JP2012187768A - 有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙及びその製造方法 - Google Patents

有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は有彩色に色調された再剥離性圧着記録用紙において、色ムラが無く、生産性にも優れ、また受取人が意図的に剥す場合には均一で緻密な剥離感が得られスムーズに剥離できるとともに、有彩色に色調されていながら個人情報の視認性にも優れたものを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙は、感圧接着層が、ノニオン性界面活性剤及び有彩色の着色顔料を含有し、かつ、条件1で求めたΔEが2以上となるように色付けされてなり、感圧接着層の条件1で求めた明度指数Lが88以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は着色顔料によって表層を色付けした記録用紙で、色付けされた表層に色ムラが無く、更に記録用紙が通常状態では接着することがなく、加圧によって接着し、且つ必要時には再剥離することが可能な色付き再剥離性圧着記録用紙に関するものである。
銀行、クレジット会社、保険会社、官庁などから各個人宛に貯金、残金状況など個人情報を通知する手段として、再剥離性圧着記録用紙を用いた親展葉書が普及している。親展葉書は基材に感圧接着剤を塗布した後、共通情報はオフセット印刷、グラビア印刷などで行い、個人情報はレーザービーム方式、インクジェット方式などで印刷した後、印刷面同士を適度の圧力を加えることで接着させ、各個人に郵送された後、再剥離することで情報を得ることができる。
近年、再剥離性圧着記録用紙は、商品紹介のダイレクトメールや銀行、保険の個人向けの親展葉書であっても、個人情報以外の部分には新商品の情報を乗せるなど、その利用分野は秘匿情報の通知書の域を超えて広がりを見せている。これには、従来の印刷機に変わって、インクジェットやレーザービーム方式でのフルカラー印刷ができるデジタル印刷機の普及が始まったことが挙げられる。デジタル印刷機は、従来のオフセット印刷の様に製版に拠らないため、印刷機とは異なり、小ロットで個別の図柄印刷が可能となっている。
しかし、この中で従来の親展葉書に用いられる再剥離性の圧着記録用紙は、白色を基調とするものや、隠蔽性を向上させるためにチタンなどの隠蔽性の強い顔料や黒顔料などを配合して不透明度を改善するものである(例えば、特許文献1又は2を参照。)。
着色する方法としては、従来の未着色のインクジェット用紙に着色したオーバーコート剤を塗布し、着色する方法がある程度である(例えば、特許文献3を参照。)。またインクジェット紙の表面に網点印刷をする方法が挙げられている(例えば、特許文献4を参照。)。
特開2006−028706号公報 特開2004−250834号公報 特開平10−235993号公報 特開平8−230307号公報
東京商工会議所編、「カラーコーディネーション」,2002年6月第4版
特許文献1又は2に記載の技術のように、再剥離性圧着記録シートは、白色を基調とし、また不透明度を改善するものがほとんどであるから、これまで商品イメージや季節感を考慮した色付きの再剥離性圧着記録シートは皆無であった。また、特許文献2の様に隠蔽性付与を目的に黒顔料や黒染料で着色した場合、親展葉書の個人情報は黒のインクやトナーで印字されることから、個人情報の視認性が著しく低下する。ここで言う視認性の低下とは、圧着記録用紙の色と個人情報である黒インク乃至は黒トナーとの色差に起因するものであり、圧着記録用紙の白色度の低下よりも明度指数Lの低下に起因するものである。
また、特許文献3の着色する方法では色ムラになり易く、更に着色が別工程であることからコスト的にも不経済である。特許文献4の方法に従って、網点印刷で全面に色を付けた場合、印刷面同士では親展葉書の圧着力が低下し、親展葉書として用いることができない。
さらに、前述のデジタル印刷機で全面に着色する場合、インクジェットタイプ、トナータイプ共に多量のインクを消費し不経済である。また、インクジェットタイプのデジタル印刷機では乾燥が間に合わず、印刷速度を低下させなければならない。
記録媒体への色味付けの効果は様々なものがあるが、非特許文献1にも記載の通り、低コストで物に場、用途、人、意味、美というイメージを与え、商品を訴求できる効果がある。色の好みに関しては個人差があるが、色の与えるイメージや連想させるものは殆どの人に共通していると言われている。例えば色の寒暖として、暖色系は赤〜黄色、寒色系は青〜青紫が挙げられる。四季をイメージする色としては春「緑、桃」、夏「黄、青」、秋「橙、茶」、冬「赤、黒、白」、また色の連想作用としては赤「林檎、苺、情熱」、黄「レモン、バナナ、ひまわり」、緑「春、葉、草、森、芝生、スイカ」、橙「秋、蜜柑、柿、紅葉、夕焼け」、青「空、海、水」、茶「秋、落ち葉、土」、紫「葡萄、茄子、すみれ」などである。これらの色の与えるイメージから適切な色調を選択し、親展葉書やダイレクトメールなどに適用すれば、従来には無かった社会のニーズに応えることができ、一般再剥離性圧着記録紙にはない商品価値を安価に創生することができる。
本発明は有彩色に色調された再剥離性圧着記録用紙において色ムラが無く、生産性にも優れ、また受取人が意図的に剥す場合には均一で緻密な剥離感が得られスムーズに剥離できるとともに、有彩色に色調されていながら個人情報の視認性にも優れた色付き再剥離性圧着記録用紙及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙は、支持体の両面に常温、常圧の通常状態では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示し、圧着後に再剥離可能である感圧接着層を形成した再剥離性感圧接着記録用紙において、前記感圧接着層が、ノニオン性界面活性剤及び有彩色の着色顔料を含有し、かつ、条件1で求めたΔEが2以上となるように色付けされてなり、前記感圧接着層の条件1で求めた明度指数Lが88以上であることを特徴とする。
(条件1)
JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて、前記支持体の表面及び前記感圧接着層の表面のそれぞれを測定する。前記支持体の表面の測定値をLx,ax,bxとし、前記感圧接着層の表面の測定値をL,a,bとする。ΔEは数1によって算出する。
(数1)ΔE=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙は、支持体の片面に常温、常圧の通常状態では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示し、圧着後に再剥離可能である感圧接着層を形成し、前記支持体の反対面に非感圧接着層を形成してなる再剥離性感圧接着記録用紙において、前記感圧接着層及び前記非感圧接着層が、ノニオン性界面活性剤及び有彩色の着色顔料を含有し、かつ、条件2で求めたΔE1及びΔE2がいずれも2以上となるように色付けされてなり、前記感圧接着層の条件2で求めた明度指数L1が88以上であることを特徴とする。
(条件2)
JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて、前記支持体の表面、前記感圧接着層の表面及び前記非感圧接着層の表面のそれぞれを測定する。前記支持体の表面の測定値をLx,ax,bxとし、前記感圧接着層の表面の測定値をL1,a1,b1とし、前記非感圧接着層の表面の測定値をL2,a2,b2とし、ΔE1は数2によって算出し、ΔE2は数3によって算出する。
(数2)ΔE1=√((Lx−L1)+(ax−a1)+(bx−b1)
(数3)ΔE2=√((Lx−L2)+(ax−a2)+(bx−b2)
感圧接着層の表面の明度指数L又はL1が88以上であることによって、有彩色を有しながら親展情報・個人情報の視認性にも優れる。
本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙では、(条件3)において、表面と裏面のいずれもΔE3の10点中少なくとも9点が0.2以下を満たすことが好ましい。
(条件3)
用紙の幅方向沿って、5mm毎に10点、JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて表面と裏面のいずれも測定する。各々10点の測定値をL,a,bとし、この10点の平均値をLx,ax,bxとする。各々10点の測定値について、数4に従い、各々10点のΔE3を算出する。
(数4)ΔE3=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙では、前記有彩色の着色顔料がノニオン性であることが好ましい。着色顔料が塗工液に含まれるときに凝集しにくく、その結果色ムラを生じにくい。
本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙では、前記支持体が、着色剤を含有していないことが好ましい。色付きの支持体を何色も製造するよりも、着色剤を含まない白い支持体に色付き塗量を塗布した方が、製造工程上、安価に多色の製品に対応できる。
本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙の製造方法は、本発明に係る有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙の製造方法であって、前記ノニオン性界面活性剤及び前記有彩色の着色顔料を含有する塗工液を調製する工程と、前記支持体の表面に前記塗工液を塗工して、前記感圧接着層又は前記非感圧接着層を形成することを特徴とする。色ムラが生じにくく、かつ、生産効率が高く、剥離強度も得られやすい。
本発明の有彩色に色調された再剥離性圧着記録用紙は、色ムラが無く、また受取人が意図的に剥す場合には均一で緻密な剥離感が得られスムーズに剥離できるとともに、有彩色に色調されていながら個人情報の視認性にも優れ、且つ高い生産性を有する。またダイレクトメールなどに適用すれば、従来には無かった社会のニーズに応えることができ、一般再剥離性圧着記録紙にはない商品価値を安価に創生することができる。
次に本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
本発明の再剥離性圧着記録用紙は、好ましくは着色剤を含まず、無着色の支持体、より好ましくは、JIS P 8148:2001に準ずる白色度で78%以上ある支持体上の片面若しくは両面に感圧接着層を形成し得られる。また感圧接着層を片面にしか設けない場合は、もう一方の面に非感圧接着層を形成してなる再剥離性感圧接着記録用紙である。この再剥離性圧着記録用紙はフォーム用の紫外線硬化型印刷機などで固定情報が印刷された後、インクジェット方式や電子写真方式で可変情報が印字される。また前述のデジタル印刷機では固定情報と可変情報を同時に印字することが可能である。次いで二つ折りあるいは三つ折りされて主に葉書の形態で親展葉書、ダイレクトメールなどとして郵送される。
感圧接着層は、常温、常圧の通常状態では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示し、圧着後に再剥離可能である性質を有するものであり、充填剤と接着剤を主成分とし、感圧接着層形成用の塗工液は、主に二折り時の内面、三折り時の両面に塗布される。また非感圧接着層は、その用途によって主成分は異なるが、加圧時に接着性を示さず、非感圧接着層形成用の塗工液は、主に二折り時の外面として塗布される。感圧接着層形成用の塗工液及び非感圧接着層形成用の塗工液に有彩色の着色顔料を添加し、感圧接着層及び非感圧接着層有彩色に色調する。
有彩色の着色顔料はノニオン性が好ましい。再剥離性圧着記録用紙に個人情報を記載する際、インクジェット方式のラインプリンターでは水性染料インクが多用されている。このため、水性染料インクを定着させる為にイオン性の強い薬品を感圧接着層、非感圧接着層に使用するため、イオン性を有する顔料は凝集し易く、色ムラの原因となる。また再剥離感圧記録層用の塗料には、前述した個人情報を記載するためのインクジェット方式インクジェットインクを吸収させる目的や、電子写真方式の場合ではトナー定着ロールのクリーニングに使用されるシリコンオイルで感圧接着力が低下することを防ぐ為に、これを吸収させる目的で無機充填剤を配合するが、一般に無機充填剤はイオン性を有する為、イオン性を有する着色顔料は凝集し易く、色ムラの原因となる。着色剤に染料を用いた場合は、保存性に劣り、光、熱、湿度などの環境条件によって退色が著しい。また複数の染料を配合した場合、染料間の退色度合いも異なることから短期の保管であっても色味の変動が問題となる。
本実施形態では、感圧接着層形成用の塗工液と非感圧接着層形成用の塗工液とを直接着色顔料にて有彩色に色調し、支持体への塗工・乾燥後に、感圧接着層の条件1で求めた明度指数L又は感圧接着層の条件2で求めた明度指数L1を88以上とし、好ましくは89以上とする。
ここで、支持体の両面に感圧接着層を形成する場合、感圧接着層の条件1で求めた明度指数Lを求め、支持体の片面に感圧接着層を形成し、反対面に非感圧接着層を形成する場合、感圧接着層の条件2で求めた明度指数L1を求める。ここで、条件1及び条件2は次のとおりである。
(条件1)
JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて、前記支持体の表面及び前記感圧接着層の表面のそれぞれを測定する。前記支持体の表面の測定値をLx,ax,bxとし、前記感圧接着層の表面の測定値をL,a,bとする。ΔEは数1によって算出する。
(数1)ΔE=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
(条件2)
JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて、前記支持体の表面、前記感圧接着層の表面及び前記非感圧接着層の表面のそれぞれを測定する。前記支持体の表面の測定値をLx,ax,bxとし、前記感圧接着層の表面の測定値をL1,a1,b1とし、前記非感圧接着層の表面の測定値をL2,a2,b2とし、ΔE1は数2によって算出し、ΔE2は数3によって算出する。
(数2)ΔE1=√((Lx−L1)+(ax−a1)+(bx−b1)
(数3)ΔE2=√((Lx−L2)+(ax−a2)+(bx−b2)
条件1で求めた明度指数L又は条件2で求めた明度指数L1が88未満の場合、親展情報・個人情報は主に黒のインクジェットインクやトナーで記録される為、視認性が劣る。従来の技術では、不透明度対策で黒色系に調色し白色度を規定しているが、実際に親展情報の視認性で問題となるのは条件1で求めた明度指数L又は条件2で求めた明度指数L1である。例えば、黄色味を強くした色調は白色度としては低いが、条件1で求めた明度指数L又は条件2で求めた明度指数L1の数字は高く、視認性は良好である。逆に黒色の調色は視認性が悪く、藍色系も濃度が濃くなると視認性が劣る。これは視認性とは親展情報が黒い文字であることから、圧着用紙の白色度よりも圧着用紙の色と黒い文字との色の色差による為である。実際に親展情報に使用される黒色文字の濃度にはバラツキはあるので、特に規定するものではないがJIS Z8722:2009に準ずる測定方法に従い、JIS Z 8730:2009で規定する該表面の明度指数L、知覚色度指数a及びbより算出される方法を用いて、色付き再剥離性圧着記録用紙の表面と親展情報記録部のΔEが60以上であれば視認性は良好である。また条件1で求めた明度指数L又は条件2で求めた明度指数L1が88未満の色付けをした場合、色ムラが発生し易い。視認性同様に黄色味を強くしても条件1で求めた明度指数L又は条件2で求めた明度指数L1の値は大きく低下しないことから色ムラは発生しないが、藍色系などは濃色にした場合、色ムラが目立ち易くなる。
本実施形態では、支持体の両面に感圧接着層を形成する場合、感圧接着層が、条件1で求めたΔEが2以上となるように色付けされてなる。好ましくはΔEを3〜50となるようにする。ΔEが2未満では、着色が薄く、意匠性に乏しいという問題がある。
本実施形態では、支持体の片面に感圧接着層を形成し、反対面に非感圧接着層を形成する場合、感圧接着層及び非感圧接着層が、条件2で求めたΔE1及びΔE2がいずれも2以上となるように色付けされてなる。好ましくはΔE1を3〜50となるようにする。ΔE1及びΔE2が2未満では、着色が薄く、意匠性に乏しいという問題がある。
本実施形態では、色ムラの程度を判別する基準として、(条件3)において、表面と裏面のいずれもΔE3の10点中少なくとも9点が0.2以下を満たすことが好ましい。ΔE3の10点のうち、9点が0.2以下を満たすことが実用下限である。8点以下であると、色ムラを認識しやすくなる。
(条件3)
用紙の幅方向沿って、5mm毎に10点、JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて表面と裏面のいずれも測定する。各々10点の測定値をL,a,bとし、この10点の平均値をLx,ax,bxとする。各々10点の測定値について、数4に従い、各々10点のΔE3を算出する。
(数4)ΔE3=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
感圧接着層形成用塗工液及び非感圧接着層形成用塗工液に配合する有彩色の着色顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料などの有機顔料、酸化物系顔料、水酸化物系顔料などの無機顔料が挙げられる。
また本実施形態では、感圧接着層形成用塗工液に含有させる界面活性剤はノニオン性界面活性剤に限定される。界面活性剤は基材上に調色された感圧接着層形成用塗工液を色ムラ無く、均一に塗布するものであり、これを用いない場合、比較的淡い濃度であっても浸透ムラやハジキといった色ムラを生じ外観を損なう。またこれらの塗工液にはイオン性の強い資材を用いる場合が多いことからイオン性を持った界面活性剤を用いた場合は、有彩色の着色顔料が凝集し、これも色ムラの原因となる。ノニオン性界面活性剤の配合量としては特に限定されるものではないが、好ましくは感圧接着層形成用塗工液の塗布乾燥後の感圧接着層の状態で、0.1〜8質量%、更に好ましくは0.5〜5質量%である。
感圧接着層形成用塗工液は、充填剤と感圧接着剤を主体として構成されるが、用途、加工工程によって要求される品質を勘案して各種資材を選択できる。
無機充填剤としては、合成シリカ、酸化チタン、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、タルク、プラスチックピグメント、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなどを適宜併用しても良い。また平均粒径が20μm程度、例えば12〜24μmの小麦澱粉との併用は、感圧接着層の表面に二つのピークの異なる凹凸状態を形成し、再剥離強度を向上させながら、耐ブロッキング性を付与させるので最も好ましいが、これ以外の平均粒径が20μm程度、例えば12〜24μmの澱粉、例えば馬鈴薯、タピオカ、コーンなどを原料とした物、又は、シリカ、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、プラスチックピグメントなどを適宜併用することができる。
感圧接着剤としては、変性天然ゴム、SBR、クロロプレンゴムなどの合成ゴム、低ガラス転位点を持つアクリル樹脂などを用いることができる。
また感圧接着効果以外に、印刷強度(表面強度)を向上させる目的に於いて酸化澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、大豆蛋白、合成蛋白、カゼインなど、並びに、酢酸ビニル系エマルジョン、メチルメタクリレート・ブタジェン系エマルジョン、スチレン・ブタジエン系エマルジョン、アクリル・ブタジエン系エマルジョンなども、本発明の品質を損なわない範囲で併用することが出来る。
感圧接着層形成用塗工液には各種添加剤を含有しても良く、塗工時の作業向上の為、レベリング剤や消泡剤・抑泡剤、後加工性を向上させるためにワックス類や蛍光染料、導電性を付与させるため界面活性剤や無機塩類からなるいわゆる帯電防止剤などを含有させることができる。その他、必要に応じて分散剤、印刷適性向上剤、潤滑剤、撥水剤、浸透剤、増粘剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、染料定着剤、サイズ剤、紙力増強剤、保水剤、消臭剤、防腐剤、防黴剤などの添加剤なども、本発明の品質を損なわない範囲で併用することが出来る。
また非感圧接着層形成用塗工液に用いる資材としては感圧接着層形成用塗工液と同様の資材を用いることができ、加圧時に圧着しないように調整を行う。非感圧接着層形成用塗工液は充填剤と接着剤を主体としても良いし、色顔料と接着剤の色付けのためのクリア液としても良い。非感圧接着層形成用塗工液にもノニオン性界面活性剤を含有させる。非感圧接着層形成用塗工液に配合されるノニオン性界面活性剤の配合量としては、充填剤と接着剤を主体とする場合は好ましくは塗布乾燥後の非感圧接着層の状態で、0.1〜8質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。クリア液の場合は対液の配合比で好ましくは0.1〜8質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
感圧接着層形成用塗工液及び非感圧接着層形成用塗工液の塗工は、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブレードコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、ダイコーターなどの一般的なコーターによって塗工される。
支持体は、単層抄き、多層抄きのいずれでもよい。支持体の主要素であるパルプ繊維としては、例えば、広葉樹さらしクラフトパルプ(LBKP)、針葉樹さらしクラフトパルプ(NBKP)などの化学パルプ、グランドパルプ(GP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、リファイナー砕木パルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、ケミグランドパルプ(CGP)などの機械パルプ、脱墨パルプなどの古紙パルプなどの各種木材パルプが挙げられる。その中で、特に、特にNBKP、LBKP及びその混合物を使用することが好ましい。さらしクラフトパルプ(BKP)を使用することで、原紙の物理的強度を確保することができる。紙の剛度とのバランスを考慮するとNBKPとLBKPの使用割合(質量比)が9:1〜1:9であるのが好ましい。より好ましくは、8:2〜2:8であり、特に好ましくは、6:4〜4:6である。また、多層抄きとする場合、中層で使用されるパルプには、木材パルプだけで構成されてもよいが、回収パルプ(損紙)を含んでもよい。
支持体は、必要に応じて従来公知の填料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤などの各種添加剤を混合してもよい。支持体は、パルプ繊維と、前記添加剤とを混合し、一般公知の抄紙機、例えば、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、スーパーウルトラフォーマー抄紙機などを用いて抄造することができ、抄紙機にて紙匹を形成した後に、乾燥して得ることができる。なお、本実施形態では、原紙の抄造方法に限定されるものではない。
本実施形態では、支持体は、着色顔料、着色染料などの着色剤を含まず、無着色であることが好ましく、例えば、JIS P 8148:2001「紙,板紙及びパルプ―ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に準ずる白色度で78%以上が好ましい。色付きの支持体を何色も製造するよりも無着色の白い支持体に色付き塗量を塗布した方が、製造工程上、安価に多色の製品に対応できる。
本発明を次の実施例、比較例により説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例又は比較例において示す「部」及び「%」は、特に明記しない限り質量部及び質量%を示す。
(実施例1)
<支持体の作製>
広葉樹さらしクラフトパルプL−BKPからなるパルプスラリー中の絶乾パルプ100%に対し、酸化チタン(A−110:堺化学社製)5%、カチオン化でん粉(ケート308:日本NSC社製)0.8%、中性ロジンサイズ剤(NT−85:荒川化学社製)0.4%、湿潤紙力増強剤0.3%(WS−4020:星光PMC社製)の配合で抄紙し、JIS P 8148:2001に準ずる白色度で82%、米坪110g/mの原紙を抄造した。JIS Z 8730:2009で規定する該表面の明度指数L、知覚色度指数a及びbを求めたところ、Lx=93.8,ax=−0.2,bx=2.7であった。
<感圧接着層形成用塗工液の作製>
ファインシールX−60(トクヤマ社製合成非晶質シリカ) 100質量部
PVA−117(クラレ社製ポリビニルアルコール) 10質量部
エマルゲン709(花王社製ノニオン性界面活性剤) 11質量部
サイビノールX−103−204E(メタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴム) 100質量部
以上の配合にて17.5質量%濃度の塗料を作製し、着色顔料(大日精化社製TB110−YELLOW2G)を対液重量比で、この塗料100部に対して0.25部配合して感圧接着層形成用塗工液を得た。感圧接着層形成用塗工液を支持体の両面に乾燥重量で各7g/m(ウェット塗布量40g/m)塗布し、色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例2)
実施例1において着色顔料(大日精化社製TB110−YELLOW2G)を対液重量比で1.0質量部とした以外は実施例1と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例3)
実施例1において着色顔料を大日精化社製TB520 Blue2Bとし、配合量を対液重量比で0.038質量部とした以外は実施例1と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例4)
実施例3においてTB520 Blue2Bの配合量を対液重量比で0.094質量部とした以外は実施例3と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例5)
実施例1において着色顔料を大日精化社製TB1100 RedFGNとし、配合量を対液重量比で0.02質量部とした以外は実施例1と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例6)
実施例5においてTB1100 RedFGNの配合量を対液重量比で0.08質量部とした以外は実施例5と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例7)
実施例1において着色顔料を大日精化社製TB520 Blue2BとTB110 Yellow2Gとし、配合量を対液重量比でそれぞれ0.025質量部、0.083質量部とした以外は実施例1と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例8)
実施例7においてTB520 Blue2BとTB110 Yellow2Gの配合量を対液重量比でそれぞれ0.08質量部、0.28質量部とした以外は実施例7と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例9)
実施例1においてエマルゲン709(花王社製ノニオン性界面活性剤)の配合量を1.5質量部とした以外は実施例1と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(実施例10)
<非感圧接着層形成用塗工液の作製>
ファインシールX−60(トクヤマ社製合成非晶質シリカ) 100質量部
PVA−117(クラレ社製ポリビニルアルコール) 20質量部
エマルゲン709(花王社製ノニオン性界面活性剤) 6質量部
AD−13−50(昭和高分子社製エチレン酢酸ビニル共重合樹脂) 20質量部
以上の配合にて17.5質量%濃度の塗料を作製し、着色顔料(大日精化社製TB110−YELLOW2G)を対液重量比で、この塗料100部に対して0.16質量部配合して非感圧接着層形成用塗工液を得た。非感圧接着層形成用塗工液を支持体の片面に乾燥重量で7g/m塗布し、その反対面に実施例1で得られた感圧接着層形成用塗工液を乾燥重量で7g/m塗布し、色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例1)
実施例3において着色顔料、大日精化社製TB520 Blue2Bを対液重量比で0.20質量部とした以外は実施例3と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例2)
実施例3において着色顔料、大日精化社製TB520 Blue2Bを対液重量比で0.30質量部とした以外は実施例3と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例3)
実施例5において着色顔料、大日精化社製TB1100 RedFGNを対液重量比で0.15質量部とした以外は実施例5と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例4)
実施例5において着色顔料、大日精化社製TB1100 RedFGNを対液重量比で0.25質量部とした以外は実施例5と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例5)
実施例7において着色顔料、大日精化社製TB520 Blue2Bを対液重量比で0.15質量部、TB110 Yellow2Gを0.33質量部とした以外は実施例7と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例6)
実施例1において着色顔料を大日精化社製TB510 BlackTRに変更し、配合量を対液重量比で0.021質量部とした以外は実施例1と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例7)
実施例1において着色顔料を大日精化社製TB510 BlackTRに変更し、配合量を対液重量比で0.03質量部とした以外は実施例1と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例8)
実施例4においてノニオン界面活性剤を配合しなかったこと以外は実施例4と同様にして色付き再剥離性感圧接着記録用紙を得た。
(比較例9)
<オーバーコート液の作製>
PVA−117(クラレ社製ポリビニルアルコール)1質量%溶解液、100質量部に対液重量比でTB520Blue2Bを0.09質量部配合しオーバーコート液を得た。
<感圧接着層形成用塗工液の作製>
ファインシールX−60(トクヤマ社製合成非晶質シリカ) 100質量部
PVA−117(クラレ社製ポリビニルアルコール) 10質量部
エマルゲン709(花王社製ノニオン性界面活性剤) 8質量部
サイビノールX−103−204E(メタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴム) 100質量部
以上の配合にて17.5質量%濃度の感圧接着層形成用塗工液を得た。感圧接着層形成用塗工液を支持体の両面に乾燥重量で各7g/m(ウェット塗布量40g/m)塗布し、その後、オーバーコート液を乾燥重量で両面に各0.4g/m(ウェット塗布量40g/m)塗布し、色付けを行った。
(比較例10)
比較例9で得られた感圧接着層形成用塗工液を支持体の両面に乾燥重量で各7g/m(ウェット塗布量40g/m)塗布し再剥離性感圧接着記録用紙を得た後、オフセット印刷を行って色付けを行った。
以上の実施例及び比較例において得られた感圧接着記録用紙について、表1に評価結果を示す。
<評価方法>
得られた再剥離性圧着記録用紙は、23℃−50%R.H.の恒温恒湿室で24時間調湿後、同環境下でそれぞれ次の方法によって、評価を行った。
(1)再剥離性圧着記録紙の色差及び
(2)支持体表面とのΔE
JIS Z 8722:2009で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009で規定する該表面の明度指数L、知覚色度指数a及びbより算出される方法を用いて、実施例及び比較例で得られた再剥離性圧着記録用紙と支持体の表面を測定した。
ΔE=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
なお、支持体表面の測定値:Lx,ax,bx
実施例、比較例での再剥離性圧着記録用紙表面の測定値:L,a,b
なお、実施例10は、条件2に従う。
(3)色ムラ評価
JIS Z 8722:2009で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009で規定する該表面の明度指数L、知覚色度指数a及びbより算出される方法を用いて、再剥離性圧着記録用紙の幅方向に5mm毎に10点測定し、その平均値を基準とし各々10点のΔE3を表裏共に10点について評価した。前記条件3に相当する。
ΔE3=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
尚、各測定点10点の平均値:Lx,ax,bx
各測定点での値:L,a,b
前記色ムラ評価は、次に示す要領によって記述することにした。
○・・・ΔEが10測定点とも0.2以下(実用レベル)。
△・・・ΔEが1測定点で0.2超、残り9測定点が0.2以下(実用レベル下限)。
×・・・ΔEが2測定点以上で0.2超、残りの測定点が0.2以下(不適)。
(4)親展情報視認性
得られた再剥離性圧着記録用紙の表面に、インクジェットプリンター(ヒューレットパッカード社製 HP DeskJet560J)のインクカートリッジにラインプリンターインクジェットプリンター用のサイテックス1040黒インクを注入し、テスト印字パターン(バーコード、文字、ベタ)を印字し、インクジェット印字の視認性を評価した。ベタ印字部の明度指数L、知覚色度指数a及びbは32.5、1,2,5.0であった。
(4−1)視認性評価1
インクジェット印字で記録された文字を目視で確認し視認性を評価し、
◎:文字が鮮明に視認できる(実用レベル)。
○:文字が問題なく視認できる(実用レベル)。
△:文字が少し見づらい(不適)。
×:文字が見づらい(不適)。
とし、優、良、不可、劣の判断を行った。
(4−2)視認性評価2
ΔE=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
なお、サイテックスインク1040ベタ印字部の測定値:Lx,ax,bx
実施例、比較例の再剥離性圧着記録用紙表面の測定値:L,a,b
○良:実施例、比較例で得られた再剥離性圧着記録用紙の明度指数Lが88以上、且つサイテックスインク印字部と再剥離性圧着記録用紙とのΔEが60以上の場合、色付きであっても視認性が良好と判断した。
×不可:実施例、比較例で得られた再剥離性圧着記録用紙の明度指数Lが88未満、且つサイテックスインク印字部と再剥離性圧着記録用紙とのΔEが60未満の場合、色付けしたことによって、親展情報が判別し難く、視認性不可と判断した。
(5)経済性評価
塗工液の薬品費及び生産性から評価した。
塗工液の薬品費及び生産性評価は、次に示す要領によって記述することにした。
○:着色のための追加工程が必要なく、採算レベル(実用レベル)。
×:着色のための追加工程が必要で、採算取れず(不適)。
(6)剥離強度試験
得られた再剥離性圧着記録用紙を幅100mm、長さ100mmに裁断し、塗工面同士を重ね合わせてドライシーラー(プレッスルエコノ:トッパン・フォームズ社製)を用いてギャップ0.20mmにて加圧接着した。次にこの試料の幅方向中央部を25mm幅に断裁して、23℃、50%R.H.環境下で、ストログラフM−1型(東洋精機製作所社製)で速度300mm/分、剥離角90°(T型剥離)で剥離してその抵抗値を平均化して剥離強度gf/25mmを求める。
○:100以上〜200gf未満/25mmは剥離強度が実用レベルである。
△:50以上〜100gf未満/25mmは剥離強度が弱く実用下限に届かず。
×:0以上〜50gf未満/25mmは剥離強度が弱く実用不適。
(7)白色度
実施例、比較例で得られた再剥離性圧着記録用紙についてJIS P 8148:2001に準ずる方法で白色度の測定を行った。
Figure 2012187768
表1に示すように実施例1〜10の本発明の再剥離性圧着記録用紙は色付きであっても親展情報に視認性に優れ、また色ムラが無く、均一であることから、ダイレクトメールなどに適用すれば、従来には無かった社会のニーズに応えることができ、一般再剥離性圧着記録紙にはない商品価値を安価に創生することができる。
これに対し比較例1〜10は色ムラや親展情報の視認性、生産コスト、圧着性能などに劣ることが判る。また表1から色付けを行う場合、白色度の低下は親展情報の視認性に影響を与えるものではなく、明度指数Lに大きく影響を受けるものであることが判る。

Claims (6)

  1. 支持体の両面に常温、常圧の通常状態では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示し、圧着後に再剥離可能である感圧接着層を形成した再剥離性感圧接着記録用紙において、
    前記感圧接着層が、ノニオン性界面活性剤及び有彩色の着色顔料を含有し、かつ、条件1で求めたΔEが2以上となるように色付けされてなり、
    前記感圧接着層の条件1で求めた明度指数Lが88以上であることを特徴とする有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙。
    (条件1)
    JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて、前記支持体の表面及び前記感圧接着層の表面のそれぞれを測定する。前記支持体の表面の測定値をLx,ax,bxとし、前記感圧接着層の表面の測定値をL,a,bとする。ΔEは数1によって算出する。
    (数1)ΔE=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
  2. 支持体の片面に常温、常圧の通常状態では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示し、圧着後に再剥離可能である感圧接着層を形成し、前記支持体の反対面に非感圧接着層を形成してなる再剥離性感圧接着記録用紙において、
    前記感圧接着層及び前記非感圧接着層が、ノニオン性界面活性剤及び有彩色の着色顔料を含有し、かつ、条件2で求めたΔE1及びΔE2がいずれも2以上となるように色付けされてなり、
    前記感圧接着層の条件2で求めた明度指数L1が88以上であることを特徴とする有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙。
    (条件2)
    JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて、前記支持体の表面、前記感圧接着層の表面及び前記非感圧接着層の表面のそれぞれを測定する。前記支持体の表面の測定値をLx,ax,bxとし、前記感圧接着層の表面の測定値をL1,a1,b1とし、前記非感圧接着層の表面の測定値をL2,a2,b2とし、ΔE1は数2によって算出し、ΔE2は数3によって算出する。
    (数2)ΔE1=√((Lx−L1)+(ax−a1)+(bx−b1)
    (数3)ΔE2=√((Lx−L2)+(ax−a2)+(bx−b2)
  3. (条件3)において、表面と裏面のいずれもΔE3の10点中少なくとも9点が0.2以下を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙。
    (条件3)
    用紙の幅方向沿って、5mm毎に10点、JIS Z8722:2009「色の測定方法―反射及び透過物体色」で規定する測定方法に従い、JIS Z 8730:2009「色の表示方法―物体色の色差」で規定する明度指数L、知覚色度指数a及びbについて表面と裏面のいずれも測定する。各々10点の測定値をL,a,bとし、この10点の平均値をLx,ax,bxとする。各々10点の測定値について、数4に従い、各々10点のΔE3を算出する。
    (数4)ΔE3=√((Lx−L)+(ax−a)+(bx−b)
  4. 前記有彩色の着色顔料がノニオン性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙。
  5. 前記支持体が、着色剤を含有していないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙の製造方法であって、
    前記ノニオン性界面活性剤及び前記有彩色の着色顔料を含有する塗工液を調製する工程と、前記支持体の表面に前記塗工液を塗工して、前記感圧接着層又は前記非感圧接着層を形成することを特徴とする有彩色の色付き再剥離性圧着記録用紙の製造方法。
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