JP2012189833A - 投射型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レンズシフト機能とデジタルシフト機能を備えた投射型表示装置において,両者を切り換えるのに煩雑な操作が必要である。また,レンズシフトとデジタルシフトを組み合わせて投射画像の位置を調整する場合,両者を適切に使い分ける必要がある。これらの理由から,レンズシフトとデジタルシフトを組み合わせて投射型表示装置を設置する場合の設置容易性は低いという課題があった。
【解決手段】 上記課題を解決するために,投射画像の位置を調整するシフト操作部が操作された際には,レンズシフトとデジタルシフトの内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をするシフト手段判定手段を備える。シフト手段判定手段の判定に基づいて,レンズシフトとデジタルシフトを駆動させる。これによって,レンズシフトとデジタルシフトの切り換え操作が容易になり,両者の使い分けも自動的に行われる。よって,投射型表示装置の設置容易性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は投射型表示装置に係り,光学的に投射画像を移動させるレンズシフトと,電気的に投射画像を移動させるデジタルシフトの制御方法に関するものである。
光源からの光を,パネル等に画像として配置された変調パターンによって変調し,投射レンズを通して拡大投射する投射型表示装置が知られている。投射型表示装置へ映像信号を入力すると,入力された映像を前記機構によってスクリーン等の投射面へ拡大投射できる。実際にビデオ信号やコンピュータからの画像信号を入力し,拡大投射できる投射型表示装置が具体化されている。
さらに,投射型表示装置において投射画像位置を調整する技術として,電子的に投射画像位置を移動させるデジタルシフト技術と,光学的に投射画像を移動させるレンズシフト技術が提案されている。
デジタルシフト技術は,パネル上に画像として配置される変調パターンの位置を移動させることによって実現されている。パネル上の画像を拡大投射している投射型表示装置においては,パネル上で画像の配置位置を移動させれば当然投射画像の投射位置も移動する。ただし,デジタルシフトを行うには,パネル上に画像を配置したとき,入力映像である有効画像領域の他に,入力映像でない無効領域が必要である。つまり,図2の(a)ように,有効画像領域203を,パネル上で移動させることが可能な余裕幅となる無効領域202が必要となる。
このようなパネル上の無効領域は,入力映像信号とパネルのアスペクト比(縦の解像度と横の解像度の比)が異なるときに生じる。入力映像がパネル上に配置される際には,パネルの解像度に合うように入力映像が拡大及び縮小されることがある。この際アスペクト比を保ったまま映像が拡大及び縮小されることが多い。すると,図2の(b)のように,有効画像領域203の縦または横の画像解像度をパネル解像度に合わせることができる。この時,アスペクト比の違いによって横または縦に無効領域202が生じる。
また,入力映像信号を任意の形状に変形させることによってパネル上に無効領域を生じさせる技術が提案されている(例えば,特許文献1や特許文献2)。例えば,入力映像をパネル解像度よりも小さく拡大及び縮小させれば,図2の(a)のように上下左右に無効領域202を生じさせることができる。さらに,台形補正による変形によっても図2の(c)や(d)のように無効領域202を生じさせることができる。
レンズシフト技術は,投射レンズを光軸に垂直な面上で移動させることによって,光学的に投射画像位置を移動させる技術である(例えば,特許文献3)。投射レンズの移動については,モーター等を利用して電気的に移動させることもできるし,駆動部に直接ダイアル等を備え,そのダイアルを回転させることによって手動で移動させることもできる。
特開2005−215542号公報 特開2006−246306号公報 特開2005−49476号公報
前記のように,投射型表示装置において投射画像の位置を移動させる技術として,光学的に投射画像を移動させるレンズシフトと,電気的に投射画像を移動させるデジタルシフトがある。しかし,従来のレンズシフト機能とデジタルシフト機能を備えた投射型表示装置においては,両者の操作方法が分かれており,レンズシフトとデジタルシフトを切り換えるのに煩雑な操作が必要であった。また,レンズシフトとデジタルシフトを組み合わせて投射画像の位置を調整する場合,投射型表示装置の設置者の判断によって,これらを適切に使い分ける必要があった。
これらの理由から,レンズシフトとデジタルシフト両方を組み合わせて投射型投射装置を設置する場合,設置容易性が低いという課題があった。
上記課題を解決するために,本発明の投射型表示装置は,
光を放射する光源と,
前記光源から放射された前記光を変調する表示素子と,
前記表示素子によって画像を形成する表示素子制御部と,
前記表示素子によって変調された光を投射面に投射する投射レンズとを備え,
前記表示素子によって形成する前記画像の位置を移動させるデジタルシフト手段と,
前記投射レンズを光軸に対して略直交する平面上で移動させるレンズシフト手段と,
前記デジタルシフト手段と前記レンズシフト手段とを含むシフト手段を有し,
前記シフト手段を操作するシフト操作部と,
前記シフト操作部が操作された際には,前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をするシフト手段判定手段と,
前記シフト手段判定手段の判定結果に基づいて前記シフト手段を駆動させるシフト駆動制御部を備えることを第1の特徴とする。
前記シフト手段判定手段として以下のような判定手段をとることを特徴とする。
第1の判定方法として,
前記シフト手段判定手段は,前記レンズシフト手段によって移動された投射レンズが,可動範囲の端まで到達したことを検知した時に,前記デジタルシフトを駆動する判定をすることを特徴とする。
第2の判定方法として,
前記シフト手段判定手段は,前記デジタルシフト手段によって配置する画像の位置が,可動範囲の端に到達したことを検知した時に,前記レンズシフトを駆動する判定をすることを特徴とする。
第3の判定方法として,
前記デジタルシフト手段によって配置した前記画像の位置を示すデジタルシフト位置を取得する手段を備え,
前記シフト手段判定手段は,前記デジタルシフト位置によって,前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をすることを特徴とする。
第4の判定方法として,
前記レンズシフト手段によって移動した前記投射レンズの位置を示すレンズシフト位置を取得する手段を備え,
前記シフト手段判定手段は,前記レンズシフト位置によって,前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をすることを特徴とする。
第5の判定方法として,
前記シフト手段判定手段は,
前記シフト操作部が第1の操作方法(例えば連続操作)によって操作されているか,
前記シフト操作部が第2の操作方法(例えば単発操作)されているかによって,
前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をすることを特徴とする。
第6の判定方法として,
前記シフト操作部は,デジタルシフト操作部と,レンズシフト操作部を有し,
前記シフト手段判定手段は,前記デジタルシフト操作部が操作された場合は,前記デジタルシフトを駆動させる判定を行い,
前記レンズシフト操作部が操作された場合は,前記レンズシフトを駆動させる判定を行うことを特徴とする。
第7の判定方法として,
前記シフト操作部は,投射画像を移動させる方向を操作するシフト方向操作部と,デジタルシフトとレンズシフトの内,いずれかおよび両方を選択できるシフト手段切り換え操作部を有し,
前記シフト手段判定手段は,
前記シフト手段切り換え操作部によってデジタルシフトが選択されている状態で前記シフト方向操作部が操作された場合には,前記デジタルシフトを駆動させる判定を行い,
前記シフト手段切り換え操作部によってレンズシフトが選択されている状態でシフト方向操作部が操作された場合には,前記レンズシフトを駆動させる判定を行い,
前記シフト手段切り換え操作部によってレンズシフトとデジタルシフト両方が選択されている状態でシフト方向操作部が操作された場合には,前記レンズシフトと前記デジタルシフト両方を駆動させる判定を行うことを特徴とする。
前記判定方法はそれぞれ任意に組み合わせることができることを特徴とする。
また,本発明の投射型表示装置は,
光を放射する光源と,
前記光を変調するパネル部と,
前記パネル部に表示された画像を投射する投射レンズと,
前記パネル部に表示する画像の位置を移動させるデジタルシフト手段と,
前記投射レンズを光軸に対して略直交する方向に移動させるレンズシフト手段と,
前記レンズシフト手段を駆動させる機構を持つレンズシフト操作部と,
前記レンズシフト操作部は所定以上の負荷がかかるとすべる機構と,
を有し,
前記レンズシフト操作部を操作しても,前記投射レンズを移動させることができない時に,
前記レンズシフト操作部の操作によってデジタルシフト手段を動作させることを第2の特徴とする。
さらに,前記レンズシフト操作部は,
操作方向および操作量を検出する手段を有することを特徴とする。
さらに,前記レンズシフト操作部は,
操作の絶対量および絶対位置を検出する手段を有することを特徴とする。
前記第1の特徴を持つ投射型表示装置においては,以下のような効果が得られる。
第1の判定方法によって,レンズシフトで対応できない範囲のシフトをデジタルシフトで対応したい場合,レンズシフトからデジタルシフトへの切り換え制御を自動的に行うことができるので,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
第2の判定方法によって,デジタルシフトで対応できない範囲のシフトをレンズシフトで対応したい場合,デジタルシフトからレンズシフトへの切り換え制御を自動的に行うことができるので,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
第3の判定方法によって,ある所定の範囲ではデジタルシフトを行い,その他の範囲ではレンズシフトで対応したい場合,デジタルシフトからレンズシフトへの切り換え制御を自動的に行うことができるので,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
第4の判定方法によって,ある所定の範囲ではレンズシフトを行い,その他の範囲ではデジタルシフトで対応したい場合,レンズシフトからデジタルシフトへの切り換え制御を自動的に行うことができるので,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
第5の判定方法によって,例えば操作部を長く押す(連続操作)または短く押す(単発操作)といった簡単な操作の違いによってレンズシフトとデジタルシフトを切り換えられるので,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
第6の判定方法によって,デジタルシフトとレンズシフトの操作部が明確に分かれる上,デジタルシフトとレンズシフトの制御切り換え操作を操作部から直接操作できるので,すばやくこれらの制御を切り換えられる。よって,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
第7の判定方法によって,デジタルシフトとレンズシフトの操作部が明確に分かれる上,デジタルシフトとレンズシフトの制御切り換え操作を操作部から直接操作できるので,すばやくこれらの制御を切り換えられる。よって,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
前記第2の特徴を持つ投射型表示装置においては,以下のような効果が得られる。
投射レンズが可動範囲の端に到達した状態で,レンズシフト操作部を,更に端方向へ操作した場合,自動的にデジタルシフトを行うことができる。すると,共通のシフト操作手段を用いて,デジタルシフトとレンズシフトの切り換えが自動的に行われるので,投射型表示装置の設置容易性が向上する。
本発明の更なる目的またはその他の特徴は,以下,添付の図面を参照して説明される好ましい実施例等によって明らかにされるであろう。
投射型表示装置の構成を示す図 パネル上での有効領域と無効領域の関係を示す図 第1と第3の判定方法を組み合わせたフローチャート例 第1と第3の判定方法を組み合わせた際の投射画像移動例 第2と第4の判定方法を組み合わせたフローチャート例 第2と第4の判定方法を組み合わせた際の投射画像移動例 レンズシフト操作部とデジタルシフト操作部を備えた操作部の例 第6と第1と第2の判定方法を組み合わせたフローチャート例 シフト手段切り換えスイッチとシフト方向操作部を備えた操作部の例 投射型表示装置の構成を示す図(2) レンズシフト機構の例 手動レンズシフトとデジタルシフトを組み合わせたフローチャート例 画面表示の例
以下に,本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
図1は本発明の一実施例に係る投射型表示装置であるプロジェクタ装置101の構成を示している。まず全体の構成要素について説明する。
ランプ102は光源として光を放射する。パネル103はランプ102から放射される放射光111を表示素子であるパネル103上に画像として配置された変調パターンを元に変調する。変調された光である変調光112は投射レンズ104を通り投射光113となって投射面114に投射される。
レンズシフト駆動部105は,投射レンズ104を光軸に対して略直交した平面上で上下及び左右に移動させることができるモーターと,現在のレンズ位置とレンズ移動量を検出するためのエンコーダから構成される。ここでのエンコーダとはレンズ位置をデジタル化された値として得られる構成となっているものを示す。例えばフォトインタラプタによってパルス数をカウントしてデジタル値を得ても良いし,ポテンショメーターなどによってアナログ値を取得しても良い。または,エンコーダの代わりに,可動範囲端のみを検出するスイッチを備えても良い。
パネル駆動部106は画像処理回路107で処理された画像信号に応じた駆動信号をパネル103に入力する。その結果,パネル103上に画像として変調パターンを配置できる。
画像処理回路107ではまず,映像信号入力部110から入力された映像信号の映像形式判別処理,スケーリング処理,色補正処理を行う。映像形式判別処理では,画像のサイズや色情報を含む映像形式を判別する。スケーリング処理では,抽出した画像領域の拡大及び縮小を行う。色補正処理では画像に対して色彩補正といったデジタル処理を行う。ただし,スケーリング処理と色補正処理は必ずしも行う必要はない。
画像処理回路107に入力された映像信号または画像処理回路107で行われた処理の結果は,デジタル化されて画像処理回路107内のフレームメモリに記憶される。フレームメモリはパネル103の解像度と同じ解像度の画像を格納できるようになっている。画像処理回路107は,フレームメモリ内の別途指定する位置に画像を格納する。フレームメモリと,パネル103上に配置する変調パターンとなる画像とは,1対1で対応している。つまり,フレームメモリ内に格納する画像の位置を移動させることによって,パネル103上に配置される画像の位置も移動させることができる。
例えば,パネル103の解像度よりも低い解像度の画像を生成する。この画像は前記画像処理回路107のスケーリング機能を利用して生成しても良い。この画像をフレームメモリの略中心に配置する。すると,パネル103上では,図2の(a)のような有効領域203と無効領域202の関係となる。
他の例では,入力映像の縦または横の解像度がパネル103の縦または横の解像度に合うように拡大および縮小した画像を生成する。入力映像の解像度は,前記画像処理回路107の映像形式判別機能によって取得できる。この画像をフレームメモリの略中心に配置する。すると,パネル103上では,図2の(b)のような有効領域203と無効領域202の関係となる。
他の例では,パネル103の解像度と等しい解像度の画像を生成する。この画像は前記画像処理回路107のスケーリング機能を利用して生成しても良い。この画像をフレームメモリの略中心に配置する。すると,パネル103上では,図2の(e)のように有効領域203がパネル面201上いっぱいに配置される。この例ではパネル103上に無効領域202は生じない。
後述するデジタルシフトはパネル103上での無効領域202内で有効領域203を移動させることによって実現している。よって図2の(e)のようにパネル面201上に無効領域203が無い場合は,デジタルシフトを行うことはできない。
制御部108はマイクロコンピュータによって構成される制御回路で,操作部109の各スイッチの操作に応じて電源のオン・オフ,ランプ102の点灯及び消灯といった照明制御,レンズシフト制御,デジタルシフト制御,OSD表示制御などを行う。
操作部109はプロジェクタの電源のオン,オフを行うための電源スイッチ,投射画像のシフト操作を行うためのシフトスイッチ等を有する。さらに,操作部109はこれらの操作を離れた場所から受け付けるための無線通信による遠隔操作手段を含んでも良い。例えば赤外線による遠隔操作が挙げられる。
映像信号入力部110は映像信号をプロジェクタ装置101内に入力する。映像信号入力部110は複数の映像信号を受け付けることが可能で,複数の映像信号が入力された場合は制御部108の制御によっていずれかの映像信号を選択できる。
次にレンズシフト手段について説明する。
レンズシフトを開始する際にはまず,制御部108がレンズシフトを行う方向を決める。そして,投射レンズ104がその方向の可動範囲端に達しているかどうかを判定する。これはレンズシフト駆動部105のエンコーダから得られるレンズ位置及びレンズ移動量の値と,あらかじめ設定しておく端の位置の値とを比較することによって判定できる。または,レンズシフト駆動部105の可動範囲端を検出するスイッチによって判定しても良い。投射レンズ104が可動範囲端に達していると判定した場合はレンズシフトを行うことが不可能であるので,レンズシフトを開始しない。レンズシフトを行うことが可能である場合は,次に制御部108がレンズシフトの速度及び目標レンズ位置を決める。そして,制御部108はレンズシフトの方向から駆動モーターとモーターの回転方向を求める。さらに制御部108はレンズシフトの速度及び目標レンズ位置からモーターの駆動速度を求める。制御部108はこれらの設定値をレンズシフト駆動部105に設定する。その後,制御部108はレンズシフト駆動部105のモーター駆動を開始させる。
レンズシフトを停止させる際には,制御部108がレンズシフト駆動部105のモーター駆動を停止させる。
投射レンズ104の移動中,制御部108は現在のレンズ位置またはレンズ移動量を監視し,レンズが物理端または可動範囲端に達していないかを確かめる。投射レンズ104が可動範囲端に到達した場合,制御部108はレンズシフトを停止させる。
次にデジタルシフト手段について説明する。
デジタルシフトを開始する際にはまず,パネル103上に画像を配置した際に,上下左右にデジタルシフトを行うための無効領域202が存在するかどうかを判定する。これは入力される画像の形式やスケーリングの指定によって無効領域の有無及び大小が決まる。
図2は画像領域と無効領域のパネル面上での関係の例を模式的に表した図である。例えば,横の長さ:縦の長さの比(以下縦横比)4:3のパネルに縦横比16:9の画像を中央に配置した例が(b)である。この例では,パネル103上の画像配置可能な領域201内の上下に無効領域202が生じ,画像領域203が上下中央に配置されている。
他の例の図(a)は縦横比4:3のパネルに縦横比4:3でサイズがパネルよりも小さい画像を配置した例である。この例では,パネル103上の画像配置可能な領域201内の上下左右に余裕領域202が生じ,画像領域203が中央に配置されている。
デジタルシフトを行うための無効領域202がない場合は,デジタルシフトを行うことが不可能であるので,デジタルシフトを開始しない。デジタルシフトを行うための無効領域がある場合は,制御部108がデジタルシフトを行う方向を決める。そして,その方向にデジタルシフトを行う余裕領域があるかどうかを判定する。その方向にデジタルシフトを行う余裕領域がない場合はデジタルシフトを行うことが不可能であるので,デジタルシフトを開始しない。
デジタルシフトを行うことが可能である場合は,次に制御部108がデジタルシフト幅(シフト量)を決定し,デジタルシフト後の画像配置位置(シフト位置)を算出する。デジタルシフト幅は,画像が無効領域を越えて配置されないような幅で決定される。そして,制御部108はその画像配置位置を画像処理回路107に設定する。すると画像処理回路107は設定された画像配置位置へ,映像信号入力部110から入力された映像信号を,フレームメモリ上に配置する。そして画像処理回路107で処理された画像はパネル駆動部106からパネル103上に表示される。パネル103上に表示される画像は制御部108で決めたシフト方向へシフト幅分だけ移動した画像であるので,投射面114に投射される画像も制御部108で決めたシフト方向へシフト幅分だけ移動した画像が投射される。
デジタルシフト中,制御部108は画像配置位置を監視し,画像が無効領域の端に到達していないかを確かめる。画像が無効領域の端に到達した場合,制御部108はその方向へのデジタルシフトを停止させる。
次にレンズシフト手段とデジタルシフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をするシフト手段判定手段について説明する。
シフト手段判定手段は以下のような判定方法の内いずれか及び任意の組み合わせである。
第1の判定方法は,レンズシフトによって移動された投射レンズが,可動範囲の端まで到達したことを検知した時に,デジタルシフトを駆動する判定をする。
第2の判定方法は,デジタルシフトによって配置する画像の位置が,可動範囲の端に到達したことを検知した時に,レンズシフトを駆動する判定をする。
第3の判定方法は,デジタルシフト手段によって配置した前記画像の位置を示すデジタルシフト位置を取得し,その位置によってシフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をする。
第4の判定方法は,レンズシフト手段によって移動した投射レンズの位置を示すレンズシフト位置を取得し,レンズシフト位置によって,シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をする。
第5の判定方法は,シフト操作部が連続操作されているか単発操作されているかによって,シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をする。
第6の判定方法においては,シフト操作部がデジタルシフト操作部と,レンズシフト操作部を有する。本判定方法は,デジタルシフト操作部が操作された場合は,デジタルシフトを駆動させる判定を行い,レンズシフト操作部が操作された場合は,レンズシフトを駆動させる判定を行う。
第7の判定方法においては,シフト操作部が投射画像を移動させる方向を操作するシフト方向操作部と,デジタルシフトとレンズシフトの内いずれかおよび両方を選択できるシフト手段切り換え操作部を有する。本判定方法は,シフト手段切り換え操作部によってデジタルシフトが選択されている状態でシフト方向操作部が操作された場合には,デジタルシフトを駆動させる判定を行う。シフト手段切り換え操作部によってレンズシフトが選択されている状態でシフト方向操作部が操作された場合にはレンズシフトを駆動させる判定を行う。シフト手段切り換え操作部によってレンズシフトとデジタルシフト両方が選択されている状態でシフト方向操作部が操作された場合には,レンズシフトとデジタルシフト両方を駆動させる判定を行う。
シフト手段判定手段は前記判定方法を全て備えている必要は無く,いずれか及びいくつかの組み合わせを備えることによって構成される。
例えば本実施例では,第1の判定方法と第3の判定方法を組み合わせることによって,レンズシフトおよびデジタルシフトの双方への切り換えを自動的に行う。この判定方法の組み合わせによる処理の流れを図3に示す。
まず,ステップ301でシフト操作の待ち状態になる。
シフト操作が行われると,ステップ302でステップ301での操作から投射画像の移動方向を識別する。
ステップ303では現在のデジタルシフト位置が中心位置か否かによってデジタルシフトを行うか,レンズシフトを行うかを判定する。すなわちステップ303が前記第3の判定方法である。
ステップ304ではステップ303でレンズシフトを行う判定がなされた場合,レンズシフトが可能か否かを判定する。移動先方向がレンズシフトの可動範囲の端(レンズシフト端)でなければレンズシフトが可能なのでステップ306を実行する。レンズシフトが不可能ならば,デジタルシフトを行う判定を行う。すなわちステップ304が第1の判定方法である。
ステップ305ではステップ303またはステップ304によってデジタルシフトを行う判定がなされた場合に,デジタルシフトが可能か否かを判定する。移動先方向がデジタルシフトの可動範囲の端(デジタルシフト端)でなければデジタルシフトが可能なのでステップ307を実行する。デジタルシフトが不可能ならば,デジタルシフトもレンズシフトも不可能であると判定し,シフト動作は行わずにステップ308へ進む。
ステップ306ではステップ302で判定した方向へレンズシフトを行う。
ステップ307ではステップ302で判定した方向へデジタルシフトを行う。
ステップ308では投射位置調整が終了か否かを判定する。この判定では操作部から投射位置調整終了操作が行われたか否かで判定する。ここで投射位置調整終了操作とは例えば,操作部に備えられた投射位置調整ボタンを押下すること,または投射画面上に投影された選択肢から投射位置調整終了の項目を選択すること,または所定時間の間,操作部の操作を行わないことが挙げられる。投射位置調整の終了操作が行われた場合,投射位置調整を終了する。一方投射位置調整終了操作が行われなかった場合,再びシフト操作の待ち状態になる。
このようなシフト手段判定手段による,投射画像の移動の様子を図4に図示した。図4は投射画像位置が略中心にある状態411から,右及び下方向へ投射画像を移動させる様子を表している。図4において401はレンズシフトの可動範囲を示す。402はデジタルシフトの可動範囲を示す。403は有効画像領域を示す。404はその状態でのレンズシフト可能な方向と範囲である。405はその状態でのデジタルシフト可能な方向と範囲である。
次に,シフト時の具体的な動作について図4を用いて例示する。
状態411は上下左右にレンズシフトが可能な状態である。この時パネル上での有効画像領域の位置(デジタルシフト位置)は中心位置に位置する。
例えば,411の状態から右方向へシフトすると,まずレンズシフト端までレンズシフトして状態412になる。その後さらに右方向へシフトするとデジタルシフトへと自動的に切り換わる。そして,デジタルシフト端へ到達すると,シフト動作は停止し状態413になる。
状態413の時,上下方向について有効画像がデジタルシフト可動範囲の中央に位置しているので,上下方向へのレンズシフトが可能である。一方,左右方向については有効画像領域がデジタルシフト可動範囲の中央に位置していない(右端に位置している)ので,左方向へのデジタルシフトが可能である。
状態413から下方向へシフトしていくと,まずレンズシフト端までレンズシフトして状態416になる。その後さらに下方向へシフトするとデジタルシフトへと自動的に切り換わる。そして,デジタルシフト端へ到達すると,シフト動作は停止し状態419になる。
状態419の時,上下方向について有効画像がデジタルシフト可動範囲の中央に位置していない(下端に位置している)ので,上方向へのデジタルシフトが可能である。一方,左右方向についても有効画像領域がデジタルシフト可動範囲の中央に位置していない(右端に位置している)ので,左方向へのデジタルシフトが可能である。
状態419から左方向へシフトしていくと,まずデジタルシフト可動範囲の中央までデジタルシフトして状態418になる。その後さらに左方向へシフトするとレンズシフトへと自動的に切り換わる。
状態418の時,上下方向について有効画像がデジタルシフト可動範囲の中央に位置していない(下端に位置している)ので,上方向へのデジタルシフトが可能である。一方,左右方向については有効画像領域がデジタルシフト可動範囲の中央に位置しており,かつ右方向のレンズシフト端に達しているので,左方向へはレンズシフトが,右方向へはデジタルシフトが可能である。
状態418から上方向へシフトしていくと,まずデジタルシフト可動範囲の中央までデジタルシフトして状態415になる。その後さらに上方向へシフトするとレンズシフトへと自動的に切り換わる。
状態415の時,上下方向について有効画像がデジタルシフト可動範囲の中央に位置しており,かつ下方向のレンズシフト端に達しているので,上方向へはレンズシフトが,下方向へはデジタルシフトが可能である。一方,左右方向については有効画像領域がデジタルシフト可動範囲の中央に位置しており,かつ右方向のレンズシフト端に達しているので,左方向へはレンズシフトが,右方向へはデジタルシフトが可能である。
図4とその説明で用いたシフト方向は,本実施例の一具体例であって,その他の方向への移動も前記の判定方法によってシフト可能である。
このように,本実施例では,レンズシフトを優先的に動作させ,レンズシフトでは対応できない範囲のシフトをデジタルシフトでまかなう。このような規則に従って投射型表示装置を設置する際に,レンズシフトとデジタルシフトの切り換えを自動的に行うことができる。
[実施例2]
本実施例では,実施例1の構成との差異部分のみ示す。
例えば本実施例では,第2の判定方法と第4の判定方法を組み合わせることによって,デジタルシフトおよびレンズシフトの双方への切り換えを自動的に行う。この判定方法の組み合わせによる処理の流れを図5に示す。
まず,ステップ501でシフト操作の待ち状態になる。
シフト操作が行われると,ステップ502でステップ501での操作から投射画像の移動方向を識別する。
ステップ503では現在のレンズシフト位置が中心位置か否かによってレンズシフトを行うか,デジタルシフトを行うかを判定する。すなわちステップ503が前記第4の判定方法である。
ステップ504ではステップ503でデジタルシフトを行う判定がなされた場合,デジタルシフトが可能か否かを判定する。移動先方向がデジタルシフトの可動範囲の端(デジタルシフト端)でなければデジタルシフトが可能なのでステップ506を実行する。デジタルシフトが不可能ならば,レンズシフトを行う判定を行う。すなわちステップ504が第2の判定方法である。
ステップ505ではステップ503またはステップ504によってレンズシフトを行う判定がなされた場合に,レンズシフトが可能か否かを判定する。移動先方向がレンズシフトの可動範囲の端(レンズシフト端)でなければレンズシフトが可能なのでステップ507を実行する。レンズシフトが不可能ならば,レンズシフトもデジタルシフトも不可能であると判定し,シフト動作は行わずにステップ508へ進む。
ステップ506ではステップ502で判定した方向へデジタルシフトを行う。
ステップ507ではステップ502で判定した方向へレンズシフトを行う。
ステップ508では投射位置調整が終了か否かを判定する。この判定では操作部から投射位置調整終了操作が行われたか否かで判定する。ここで投射位置調整終了操作とは例えば,操作部に備えられた投射位置調整ボタンを押下すること,または投射画面上に投影された選択肢から投射位置調整終了の項目を選択すること,または所定時間の間,操作部の操作を行わないことが挙げられる。投射位置調整の終了操作が行われた場合,投射位置調整を終了する。一方投射位置調整終了操作が行われなかった場合,再びシフト操作の待ち状態になる。
このようなシフト手段判定手段による,投射画像の移動の様子を図6に図示した。図6は投射画像位置が略中心にある状態611から,右及び下方向へ投射画像を移動させる様子を表している。図6において601はレンズシフトの可動範囲を示す。602はデジタルシフトの可動範囲を示す。603は有効画像領域を示す。604はその状態でのレンズシフト可能な方向と範囲である。605はその状態でのデジタルシフト可能な方向と範囲である。
次に,シフト時の具体的な動作について図6を用いて例示する。
状態611は上下左右にデジタルシフトが可能な状態である。この時投射レンズの位置(レンズシフト位置)は中心位置に位置する。
例えば,611の状態から右方向へシフトすると,まずデジタルシフト端までデジタルシフトして状態612になる。その後さらに右方向へシフトするとレンズシフトへと自動的に切り換わる。そして,レンズシフト端へ到達すると,シフト動作は停止し状態613になる。
状態613の時,上下方向について投射レンズがレンズシフト可動範囲の中央に位置しているので,上下方向へのデジタルシフトが可能である。一方,左右方向については投射レンズがレンズシフト可動範囲の中央に位置していない(右端に位置している)ので,左方向へのレンズシフトが可能である。
状態613から下方向へシフトしていくと,まずデジタルシフト端までデジタルシフトして状態616になる。その後さらに下方向へシフトするとレンズシフトへと自動的に切り換わる。そして,レンズシフト端へ到達すると,シフト動作は停止し状態619になる。
状態619の時,上下方向について投射レンズがレンズシフト可動範囲の中央に位置していない(下端に位置している)ので,上方向へのレンズシフトが可能である。一方,左右方向についても投射レンズがレンズシフト可動範囲の中央に位置していない(右端に位置している)ので,左方向へのレンズシフトが可能である。
状態619から左方向へシフトしていくと,まずレンズシフト可動範囲の中央までレンズシフトして状態618になる。その後さらに左方向へシフトするとデジタルシフトへと自動的に切り換わる。
状態618の時,上下方向について投射レンズがレンズシフト可動範囲の中央に位置していない(下端に位置している)ので,上方向へのレンズシフトが可能である。一方,左右方向については投射レンズがレンズシフト可動範囲の中央に位置しており,かつ右方向のデジタルシフト端に達しているので,左方向へはデジタルシフトが,右方向へはレンズシフトが可能である。
状態618から上方向へシフトしていくと,まずレンズシフト可動範囲の中央までレンズシフトして状態615になる。その後さらに上方向へシフトするとデジタルシフトへと自動的に切り換わる。
状態615の時,上下方向について有効画像がレンズシフト可動範囲の中央に位置しており,かつ下方向のデジタルシフト端に達しているので,上方向へはデジタルシフトが,下方向へはレンズシフトが可能である。一方,左右方向については投射レンズがレンズシフト可動範囲の中央に位置しており,かつ右方向のデジタルシフト端に達しているので,左方向へはデジタルシフトが,右方向へはレンズシフトが可能である。
図6とその説明で用いたシフト方向は,本実施例の一具体例であって,その他の方向への移動も前記の判定方法によってシフト可能である。
このように,本実施例では,デジタルシフトを優先的に動作させ,デジタルシフトでは対応できない範囲のシフトをレンズシフトでまかなう。このような規則に従って投射型表示装置を設置する際に,デジタルシフトとレンズシフトの切り換えを自動的に行うことができる。
[実施例3]
本実施例では,実施例1の構成との差異部分のみ示す。
本実施例では,シフト手段判定手段として第5の判定方法を利用する。すなわち,シフト操作部が連続操作されているか単発操作されているかによって,シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をする。
ここで,連続操作とは操作部のボタンを長く(例えば1秒以上)押下した状態である。単発操作とは,操作部のボタンを短く(例えば1秒未満)押した時の状態である。
このように,操作部の操作方法によって,デジタルシフトまたはレンズシフトを切り換えることができる。
[実施例4]
本実施例では,実施例1の構成との差異部分のみ示す。
本実施例では,シフト手段判定手段として第6の判定方法を利用する。すなわち,操作部には,シフト操作部としてデジタルシフト操作部とレンズシフト操作部を備える。例えば,図7のような操作部の構成をとる。図7で701は操作部全体を示す。702はレンズシフト操作部を示す。703はデジタルシフト操作部を示す。
本実施例のシフト手段判定手段は,デジタルシフト操作部が操作された場合は,デジタルシフトを駆動させる判定を行い,レンズシフト操作部が操作された場合は,レンズシフトを駆動させる判定を行う。
さらに,別の例では,第6の判定方法と,第1の判定方法と,第2の判定方法を組み合わせることによって,デジタルシフトおよびレンズシフトの切り換えを半自動的に行う。
図8にそのフローチャートを示す。
まず,ステップ801でシフト操作の待ち状態になる。
ステップ802で操作された操作部を判定する。レンズシフト操作部が操作された場合はステップ803へ進む。デジタルシフト操作部が操作された場合はステップ805へ進む。
ステップ803では移動先方向がレンズシフトの可動範囲の端(レンズシフト端)か否かを判定する。レンズシフト端でない場合はレンズシフトを行うためステップ807へ進む。レンズシフト端の場合はデジタルシフトを行う判定をして,ステップ804へ進む(第1の判定方法)。
ステップ804では移動先方向がデジタルシフトの可動範囲の端(デジタルシフト端)か否かを判定する。デジタルシフト端で無い場合はデジタルシフトを行うためステップ808へ進む。デジタルシフト端の場合はシフト動作をせずにステップ809へ進む。
ステップ805では移動先方向がデジタルシフトの可動範囲の端(デジタルシフト端)か否かを判定する。デジタルシフト端で無い場合はデジタルシフトを行うためステップ808へ進む。デジタルシフト端の場合はレンズシフトを行う判定をして,ステップ806へ進む(第2の判定方法)。
ステップ806では移動先方向がレンズシフトの可動範囲の端(レンズシフト端)か否かを判定する。レンズシフト端でない場合はレンズシフトを行うためステップ807へ進む。レンズシフト端の場合はシフト動作をせずにステップ809へ進む。
ステップ807ではステップ801で操作された方向へレンズシフトを行う。
ステップ808ではステップ801で判定した方向へデジタルシフトを行う。
ステップ809では投射位置調整が終了か否かを判定する。この判定では操作部から投射位置調整終了操作が行われたか否かで判定する。ここで投射位置調整終了操作とは例えば,操作部に備えられた投射位置調整ボタンを押下すること,または投射画面上に投影された選択肢から投射位置調整終了の項目を選択すること,または所定時間の間,操作部の操作を行わないことが挙げられる。投射位置調整の終了操作が行われた場合,投射位置調整を終了する。一方投射位置調整終了操作が行われなかった場合,再びシフト操作の待ち状態になる。
このように,本実施例では,操作部の選択によってレンズシフトを行うか,デジタルシフトを行うかを選択できる。さらに,どちらかのシフト操作部を操作したものの,そのシフト動作を行うことが不可能な場合には,自動的にもう一方のシフト動作に切り換えることが可能となる。
[実施例5]
本実施例では,実施例4の構成との差異部分のみ示す。
本実施例の操作部には,実施例4のレンズシフト手段とデジタルシフト手段を分けて操作部を備える代わりに,デジタルシフトかレンズシフトを選択できるシフト手段切り換え操作部と,移動する方向を操作するシフト方向操作部とを備える。例えば図9の(a)のような操作部の構成をとる。図9の(a)で901は操作部全体を示す。902はシフト手段切り換え操作部を示す。906はシフト方向操作部を示す。
さらに,シフト手段切り換え操作部は,デジタルシフトと,レンズシフトと,デジタルシフトとレンズシフトの同時駆動を切り換えられるようにもできる。例えば図9の(b)のような操作部の構成をとる。図9の(b)で904は操作部全体を示す。905はシフト手段切り換え操作部を示す。906はシフト方向操作部を示す。
シフト手段切り換え操作部で,デジタルシフトとレンズシフトの同時駆動へ切り換えられた場合,シフト手段判定手段はデジタルシフトとレンズシフトを同時に駆動させる判定を行う。ただし,どちらか一方のシフト手段が可動範囲端に到達した場合は,片方のシフト手段のみを駆動させる判定を行う。
[実施例6]
本実施例では,実施例1の構成との差異部分のみ示す。
図10は本発明の一実施例に係る投射型表示装置であるプロジェクタ装置の構成を示している。以下では図10の各構成について説明する。
実施例1のプロジェクタにはレンズシフト駆動部105(図1)を備えていたが,本実施例ではそれを備えない。その代わりに,レンズシフト機構と連結されたレンズシフト操作部1001を備える。レンズシフト操作部1001は,外部からの駆動力(例えば手動による回転)をレンズシフト機構へと伝える。レンズシフト機構は,その駆動力をもって,投射レンズ104を,光軸に対して略直交した平面上で移動させる。
また,レンズシフト操作部1001は投射レンズ104が可動範囲の端に到達した後も,さらに端の方向への操作が可能であるものとする。例えば,レンズシフト操作部1001にフリクション機構(一定以上のトルクですべる機構)を備えておく。すると,レンズシフト操作部1001を投射レンズ104が移動不能な方向へ移動させようとしても,フリクション機構の効果によって,駆動力はレンズシフト機構へと伝わらない。
さらに,レンズシフト操作部1001には,エンコーダ1002が連結される。実施例1で例示したエンコーダは,投射レンズ104の位置を検出する為のものであったが,本実施例におけるエンコーダ1002は,レンズシフト操作部1001の操作量および操作方向(または絶対位置)を検出するためのものである。エンコーダ1002の構成としては,フォトインタラプタのようなロータリーエンコーダでも良いし,ポテンショメーターのようなリニアエンコーダでも良い。また,エンコーダ1002は,投射レンズ104が可動範囲の端に到達し,前記フリクション機構の効果により駆動力がレンズシフト機構へ伝わらない場合であっても,操作量および操作方向を検出できる。
レンズシフト操作部1001とレンズシフト機構の更なる具体例を図11に示す。図11において,レンズシフト機構台座1106はプロジェクタ本体に固定されている。レンズ鏡筒1101は,鏡筒支持部1103とシフトシャフト1105によって支持されており,上下に移動可能である。シフト操作(駆動力)が加わると,ギア1107とシフトシャフト1106が回転する。フォトインタラプタ1109はギア1107の回転を検出するように備えられている。シフトシャフト1106にはねじ山があり,その回転によって鏡筒支持部1103が上下する仕組みとなっている。フリクション機構1110は,ギア1107とシフトシャフト1105との間に備えられており,ギア1107からシフトシャフト1105へ伝わる駆動力を制御する。
レンズ鏡筒1101が可動範囲の端まで到達すると,端検出スイッチ1108が動作し,制御部108はそれを検出できる。それと同時に鏡筒支持部1103とストッパー1102が接触し,シフトシャフト1105の回転を止める。この状態でさらに端方向へレンズ鏡筒1101を移動させるようなシフト操作を行った場合,フリクション機構1110により,ギア1107は回転するものの,シフトシャフト1105は回転しない。ただし,フォトインタラプタ1109がギア1107の回転を検出するので,シフト操作の操作量および操作方向を検出することは可能となる。
次に図12を用いて,処理の流れを示す。
まず,ステップ1201でシフト操作の入力待ちになる。シフト操作が行われると,フォトインタラプタ1109より,操作量および操作方向が制御部へと伝えられ,次のステップへと進む。
ステップ1202では,操作方向および操作量を検知して,投射レンズ104の位置を算出する。投射レンズ104の位置計算は,操作量を積算することによって行う。このステップで現在のレンズ位置をOSDへ表示することもできる。例えば図13のようなOSDを表示する。図13において,1301は現在の投射レンズ104の位置を模式的に表したポインタである。1303はレンズシフトによって投射レンズ104が移動可能な幅を示している。1302は,投射レンズ104が端に到達した後,デジタルシフトが可能な幅を示している。レンズシフトを行い,投射レンズ104が移動すると,ポインタ1301が幅1303の間で移動する。さらにデジタルシフトを行うと,その量および方向によって,幅1302の間をポインタ1301が移動する。
ステップ1203では,投射レンズ104が端に到達しているか否かを判断する。端に到達しているか否かの判断には,端検出スイッチ1108の状態を検出することによって行う。端に到達していればデジタルシフトを行う為,ステップ1204へ進む。端に到達していなければ,レンズシフト機構が駆動される。その為,デジタルシフトは行わずに,再びシフト操作待ちの状態(ステップ1201)へと戻る。
ステップ1204では,デジタルシフトが可能か否かを調べる。デジタルシフトが可能な場合は1205へ進み,デジタルシフトを行う。デジタルシフトが不可能な場合(移動方向に無効領域が無い場合)は,再びシフト操作待ちの状態(ステップ1201)へと戻る。
このように本実施例では,手動(外力)によるレンズシフト駆動が可能で,それと同じ操作方法でデジタルシフトが可能な構成となっている。この構成により,シフト動作の操作系が統一され,レンズシフトとデジタルシフトとを切り換える手間も省ける。その結果,プロジェクタの設置容易性を向上させている。
以上,本発明の好ましい実施例について説明したが,本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく,その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
101 投射型表示装置
102 光源
103 パネル
104 投射レンズ
105 レンズシフト駆動部
106 パネル駆動部
107 画像処理回路
108 制御部
109 操作部
110 映像信号入力部
111 放射光
112 変調光
113 投射光
114 投射面
201 パネル面
202 無効領域
203 有効画像領域
401 レンズシフト可動範囲
402 デジタルシフト可動範囲
403 有効画像領域
404 レンズシフト可能範囲
405 デジタルシフト可能範囲
406 シフト方向
601 レンズシフト可動範囲
602 デジタルシフト可動範囲
603 有効画像領域
604 レンズシフト可能範囲
605 デジタルシフト可能範囲
606 シフト方向
701 シフト操作部
702 レンズシフト操作部
703 デジタルシフト操作部
901 シフト操作部(レンズシフトとデジタルシフト切り換え可)
902 シフト手段切り換え部(レンズシフトとデジタルシフト)
903 シフト方向操作部
904 シフト操作部(レンズシフトとデジタルシフト及び両方の切り換え可)
905 シフト方向操作部
1301 現在のシフト位置を示すポインタ
1302 デジタルシフト領域
1303 レンズシフト領域

Claims (11)

  1. 光を放射する光源と,
    前記光源から放射された前記光を変調する表示素子と,
    前記表示素子によって画像を形成する表示素子制御部と,
    前記表示素子によって変調された光を投射面に投射する投射レンズとを備え,
    前記表示素子によって形成する前記画像の位置を移動させるデジタルシフト手段と,
    前記投射レンズを光軸に対して直交する平面上で移動させるレンズシフト手段と,
    前記デジタルシフト手段と前記レンズシフト手段とを含むシフト手段を有し,
    前記シフト手段を操作するシフト操作部と,
    前記シフト操作部が操作された際には,前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をするシフト手段判定手段と,
    前記シフト手段判定手段の判定結果に基づいて前記シフト手段を駆動させるシフト駆動制御部を備えることを特徴とする投射型表示装置。
  2. 前記シフト手段判定手段は,前記レンズシフト手段によって移動された投射レンズが,可動範囲の端まで到達したことを検知した時に,前記デジタルシフトを駆動する判定をすることを特徴とする,
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 前記シフト手段判定手段は,前記デジタルシフト手段によって配置する画像の位置が,可動範囲の端に到達したことを検知した時に,前記レンズシフトを駆動する判定をすることを特徴とする,
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  4. 前記デジタルシフト手段によって配置した前記画像の位置を示すデジタルシフト位置を取得する手段を備え,
    前記シフト手段判定手段は,前記デジタルシフト位置によって,前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をすることを特徴とする,
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  5. 前記レンズシフト手段によって移動した前記投射レンズの位置を示すレンズシフト位置を取得する手段を備え,
    前記シフト手段判定手段は,前記レンズシフト位置によって,前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をすることを特徴とする,
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  6. 前記シフト手段判定手段は,
    前記シフト操作部が第1の操作方法(連続操作)によって操作されているか,
    前記シフト操作部が第2の操作方法(単発操作)されているかによって,
    前記シフト手段の内いずれかもしくは両方を駆動させる判定をすることを特徴とする,
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  7. 前記シフト操作部は,デジタルシフト操作部と,レンズシフト操作部を有し,
    前記シフト手段判定手段は,前記デジタルシフト操作部が操作された場合は,前記デジタルシフトを駆動させる判定を行い,
    前記レンズシフト操作部が操作された場合は,前記レンズシフトを駆動させる判定を行うことを特徴とする,
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  8. 前記シフト操作部は,投射画像を移動させる方向を操作するシフト方向操作部と,デジタルシフトとレンズシフトの内,いずれかおよび両方を選択できるシフト手段切り換え操作部を有し,
    前記シフト手段判定手段は,
    前記シフト手段切り換え操作部によってデジタルシフトが選択されている状態で前記シフト方向操作部が操作された場合には,前記デジタルシフトを駆動させる判定を行い,
    前記シフト手段切り換え操作部によってレンズシフトが選択されている状態で前記シフト方向操作部が操作された場合には,前記レンズシフトを駆動させる判定を行い,
    前記シフト手段切り換え操作部によってレンズシフトとデジタルシフト両方が選択されている状態で前記シフト方向操作部が操作された場合には,前記レンズシフトと前記デジタルシフト両方を駆動させる判定を行うことを特徴とする,
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  9. 光を放射する光源と,
    前記光を変調するパネル部と,
    前記パネル部に表示された画像を投射する投射レンズと,
    前記パネル部に表示する画像の位置を移動させるデジタルシフト手段と,
    前記投射レンズを光軸に対して直交する方向に移動させるレンズシフト手段と,
    前記レンズシフト手段を駆動させる機構を持つレンズシフト操作部と,
    前記レンズシフト操作部は所定以上の負荷がかかるとすべる機構と,
    を有し,
    前記レンズシフト操作部を操作しても,前記投射レンズを移動させることができない時に,
    前記レンズシフト操作部の操作によってデジタルシフト手段を動作させることを特徴とする投射型表示装置。
  10. 前記レンズシフト操作部は,
    操作方向および操作量を検出する手段を有することを特徴とする請求項9に記載の投射型表示装置。
  11. 前記レンズシフト操作部は,
    操作の絶対量および絶対位置を検出する手段を有することを特徴とする請求項9に記載の投射型表示装置。
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