスラキノンなどが挙げられる。これらは単独でも、2種類以上を併用しても良い。
光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の含有量は、0.1質量%〜10質量%の範囲が好ましい。0.5質量%〜5質量%の範囲がより好ましい。できあがった感光性樹脂印刷版の細かい点や文字の形成性の観点から、0.1質量%以上が好ましく、露光時の感度の観点から、10質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物は、必要に応じて可塑剤、重合禁止剤、染料、紫外線吸収剤、耐オゾン剤、等の添加剤を含有させることができる。
可塑剤としては、ナフテン油、パラフィン油等の炭化水素油、液状アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、液状スチレン−ブタジエン共重合体、数平均分子量2,000以下のポリスチレン、セバチン酸エステル、フタル酸エステルなどが挙げられる。これらの組成に光重合性の反応基が付与されていても構わない。この中でも、印刷版の高い柔軟性や高い画像再現性の点で、30℃で粘度が2000(Pa・s)以下すなわち液状の共役ジエンゴムが好ましい。粘度は、JIS−K−7117で、測定することができる。ジエンとしては、入手性の点で、イソプレンおよび/またはブタジエンが好ましく、耐カケ性の点で、ブタジエンがより好ましい。また、2種類以上を併用しても良い。共役ジエンゴム中の数平均分子量(Mn)は、取り扱い性と感光性樹脂組成物の相溶性の点で、低い方が良く、一方、耐カケ性の点で高い方が良く、1,000〜50,000の範囲が良い。2,000〜30,000の範囲がより好ましく、3,000〜20,000の範囲がさらに好ましい。
共役ジエンゴムの含有量は、高い画像再現性、高い耐カケ性および高い柔軟性の点で、感光性樹脂組成物中に、3質量%以上含むことが好ましく、印刷版用感光性構成体の固体維持性の点で、40wt%以下含むことが好ましい。5wt%〜30wt%の範囲がさらに好ましい。
重合禁止剤としてはハイドロキノン、P−メトキシフェノール、2,4−ジ−t−ブチルクレゾール、カテコール、t−ブチルカテコール等のフェノール類などが挙げられる。
凸版印刷版用構成体は、種々の方法で調整することができる。
例えば、感光性樹脂組成物の原料を適当な溶媒、例えばクロロホルム、テトラクロルエチレン、メチルエチルケトン、トルエン等の溶剤に溶解させて混合し、型枠の中に流延して溶剤を蒸発させ、そのまま板状にすることができる。また、溶剤を用いず、ニーダ、ロールミルあるいはスクリュウ押出機で混練後、カレンダーロールやプレスなどにより所望の厚さに成型することができるが、本発明はこれらの調整方法に限定されるものではない。
凸版印刷版用構成体におけるそれぞれの層の厚みは、支持体は50〜300μm、好ましくは100〜250μm、感光性樹脂層は0.95〜7mm、紫外線非感受性層は0.1〜10μm、好ましくは2〜6μm、カバーフィルムは50〜200μm、好ましくは75〜125μmである。
凸版印刷版用感光性構成体から凸版印刷版を製版するには、まず支持体を通して全面に紫外線露光を施し(バック露光)、薄い均一な硬化層を設け、次いでネガフィルムを通して、もしくは紫外線遮蔽層の上から直接、感光性樹脂層の面に画像露光(レリーフ露光)をおこない、未露光部分を現像用溶剤で洗い流すか、あるいは熱溶融後に吸収層で吸収除去後に、後処理露光することによって製造されるのが一般的である。露光光源としては、高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ等があげられる。
未露光部を現像するのに用いられる現像溶剤としては、ヘプチルアセテート、3-メトキシブチルアセテート等のエステル類、石油留分、トルエン、デカリン等の炭化水素類やテトラクロルエチレン等の塩素系有機溶剤にプロパノール、ブタノール、ペンタノール等のアルコール類を混合したものをあげることができる。
未露光部の洗い出しは、ノズルからの噴射によって、またはブラシによるブラッシングでおこなわれる。
水系の現像剤で現像する場合は水を主成分とする現像剤を用いて、溶解、又は膨潤させ、ブラシなどで除去することが一般的である。水現像性の感光性樹脂の現像剤としてはアニオン系界面活性剤,両性界面活性剤,ノニオン系界面活性剤などが挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を混合して使用してよい。
現像方式によっては、非画像部のアブレージョン膜を効率よく除去する為にブラシを併用することが望ましい。具体的には版を洗浄液に浸漬させた状態でブラシを用いて未露光部を溶解、又は掻き落とす現像方式、スプレーなどで版面に洗浄液を振りかけながらブラシで未露光部を溶解、又は掻き落とす現像方式などが挙げられる。
洗浄後、版の乾燥を行う。一般的には40℃から70℃の範囲で行う。
乾燥後、後処理露光として、表面に波長300nm以下の光を照射する方法が一般的である。必要に応じて、300nmよりも大きい光、例えば370nm付近に中心波長を持つケミカルランプなどを併用して行うことも可能である。
以下、参考例、実施例、及び比較例により本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[参考例1]:感光性樹脂組成物1の作成
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(クレイトンKX405 シェル化学 商品名)35質量部、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(タフプレン315 旭化成 商品名)30質量部、液状ポリブタジエン(LIR305 クラレ 商品名)20質量部、液状ポリブタジエンB3000(日曹 商品名)10質量部、ノナンジオールジアクリレート5質量部、トリシクロデカンジアクリレート4質量部、ベンジルメチルケタール1部、t-ブチルクレゾール0.3部を130℃のニーダーを用いて均一に混練して感光性樹脂組成物1を得た。
[参考例2]:親水性ポリマーAの合成
攪拌装置と温度調整用ジャケットを取り付けた耐圧反応容器に水125質量部、及び乳化剤(α−スルフォ(1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩(商品名 アデカリアソープ 旭電化工業製)1.0質量部を初期仕込みとし,内温を65度まで昇温させる。昇温後、アクリル酸2質量部,メタクリル酸5質量部、ブタジエン65質量部、スチレン15質量部,ブチルアクリレート13質量部,t-ドデシルメルカプタンの油性混合液と、水30質量部,ペルオキソ二硫酸ナトリウム1.2質量部,乳化剤(商品名 アデカリアソープ 旭電化工業製)0.5重量部からなる水溶液をそれぞれ一定流速で5時間,及び6時間かけて添加した。その後1時間保って重合を完了した後冷却した。
生成した反応物を水酸化ナトリウムでpH7に調整した後、スチームストリッピングで未反応物を除去し最終的に固形分濃度40質量%で親水性ポリマーAの分散液(エマルジョン)を得た。親水性ポリマーの数平均粒子径は、40nmであった。粒子径は日機装株式会社製、MICROTRAC粒度分析計(型式:9230UPA、商標)を用いて数平均粒子径として求めた。
親水性ポリマーAはエマルジョン状態で得られるため、感光性樹脂組成物に使用する場合は事前の乾燥し、固形分のみを使用する。
[参考例3]:感光性樹脂組成物2の作成
親水性ポリマーAの固形分25質量部、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(アサプレン420P 旭化成ケミカルズ製 商品名)10質量部、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(タフプレン315 旭化成ケミカルズ製 商品名)15質量部、液状ポリブタジエン(G2000 日本曹達 商品名)15質量部を140℃の温度条件でニーダーを用いて6分間混合し、その後温度を120℃の変更し、液状ポリブタジエン(LBR305 クラレ 商品名)20質量部、ノナメチレンジアクリレート8質量部、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート 2質量部、2,2−ジメチルアセトフェノン1.5質量部、2,6−ジ-t-ブチルクレゾール1部を加えて均一に混練し、感光性樹脂組成物2を得た。
[実施例1]
ポリアミド マクロメルト6900(ヘンケル 商品名)をトルエン/イソプロピルアルコール=1:1(重量比)の混合溶剤を用いて固形分6重量部になるように溶解させる。溶解後、表1に記載の帯電防止剤、及び吸油性剤量(シリカ)を記載量添加し、均一になるまで攪拌する。
分散後、ブレードコーターを用いて乾燥後のポリマー膜厚(スリップ層の厚み)が4μmの厚みになるようにドクターブレードのクリアランスを調整し、表面処理を実施していない無垢のPETフィルム上に塗工を行った。塗工後100℃に設定した熱風乾燥機で2分間乾燥を行い、膜厚約4μのスリップ層の構成体を得た。
参考例で得た感光性樹脂組成物1を、熱可塑性エラストマーを含有する接着剤がコートされた厚さ125μmのポリエステルフィルムの支持体と、先述のスリップ層を有する100μmのポリエステル製カバーシートとで挟み、3mmのスペーサーを用いてプレス機で130℃の条件で200kg/cmの圧力を4分間かけて凸版印刷版用感光性構成体を成形した。
このサンプルを用いて(1)カバーフィルム剥離時の静電気抑制能、(2)経時の感光性樹脂構成体の安定性、(3)塗工フィルムの経時安定性について評価を行った。
(1)静電気抑制能の評価(カバーフィルム剥離時の発生抑制、除電効果)
凸版印刷用感光性樹脂構成体のサンプルを、25℃×40%の条件化に8時間以上保管する。サンプルをPE性の台上に置き、金属などとの接触が無い状態にする。
サンプルのカバーフィルムを一気に剥ぎ取り、耐電圧計により5秒後/1分後の耐電圧を測定する。
測定に使用した耐電圧計:KASUGA DENKI社製 MODEL SV010
評価
○:10秒以内に帯電圧が ±1kv以下に下がる
△:1分以内に帯電圧が ±1kv以下に下がる
×:1分より長く帯電圧が ±1kv以上である
(2)帯電防止性経時安定性(感光性樹脂構成体の経時評価)
実施例にて作成した感光性樹脂構成体を、40℃の恒温槽内で1ヶ月保管し、その後先述のカバーフィルム剥離時の耐電圧変化の評価を行った。
(3)フィルム経時安定性評価(帯電防止剤ブリード性の評価)
塗工したフィルムサンプルを、塗工面が巻きの内側になるように、直径約85mmのABS製の円筒形芯に10回転巻きつけ、終わりをテープで固定する。サンプルを40℃×80%に調整した恒温恒質槽に保管する。この際、ロール下部が台に密着しないように芯の下に架台を入れ中に浮かした状態を保つようにする。この状態で1ヶ月保管し、フィルムの状態を目視にて判断する。判断は以下の3段階とする
A:フィルムに密着、及び密着痕無し・・・判定 実用可
B:若干の密着有、密着部に転写無し・・・判定 実用可
C:密着有、又はフィルム背面に転写物有・・・判定 実用不可
[実施例2〜6、8、9]
スリップ層に使用する帯電防止剤、吸油性材料を表1に記載のものに換えた以外は実施例1と同様の方法で行った。
[実施例7]
カバーフィルムにあらかじめアクリルポリマーにアニオン系帯電防止層を含有したポリマー層をコーティングした基材(静電PET D)を使用し、その処理面上にマクロメルトと表1記載の吸油性剤量からなる塗工液をコーティングし、同様の乾燥工程を経て、厚み4μmのスリップ層を得た。この塗工フィルムを用いて実施例1と同様の評価をおこなった。
[実施例10]
スリップ層としてポリビニルアルコールGL−05(日本合成化学 商品名)を用い、10重量%のエタノール水溶液に、固形分濃度が6重量%になるように溶解し、表1記載の吸油性剤量、帯電防止剤を添加し、スリップ層塗工溶液を作成した。この塗工液をブレードコーターを用いて乾燥後のスリップ膜厚が4μmの厚みになるようにブレードのクリアランスを調整し、表面処理を実施していない無垢の厚み100μmのPETフィルム上に塗工を行った。塗工後100℃に設定した熱風乾燥機内で2分間乾燥を行い、膜厚約4μのスリップ層の構成体を得た。
参考例3で得た感光性樹脂組成物2を、ウレタン系接着剤をコートした厚さ125μmのポリエステルフィルムの支持体と、先述のスリップ層を有する100μmのポリエステル製カバーシートとで挟み、3mmのスペーサーを用いてプレス機で130℃の条件で200kg/cmの圧力を4分間かけて凸版印刷版用感光性構成体を成形した。
この感光性樹脂の構成体を用いて実施例1と同様の評価を行った。
[比較例1]
実施例1と同様にポリアミド マクロメルト6900(ヘンケル 商品名)をトルエン/イソプロピルアルコール=1:1(重量比)の混合溶剤を用いて固形分6重量部になるように溶解させる。溶解後、ブレードコーターを用いて乾燥後のポリマー膜厚が4μmの厚みになるようにブレードのクリアランスを調整し、表面処理を実施していない無垢のPETフィルム上に塗工を行った。塗工後100℃に設定した熱風乾燥機内で2分間乾燥を行い、膜厚約4μのスリップ層の構成体を得た。
さらに支持体、感光性樹脂組成物1を用いて熱プレスによる感光性樹脂構成体に成型し、同様の評価を行ったところ、40℃に加温経時によりフィルム表面から界面活性剤のブリードが見られ問題となった。また構成体経時においても帯電性能の低下が見られた。
[比較例2]
実施例1と同様にポリアミド マクロメルト6900(ヘンケル 商品名)をトルエン/イソプロピルアルコール=1:1(重量比)の混合溶剤を用いて固形分6重量部になるように溶解させ、さらにマット剤を添加した。分散後、ブレードコーターを用いて乾燥後のポリマー膜厚が4μmの厚みになるようにブレードのクリアランスを調整し、表面処理を実施していない無垢のPETフィルム上に塗工を行った。塗工後100℃に設定した熱風乾燥機内で2分間乾燥を行い、膜厚約4μmのスリップ層の構成体を得た。
さらに支持体、感光性樹脂組成物1を用いて熱プレスによる感光性樹脂構成体に成型し、同様の評価を行ったところ、剥離時の静電気が速やかに放電することがなく、版表面にごみの付着も観られた。
Figure 2012189848
本発明は、フレキソ印刷を含む凸版印刷の分野で好適に利用される。

Claims (6)

  1. 少なくとも支持体、感光性樹脂層、紫外線非感受性層、カバーフィルムをこの順に積層してなる感光性樹脂構成体において、紫外線非感受性層が、バインダーポリマー、帯電防止剤、及び吸油性材料を含む紫外線非感受性組成物からなる、凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
  2. 紫外線非感受性組成物において、吸油性材料が多孔質シリカであり、該吸油性材料の含有量が、バインダーポリマー100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下である、請求項1に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
  3. 帯電防止剤として、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種類の界面活性剤を含み、該帯電防止剤の含有量が、バインダーポリマー100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下である紫外線非感受性組成物を用いる請求項1又は2に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
  4. 紫外線非感受性層がスリップ層である請求項1〜3のいずれか一項に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
  5. 紫外線非感受性層が、赤外線レーザーによりアブレージョン可能な赤外線感受層である請求項1〜4のいずれか一項に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体。
  6. (1)請求項1〜5のいずれか一項に記載の凸版印刷版用感光性樹脂構成体におけるカバーフィルムを剥離させて紫外線非感受性層を露出させる工程、
    (2)紫外線非感受性層側から紫外線露光する工程、及び、
    (3)感光性樹脂層を現像して印刷レリーフを形成する工程を含む、凸版印刷版の製造方法。
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