JP2012189266A - 空調システム - Google Patents

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Kazuhiro Sakai
一博 坂井
Shinji Mizumura
信次 水村
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Abstract

【課題】複数系統に対して1台の予備の熱源ユニットのみで任意の系統の熱源ユニットの故障に対応する。
【解決手段】各熱源回路α、β、γに対して各熱源ユニット2a,2b,2cから冷媒供給して成る複数の系統α、β、γに対して、熱源ユニット2dが設けられている。熱源ユニット2dからは、系統γの熱源回路γに対して、往路接続管11、流量調整弁V2d等を介して冷媒供給可能となっている。また、例えば熱源ユニット2cは、往路連結管13、流量調整弁V25,V23等を介して、熱源回路βに対しても冷媒供給可能となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱源ユニットの冗長構成と冗長運転制御に関する。
例えばデータセンター等のサーバルームの室内温度が所定の温度範囲内になるように管理制御する空調システム(エアコン)が知られている。空調システムは、一般的に、配管等を介して冷媒が供給されて当該冷媒によって空気を冷却してファン等によって室内に送風する冷却ユニットと、この冷却ユニットに対して上記冷媒を供給する為の熱源ユニットとから成る。通常、複数台の冷却ユニットに対して、1台の熱源ユニットが設けられる。通常、この様な複数台の冷却ユニットは、例えば、サーバルーム内の各所に設置され、熱源ユニットはサーバルームの外(例えば機械室等)に設置される。尚、この様な例に限らず、1台の冷却ユニットに対して、1台の熱源ユニットが設けられる構成であってもよい。
上記熱源ユニットと各冷却ユニットとに接続する上記配管は、熱源ユニットから各冷却ユニットに冷媒を供給する為の配管(往路管と呼ぶものとする)と、各冷却ユニットから熱源ユニットへ冷媒を戻す為の配管(冷媒回収用の配管;復路管と呼ぶものとする)とから成る。
熱源ユニットから往路管を介して各冷却ユニットに供給された冷媒は、冷却ユニット内で空気を冷却することで温度上昇し(ここでは温冷媒と呼ぶ)、この温冷媒は上記復路管を介して熱源ユニットに戻されて、熱源ユニットによって冷却されて冷媒になって再び往路管を介して冷却ユニットへと供給される。
ここで、上記データセンター等のサーバルームには、当然、多数のコンピュータ装置(サーバ等)が設置されており、サーバが自身の発熱によってダウンする等という事態を防ぐ為に、空調システムによって冷却を行っている。よって、もし空調システムの故障(特に、その熱源ユニットの故障)があった場合、サーバがダウンする危険性が高まり、早急に対応する必要がある。よって、空調システム(特にその熱源ユニット)が故障等した場合に備えた代替手段が必要となる。その為に、例えば熱源ユニットを用いた冷却システムを2系統設ける冗長構成で、冗長運転することが考えられている。
従来、冷媒を扱う熱源ユニットで上述した冗長運転を行うには、例えば、それぞれが熱源ユニットと各冷却ユニットへの配管を有する冷却システムを2系統持って、何れか一方の系統を用いて運用を行い、異常発生時に他方の系統へと切換る等の手法が知られている。あるいは、上記2系統をそれぞれ50%で運転し、どちらかに異常が発生した場合に正常系が100%運転を行って、冷却を確保していた。しかしながら、この方法では、特に複数の冷却システムが存在する場合には、大きなスペースが必要になると共に設置時の初期投資が大きな負担となっていた。
また、特許文献1の従来技術がある。
特許文献1の発明は、電子機器に搭載される高発熱体の冷却装置に係わるものであり、サーバルーム等の室内温度を管理制御する空調システムとは異なる技術分野のものであるが、例えばその図4にポンプの二重構成が開示されている。
そして、例えばその段落0048に開示されているように、これらポンプの一方は小容量の冷媒供給用であり、他方は大容量の冷媒供給用である。また、両方のポンプを動作させることで、冷却性能を向上させることも開示されている。
特開2007−294655号公報
上述した「それぞれが熱源ユニットと各冷却ユニットへの配管を有する冷却システムを2系統有する」という従来技術の場合、2系統を構築するが故に規模が大きくなり設置時の初期投資が大きな負担となっていた。特に、複数の冷却システムが存在する場合、各冷却システム毎に2系統とすることになり、規模が非常に大きくなり設置時の初期投資が非常に大きな負担となっていた。
また、特許文献1の発明では、ポンプの二重化が開示されているだけであり、冷却用の構成(放熱部等の上記熱源ユニットに相当する構成)が二重化されているわけではない。よって、冷却用の構成が故障した場合には対応できない。また、ポンプ二重化に関しても、ポンプの一方のみを用いて運用を行って、これが故障したら他方のポンプに切換えるという発想は、引用文献1の発明には無い。
本発明の課題は、1台以上の冷却ユニットを有し配管を介して当該冷却ユニットへ冷媒供給させる構成の熱源回路が複数設けられた空調システムに関して、この複数の熱源回路の数より多い台数の熱源ユニットを設けると共に、各熱源ユニットから1または複数の熱源回路に冷媒供給可能な配管構成とすることで、何れかの熱源ユニットが故障しても問題なく全ての熱源回路への冷媒供給を維持できる空調システム等を提供することである。
本発明の空調システムは、供給される冷媒により空調対象空間の冷却を行う1又は複数の冷却ユニットと該1以上の冷却ユニットに冷媒を供給する為の往路管と該1以上の冷却ユニットから冷媒を回収する為の復路管とから成る熱源回路が、複数設けられ、該複数の熱源回路の何れかに冷媒を供給する複数台の熱源ユニットを有する空調システムであって、前記熱源ユニットの台数は、前記熱源回路の数よりも多くし、前記各熱源ユニットを1又は複数の前記熱源回路に開閉弁を介して接続して、該開閉弁の開/閉制御によって各熱源ユニットからその熱源ユニットが接続している1又は複数の熱源回路の何れか1つ以上に冷媒を供給可能とする接続部と、前記複数の熱源ユニットの何れか1台以上に故障が発生した場合、該故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対して他の熱源ユニットから冷媒供給させるように前記各開閉弁の開/閉制御を行う制御装置とを有する。
上記空調システムにおいて、例えば、前記接続部は、前記各熱源回路毎に、その前記往路管・復路管をそれぞれ1つ以上の他の熱源回路の前記往路管・復路管と前記開閉弁を介して接続する連結部を有し、前記制御装置は、前記故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対して、該連結部を介して他の熱源ユニットから、または熱源回路に冷媒供給していなかった熱源ユニットから、冷媒供給させるように、前記開閉弁の開/閉制御を行う。
そして、例えば、前記熱源ユニットの台数は、前記熱源回路の数よりも1台だけ多いものとする。
1台多いことで、熱源回路に接続しているが冷媒供給していない熱源ユニット(待機ユニット)が存在することになるが、任意の熱源ユニットが故障した場合、故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対しては、この熱源ユニットに冷媒供給可能な他の熱源ユニットから冷媒供給する。これは、待機ユニットが冷媒供給するとは限らず、他の熱源ユニットが上記連結部を介して冷媒供給するかもしれない。他の熱源ユニットが上記連結部を介して冷媒供給する場合には、その熱源ユニットがそれまで冷媒供給していた熱源回路に対しては、上記待機ユニットが冷媒供給する場合もあれば、更に他の熱源ユニットから冷媒供給する場合もある。
ここで、例えば、少なくとも相互の距離が比較的遠い熱源回路間は前記連結部で接続しない、あるいは前記距離が比較的遠い熱源回路に対しては前記待機ユニットを接続しないようにする。これによって、連結部の長さや、待機ユニット−接続する熱源回路間の距離を、比較的短くすることが可能となりまた略均等化することが可能となる(少なくとも極端に長くなったり長さが大きくバラツク様なことはない)。
本発明の空調システム等によれば、1台以上の冷却ユニットを有し配管を介して当該冷却ユニットへ冷媒供給させる構成の熱源回路が複数設けられた空調システムに関して、この複数の熱源回路の数より多い台数の熱源ユニットを設けると共に、各熱源ユニットから1または複数の熱源回路に冷媒供給可能な配管構成とすることで、何れかの熱源ユニットが故障しても問題なく全ての熱源回路への冷媒供給を維持できる。システム構成の簡略化を実現し、設置時の初期投資の低コスト化を図ることができる。更に熱源ユニットの切換えを安全・スムーズに行えるようにできる。
本例の空調システムの構成図(その1)である。 本例の空調システムの構成図(その2)である。 本例の空調システムの構成図(その3)である。 二股回路部の詳細な構成例である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
ここで、図1、図2、図3は何れも、本例の空調システムの構成図であり、システム構成自体は全て同じである。但し、図1、図2、図3は、各種開閉バルブ(流量調整弁V)の開閉状態やそれによる冷媒の流れに関しては、相互に異なるものである。尚、図1では故障している熱源ユニットは1台も無いが、図2では1台の熱源ユニットが故障しており、図3では2台の熱源ユニットが故障している。尚、本説明においては、図1等に示す各流量調整弁V1a、V2a、V21、V3b等について、特に区別/特定することなく記す場合には、流量調整弁Vと記すものとする。
まず、図1を参照して、実施例1の空調システムの構成について説明する。上記の通り、システム構成自体は、図2、図3も図1と同じであるので、この説明は図2、図3にも共通の説明となる。
尚、従来技術で述べた通り、本例の空調システムによる制御対象は、データセンター、電算機室等のサーバルームの室内温度である。そして、本手法は、熱源ユニットの故障時に対応するものであり、例えば室内に設置されている多数のサーバから出る熱等によってサーバ等がダウンしないようにする為のものである。
また尚、本例の空調システム(その冷却ユニット)による空調対象空間は、本説明ではサーバルームとするが、この例に限らない。クリーンルーム等であってもよい。但し、サーバルームのように大型コンピュータが設置され、それ自体が高温の発熱源となって、温度上昇し易く且つそれによってコンピュータに異常が生じるような空間が空調対象空間である場合に、本手法は特に顕著な効果を奏するものである。
図1等に示す本例の空調システムの基本的な構成・動作は、概略的には以下の通りである。
まず、本例の空調システムは、1台以上の冷却ユニット1と当該冷却ユニットへ冷媒供給させる配管とを有する熱源回路が、複数設けられた空調システムを前提とする。図1等に示す例では、熱源回路α、熱源回路β、熱源回路γの3つの熱源回路を有する空調システムを示している。尚、冷却ユニット1は、特に図示等しないが、例えば蒸発器とファン等を有し、蒸発器内で冷媒が蒸発する際の気化熱によって蒸発器を通過する空気を冷却して冷気を生成する等という、一般的なよく知られている構成である。
熱源回路αは、基本的には複数台(但し1台のみであってもよい。他の熱源回路も同様)の冷却ユニット1aと、これらの冷却ユニット1aに冷媒を供給する(循環させる)為の配管(往路管6aと復路管5a)とから成る。同様に、熱源回路βは、複数台の冷却ユニット1bと、これらの冷却ユニット1bに冷媒を供給する為の配管(往路管6bと復路管5b)とから成る。熱源回路γは、複数台の冷却ユニット1cと、これらの冷却ユニット1cに冷媒を供給する為の配管(往路管6cと復路管5c)とから成る。
尚、上記冷却ユニット1a,1b,1c等を特に区別せずに冷却ユニット1と記す場合がある。同様に、後述する熱源ユニット2a,2b,2c,2d等を特に区別せずに熱源ユニット2と記す場合がある。同様に、上記往路管6a,6b,6cを、特に区別せずに往路管6と記す場合がある。同様に、上記復路管5a,5b,5cを、特に区別せずに復路管5と記す場合がある。また、尚、既に背景技術で述べた通り、往路管は熱源ユニットから各冷却ユニットに冷媒を供給する為の配管であり、復路管は各冷却ユニットから熱源ユニットへ冷媒を戻す為の配管である。
ここで、従来より、空調システムは、熱源回路(その各冷却ユニット1)に冷媒を供給する為の熱源ユニット2も有するものであるが、本例の空調システムでは、熱源回路の数より1台多い台数の熱源ユニット2を設ける。従って、図示の例では、上記3つの熱源回路に対して4台の熱源ユニット2(2a,2b,2c,2d)が設けられている。
そして、各熱源ユニット2から1以上の(1または複数の)熱源回路に冷媒を供給可能な配管構成としている。これは、各熱源ユニット2を、少なくとも1つの熱源回路の配管にバルブ(流量調整弁V)を介して接続すると共に、任意の2つの熱源回路の配管同士を接続する連結部を設けることで実現する。この連結部は、基本的には、配管と1以上のバルブ(流量調整弁V)とを有しており、往路管6同士を接続する構成と、復路管5同士を接続する構成とから成る(詳しくは後述する)。
上記連結部が例えば図1に示す構成である場合には、図示の一例では、まず熱源ユニット2dは熱源回路γに冷媒供給可能となっている。熱源ユニット2cは、熱源回路γと熱源回路βの2つの熱源回路に冷媒供給可能となっている。熱源ユニット2bは、熱源回路αと熱源回路γと熱源回路βの3つの熱源回路に冷媒供給可能となっている。熱源ユニット2aは、熱源回路αと熱源回路γの2つの熱源回路に冷媒供給可能となっている。
そして、各バルブ(流量調整弁V)を開閉制御することで、各熱源ユニット2からの冷媒供給先の熱源回路を、決定/変更することができる。これについても詳しくは後述するが、図1の状態では上記連結部を使用しておらず(該当する流量調整弁Vを閉じている)、それゆえに例えば熱源ユニット2cは熱源回路γに冷媒供給しており、熱源ユニット2bは熱源回路βに冷媒供給しており、熱源ユニット2aは熱源回路αに冷媒供給している。
ここで、上記構成の空調システムでは、故障した熱源ユニット2が無い状態では、何れか1台の熱源ユニット2が余ることになる。つまり、どの熱源回路にも冷媒供給しない熱源ユニット2が1台存在することになる(図1の例では熱源ユニット2d)。この様な熱源ユニット2は待機状態とするものとし、「待機状態の熱源ユニット2」もしくは「待機ユニット2」あるいは「予備の熱源ユニット」等と呼ぶものとする。図1の例では、「待機状態の熱源ユニット2d」もしくは「待機ユニット2d」等と呼ぶことになる。
ここで、本例では、待機ユニット2は、後述する自己循環回路を用いることで運転状態としている。これによって、任意の熱源ユニット2が故障したことで待機ユニット2から熱源回路に冷媒供給する状態に切り換える際に、該当する各バルブ(流量調整弁V)を開閉制御するだけで、直ちに冷媒供給できるようになる。つまり、熱源ユニットの切換えを安全・スムーズに行えるようにできる。尚、熱源ユニット2が停止状態であった場合、これを起動して安定的な運転状態にするまでに長時間掛かることになる。
尚、本例では熱源ユニット2の数を熱源回路の数プラス1台としているが、この例に限らず、熱源ユニット2の台数が熱源回路の数よりも多ければよいものとする。但し、熱源ユニット2の台数が、熱源回路の数よりも1台だけ多い場合に(熱源回路の数+1)、最も顕著な効果が得られるものとなる。
そして、図1等に示す構成例の空調システムでは、基本的には、2台以上の熱源ユニット2によって常に全ての熱源回路α、β、γに冷媒供給する状態とすることができる(図1の状態に限らず図2や図3の状態でも、全ての熱源回路α、β、γに冷媒供給できている)。これは状況に応じて各バルブ(流量調整弁V)を開閉制御すること等で実現する。
例えば熱源ユニット2aが故障した場合には、各バルブ(流量調整弁V)の開閉状態を図2に示すような状態とすることで、全ての熱源回路α、β、γに冷媒供給できている。尚、これは、例えば図1が通常時の状態であり、図2が異常時の状態である等ということを意味するものではない。例えば、故障している熱源ユニット2が無い状態において、図2に示すような状態としてもよい(この場合、熱源ユニット2aが「待機ユニット2」となる)。
尚、図2については後に詳細に説明するが、熱源ユニット2b、2c、2dによって熱源回路α、β、γに冷媒供給しており、例えば上記熱源回路αに対しては熱源ユニット2bが冷媒を供給している。
この様に、本手法では、例えば熱源ユニット2a,2b,2cが通常運用に用いるユニットであり、熱源ユニット2dが冗長構成(予備用ユニット)に決まっている等というようなものではない。あるいは、例えば熱源ユニット2aが、熱源回路α用の熱源ユニットである等という考え方ではない。基本的には「4台の熱源ユニット2のうちの何れか3台によって3つの熱源回路α、β、γに対して冷媒を供給し、残りの1台の熱源ユニット2は予備用とする」というものであるが、この例に限らない。上記の通り、2台の熱源ユニット2によって全ての熱源回路α、β、γに対して冷媒を供給する状態としてもよい。
但し、説明の都合上、基準となる状態が無いと説明が分かり難いと思われる為、ここでは図1に示す状態をデフォルトとして扱って説明を行うものとする。
また、説明の都合上、この様なデフォルト状態において各熱源回路α、β、γ毎にその熱源回路に熱源ユニット2から冷媒を供給する構成を“系統”と呼ぶものとする。
すなわち、図1に示すように、例えば熱源回路αの各冷却ユニット1aに対して、その往路管6a・復路管5aを介して熱源ユニット2aから冷媒供給する構成を、系統αと呼ぶものとする。同様に、例えば熱源回路βの各冷却ユニット1bに対して、その往路管6b・復路管5bを介して熱源ユニット2bから冷媒供給する構成を、系統βと呼ぶものとする。同様に、例えば熱源回路γの各冷却ユニット1cに対して、その往路管6c・復路管5cを介して熱源ユニット2cから冷媒供給する構成を、系統γと呼ぶものとする。
また、上記の通り、本手法では任意の2つの熱源回路の配管同士を接続する連結部を設けるものであるが、これは換言すれば、任意の2つの系統間を接続する構成(上記連結部;ここでは系統間接続部と呼ぶ場合もある)を設けたものと言うこともできる。
この連結部(系統間接続部)は、連結用の配管と1つ以上のバルブ(流量調整弁V)から成る。連結用の配管を、任意の2つの熱源回路の各配管に流量調整弁Vを介して接続するものである。例えば図1に示す例における系統α−系統β間の連結部(系統間接続部)は、往路管6に関しては図示の流量調整弁V1a、V21、V22及び往路連結管15であり、復路管5に関しては図示の流量調整弁V6b及び復路連結管16から成るものである(尚、更に流量調整弁V5a、V5b等も含まれるものと考えることもできるが、これが考え方次第でどの様にも定義できるものである)。
つまり、往路を例にすると、往路連結管15は、流量調整弁V1aを介して熱源回路αの往路管6aに接続すると共に、流量調整弁V21、V22を介して熱源回路βの往路管6bに接続している。
同様に、系統β−系統γ間の連結部(系統間接続部)は、往路管6に関しては図示の流量調整弁V1b、V23、V24、V25及び往路連結管13であり、復路管5に関しては図示の流量調整弁V6c及び復路連結管14から成るものである(尚、更に流量調整弁V5cも含まれるものと考えることもできる)。つまり、往路を例にすると、往路連結管13は、流量調整弁V23、V1bを介して熱源回路βの往路管6bに接続すると共に、流量調整弁V24、V25を介して熱源回路γの往路管6cに接続している。
尚、後述する往路接続管11(流量調整弁V2dを介して熱源回路γの往路管6cに接続する配管)と流量調整弁V2d、及び復路接続管12(流量調整弁V6dを介して熱源回路γの復路管5cに接続する配管)と流量調整弁V6dも、連結部(系統間接続部)であると見做してもよい。
上記系統間接続部によって、2つの系統の何れか一方の系統の熱源ユニット2から他方の系統の熱源回路(その冷却ユニット1)へ冷媒を供給することが可能となっている。これは、換言すれば、熱源ユニット2aは、上記系統α−系統β間の連結部によって、既に述べたように熱源回路αと熱源回路γの2つの熱源回路(その冷却ユニット1)に冷媒供給可能となっている。また、熱源ユニット2bも、上記系統α−系統β間の連結部によって、熱源回路αと熱源回路γの2つの熱源回路(その冷却ユニット1)に冷媒供給可能となっている。尚、熱源ユニット2bは、上記系統β−系統γ間の連結部によって、更に熱源回路γ(その冷却ユニット1)にも冷媒供給可能となっている。
例えば、熱源ユニット2aを例にすると、熱源ユニット2aは図示の流量調整弁V2a、V4a、V5aを介して、熱源回路α(その往路管6aと復路管5a)に接続することで、上記系統αを構成しており、熱源回路α(その各冷却ユニット1a)に冷媒供給可能となっている。上記流量調整弁V2a、V4a、V5aを全て“開”状態とすることで、熱源ユニット2aから熱源回路α(その各冷却ユニット1a)に冷媒供給する状態となる。これに加えて上記系統α−系統β間の連結部が設けられたことで、上記流量調整弁V1a、V21、V5b、V6bを全て“開”状態とすることで、熱源ユニット2aから熱源回路β(その各冷却ユニット1b)にも冷媒供給する状態となる。
他の熱源ユニット2も略同様であり、例えば、熱源ユニット2bに関しては、図示の流量調整弁V2b、V4b、V5bを介して、熱源回路β(その往路管6bと復路管5b)に接続することで、上記系統βを構成しており、熱源回路β(その各冷却ユニット1b)に冷媒供給可能となっている。上記流量調整弁V2b、V4b、V5bを全て“開”状態とすることで、熱源ユニット2bから熱源回路β(その各冷却ユニット1b)に冷媒供給する状態となる。
これに加えて上記系統α−系統β間の連結部が設けられたことで、上記流量調整弁V1a、V22、V6bを全て“開”状態とすることで、熱源ユニット2bから熱源回路α(その各冷却ユニット1a)にも冷媒供給する状態となる。尚、熱源ユニット2bから熱源回路αだけに冷媒供給したい場合には、更に流量調整弁V2b、V5bを“閉”状態とすることで、熱源回路β(その各冷却ユニット1b)への冷媒供給はストップすればよい。
また、上記系統β−系統γ間の連結部が設けられたことで、上記流量調整弁V1b、V24、V6cを全て“開”状態とすることで、熱源ユニット2bから熱源回路γ(その各冷却ユニット1c)にも冷媒供給する状態となる。
熱源ユニット2cに関しても、略同様であり、図示の流量調整弁V2c、V4c、V5cを介して、熱源回路γ(その往路管6cと復路管5c)に接続することで、上記系統γを構成しており、熱源回路γ(その各冷却ユニット1c)に冷媒供給可能となっている。上記流量調整弁V2c、V4c、V5cを全て“開”状態とすることで、熱源ユニット2cから熱源回路γ(その各冷却ユニット1c)に冷媒供給する状態となる。
そして、上記系統β−系統γ間の連結部が設けられたことで、上記流量調整弁V23、V25、V6cを全て“開”状態とすることで、熱源ユニット2cから熱源回路β(その各冷却ユニット1c)にも冷媒供給する状態となる。尚、熱源ユニット2cから熱源回路βだけに冷媒供給したい場合には、更に流量調整弁V2c、V5cを“閉”状態とすることで、熱源回路γ(その各冷却ユニット1c)への冷媒供給はストップすればよい。
また、図1においては待機ユニット2となっている熱源ユニット2dは、図示の流量調整弁V2d、往路接続管11、流量調整弁V4d、V6d、復路接続管12を介して、熱源回路γ(その往路管6cと復路管5c)に接続している。そして、これら流量調整弁V2d、V4d、V6dを全て“開”状態とすることで、熱源回路γ(その各冷却ユニット1c)に冷媒供給する状態となる。
尚、図1等に示す構成例では、上記系統間接続部(連結部)によって2つの系統間で相互に(双方向に)冷媒供給可能となっているが、この例に限らない。双方向ではなく、片方向にのみ冷媒供給可能な構成としてもよい(特に構成例は図示しない)。例えば、図1等において、図上上方向にのみ、冷媒供給可能な構成としてもよい。
この場合、例えば、系統βの熱源ユニット2bが故障した場合には、その熱源回路βに対しては、図上では系統βの下側にある系統γの熱源ユニット2cから上記系統β−系統γ間の連結部を介して冷媒供給する。また、熱源回路γに対しては、図上では系統γの下側にある熱源ユニット2dから冷媒供給する。系統αに関してはそのままである。
また、例えば、図上上方向にのみ、冷媒供給可能な構成としてもよい。
この場合、例えば、系統αの熱源ユニット2aが故障した場合には、その熱源回路αに対しては、図上では系統αの下側にある系統βの熱源ユニット2bから上記系統α−系統β間の連結部を介して冷媒供給する。同様にして、熱源回路βに対しては、図上では系統βの下側にある系統γの熱源ユニット2cから上記系統β−系統γ間の連結部を介して冷媒供給する。また、熱源回路γに対しては、図上では系統γの下側にある熱源ユニット2dから冷媒供給する。
この様に、熱源ユニット2の故障発生時に、冷媒供給先を1方向へ(図上では下側から上側へ)1つずつシフトしていく形で、冷媒供給先を変更するように構成してもよい。勿論、これは、片方向のみの場合に限らず双方向の場合でも実現可能である。
勿論、この様な例に限らず、様々なバリエーションがあってもよい。例えば、熱源ユニット2dは、熱源回路βにのみ接続しており、他の系統に冷媒供給可能なのは熱源ユニット2bのみとしてもよい。この場合、熱源ユニット2aまたは2cが故障した場合には、熱源ユニット2bから熱源回路αまたはγに冷媒供給すると共に、熱源ユニット2dから熱源回路βに冷媒供給することになる。熱源ユニット2bが故障した場合には、熱源ユニット2dから熱源回路βに冷媒供給することになる。これ以上は特に例示しないが、他にも様々なバリエーションが有り得る。
ここで、図1においては熱源ユニット2dは待機ユニットであるので、流量調整弁V2d、V4d、V6dを全て“閉”状態としている。そして、待機状態においても自己循環回路を機能させることで、熱源ユニット2dは運転状態となっている。これは、熱源ユニット2dに限らず全ての熱源ユニット2は、自己が待機状態のときには自己の自己循環回路を機能させて運転状態で待機するようにしている。
この様に、本手法では、待機ユニット(ここでは熱源ユニット2d)を動作状態で待機させておく為に、自己循環回路を設けている。待機ユニット(ここでは熱源ユニット2d)を動作状態で待機させておくことで、異常発生時には該当する流量調整弁Vの開閉切換制御を行うだけで切換えが実現できることになり、熱源ユニット2の起動という時間の掛かる動作は必要ないので、速やかに切換えを行うことが可能となる。
以下、自己循環回路に関して、図1に示す例、すなわち熱源ユニット2dが待機ユニットである場合を例にして説明する。
自己循環回路は、上記のように待機ユニットを動作状態にしておく為の構成であり、本手法では全ての熱源ユニット2が待機ユニットと成り得るので、全ての熱源ユニット2に自己循環回路が設けられている。図1の例では熱源ユニット2dが待機ユニットであるので、代表して熱源ユニット2dに関する自己循環回路を例にして説明するが、他の熱源ユニット2の自己循環回路も同様の構成である。
上記熱源ユニット2dに係わる自己循環回路とは、図示の循環管7d、流量調整弁V3d、電動弁M2等から成る構成である。尚、この自己循環回路を機能させるためには上記流量調整弁V2d、V4dを閉じる必要があるので、その意味では流量調整弁V2d、V4dも自己循環回路の一部と見做してもよい。
循環管7dは、熱源ユニット2dに対してその冷媒吐出側から冷媒流入側へと直接的に冷媒を戻す為の配管である。循環管7dは、その一端が往路接続管11に接続され(流量調整弁V2dと熱源ユニット2dの間の何処かで接続され)、その他端が復路接続管12に接続されている(流量調整弁V4dと熱源ユニット2dの間の何処かで接続されている)。循環管7d上には流量調整弁V3dと電動弁M2が設けられている。電動弁M2は、“開”または“閉”の2種類の状態のみの流量調整弁Vとは異なり、その弁開度を自由に調整可能な弁である。
上記構成により、待機状態では、例えば図1に示すように、流量調整弁V2dとV4dを“閉”状態とすると共に、流量調整弁V3dは“開”状態としており、また電動弁M2はその弁開度を0%以外の状態としている。そして、この状態で熱源ユニット2dを運転状態としている。これより、熱源ユニット2dから圧送される冷媒は、循環管7dに流入し、当該循環管7dを経て直接的に熱源ユニット2dに戻される。つまり、熱源ユニット2dからの冷媒を自己の周辺で循環させている。
上述したことから、自己循環回路まで含めて熱源ユニット2dに係わる流量調整弁Vの開閉状態を説明すると、以下のようになる。
すなわち、待機状態においては、流量調整弁V2d、V4d、V6dを“閉”状態とすると共に流量調整弁V3dは“開”状態とする。一方、熱源回路γへ冷媒供給するときには、流量調整弁V2d、V4d、V6dを“開”状態に切り換えると共に流量調整弁V3dは“閉”状態へと切り換える。
ここで、上記自己循環回路は、上記熱源ユニット2dだけでなく、例えば全ての熱源ユニットに対して設けられる。よって、図示の例では、各熱源ユニット2a,2b,2cに対しても、それぞれ、上記熱源ユニット2dに対する自己循環回路と略同様の構成の自己循環回路が設けられている。
すなわち、熱源ユニット2aに対しては、図示の循環管7a、流量調整弁V3a、電動弁M1等から成る自己循環回路が設けられている。同様に、熱源ユニット2bに対しては、図示の循環管7b、流量調整弁V3b、電動弁M3等から成る自己循環回路が設けられている。熱源ユニット2cに対しては、図示の循環管7c、流量調整弁V3c、電動弁M4等から成る自己循環回路が設けられている。これらの自己循環回路の動作は、上記熱源ユニット2dに対する自己循環回路の動作と略同様であり、ここでは説明を省略する。
但し、必ずしも全ての熱源ユニット2に自己循環回路を設ける必要はない。しかしながら、本手法では上述したように各熱源ユニット2を正規のユニットと待機用(冗長用)のユニットとに区分しているわけではない。よって、例えば、熱源ユニット2aが故障して後述する図2の状態になった後、熱源ユニット2aを修理またはユニット交換することで、熱源ユニット2aが運転可能になったとしても、熱源ユニット2dを再び待機ユニットに戻すようなことはしないで、熱源ユニット2aを待機ユニットとし、その自己循環回路を動作させる。従って、どの熱源ユニット2が故障するのか分からないのであるから、基本的には全ての熱源ユニット2に自己循環回路を設けておくことが望ましい。但し、上記の通り、この例に限るわけではない。
尚、図1〜図3に示す構成例では、上記連結部によって、熱源回路α−熱源回路β間(系統α−系統β間)が接続され、熱源回路β−熱源回路γ間(系統β−系統γ間)が接続され、更に熱源ユニット2dは熱源回路γに接続されているが、この例に限るものではない。例えば、連結部によって熱源回路α−熱源回路γ間(系統α−系統γ間)が接続されていてもよいし、熱源ユニット2dが例えば熱源回路αに接続されてもよい。
但し、連結部によって接続される熱源回路間(系統間)の距離や、熱源ユニット2と当該熱源ユニット2が接続する熱源回路との距離は、比較的短い(近い)ことが望ましい。例えば、仮に熱源ユニット2dと各熱源回路α、β、γとの距離がα>β>γ(αが最も遠く、γが最も近い)であったとするならば、熱源ユニット2dは、図示のように最も近い熱源回路γと接続することが望ましく、少なくとも最も離れている熱源回路αとは接続しないことが望ましい。熱源回路間に関しても同様であり、例えば図1において熱源回路α−熱源回路γ間が連結されていないのは、熱源回路α−熱源回路γ間の距離が比較的長いからであると考えても構わない(勿論、この例に限らない)。
上述したことは、換言すれば、連結部の配管の長さが、出来るだけ短くなるように(あるいは出来るだけ均等になるように)することが望ましいということである。すなわち、例えば、往路に関しては、往路連結管13,15、往路接続管11の長さが出来るだけ短くなるように(あるいは出来るだけ均等になるように)することが望ましい。同様に復路に関しても、復路連結管14,16、往路接続管12の長さが出来るだけ短くなるように(あるいは出来るだけ均等になるように)することが望ましい。
これによって、システム構成の簡略化を実現し、設置時の初期投資の低コスト化を図ることができる。更に熱源ユニットの切換えを安全に行えるようにできる(切り替え時に何らかの問題(例えば冷媒の吐出圧力に係り、配管が長すぎると何らかの問題が生じる可能性がある))が生じる可能性を低くすることができる)。
以下、図1等について更に詳細に説明する。
まず既に述べた通り、本例の空調システムでは、任意の2つの熱源回路間(系統間;尚、後述する系統dも含まれるものとする)に連結部(系統間接続部)が設けられており、任意の熱源ユニット2に問題等が発生した場合には、まず基本的には待機ユニットによる所定の熱源回路への冷媒供給を開始させる(これを実現させるように該当する各流量調整弁Vの開閉制御を行う)。これは当然、待機ユニットが接続している(冷媒供給可能な)熱源回路に対する冷媒供給を開始するものである。図1の例では、熱源ユニット2dから熱源回路γへ冷媒供給開始するものであり、その為に例えば図2に示す状態となるように流量調整弁Vの開閉制御を行うことになる。あるいは、例えば、図2の状態になった後に熱源ユニット2aが待機ユニットとなり、その後に他の熱源ユニット2b,2c,2dの何れかに故障発生した場合には、熱源ユニット2aに少なくとも熱源回路αへの冷媒供給を開始させる(これを実現させるように該当する各流量調整弁Vの開閉制御を行う)。
そして、上記待機ユニットからの冷媒供給開始に加えて、更に、他の正常な各熱源ユニット2のうちの1台以上から、系統間接続部を介して、他の系統の熱源回路に冷媒供給する場合もある。
これは、典型的な例としては図2に示すように冷媒供給先を1つずつシフトさせるものである。すなわち、図2に示すように、熱源ユニット2aが故障した場合、まず上記の通り熱源ユニット2dから熱源回路γへ冷媒供給開始する。これによって、それまで熱源回路γへ冷媒供給していた熱源ユニット2cに関しては、熱源回路γへの冷媒供給をストップさせる(流量調整弁V2c、V5cを閉じる)と共に、上記系統β−系統γ間の連結部(系統間接続部)を介して熱源回路βへの冷媒供給を開始させる(流量調整弁V23,V25、V6cを開く)。
これによって、それまで熱源回路βへ冷媒供給していた熱源ユニット2bに関しては、熱源回路βへの冷媒供給をストップさせる(流量調整弁V2b、V5bを閉じる)と共に、上記系統α−系統β間の連結部(系統間接続部)を介して熱源回路αへの冷媒供給を開始させる(流量調整弁V1a,V22、V6bを開く)。
このように、熱源ユニット2の故障発生時には、例えば各熱源ユニット2からの冷媒供給先を図上上方向へと1つずつシフトさせていくように、該当する各流量調整弁Vの開閉制御を(例えばコントローラ4が)行うことになる。
ここで、図1等の構成(特に上記系統間接続部)について、上記系統という考え方に応じた説明を詳細に行うものとする。上記の通り系統間接続部(連結部)は、任意の系統の熱源ユニット2から他の系統の熱源回路へ冷媒を供給可能とするための構成である。
そして、ここでは説明の都合上、熱源ユニット2dに関しても1つの系統(図示の系統d)と見做すものとする。この系統dは、冷媒供給先(熱源回路)が無い系統と見做せる。そして、上記熱源回路γに接続する構成を、系統間接続部(連結部)の一種と見做すものとする。よって、ここでは、上記流量調整弁V2d、往路接続管11、流量調整弁V4d、V6d、復路接続管12から成る構成も、系統間接続部(系統d−系統γ間の系統間接続部)として扱うものとする。勿論、この様な考え方に限るものではないし、それ以前に系統という考え方に限るものではない(既にその説明は行ってある)。
まず、系統γ−系統d間の系統間接続部について説明する。
まず、系統γでは、熱源ユニット2cから、往路管6c、復路管5cを介して熱源回路γ(その各冷却ユニット1c)に冷媒を供給するものである。また往路管6c上には図示の流量調整弁V2cが設けられており、復路管5c上には図示の流量調整弁V4c、V5cが設けられている。そして、往路管6c、復路管5cには、系統γ−系統d間の系統間接続部や、後述する系統γ−系統β間の系統間接続部が接続されている。
系統γ−系統d間の系統間接続部は、図示の流量調整弁V2d、V4d、V6d、往路接続管11、復路接続管12等より成るものである。往路接続管11は、その一端が熱源ユニット2dの冷媒吐出側に接続しており、その途中に流量調整弁V2dが設けられている。往路接続管11の他端は、図示の例では系統γの往路管6cに接続している。また、復路接続管12は、その一端が熱源ユニット2dの冷媒流入側に接続しており、その途中に流量調整弁V4dが設けられている。復路接続管12の他端は、図示のように、流量調整弁V6dを介して系統γの復路管5cに接続している。
これより、任意の熱源ユニット2に異常が発生した場合には、例えば系統dの熱源ユニットdから系統γの熱源回路γに対して冷媒供給するように、該当する流量調整弁Vの開閉制御を行う。すなわち、流量調整弁V2c、V4c、V5c、V3dを閉じると共に、流量調整弁V2d,V4d、及びV6dを“開”状態に切換えることで、熱源ユニット2d→往路接続管11→往路管6c→復路管5c→復路接続管12→熱源ユニット2dという経路で冷媒を循環させて、熱源ユニット2dから熱源回路γの各冷却ユニット1cに冷媒を供給させることができる。
尚、上記のように熱源ユニットdから熱源回路γに対して冷媒供給する状態となるのは、系統γの熱源ユニット2cに異常があった場合に限らず、系統βの熱源ユニット2bまたは系統αの熱源ユニット2aに異常があった場合にも、起こり得るものである。例えば後述する図2の例は、系統αの熱源ユニット2aに異常が発生した場合を示している。この場合、まず、系統βの熱源ユニット2bから系統αの熱源回路αに対して、冷媒供給することになる。更に、系統βの熱源回路βに対しては、系統γの熱源ユニット2cから冷媒供給することになる。そして、上記の通り、系統γの熱源回路γに対しては、系統dの熱源ユニット2dから、冷媒供給することになる。詳しくは後に図2を参照して説明する(既に説明したように、冷媒供給先を図上上方向に1つずつシフトしていくことになる)。
尚、図1に示す構成全体における各流量調整弁Vの開閉制御や各電動弁Mの弁開度の調整制御や各熱源ユニット2の運転/停止制御や各冷却ユニット1の制御等は、例えば図示のコントローラ4が実現している。尚、これは、コントローラ4がこれら各構成を直接制御してもよいが、間接的に制御してもよい。間接的に制御するとは、例えば各系統毎にその系統全体を制御する不図示のコントローラ(サブコントローラと呼ぶ)が存在し、コントローラ4がこれら各サブコントローラを統括管理するものである。当然、コントローラ4と不図示の各サブコントローラとは、何らかの信号線(ネットワーク等)で接続されており、コントローラ4と各サブコントローラ間でこの信号線を介して何らかの信号(データ、コマンド等)の送受信を行うものである。
各サブコントローラは、例えば自系統の熱源ユニット2の状態の監視等も行っており、異常があればコントローラ4に通知する。これより、コントローラ4は、各サブコントローラに対して冷媒供給先の切り替え(流量調整弁Vの開閉等)を指示し、各サブコントローラはこの指示に応じて自系統の各流量調整弁Vの開閉制御を実行する。コントローラ4は、例えば各熱源ユニット2毎に対応付けて、その熱源ユニット2に異常があった場合の各流量調整弁Vの開閉状態を規定したデータ(不図示)を予め保持しており、このデータに基づいて各サブコントローラに各流量調整弁Vの開閉状態切り替えを指示する。
ここで、上記コントローラ4や不図示のサブコントローラは、例えばマイコン/CPU/MPU等の演算処理ユニットとメモリ等を有している。また、サブコントローラ(不図示)は、更に、各流量調整弁Vや後述する電動弁M1,M2や熱源ユニット2に対して開閉制御信号や弁開度指示信号や各種制御信号等を送信する為の出力インタフェースと、後述する各種温度センサT/圧力センサP(T1〜T4,P1〜P4等)からセンサ計測値を入力する為の入力インタフェースを有する。
尚、各サブコントローラは、自系統の上記センサ計測値等に基づいて自系統の熱源ユニット2等の運転制御を行うが、これについては既存の一般的な制御であり、特に説明しない。また、上記待機ユニット(ここでは熱源ユニット2d)の上記自己循環回路を用いた運転の制御に関しては、例えば温度センサT2、圧力センサP2のセンサ計測値に基づいて、これらの計測値が予め設定されている所定値となるように、系統dのサブコントローラが熱源ユニット2dを制御するものである。
尚、本説明では、温度センサT1、T2によって検出される冷媒温度を、冷媒温度T1,T2と記す場合がある。同様に、圧力センサP1、P2によって計測される冷媒吐出圧力を、冷媒吐出圧力P1,P2と記す場合がある。
尚、上記出力インタフェースや入力インタフェースには不図示の信号線が接続されており、この信号線には上記各流量調整弁Vや温度センサ/圧力センサが接続されている。これより、サブコントローラは、この不図示の信号線を介して、各流量調整弁Vの開閉制御信号等の各種信号の送信やセンサ計測値の入力等を行うものである。
上記コントローラ4やサブコントローラ内の上記メモリには、予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されており、上記演算処理ユニットがこのアプリケーションプログラムを読出し・実行することにより、例えば上述した各サブコントローラを統括管理や各流量調整弁Vや電動弁M1,M2の開閉制御や各熱源ユニット2に対する各種既存の制御等を実現する。
尚、図1、図2、図3において、流量調整弁Vは円図形で示すと共に、この円内に“開”または“閉”の文字を示している。当然、“開”はその流量調整弁Vが開状態であること、“閉”は閉状態であることを意味している。
また尚、以下の説明では、説明を簡単にする為に、サブコントローラについては逐一言及しないものとする(まとめてコントローラ4が制御するものとする;尚、これを制御装置と呼ぶ場合もある)。
ここで、再び上記系統間接続部の説明に戻る。
既に、系統γ−系統d間の系統間接続部については説明した。以下、系統α−系統β間の系統間接続部、系統β−系統γ間の系統間接続部について説明する。但し、その前にまず、系統α、系統βの構成について簡単に説明しておく(尚、系統γの構成については既に説明してあり、系統α、系統βも系統γと略同様の構成である)。
系統αは、図示の熱源ユニット2aから、往路管6a、復路管5aを介して、熱源回路α(その各冷却ユニット1a)に冷媒を供給する構成である。また往路管6a上には図示の流量調整弁V2aが設けられており、復路管5c上には図示の流量調整弁V4a、V5aが設けられている。そして、往路管6a、復路管5aには、系統α−系統β間の系統間接続部が接続されている。
同様に、系統βは、図示の熱源ユニット2bから、往路管6b、復路管5bを介して、熱源回路β(その各冷却ユニット1b)に冷媒を供給する構成である。また往路管6b上には図示の流量調整弁V2bが設けられており、復路管5b上には図示の流量調整弁V4b、V5bが設けられている。そして、往路管6b、復路管5bには、系統β−系統γ間の系統間接続部と上記系統α−系統β間の系統間接続部とが接続されている。
そして、まず、系統α−系統β間の系統間接続部について説明する。
系統α−系統β間の系統間接続部は、図示の流量調整弁V1a、V21、V22、V6b、往路連結管15、復路連結管16等から成るものである。すなわち、系統α−系統β間には、往路側に関しては往路管6a−往路管6b間に往路連結管15と流量調整弁V1a、V21、V22が設けられており、復路側に関しては復路管5a−復路管5b間に復路連結管16と流量調整弁V6bが設けられている。
往路連結管15は、流量調整弁V1aを介して往路管6aに接続すると共に、流量調整弁V21、V22を介して往路管6bに接続している。
上記往路連結管15に関して、まず往路管6bへの接続は、途中で二股に分岐して上記流量調整弁V2bを挟む形で流量調整弁V2bの前後に接続されている。すなわち、図示のように、流量調整弁V2bの前段(熱源ユニット2b側)に上記流量調整弁V22を介して接続すると共に、流量調整弁V2bの後段(冷却ユニット1b側)に上記流量調整弁V21を介して接続している。
また、往路管6aへの接続は、流量調整弁V2aの後段(冷却ユニット1a側)に上記流量調整弁V1aを介して接続している。但し、この例に限らず、上記往路管6bへの接続と同様に、往路連結管15が途中で二股に分岐して上記流量調整弁V2aを挟む形で流量調整弁V2aの前後に接続される構成であってもよい。勿論、この場合、二股に分岐した分岐管それぞれに流量調整弁Vを設けることになるので、流量調整弁V1aに加えてもう1つ流量調整弁Vを往路連結管15上に設ける必要がある。
また、上記復路連結管16は、流量調整弁V6bを介して復路管5aに接続すると共に、復路管5bに接続している。復路管5bへの接続は、図示の通り、流量調整弁V4bと流量調整弁V5bとの間の任意の位置に接続している。
各流量調整弁Vの開閉状態は、例えば一例としては図1に示す通りである。よって、流量調整弁V4a、V5aは開状態であり、流量調整弁V6bは閉状態である。従って、系統αの各冷却ユニット1aから復路管5aを介して戻される冷媒は、途中で復路連結管16に流入するようなことはなく、熱源ユニット2aに流入することになる。尚、例えば後述する図2の状態では、系統αの各冷却ユニット1aから復路管5aを介して戻される冷媒は、途中で復路連結管16に流入し、以って熱源ユニット2bに流入することになる。
また、往路側に関しては、図1に示す例では流量調整弁V2aが開状態、流量調整弁V1aが閉状態であるので、系統βから冷媒が流入するようなことはなく、熱源ユニット2aから各冷却ユニット1aに冷媒供給されている。
そして、例えば熱源ユニット2aが故障したことで、各流量調整弁Vの開閉状態が、図2の状態に切り替わったものとする。図2の状態では、冷媒回路αに対しては、熱源ユニット2aからの冷媒供給は遮断されると共に、系統βの熱源ユニット2bから冷媒供給されることになる。図2については後に説明する。
また、系統α−系統β間の系統間接続部等の開閉状態を、例えば後述する図3に示すような状態とすることで、系統αの熱源ユニット2aから系統βの熱源回路βに対して冷媒供給する状態とすることもできる。図3については後に説明する。
上記のように、系統αに関しては、熱源ユニット2aに対して、その冷媒送出側には往路管6aが接続され、冷媒流入側には復路管5aが接続されている。デフォルト状態では、熱源ユニット2aは、往路管6aに対して冷媒を圧送することで、熱源回路αの各冷却ユニット1aに冷媒を供給する。尚、熱源回路αの各冷却ユニット1aから戻される冷媒が復路管5aを介して熱源ユニット2aに流入するので、この冷媒を冷却して再び往路管6aに対して圧送する。
そして、異常時等には、例えば系統αの熱源ユニット2aから熱源回路βの各冷却ユニット1bに冷媒を供給する場合も有り得る。あるいは、その逆に、系統βの熱源ユニット2bから熱源回路αの各冷却ユニット1aに冷媒を供給する状態とすることも有り得る。
ここで、往路管6aには図示の様に熱源ユニット2a近傍において流量調整弁V2aが設けられており、流量調整弁V2aが“開”状態では、熱源回路αの各冷却ユニット1aに対して冷媒が供給されることになる。また、復路管5aには図示の様に流量調整弁V4a、V5aが設けられており、流量調整弁V4a、V5aが“開”状態の場合には、熱源回路αの各冷却ユニット1から戻される冷媒が、熱源ユニット2aに流入することになる。
また、熱源ユニット2aから吐出される冷媒の温度、吐出圧力を測定する為の温度センサT1、圧力センサP1が設けられている。これらのセンサによって、熱源ユニット2aから送出された直後の冷媒の温度とその吐出圧力を計測するものである。
尚、系統βにおいて上記流量調整弁V2a、V4a、復路管5a、往路管6aに相当する構成は、図示の流量調整弁V2b、V4b、復路管5b、往路管6bである。同様に、系統γにおいて上記流量調整弁V2a、V4a、復路管5a、往路管6aに相当する構成は、図示の流量調整弁V2c、V4c、復路管5c、往路管6cである。
次に、系統β−系統γ間の系統間接続部について説明する。
系統β−系統γ間の系統間接続部は、図示の流量調整弁V23、V1b、V24、V25、V6c、往路連結管13、復路連結管14等から成るものである。系統β−系統γ間には、往路管6b−往路管6c間に往路連結管13と流量調整弁V23、V1b、V24、V25が設けられており、復路管5b−復路管5c間に復路連結管14と流量調整弁V6cが設けられている。
往路連結管13は、流量調整弁V23、V1bを介して往路管6bに接続すると共に、流量調整弁V24、V25を介して往路管6cに接続している。
上記往路連結管13に関して、まず往路管6cへの接続は、途中で二股に分岐して上記流量調整弁V2cを挟む形で当該流量調整弁V2cの前後に接続されている。すなわち、図示のように、流量調整弁V2cの前段(熱源ユニット2c側)に上記流量調整弁V25を介して接続すると共に、流量調整弁V2cの後段(冷却ユニット1c側)に上記流量調整弁V24を介して接続している。
また、往路管6bへの接続は、途中で二股に分岐するが当該分岐した分岐管両方とも流量調整弁V2aの後段(冷却ユニット1b側)に接続している(上記流量調整弁V23、V1bを介して接続している)。尚、この例に限らず、往路管6bへの接続も上記往路管6cへの接続と略同様に、二股に分岐した分岐管が流量調整弁V2bを挟む形で当該流量調整弁V2bの前後に接続された構成であってもよい。
また、尚、往路連結管13の往路管6bへの接続に関しては、必ずしも上記2つの流量調整弁V23、V1bを用いる必要なく、どちらか一方のみであってもよい(換言すれば、二股に分岐することなく往路管6bに接続する構成であってもよい。これは往路連結管13の往路管6cへの接続に関しても同様である)。
また、上記復路連結管14は、流量調整弁V6cを介して系統βの復路管5bに接続すると共に、系統γの復路管5cに接続している。復路5cへの接続は、図示の通り、流量調整弁V4cと流量調整弁V5cとの間の任意の位置に接続している。
各流量調整弁Vの開閉状態は、例えば図1に示す状態である。この場合、流量調整弁V4b、V5bは開状態であり、流量調整弁V6cは閉状態である。従って、系統βの各冷却ユニット1bから復路管5bを介して戻される冷媒は、途中で復路連結管14に流入するようなことはなく、熱源ユニット2bに流入することになる。尚、例えば後述する図2の状態では、系統βの各冷却ユニット1bから復路管5bを介して戻される冷媒は、途中で復路連結管14に流入し、以って熱源ユニット2cに流入することになる。
また、往路側に関しては、図1に示す状態では流量調整弁V2bが開状態、流量調整弁V21、V22、V23、V1bが閉状態であるので、他の系統α、γから冷媒が流入するようなことはなく、その逆に他の系統α、γに対して冷媒を送出するようなこともなく、熱源ユニット2bから自系統の各冷却ユニット1bに冷媒供給させている。
一方、例えば後述する図2の状態では、系統βの各冷却ユニット1bに対する熱源ユニット2bからの冷媒供給は遮断される一方で、熱源ユニット2bから送出される冷媒は、往路連結管15を介して、系統αの各冷却ユニット1aに供給されることになる。つまり、自系統の熱源回路への冷媒供給をストップすると共に、他系統の熱源回路への冷媒供給を開始することになる。尚、図2の例の場合、系統βの各冷却ユニット1bに対する冷媒供給は、系統γの熱源ユニット2cによって行われることになる。更に、系統γの各冷却ユニット1cに対する冷媒供給は、図1の例においては待機ユニットであった熱源ユニット2dによって行われることになる。詳しくは後述する。
尚、上記系統間を接続する構成に関して特に系統βの往路管6bに接続する構成(上記流量調整弁V21、V22、V23、V1b、V2b等)を、図示の通り二股回路部20と呼ぶ場合もある。
ここで、この二股回路部20の詳細な構成例を、図4を参照して説明するものとする。
図4において、図1に示す構成と同一の構成には同一符号を付してある。すなわち、図4に示す流量調整弁V1b、V2b、V21、V22、V23、往路管6b、往路連結管13,15については、図1に示して説明した通りであり、ここでの説明は省略する。
そして、本例では、上記往路管6bと往路連結管13または15とに接続している4つの流量調整弁V、すなわち流量調整弁V21、V22、V23、V2bそれぞれに対して、図示のように逆流防止弁31、32、33、34を設けている。
逆流防止弁31は往路連結管15側から往路管6b側へ冷媒を流し、逆流防止弁32は往路管6b側から往路連結管15側へ冷媒を流す。逆流防止弁33は往路連結管13側から往路管6b側へ冷媒を流し、逆流防止弁34は往路管6b側から往路連結管13側へ冷媒を流す。
図4の例の場合には、図1において、系統γ側から系統β側に冷媒供給する際には、流量調整弁V23を開状態にすることになる。その逆に、系統β側から系統γ側に冷媒供給する際には、流量調整弁V1bを開状態にすることになる。
同様に、系統α側から系統β側に冷媒供給する際には、流量調整弁V21を開状態にすることになる。その逆に、系統β側から系統α側に冷媒供給する際には、流量調整弁V22を開状態にすることになる。
尚、図2、図3に示す例は、図4に示す例に準じた内容となっている(よって、例えば図2では、流量調整弁V1bではなく流量調整弁V23を開状態にしている)。
コントローラ4は、任意の熱源ユニット2の故障を検知したら、各流量調整弁Vの開閉状態を、図1に示す通常状態から、例えば図2に示す異常時状態あるいは図3に示す異常時状態へと切換え制御する。尚、図2、図3は、異常時の各流量調整弁Vの開閉状態の一例を示すものであり、これらの例に限らない。
尚、熱源ユニット2の故障検知方法は、既存の方法を用いればよく、ここでは特に説明しない。
また、尚、コントローラ4は、例えば、その内蔵メモリ等に予め不図示の流量調整弁開閉テーブルを記憶している。この流量調整弁開閉テーブルには、各状況に応じた各流量調整弁Vの開閉状態が登録されており、例えば一例としては、図1に示す開閉状態、図2に示す開閉状態、図3に示す開閉状態が登録されているが、これらの例に限るものではない。
そして、例えば、熱源ユニット2aが故障した場合には、図2に示す開閉状態が登録された流量調整弁開閉テーブル(不図示)を参照して各流量調整弁Vの開閉制御を行う旨、予めプログラムされているものとする。これは一例に過ぎないが、例えば、どの熱源ユニット2が待機状態のときにどの熱源ユニット2が故障したのかによって、それぞれに対応する流量調整弁開閉テーブルが登録されている。そして、そのときの状況に応じて該当する流量調整弁開閉テーブルを参照して、各流量調整弁Vの開閉制御を行う。
例えば後述する図3は、熱源ユニット2bと熱源ユニット2cとが故障した場合に対応するテーブルの登録内容に従って各流量調整弁Vを開閉制御した結果を示すものと言える。
尚、上記不図示の流量調整弁開閉テーブルの内容は、例えば開発者等が予め任意に決めるものである。
尚、コントローラ4は、待機ユニットも動作させている。例えば図1の状態では、熱源ユニット2dとその自己循環回路を動作させている。そして、熱源ユニット2dから圧送される冷媒の温度T2、吐出圧力P2が、例えば予め設定される所定の冷媒温度、吐出圧力と略同一になるように調整制御を行う。これより、故障発生時には、待機ユニット(熱源ユニット2d)の起動処理を行う必要なく、速やかに熱源ユニット2dから他の系統の熱源回路(隣接する系統γの熱源回路γ)への冷媒供給を開始することができる。
尚、上述した図1等の構成は、例えば、「各熱源ユニット2を1又は複数の熱源回路に開閉弁(流量調整弁V)を介して接続して、該開閉弁の開/閉制御によって該接続している1又は複数の熱源回路の何れか1つ以上に冷媒を供給可能とする接続部を有する」ものと言うこともできる。
例えば一例として熱源ユニット2aを例にするならば、上記熱源回路α(その配管5a,6a)に接続して熱源回路αに冷媒供給可能とする構成と、更に上記“系統α−系統β間の系統間接続部”を介して他の熱源回路β(その配管5b,6b)に接続して当該他の熱源回路βにも冷媒供給可能とする構成とがあり、これらの構成をまとめて上記“接続部”という場合もあるものとする。他の熱源ユニット2も上記熱源ユニット2aと略同様であり、基本的には複数の熱源回路に冷媒供給可能とする接続部を有するが、熱源ユニット2dのように1つの熱源回路γにのみ冷媒供給可能とする接続部もあってよい。
ここで、図2について説明する。
図2は、熱源ユニット2aが故障した場合における各流量調整弁Vの開閉状態切換え後の状態を示す。尚、これは一例であり、この例に限らない。
図2に示す例では、各流量調整弁Vの開閉状態は、図示の通りであり、以下に列挙する。
閉状態の流量調整弁V; V2a、V3a、V5a、V21、V1b、V2b、V3b、V5b、V24、V2c、V5c、V3d
開状態の流量調整弁V; V1a、V4a、V6b、V22、V23、V4b、V6c、V25、V4c、V6d、V2d、V4d
上記開閉状態の意味について以下に説明する。
まず、故障した熱源ユニット2aを系統αから切り離し可能とする為に、流量調整弁V2aとV5aを閉じる。尚、流量調整弁V4aは図2では開状態となっているが、これは通常時のままとしているだけであり、閉じてもよい。また、故障しているのであるから、自己循環も行えるわけがないので、流量調整弁V3aも閉じたままである。
尚、上記のように系統から切り離し可能な状態とすることで、後に故障した熱源ユニット2aを新規熱源ユニットに交換する作業等を容易に行えるようになる。そして、熱源ユニット2aの修理/交換が完了したら、例えば流量調整弁V3aを開状態に切り換える等して自己循環回路を機能させて、熱源ユニット2aを運転状態のまま待機させることになる。
また、熱源回路α(各冷却ユニット1a)に対しては、系統βの熱源ユニット2bから熱源回路αに冷媒供給する状態へと切り換える。つまり、図2に示す通り、往路側に関しては、流量調整弁V22、V1aを開状態に切り換えると共に、流量調整弁V2bを閉状態へと切り換える。復路側に関しては、流量調整弁V6bを開状態に切り換えると共に(V4bは開状態のままとする)、流量調整弁V5bを閉状態に切り換える。
上記開閉状態とすることで、熱源ユニット2bから圧送される冷媒は、自系統の熱源回路βに供給されることなく、流量調整弁V22、往路連結管15、及び流量調整弁V1aを介して、他の系統αの熱源回路αに供給されるようになる。熱源回路αから復路管5aを介して戻される冷媒は、上記のように流量調整弁V5aが閉状態であるから熱源ユニット2aに流入することはなく、流量調整弁V6b、復路連結管16等を介して、熱源ユニット2bに流入することになる。
上記のように、熱源ユニット2bから熱源回路αに対して冷媒供給されるようになる一方で、熱源ユニット2bから熱源回路βへの冷媒供給はストップすることになる。これより、今度は、更に系統γの熱源ユニット2cから熱源回路βへ冷媒供給する状態にする。
すなわち、図2に示すように、往路側に関しては、流量調整弁V23、V25を開状態に切り換えると共に、流量調整弁V2cを閉状態へと切り換える。復路側に関しては、流量調整弁V6cを開状態に切り換えると共に(V4cは開状態のままとする)、流量調整弁V5cを閉状態に切り換える。
上記開閉状態とすることで、熱源ユニット2cから圧送される冷媒は、自系統の熱源回路γに供給されることなく、流量調整弁V25、往路連結管13、及び流量調整弁V23を介して、他の系統βの熱源回路β(各冷却ユニット1b)に供給されるようになる。熱源回路βから復路管5bを介して戻される冷媒は、上記のように流量調整弁V5bが閉状態であるから熱源ユニット2bに流入することはなく、流量調整弁V6c、復路連結管14等を介して、熱源ユニット2cに流入することになる。
上記のように、熱源ユニット2cから熱源回路βに対して冷媒供給されるようになる一方で、熱源ユニット2cから熱源回路γへの冷媒供給はストップすることになる。これより、今度は、図1では待機ユニットであった熱源ユニット2dから熱源回路γへ冷媒供給する状態にする。
すなわち、図2に示すように、流量調整弁V2d、V4d、V6dを開状態に切り換えると共に、流量調整弁V3dを閉状態に切り換える。これにより、上記待機中における冷媒の自己循環動作を停止させると共に、熱源ユニット2dから熱源回路γへ冷媒供給する状態となる。つまり、熱源ユニット2dから圧送される冷媒は、流量調整弁V2d、往路接続管11等を介して、熱源回路γ(各冷却ユニット1c)に供給されることになる。また、熱源回路γから往路管5cを介して戻される冷媒は、上記のように流量調整弁V5cが閉状態であるから熱源ユニット2cに流入することはなく、流量調整弁V6d、復路接続管12等を介して、熱源ユニット2dに流入することになる。
尚、図2の状態で熱源ユニット2cが更に故障した場合には、例えば熱源ユニット2bが、他系統の熱源回路αだけでなく自系統の熱源回路βに対しても冷媒供給する状態にしてもよい。この場合、往路側に関しては、流量調整弁V23を閉じると共に、流量調整弁V2bを開状態へと切り換えることになる。また、復路側に関しては、流量調整弁V6cを閉じると共に流量調整弁V5bを開状態へと切り換えることになる。勿論、この場合には、1台の熱源ユニット2で2つの熱源回路に冷媒供給することになる為、例えば熱源ユニット2bの冷媒吐出圧力を増加させる等の何らかの対応も必要となる。
次に、以下、図3について説明する。
図3は、図1の状態において熱源ユニット2b、2cの2台が故障した場合の流量調整弁Vの開閉状態の一例を示す。これは、熱源ユニット2aから熱源回路αと熱源回路βの両方に冷媒供給する例を示している。
図3に示す例では、各流量調整弁Vの開閉状態は、図示の通りであり、以下に列挙する。
閉状態の流量調整弁V; V3a、V22、V23、V1b、V2b、V3b、V4b、V6c、V24、V2c、V3c、V5c、V3d
開状態の流量調整弁V; V1a、V2a、V4a、V5a、V6b、V21、V5b、V25、V4c、V6d、V2d、V4d
尚、V25は閉状態としてもよい。
上記開閉状態の意味について以下に説明する。
まず、故障した熱源ユニット2cを系統γから切り離すと共に図1において待機ユニットであった熱源ユニット2dから系統γの熱源回路γに対して冷媒供給させる状態に切り換えるが、その為の流量調整弁Vの開閉状態については、図2と同じであるので、以下にその開閉切り換えについて簡単に示すのみとし、詳しい説明は省略する。
すなわち、流量調整弁V3dを閉じると共に、流量調整弁V2d、V4d、V6dを開状態へと切り換える。更に、例えば流量調整弁V2c、V5cを閉じる。
次に、以下、系統α、βに関して説明する。
まず、故障した熱源ユニット2bを系統βから切り離し可能とするために、流量調整弁V2b、V4bを閉じる。そして、熱源ユニット2aから熱源回路βに対しても冷媒供給する為に、往路側に関しては流量調整弁V1a、V21を開状態に切り換え、復路側に関しては流量調整弁V6bを開状態に切り換える(流量調整弁V5bは開状態のままとする)。
これによって、熱源ユニット2aから圧送される冷媒は、流量調整弁V2a、往路管6aを介して熱源回路αの各冷却ユニット1aに供給されると共に、その一部は途中で流量調整弁V1a、往路連結管15、流量調整弁V21を介して系統β側に流入し、熱源回路βの各冷却ユニット1bに供給される。また、復路に関しては、熱源回路αから復路管5aを介して戻される冷媒は、流量調整弁V5a、V4aを介して熱源ユニット2aに流入する。また、熱源回路βから復路管5bを介して戻される冷媒は、流量調整弁V5b、復路連結管16、流量調整弁V6bを介して上記復路管5aの冷媒に合流して熱源ユニット2aに流入する。
尚、この場合、例えば熱源ユニット2aの冷媒吐出圧力を増加させる等の何等かの対応を行うことが望ましい。
尚、上記のように、故障したユニットは、切り離した後、修理または交換する。修理または交換後、故障した熱源ユニットの試運転に入る。試運転完了後は、元の状態(図1の状態)に戻す必要は無く、次の故障や異常が発生するまでそのまま待機状態で動作させれば良い。
また、図3のように2箇所で(2台の熱源ユニット2が)同時に故障や異常が発生した場合でも、例えば流量調整弁V1aで冷媒流量を調整することで、1台の熱源ユニット2aで熱源回路α、βの両方をバックアップ(冷媒供給)することも可能である。尚、この場合には、流量調整弁V1aは、上記電動弁M2等と同様に、その弁開度を自由に調整可能な弁であるものとする。
以上説明したように、本手法によれば、複数の熱源回路に対して+1台の熱源ユニットを設けるだけで済むので、各系統毎にそれぞれ予備の熱源ユニットを設ける場合に比べて、特にコスト削減効果は非常に大きいものとなる(一般的に、熱源ユニットは非常に高価なものである)。
更に、本手法では、例えば予備の熱源ユニットを全ての系統に接続する等というものではなく、各熱源ユニット2を、それぞれ、例えば比較的近くにある1つ以上の熱源ユニットに流量調整弁Vを介して接続することで、例えば任意の熱源ユニットが故障した場合には、正常な熱源ユニットから自系統または及び他の系統の熱源回路に冷媒供給することで対応できる。
仮に、予備の熱源ユニットを複数の各系統に接続して、熱源ユニット故障があった系統に対して予備の熱源ユニットが冷媒供給する構成とした場合、予備の熱源ユニットから距離的に近い系統もあれば遠い系統もあることになり、接続の為の配管長も短いものもあれば長いものもあることになる。この為、予備の熱源ユニットに切換え時の冷媒の吐出に関して、何らかの問題が生じる場合がある。また、配管が複雑になる可能性がある。
これに対して本手法では、上記系統間を接続する配管(往路連結管、復路連結管)の長さを短くでき(また略均等にでき)、この様な問題が起こらないようにできる。本手法では、上記の通り、各熱源ユニットは、自系統の場合は勿論のこと他系統の熱源回路に冷媒供給する場合であっても、距離的に近い熱源回路に冷媒供給するので、この様な問題は起こらない。更に、システム構成の簡略化を実現し、設置時の初期投資の低コスト化を図ることができる。
また、熱源ユニットは、待機時にも自己循環回路によって運転状態となっているので、故障発生時の熱源ユニット切換えを安全・スムーズに行えるようにできる。
また、データセンター空調設備の信頼性向上を実現でき、更に初期投資を抑えて設備を提供することが可能となる。
本手法では、例えば、サーバから出る熱を抑制するために冷却システムを保有するデータセンターのようなサーバルームにおいて、複数の開閉バルブに有する同一の冷媒回路上に冷媒を圧送する熱源ユニットを熱源回路数に対しプラス1台で構成し、熱源回路へ冷媒を圧送していない1台の熱源ユニットは、他の熱源ユニットと同等な吐出圧力で自己循環回路上に冷媒を循環運転、待機運転をし、1台または複数の熱源ユニットが故障・異常運転時と判断した場合は熱源回路上への冷媒圧送に切替えることで冷却ユニットの冷却運転の継続を可能とする。但し、上記プラス1台に限らず例えばプラス2台であってもよい。
以上説明したように、本例の空調システムは、例えば、供給される冷媒により空調対象空間の冷却を行う1又は複数の冷却ユニットと該1以上の冷却ユニットに冷媒を供給する為の往路管と該1以上の冷却ユニットから冷媒を回収する為の復路管とから成る熱源回路が、複数設けられ、これら複数の熱源回路の何れかに冷媒を供給する複数台の熱源ユニットを有する空調システムであって、以下の構成を有する。
まず、熱源ユニットの台数は、熱源回路の数よりも多くする。
そして、各熱源ユニットを1又は複数の熱源回路に開閉弁(流量調整弁V)を介して接続して、該開閉弁の開/閉制御によって該接続している1又は複数の熱源回路の何れか1つ以上に冷媒を供給可能とする接続部を有する。
更に、複数の熱源ユニットの何れか1台以上に故障が発生した場合、該故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対して他の熱源ユニットから冷媒供給させるように各開閉弁の開/閉制御を行う制御装置を有する。
上記空調システムにおいて、例えば、上記接続部は、各熱源回路毎に、その前記往路管・復路管をそれぞれ1つ以上の他の熱源回路の往路管・復路管と開閉弁を介して接続する連結部を有する。また、上記制御装置は、故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対して、上記連結部を介して他の熱源ユニットから、または熱源回路に冷媒供給していなかった熱源ユニットから、冷媒供給させるように、開閉弁の開/閉制御を行う。
ここで、例えば、熱源ユニットの台数は、熱源回路の数よりも1台だけ多いものとする(但し、この例に限らない)。
1台多いことで、熱源回路に接続しているが冷媒供給していない熱源ユニット(待機ユニット)が存在することになるが、任意の熱源ユニットが故障した場合、故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対しては、この熱源ユニットに冷媒供給可能な他の熱源ユニットから冷媒供給する。これは、待機ユニットが冷媒供給するとは限らず、他の熱源ユニットが上記連結部を介して冷媒供給するかもしれない。他の熱源ユニットが上記連結部を介して冷媒供給する場合には、その熱源ユニットがそれまで冷媒供給していた熱源回路に対しては、上記待機ユニットが冷媒供給する場合もあれば、更に他の熱源ユニットから冷媒供給する場合もある。
ここで、例えば、少なくとも相互の距離が比較的遠い熱源回路間は上記連結部で接続しない、あるいは前記距離が比較的遠い熱源回路に対しては前記待機ユニットを接続しないようにする。これによって、連結部の長さや、待機ユニット−接続する熱源回路間の距離を、比較的短くすることが可能となりまた略均等化することが可能となる(少なくとも極端に長くなったり長さが大きくバラツク様なことはない)。
これによって、本手法では既に述べたように、上記系統間を接続する配管(往路連結管、復路連結管)の長さを比較的短くでき(また略均等にでき)、上記の問題が起こらないようにできる。本手法では、上記の通り、各熱源ユニットは、自系統の場合は勿論のこと他系統の熱源回路に冷媒供給する場合であっても、距離的に近い熱源回路に冷媒供給するので、上記の様な問題は起こらない。更に、システム構成の簡略化を実現し、設置時の初期投資の低コスト化を図ることができる。
上記のように、連結部の配管の長さ等を、比較的短くする、または/及び、略均等化することができることで、例えば切換え時に状態が安定するまでに掛かる時間が短くて済むようになり、以って冷却対象空間を切換え時も含めて安定的に冷却できることになる。更に、連結部の配管の長さ等が略均等であれば、配管ユニット化による工事コスト減(例えば同じ長さであるので大量生産し易くなる等)等の効果も得られる。その逆に、配管長がバラツクと、最大長の配管、最小長の配管を考慮した熱源ユニット(内部の圧縮機やポンプ、冷媒を貯めるタンク等)の選定・設置を行う必要がある。この為、機器選定に手間が掛かる等の問題が生じる。あるいは、オーバースペックな機器(熱源ユニット等)を導入する必要がある等の問題が生じる。本手法では、この様な問題が生じないようにできる。
1(1a、1b、1c) 冷却ユニット
2(2a,2b,2c,2d) 熱源ユニット
4 コントローラ
5(5a,5b,5c) 往路管
6(6a,6b,6c) 復路管
7(7a,7b,7c,7d) 循環管
11 往路接続管
12 復路接続管
13 往路連結管
14 復路連結管
15 往路連結管
16 復路連結管
20 二股回路部
α、β、γ 熱源回路(または系統)
V 流量調整弁
M(M1,M2,M3,M4) 電磁弁
T(T1,T2,T3,T4) 温度センサ
P(P1,P2,P3,P4) 圧力センサ

Claims (8)

  1. 供給される冷媒により空調対象空間の冷却を行う1又は複数の冷却ユニットと該1以上の冷却ユニットに冷媒を供給する為の往路管と該1以上の冷却ユニットから冷媒を回収する為の復路管とから成る熱源回路が、複数設けられ、該複数の熱源回路の何れかに冷媒を供給する複数台の熱源ユニットを有する空調システムであって、
    前記熱源ユニットの台数は、前記熱源回路の数よりも多くし、
    前記各熱源ユニットを1又は複数の前記熱源回路に開閉弁を介して接続して、該開閉弁の開/閉制御によって各熱源ユニットからその熱源ユニットが接続している1又は複数の熱源回路の何れか1つ以上に冷媒を供給可能とする接続部と、
    前記複数の熱源ユニットの何れか1台以上に故障が発生した場合、該故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対して他の熱源ユニットから冷媒供給させるように前記各開閉弁の開/閉制御を行う制御装置と、
    を有することを特徴とする空調システム。
  2. 前記接続部は、前記各熱源回路毎に、その前記往路管・復路管をそれぞれ1つ以上の他の熱源回路の前記往路管・復路管と前記開閉弁を介して接続する連結部を有し、
    前記制御装置は、前記故障した熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対して、該連結部を介して他の熱源ユニットから、または熱源回路に冷媒供給していなかった熱源ユニットから、冷媒供給させるように、前記開閉弁の開/閉制御を行うことを特徴とする請求項1記載の空調システム。
  3. 供給される冷媒により空調対象空間の冷却を行う1又は複数の冷却ユニットと該1以上の冷却ユニットに冷媒を供給する為の往路管と該1以上の冷却ユニットから冷媒を回収する為の復路管とから成る熱源回路が、複数設けられ、該複数の熱源回路の何れかに冷媒を供給する複数台の熱源ユニットを有する空調システムであって、
    前記熱源ユニットの台数は、前記熱源回路の数よりも多くし、
    任意の熱源ユニットを任意の熱源回路の往路管と復路管とに開閉弁を介して接続することで1系統の空調システムを構成することで、前記熱源回路数分の複数系統の空調システムを構成すると共に、残りの熱源ユニットは待機ユニットとして該複数系統の何れか1つの系統の往路管と復路管とに、閉状態の連結用開閉弁を介して接続し、
    任意の2つの系統間に、該2つの系統の往路管同士及び復路管同士を閉状態の連結用開閉弁を介して接続する系統間連結部を設け、
    前記複数の系統の何れかの系統の熱源ユニットに故障が発生した場合、前記待機ユニットに係る前記閉状態の連結用開閉弁を開状態に切り換えることで該待機ユニットから前記1つの系統の熱源回路へ冷媒を供給させると共に、その熱源ユニットが故障していない各系統に関しては、その系統に係る前記閉状態の連結用開閉弁を開状態に切り換えることで、その系統の熱源ユニットから他の系統の熱源回路へ冷媒を供給させる制御装置を有することを特徴とする空調システム。
  4. 前記熱源ユニットの台数は、前記熱源回路の数よりも1台多いことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空調システム。
  5. 前記各熱源ユニットに対して自己循環回路を設け、
    前記制御装置は、故障していないが熱源回路に冷媒供給していない前記熱源ユニットである待機ユニットに関しては、該待機ユニットを運転状態とすると共に前記自己循環回路を介して冷媒の自己循環を行わせることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空調システム。
  6. 前記制御装置は、前記他の熱源ユニットが冷媒供給していた熱源回路に対しては、更に別の熱源ユニットから前記連結部を介して冷媒供給させるように、または前記熱源回路に冷媒供給していなかった熱源ユニットから冷媒供給させるように、前記開閉弁の開/閉制御を行うことを特徴とする請求項2記載の空調システム。
  7. 少なくとも相互の距離が比較的遠い熱源回路間は前記連結部で接続しないことを特徴とする請求項2記載の空調システム。
  8. 少なくとも相互の距離が比較的遠い系統間は前記系統間連結部で接続しない、または/及び、前記待機ユニットは距離が比較的遠い系統には接続しないことを特徴とする請求項2記載の空調システム。
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WO2024111018A1 (ja) * 2022-11-21 2024-05-30 日本電気株式会社 熱交換装置、冷却装置、冷却方法、熱交換装置の制御方法及び熱交換装置の制御プログラム

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